JP2019060092A - 水田用水位調整装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、水田の貯水能力を生かして降雨時に水田をダムとして機能させ、降雨が一度に大量に流下して下流側に水害や土石流災害が発生するのを防止するようにした水田のダム化技術が求められている。
この装置では、ダム板を越流する水は溢れ水処理槽に流入して桝本体の排水穴から放出させることで、畦を越流することなく全て桝内から排出するようにしたものである。
また、稲刈り後に水田には水が無くなるので、ダム板の前に配置してある受圧板と水位調整板は不要であるとして撤去されると、ダム板が風等の影響で倒れて機能不全になるという問題がある。
そこで、ダム板自体も桝本体から撤去して畦に置くことが行われているが、後日回収する場合にダム板を見失うという問題もある。
更に、水田用水位調整装置は人目の及ばない暗い場所に設置してあるのが殆どであることから、アルミニュウム等の金属製のダム板が盗まれる可能性があり、盗難防止を図る必要がある。
しかし、従来技術の水田用水位調整装置は受圧板と水位調整板、更にはダム板を桝本体から撤去することは想定していないことから、これらの問題に対応するものではなかった。
(2)そして、前記ダム板支持体は、前記ダム板の転倒防止の機能を有するものである。
(3)また、前記ダム板支持体は、連結索と、該連結索の一端に設け、前記桝本体に係着する係止具と、連結索の他端に設け、前記ダム板に係着する取着具と、前記連結索の他端側又は取着具に設けた係止調整軸とから構成するとよい。
(4)また、前記ダム板支持体を構成する係止具は、前記桝本体に嵌着するクリップであるとよい。
(5)更に、前記クリップは、対向する一対の挟持片と連結片とから略冂字状に形成し、外側挟持片の下端側を外側横向きに突出させて土圧受け片にしてあるとよい。
(6)また、前記連結索は鎖であるとよい。
(1)ダム板と桝本体との間にダム板連結体を連結し、昇降可能なダム板の高さをダム板連結体により調整できるように構成したから、ダム板を桝本体から撤去することなく水田水を一挙に大量に放出することができる。
(2)ダム板はダム板連結体によって桝本体に連結支持させてあるから、桝本体から受圧板と水位調整板を撤去した状態でも転倒する事態を防止することができる。
(3)上記2と同じ理由により、放水のために引き上げたダム板が落下する事態を防止できる。
(4)上記2と同じ理由により、ダム板が簡単に盗まれる事態を予防することが出来る。
(5)ダム板支持体の係止具は、桝本体に嵌着するクリップであるから、既存の桝本体にも新規の桝本体のいずれにも対応することができる。
(6)クリップに土圧受け片を設けて畦の土圧でクリップを押え込むようにしたから、クリップが浮上る、位置ずれする、或いは桝本体から外れるといった事態を防止できる。また、ダム板支持体と一緒にダム板を簡単に盗まれる事態を防止できる。
(7)ダム板支持体の連結索に鎖を用いたから、ダム板の細かな高さ調整ができる。
9は連結索7の他端側に設けたアイボルトで、該アイボルト9はダム板5に螺着することにより、連結索7は後板2Bとダム板5とに連結した状態になる。
10は前記アイボルト9に係着した係止調整軸で、該係止調整軸10は先端側を略レ字状の係止端10Aに形成してあり、クリップ8の係合片8Eに係脱自在になっている。なお、係止調整軸10は、鎖7の端部に取着してもよい。
水田の水位調整のために水位調整板4を所望の高さに昇降させ、受圧板3を圧接させることで水位調整板4の高さ位置を保持する原理については従来の水位調整桝と同様である。
更に、水田用水位調整装置1は、桝本体2、受圧板3、水位調整板4及びダム板5によって囲繞される空間Sを画成し、ダム板5と後板2Bとによって囲繞される空間は溢れ水処理槽Tとしてある。この溢れ水処理槽Tは、想定外の大量の降雨がある場合でも、ダム板5を越流した水が畦を越流することなく全て桝本体2内を通って排水穴2Dから排出するようにしたものである。
また、ダム板5は水位調整板4より高さがあり、かつ放水穴5Cは桝本体2の排水穴2Dより小径に形成してあるから、空間Sは水位調整板4を越流して流入する水田水の貯留槽として機能する。
また、8月頃から水田に水を張らなくなると水位調整機能は不要になるので、農家によっては桝本体2から受圧板3と水位調整板4を撤去することを行っている。しかし、台風の風圧や豪雨時の水圧等の理由によりダム板5が桝本体2内で転倒する事態も起きているので、ダム板5をダム板支持体6で桝本体2に連結させることでダム板5の転倒を防止することができる(図6参照)。
要すれば、連結索7を桝本体2とダム板5に連結する方法は、費用、工数、強度性等を踏まえて適宜選択すればよい。
そして、ダム板24はダム板支持体6によって桝本体22と連結してあり、ダム板24の高さ調整を可能にし、また盗難を防止している。
2 桝本体
2B 後板
2C 側板
2D 排水穴
3 受圧板
4 水位調整板
5 ダム板
5C 放水穴
6 ダム板支持体
7 鎖(連結索)
8 クリップ(係止具)
8D 土圧受け片
9 アイボルト(取着具)
10 係止調整軸
Claims (6)
- 排水穴を有する後板及び一対の側板を底板に平面視で略冂字状に立設してなる桝本体と、該桝本体内の前方下部側に配設した受圧板と、該受圧板に面接触した状態で前記桝本体内に高さを可変に、かつ嵌脱可能に配設した水位調整板と、該水位調整板より背高で、下部側に前記排水穴より小径の放水穴を設けた平板からなり、前記後板と水位調整板との間に位置して前記桝本体に昇降可能に配設したダム板と、該ダム板と前記桝本体との間に連結し、ダム板の高さ設定を可能にするダム板支持体とから構成してなる水田用水位調整装置。
- 前記ダム板支持体は、前記ダム板の転倒防止の機能を有するものである請求項1記載の水田用水位調整装置。
- 前記ダム板支持体は、連結索と、該連結索の一端に設け、前記桝本体に係着する係止具と、連結索の他端に設け、前記ダム板に係着する取着具と、前記連結索の他端側又は取着具に設けた係止調整軸とから構成してある請求項1記載の水田用水位調整装置。
- 前記ダム板支持体を構成する係止具は、前記桝本体に嵌着するクリップである請求項3記載の水田用水位調整装置。
- 前記クリップは、対向する一対の挟持片と連結片とから略冂字状に形成し、外側挟持片の下端側を外側横向きに突出させて土圧受け片としてあることを特徴とする請求項4記載の水田用水位調整装置。
- 前記連結索は、鎖であることを特徴とする請求項3記載の水田用水位調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017184134A JP2019060092A (ja) | 2017-09-25 | 2017-09-25 | 水田用水位調整装置 |
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JP2017184134A JP2019060092A (ja) | 2017-09-25 | 2017-09-25 | 水田用水位調整装置 |
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JP2019060092A true JP2019060092A (ja) | 2019-04-18 |
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JP2017184134A Ceased JP2019060092A (ja) | 2017-09-25 | 2017-09-25 | 水田用水位調整装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7430354B1 (ja) | 2022-09-14 | 2024-02-13 | 淳一 但木 | 落口枡用取付部材及び落口枡 |
JP7485317B1 (ja) | 2024-01-23 | 2024-05-16 | 淳一 但木 | 落口枡用取付部材及び落口枡 |
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2017
- 2017-09-25 JP JP2017184134A patent/JP2019060092A/ja not_active Ceased
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