JP2019059851A - 液体アルカリ性洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄性、抑泡性に優れ、CIP洗浄において洗浄設備内に有機物汚れが残留していても優れた洗浄効果を発揮し、スケール除去性、スケール付着抑制性、貯蔵安定性に優れた液体アルカリ性洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物は、(A)成分としてアルカリ金属水酸化物、(B)成分として炭化水素基の炭素数が6〜10の脂肪酸及び/又はその塩、(C)成分としてキレート剤、(D)成分として非イオン界面活性剤、(E)成分として高分子分散剤、(F)成分として水を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄性、抑泡性に優れた液体アルカリ性洗浄剤組成物に関する。詳しくは、飲料、食品工場の製造設備等に付着した汚れをCIP洗浄にて洗浄・除去するために好適に用いられる液体アルカリ性洗浄剤組成物に関する。
飲料工場や食品工場等では、製造設備の大型化や、製造品種の増加による洗浄頻度の増加に伴い、設備の分解洗浄は困難となり、これに代わって配管、殺菌機及び充填機などの製造設備内に洗浄液を満たして循環させたり、さらには洗浄液をスプレーしたりして、残留汚れを洗浄・除去するCIP洗浄(Cleaning in place:定置洗浄)方式が広く採用されている。
このCIP洗浄には、アルカリ性洗浄剤、酸性洗浄剤、さらには殺菌剤などが使用されている。一般に、1.水洗浄、2.アルカリ洗浄、3.水すすぎ、4.酸洗浄、5.水すすぎ、6.殺菌、7.水すすぎという工程で行われているが、洗浄剤の配合成分、汚れの種類や状態に応じて、一部が省略されたり、順序が変更されたり、あるいは同じ工程が繰り返し実施される場合もある。また、対象となる汚れは食品残渣であり、タンパク質、油脂及び炭水化物などの有機質汚れ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム及びケイ酸カルシウムなどの無機質汚れが挙げられる。さらに有機質汚れについては殺菌機などで見られる加熱変性した強固なものも存在する。
従来、CIP洗浄で用いられるアルカリ性洗浄剤は、有機質汚れの分解・除去性と経済性に優れる水酸化ナトリウム、及び使用水に含まれる硬度成分と無機質汚れの溶解性に著しく優れるエチレンジアミン四酢酸塩が配合され、さらに必要に応じて、ポリカルボン酸塩、ホスホン酸塩、低泡性の界面活性剤などを配合した洗浄剤が用いられている。
従来のアルカリ性洗浄剤としては、特許文献1には水酸化アルカリ金属塩、アルキルポリグルコシド、非イオン界面活性剤、金属イオン封鎖剤を含むアルカリ性CIP用洗浄剤組成物が開示されている。特許文献2には、水酸化ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸及び/又はその塩、可溶化剤を含む硬質表面用液体洗浄剤組成物が開示されている。
特開2006−265469号公報 特許第5634821号
しかしながら、特許文献1および2に記載の組成物では抑泡性が十分ではなく、CIP洗浄の際に泡立ってしまい、洗浄設備内での十分な洗浄効果が得られないという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、特定の脂肪酸および特定の非イオン界面活性剤を含む液体アルカリ性洗浄剤組成物を用いることで、優れた洗浄性と抑泡性を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)(A)成分としてアルカリ金属水酸化物、(B)成分として炭化水素基の炭素数が6〜10の脂肪酸及び/又はその塩、(C)成分としてキレート剤、(D)成分として非イオン界面活性剤、(E)成分として高分子分散剤、(F)成分として水を含有することを特徴とする液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(2)(B)成分が、2−エチルヘキサン酸である上記(1)の液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(3)(C)成分が、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロ三酢酸又はその塩、メチルグリシン二酢酸又はその塩、グルタミン酸二酢酸又はその塩から選ばれる少なくとも一種を含有する上記(1)又は(2)の液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(4)(D)成分が、プルロニック型非イオン界面活性剤である上記(1)〜(3)のいずれかの液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(5)さらに(G)成分として、有機ホスホン酸又はその塩、有機ホスフィン酸又はその塩から選ばれる少なくとも一種を含有する上記(1)〜(4)のいずれかの液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(6)(G)成分が、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)又はその塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩より選ばれた少なくとも一種を含有する上記(5)の液体アルカリ性洗浄剤組成物、
(7)CIP洗浄に用いられる、上記(1)〜(6)のいずれかの液体アルカリ性洗浄剤組成物、
を要旨とする。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物は、洗浄性、抑泡性に優れており、CIP洗浄において洗浄設備内に有機物汚れが残留している場合でも優れた洗浄効果を奏する。また、スケール除去性、スケール付着抑制性、貯蔵安定性にも優れた効果を奏する。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(A)成分のアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられるが、洗浄性及び経済性の点から水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。(A)成分のアルカリ金属水酸化物は単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(A)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、40質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上、20質量%以下がより好ましく、3.0質量%以上、15質量%以下が特に好ましい。(A)成分の割合が0.1質量%未満であると洗浄性が低下する虞があり、40質量%を超えると貯蔵安定性が低下する虞がある。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(B)成分の炭化水素基の炭素数が6〜10の脂肪酸及び/又はその塩の脂肪酸としては、例えば、ヘキサン酸又はその塩、ヘプタン酸又はその塩、オクタン酸又はその塩、ノナン酸又はその塩、デカン酸又はその塩等の直鎖脂肪酸、2−エチルヘキサン酸又はその塩等の分岐脂肪酸が挙げられるが、貯蔵安定性の点から2−エチルヘキサン酸又はその塩が特に好ましい。炭化水素基の炭素数が6〜10の脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられるが、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。