JP2019064665A - インモールドラベル容器 - Google Patents

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田 克 巳 亀
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Abstract

【課題】複雑な工程を経ることなく、簡単な構成で底部におけるガスバリア性を高めることが可能な、インモールドラベル容器を提供する。【解決手段】インモールドラベル容器10は、胴部11と、底部14とを備え、胴部11は、ガスバリア性をもつインモールドラベル16と、インモールドラベル16の内面に形成された射出樹脂層15とを有している。底部14は、ガスバリア性を有するシート体17と、シート体17上に形成された射出樹脂層15とを有している。シート体17の端面17aは、射出樹脂層15によって覆われている。【選択図】図1

Description

本発明は、胴部と、底部とを備えたインモールドラベル容器に関する。
従来、各種飲料やデザート食品などを密封包装するカップ状容器としては、容器の保形性がよいことからプラスチックの射出成形によるカップ状容器が多く用いられている。更に、意匠性や光隠蔽性を向上させるため、容器の射出成形の際、インモールドラベルを用い、このインモールドラベル内面に射出樹脂を射出することにより得られるインモールドラベル容器が知られている。
例えば特許文献1には、胴部と、胴部上端に設けられたフランジ部と、胴部下端に設けられた底部とを備え、胴部外層にラベルを設けたインモールドラベル容器が開示されている。
特開2014−91563号公報 特開2013−35554号公報
このようなインモールドラベル容器においては、とりわけラベルを設けていない底部からガスが透過するため、底部におけるガスバリア性が十分ではない。このため、従来より容易かつ確実にガスバリア性を高める技術が検討されており、ガスバリア性を高めることにより内容物の賞味期限を延ばす手法が求められている。
例えば、底部にガスバリアコート剤をコーティングすることで、底部からのガス透過を低下させ、容器のガスバリア性を向上させる手法が知られている(特許文献2)。しかしながら、底部にガスバリアコート剤をコーティングする場合、容器を成形する工程とは別にコート剤を塗布する工程が必要であり、外観的にも劣る可能性がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、複雑な工程を経ることなく、簡単な構成で底部におけるガスバリア性を高めることが可能な、インモールドラベル容器を提供することを目的とする。
本発明は、胴部と、底部とを備えたインモールドラベル容器であって、前記胴部は、ガスバリア性をもつインモールドラベルと、前記インモールドラベルの内面に形成された射出樹脂層とを有し、前記底部は、ガスバリア性を有するシート体と、前記シート体上に形成された射出樹脂層とを有し、前記シート体の端面は、前記射出樹脂層によって覆われている、インモールドラベル容器である。
本発明は、前記シート体は、前記射出樹脂層より内面側に配置されている、インモールドラベル容器である。
本発明は、前記シート体は、前記射出樹脂層より外面側に配置されている、インモールドラベル容器である。
本発明は、前記シート体は、ガスバリア性および酸素吸収性を有するガスバリア・酸素吸収樹脂層を含む、インモールドラベル容器である。
本発明は、前記射出樹脂層は、貫通孔を有する、インモールドラベル容器である。
本発明は、前記射出樹脂層は、複数の貫通孔を有し、前記複数の貫通孔は、底面視で前記底部の中心に対して互いに回転対称となる位置に配置されている、インモールドラベル容器である。
以上のように本発明によれば、複雑な工程を経ることなく、簡単な構成で底部におけるガスバリア性を高めることができる。
図1は本実施の形態によるインモールドラベル容器を示す縦断面図。 図2は本実施の形態によるインモールドラベル容器を示す底面図(図1のII方向矢視図)。 図3はインモールドラベル容器の上部を示す部分拡大断面図。 図4はインモールドラベル容器の下部を示す部分拡大断面図。 図5はインモールドラベル容器が含むインモールドラベルの外形を示す展開図。 図6は本実施の形態によるインモールドラベル容器を示す背面図。 図7は本実施の形態によるインモールドラベル容器を作製している状態を示す縦断面図。 図8は変形例(変形例1)によるインモールドラベル容器を示す縦断面図。 図9は変形例(変形例1)によるインモールドラベル容器を示す底面図(図8のIX方向矢視図)。 図10は変形例(変形例2)によるインモールドラベル容器の下部を示す部分拡大断面図。
