JP2019067648A - 光学部材、面状発光装置 - Google Patents

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尚明 宮本
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Abstract

【課題】薄型化に加えて、HDR化または低価格化を実現する。【解決手段】本発明の光学部材は、主面と、該主面に対して垂直な端面とを有するガラス板と、主面上で一方向に延伸し、かつ集光特性を有する構造体である集光構造体が1つ以上並ぶ構造のレンチキュラー部とを備え、ガラス板は、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上であり、平面視において端面を含むガラス板端部とレンチキュラー部の主面上の端部との間に、前記レンチキュラー部が設けられない領域である非レンチキュラー領域を有し、非レンチキュラー領域の幅が0.3mm以上30mm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、主に導光板として用いられる光学部材、およびそれを備える面状発光装置に関する。
液晶表示装置等に用いられるエッジライト型の面状発光装置が知られている。エッジライト型の面状発光装置は、導光板の主面の一方側に設定される光取出面に対して直交方向となる側面(入光端面)に光源が配置されるため、薄型化に適している。光源からの光は、導光板の入光端面から内部に入り、全反射を繰り返して導光板内部に広がり、導光板の光取出面から出射される。特許文献1には、多成分系の酸化物ガラスからなる導光板用ガラス板およびそれを用いたエッジライト型の面状発光装置が記載されている。
図13は、エッジライト型の面状発光装置90の例を示す概略構成図である。図13に示す面状発光装置90は、略長方形の主面を有する導光板91と、導光板91の所定の入光端面付近に設けられる光源2とを備える。また、導光板91の主面の一方に設定される光取出面と対向する面は、散乱機能、反射機能の少なくともいずれか一方を発現するドット3を有する。また、ドット3が設けられた導光板91の入光端面の反対側の面、光取出面の反対側の面および光源2の側面並びに背面を覆うように反射板4が取り付けられるとともに、光取出面上に、拡散板5が取り付けられる。なお、導光板91は板状であればよく、導光板の主面の形状は限定されない。導光板91は例えば、長方形、正方形、円形、楕円形等でもよい。また、ドット3は、散乱構造(例えば、凹凸構造、レンズなど)でもよい。
このような導光板91および導光板91を含む面状発光装置90において、導光板91の入光端面から入射する光を全反射させつつ拡散させることにより、光が導光板全体にいきわたり、導光板の光取出面と対向する位置に設けられた液晶パネル30のバックライトとして機能する。
特開2017−63050号公報 特開2013−127966号公報
近年の液晶表示装置には、薄型化に加えて、HDR(High Dynamic Range)化や低価格化が求められている。HDR化に対応するためには、バックライトの輝度とローカルディミング性能とをともに向上させる必要がある。
輝度向上の観点では、光源の光量を増やしたり、光源と導光板との距離を近づけたりすること等が考えられる。
ローカルディミング性能の向上では例えば、導光板の一方表面にレンチキュラーレンズ(以下単にレンチキュラーともいう)等の集光機能を有する構造体を設けて光の取り出し方向を調整することが考えられる。特許文献2には、導光板の光取出面またはその反対側の面のいずれか一方に、レンチキュラーレンズ等の突起構造を備える構成が示されている。
しかし、導光板の一方主面上に集光機能を設けた構造とした上で、高輝度光源を適用したり、光源との距離を近づけたりすると、耐熱性に問題があった。導光板がガラス製であれば、樹脂製に比べて耐熱性は格段に高いが、導光板の主面上に設けられた集光機能を有する構造体が樹脂製の場合、上記構造体の特に、光源付近に位置する部位の耐熱性が不十分であるために、光学特性上の、または物理的な変形等の不具合が生じるおそれがある。
また、製品デザインや軽量化の観点から、さらなる薄型化およびコスト低減への要求も強い。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みて、エッジライト型の面状発光装置における導光板として使用できる光学部材であって、薄型化に加えて、さらなるHDR化や低価格化を実現できる光学部材の提供を目的とする。
また、本発明は、薄型化に加えて、HDR化または低価格化を実現できる面状発光装置の提供を目的とする。
本発明による光学部材は、主面と、主面に対して略垂直な端面とを有するガラス板と、主面上で一方向に延伸し、かつ集光特性を有する構造体である集光構造体が1つ以上並ぶ構造のレンチキュラー部とを備え、ガラス板は、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上であり、平面視において端面を含むガラス板端部とレンチキュラー部の主面上の端部との間に、レンチキュラー部が設けられない領域である非レンチキュラー領域を有し、非レンチキュラー領域の幅が0.3mm以上30mm以下である。
本発明による面状発光装置は、光源と、導光板とを備え、導光板が上記の光学部材であり、光学部材のガラス板は、光源が設けられた所定の端面である入光端面から入射された光を、レンチキュラー部が設けられた主面側から出射する。
本発明によれば、エッジライト型の面状発光装置における導光板として使用できる光学部材であって、薄型化に加えて、HDR化や低価格化を実現する光学部材を提供できる。
また、本発明によれば、薄型化に加えて、さらなるHDR化または低価格化を実現する光学部材および面状発光装置を提供できる。
第1の実施形態の光学部材10の例を示す概略構成図。 光学部材10の平面視および側面視による概略図。 光学部材10のガラス板1の入光端面からの距離に応じた温度測定結果を示すグラフ。 温度測定に用いた実験装置の概略構成図。 光学部材10の他の例を示す概略構成図。 光学部材10の他の例を示す概略構成図。 レンチキュラー部12の端部近傍の要部拡大図。 レンチキュラー部12の端部近傍の要部拡大図。 非レンチキュラー領域13の材料別の水の接触角の測定結果を示すグラフ。 第2の実施形態の面状発光装置の構成例を示す概略構成図。 面状発光装置50の他の例を示す概略構成図。 面状発光装置50の他の例を示す概略構成図。 エッジライト型の面状発光装置90の例を示す概略構成図。
実施形態1.
