JP2019062654A - 平面モータ - Google Patents

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Taisuke Nishimori
泰輔 西森
稔博 秋山
Toshihiro Akiyama
稔博 秋山
沙季 青木
Saki Aoki
沙季 青木
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Abstract

【課題】固定子において可動子を移動させるための磁力が向上された平面モータを提供する。【解決手段】平面モータ10は、永久磁石21を有する可動子20と、可動子20側を向く第一主面32a、及び、第一主面32aに配置される薄膜状の複数のパターンコイル33を有する固定子基板32と、可動子20及び固定子基板32の間に配置された第一磁性体34aと、複数のパターンコイル33の駆動を制御する制御回路40とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、可動子を平面に沿って二次元的に移動させる平面モータに関する。
可動子を平面に沿って二次元的に移動させる平面モータが知られている。このような平面モータとして、特許文献1には、面倒な加工や特別な支持機構を必要としないリニア電磁型マイクロアクチュエータが開示されている。
特開平10−136635号公報
平面モータにおいては、固定子において可動子を移動させるための磁力を向上することが課題となる。
本発明は、固定子において可動子を移動させるための磁力が向上された平面モータを提供する。
本発明の一態様に係る平面モータは、磁石を有する可動子と、前記可動子側を向く第一主面、及び、前記第一主面に配置される薄膜状の複数のパターンコイルを有する固定子基板と、前記可動子及び前記固定子基板の間に配置された第一磁性体と、前記複数のパターンコイルの駆動を制御する制御回路とを備える。
本発明によれば、固定子において可動子を移動させるための磁力が向上された平面モータが実現される。
図1は、実施の形態に係る平面モータの概略構成を示す平面図である。 図2は、実施の形態に係る平面モータの模式断面図である。 図3は、可動子が有する永久磁石のS極及びN極の並び方向が、固定子の主面に沿う配置例を示す模式断面図である。 図4は、可動子が2つの永久磁石を有する場合の永久磁石の配置の一例を示す平面図である。 図5は、固定子基板の第一主面を示す平面図である。 図6は、パターンコイルの構造を説明するための図である。 図7は、可動子を吸引力によって移動させる例を示す図である。 図8は、可動子を反発力によって移動させる例を示す図である。 図9は、可動子を吸引力及び反発力によって移動させる例を示す図である。 図10は、複数の第一磁性体の配置の一例を示す平面図である。 図11は、固定子基板が複数積層された固定子の構造を示す模式断面図である。 図12は、第一磁性体及び基板層の間、並びに、第二磁性体及び導電ビア構造の導電部の間に、絶縁膜が配置された固定子の構造を示す模式断面図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては座標軸が示される場合がある。座標軸におけるZ軸方向は、例えば、鉛直方向であり、Z軸+側は、上側(上方)と表現され、Z軸−側は、下側(下方)と表現される。Z軸方向は、言い換えれば、固定子が有する主面に垂直な方向である。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面(水平面)上において、互いに直交する方向である。X−Y平面は、固定子が有する主面に平行な平面である。例えば、以下の実施の形態において、「平面視」とは、Z軸方向から見ることを意味する。また、図面において、磁石のN極は、「N」と記載され、磁石のS極は、「S」と記載される。
(実施の形態)
[全体構成]
以下、実施の形態に係る平面モータの構成について図面を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る平面モータの概略構成を示す平面図である。図2は、実施の形態に係る平面モータの模式断面図である。
図1及び図2に示されるように、実施の形態に係る平面モータ10は、可動子20と、固定子30と、制御回路40とを備える。平面モータ10は、固定子30が有する主面31aに沿って可動子20を2次元的に移動させるリニアモータ(電磁アクチュエータ)である。
[可動子]
まず、可動子20について説明する。可動子20は、平面モータ10における移動対象物である。可動子20は、永久磁石21を有する。永久磁石21は、例えば、フェライト磁石であるが、アルニコ磁石、または、ネオジム磁石などであってもよく、永久磁石21を形成する磁性材料は特に限定されない。