発明の実施の形態
以下に、本発明によるインモールドラベル容器の一実施の形態について、図1乃至図7を用いて説明する。図1乃至図7は、一実施の形態によるインモールドラベル容器を示す図である。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれインモールドラベル容器10を正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1および図2に示すように、インモールドラベル容器10は、ガスバリア性をもつインモールドラベル16と、このインモールドラベル16の内面に射出樹脂を射出することにより得られた射出樹脂層15とを有する略円筒状の容器からなる。このインモールドラベル容器10は、胴部11と、胴部11の上端に設けられたフランジ部12と、胴部11の下端に設けられた底部14と、底部14の周縁に設けられ下方へ突出する脚部13とを備えている。
このうち胴部11は、上方から下方に向けて徐々に縮径する筒形状を有している。胴部11の水平断面は、その上端から下端までの任意の箇所において円形となっている。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部11が楕円筒形状、または四角形筒形状等の多角形筒形状等の筒形状を有していても良い。
フランジ部12は、平面視略円環形状をもち、胴部11から側方に向けて水平に突出している。また、底部14は、平面視略円形状であり、胴部11の下端かつ脚部13の上端に位置している。脚部13は、平面視略円環形状をもち、胴部11から下方に向けて延びている。なお、脚部13は胴部11の延長であってもよい。
これら胴部11、フランジ部12、底部14および脚部13は、射出樹脂をゲート33から射出成形金型30(後述)内に射出することにより得られる射出樹脂層15を有する。この射出樹脂層15は、胴部11、フランジ部12、底部14および脚部13にわたって一体的に形成されている。
胴部11は、胴部11の外周面を形成するインモールドラベル16と、インモールドラベル16の内面に形成され、胴部11の内周面を形成する射出樹脂層15とを有する。
胴部11の下部には、射出樹脂層15の一部から構成されるとともに、内方に向けて突出するスタックリブ18が設けられている。スタックリブ18は、インモールドラベル容器10を積み重ねてスタックする際、上方に位置するインモールドラベル容器10の脚部13を支持するものである。
フランジ部12は、フランジ部12の上面を形成する射出樹脂層15と、フランジ部12の下面を形成するインモールドラベル16とを有する。この場合、インモールドラベル16は、胴部11からフランジ部12の途中まで延びている。
底部14は、ガスバリア性を有するシート体17と、シート体17上に形成された射出樹脂層15とを有している。この場合、シート体17は、射出樹脂層15より内面側に配置されている。すなわち、射出樹脂層15は底部14の外面を形成し、シート体17は底部14の内面を形成する。
射出樹脂層15は、この射出樹脂層15を厚み方向に貫通する平面円形状の貫通孔19を有している。このため、底面方向から見た場合、貫通孔19を介してシート体17を視認できるようになっている(図2参照)。貫通孔19の平面形状は、円形状に限らず、楕円形状、四角形状、三角形状等としても良い。
また、貫通孔19は、複数(4つ)設けられており、これら4つの貫通孔19は、底面視(図2)で底部14の中心に対して互いに回転対称となる位置に配置されている。具体的には、4つの貫通孔19は、底部14の中心を中心とする円周上で、90°ずつ等配されている。なお、これに限らず、例えば2つの貫通孔19を180°ずつ等配しても良く、3つの貫通孔19を120°ずつ等配しても良い。なお、貫通孔19は、ゲート33(後述)に対応する底部14の中心位置以外の位置に形成されることが好ましい。
シート体17は、平面視円形状を有しており、底部14の全体を覆うように形成されている。このため、底部14の全域においてガスバリア性が高められている。また、例えばシート体17にゲート33(後述)からの射出樹脂材料を通過させる開口を形成する必要も生じない。