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の光学部材10の例を示す概略構成図である。図1に示す光学部材10は、エッジライト型の面状発光装置の導光板として使用される光学部材の一例であり、ガラス板1と、樹脂材料からなるレンチキュラー部12とを備える。
本発明において数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
(ガラス板)
ガラス板1は、板状である。ガラス板1は、例えば、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上を満たすものから広く選択できる。ガラス板1の50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率は、82%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上がいっそう好ましく、98%以上が最も好ましい。
ガラス板1は、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上を満たす限りは、図示しないが光源が配置される一方の端面(入光端面)側が厚く、この側面から離れるにつれて徐々に薄くなる楔形状のものであってもよい。
50mm長での透過率T(λ)は、縦50mm×横50mmであり、相互に対向する2つの端面が、算術平均粗さRa≦5nmとなるように研磨されたガラスサンプルにおいて、上記端面のうち一方から法線方向の50mm長で、50mm長での測定が可能な分光光度計(たとえば、UH4150:日立ハイテクノロジーズ社製)によって、スリット等で入射光のビーム幅を板厚よりも狭くしたうえで、波長400〜700nmの範囲で測定する。波長400〜700nmは、エッジライト方式の面状発光装置で一般的に用いられる白色LEDの主要な発光範囲に相当する。
このようにして得られた50mm長での光透過率から、下記手順によって、表面での反射による損失を除去することにより、50mm長での内部透過率が得られる。
・(1)上記ガラスサンプルの少なくともg線(435.8nm)、F線(486.1nm)、e線(546.1nm)、d線(587.6nm)、C線(656.3nm)の各波長における屈折率を、精密屈折率計(たとえば、KPR−2000:島津製作所社製)によって、Vブロック法で測定し、それらの値をもとにSellmeierの分散式である式(I)の各係数B、B、B、C、C、Cを最小二乗法によって決定する。これにより、上記ガラスサンプルの屈折率n(λ)を得る。
n(λ)=[1+{Bλ/(λ−C)}+{Bλ/(λ−C)}+{Bλ/(λ−C)}]0.5 (I)
・(2)式(I)で得られた屈折率n(λ)を元に、屈折率と反射率の関係式である式(II)により、上記ガラスサンプルの片面の反射率R(λ)を求める。
R(λ)=(n(λ)−1)/(n(λ)+1) (II)
・(3)透過率T(λ)は、表面反射の影響を受けた測定値であるので、内部透過率Tinner(λ)を得るために、表面反射の影響を除く必要がある。そこで、上記ガラスサンプルの50mm長における内部透過率Tinner(λ)を下記式(III)によって求める。
inner(λ)=−[(1−R(λ))+{(1−R(λ))+4R(λ)T(λ)0.5]/2R(λ)T(λ) (III)
図1のような平板状の場合、ガラス板1の板厚は0.5〜10mmである。また、以下では、ガラス板1の形状として略長方形の主面を有する平板状を例に用いて説明するが、ガラス板1はガラス材料からなり、対向する2面(上面と底面)の一方が光取出面を構成するとともに、上記光取出面を上面としたときに少なくとも1つの側面が入光端面を構成するものであれば、形状等に特に限定はない。
上記平均内部透過率は、多成分系の酸化物ガラスにおいて、少なくともFe、Ni、Crの含有量を調整することにより達成できる。
本明細書において、ガラス中に含まれる微量元素の含有量は原子基準の質量ppmで表す。これらの元素は、ガラス中に種々の酸化物の形態で含有されている。これらの元素のガラス中の含有量は、ICP質量分析法で測定できる。本明細書において実質的に含有しないとは、不可避的不純物を除き含有しないことを意味する。
ガラス板1は、5〜100質量ppmのFeを含有する。なお、Feは、2価または3価のイオンの酸化物として、FeOまたはFe等の状態でガラス中に存在し、Feの含有量はそれらの合計である。3価鉄(Fe3+)は波長450nm付近に吸収のピークを有し、2価鉄(Fe2+)は波長1100nm付近を中心に、可視領域まで及ぶ長波長域において強い吸収を有する。
