JP2019065131A - オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法、オレフィン類重合体の製造方法およびプロピレン−α−オレフィン共重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
で表されるモノアルキルアミノ基(−NHR2基)を有するアルコキシシラン化合物を用いたオレフィン類重合用触媒が提案されており、同オレフィン類重合用触媒により、重合時の水素レスポンスが向上し、立体規則性を高水準で維持しつつ、高MFRのポリプロピレンを高収率で得られることが開示されている。
(1)下記一般式(I)
R1R2Si(NHR3)(OR4) (I)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物を外部電子供与性化合物として含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒、
(2)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物とをさらに含む上記(1)に記載のオレフィン類重合用触媒、
(3)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、
有機アルミニウム化合物と、
下記一般式(I)
R1R2Si(NHR3)(OR4) (I)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物からなる外部電子供与性化合物とを
相互に接触させることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法、
(4)上記(1)または(2)に記載のオレフィン類重合触媒の存在下、オレフィン類の重合を行なうことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法、
(5)上記(1)または(2)に記載のオレフィン類重合触媒の存在下、プロピレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンの共重合を行なう上記(4)に記載のオレフィン類重合体の製造方法および
(6)上記(1)または(2)に記載のオレフィン重合用触媒の存在下におけるプロピレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンの共重合反応物からなることを特徴とするプロピレン-α−オレフィン共重合体、
を提供するものである。
R1R2Si(NHR3)(OR4) (1)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物を外部電子供与性化合物として含むことを特徴とするものである。
マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有するオレフィン類重合用の固体触媒成分としては、マグネシウム化合物と、四価のチタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物との接触反応物を挙げることができる。
上記マグネシウム化合物の内、ジアルコキシマグネシウムまたはマグネシウムジハライドが好ましく、具体的には、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、エトキシメトキシマグネシウム、エトキシプロポキシマグネシウム、ブトキシエトキシマグネシウム、マグネシウムジクロライド、マグネシウムジブロマイド、マグネシウムジイオダイド等が挙げられ、ジエトキシマグネシウムおよびマグネシウムジクロライドが特に好ましい。
なお、本出願書類において、ジアルコキシマグネシウム粒子の円形度とは、ジアルコキシマグネシウム粒子を500個以上走査型電子顕微鏡により撮影し、撮影した粒子を画像解析処理ソフトにより処理することで各粒子の面積Sと周囲長Lを求め、各ジアルコキシマグネシウム粒子の円形度を下記式
各ジアルコキシマグネシウム粒子の円形度=L2÷(4π×S)
により算出したときの算術平均値を意味し、粒子の形状が真円に近づくほど、円形度は1に近い値を示す。
ジアルコキシマグネシウムが球状である場合、上記平均粒径は1〜100μmであることが好ましく、5〜60μmであることがより好ましく、10〜50μmであることがさらに好ましい。
具体的には、ジアルコキシマグネシウムは、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときに、5μm以下の粒子が20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。一方、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときに、100μm以上の粒子が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
更にその粒度分布をln(D90/D10)(ここで、D90は体積積算粒度分布における積算粒度で90%の粒径、D10は体積積算粒度分布における積算粒度で10%の粒径である。)で表すと3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。
なお、マグネシウム化合物が液体状である場合には、そのまま溶液状のマグネシウム化合物として用いてもよいし、マグネシウム化合物の可溶化能を有する溶媒にさらに溶解して溶液状のマグネシウム化合物として用いてもよい。
一方、固体のマグネシウム化合物に対して可溶化能を有さない媒体としては、マグネシウム化合物を溶解することがない、飽和炭化水素溶媒または不飽和炭化水素溶媒から選ばれる一種以上が挙げられる。
