JP2019064462A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突等に伴う衝撃が加わったとしても、トレーリングアームが他部材に接触等するのを抑制しつつ、衝撃に伴うエネルギーを吸収可能な車両の提供を目的とした。【解決手段】トレーリングアーム10は、立設部30を有し、立設部30の先端側に、下方に向けて凸形状とされた第一屈曲部40を有する。第一屈曲部40を挟むように設けられた第一取付位置15及び第二取付位置17において、支持部材22が立設部30に対して取り付けられている。トレーディングアーム10は、第二屈曲部42を変曲位置として基端側に外れた位置にある中間領域52が、第二屈曲部42に対して先端側に外れた位置にある先端領域50に対して車幅方向にオフセットしており、第二屈曲部42よりも基端側に外れた位置にある第三屈曲部44を変曲位置として、基端領域54が中間領域52に対して車幅方向にオフセットしている。【選択図】図3

Description

本発明は、トレーリングアームを備えた車両に関する。
従来、下記特許文献1に開示されているようなトーションビーム式サスペンションを搭載した車両が提供されている。特許文献1に開示されている発明は、ビーム本体が直接燃料タンクに接触したり、スタビライザの前方に突き出している部分が燃料タンクに接触したりするのを回避しようとするものである。このような課題を解決すべく、特許文献1の発明においては、ビーム本体に沿ったスタビライザの両側部分を車体に取り付け、このスタビライザの車体取付部の相互間を下方向に湾曲させると共に、この湾曲部を燃料タンクの後方であってビーム本体の前方に配置した構成としている。
特開2011−111024号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示されているような従来技術においては、車両に対して衝突等に伴う衝撃が加わることにより、トレーリングアームが変形等してしまったときに、トレーリングアームが燃料タンク等の他部材に接触してしまう懸念を払拭できていない。そのため、トレーリングアームに対して衝突等に伴う衝撃が加わったとしても、近辺に配置されている燃料タンク等、車両を構成する他部材に接触等しないようにできるよう、何らかの方策を講じることが望ましい。また、車両衝突等に伴う大きな衝撃が入力された際に、衝突等に伴うエネルギーを、トレーリングアームにおいて少しでも吸収して軽減可能なものとすることが好ましい。
そこで本発明は、衝突等に伴う衝撃が加わったとしても、トレーリングアームが近隣に配置された他部材に接触等するのを抑制しつつ、衝撃に伴うエネルギーを少しでもトレーリングアームにおいて吸収可能な車両の提供を目的とした。
上述した課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討したところ、トレーリングアームに対して衝突等に伴う大きな衝撃が付与された際に、トレーリングアームが想定通りに変形可能なようにしておくことが望ましいとの知見を得た。
そこで、かかる知見に基づいて提供される本発明の車両は、基端側が車体に揺動可能に支持され、先端側において車軸を支持する支持部材を取り付け可能とされたトレーリングアームを備えた車両であって、前記トレーリングアームが、前記基端側から前記先端側に向けて延びると共に、前記車軸に対して交差するように立設された立設部を有し、前記立設部の前記先端側の位置に、前記車軸を交わすように下方に向けて凸形状となるように湾曲した第一屈曲部が設けられており、前記第一屈曲部を挟むように設けられた第一取付位置及び第二取付位置において前記支持部材が前記立設部に対して取り付けられており、前記第一屈曲部よりも前記基端側に外れた位置にある第二屈曲部を変曲位置として、前記第二屈曲部に対して前記基端側に外れた位置にある中間領域が、前記第二屈曲部に対して前記先端側に外れた位置にある先端領域に対して車幅方向にオフセットしており、前記第二屈曲部よりも前記基端側に外れた位置にある第三屈曲部を変曲位置として、前記第二屈曲部よりも前記基端側にある基端領域が、前記中間領域に対して車幅方向にオフセットしていることを特徴とするものである。
本発明の車両においては、車両に対する衝突等による衝撃が車軸に伝播した場合に、車軸がトレーリングアームの第一屈曲部に衝突したり、車軸を支持している支持部材を介して第一取付位置や第二取付位置に大きな衝撃が加わるなどする。また、上述したトレーリングアームにおいては、第一屈曲部が下方に向けて凸形状となるように湾曲している。そのため、車軸に伝播した衝撃がトレーリングアームに伝わると、トレーリングアームは先ず第一屈曲部において下方に向けて変形する。