ガラスの可視領域の光吸収の主要因は、不純物として含まれる鉄イオンによる光吸収である。鉄は、工業的に生産されるガラスの原料として不可避的に含有されるものであり、ガラス中への鉄の混入は避けられないが、内部透過率に優れたガラスを得るためには、ガラス組成における総鉄量を減らして鉄イオンによる光吸収を抑制することが好ましい。
Feはガラス原料の溶解性を向上させるのに有用な成分である。但し、Feに可視領域での吸収が存在するため、Fe含有量が高くなると、可視領域におけるガラスの透過性を低下させる。Fe含有量が上記範囲であることにより、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上となる。
Fe含有量が5質量ppm以上であれば、ガラスの赤外線の吸収が適正となるので溶解性を向上させることが可能であり、また、原料の精製に多大なコストがかかるおそれもない。Fe含有量は8質量ppm以上が好ましく、10質量ppm以上がより好ましい。
Fe含有量が100質量ppm以下であれば、可視領域におけるガラスの透過性が損なわれるおそれがない。Fe含有量は50質量ppm以下であることが好ましく、25質量ppm以下であることがより好ましく、20質量ppm以下であることがさらに好ましく、15質量ppm以下であることが特に好ましい。
本発明のガラス板1は、鉄レドックスが0.1%以上であることが好ましく、より好ましくは0.3%、さらに好ましくは0.6%以上、いっそう好ましくは1%以上、さらにいっそう好ましくは3%以上、特に好ましくは5%以上である。鉄レドックスを0.1%以上とすることにより、ガラスの溶解性を向上でき、また、ガラス中の泡を低減できる。また、波長450nm以下の領域における吸収を低減できるため、内部透過率を向上できる。
鉄レドックスは、Feに換算した全酸化鉄中のFeに換算した2価鉄(Fe2+)の割合であり、下記式(1)により求める。
鉄レドックス(%)=〔[Feに換算した2価鉄(Fe2+)の含有量(質量ppm)]/[Feに換算した2価鉄(Fe2+)と3価鉄(Fe3+)の合計の含有量(質量ppm)]〕×100 (1)
Fe含有量は、ガラス製造時に添加する鉄の量により調整できる。
ガラス板1は、Niを、0.01〜1.0質量ppm含有する。Niは2価、3価等のイオンの酸化物として、NiO、Ni等の状態でガラス中に存在する。Niは、波長450nm付近と630nm付近とに吸収を持ち、内部透過率を低下させる要因のひとつとなる。したがって、Niの含有量は10質量ppm以下であり、好ましくは5質量ppm以下、より好ましくは3質量ppm以下、さらに好ましくは2質量ppm以下、特に好ましくは1質量ppm以下、もっとも好ましくは0.5質量ppm以下である。
一方で、Niは、波長800〜1100nm付近の近赤外領域に吸収を持つため、ガラス溶解時にガラス融液の熱線吸収効率を向上させる。そのため、Niをガラスに含むことにより、ガラスの溶解性を向上できる。また、ガラス溶融過程やガラス成形過程において硫黄成分が侵入してガラス中のFeと結合し、硫化鉄が生じて着色の原因となり、内部透過率の低下をきたすことがある。ガラス中にNi成分が存在することにより、選択的に硫化ニッケルを形成して上記硫化鉄の生成を抑制して着色を低減でき、ガラスの内部透過率を高く維持できる。Ni含有量を0.01質量ppm以上とすることにより、Fe含有量が少なくてもガラスの溶解性を向上できる。Ni含有量は、0.05質量ppm以上、より好ましくは0.1質量ppm以上、さらに好ましくは0.15質量ppm以上である。
また、ガラス板1は、Crを、1.0質量ppm以下含有する。Crは2価、3価、6価等のイオンの酸化物として、CrO、Cr、またはCrO等の状態でガラス中に存在する。Crは酸化剤として作用し、鉄レドックスを制御できる。
Crは、Niと同様に、波長450nm付近と630nm付近とに吸収を持ち、内部透過率を低下させる要因の一つとなる。このため、Cr含有量は0.5質量ppm以下が好ましい。
本発明のガラス板において、Crは含有しなくてもよいが、含有する場合は0.01質量ppm以上とすることが好ましい。
多成分系の酸化物ガラスにおいて、Feの含有量を5〜100質量ppm、Niの含有量を0.01〜1.0質量ppm、Crの含有量を1.0質量ppm以下とすることにより、平均内部透過率を80%以上にできる。
Fe、NiおよびCrを除いたガラス板1の組成としては、特に制限はないが、代表的には下記ガラスA、ガラスB、ガラスCの3種類の組成が挙げられる。
ガラスAは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2を60〜85%、Al23を0〜10%、MgOを0〜10%、CaOを0〜20%、SrOを0〜15%、BaOを0〜15%、Na2Oを2〜20%、K2Oを0〜10%、B23を0〜20%含む。