Ti(OR5)rX4−r (II)
(式中、R5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示し、rは0または1〜3の整数である。)で表されるチタンハライドもしくはアルコキシチタンハライド群から選択される化合物の一種以上であることが好適である。
また、アルコキシチタンハライドとしては、メトキシチタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド、プロポキシチタントリクロライド、n−ブトキシチタントリクロライド、ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジクロライド、ジプロポキシチタンジクロライド、ジ−n−ブトキシチタンジクロライド、トリメトキシチタンクロライド、トリエトキシチタンクロライド、トリプロポキシチタンクロライド、トリ−n−ブトキシチタンクロライド等から選ばれる一種以上が挙げられる。
四価のチタンハロゲン化合物としては、チタンテトラハライドが好ましく、チタンテトラクロライドがより好ましい。
これらのチタン化合物は単独あるいは2種以上併用することもできる。
(R6)jC6H4−j(COOR7)(COOR8) (III)
(式中、R6は炭素数1〜8のアルキル基またはハロゲン原子を示し、R7およびR8は炭素数1〜12のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよく、また、置換基R6の数jは0、1または2であり、jが2のとき、各R6は同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を挙げることができる。
jが0である場合、一般式(III)で表わされる化合物はフタル酸ジエステルであり、jが1または2である場合、一般式(III)で表わされる化合物は置換フタル酸ジエステルである。
jが1の場合、一般式(III)で表わされる芳香族ジカルボン酸ジエステルにおいて、R6が、ベンゼン環の3位、4位または5位の位置の水素原子と置換してなるものが好ましい。
jが2の場合、一般式(III)で表わされる芳香族ジカルボン酸ジエステルにおいて、R6が、ベンゼン環の4位および5位の位置の水素原子と置換してなるものが好ましい。
上記飽和脂肪族ポリカルボン酸エステルとしては、マロン酸ジエステル類、コハク酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アジピン酸ジエステル類、グルタル酸ジエステル類等が挙げられる。マロン酸ジエステル、アルキル置換マロン酸ジエステル、アルキレン置換マロン酸ジエステル、コハク酸ジエステルから選ばれる1種または2種以上がより好ましい。
また、上記不飽和脂肪族ポリカルボン酸エステルとしては、マレイン酸ジエステル等を挙げることができ、マレイン酸ジエステルまたはアルキル置換マレイン酸ジエステルから選ばれる1種または2種以上がより好ましい。
また、内部電子供与性化合物としては、置換マロン酸ジエステルが好適である。
内部電子供与性化合物としてシクロアルカンジカルボン酸ジエステルを使用する場合、シクロアルカンジカルボン酸ジエステルとしては、シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸ジエステル、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエステル、シクロヘプタン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロヘプタン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロオクタン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロオクタン−1,3−ジカルボン酸ジエステル、シクロノナン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロノナン−1,3−ジカルボン酸ジエステル、シクロデカン−1,2−ジカルボン酸ジエステル、シクロデカン−1,3−ジカルボン酸ジエステルなどが挙げられる。
R9 kH(3−k)C−O−(CR10R11)m−O−CR12 nH(3−n) (IV)
(一般式(IV)中、R9とR12は、ハロゲン原子または炭素数1〜20の有機基であって、互いに同一であっても異なっていてもよく、R10とR11は、水素原子、酸素原子、硫黄原子、ハロゲン原子または炭素数1〜20の有機基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。炭素数1〜20の有機基は、酸素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、およびホウ素原子から選択される少なくとも1種の原子を含んでいてもよく、炭素数1〜20の有機基が複数存在する場合、複数の有機基は互いに結合して環を形成していてもよく、kは0〜3の整数であり、kが2以上の整数である場合、複数個存在するR9は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1〜10の整数であり、mが2以上の整数である場合、複数個存在するR10およびR11はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数であり、nが2以上の整数である場合、複数個存在するR12は互いに同一でも異なっていてもよい。)
で表わされる化合物を用いることができる。