また、本発明において採用されているトレーリングアームは、第一屈曲部よりも基端側に外れた位置に第二屈曲部を有する。また、トレーリングアームの立設部は、第二屈曲部を変曲位置として変曲し、基端側の中間領域が先端側の先端領域に対して車幅方向に対してオフセットしている。そのため、第一屈曲部が屈曲してもなお解消できないほどの衝撃がトレーリングアームに付与されている場合には、トレーリングアームを第二屈曲部において車幅方向に変形させることができる。
さらに、本発明において採用されているトレーリングアームは、第二屈曲部よりも基端側に外れた第三屈曲部において立設部が車幅方向にオフセットした形状とされている。そのため、第二屈曲部において屈曲してもなお解消できないほどの衝撃がトレーリングアームに加わっている場合には、第三屈曲部においてもトレーリングアームを車幅方向に変形させることができる。
上述したように、本発明の車両においては、衝突等に伴う衝撃が車軸に伝播した場合に、トレーリングアームを第一屈曲部、第二屈曲部、及び第三屈曲部の三箇所において変形させることができる。そのため、本発明の車両は、衝突等により作用した衝撃をトレーリングアームにおいて吸収できる。
また、本発明に用いられているトレーリングアームは、想定通りに変形可能なように、第一屈曲部、第二屈曲部、及び第三屈曲部において意図的に屈曲等させたものである。そのため、トレーリングアームに衝撃が加わった際に、トレーリングアームを想定通りに変形させ、トレーリングアームが近隣に配置された他部材に接触等する可能性を低減できる。
具体的には、上述したように、トレーリングアームに衝撃が加わったときには、先ず第一屈曲部において下方に向けてトレーリングアームが変形する。そのため、トレーリングアームの第一屈曲部に対して車幅方向に隣接する位置に他部材があったとしても、これにトレーリングアームが接触する可能性を低減できる。また特に、第一屈曲部は、車軸を交わすように設けられたものであるため、車幅方向に隣接した位置にタイヤを装着した車輪が存在している可能性が高い。そのため、本発明のように、第一屈曲部においてトレーリングアームを下方に向けて変形しやすい構成とすれば、タイヤの破損防止のために有効である。
また、トレーリングアームが第二屈曲部や第三屈曲部において屈曲する場合には、これよりも先に第一屈曲部においてトレーリングアームが下方に向けて屈曲している。そのため、トレーリングアームが第一屈曲部において変形を起こした後は、第二屈曲部や第三屈曲部は、第一屈曲部における変形前に存在していた箇所よりも下方側に存在している可能性が高い。よって、トレーリングアームの変形前に第二屈曲部や第三屈曲部に隣接する位置に他部材が存在していたとしても、第二屈曲部や第三屈曲部において変形が生じるほどトレーリングアームが変形した場合には、隣接する位置に他部材が存在していない可能性が高い。また、第二屈曲部や第三屈曲部を、他部材の配置等に応じて規定することも可能である。そのため、本発明によれば、第二屈曲部や第三屈曲部の近傍においても、トレーリングアームが接触等するのを抑制できる。
上述した本発明の車両は、前記立設部において前記第二屈曲部に相当する位置に、前記立設部の強度を低下させる弱化部が設けられているものであることが望ましい。
かかる構成によれば、第二屈曲部においてトレーリングアームが屈曲しやすくなる。これにより、トレーリングアームによる衝撃吸収効果や、他部材に対するトレーリングアームの接触回避効果をより一層向上させることができる。
上述したように弱化部を設ける場合には、前記弱化部が、貫通孔を備えたものであることが好ましい。
かかる構成によれば、トレーリングアームに弱化部を設けることによる効果をより一層向上させることができる。
上述した本発明の車両は、前記トレーリングアームが、前記第二屈曲部を変曲位置として、前記中間領域が前記先端領域に対して車幅方向内側に向けてオフセットするように屈曲したものであることが望ましい。
かかる構成によれば、トレーリングアームが衝撃等で変形した場合に、車幅方向外側に向けてトレーリングアームがはみ出すように変形してしまうのを抑制できる。
上述した本発明の車両は、前記トレーリングアームが、前記第三屈曲部を変曲位置として、前記基端領域が前記中間領域に対して車幅方向外側に向けてオフセットするように屈曲したものであることが望ましい。
かかる構成によれば、基端側において、車幅方向内側に隣接する位置にある他部材にトレーリングアームが接触等するのを抑制できる。
ここで、トレーリングアームは、車軸式サスペンションを構成し、左右の車軸が連結される部材である。そのため、走行時にはトレーリングアームに対してねじり入力が多くなる傾向がある。また、トレーリングアームの剪断中心(ねじれ運動の中心)を車幅方向内側に近づけることにより、車軸の動きの中心に前述した剪断中心を近づけることができる。その結果、トレーリングアームにかかる負担を軽減させることができる。