ガラスBは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2を45〜80%、Al23を10%超30%以下、B23を0〜15%、MgOを0〜15%、CaOを0〜6%、SrOを0〜5%、BaOを0〜5%、Na2Oを2〜20%、K2Oを0〜10%、ZrO2を0〜10%含む。
ガラスCは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを45〜70%、Alを10〜30%、Bを0〜15%、MgO、CaO、SrOおよびBaOを合計で5〜30%、LiO、NaOおよびKOを合計で0%以上、2%未満含有する組成が挙げられる。
ガラス板1のサイズとして、主面とされる面の一辺の長さが50mm以上であれば、例えばスマートフォン等の小型表示装置に利用できる。ここで、上記一辺は、例えば、使用時に入光端面が位置する辺に直交する辺であってもよい。ガラス板1の一辺の長さは、200mm以上が好ましく、300mm以上がより好ましく、400mm以上が特に好ましい。
ガラス板1が導光板として使用される場合、特に剛性が要求される大型(例えば、50インチ以上)の導光板用途において、本実施形態の構成はより効果的である。この場合、ガラス板1のサイズに制限はないが、平均内部透過率80%以上を満たす観点から、上記長辺の長さは、例えば、2000mm以下であり、1850mm以下が好ましく、1700mm以下がより好ましい。
(レンチキュラー部)
レンチキュラー部12は、ガラス板1の一方の主面(本例では、図中の上面)に設けられる。以下、レンチキュラー部12が設けられた主面を第1面といい、他方の主面すなわち第1面と対向する面を第2面という場合がある。レンチキュラー部12は、上記第1面の面内方向の所定の一方向(本例では、図中のy方向)に延伸し、かつ集光特性を有する構造体である集光構造体121が1つ以上並ぶ構造であればよく、集光構造体121として図示するようなかまぼこ状の凸レンズが複数並ぶ構造に限定されない。レンチキュラー部12において集光構造体121の延伸方向と直交する方向とガラス板1の法線方向とを含む面(本例では、図中のxz面)での断面形状は、例えば、半円状、プリズム形状、プリズム形状の先端が丸い形状などである。
レンチキュラー部12の材料には、樹脂材料が用いられる。樹脂材料の例としては、アクリル、エポキシ、シリコン、MS樹脂(メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)等が挙げられる。また、ガラス板1にレンチキュラー部12を形成する方法としては、インプリントで樹脂を転写する方法、スクリーン印刷、グラビア印刷、ディスペンサ、インクジェット等で樹脂を線状に塗布する方法、樹脂をガラス板1に塗布した後、ストライプ形状を形成しつつ硬化させる方法、樹脂膜を硬化させた後レーザーや砥石でレンチ形状に加工する方法、レンチフィルムを貼合する方法などが挙げられる。
また、本実施形態における光学部材10は、平面視において、ガラス板1の、主面に対して略垂直な面である端面を含むガラス板端部とレンチキュラー部12の主面上の端部との間に、レンチキュラー部12が設けられない領域である非レンチキュラー領域13を有する。非レンチキュラー領域13は、例えば、ガラス板1の第1面上の、少なくとも入光端面を含むガラス板端部に対して設けられてもよい。また、非レンチキュラー領域13は、ガラス板1の第1面上の、入光端面を含まないガラス板端部に対して設けられてもよい。なお、レンチキュラー部12の主面上の端部とは、レンチキュラー部12の主面と接する端部を意味する。
非レンチキュラー領域13が設けられるガラス板端部は1つに限らず、2つ以上であってもよい。非レンチキュラー領域13は、例えば、図示するようにガラス板1の全ての端面に対応して設けられてもよい。また、非レンチキュラー領域13は、例えば、ガラス板1の対向する2つの端面に対応して設けられたり、任意の3つ以上の端面に対応して設けられたりしてもよい。以下、非レンチキュラー領域13が設けられるガラス板端部に含まれる端面を「設置基準面」ともいう。
図2(a)は、本実施形態の光学部材10の平面視による概略構成図であり、図2(b)および(c)は光学部材10の側面視による概略構成図であり、図2(d)は光学部材10の側面視による要部拡大図である。以下では、図2(a)〜(c)に示すように、ガラス板1が主面と主面に対して略垂直な端面(側面)とを有する場合に、ガラス板1が有する面のうち、xz平面を張る面のうち−y側にある側面を「面f1」、+y側にある側面を「面f2」、yz平面を張る面のうち−x側にある側面を「面f3」、+x側にある側面を「面f4」、xy平面を張る面のうち−z側にある表面(第2面)を「面f5」、+z側にある表面(第1面)を「面f6」という場合がある。