また、R9またはR12が炭素数1〜20の有機基である場合、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基である。
一般式(IV)で表わされる化合物において、mは1〜10の整数であり、1〜8の整数であることが好ましく、1〜6であることがより好ましい。mが2以上の整数である場合、複数個存在するR9およびR11は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
一般式(IV)で表わされる化合物において、nは0〜3の整数であり、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましい。nが2以上の整数である場合、複数個存在するR12は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
R13−O−C(=O)−O−Z−OR14 (V)
(一般式(V)中、R13およびR14は、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜20の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数2〜20の直鎖状ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20の分岐ハロゲン置換アルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルキル基、炭素数3〜20のハロゲン置換シクロアルケニル基、炭素数6〜24の芳香族炭化水素基、炭素数6〜24のハロゲン置換芳香族炭化水素基、結合末端が炭素原子である炭素数2〜24の窒素原子含有炭化水素基(但し、結合末端がC=N基であるものを除く)、結合末端が炭素原子である炭素数2〜24の酸素原子含有炭化水素基(但し、結合末端がカルボニル基であるものを除く)、または結合末端が炭素原子である炭素数2〜24のリン含有炭化水素基(但し、結合末端がC=P基であるものを除く)を示し、R13およびR14は同一であっても異なっていてもよく、Zは、炭素原子又は炭素鎖を介して結合する結合性基を示す。)で表わされる化合物を用いることができる。
炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基または分岐アルケニル基、炭素数1〜12の直鎖状ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12の分岐ハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、または炭素数6〜12の芳香族炭化水素基がより好ましく、
炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基がさらに好ましい。
特に好ましい基は、炭素数2のエチレン基および炭素数3〜12の分岐アルキレン基から選ばれる2座の結合性基であることがより好ましい(なお、2座の結合性基とは、Zが結合する2つの酸素原子間が炭素鎖で結合され、当該炭素鎖が2個の炭素原子で構成されているものを意味する)。
上記不活性有機溶媒としては、常温(20℃)下において液体で、かつ沸点50〜150℃であるものが好ましく、常温下において液体で、かつ沸点50〜150℃である芳香族炭化水素化合物または飽和炭化水素化合物がより好ましい。
上記不活性有機溶媒として、具体的には、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の直鎖脂肪族炭化水素化合物、メチルヘプタン等の分岐状脂肪族炭化水素化合物、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素化合物、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物等から選ばれる一種以上が挙げられる。
上記不活性有機溶媒のうち、常温下において液体で、沸点が50〜150℃である芳香族炭化水素化合物が、得られる固体触媒成分の活性を向上させ、得られる重合体の立体規則性を向上させることができるため、好適である。
また、不活性有機溶媒を使用する場合、不活性有機溶媒の使用量は、マグネシウム化合物1モルに対し、0.001〜500モルであることが好ましく、0.5〜100モルであることがより好ましく、1.0〜20モルであることがさらに好ましい。
上記反応終了後、反応生成物は、反応液を静置し、適宜、上澄み液を除去してウェット状(スラリー状)とするか、さらに熱風乾燥等により乾燥状態にした上で、洗浄処理することが好ましい。
上記洗浄処理は、通常洗浄液を用いて行われる。
洗浄液としては、上記不活性有機溶媒と同様のものを挙げることができ、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の常温下で液体、かつ、沸点が50〜150℃の直鎖脂肪族炭化水素化合物や、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の常温下で液体、かつ、沸点が50〜150℃の環式脂肪族炭化水素化合物、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、オルトジクロロベンゼン等の常温下で液体、かつ、沸点が50〜150℃の芳香族炭化水素化合物等から選ばれる一種以上が好ましい。
上記洗浄液を使用することにより、反応物中から、副生成物や不純物を容易に溶解し、除去することができる。
また、後述するように、洗浄回数が複数回(2回以上)である場合には、反応生成物に対して最後に添加した洗浄液を除去することなく、そのまま次工程の反応に供することもできる。