シート体17の端面17aは、射出樹脂層15の内部に進入しており、射出樹脂層15の厚み方向途中に位置している。すなわちシート体17の端面17aは、全周にわたって射出樹脂層15によって覆われている。また、シート体17の上面周縁17b(図4参照)も、全周にわたって射出樹脂層15によって覆われている。このため、シート体17の端面17aが外方に露出することがなく、シート体17の端面17aを介して外部のガスが進入することが抑えられ、この結果、底部14のガスバリア性が高められている。
脚部13は、脚部13の外周面を形成するインモールドラベル16と、インモールドラベル16の内面に形成され、脚部13の内周面を形成する射出樹脂層15とを有する。すなわち、インモールドラベル16は、胴部11から脚部13まで達している。
次に図3及び図4により、インモールドラベル容器10の各構成部分の厚みについて述べる。
図3に示すように、インモールドラベル容器10の肉厚をT1、インモールドラベル16の厚みをT2、胴部11における射出樹脂層15の厚みをT3としたとき、例えばT1=0.4mm以上1.5mm以下、T2=0.3mm以上1.0mm以下、T3=0.5mm以上1.0mm以下とすることができる。
また、図4に示すように、底部14全体の肉厚をT4、シート体17の厚みをT5、底部14における射出樹脂層15の厚みをT6としたとき、例えばT4=1.0mm以上2.0mm以下、T5=0.3mm以上1.5mm以下、好ましくはT5=0.5mm以上0.8mm以下、T6=0.5mm以上1.0mm以下とすることができる。
次に射出樹脂層15を形成する射出樹脂、インモールドラベル16およびシート体17について説明する。
射出樹脂層15を形成する射出樹脂の材料としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を用いることができる。
例えば射出樹脂の材料としては、MI(メルトインデックス)=50以上80以下のブロック系またはランダム係ポリプロピレンを用いることができる。
次に、インモールドラベル16について図5を参照して説明する。図5に示すように、インモールド成形される前のインモールドラベル16は、扇形状をなしており、インモールドラベル16の両端部16a、16bの上方および下方の角部は小さいR状で面取りがされている。
インモールドラベル16の高さ方向の長さは、図1に示したように、胴部11の上方ではフランジ部12に僅かに突き出し、下方では脚部13の中間部又は下部まで達することが好ましい。また、インモールドラベル16の円周方向の長さは、図6に示すように、突き合わされる両端部16a、16b同士の間に、幅が0.2mm以上1.5mm以下程度の隙間16Aが生じる程度の長さであることが好ましい。このようなインモールドラベル16を形成することにより、射出成形金型30の雌型21の所定位置にインモールドラベル16を挿入し真空吸引により固定し、型閉じ後、射出樹脂層15を雌型の底部の中心部のゲートから注入した時、インモールドラベル16に重なり部や、めくれ、しわなどの不良を発生することなく、スムーズに射出樹脂層15が注入されインモールドラベル16と射出樹脂層15とを一体化して成形することができる。
このようなインモールドラベル16としては以下のような構成のものを用いることができる。
インモールドラベル16は、単層や2層で構成されてもよいが、ガスバリア性の付与や印刷層の付与の為、3層で構成されることが多い。ガスバリア性を付与するためには少なくともガスバリア層を含む積層シートで形成するが、意匠性を高めるために一部に絵柄、文字などの印刷層を設けることができる。インモールドラベル16に用いる積層シートの代表的な構成例として、以下のような構成が挙げられる。なお、以下において、「/」は互いに隣接する層同士の境界を意味する。
(1)(外側)延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)・印刷層/接着剤/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)・アルミ蒸着層/接着剤/ヒートシール性を有する延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)
(2)(外側)延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)・印刷層/接着剤/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)・無機酸化物の蒸着層/接着剤/ヒートシール性を有する延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)