なお、図2(d)に示すように、ガラス板1は、ガラス板を切断したままの状態にしておくとエッジが鋭利になり強度低下につながるおそれがあるため、エッジを面取りする面取り加工が行われる場合がある。以下、そのようなガラス板1のエッジに対する面取り加工によって形成される面を面取り面という。面取り面は、主面と端面とに隣接するとともに、ガラス板の主面および端面に対して傾斜した面となる。本発明では、ガラス板1が面取り面を有する場合においても、平面視においてガラス板の端面を含む部分をガラス板端部とする。したがって、例えば、「ガラス板端部から主面上のある点Aまでの距離」といった場合には、主面と端面との交点(図2(d)のP1)から上記点Aまでの距離をいう。
本例では、ガラス板1に対して、+y方向に光が入射し、+z方向に光が出射するものとする。そのような場合、面f1が入光端面となり、面f6が光取出面となる。
図中の両矢印122は、集光構造体121の延伸方向を表している。また、αfxは、面fx(ただし、xは1〜4)を設置基準面とする非レンチキュラー領域13の幅を表している。非レンチキュラー領域13の幅は、より具体的には、平面視において設置基準面と、レンチキュラー部の主面上の端部との距離をいう。面取り面を有する場合は、図2(d)に示すように、平面視において設置基準面((図2(d)のP1)と、レンチキュラー部の主面上の端部(図2(d)のP3)との距離が、非レンチキュラー領域の幅である。なお、図2(d)において、P2は面取り面と主面との交点を表し、P4は面取り面と端面との交点を表している。以下では、ガラス板1が面取り面を有する場合において、平面視におけるガラス板端部(図2(d)のP1)から面取り面と主面との交点(図2(d)のP2)までの距離を「面取り幅」といい、上記ガラス板端部(図2(d)のP1)から面取り面と端面との交点(図2(d)のP4)までの距離を「面取り高」という場合がある。
図3に、本実施形態の光学部材10を導光板として用いた場合のガラス板1の入光端面からの距離に応じた温度測定結果を示す。図3は、入光端面からの距離と測定温度(最高温度)との関係を示すグラフである。なお、図3(a)は、入光端面からの距離が0〜300mmの範囲に設けた全測定点での温度測定結果を示し、図3(b)は、図3(a)における距離範囲のうち0〜30mmの範囲を拡大して示す。
なお、測定は、図4に示す構成の実験装置を用いて行った。図4に示す実験装置は、2枚のドット付きガラス板1a、1bを、ドットが外側にくるように積層した上で、一つの側面(図4(a)において下側の側面)に、光源として複数のLEDを設けた構成となっている。図4に示す実験装置において、ガラス板1aが、図1のガラス板1に相当する。なお、ガラス板1bは液晶パネルの代わりである。このような実験装置を用いて、ガラス板1aの入光端面および光取出面の面上の温度(図中の三角印で示す測定点A1、B1〜B8、C1の計10か所)を測定した。平面視において、測定点A1、B1〜B8はガラス板1aの入光端面(長辺)の二等分線上に位置し、測定点C1はガラス板1aの入光端面に対して略垂直な端面(短辺)から30mm離れたところに位置する。なお、測定時の室温は24.1℃、湿度71%である。また、表1は、測定の詳細である。表1において、測定場所(measurement position)は、入光端面から測定点までの水平距離である。
Figure 2019067648
図3より、入光端面から遠くなるほど温度が低くなっていることがわかる。また、光源との距離が同じでも、基板端部では基板中央部より温度が低いことがわかる。これは、基板の端部の方が中央部より放熱しやすいからと考えられる。
レンチキュラー部12の主面上の端部(以下、単にレンチキュラー部12の端部ともいう)は可能な限りガラス板1の設置基準面近くに位置することが好ましい。レンチキュラー部12が設置基準面近くに存在していれば、光源からの入射光が面取り面において反射、散乱したとしてもレンチキュラー部12の集光特性によって光の出射方向を適切に制御でき、入射光の利用効率を向上できる。なお、ガラス板1の面取り幅は、0.05〜0.3mm、面取り高は、0.02〜0.3mmである。しかし、レンチキュラー部12の端部がガラス板1の基準設置面に近すぎると、光源からの熱の影響が懸念される。このため、非レンチキュラー領域13の幅は、0.3mm以上が好ましい。
設置基準面からレンチキュラー部12の主面上の端部までの距離が0.3mm以上であれば、ガラス板1の入光端面に高出力のLED光源が接していても、レンチキュラー部12の端部が接するガラス板1の面上温度を80℃以下にできる。ここで80℃という温度は、図3において入光端面方向に外挿して求められる入光端面から上記距離での温度である。レンチキュラー部12の耐熱性の観点からは、入光端面を設置基準面とする非レンチキュラー領域13の幅は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上がさらに好ましい。