上記後処理を施す場合、例えば、上記反応終了後に得られた反応物や、上記洗浄処理後に得られた洗浄物に対し、四価のチタンハロゲン化合物をさらに接触させる態様や、四価のチタンハロゲン化合物をさらに接触させた後に洗浄する態様を挙げることができる。上記後処理における洗浄は、上述した反応生成物の洗浄と同様に行うことができる。
上記固体触媒成分において、チタン原子の含有量は、0.5〜8.0質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%が好ましく、0.5〜3.5質量%がさらに好ましい。
上記固体触媒成分において、ハロゲン原子の含有量は、20〜88質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、40〜80質量%がさらに好ましく、45〜75質量%が一層好ましい。
本出願書類において、固体触媒成分中のチタン原子の含有量は、JIS 8311−1997「チタン鉱石中のチタン定量方法」に記載の方法(酸化還元滴定)に準じて測定した値を意味するものとする。
本出願書類において、固体触媒成分中のハロゲン原子の含有量は、固体触媒成分を硫酸と純水の混合溶液で処理して水溶液とした後、所定量を分取し、硝酸銀標準溶液でハロゲン原子を滴定する硝酸銀滴定法により測定した値を意味するものとする。
本出願書類において、固体触媒成分中の内部電子供与性化合物の含有量は、ガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製、GC−14B)を用いて下記の条件で測定したときに、予め既知濃度に基づいて測定した検量線を用いて求められる結果を意味する。
<測定条件>
カラム:パックドカラム(φ2.6×2.1m, Silicone SE-30 10%,Chromosorb WAWDMCS 80/100、ジーエルサイエンス(株)社製)
検出器:FID(Flame IonizationDetector,水素炎イオン化型検出器)
キャリアガス:ヘリウム、流量40ml/分
測定温度:気化室280℃、カラム225℃、検出器280℃、または気化室265℃、カラム180℃、検出器265℃
R15 pAlQ3−p (VI)
(式中、R15は炭素数1〜6のアルキル基であり、Qは水素原子またはハロゲン原子であり、pは0<p≦3の実数である。)
で表される有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
このような外部電子供与性化合物としては、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物が挙げられ、具体的には、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、有機ケイ素化合物、中でもSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物等が挙げられる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、固体触媒成分中のチタン原子1モルあたり、有機アルミニウム化合物を、1〜2000モル含むことが好ましく、50〜1000モル含むことがより好ましい。
また、本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、オレフィン類重合用触媒中に含有される固体触媒成分中のチタン原子1モルあたり、上記一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を、1〜200モル含むことが好ましく、2〜150モル含むことがより好ましく、5〜100モル含むことがさらに好ましい。
さらに、本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、オレフィン類重合用触媒中に含有される有機アルミニウム化合物1モルあたり、一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を、0.001〜10モル含むことが好ましく、0.002〜2モル含むことがより好ましく、0.002〜0.5モル含むことがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、
有機アルミニウム化合物と、
下記一般式(I)
R1R2Si(NHR3)(OR4) (I)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物からなる外部電子供与性化合物とを
相互に接触させることを特徴とするものである。
また、各成分の接触割合については、上述したオレフィン類重合用触媒の構成成分の含有割合に対応する量を接触することが好ましい。
(i)(α)固体触媒成分→(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物→(β)有機アルミニウム化合物
(ii)(β)有機アルミニウム化合物→(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物→(α)固体触媒成分
(iii)(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物→(α)固体触媒成分→(β)有機アルミニウム化合物
(iv)(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物→(β)有機アルミニウム化合物→(α)固体触媒成分
上記接触例(i)〜(iv)において、接触例(ii)が好適である。
