JP2019062762A - 刈払機及び刈払機の回転刃のガード体 - Google Patents
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【課題】際刈りをしたときの刈り際を良好にできる刈払機を提供する。【解決手段】刈払機10は、支持棹11の前端部に回転可能に設けた回転刃14と、支持棹11の前端部にて回転刃14の回転範囲14aの前縁部よりも前側に設けられて回転刃14の回転範囲14aの前側を保護する円弧形の前側ガード部23と、回転刃14の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線の外周部で地面に接地する接地部22とを有したガード体20とを備えた。【選択図】図2
Description
本発明は、芝、草等を刈り払う刈払機及び刈払機の回転刃のガード体に関し、特に、回転刃を起立させて建物等の構造物との境界部分に生える草を切断する所謂、際刈りをするのに適した刈払機及び刈払機の回転刃のガード体に関する。
特許文献1には、芝、草等を刈り払う刈払機が開示されている。この刈払機は、支持棹の前端部に設けたモータハウジングと、モータハウジングの内部に設けた電動モータと、モータハウジングの下側に回転可能に設けた回転刃と、支持棹の前端部のモータハウジングに取り付けられて回転刃の後側を覆うカバーと、支持棹の前端部のモータハウジングにて回転刃の回転範囲の前縁部よりも前方に突出して設けたガード体とを備えている。この刈払機に用いられている回転刃はナイロンコードを用いたものあり、ナイロンコードを用いた回転刃は細い草や芝等を刈り払うのに適している。カバーは回転刃により切断した芝や草が作業者側に飛散するのを防止するものであり、カバーは回転刃の後側にて回転刃の回転方向の上流側の側部位置から下流側の側部位置の一部を覆う扇形をしている。また、ガード体は、回転刃の回転範囲の前縁が建物等の構造物に接触するのを防ぐためのものであり、前縁に半円形をした半円部と、半円部の両端を後側に延出させてモータハウジングに接続した接続部とを備え、ワイヤ等の金属線材を屈曲させたものである。
この刈払機においては、回転刃の回転軸線を地面に対して略垂直となる、即ち、回転刃の回転範囲を地面に略平行となるようにして、電動モータによって回転刃を回転させた状態として、支持棹の操作によって回転刃を地面に沿って水平に揺動させると、芝、草等が回転刃によって切断されて刈り払われる。このような刈払機を用いて建物等の構造物との境界部分に生える芝、草等を刈る所謂、際刈りをするときには、回転刃の回転軸線を水平となるように回転刃を起立させて、ガード体の斜め前部を地面に接触させながら、回転する回転刃を建物等の構造物に沿って移動させることで、建物等の構造物の境界部分に生える芝、草等を刈り取ることができる。
上記の特許文献1に記載の刈払機においては、上述したように回転刃の回転軸線を水平となるように上下に起立させて際刈りをするときには、ガード体の斜め前部を地面に接触させながら、建物等の構造物の境界部分に生える芝、草等を刈るようにしている。この刈払機で際刈りをしたときに、ガード体の前部は半円形であるため、地面に接するガード体の斜め前部が地面に対して点接触することとなり、地面に接触させたガード体を建物等の構造物の境界部分に沿って直線的に移動させにくく、刈り際の出来が良好とならない問題があった。本発明は、際刈りをしたときの刈り際を良好にできる刈払機及び刈払機の回転刃のガード体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、支持棹の前端部に回転可能に設けた回転刃と、支持棹の前端部にて回転刃の回転範囲の前縁部よりも前側に設けられて回転刃の回転範囲の前側を保護する円弧形の前側ガード部と、回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線、直線と円弧形、または、前側ガード部よりも曲率半径の大きな円弧形の外周部で地面に接地する接地部とを有したガード体と、を備えたことを特徴とする刈払機を提供するものである。
上記のように構成した刈払機においては、回転刃の回転軸線を水平となるように起立させた状態でガード体の接地部を構造物に沿うように地面に線接触で接地させて、ガード体の接地部を地面に線接触させた直線方向に沿うように移動させれば、構造物の境界部分に沿って直線的に際刈りをすることができ、際刈りをしたときの刈り際を良好にすることができた。