さらに、色むらを低減する観点からは、入光端面を設置基準面とする非レンチキュラー領域13の幅は、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。
非レンチキュラー領域13は、筐体や他のユニットとの係合部としても用いることができ、その場合、非レンチキュラー領域13の幅の上下限はこの限りではない。例えば、非レンチキュラー領域13の幅は、0.5〜30mmの範囲であってもよい。この場合、非レンチキュラー領域は、入光端面を含まないガラス板端部に対して設けられる。このようにすれば、係合部として機能しつつ、筐体の狭ベゼル化のための加工や、構造体の係合等が可能となり、さらなる薄型化や全体構造の簡素化ができる。
なお、用途を特に限定しない場合、非レンチキュラー領域13の幅は、0.1mm以上かつ30mm以下であればよい。ただし、この場合も、ガラス板1が面取り面を有する場合の非レンチキュラー領域13の幅は、面取り幅以上とする。
なお、ガラス板1およびレンチキュラー部12のサイズは上記に限定されず、いずれのサイズであっても本発明の効果は得られる。
また、図5に示すように、光学部材10は、ガラス板1の第1面の反対側の第2面に、散乱機能、反射機能の少なくともいずれか一方を発現する第1機能層14を備えてもよい。第1機能層14は、有効領域に対応する領域に設けられる反射膜でもよいし、ドットマトリックス構造の反射層でもよいし、他の反射構造または他の散乱構造であってもよい。なお、図5に示す例は、第1機能層14として、ドットマトリックス構造の反射層を備える例である。
このとき、平面視における、ガラス板端部と第1機能層14との距離(図中のβf1〜βf4)が、反対側の面(第1面)に位置する上記非レンチキュラー領域13の幅よりも大きいと好ましい。すなわち、レンチキュラー部12よりも内側(より中心に近い位置)に第1機能層14を設けた構成が好ましい。端面付近において反射・散乱が生じると、出射される光が強くなりすぎる場合があり、均一照射の妨げになる場合があるためである。なお、機能性フィルム、レンチキュラーレンズ、反射/散乱構造体の構成によっては、ガラス板端部と第1機能層14が設けられている位置との距離(図中のβf1〜βf4)が反対側の面(第1面)に位置する非レンチキュラー領域13の幅より小さくても均一照射が可能となる。また、均一照射以外の目的で使用する場合、第1機能層14までの距離に特に制限はない。
非レンチキュラー領域13は、表面が鏡面加工されていると、意図しない散乱が低減されて所望の光学特性が得られるため好ましい。したがって、非レンチキュラー領域13の表面粗さRaは、0.05μm以下が好ましい。なお、光取出面の有効領域以外の位置に設けられた非レンチキュラー領域13についてはこの限りではない。例えば、非レンチキュラー領域13が光取出面の有効領域以外の位置に設けられる場合、他の部材との係合において滑りにくくするため、非レンチキュラー領域13の表面粗さRaは、0.1μm以上が好ましい場合も考えられる。
また、光学部材10は、図6に示すように、非レンチキュラー領域13にレンチキュラー部12と同一材料からなる樹脂層が残っていてもよい。そのような場合、非レンチキュラー領域13の表面粗さRaは、樹脂層の表面に対して設定されてもよい。なお、樹脂層が残る場合でも、樹脂層において集光構造体として機能しない部分については、レンチキュラー部12に含めない。すなわち、樹脂層のうち集光機能を有する部分の端部を、レンチキュラー部12の端部とする。
図7は、非レンチキュラー領域13に樹脂層が形成される場合のレンチキュラー部12の端部近傍の要部拡大図である。図7(a)は、レンチキュラー部12における集光構造体121の延伸方向と略平行な端面(面f4)を設置基準面として非レンチキュラー領域13が設けられた場合のレンチキュラー部12の端部近傍の構成例を示す図である。また、図7(b)および(c)は、レンチキュラー部12における集光構造体121の延伸方向と略垂直な辺を構成する端部が含む端面(面f1)を設置基準面として非レンチキュラー領域13が設けられた場合のレンチキュラー部12の端部近傍の構成例を示す図である。図7(b)および(c)に示す例では、レンチキュラー部12の輪郭部は、1つ以上の集光構造体121の設置基準面方向での断面形状が連なった形状の端面を形成する。以下、光学部材10が、レンチキュラー部12の集光構造体121の延伸方向(図中のy方向)と略平行な端面以外の端面(例えば、上記の面f1および面f2)を設置基準面とする非レンチキュラー領域13を有する場合において、その非レンチキュラー領域13と接するレンチキュラー部12の端部に形成される端面であって1つ以上の集光構造体121の断面形状が連なった形状の端面を、面f121という場合がある。
