JPH0246653Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、ナイロン製等の可撓性のコードを回
転刈払刃として有する刈払ヘツドを操作桿の先端
部に取付けた刈払機のための防護板に関する。

従来技術 一般に、前記刈払機では、金属製円板刃等を用
いたものに比し刈払作業時にコードではね飛ばさ
れた草、土や虫などが作業者に当つて作業者の衣
服を汚したり、作業者に危害を加えるなどの危険
が多く、特に刈払効果を高めるために太いコード
を用いた刈払機ではこのような危険性が急激に増
加する。従来の刈払機では平板状の小さい剛性防
護板や、刈刃の外周に沿つた円弧状の剛性カバー
をコード等の刈刃に近接して設けているが、作業
者の安全保護の効果が低く、特に、太いコードを
用いた場合の安全確保が十分でなく、刈払効率を
高めることができないという問題があつた。

考案の目的 本考案は前記従来の刈払機のもつ問題を解決す
るために構造簡単で使い易く、且つ容易に製作し
得る刈払機の防護板を提供することを目的とす
る。

考案の構成 即ち、本考案の構成は、可撓性のコードを回転
刈払刃として有する刈払ヘツドを操作桿の先端部
に取付けた刈払機のための防護板において、主体
部と、該主体部の下端のほぼ全巾にわたつて取付
けられ前記ヘツドから突出したコードが占める平
面より下方まで地面に近接せしめた可撓性板部材
とを有し、主体部が刈払ヘツドに近い操作桿の部
分に取付けられてその側部において直立する側壁
部分と、側壁部分と一体に形成されて側壁部分の
後方端から横方向へ延びる後壁部分と、該後壁部
分の上部に一体に形成された上壁部分とを有し、
後壁部分が側壁部分の面と直角な垂直面に対して
角度をもつて側方を前方へ傾斜すると共に上記垂
直に対して角度をもつて上方を前方へ傾斜してお
り、上壁部分が後壁部分の面から角度をもつて上
方を更に前方へ傾斜していることを特徴とする。

考案の効果 従つて、本考案の構成によれば、刈払作業時に
コードによつて飛散される土石などの危険物を確
実に各壁部分で反作業者側へ反射せしめて作業者
を防護すると共に、虫の死骸などの汚損物による
衣服の汚れを確実に防止し、太いコードを刈払刃
として使用して作業能率を高めることもでき、可
撓性板部材によつて、作業中に防護板が地面に衝
突するのを緩和すると共に凹凸のある地面上でも
防護効果を完全に発揮し、主体部の後壁部分及び
上壁部分に前方への傾斜角度をもたせることによ
つて防護効果を低下させることなく防護板の大き
さを小さくすることができ、従つて操作桿の先端
部が軽量となり取扱いが容易である。

実施例 次に、本考案を図面の実施例に従つて説明す
る。

本考案を実施する刈払機は第１図に示したよう
な操作桿１を有しており、その先端部分に刈払ヘ
ツド２を取付けている。刈払ヘツド２はその内部
にコードリール（図示せず）をヘツド２と一体に
回転可能に装着しており、このコードリールにナ
イロン製等の可撓性の二本のコード３を巻回して
収納しており、それぞれのコード３の先端部分は
刈払ヘツド２の周囲溝４から半径方向外方へ外部
へ突出している。操作桿１の後端に内燃機関又は
電動機などの動力装置（図示せず）が取付けられ
ており、この動力装置は操作桿１内に回転可能に
支持された伝動軸を介して刈払ヘツド２に作動的
に連結されており、使用中にヘツド２とともにコ
ードリールを矢印Ａの方向へ回転してコード３の
先端部分を遠心力の作用により緊張させて草を刈
取る。

刈払ヘツド２に近い操作桿１の先端部分のコー
ド３を回転方向Ａに対面する側部（図示例では左
側）に防護板５が取付部材６によつて後述するよ
うにして固定されている。すなわち、防護板５は
操作桿１の側部で作業者の前方に配設される。