上述した本発明の車両は、前記立設部の断面形状が、車幅方向外側に向けて開放されるように屈曲したものであることが望ましい。
かかる構成によれば、トレーリングアームの剪断中心(ねじれ運動の中心)を車軸の動きの中心に近づけ、トレーリングアームにかかる負担を軽減させることができる。
上述した本発明は、前記先端領域に対して車幅方向に隣接する位置に車輪が設けられた車両において好適に適用できる。
上述したように、トレーリングアームは、第一屈曲部においてトレーリングアームが下方に向けて変形しやすいものとされている。そのため、上述したように、先端領域にに対して車幅方向に隣接する位置に車輪が配置されていたとしても、車輪やこれに装着されたタイヤが破損等するのを抑制できる。
上述した本発明は、前記中間領域に対して車幅方向内側に燃料タンクが配置された車両において好適に適用できる。
上述したように、本発明に用いられているトレーリングアームにおいて第二屈曲部や第三屈曲部において屈曲する場合には、これよりも先に第一屈曲部においてトレーリングアームが下方に向けて屈曲している。そのため、中間領域に対して車幅方向内側に燃料タンクが配置されていたとしても、トレーリングアームが第一屈曲部において変形を起こした後はトレーリングアームが燃料タンクから下方に離れた位置において変形する可能性が高い。従って、上述した構成によれば、トレーリングアームが変形して燃料タンクに接触等する可能性を最小限に抑制できる。
本発明によれば、衝突等に伴う衝撃が加わったとしても、トレーリングアームが近隣に配置された他部材に衝突等するのを抑制しつつ、衝撃に伴うエネルギーを少しでもトレーリングアームにおいて吸収可能な車両を提供できる。
本発明の一実施形態に係る車両を示す模式図である。 (a)は図1の車両に用いられているトレーリングアームを示す平面図、(b)は正面図である。 図2に示したトレーリングアームと車両の構成部材との関係を示した正面図である。 図2に示したトレーリングアームと車両の構成部材との関係を示した平面図である。 図2に示したトレーリングアームの断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において前後方向や上下左右方向、幅方向などの文言は、特に断りのない限り車両1の通常の使用状態を基準として説明する。
車両1は、車体2の後部に車軸式サスペンション構造を備えている。図1に示すように、車軸式サスペンション構造は、左右一対となるように設けられたトレーリングアーム10を有する。また、車両1は、一対のトレーリングアーム10間を連結するトーションビーム(図示せず)や、上下方向の力を受けるコイルスプリング(図示せず)、ショックアブソーバー(図示せず)等を備えている。本実施形態の車両1は、トレーリングアーム10の構成に特徴を有する。以下、トレーリングアーム10の構成を中心として、詳細に説明する。
トレーリングアーム10は、車両1の車体2の後部において右側部及び左側部にそれぞれ配設されている。図2〜図4に示すように、トレーリングアーム10は、基端部12から先端部14に向けて延びるように形成された部材である。トレーリングアーム10は、前方に基端部12、後方に先端部14が向くように配置されている。
図3に示すように、トレーリングアーム10は、先端部14側にある第一取付位置15に設けられた第一ブシュ16、及び第二取付位置17に設けられた第二ブシュ18を介して車軸3を支持するために設けられた支持部材22に対して取り付けられている。また、トレーリングアーム10は、基端部12側において第三取付位置19に設けられた第三ブシュ20を介して車体2に対して揺動可能に支持されている。
トレーリングアーム10は、立設部30によって大部分が構成されている。立設部30は、鋼板を屈曲させるなどして断面形状が図5に示すように成形したものである。立設部30は、側部30a、天部30b、及び底部30cを有する。側部30aは、トレーリングアーム10を車体2に設置した状態において立設された状態になる部分である。側部30aは、第一取付位置15に相当する位置あるいはこの近傍をピークとして、基端部12側に向かうに連れて高さ(天部30bと底部30cとの間隔)がなだらかに湾曲しつつ低下するように形成されている。また、側部30aは、第一取付位置15に相当する位置あるいはこの近傍をピークとして先端部14側に向けて高さが低下するように形成されている。
天部30bは、側部30aの上端側に連続し、車幅方向に延びる部分である。天部30bは、上述した側部30aの上端部に追従して湾曲した形状とされている。底部30cは、側部30aの下端側に連続し、天部30bに対して対向する部分である。底部30cは、トレーリングアーム10の長手方向に向けて略真っ直ぐ延びるように形成されている。また、天部30b及び底部30cは、互いに同一方向に向けて延びている。