図2の例では、永久磁石21は、S極及びN極の並び方向が主面31aに交差し、N極がS極よりも主面31a寄りに位置するように配置されている。しかしながら、永久磁石21は、S極がN極よりも主面31a寄りに位置するように配置されてもよい。永久磁石21は、永久磁石21のS極及びN極の並び方向が主面31aと交差するように配置されればよい。
また、永久磁石21は、永久磁石21のS極及びN極の並び方向が、主面31aに沿うように配置されてもよい。図3は、可動子20が有する永久磁石21のS極及びN極の並び方向が、主面31aに沿う配置例を示す模式断面図である。
なお、可動子20は、少なくとも1つの永久磁石21を有していればよく、可動子20が有する永久磁石21の個数は特に限定されない。例えば、可動子20が2つの永久磁石21を有する場合、2つの永久磁石21のそれぞれは、例えば、図4に示されるように、S極及びN極の並び方向が主面31aに沿うように配置される。図4は、可動子20が2つの永久磁石21を有する場合の永久磁石の配置の一例を示す平面図である。
なお、可動子20は、永久磁石21に代えて電磁石を有してもよい。この場合、電磁石は、例えば、乾電池または蓄電池によって駆動される。電磁石は、可動子20の移動に寄与していないパターンコイル33から給電されてもよい。このように、可動子20は、永久磁石21または電磁石を有していればよい。つまり、可動子20は、磁石を有していればよい。
[固定子:ハードコート層]
次に、固定子30について説明する。固定子30は、可動子20を移動させるための構造体であり、建築物などに固定される。固定子30は、ハードコート層31と、固定子基板32と、第一磁性体34aとを有する。
ハードコート層31は、第一磁性体34aの摩耗等を抑制し、かつ、固定子30の表面を平滑化するための保護層である。ハードコート層31は、第一磁性体34a及び可動子20の間に位置し、第一磁性体34aの全面を覆う。ハードコート層31の平面視形状は、矩形であるが、円形等その他の形状であってもよい。ハードコート層31の上面は、固定子30が有する主面31aとなる。主面31aは、可動子20と対向する。
ハードコート層31は、例えば、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、または、アクリル樹脂などの有機材料によって形成される。ハードコート層31は、シラン化合物または金属酸化物によって形成されてもよい。このような有機材料、シラン化合物、または金属酸化物は、摩耗耐性の点でハードコート層31に適している。ハードコート層31に有機材料が採用されれば、ハードコート層31が低温の製造プロセスで形成できる。また、ハードコート層31に有機材料が採用されれば、ハードコート層31の大面積化が容易である。
[固定子:固定子基板]
固定子基板32は、表面に薄膜状のパターンコイル33が複数形成される薄膜状(シート状)の基板である。固定子基板32の平面視形状は、矩形であるが、円形等その他の形状であってもよい。固定子基板32の基材は、例えば、ガラエポなどの樹脂材料である。固定子基板32は、コンポジット基板、ポリイミド基板、またはセラミック基板などであってもよい。固定子基板32の厚みは、例えば、170μm〜200μm程度である。
固定子基板32は、可動子20側を向く第一主面32a、及び、第一主面32aと反対側の第二主面32bを有する。固定子基板32の第一主面32aには、複数のパターンコイル33が配置される。図5は、固定子基板32の第一主面32aを示す平面図である。なお、図5は、模式図であり、図5に示される複数のパターンコイル33の数は一例である。図5では、図2及び図3と異なり、制御回路40が固定子基板32の側方に配置されている。
図5に示されるように、固定子基板32の第一主面32aには、複数のパターンコイル33がマトリクス状に配置されている。図6は、パターンコイル33の構造を説明するための図であり、図6の(a)は平面図、図6の(b)は模式断面図である。なお、図6の(b)では、固定子基板32以外に、ハードコート層31及び第一磁性体34aなども図示されている。
図5及び図6の(a)に示されるように、複数のパターンコイル33のそれぞれは、円形巻回形状を有し、巻回軸が第一主面32aに垂直な方向に沿う。巻回形状は、言い換えれば、スパイラル形状である。複数のパターンコイル33は、実質的に同一の形状及び大きさである。パターンコイル33を形成する配線の配線幅、及び、パターンコイル33における配線同士の間隔は、例えば、200μmである。