上記のように構成した刈払機においては、支持棹の前端部にて回転刃の回転範囲の後側を覆うように設けたカバーを備え、カバーは回転刃の後側にて回転刃の回転方向の上流側の側部位置から下流側の側部の一部を覆う扇形をしており、回転刃を後側から見たときの回転方向の下流側の側部が下側で回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに、カバーが地面に接触しない位置に接地部を設けるのが好ましい。このようにしたときには、カバーの下流側の側部を地面に接触しないように接地部を地面に接地させることができるようになる。また、この刈払機においては、ガード体はワイヤ材を屈曲して形成するのが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明は、刈払機の支持棹の前端部に設けた回転刃を保護する刈払機の回転刃のガード体であり、支持棹の前端部にて回転刃の回転範囲の前縁部よりも前側に設けられて回転刃の回転範囲の前側を保護する円弧形の前側ガード部と、回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線、直線と円弧形、または、前側ガード部よりも曲率半径の大きな円弧形の外周部で地面に接地する接地部とを有した刈払機の回転刃のガード体を提供するものである。
このように構成した刈払機の回転刃のガード体を支持棹の前端部に取り付けるようにして、回転刃の回転軸線を水平となるように起立させた状態でガード体の接地部を構造物に沿うように地面に線接触で接地させて、ガード体の接地部を地面に線接触させた直線方向に沿うように移動させれば、構造物の境界部分に沿って直線的に際刈りをすることができ、際刈りをしたときの刈り際を良好にすることができた。
以下に、本発明の刈払機及び刈払機の回転刃のガード体の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1に示したように、刈払機10は、前後方向に延びる細長い円筒形をした支持棹11と、支持棹11の前端部に設けたモータユニット12と、支持棹11の後端部に設けたコントロールユニット30とを備えている。
図1に示したように、モータユニット12は支持棹11の前端部に固定されたモータハウジング13と、モータハウジング13内に設けた電動モータ(図示省略)とを備えている。電動モータの駆動によって回転する回転軸(図示省略)はモータハウジング13から下側に突出して設けられている。回転軸には回転刃14が着脱可能に取り付けられている。この実施形態の回転刃14はナイロンコードカッタを用いたものであり、コードリールとコードリールから延びる紐状のナイロンコードから構成されている。回転刃14は上側から見たときに時計回りに回転するものである。
図1に示したように、支持棹11の前端部には回転刃14の後側を覆うカバー15が設けられており、カバー15はモータハウジング13を介して支持棹11の前端部に取り付けられている。カバー15は回転刃14により切断した芝や草が作業者側に飛散するのを防止するものである。図2に示したように、カバー15は回転刃14の後側にて回転刃14の回転方向の上流側の側部位置から下流側の側部の一部(前後に伸びる支持棹11の右側部から左側部の一部)を覆う扇形をしており、具体的には、上側からみて上流側の側部位置となる3時の位置から下流側の側部の位置となる7.5時の位置までを覆う扇形をして、下流側となる左側の側部を覆う範囲を狭くするようにしている。この刈払機10で図3に示したような所謂際刈りをするときには、回転刃14の回転軸線を水平方向となるように回転刃14を起立させるとともに、カバー15の左側の側部が地面に接触しない角度に傾けて、回転刃14の斜め前部が最も下側となるようにし、回転する回転刃14によって芝、草等を切断するように使用する。
図1及び図2に示したように、支持棹11の前端部にはモータハウジング13を介してガード体20が着脱可能に取り付けられており、ガード体20はワイヤ材等の金属線材を屈曲させたものである。ガード体20は回転刃14の上側で回転刃14の回転範囲14aの前縁部よりも前方に突出して設けられており、回転する回転刃14が建物等の構造物に接触するのを防ぐ機能を有している。ガード体20は、モータハウジング13の幅方向の両側から前方に延びて先端部が左右の外側に湾曲する前方突出部21と、前方突出部21の先端から内側の斜め前方に延びる台形斜辺部22と、左右の台形斜辺部22の先端部を互いに結ぶ前側に大きく湾曲した円弧形の前側ガード部23とを備えている。ガード体20はモータハウジング13から前方に突き出るようにして回転刃14が構造物に接触するのを防ぐ保護位置と、前側を上方に回動させることによって待避させる待避位置との間でモータハウジング13に回動可能に取り付けられている。