立設部30は、車体2への取付状態において車軸3に対して側部30aが交差するように立設されている。また、立設部30は、断面が車幅方向外側に向けて開放された姿勢で車体2に取り付けられている。すなわち、トレーリングアーム10は、立設部30の天部30b及び底部30cが車幅方向外側に向けて延びる姿勢で車体2に取り付けられている。
トレーリングアーム10は、第一屈曲部40、第二屈曲部42、第三屈曲部44を有する。また、トレーリングアーム10は、第二屈曲部42及び第三屈曲部44を境界として先端部14側から基端部12側に向けて先端領域50、中間領域52、基端領域54の3つの領域に大別される。
第一屈曲部40は、立設部30において先端部14側の位置に設けられている。第一屈曲部40は、車両1に対してトレーリングアーム10を取り付けた状態において、車軸3を交わすことができるように、天部30b側において下方に向けて凸形状に湾曲した形状とされている。
第二屈曲部42は、第一屈曲部40よりも基端部12側に設けられている。第二屈曲部42は、トレーリングアーム10の長手方向の中間に設けられている。第二屈曲部42は、立設部30が変曲する箇所に位置している。具体的には、第二屈曲部42は、これよりも先端部14側の先端領域50と、基端部12側の中間領域52との境界に位置している。立設部30は、車両1に対してトレーリングアーム10を取り付けた状態において、第二屈曲部42を境界として先端領域50に対して中間領域52が車幅方向内側にオフセットするように屈曲している。
第三屈曲部44は、第二屈曲部42よりもさらに基端部12側に設けられている。第三屈曲部44は、基端部12の近傍に設けられている。第三屈曲部44は、第二屈曲部42と同様に、立設部30が変曲する箇所に位置している。具体的には、第三屈曲部44は、中間領域52と、基端部12側の基端領域54との境界に位置している。立設部30は、車両1に対してトレーリングアーム10を取り付けた状態において、第三屈曲部44を境界として中間領域52に対して基端領域54が車幅方向外側にオフセットしている。
先端領域50は、立設部30において第二屈曲部42よりも先端部14側に存在している領域である。図3や図4に示すように、先端領域50は、車輪4に対して車幅方向内側に隣接する位置に配置されている。先端領域50には、上述した第一屈曲部40や、第一取付位置15(第一ブシュ16)、第二取付位置17(第二ブシュ18)が設けられている。第一取付位置15及び第二取付位置17は、それぞれ第一屈曲部40を挟むように設けられている。
具体的には、第一取付位置15は、第一屈曲部40に対して先端部14側であって底部30c側の位置に設けられている。また、第二取付位置17は、第一屈曲部40に対して基端部12側であって天部30b側の位置に設けられている。そのため、第一屈曲部40に対して基端部12側に向けて斜め上方の位置に第二取付位置17が設けられている。第一屈曲部40は、第一取付位置15及び第二取付位置17の間において下方に向けて凸状となるように湾曲している。
中間領域52は、立設部30において第二屈曲部42と第三屈曲部44との間に存在している領域である。図4に示すように、中間領域52は、車体2の底部に設けられた燃料タンク5に対して車幅方向外側に隣接する位置に配置されている。
基端領域54は、立設部30において第三屈曲部44よりも基端部12側に存在している領域である。基端領域54には、上述した第三取付位置19(第三ブシュ20)が設けられている。
さらに、立設部30の側部30aには、先端領域50から基端領域54に至る領域に亘って設けられた膨出部56がある。膨出部56は、トレーリングアーム10の取付状態において車幅方向内側から外側に向けて膨出した部分である。
また、側部30aには、弱化部58が設けられている。弱化部58は、第二屈曲部42に相当する位置に設けられている。具体的には、中間領域52のうち第二屈曲部42の下方側から、先端領域50にある第二取付位置17の下方に至る領域に設けられている。弱化部58は、トレーリングアーム10を通常に使用する分には十分問題のない範囲内において立設部30の強度を低下させるものである。弱化部58は、車両1の後方からの衝突等に伴う衝撃が加わった際に、第二屈曲部42におけるトレーリングアーム10の屈曲を補助するために設けられている。弱化部58は、立設部30の強度を低下させうるものであればいかなるものであっても良いが、本実施形態では側部30aに設けられた開口を弱化部58としている。