また、複数のパターンコイル33のそれぞれは、アルキメデスの螺旋形状であってもよい。この場合、パターンコイル33は、パターンコイル33の中心を極座標の中心とし、平面視におけるスルーホールの径をr0、ピッチをpとすると、r(θ)=r0+pθ(r0、pは、定数)で表される螺旋形状となる。
このようなアルキメデスの螺旋形状に代表される代数螺旋形状、または、対数螺旋形状がパターンコイル33に採用されれば、パターンコイル33が通電されたときの熱分布の偏りを抑制することができる。つまり、固定子30の信頼性を向上することができる。
なお、パターンコイル33は、多角形に沿う巻回形状を有してもよい。例えば、パターンコイル33は、n角形に沿う巻回形状(nは3以上の整数)を有してもよい。
複数のパターンコイル33は、制御回路40と電気的に接続される。図6の(b)に示されるように、平面モータ10において、複数のパターンコイル33及び制御回路40を電気的に接続するための配線36は、第二主面32bに配置される。配線36は、導電ビア構造35によってパターンコイル33と電気的に接続される。
このように、パターンコイル33及び制御回路40を電気的に接続するための配線36が第二主面32bに配置されれば、第一主面32aにおいて複数のパターンコイル33の間に配線36を配置する必要がなくなる。このため、第一主面32aにおいて複数のパターンコイル33の間隔を狭めて密集させることができる。この結果、第一主面32aにおける磁束密度分布の均一性を向上させることができる。なお、配線36は、第一主面32aに配置されてもよい。
以上説明したパターンコイル33、導電ビア構造35、及び、配線36は、例えば、銅などの金属材料によって形成される。パターンコイル33、及び、配線36は、例えば、エッチングによって形成されるが、銀インクなどによって直接描画されてもよい。
また、固定子基板32は、複数のパターンコイル33の各中心部に第二磁性体34bを有する。より具体的には、固定子基板32の複数のパターンコイル33の中心部に対応する位置には、スルーホールを含む導電ビア構造35が設けられ、第二磁性体34bは、スルーホールに埋め込まれている。第二磁性体34bとしては、例えば、酸化鉄、酸化クロム、コバルト、または、フェライトなどが用いられる。
第二磁性体34bは、スルーホールにはめ込まれてもよいが、樹脂バインダに微粉末状の磁性体を混ぜたもの(例えば、ペースト状のフェライトなど)がスルーホールに充填されれば、樹脂バインダによって第二磁性体34bのスルーホールからの脱落が抑制される。このような樹脂バインダとしては、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂、PPS系樹脂等が例示される。バインダとしてエポキシ系樹脂が用いられれば、耐熱性及び寸法安定性を向上することができる。樹脂バインダのスルーホールへの充填は、印刷またはディスペンスにより行われる。
また、あらかじめスルーホール内に樹脂接着剤がコーティングされ、固定子基板32上に微粉末状の磁性体が配置された状態で固定子基板32に微細な振動を与えることによりスルーホール内に第二磁性体34bを配置することもできる。
このように、複数のパターンコイル33の中心部に第二磁性体34bが配置されれば、複数のパターンコイル33の磁力を強めることができる。なお、第二磁性体34bが導電ビア構造35に含まれるスルーホールに埋め込まれることは必須ではなく、第二磁性体34bは、どのような態様でパターンコイル33の中心部に配置されてもよい。
[固定子:第一磁性体]
第一磁性体34aは、可動子20及び固定子基板32の間に配置され、固定子基板32の第一主面32aの全面を覆う。つまり、第一磁性体34aは、マトリクス状に配置された複数のパターンコイル33を一括して覆う。第一磁性体34aとしては、例えば、酸化鉄、酸化クロム、コバルト、または、フェライトなどが用いられる。
第一磁性体34aは、第二磁性体34bと接続される。例えば、第一磁性体34aは、第二磁性体34bと同じ材料によって形成され、かつ、第二磁性体34bと一体的に形成される。第一磁性体34a及び第二磁性体34bは、別体であってもよい。なお、固定子基板32の第二主面32bは、磁性体によって覆われていない。
このような第一磁性体34aによれば、第二主面32b側よりも第一主面32a側に磁束を集めることができる。言い換えれば、可動子20の移動に寄与する磁束の量を向上させることにより、パターンコイル33が発する磁束を効率的に利用できる。
[制御回路]
次に、制御回路40について説明する。制御回路40は、複数のパターンコイル33の駆動を制御する回路である。図5に模式的に示されるように、制御回路40は、制御部41を有する。図5では、制御回路40(制御部41)は、一つのパターンコイル33の駆動を制御するように図示されているが、実際には、複数のパターンコイル33の駆動を制御する。