(3)(外側)延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)・印刷層/接着剤/アルミ箔(厚み7μm)/接着剤/無延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)
上記のほか、様々な構成を採ることができる。インモールドラベル16はできる限りカールのないことが容器成形の際の歩留りをよくする点で好ましく、そのためには中間層の両面に熱収縮率などが近似したフィルム(同様な材質のフィルム)を積層し、中間層を中心として両側が対称形の層構成とすることが好ましい。また、各フィルムの厚みは、一例を示したものであり、容器の寸法などにより適宜に設定することができる。
インモールドラベル16を構成する前記(1)〜(3)の積層構成において、内側のフィルムは、射出樹脂層15と接着されるフィルムであるため、射出樹脂層15と同一の材料からなることが好ましい。またガスバリア層はアルミ、アルミ蒸着層、無機酸化物の蒸着層であり、蒸着の場合は延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)を蒸着基材として、その表面にアルミまたは、透明な無機酸化物の蒸着層を形成したものである。
インモールドラベル16を構成する無機酸化物の蒸着層としては、前述した通り、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ITOなどを使用することができ、これらを蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングなどの手段で、厚みが200Å以上1000Å以下程度になるように堆積させて無機酸化物の蒸着層することができる。
このような無機酸化物の蒸着層は単独の層で形成してもよいが、複数の層で形成することにより一層優れたガスバリア性を得ることができる。また、これらの無機酸化物の蒸着層は、その接着性を向上させ、或いは亀裂などの損傷を防止して優れたガスバリア性を有効に発揮させるため、その上下の面に接着性向上層、保護層、ガスバリア性向上層などの目的で、反応型アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シランカップリング剤を含有させたアクリル系樹脂、金属アルコキシドを含有させた水溶性高分子、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂層を設けて複合層としてガスバリア層を形成することができる。
インモールドラベル16を構成する積層シートの構成において、各フィルムの間の接着剤は、インモールドラベル16をインモールド成形する際、ポリプロピレン樹脂の射出圧と共に熱が加わるため耐熱性を有することが必要であり、この点から一液または二液反応型のポリウレタン系またはアクリル系接着剤を用い、ドライラミネート方式で貼り合わせることが好ましい。
シート体17としては以下のような構成のものを用いることができる。
上述したように、シート体17はガスバリア性を有しており、複数層(例えば3層〜7層)から構成されることが好ましい。シート体17に用いる積層シートの代表的な構成例として、以下のような構成が挙げられる。
(4)(外側)無延伸ポリプロピレンフィルム/酸素吸収層/ガスバリア層/酸素吸収層/無延伸ポリプロピレンフィルム
(5)(外側)無延伸ポリプロピレンフィルム/ガスバリア層/無延伸ポリプロピレンフィルム
(6)(外側)無延伸ポリプロピレンフィルム/ガスバリア・酸素吸収樹脂層/無延伸ポリプロピレンフィルム
酸素吸収層は、例えばポリプロピレンフィルムにより形成され、粒状の金属等を主成分とする酸素吸収剤を含有する。この酸素吸収剤としては、従来から使用されている酸素吸収剤を全て適用することができるが、一般には還元性でしかも実質上水に不溶なものが好ましい。その適当な例として、還元性を有する金属粉、例えば還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫粉:金属低位酸化物、例えば、酸化第一鉄、四三酸化鉄:還元性金属化合物、例えば、炭化鉄、硅素鉄、鉄カルボニル、水酸化第一鉄等の一種又は二種以上を組み合わせたものを主成分としたものが挙げられる。これらの酸素吸収剤は、必要に応じてアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三燐酸塩、活性アルミナ、活性白土のような助剤と組み合わせて使用することができる。これらの酸素吸収剤は、一般に、平均粒径が50μm以下、特に30μm以下の粒径を有することが好ましい。また、酸素吸収剤は、下記の樹脂100重量部当たり1乃至100重量部、特に10乃至50重量部の割合で配合することが好ましい。