防護板５はアクリル樹脂又は塩化ビニールのよ
うな合成樹脂で成形された板状の主体部７と、主
体部７の下端に取付板８及びねじ９によつて取付
られたゴム板等よりなる可撓性板部材１０とを有
する。

主体部７は側壁部分１１、後壁部分１２及び上
壁部分１３を一体に成形して有する。側壁部分１
１は操作桿１の軸線とほぼ平行にそれから横方向
に離隔して直立に配置され、更に、側壁部分１１
の下端にはコードカツタ１４が取付けられてお
り、コード３の先端部分の回転時にその先端をコ
ードカツタ１４に当てることによりコード３の先
端部分の長さを所定の長さに切断する作用をす
る。

後壁部分１２は操作桿１と反対方向へ側壁部分
１１の後方端から横方向へ延びており、後壁部分
１２は第２図に示すように側壁部分１１の占める
平面と直角な垂直面に対して前方へ約10〜20度の
角度α₁をもつて横方向に傾斜している。更に、後
壁部分１２は第３図に示すように垂直面に対して
前方へ約30度の角度α₂をもつて上方へ傾斜してい
る。また、後壁部分１２の横方向長さは第４図に
示すようにその外側端１５が刈払ヘツド２の周囲
溝４から外方へ突出するコード３の先端より約50
mmの寸法ｌだけ外側に位置するような長さになつ
ている。

上壁部分１３は後壁部分１２の上部に一体に形
成されており且つ第３図に示したように後壁部分
１２の占める平面より更に約30度の角度α₃をもつ
て前方に傾斜してる。

可撓性板部材１０は主体部７の後壁部分１２の
横方向長さとほぼ同じ横方向長さを有し、可撓性
板部材１０の上下方向長さはその下端１６が使用
中に刈払ヘツド２の周囲溝４の占める平面より下
方にあつて地面に近接して位置するような長さを
有する。

取付金具６はその上端部を操作桿１に固定する
と共にその下端を主体部７の側壁部分１１の下端
フランジ部１７の後方端に連結している。更に、
側壁部分１１の下端フランジ部１７はその前方端
において刈払ヘツド２の軸受ハウジング１８に固
定され防護板５を操作桿１に確実に取付けてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は考案による防護板を取付けた刈払機の
要部斜視図、第２図は第１図に示した部分の平面
図、第３図は第１図に示した防護板の側面図、そ
して第４図は第１図に示した部分の正面図であ
る。 １……操作桿、２……刈払ヘツド、３……コー
ド、５……防護板、７……主体部、１０……可撓
性板部材、１１……側壁部分、１２……後壁部
分、１３……上壁部分、１４……コードカツタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 可撓性のコードを回転刈払刃として有する刈
   払ヘツドを操作桿の先端部に取付けた刈払機の
   ための防護板において、主体部７と、該主体部
   ７の下端のほぼ全巾にわたつて取付けられ前記
   ヘツドから突出したコードが占める平面より下
   方まで地面に近接せしめた可撓性板部材１０と
   を有し、前記主体部７が刈払ヘツド２に近い操
   作桿１の部分に取付けられてその側部において
   直立する側壁部分１１と、該側壁部分１１と一
   体に形成されて側壁部分１１の後方端から横方
   向へ延びる後壁部分１２と、該後壁部分１２の
   上部に一体に形成された上壁部分１３とを有
   し、前記後壁部分１２が前記側壁部分１１の面
   と直角な垂直面に対して角度α₁をもつて側方を
   前方へ傾斜すると共に上記垂直面に対して角度
   α₂をもつて上方を前方へ傾斜しており、前記上
   壁部分１３が前記後壁部分１２の面から角度α₃
   をもつて上方を更に前方へ傾斜していることを
   特徴とする刈払機の防護板。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載の刈払機
   の防護板において、主体部７の側壁部分１１の
   下端に刈払ヘツド２から外部へ突出するコード
   ３の先端部を切断するためのコードカツタ１４
   を設けたことを特徴とする刈払機の防護板。