JP2019064653A - 包装用フィルム及び包装容器 - Google Patents

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文彦 斉藤
Fumihiko Saito
文彦 斉藤
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Abstract

【課題】原料に石油を使わないで環境負荷が小さく、包装する食品の種類や用途に応じたガスバリア性、シール性、耐油性又はデッドホールド性等に優れた包装用フィルム及び包装容器を提供する。【解決手段】大豆蛋白質を含む包装用フィルムおよびそれを用いた包装容器。【選択図】なし

Description

本発明は、包装用フィルム及び包装容器に関する。
食品を包装するフィルムに、これまでプラスチックフィルムが多く使われてきた。しかし、近年の地球環境保護の機運の高まりから、原料に石油を使わないフィルムについて研究開発がされている。
オブラートは澱粉からなるフィルムであるが、ガスバリア性が十分ではなく、包装された食品の長期安定性に改良の余地がある。
疎水基をもつ高分子澱粉および/またはゼインを含むコート層によりガスバリア性を改善した可溶性フィルムがある(特許文献1)。
特許第4498717号明細書
食品の包装用フィルムは、包装する食品の種類や用途によっては、ガスバリア性の他に、シール性や耐油性やデッドホールド性が求められる。特許文献1に記載のコート層では、シール性や耐油性やデッドホールド性が十分に得られなかった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、原料に石油を使わないで環境負荷が小さく、包装する食品の種類や用途に応じたガスバリア性、シール性、耐油性又はデッドホールド性等に優れた包装用フィルム及び包装容器を提供することを目的とする。
発明者は、原料に石油を使わないで環境負荷が小さいフィルムについて研究開発を進めた結果、食品蛋白質から作成された蛋白質フィルムは、原料に石油を使わないので環境負荷が小さく、かつ、蛋白質フィルムのなかでも大豆蛋白質フィルムが、酸素バリア性に優れ、しかもシール性や耐油性やデッドホールド性を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の包装用フィルムは、大豆蛋白質を含むことを特徴とする。
本発明の包装用フィルムにおいては、可食性材料からなることが好ましく、また、耐油性を有することが好ましく、更にデッドホールド性を有することが好ましい。
また、本発明の包装容器は、上記の包装用容器を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、ガスバリア性、耐油性又はデッドホールド性等に優れた包装用フィルムが得られた。
以下、本発明の包装用フィルム及び包装容器の実施形態を、より具体的に説明する。
本発明の包装用フィルムは、大豆蛋白質を含む。大豆蛋白質は、大豆由来の蛋白質である。大豆蛋白質フィルムは、一例として水と、大豆蛋白質原料、例えば大豆蛋白質粉末と、グリセリンとを混合・攪拌した後、バットに混合液を流し込んで常温で乾燥させることによりフィルムとすることができる。
上記のようにして製造された大豆蛋白質フィルムは、酸素バリア性が高い。発明者が実際に大豆蛋白質フィルムを作成し、酸素透過度を測定したところ、食品用包装材のポリエチレンテレフタレート(PET)の約4倍の酸素バリア性を示した。この測定結果より、大豆蛋白質フィルムは、食品の包装材に用いることで食品の酸化を抑制するので、食品の長期保存性に優れたフィルムである。大豆蛋白質フィルムが上記の酸素バリア性を有していることは、これまで必ずしも明らかにされておらず、発明者の新規知見と考えられる。この新規知見によって、大豆蛋白質フィルムの用途の拡大を図ることができた。
また、上記大豆蛋白質フィルムは、褐色透明な高い光透過率を有する。したがって、大豆蛋白質フィルムは、食品の包装材に用いることで包装体の内容物である食品を容易に視認することができる。
また、上記大豆蛋白質フィルムは、水に溶解することができる。したがって、上記大豆蛋白質フィルムは、食品用の原料を用いて可食性フィルムとすることができる。可食性フィルムとしての大豆蛋白質フィルムは、食品の包装材に用いることで食品を包装材で包装されたまま口に入れることができるので、包装を開封する手間を省くことができ、また、食品を取り出した後の包装体を廃棄する必要がないので廃棄物を減容することができ、原料に石油を用いないことと相まって環境負荷の低い包装体とすることができる。
また、上記大豆蛋白質フィルムは、シール性を有している。したがって、上記大豆蛋白質フィルムは、大豆蛋白質フィルム同士を対向させて加熱しながら加圧することによりヒートシールすることができる。よって、大豆蛋白質フィルムを食品の包装材に用いることで別途にシール層を備えた積層構造とすることを必ずしも要しない。もっとも、基材とシール層とを少なくとも備える積層フィルムの当該基材又は当該シール層に、上記大豆蛋白質フィルムを用いることを排除するものではない。大豆蛋白質フィルムが上記のシール性を有していることは、これまで知られておらず、発明者の新規知見と考えられる。この新規知見によって、大豆蛋白質フィルムの用途の拡大を図ることができた。
また、上記大豆蛋白質フィルムは、食用油に長期間接しても変質や変形を生じない耐油性を有している。したがって、大豆蛋白質フィルムは、食品の包装材に用いることで、食用油を含む食品や調味料、例えばドレッシングの包装材に用いることができる。大豆蛋白質フィルムが上記の耐油性を有していることは、これまで知られておらず、発明者の新規知見と考えられる。この新規知見によって、大豆蛋白質フィルムの用途の拡大を図ることができた。