トレーリングアーム10は、上述したような構成とされている。そのため、車両1に対して後方衝突等により衝撃が加わったときに、トレーリングアーム10が近隣に配置された他部材に衝突等するのを抑制しつつ、衝撃に伴うエネルギーをトレーリングアーム10において吸収させることができる。
具体的には、後方衝突等に伴って車両1に対して後方から衝撃が加わると、車軸3を介してトレーリングアーム10には図3において矢印で示すような衝撃力Fが加わる。この衝撃力Fは、車軸3から直接、あるいは支持部材22を介してトレーリングアーム10に入力される。衝撃力Fが入力されると、トレーリングアーム10は、先ず第一屈曲部40において下方に向けて屈曲する。これにより、トレーリングアーム10に対して車幅方向に隣接する位置に設けられた車輪4や燃料タンク5等の他部材に、トレーリングアーム10が衝突等するのを抑制しつつ、衝撃に伴うエネルギーをトレーリングアーム10において吸収させることができる。
上述した衝撃力Fが第一屈曲部40におけるトレーリングアーム10の屈曲等では吸収しきれない場合には、衝撃力Fが先端領域50から中間領域52に伝播する。中間領域52に衝撃力Fが伝播すると、第二屈曲部42においてトレーリングアーム10が屈曲する。ここで、上述したように、トレーリングアーム10は、第二屈曲部42を境界として中間領域52が先端領域50に対して車幅方向内側にオフセットするように屈曲している。そのため、衝撃力Fが中間領域52に伝播すると、トレーリングアーム10は、中間領域52が先端領域50に対して内側に折れるように変形する。
ここで、上述したように、トレーリングアーム10は、第二屈曲部42において変形するよりも前段階において、第一屈曲部40においてトレーリングアーム10が下方に向けて屈曲している。そのため、衝撃力Fの作用によりトレーリングアーム10が変形を開始する前段階において中間領域52に隣接する位置に燃料タンク5が存在してたとしても、第二屈曲部42での変形が発生する段階においては、トレーリングアーム10が燃料タンク5よりも下方に位置している可能性が高い。そのため、トレーリングアーム10の中間領域52が先端領域50に対して内側に折れるように変形したとしても、トレーリングアーム10は燃料タンク5等、中間領域52に隣接する位置にあった他部材に接触するのを抑制できる。また、第二屈曲部42における変形により、衝撃力Fをトレーリングアーム10において吸収させることができる。
上述した第二屈曲部42におけるトレーリングアーム10の変形によってもなお衝撃力Fをを吸収しきれない場合には、衝撃力Fが中間領域52から基端領域54にまで伝播する。基端領域54に衝撃力Fが加わると、第三屈曲部44においてトレーリングアーム10が屈曲する。ここで、上述したように、トレーリングアーム10は、第三屈曲部44を境界として、基端領域54が中間領域52に対して車幅方向外側にオフセットしている。そのため、そのため、衝撃力Fが基端領域54まで伝播すると、基端領域54が中間領域52に対して外側に折れるように変形する。
上述したように第二屈曲部42において中間領域52が車幅方向内側に向けて変形するのに対し、基端領域54は車幅方向外側に向けて変形する。また、上述したように、第二屈曲部42における変形の前に、トレーリングアーム10は、第一屈曲部40において下方に向けて変形している。そのため、トレーリングアーム10が後方から受けた衝撃力Fによって変形する場合には、第一屈曲部40において下方に向けて変形することで車輪4等への接触を回避し、その後燃料タンク5等との接触回避が可能と想定される高さで車幅方向内側に変形する。さらに、第三屈曲部44においてトレーリングアーム10が車幅方向外側に変形することで、トレーリングアーム10が過度に車幅方向内側に変形しすぎるのを抑制し、車幅方向内側にある他部材への予期せぬ接触が発生するのを抑制できる。このように、トレーリングアーム10によれば、他部材への接触を回避しつつ、多段階に変形することで衝撃力Fをしっかりと吸収することができる。
上述したように、トレーリングアーム10は、立設部30に弱化部58が設けられている。そのため、トレーリングアーム10は、第二屈曲部42においてスムーズに屈曲できる。これにより、トレーリングアーム10による衝撃吸収効果や、他部材に対するトレーリングアーム10の接触回避効果をより一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、トレーリングアーム10に開口からなる弱化部58を第二屈曲部42の近傍に設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、トレーリングアーム10は、弱化部58を備えていないものであったり、開口を設ける以外の方法で同様の効果が得られるものを設けたものであったりしても良い。また、第二屈曲部42の近傍以外に、弱化部58と同様の機能や構成のものを設けても良い。