ガスバリア層としては、例えば、(a)アルミ箔(厚さ7μm以上25μm以下)、(b)金属又は金属酸化物を蒸着等でプラスチックフィルム等に積層したもの、例えば、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミ蒸着プラスチックフィルム、アルミ蒸着プラスチックフィルム、(c)その他、ポリアクリロニトリル系樹脂、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム、PVDCコート二軸延伸プラスチックフィルム等が挙げられ、所望の性能に応じて適宜選択され得る。
ガスバリア・酸素吸収樹脂層は、ガスバリア性および酸素吸収性を有するものであり、例えばエチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH)を含む。この場合、ガスバリア・酸素吸収樹脂層はガスバリア性および酸素吸収性を有するため、インモールドラベル容器10の底部14のガスバリア性を高めることができる。また、インモールドラベル容器10内に存在する酸素を効果的に吸収することができるので、インモールドラベル容器10内の内容物の変質を防ぐこともできる。
シート体17を構成する前記(4)〜(6)の積層構成において、内側のフィルムは、射出樹脂層15と接着されるフィルムであるため、射出樹脂層15と同一の材料からなることが好ましい。
なお、本実施の形態において、ガスバリア性とは、酸素バリア性を意味する。
次に図7により、インモールドラベル容器10の製造方法について述べる。
まず、キャビティ32とコア31とを有する射出成形金型30を準備し、射出成形金型30のキャビティ32にインモールドラベル16を吸着させる。なお、射出成形金型30のキャビティ32には、図示しない射出装置のノズルから供給された射出樹脂材料が流入するゲート33が形成されている。またキャビティ32は、コア31側に向けて突出する複数の突起34を有している。これら複数の突起34は、ゲート33の周囲に等配配置されており、それぞれ射出樹脂層15の貫通孔19に対応して設けられている。
続いて、平面円形状のシート体17を準備し、このシート体17を、射出成形金型30のコア31の下面(キャビティ32側の面)に吸着させる。
次にキャビティ32に対してコア31を接近させ、キャビティ32内にコア31を挿着し、キャビティ32とコア31とを型締めする。このとき、キャビティ32の複数の突起34がシート体17をコア31側に向けて押し付ける。
この状態で、キャビティ32とコア31との間の空間に、キャビティ32に設けられたゲート33から射出樹脂材料を射出する(図7の矢印参照)。この場合、ゲート33から射出された射出樹脂材料は、シート体17をコア31側に押し付けるとともに、インモールドラベル16をキャビティ32側へ押し付ける。またこの間、キャビティ32の複数の突起34がシート体17をコア31側に押し付けている。このため、シート体17が突起34とコア31との間にしっかりと挟持され、射出樹脂材料の圧力によってシート体17の位置がずれるおそれがない。なお、射出樹脂材料は、複数の突起34の間の空間を通過して流れ込む。
このようにして、射出樹脂材料がキャビティ32とコア31との間の空間全域に回り込み、胴部11と、フランジ部12と、底部14と、脚部13とを有するインモールドラベル容器10が得られる。
その後、インモールドラベル容器10は、射出成形金型30から外方へ取り出される。
次にインモールドラベル容器10内へ内容物が窒素雰囲気中で充填され、その後、インモールドラベル容器10のフランジ部12に図示しない蓋材が接着されて、インモールドラベル容器10が密閉される。
このようにして密閉されたインモールドラベル容器10が保管されている間、外部からインモールドラベル容器10内へ酸素や水蒸気等のガスが混入するおそれがある。