また、上記大豆蛋白質フィルムは、デッドホールド性を有している。デッドホールド性とは、容器や包装袋に関し、これを折り返して開封した際、開封したままの形状を保持でき、静置したままでは元の状態に戻らないという特性である。上記大豆蛋白質フィルムがデッドホールド性を有することにより、大豆蛋白質フィルムは、食品の包装材に用いることで、例えば、インスタントラーメンの蓋材に用いることができる。大豆蛋白質フィルムが上記のデッドホールド性を有していることは、これまで知られておらず、発明者の新規知見と考えられる。この新規知見によって、大豆蛋白質フィルムの用途の拡大を図ることができた。
以上述べたように、上記の大豆蛋白質フィルムは、水溶性(可食性)ばかりでなく、酸素バリア性、シール性、耐油性及びデッドホールド性を有している。これらの特性は、食品又は薬品の用途の包装材として好ましい。なかでも酸素バリア性、シール性、耐油性及びデッドホールド性は、発明者が見出した特性と考えられ、包装材の用途をドレッシング用包装材や蓋材に拡大できる。
本発明の包装用フィルムは、大豆蛋白質を含むものである。大豆蛋白質からなるフィルムの他に、大豆蛋白質を主成分とし、大豆蛋白質よりも少量の添加剤を含む組成のフィルムであってもよい。添加剤としては、例えばグリセリンなどの保水剤やペクチンなどの多糖類やソルビトールなどの糖アルコールやアントシアニンなどの食用色素等がある。
本発明の包装用フィルムは、単層構造でもよいし、積層構造でもよい。積層構造の場合には、基材層とシール層とを少なくとも含む積層構造のうち、基材層が大豆蛋白質を含む層であってもよいし、シール層が大豆蛋白質を含む層であってもよい。
本発明の包装用フィルムは、厚さは特に限定されない。食品包装用として使用可能な厚さであればよく、例えば、5μm〜1000μm程度とすることができる。フィルムの厚さの調整は、例えは製造時における大豆蛋白質原料、グリセリン及び水の混合液をバット等の平面に延ばすときの膜厚で調整することができる。
本発明の包装用フィルムの製造方法は、例えば以下に述べる方法がある。大豆蛋白質原料、例えば大豆蛋白質粉末と、保水剤としてのグリセリンと、水とを混合し、攪拌し、消泡のために冷蔵で約1日程度保存してから、バットに混合液を所定量で流し込み、常温、例えば25℃、24時間程度で乾燥させることにより、所定厚さのフィルムが得られる。大豆蛋白質粉末に対するグリセリンの配合割合は、質量割合で大豆蛋白質粉末100gに対して、グリセリンを20g〜40g程度とするのが好適である。
本発明の包装用フィルムを用いて、包装容器を製造することができる。包装容器は、例えば本発明の包装用フィルムの2枚を重ねて三方の縁部をヒートシールする三方袋や、四方の縁部をヒートシールする四方袋などを例示することができるが、包装容器は、これらの例に限定されない。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこの実施例により何ら限定されるものではない。
水68gに、大豆蛋白質粉末9gとグリセリン3gとを混合し、攪拌し、冷蔵で1日保存し、バットに液を所定量流し込み、25℃で24時間乾燥して、厚さ40μm及び150μmの、厚さの異なる2種の褐色透明で柔軟性の高いフィルムを得た。
[フィルム特性の測定]
(酸素透過度)
作成した厚み150μmの大豆蛋白質フィルムの酸素透過度を、JIS−K7126B法に準拠した測定方法で測定した。
(水への溶解性)
ビーカーに水を入れ、厚み150μmの大豆蛋白質フィルムのサンプルを入れ、ゆるやかに攪拌させ24時間後に確認した。
(油への溶解性)
ビーカーにサラダ油を入れ、厚み150μmの大豆蛋白質フィルムのサンプルを入れ、ゆるやかに攪拌させ24時間後に確認した。
(ヒートシール性)
ヒートシール機にて厚み150μmの大豆蛋白質フィルムを重ね合わせて120℃でヒートシールを行い、シール性の有無を確認した。
(デッドホールド性)
厚み150μmの大豆蛋白質フィルム及び厚み40μmの大豆蛋白質フィルムのそれぞれを折り曲げ、もどりの有無を目視で確認した。
[評価結果]
その結果、厚み150μmの大豆蛋白質フィルムの酸素透過度が2.59cc/m・day・atmであった。この酸素透過度は、通常のPETフィルムの約4倍の酸素バリア性を有することを示していた。
また、水への溶解性については、サンプル投入後すぐにフィルムが崩壊し溶解したことから、大豆蛋白質フィルムは水溶性を有することが確認された。
また、油への溶解性については、サンプル投入後24時間後も投入したままの形状を維持していることから、大豆蛋白質フィルムは耐油性を有することを確認した。
また、ヒートシール性については、大豆蛋白質フィルム同士をシールできることを確認した。
また、デッドホールド性については、厚さ40μmのフィルム及び厚さ150μmのフィルムのいずれも、フィルムを折り曲げた後に、形状が戻らないことを確認した。

Claims (6)

  1. 大豆蛋白質を含むことを特徴とする包装用フィルム。
  2. 可食性材料からなる請求項1記載の包装用フィルム。
  3. 酸素バリア性を有する請求項1又は2記載の包装用フィルム。
  4. 耐油性を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装用フィルム。
  5. デッドホールド性を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装用フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の包装用フィルムを用いた包装容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019065145A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 大日本印刷株式会社 紫外線遮光性包装用フィルム及び包装容器

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