非レンチキュラー領域13をあえて設ける構成の本実施形態の光学部材10では、レンチキュラー部12の端部において、面f121がきれいな平面にならず、端部位置が各集光構造体121でばらつくことも考えられる。そのようなばらつきによる光学特性の低下を抑制する観点から、非レンチキュラー領域の幅のばらつき(同一ガラス板端面を一端とする1つの非レンチキュラー領域での幅の最大値−最小値)は、0.2mm以下が好ましい。
また、本実施形態の光学部材10は、ガラス板1とレンチキュラー部12が異なる部材で構成されることから、ガラス板1にレンチキュラー部12を貼り合わせる際に位置ずれが生じることも考えられる。そのような位置ずれによる光学特性の低下を抑制する観点から、本実施形態の光学部材10は、平面視において各集光構造体121の延伸方向とガラス板1の第1面の対応する対向2辺とのなす角は、0.2度以内が好ましく、0.1度以内がより好ましい。ここで、ある集光構造体について、延伸方向と対応する第1面の対向2辺とは、第1面の辺のうち、その集光構造体の延伸方向と略平行の対向2辺をいう(図2の例では、y軸方向の対向2辺)。このとき、集光構造体の延伸方向を、例えば、隣接する集光構造体との境界線の方向としてもよい。
上記した位置ずれ等により、非レンチキュラー領域13の幅が一定ではない場合は、非レンチキュラー領域13の幅の最小値が0.1mm以上かつ最大値が30mm以下の範囲内にあればよい。
また、入光端面を設置基準面とする場合であって、非レンチキュラー領域13の幅が一定ではない場合は、非レンチキュラー領域13の幅の最小値が0.3mm以上かつ最大値が30mm以下の範囲内にあればよい。
また、図7(c)に示すように、レンチキュラー部12端部の面f121は、ガラス板1の法線方向に対して傾斜していてもよい。このような傾斜を設けることにより、表示装置等において面f121での意図しない散乱・反射などを起因とする輝線が生じるのを低減できる。なお、レンチキュラー部12の面f121が傾斜している場合には、非レンチキュラー領域13の幅は、レンチキュラー部12の面f121の最も低い位置すなわち主面上の端部での距離とすればよい。
また、非レンチキュラー領域13には、樹脂層以外に、外部への光漏れ対策として遮光機能を有する遮光層15を設けてもよい。このような遮光層を設けることにより、特に有効領域外に位置する非レンチキュラー領域13による、外部への光漏れを低減できる。
図8は、非レンチキュラー領域13に遮光層15が形成される場合のレンチキュラー部12の端部近傍の要部拡大図である。図8(a)および(b)は、ガラス板1の第1面に遮光層15を形成(塗布)した例である。また、図8(c)および(d)は、ガラス板1の面上に樹脂層が形成されており、その上に遮光層15を形成(塗布)した例である。遮光層15の例としては、黒インクやミラーインクを塗布したインク層が挙げられる。なお、遮光層15は、出射光の透過率を減少させる効果を発現できるものであれば、具体的な構成に特に制限はない。
また、光学部材を購入後に製品形状に応じた遮光層などの機能層を設けることも考えられるため、そのような機能層形成を容易化する観点から、非レンチキュラー領域の表面における水の接触角は、80度以下が好ましく、50度以下がさらに好ましい。
図9に、非レンチキュラー領域13の材料別の水の接触角の測定結果を示す。なお、例1は、ガラス板(旭硝子社製、製品名:XCV(登録商標))をアルコール洗浄した面の測定結果であり、例2は、アクリル系樹脂をガラス板にスピンコートで塗布して形成された樹脂膜表面の測定結果である。なお、図9には、各例につき、5回測定した結果の最大値、最小値および平均が示されている。
以上のように、本実施形態において、例えば、非レンチキュラー領域13を設ける位置(どの辺に対応させるか、幅等)を調整することにより、レンチキュラー部12の耐熱性を満たし、狭ベゼル化のための加工や構造体の係合等が可能となる。
なお、上記実施形態では、ガラス板1に樹脂材料からなるレンチキュラー部12を形成する例を示したが、レンチキュラー部12の材料は、樹脂以外(例えば、ガラス材料)でもよい。例えば、ガラス板1を直接加工して、同一材料からなるレンチキュラー部12を設けてもよい。ガラス板1に同一材料のレンチキュラー部12を形成する方法としては、熱成形や、レーザーや砥石等による切削加工などにより、ガラス板1表面をレンチ形状に加工する方法が挙げられる。
ガラス板1に、樹脂材料以外の材料からなるレンチキュラー部12を設ける場合であっても、非レンチキュラー領域13を設けることで、レンチキュラー部12材料の耐熱性に関する問題を回避でき、また、狭ベゼル化のための加工や構造体の係合等において有意な効果が得られる。
実施形態2.