上述したように、トレーリングアーム10は、第二屈曲部42を変曲位置として、中間領域52が先端領域50に対して車幅方向内側に向けてオフセットするように屈曲したものとされている。そのため、後方衝突等に伴う衝撃力Fの影響で第二屈曲部42においてトレーリングアーム10が変形したとしても、トレーリングアーム10が車幅方向外側に向けてはみ出すように変形してしまうのを抑制できる。
なお、本実施形態では、第二屈曲部42を変曲位置として、中間領域52が先端領域50に対して車幅方向内側に向けてオフセットするように屈曲したものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、第二屈曲部42における屈曲方向が、上記実施形態で示したのとは反対方向になったものや、第二屈曲部42において上下方向にトレーリングアーム10が変形するものであっても良い。
また、上述したように、トレーリングアーム10は、第三屈曲部44を変曲位置として、基端領域54が中間領域52に対して車幅方向外側に向けてオフセットするように屈曲したものとされている。そのため、第三屈曲部44においてトレーリングアーム10が変形するときに、基端部12側において、車幅方向内側に隣接する位置にある他部材にトレーリングアーム10が接触等するのを回避できる。
なお、本実施形態では、第三屈曲部44を変曲位置として、基端領域54が中間領域52に対して車幅方向外側に向けてオフセットするように屈曲したものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、第三屈曲部44における屈曲方向が、上記実施形態で示したのとは反対方向になったものや、第三屈曲部44において上下方向にトレーリングアーム10が変形するものであっても良い。
図5に示すように、本実施形態のトレーリングアーム10は、立設部30の断面形状が、車幅方向外側に向けて開放されるように屈曲したものとされている。そのため、走行時等にトレーリングアーム10に対してねじり入力が多くなる傾向にあったとしても、トレーリングアーム10の剪断中心(ねじれ運動の中心)を車軸3の動きの中心に近づけ、トレーリングアーム10にかかる負担を軽減させることができる。
なお、本実施形態では。上述したねじり入力の増加傾向を考慮し、立設部30として断面形状が車幅方向外側に向けて開放されるように屈曲したものを採用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述したねじり入力の増加を考慮する必要がない場合や、上述したねじり入力の増加を他の方策にて低減可能な場合等においては、立設部30は断面形状がいかなるものであっても良い。
本発明は、車軸式サスペンション構造を備えた車両のように、トレーリングアームを備えた車両全般において好適に利用できる。
1 :車両
2 :車体
3 :車軸
4 :車輪
5 :燃料タンク
10 :トレーリングアーム
12 :基端部
14 :先端部
15 :第一取付位置
17 :第二取付位置
22 :支持部材
30 :立設部
40 :第一屈曲部
42 :第二屈曲部
44 :第三屈曲部
50 :先端領域
52 :中間領域
54 :基端領域
58 :弱化部

Claims (1)

  1. 基端側が車体に揺動可能に支持され、先端側において車軸を支持する支持部材を取り付け可能とされたトレーリングアームを備えた車両であって、
    前記トレーリングアームが、前記基端側から前記先端側に向けて延びると共に、前記車軸に対して交差するように立設された立設部を有し、
    前記立設部の前記先端側の位置に、前記車軸を交わすように下方に向けて凸形状となるように湾曲した第一屈曲部が設けられており、
    前記第一屈曲部を挟むように設けられた第一取付位置及び第二取付位置において前記支持部材が前記立設部に対して取り付けられており、
    前記第一屈曲部よりも前記基端側に外れた位置にある第二屈曲部を変曲位置として、前記第二屈曲部に対して前記基端側に外れた位置にある中間領域が、前記第二屈曲部に対して前記先端側に外れた位置にある先端領域に対して車幅方向にオフセットしており、
    前記第二屈曲部よりも前記基端側に外れた位置にある第三屈曲部を変曲位置として、前記第二屈曲部よりも前記基端側にある基端領域が、前記中間領域に対して車幅方向にオフセットしていることを特徴とする車両。
JP2017192020A 2017-09-29 2017-09-29 車両 Active JP6827396B2 (ja)

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