図2に示したように、左側の台形斜辺部22はガード体20の左側の斜め前部に位置し、後側からみて回転刃14の回転方向Rの下流側に位置している。図3及び図4に示したように、回転刃14の回転軸線を水平となるようにして、回転刃14の回転範囲14aの斜め左前部を最も低い位置で起立させたときに、左側の台形斜辺部22はカバー15の下流側となる左側の側部が地面に接触しない位置で、芝、草等の生える地面に線接触で接地させる接地部22として機能している。
ガード体20の接地部22は、起立させた回転刃14の外周部が地面に生える芝や草等を切断できる位置で位置決めする機能を有している。接地部22は回転刃14の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線、直線と円弧形、前側ガード部23よりも曲率半径の大きな円弧形の外周部で地面に接地するようにしたものである。この実施形態の接地部22は10mmの直線部22aと、直線部22aの両側にて曲率半径が20mmの円弧部22bの端部とによって地面に線接触で接地可能となっており、30mmの長さで地面に線接触で接地可能となっている。図4に示したように、地面に線接触で接地可能な接地部22の延長線E上にはカバー15の左側の側部が位置しないようになっている。
なお、接地部22はこの実施形態では30mmの長さで地面に線接触で設置可能としたものであるが、本発明はこれに限られるものでなく、接地部22は地面に20mm以上の長さで線接触させるようにするのが好ましい。また、接地部22の直線部22aの長さが長いほどよいが、直線部22aの長さが5mm以上で、直線部22aの少なくとも一方の端部に20mm以上の曲率半径の円弧部22bの端部によって、地面に線接触で接地可能としたものであってもよい。さらに、この実施形態の前側ガード部23は曲率半径が130mmとしたものであるが、接地部22を前側ガード部23の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する円弧形の外周部を有するようにして、大きな円弧側の外周部によって地面に線接触で接地させるようにしたものであってもよい。接地部22を接地させる地面は、芝や草等が生える土のような柔らかい地面であるため、接地部22には直線部22aの少なくとも一方に20mm以上の曲率半径の円弧部22bを含むものや、前側ガード部23よりも大きな曲率半径を有する円弧形の外周部であれば地面に線接触で接地可能となっている。
図1に示したように、コントロールユニット30は支持棹11の後端部に固定したコントロールハウジング31と、コントロールハウジング31内に電動モータの作動を制御するコントローラとを備えている。また、コントロールハウジング31の下部には電動モータに給電するバッテリパック32が着脱可能に取り付けられており、バッテリパック32は支持棹11内に配設した電気コードによって電動モータに接続されている。
図1に示したように、支持棹11の前後方向の中間部には作業者が把持する略環状の前側操作ハンドル33が設けられており、コントロールハウジング31の後部には略環状の後側操作ハンドル34が一体的に設けられている。後側操作ハンドル34には電動モータを駆動させるスイッチ35が設けられており、電動モータはスイッチ35のオン操作によってバッテリパック32からの給電を受けて駆動する。
この刈払機10においては、回転刃14の回転軸線を地面に対して略垂直となる、即ち、回転刃14の回転範囲14aを地面に略平行となるようにして、電動モータによって回転刃14を回転させた状態で、支持棹11の操作によって回転刃14を地面に沿って水平に揺動させると、芝、草等が回転する回転刃14によって切断されて刈り払われる。図3及び図4に示したように、この刈払機10を用いて建物等の構造物との境界部分に生える芝、草等を刈る所謂、際刈りをするときには、回転刃14の回転軸線を水平となるように回転刃14を起立させて、ガード体20の左斜め前部の接地部22を芝、草等の生える地面に接地させる。このとき、地面に線接触で接地される接地部22の延長線E上にはカバー15の左側の側部が位置しないようになっているので、接地部22を地面に接地させてもカバー15の左側の側部が地面に接触しない。ガード体20の接地部22を建物等の構造物と平行となるように配置し、接地部22を地面に接触させながらその直線的に延びる方向に沿って移動させると、回転する回転刃14を建物等の構造物に沿って移動させるようにでき、建物等の構造物の境界部分に生える芝、草等を直線的なきれいな刈際で切断することができる。