制御部41は、例えば、複数のパターンコイル33のそれぞれに対して、(a)電力を供給しない、(b)第一の極性(例えば、正極性)の直流電圧を供給する、及び、(c)第一の極性の逆の第二の極性(例えば、負極性)の直流電圧を供給する、のいずれかを行う。第一の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、例えば、主面31a側がS極の電磁石として機能し、第二の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、例えば、主面31a側がN極の電磁石として機能する。
このように、制御回路40(制御部41)は、複数のパターンコイル33のそれぞれに直流電圧を供給し、当該直流電圧の極性を切り替えることができる。なお、直流電圧の極性を切り替えることは必須ではなく、制御回路40は、少なくとも直流電圧の供給をオン及びオフできればよい。
制御部41は、具体的には、プロセッサ、マイクロコンピュータ、及び、回路の少なくとも1つ以上によって実現される。図2では、制御回路40は、固定子基板32の下方に配置されているが、固定子基板32の側方に配置されてもよい。
[動作]
次に、平面モータ10の動作について説明する。平面モータ10において、制御回路40は、例えば、永久磁石21及びパターンコイル33の間に生じる吸引力によって可動子20を移動させる。図7は、可動子20を吸引力によって移動させる例を示す図である。
図7に示されるように、N極が主面31aに対向する永久磁石21を有する可動子20をX軸+方向に移動させる場合、制御回路40は、複数のパターンコイル33のうち可動子20のX軸+方向側に位置するパターンコイル33に第一の極性の直流電圧を供給する。これにより、第一の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、主面31a側がS極の電磁石として機能し、パターンコイル33及び永久磁石21の間に吸引力が発生する。可動子20は、このような吸引力によってX軸+方向に移動する。
なお、1つの可動子20を移動させるためには、少なくとも1つのパターンコイル33に第一の極性の直流電圧が供給されればよいが、図7では、可動子20のX軸+方向側に位置する2つ以上のパターンコイル33に第一の極性の直流電圧が同時に供給されている。これにより、可動子20に対して比較的大きな推力を与えることができる。
また、制御回路40は、永久磁石21及びパターンコイル33の間に生じる反発力によって可動子20を移動させてもよい。図8は、可動子20を反発力によって移動させる例を示す図である。
図8に示されるように、N極が主面31aに対向する永久磁石21を有する可動子20をX軸+方向に移動させる場合、制御回路40は、複数のパターンコイル33のうち可動子20のX軸−方向側に位置するパターンコイル33に第二の極性の直流電圧を供給する。これにより、第二の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、主面31a側がN極の電磁石として機能し、パターンコイル33及び永久磁石21の間に反発力が発生する。可動子20は、このような反発力によってX軸+方向に移動する。
なお、1つの可動子20を移動させるためには、少なくとも1つのパターンコイル33に第二の極性の直流電圧が供給されればよいが、図8では、可動子20のX軸−方向側に位置する2つ以上のパターンコイル33に第二の極性の直流電圧が同時に供給されている。これにより、可動子20に対して比較的大きな推力を与えることができる。なお、平面視における一つの永久磁石21の大きさは、例えば、一つのパターンコイル33の大きさよりも大きい。
また、制御回路40は、永久磁石21及びパターンコイル33の間に生じる吸引力、並びに、永久磁石21及びパターンコイル33の間に生じる反発力によって可動子20を移動させてもよい。図9は、可動子20を吸引力及び反発力によって移動させる例を示す図である。
図9に示されるように、N極が主面31aに対向する永久磁石21を有する可動子20をX軸+方向に移動させる場合、制御回路40は、複数のパターンコイル33のうち可動子20のX軸+方向側に位置するパターンコイル33に第一の極性の直流電圧を供給する。これにより、第一の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、主面31a側がS極の電磁石として機能し、パターンコイル33及び永久磁石21の間に吸引力が発生する。