これに対して本実施の形態によれば、インモールドラベル容器10の胴部11は、ガスバリア性をもつインモールドラベル16を有し、底部14は、ガスバリア性を有するシート体17を有している。これにより、胴部11だけでなく、底部14のガスバリア性を高めることができる。この結果、底部14を透過したガスによって内容物に影響が生じることを抑え、内容物の品質を保持することができる。
また、一つの射出成形工程でインモールドラベル16とシート体17とを射出樹脂層15に対して一体化することができるので、底部にガスバリアコート剤をコーティングする場合と異なり、インモールドラベル容器10の製造工程が複雑化するおそれがなく、製品の歩留まりの低下も抑えられる。
また本実施の形態によれば、シート体17の端面17aは、射出樹脂層15によって覆われているので、水蒸気等のガスを比較的吸収しやすいシート体17の端面17aが外方に露出することがない。これにより、シート体17の端面17aからのガスの進入を抑制し、底部14のガスバリア性が低下することを抑えることができる。
さらに本実施の形態によれば、射出樹脂層15は、複数の貫通孔19を有し、複数の貫通孔19は、底面視で底部14の中心に対して互いに回転対称となる位置に配置されている。この場合、貫通孔19は、キャビティ32の突起34に対応しており、このキャビティ32の突起34がシート体17をコア31側に押し付ける。これにより、射出成形時に射出樹脂材料の圧力によってシート体17の位置がずれることを抑制することができる。
変形例
次に、図8乃至図10により本実施の形態の変形例について説明する。図8乃至図10に示す変形例は、主として底部14周辺の構成が異なるものであり、他の構成は上述した実施の形態と略同一である。図8乃至図10において、図1乃至図7に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(変形例1)
図8および図9は、インモールドラベル容器の一変形例(変形例1)を示している。図8および図9に示すインモールドラベル容器10Aにおいて、底部14は、ガスバリア性を有するシート体17と、シート体17上に形成された射出樹脂層15とを有している。この場合、シート体17は、射出樹脂層15より外面側に配置されている。すなわち、射出樹脂層15は底部14の内面を形成し、シート体17は底部14の外面を形成する。
射出樹脂層15は、この射出樹脂層15を厚み方向に貫通する平面円形状の貫通孔19を有している。インモールドラベル容器10Aを平面方向から見た場合、貫通孔19を介してシート体17を視認することができる。これに対してインモールドラベル容器10Aを底面方向から見た場合、シート体17が視認できる一方、底部14の射出樹脂層15はシート体17によって覆われ、視認することは実質的に不可能である。
またシート体17の端面17aは、射出樹脂層15の内部に進入しており、全周にわたって射出樹脂層15によって覆われている。このため、シート体17の端面17aが外方に露出することがなく、底部14のガスバリア性が高められている。
このようなインモールドラベル容器10Aを作製する場合、まずキャビティ32とコア31とを有する射出成形金型30を準備し、射出成形金型30のキャビティ32にインモールドラベル16を吸着させる。この場合、ゲート33は、射出成形金型30のコア31側に形成されている(図8参照)。またコア31は、キャビティ32側に向けて突出する複数の突起34を有している。
続いて、平面円形状のシート体17を準備し、このシート体17を、射出成形金型30のキャビティ32の上面(コア31側の面)に吸着させる。
次にキャビティ32に対してコア31を接近させ、キャビティ32内にコア31を挿着し、キャビティ32とコア31とを型締めする。このとき、コア31の複数の突起34がシート体17をキャビティ32側に押し付ける。
この状態で、キャビティ32とコア31との間の空間に、コア31に設けられたゲート33から射出樹脂材料を射出する(図8の矢印参照)。この場合、ゲート33から射出された射出樹脂材料は、シート体17をキャビティ32側に押し付けるとともに、インモールドラベル16をキャビティ32側へ押し付ける。この間、コア31の複数の突起34がシート体17をキャビティ32側に押し付けているので、シート体17が突起34とキャビティ32との間にしっかりと挟持され、射出樹脂材料の圧力によってシート体17の位置がずれるおそれがない。
このようにして、射出樹脂材料がキャビティ32とコア31との間の空間全域に回り込み、図8および図9に示すインモールドラベル容器10Aが得られる。