上記のように構成した刈払機は、支持棹11の前端部にて回転刃14の回転範囲14aの前縁部よりも前側に設けられて回転刃14の回転範囲14aの前側を保護する円弧形の前側ガード部23と、回転刃14の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線部直線部22aと円弧部22bを連続させた外周部で地面に接地する接地部22とを有したガード体20とを備えた。回転刃14の回転軸線を水平となるように起立させた状態でガード体20の接地部22を構造物に沿うように地面に線接触で接地させて、ガード体20の接地部22を地面に線接触させた直線方向に沿うように移動させれば、構造物の境界部分に沿って直線的に際刈りをすることができ、際刈りをしたときの刈り際を良好にすることができた。なお、接地部22は直線部22aと円弧部22bとを連続させた外周部に限られるものでなく、直線のみの外周部または円弧形の前側ガード部23の曲率半径よりも大きな曲率半径を有した円弧形の外周部を有したものであってもよく、このようにしたときでも、接地部22を地面に線接触で接地させることができる。
また、この刈払機10は、支持棹11の前端部にて回転刃14の回転範囲14aの後側を覆うように設けたカバー15を備え、カバー15は回転刃14の後側にて回転刃14の回転方向の上流側の側部位置から下流側の側部の一部を覆う扇形をしている。回転刃14を後側から見たときの回転方向の下流側の側部が下側で回転刃14の回転軸線を水平となるように起立させたときに、カバー15が地面に接触しない位置に接地部22を設けるようにしている。これによって、カバー15の下流側の側部を地面に接触しないように接地部22を地面に接地させることができるようになる。
上記のように構成した刈払機においては、回転刃14には紐状のナイロンコードを用いたものであるが、本発明はこれに限られるものでなく、円弧形をしたブレードよりなる回転刃や、円板の周部に刃部を有した回転刃を用いたものであってもよい。
上記のように構成した刈払機においては、ガード体にはワイヤ等の金属線材を屈曲させたものであるが、本発明はこれに限られるものでなく、ワイヤなどの金属線材の内側に網材を設けたものであってもよいし、板形状したものであってもよい。
10…刈払機、11…支持棹、14…回転刃、15…カバー、20…ガード体、22…接地部。
Claims (4)
- 支持棹の前端部に回転可能に設けた回転刃と、
前記支持棹の前端部にて前記回転刃の回転範囲の前縁部よりも前側に設けられて前記回転刃の回転範囲の前側を保護する円弧形の前側ガード部と、前記回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線、直線と円弧形、または、前記前側ガード部よりも曲率半径の大きな円弧形の外周部で地面に接地する接地部とを有したガード体と、を備えたことを特徴とする刈払機。 - 請求項1に記載の刈払機において、
前記支持棹の前端部にて前記回転刃の回転範囲の後側を覆うように設けたカバーを備え、
前記カバーは前記回転刃の後側にて前記回転刃の回転方向の上流側の側部位置から下流側の側部の一部を覆う扇形をしており、
前記回転刃を後側から見たときの回転方向の下流側の側部が下側で前記回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに、前記カバーが地面に接触しない位置に前記接地部を設けたことを特徴とする刈払機。 - 請求項1または2に記載の刈払機において、
前記ガード体はワイヤ材を屈曲して形成したことを特徴とする刈払機。 - 刈払機の支持棹の前端部に設けた回転刃を保護する刈払機の回転刃のガード体であり、
前記支持棹の前端部にて前記回転刃の回転範囲の前縁部よりも前側に設けられて前記回転刃の回転範囲の前側を保護する円弧形の前側ガード部と、前記回転刃の回転軸線を水平となるように起立させたときに直線、直線と円弧形、または、前記前側ガード部よりも曲率半径の大きな円弧形の外周部で地面に接地する接地部とを有した刈払機の回転刃のガード体。
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- 2017-09-28 JP JP2017188933A patent/JP2019062762A/ja active Pending
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2018
- 2018-09-21 CN CN201821552597.0U patent/CN209120660U/zh active Active
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CN209120660U (zh) | 2019-07-19 |
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