また、制御回路40は、複数のパターンコイル33のうち可動子20のX軸−方向側に位置するパターンコイル33に第二の極性の直流電圧を供給する。これにより、第二の極性の直流電圧が供給されたパターンコイル33は、主面31a側がN極の電磁石として機能し、パターンコイル33及び永久磁石21の間に反発力が発生する。これにより、制御回路40は、吸引力及び反発力を同時に使用して可動子20をX軸+方向に移動させることができる。
なお、1つの可動子20を移動させるためには、少なくとも1つのパターンコイル33に第一の極性の直流電圧が供給され、かつ、少なくとも1つのパターンコイル33に第二の極性の直流電圧が供給されればよい。しかしながら、図9では、可動子20のX軸+方向側に位置する2つ以上のパターンコイル33に第一の極性の直流電圧が同時に供給され、かつ、可動子20のX軸−方向側に位置する2つ以上のパターンコイル33に第二の極性の直流電圧が同時に供給されている。これにより、可動子20に対して比較的大きな推力を与えることができる。
以上説明したように、平面モータ10は、固定子30が有する複数のパターンコイル33を用いて可動子20を移動させる。平面モータ10においては、巻線コイルを使用した平面モータよりも固定子30の小型化及び薄型化が容易となる。
[変形例1]
上記実施の形態では、1つの第一磁性体34aが固定子基板32の第一主面32aの全面を覆ったが、第一磁性体34aは、複数のパターンコイル33に対応して複数配置されてもよい。つまり、平面モータ10は、複数のパターンコイル33に対応する複数の第一磁性体を備えてもよい。図10は、平面モータ10が複数の第一磁性体を備える場合の、複数の第一磁性体の配置の一例を示す平面図である。
図10の例では、複数の第一磁性体34cのそれぞれは、円形の平面視形状を有し、対応するパターンコイル33を覆う。複数の第一磁性体34cは、複数のパターンコイル33と同様にマトリクス状に配置される。
このように、固定子基板32の第一主面32aが複数の第一磁性体34cによって部分的に覆われれば、第一主面32aの全面が第一磁性体34aによって覆われる場合よりも、磁性体材料の使用量を減らすことができる。なお、第一主面32aの全面が第一磁性体34aによって覆われる場合には、第一主面32aにおける磁束密度分布の均一性を向上させることができる。また、第一磁性体34aの上面を平坦にしやすい効果も得られる。
[変形例2]
固定子30は、固定子基板32が複数積層された構造を有していてもよい。図11は、固定子基板32が複数積層された固定子の構造を示す模式断面図である。
図11に示される固定子30aは、固定子基板32に相当する基板層が3つ積層された構造を有する。具体的には、基板層L1、L2、及び、L3が積層されている。3つの基板層のそれぞれは、基材層、基材層の表面に形成されたパターンコイル層、及び、基材層の裏面に形成された配線層を有する。図示されないが、パターンコイル層に形成されたパターンコイルは、円形巻回形状を有する。また、固定子30aは、基板層L1及びL2の間に、層間絶縁膜F1を有し、基板層L2及びL3の間に、層間絶縁膜F2を有する。
層間絶縁膜F1及びF2には、例えば、プリント基板の中間材料であるプリブレグなどを利用することができる。また、層間絶縁膜F1及びF2には、感光性レジスト、熱硬化性レジスト、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、または、ウレタン樹脂などが用いられてもよい。このように層間絶縁膜F1及びF2に樹脂材料が用いられる場合、層間絶縁膜F1及びF2の膜厚は、例えば、10μm〜20μmである。
また、層間絶縁膜F1及びF2は、蒸着(例えば、PVD(Physical Vapor Deposition)法)、スパッタ、またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって形成された、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、または、金属酸化膜などであってもよい。この場合、樹脂材料によって形成された層間絶縁膜F1及びF2よりも薄膜化が容易である。層間絶縁膜F1及びF2は、有機膜の蒸着によって形成されてもよい。
このような固定子30aでは、基板層の積層により磁力を強めることができるが、磁力が中間層である基板層L2に集まり、可動子20に磁力が伝わりにくい場合がある。ここで、導電ビア構造35aに含まれるスルーホールであって、基板層L1、L2、及び、L3の積層体を貫通するスルーホールに第二磁性体34bが埋め込まれれば、中間層の磁力を外側に取り出すことができる。