なお、上記接触例(i)〜(iv)において、「→」は接触順序を意味し、例えば、「(α)オレフィン類重合用固体触媒成分→(β)有機アルミニウム化合物→(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物」は、(α)固体触媒成分中に(β)有機アルミニウム化合物を添加して接触させた後、(γ)一般式(I)で表されるジアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン化合物を含む外部電子供与性化合物を添加して接触させることを意味する。
また、操作の容易性を考慮すると、不活性溶媒等、分散媒の存在下において行うことも好ましく、不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物等が用いられ、脂肪族炭化水素がより好ましく、中でもヘキサン、ヘプタンおよびシクロヘキサンがより好ましい。
接触温度及び接触時間を上記の範囲とすることで、オレフィン類重合用触媒の重合活性や得られる重合体の立体規則性を向上させ易くなり、結果として得られるオレフィン類重合体の機械的物性、加工性、生産性が向上し易くなる。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、本発明に係るオレフィン類重合触媒の存在下、オレフィン類の重合を行なうことを特徴とするものである。
また、重合対象となるオレフィン類は、気体および液体のいずれの状態でも用いることができる。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法においては、上記重合温度範囲において、比較的高温下でホモ重合した場合でも水素活性に優れ高い立体規則性およびMFRを有する重合体を高い生産性の下で作製することができるとともに、高温下で共重合した場合においても、優れた水素活性と共重合活性を達成し、耐衝撃性に優れた共重合体を製造することができる。
また、連続重合法、バッチ式重合法のいずれでも可能である。更に重合反応は一段で行ってもよいし、二段以上で行ってもよい。
前段及び後段における重合温度は共に、200℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましく、75〜80℃がさらに好ましく、重合圧力は、10MPa以下が好ましく、6MPa以下がより好ましく、5MPa以下がさらに好ましい。
上記共重合反応においても、連続重合法、バッチ式重合法のいずれの重合法も採用することができ、重合反応は1段で行なってもよいし、2段以上で行なってもよい。
また、重合時間(反応炉内の滞留時間)は、前段または後段の各重合段階のそれぞれの重合段階で、あるいは連続重合の際においても、1分〜5時間であることが好ましい。
重合方法としては、シクロヘキサン、ヘプタン等の不活性炭化水素化合物の溶媒を使用するスラリー重合法、液化プロピレン等の溶媒を使用するバルク重合法、実質的に溶媒を使用しない気相重合法が挙げられ、バルク重合法または気相重合法が好適であり、後段の反応は一般的にはEPRのPP粒子からの溶出を抑える目的から気相重合反応であることが好ましい。
予備重合の際には、本重合と同様のオレフィン類、あるいはスチレン等のモノマーを用いることができ、予備重合条件も、上記重合条件と同様である。
本発明に係るプロピレン-α−オレフィン共重合体は、本発明に係るオレフィン重合用触媒の存在下におけるプロピレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンの共重合反応物からなることを特徴とするものである。
<固体触媒成分(A-1)の調製>
撹拌装置を備え、内部が窒素ガスで充分に置換された内容積500mlのフラスコに、四塩化チタン30mlおよびトルエン20mlを装入して、混合溶液を形成した。次いで、平均粒径32μmの球状ジエ卜キシマグネシウム(円形度1.10)10.0g (87.4ミリモル)、トルエン50mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル3.6mlを用いて形成した懸濁液を、10℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。その後、液温を10℃から90℃まで昇温し、90℃で2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、得られた固体生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン30mlおよびトルエン70mlを加え、110℃に昇温し、110℃で2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン100mlで10回洗浄して、固体触媒成分(A-1)を得た。なお、この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ、2.67質量%であった。
<固体触媒成分(A-2)の調製>
製造例1における内部電子供与性化合物をフタル酸ジ−n−ブチル3.6ml(13.6ミリモル)から2,3−ジイソプロピルコハク酸ジエチル3.6ml(13.6ミリモル)に変更した以外は、実施例1と同様にして、固体触媒成分(A−2)を調製した。なお、この固体触媒成分のチタン含有率は3.2質量%であった。
<重合触媒の形成及びプロピレン重合>
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの攪拌機付きオートクレーブ2基に、それぞれ、トリエチルアルミニウム1.98ミリモル、t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン(BPPAMS、信越化学工業株式会社製、純度99.9%)0.198ミリモルおよび上記固体触媒成分(A-1)をチタン原子換算で0.00264ミリモル装入してオレフィン重合用触媒を形成した。