なお、このほかの構成は、図1乃至図7に示すインモールドラベル容器10の構成と略同様である。
(変形例2)
図10はインモールドラベル容器の他の変形例(変形例2)を示している。図10に示すインモールドラベル容器10Bにおいて、底部14は、ガスバリア性を有するシート体17と、シート体17上に形成された射出樹脂層15とを有している。この場合、シート体17は、射出樹脂層15より内面側に配置されている。
シート体17の端面17aは、全周にわたって胴部11の射出樹脂層15によって覆われている。また、シート体17の周縁部17cは、上方に折り曲げられている。この折り曲げられた周縁部17cは、インモールドラベル容器10Bの内側に向けて露出している。
このようなインモールドラベル容器10Bを作製する場合、ゲート33(図7参照)から高圧の射出樹脂材料を射出することにより、高圧の射出樹脂材料によってシート体17の周縁部17cが上方に折り曲げられる。これにより、図10に示すインモールドラベル容器10Bが得られる。
なお、このほかの構成は、図1乃至図7に示すインモールドラベル容器10の構成と略同様である。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例)
図1乃至図7に示すインモールドラベル容器10(実施例)を作製した。このインモールドラベル容器10を作製するために用いたシート体17、インモールドラベル16および射出樹脂層15の層構成は以下の通りである。
シート体17:ポリプロピレン層(PP)/酸素吸収層/バリア層/酸素吸収層/ポリプロピレン層(PP)
インモールドラベル16:延伸ポリプロピレン層(OPP)(厚み40μm)/アルミニウム層(厚み7μm)/ヒートシール延伸ポリプロピレン層(HSOPP)(厚み30μm)
射出樹脂層15:ポリプロピレン(PP)
(比較例)
シート体17及び射出樹脂層15の貫通孔19を設けなかったこと、以外は上記実施例と同様にして、インモールドラベル容器(比較例)を作製した。
次に、インモールドラベル容器10(実施例)とインモールドラベル容器(比較例)について、それぞれ酸素バリア性を測定した。なお、酸素バリア性は、JIS K−7126により測定した酸素透過度の値(cc/pkg・day・atm、23℃、40%RH)を用いて評価した。この結果を以下に示す。
Figure 2019064665
この結果、インモールドラベル容器10(実施例)の酸素透過度は、0.14(cc/pkg・day・atm)となり、インモールドラベル容器(比較例)の酸素透過度は、0.20(cc/pkg・day・atm)となった。このように、インモールドラベル容器10(実施例)の酸素透過度は、インモールドラベル容器(比較例)の酸素透過度よりも低く、よりガスバリア性が高いことが判明した。
10、10A、10B インモールドラベル容器
11 胴部
12 フランジ部
13 脚部
14 底部
15 射出樹脂層
16 インモールドラベル
17 シート体
17a 端面
18 スタックリブ
19 貫通孔
30 射出成形金型
31 コア
32 キャビティ
33 ゲート
34 突起

Claims (6)

  1. 胴部と、底部とを備えたインモールドラベル容器であって、
    前記胴部は、ガスバリア性をもつインモールドラベルと、前記インモールドラベルの内面に形成された射出樹脂層とを有し、
    前記底部は、ガスバリア性を有するシート体と、前記シート体上に形成された射出樹脂層とを有し、
    前記シート体の端面は、前記射出樹脂層によって覆われている、インモールドラベル容器。
  2. 前記シート体は、前記射出樹脂層より内面側に配置されている、請求項1記載のインモールドラベル容器。
  3. 前記シート体は、前記射出樹脂層より外面側に配置されている、請求項1記載のインモールドラベル容器。
  4. 前記シート体は、ガスバリア性および酸素吸収性を有するガスバリア・酸素吸収樹脂層を含む、請求項1乃至3のいずれか一項記載のインモールドラベル容器。
  5. 前記射出樹脂層は、貫通孔を有する、請求項1乃至4のいずれか一項記載のインモールドラベル容器。
  6. 前記射出樹脂層は、複数の貫通孔を有し、前記複数の貫通孔は、底面視で前記底部の中心に対して互いに回転対称となる位置に配置されている、請求項5記載のインモールドラベル容器。
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