第2の実施形態では、第1の実施形態の光学部材10を導光板として利用した面状発光装置を説明する。図10は、本実施形態の面状発光装置の構成例を示す概略構成図である。図10に示す面状発光装置50は、光源2と、導光板として機能する光学部材10とを備える。光学部材10は上述した光学部材10のいずれかの構成であればよい。このような面状発光装置50において、光学部材10のガラス板1は、光源2が設けられた所定の側面である入光端面から入射された光を、レンチキュラー部12が設けられた第1面側から出射するよう構成されている。
本実施形態において、光源2は、光学部材10のガラス板1の入光端面に接してまたは入光端面に近い位置に設けられる。なお、図中のdは、入光端面からレンチキュラー部12の主面上の端部までの水平距離を表している。入光端面からレンチキュラー部12の主面上の端部までの水平距離は、30mm以下であればよく、色むらを低減する観点からは、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。また、入光端面からレンチキュラー部12の主面上の端部までの水平距離は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上がさらに好ましい。
図11は、面状発光装置50の他の例を示す概略構成図である。図11に示すように、レンチキュラー部12の集光構造体121と光源2とは必ずしも1対1に対応していなくてもよい。
また、本実施形態の面状発光装置50においても、図12に示すように、光学部材10のガラス板1の入光端面の反対側の面、光取出面の反対側の面および光源2の側面並びに背面を覆うように反射板4が取り付けられてもよい。
本実施形態の面状発光装置によれば、光源を導光板により近づけることができるので、光源からの光をより多く導光板内部に取り込むことができ、バックライトの輝度向上効果、それに伴うHDR化や、部品点数(光源の数)削減等を実現できる。また、本実施形態の面状発光装置50によれば、導光板としての光学部材10の非レンチキュラー領域13において狭ベゼル化のための加工や構造体の係合等が可能なため、構造の簡易化や薄型化を実現できる。
本発明は、剛性と耐熱性と薄型化が所望されるような光学部材であれば適用可能であるが、特に、大型の液晶表示装置において導光板として用いられる光学部材に好適に適用可能である。
10 光学部材
1、1a、1b ガラス板
12 レンチキュラー部
121 集光構造体
122 延伸方向
13 非レンチキュラー領域
14 第1機能層
15 遮光層
50、90 面状発光装置
2 光源
3 ドット
5 拡散板
3a 反射板
6a,6b 筐体
4 反射板
91 導光板
30 液晶パネル

Claims (19)

  1. 主面と、前記主面に対して略垂直な端面とを有するガラス板と、
    前記主面上で一方向に延伸し、かつ集光特性を有する構造体である集光構造体が1つ以上並ぶ構造のレンチキュラー部とを備え、
    前記ガラス板は、50mm長での波長400〜700nmの平均内部透過率が80%以上であり、
    平面視において前記端面を含むガラス板端部と前記レンチキュラー部の前記主面上の端部との間に、前記レンチキュラー部が設けられない領域である非レンチキュラー領域を有し、
    前記非レンチキュラー領域の幅が0.3mm以上30mm以下である、光学部材。
  2. 前記レンチキュラー部は、樹脂材料からなる、請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記主面と前記端面との間に、前記主面と前記端面とに隣接する面取り面を有する、請求項1または請求項2に記載の光学部材。
  4. 前記光学部材は導光板に用いられ、
    前記非レンチキュラー領域は、前記主面の少なくとも前記ガラス板の入光端面が位置する端面に対応して設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材。
  5. 前記非レンチキュラー領域の表面の水の接触角が80度以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の光学部材。
  6. 前記非レンチキュラー領域の表面の水の接触角が50度以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の光学部材。
  7. 前記非レンチキュラー領域に、遮光機能を有する遮光層を備える、請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材。
  8. 前記非レンチキュラー領域に、前記レンチキュラー部と同一材料からなる樹脂層を備える、請求項2〜7のいずれかに記載の光学部材。
  9. 前記非レンチキュラー領域の幅のばらつきが0.2mm以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の光学部材。
  10. 前記レンチキュラー部の前記集光構造体の各々の延伸方向と、前記ガラス板の前記主面の対応する対向2辺とのなす角が、0.2度以内である、請求項1〜9のいずれかに記載の光学部材。
  11. 前記非レンチキュラー領域が、前記ガラス板の対向する2つの端面に対応して設けられている、請求項1〜10のいずれかに記載の光学部材。
  12. 前記非レンチキュラー領域が、前記ガラス板の3つ以上の端面に対応して設けられている、請求項1〜11のいずれかに記載の光学部材。
  13. 前記非レンチキュラー領域が、前記ガラス板の全ての端面に対応して設けられている、請求項1〜12のいずれかに記載の光学部材。
  14. 前記ガラス板は主面が略長方形の平板状であり、前記ガラス板の前記主面の一辺の長さが200mm以上である、請求項1〜13のいずれかに記載の光学部材。
  15. 前記ガラス板の前記主面の反対側の第2面に、散乱機能、反射機能の少なくともいずれか一方を発現する第1機能層を備え、
    平面視における前記ガラス板端部と前記第1機能層との距離が、前記非レンチキュラー領域の幅よりも大きい、請求項1〜14のいずれかに記載の光学部材。
  16. 少なくとも1つの前記非レンチキュラー領域の幅が、0.3mm以上かつ20mm以下または、0.5mm以上かつ30mm以下である、請求項1〜15のいずれかに記載の光学部材。
  17. 前記非レンチキュラー領域の表面粗さRaが0.05μm以下である、請求項1〜16のいずれかに記載の光学部材。
  18. 前記非レンチキュラー領域の表面粗さRaが0.1μm以上である、請求項1〜16のいずれかに記載の光学部材。
  19. 光源と、
    導光板とを備え、
    前記導光板が、請求項1〜18のいずれかの光学部材であり、
    前記光学部材のガラス板は、前記光源が設けられた所定の端面である入光端面から入射された光を、レンチキュラー部が設けられた主面側から出射する、面状発光装置。
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