次いで、一方のオートクレーブに水素ガス1.5リットルと液化プロピレン1.4リットル、もう一方のオートクレーブに水素ガス4.0リットルと液化プロピレン1.4リットルをそれぞれ装入し、20℃で5分間予備重合を行った後、70℃まで昇温し、70℃でそれぞれ1時間の重合反応を行い、2種類のプロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られた2種類のプロピレン重合物(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)において、下記式によりプロピレン重合活性を求めたところ、水素ガス1.5リットル重合物の重合時における固体触媒成分1g当たりの重合活性は44,100(g−pp/g−cat)であり、水素ガス4リットル重合物の重合時における固体触媒成分1g当たりの重合活性は54,200(g−pp/g−cat)であった。
<プロピレン重合活性>
プロピレン重合活性(g−pp/g−触媒)=ポリプロピレンの質量(g)/オレフィン類重合用触媒中の固体触媒成分の質量(g)
<重合体の溶融流れ性(MFR)>
重合体の溶融流れ性を示すメルトフローレート(MFR)(g/10分間)は、ASTM D 1238、JIS K 7210に準じて測定した。
<重合体のp−キシレン可溶分の割合(XS)>
攪拌装置を具備したフラスコ内に、4.0gの重合体(ポリプロピレン)と、200mlのp−キシレンを装入し、外部温度をキシレンの沸点以上(約150℃)とすることにより、フラスコ内部のp−キシレンの温度を沸点下(137〜138℃)に維持しつつ、2時間かけて重合体を溶解した。その後1時間かけて液温を23℃まで冷却し、不溶解成分と溶解成分とを濾過分別した。上記溶解成分の溶液を採取し、加熱減圧乾燥によりp−キシレンを留去し、得られた残留物の質量を求め、生成した重合体(ポリプロピレン)に対する相対割合(質量%)を算出して、キシレン可溶分(XS)とした。
<重合体の分子量分布(Mw/Mn)および分子量分布(Mz/Mw)>
重合体の分子量分布(重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、Z平均分子量Mzを、GPC装置(waters社製 GPC2000)を用いて、以下の条件で測定し、重合体の分子量分布(Mw/Mn)および分子量分布(Mz/Mw)を算出した。
溶媒:オルソジクロロベンゼン(ODCB)
流量:1mg/min
カラム:shodex UT−806M×3、HT−803×1
サンプル濃度:1mg/ml
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン(BPIQDMS)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのビス(パーヒドロキノリノ)(メチルアミノ)メトキシシラン(BPQMS)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのジエチルアミノトリエトキシシラン(DEATES)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン(DCPBEAS)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
チタン原子換算で0.0026ミリモルの固体触媒成分(A−1)に代えて、同量の固体触媒成分(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.198ミリモルを、同モルのt-ブチルメチル(n-プロピルアミノ)メトキシシラン(BMPAMS)に変更した以外は、実施例1と同様にして、重合触媒を形成し、プロピレン重合を行って、プロピレン重合体(水素ガス1.5リットル重合物および水素ガス4リットル重合物)を得た。
得られたプロピレン重合体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
<オレフィン類重合用触媒(エチレン−プロピレン共重合触媒)の調製>
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの撹拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム2.4ミリモル、t-ブチル-n-プロピル(n-プロピルアミノ)メトキシシラン0.24ミリモルおよび上記固体触媒成分(A−1)を6mg装入し、オレフィン類重合用触媒(エチレン−プロピレン共重合触媒)を調製した。
上記オレフィン類重合用触媒(エチレン−プロピレン共重合触媒)を含む攪拌機付オートクレーブに対し、液化プロピレン15モル(1.2リットル)と水素ガス0.20MPa(分圧)を装入し、20℃で5分間予備重合を行なった後に昇温し、70℃で45分間、1段目のホモポリプロピレン(ホモPP)重合反応を行なった後、常圧に戻し、次いでオートクレーブ内(リアクター内)を窒素置換してからオートクレーブの計量を行ない、生成した一部のポリマーを分取し、ホモ段(1段目)の重合活性(ホモ活性)を、計量後のオートクレーブ質量からオートクレーブの風袋質量を差し引いて算出し、また、一部分取したポリマーの溶融流れ特性(MFR)を実施例1と同様の方法で測定した。
次に、計量後のオートクレーブに配管を接続し、エチレンおよびプロピレンを、エチレン/プロピレンモル比が1.0/1.0となるように上記オートクレーブ内(リアクター内)に投入した後、70℃まで昇温し、エチレン/プロピレン/水素を、それぞれ1分あたりのガス供給量(リットル/分)が2/2/0.086の割合となるよう導入しつつ、1.2MPa、70℃、60分間の条件で反応させることにより、エチレン−プロピレン共重合体を得た。