また、固定子30aにおいては、積層された基板層L1、L2、及び、L3のうち最も可動子20(図11で図示せず)の近くに位置する基板層L1と可動子20との間に第一磁性体34aが位置する。基板層L1及びL2の間、基板層L2及びL3の間、並びに、基板層L3の下方には、磁性体は配置されない。
これにより、固定子30aのうち可動子20側の磁力を強めることができる。また、固定子30aの可動子20と対向する主面における磁束密度分布の均一化を図ることができる。
なお、第一磁性体34aが導電性を有する場合、第一磁性体34a及び基板層L1の間には、絶縁膜が配置されてもよい。同様に、第二磁性体34bが導電性を有する場合、第二磁性体34b及び導電ビア構造35aの導電部35bの間には、絶縁膜が配置されてもよい。図12は、第一磁性体34a及び基板層L1の間、並びに、第二磁性体34b及び導電ビア構造35aの導電部35b間に、絶縁膜F3が配置された固定子30aの構造を示す模式断面図である。なお、導電部35bは、平面視において導電ビア構造35aのスルーホールを囲む内周面を形成する部分であり、銅などの金属によって形成される。
このような絶縁膜F3によれば、第一磁性体34a及び第二磁性体34bへ流れ込む漏れ電流を減らすことができる。
なお、絶縁膜F3には、層間絶縁膜F1及びF2と同様に、各種材料を用いることができる。例えば、絶縁膜F3は、蒸着(例えば、PVD法)、スパッタ、またはCVD法などによって形成された、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、または、金属酸化膜などであってもよい。この場合、絶縁膜F3を薄くできるため、スルーホール内の第二磁性体34bの体積を増やすことができ、磁力を高めることができる。また、絶縁膜F3が有機膜であるパリレンの蒸着によって形成されてもよい。パリレンは、良く付着するため、スルーホールの径が小さい場合も容易に絶縁膜F3を形成することができる。
[効果等]
以上説明したように、平面モータ10は、永久磁石21を有する可動子20と、可動子20側を向く第一主面32a、及び、第一主面32aに配置される薄膜状の複数のパターンコイル33を有する固定子基板32と、可動子20及び固定子基板32の間に配置された第一磁性体34aと、複数のパターンコイル33の駆動を制御する制御回路40とを備える。永久磁石21は、磁石の一例である。
これにより、第二主面32b側よりも第一主面32a側に磁束を集めることができる。言い換えれば、可動子20の移動に寄与する磁束の量を向上させることにより、パターンコイル33が発する磁束を効率的に利用できる。つまり、固定子30において可動子20を移動させるための磁力が向上された平面モータ10が実現される。
また、第一磁性体34aは、複数のパターンコイル33を覆う。
これにより、例えば、第一主面32aの全面が第一磁性体34aによって覆われれば、第一主面32aにおける磁束密度分布の均一性を向上させることができる。
また、固定子基板32は、複数のパターンコイル33の各中心部に第二磁性体34bを有し、第一磁性体34aは、複数の第二磁性体34bに接続される。
これにより、パターンコイル33の磁力を強めることができる。
また、平面モータ10は、複数のパターンコイル33に対応する複数の第一磁性体34cを備え、複数のパターンコイル33のそれぞれは、複数の第一磁性体34cのうち当該パターンコイル33に対応する第一磁性体34cによって覆われてもよい。
このように、固定子基板32の第一主面32aが複数の第一磁性体34cによって部分的に覆われれば、第一主面32aの全面が第一磁性体34aによって覆われる場合よりも、磁性体材料の使用量を減らすことができる。
また、固定子基板32は、複数のパターンコイル33の各中心部に第二磁性体34bを有し、複数の第一磁性体34cのそれぞれは、当該第一磁性体34cに対応する第二磁性体34bに接続されてもよい。
これにより、パターンコイル33の磁力を強めることができる。
また、固定子基板32の複数のパターンコイル33の中心部に対応する位置には、スルーホールが設けられ、第二磁性体34bは、スルーホールに埋め込まれてもよい。
これにより、スルーホールを利用してパターンコイル33の磁力を強めることができる。
また、平面モータ10は、さらに、固定子基板32のスルーホールを囲む導電部35bと第二磁性体34bの間に絶縁膜F3を有してもよい。
これにより、第二磁性体34bへ流れ込む漏れ電流を減らすことができる。
また、平面モータ10は、固定子30aを備えてもよい。つまり、平面モータ10は、複数の固定子基板32を備え、複数の固定子基板32は、積層されてもよい。この場合の複数の固定子基板32は、上記実施の形態の基板層L1、L2、及びL3に相当する。第一磁性体34aは、積層された複数の固定子基板32のうち最も可動子20の近くに位置する固定子基板32と可動子20との間に位置してもよい。第二磁性体34bは、複数の固定子基板32を貫通するスルーホールに埋め込まれてもよい。
これにより、固定子30aのうち可動子20側の磁力を強めることができる。
また、平面モータ10は、さらに、固定子基板32及び第一磁性体34aの間に絶縁膜F3を備えてもよい。
これにより、第一磁性体34aへ流れ込む漏れ電流を減らすことができる。
また、平面モータ10は、さらに、第一磁性体34a及び可動子20の間に位置し、第一磁性体34aを覆うハードコート層31を備えてもよい。ハードコート層31は、保護層の一例である。
これにより、第一磁性体34aの摩耗等を抑制することができる。
(他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る平面モータについて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態の固定子の模式断面図に示される積層構造は一例である。平面モータは、本発明の特徴的な機能を実現できる他の積層構造を有する固定子を備えてもよい。平面モータは、例えば、上記実施の形態で説明された積層構造と同様の機能を実現できる範囲で、上記実施の形態の積層構造の層間に別の層が設けられた固定子を備えてもよい。
また、上記実施の形態では、固定子が有する積層構造の各層を構成する主たる材料について例示しているが、固定子が有する積層構造の各層には、上記実施の形態の積層構造と同様の機能を実現できる範囲で他の材料が含まれてもよい。
また、上記実施の形態において、制御部等の構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。例えば、本発明は、スルーホール内への磁性体の配置方法として実現されてもよい。
10 平面モータ
20 可動子
21 永久磁石(磁石)
31 ハードコート層(保護層)
32 固定子基板
32a 第一主面
33 パターンコイル
34a、34c 第一磁性体
34b 第二磁性体
35b 導電部
40 制御回路
F3 絶縁膜

Claims (10)

  1. 磁石を有する可動子と、
    前記可動子側を向く第一主面、及び、前記第一主面に配置される薄膜状の複数のパターンコイルを有する固定子基板と、
    前記可動子及び前記固定子基板の間に配置された第一磁性体と、
    前記複数のパターンコイルの駆動を制御する制御回路とを備える
    平面モータ。
  2. 前記第一磁性体は、前記複数のパターンコイルを覆う
    請求項1に記載の平面モータ。
  3. 前記固定子基板は、前記複数のパターンコイルの各中心部に第二磁性体を有し、
    前記第一磁性体は、複数の前記第二磁性体に接続される
    請求項2に記載の平面モータ。
  4. 前記平面モータは、前記複数のパターンコイルに対応する複数の前記第一磁性体を備え、
    前記複数のパターンコイルのそれぞれは、複数の前記第一磁性体のうち当該パターンコイルに対応する前記第一磁性体によって覆われる
    請求項1に記載の平面モータ。
  5. 前記固定子基板は、前記複数のパターンコイルの各中心部に第二磁性体を有し、
    複数の前記第一磁性体のそれぞれは、当該第一磁性体に対応する前記第二磁性体に接続される
    請求項4に記載の平面モータ。
  6. 前記固定子基板の前記複数のパターンコイルの中心部に対応する位置には、スルーホールが設けられ、
    前記第二磁性体は、前記スルーホールに埋め込まれる
    請求項3または5に記載の平面モータ。
  7. さらに、前記固定子基板の前記スルーホールを囲む導電部と前記第二磁性体の間に絶縁膜を有する
    請求項6に記載の平面モータ。
  8. 前記平面モータは、複数の前記固定子基板を備え、
    複数の前記固定子基板は、積層され、
    前記第一磁性体は、積層された複数の前記固定子基板のうち最も前記可動子の近くに位置する前記固定子基板と前記可動子との間に位置し、
    前記第二磁性体は、複数の前記固定子基板を貫通する前記スルーホールに埋め込まれる
    請求項6または7に記載の平面モータ。
  9. さらに、前記固定子基板及び前記第一磁性体の間に絶縁膜を備える
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の平面モータ。
  10. さらに、前記第一磁性体及び前記可動子の間に位置し、前記第一磁性体を覆う保護層を備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の平面モータ。
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