得られたエチレン−プロピレン共重合体について、エチレン−プロピレンブロック共重合活性(ICP活性)、共重合体の溶融流れ性(MFR)、EPR含有率(エチレン−プロピレンブロック共重合体中のキシレン可溶分量)、ブロック率(C.V.)および極限粘度(I.V.)を、以下の方法により測定した。
結果を表2に示す。
エチレン−プロピレンブロック共重合時におけるエチレン−プロピレンブロック共重合活性(ICP活性)は、以下の式により算出した。
エチレン−プロピレンブロック共重合活性(g−ICP/(g−cat))=((エチレン−プロピレンブロック共重合体の質量(g))/エチレン−プロピレン共重合用触媒に含まれる固体触媒成分の質量(g))
共重合体の溶融流れ性を示すメルトフローレート(MFR)(g/10分間)は、ASTM D 1238、JIS K 7210に準じて測定した。
攪拌装置を具備したフラスコ内に、5.0gの共重合体(エチレン−プロピレンブロック共重合体)と、250mlのp−キシレンを装入し、外部温度をキシレンの沸点以上(約150℃)とすることにより、フラスコ内部のp−キシレンの温度を沸点下(137〜138℃)に維持しつつ、2時間かけて重合体を溶解した。その後1時間かけて液温を23℃まで冷却し、不溶解成分と溶解成分とを濾過分別した。上記溶解成分の溶液を採取し、加熱減圧乾燥によりp−キシレンを留去し、得られた残留物の質量を求め、生成した重合体(エチレン−プロピレンブロック共重合体)に対する相対割合(質量%)を算出して、EPR含有率(質量%)とした。
エチレン−プロピレン共重合体のブロック率(C.V.)は、下記式により求めた。
ブロック率(質量%)={(I−G+J)÷(I−F)}× 100
(ここで、Fはオートクレーブ質量(g)、GはホモPP重合終了後、未反応モノマーを除去した後のオートクレーブ質量(g)、Iは共重合反応終了後のオートクレーブ質量(g)、Jはホモ重合後に一部抜き出したポリマー量(g)である。)
極限粘度(I.V.)は、135℃のデカリン中で、ウベローデ型粘度計で還元粘度(ηSP/c)を測定し、下記式(ハギンスの式)
ηSP/c=[η]+k[η]2c
(ここで、[η]は極限粘度(I.V. (dl/g))、ηSP/cは還元粘度(dl/g)、cはポリマー濃度(g/dl)、kはハギンス定数(0.35)である。)において、ポリマー濃度cがゼロになるように外挿して([η](dl/g)=lim{C→0}(ηSP/c)となるよう外挿して)極限粘度(I.V.)を算出した。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.24ミリモルを、同モルのシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMS)に変更した以外は、実施例4と同様にして、共重合触媒を形成し、エチレン・プロピレン共重合を行って、エチレン・プロピレン共重合体を得た。
得られたエチレン・プロピレン共重合体の評価を実施例4と同様に行った。結果を表2に示す。
t-ブチル−n−プロピル(n−プロピルアミノ)メトキシシラン0.24ミリモルを、同モルのジエチルアミノトリエトキシシラン(DEATES)に変更した以外は、実施例4と同様にして、共重合触媒を形成し、エチレン・プロピレン共重合を行って、エチレン・プロピレン共重合体を得た。
得られたエチレン・プロピレン共重合体の評価を実施例4と同様に行った。結果を表2に示す。
Claims (6)
- 下記一般式(I)
R1R2Si(NHR3)(OR4) (I)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物を外部電子供与性化合物として含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。 - マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物とをさらに含む請求項1に記載のオレフィン類重合用触媒。
- マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、
有機アルミニウム化合物と、
下記一般式(I)
R1R2Si(NHR3)(OR4) (I)
(式中、R1は、炭素数3以上の分岐アルキル基または炭素数4以上のシクロアルキル基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖アルキル基または炭素数3〜8の分岐アルキル基であり、R3は、炭素数2〜6のアルキル基であり、R4は、炭素数1〜3の直鎖アルキル基であり、R1およびR2は互いに異なっている。)
で表わされる化合物からなる外部電子供与性化合物とを
相互に接触させることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載のオレフィン類重合触媒の存在下、オレフィン類の重合を行なうことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載のオレフィン類重合触媒の存在下、プロピレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンの共重合を行なう請求項4に記載のオレフィン類重合体の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載のオレフィン重合用触媒の存在下におけるプロピレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンの共重合反応物からなることを特徴とするプロピレン-α−オレフィン共重合体。
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