(B)成分は、単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(B)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、12質量%以下が好ましく、2.0質量%以上、10質量%以下がより好ましく、4.0質量%以上、8.0質量%以下が特に好ましい。(B)成分の割合が0.1質量%未満であると抑泡性、貯蔵安定性が低下する虞があり、12質量%を超えると貯蔵安定性、洗浄性が低下する虞がある。液体アルカリ性洗浄剤組成物中の上記(B)成分の割合は、(B)成分中に脂肪酸塩が含まれる場合は、脂肪酸塩を脂肪酸として換算した量より求めた割合である。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(C)成分のキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸又はその塩、ジエチレントリアミノ五酢酸又はその塩、トリエチレンテトラアミン六酢酸又はその塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸又はその塩、メチルグリシン二酢酸又はその塩、グルタミン酸二酢酸又はその塩、イミノジコハク酸又はその塩、ニトリロ三酢酸又はその塩、トリポリリン酸又はその塩等が挙げられ、これらの塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。本発明における(C)成分はスケール除去性の点からエチレンジアミン四酢酸又はその塩、メチルグリシン二酢酸又はその塩、グルタミン酸二酢酸又はその塩、ニトリロ三酢酸又はその塩が好ましく、エチレンジアミン四酢酸又はその塩が特に好ましい。(C)成分のキレート剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(C)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、10質量%以下が好ましく、0.3質量%以上、7.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上、5.0質量%以下が特に好ましい。(C)成分の割合が0.1質量%未満であるとスケール除去性が低下する虞があり、10質量%を超えてもそれ以上の効果は得られない。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(D)成分の非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルジエステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキシド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ジポリオキシアルキレンアルキルアミン、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、洗浄性、抑泡性、貯蔵安定性の点から、ジポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム或いはブロック付加体等のポリアルキレンオキシド付加物が好ましいが、プルロニック型非イオン界面活性剤が特に好ましい。(D)成分の非イオン界面活性剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(D)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.05質量%以上、10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上、7.0質量%以下がより好ましく、0.2質量%以上、3.0質量%以下が特に好ましい。(D)成分の割合が0.05質量%未満であると洗浄性が低下する虞があり、10質量%を超えると抑泡性、貯蔵安定性が低下する虞がある。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(E)成分の高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩、ポリメタクリル酸又はその塩、アクリル酸型共重合体又はその塩、マレイン酸型共重合体又はその塩、メタクリル酸型共重合体又はその塩、アクリル酸/マレイン酸型共重合体、アクリル酸/スルホン酸型重合体又はその塩等が挙げられ、これらの塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。本発明における(E)成分はスケール除去性の点からポリアクリル酸又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩、ポリメタクリル酸又はその塩、アクリル酸型共重合体又はその塩、マレイン酸型共重合体又はその塩が好ましく、ポリアクリル酸又はその塩が特に好ましい。(E)成分の高分子分散剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(E)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.01質量%以上、7.0質量%以下が好ましく、0.05質量%以上、4.0質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上、2.0質量%以下が特に好ましい。(E)成分の割合が0.01質量%未満であるとスケール除去性が低下する虞があり、7.0質量%を超えてもそれ以上の効果は得られない。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(E)成分の高分子分散剤の平均分子量はスケール除去性、貯蔵安定性の点から500以上、20,000以下が好ましく、2,000以上、15,000以下が特に好ましい。前記高分子分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミレーションクロマトグラフィー(GPC)法によって定められた値である。なお、前記方法に使用する機器及び条件は以下の通りである。
使用カラム:TSKgel G4000Hxl、G3000Hxl、G2000Hxl(いずれも東ソー社製)を直列に接続。
遊離液:THF(テトラヒドロフラン)、流量:1mL/分、検出器:RI、サンプル濃度:0.1質量%(THF溶液)、サンプル量:200μL、カラム温度:40℃
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物における(F)成分の水としては、特に限定はなく、水道水、工業用水、再生水、イオン交換水、RO水、蒸留水、軟水等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせても良いが、経済性の点から水道水が好ましい。水道水としては、例えば、東京都荒川区の水道水(pH=7.6、総アルカリ度(炭酸カルシウム換算として)40.5mg/L、ドイツ硬度2.3°DH(そのうち、カルシウム硬度1.7°DH、マグネシウム硬度0.6°DH)、塩化物イオン21.9mg/L、ナトリウム及びその化合物15mg/L、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素1.2mg/L、フッ素及びその化合物0.1mg/L、ホウ素及びその化合物0.04mg/L、総トリハロメタン0.016mg/L、残留塩素0.4mg/L、有機物(全有機炭素量)0.7mg/L)が挙げられる。水は、液体アルカリ性洗浄剤組成物全体が100質量%となるように配合(必要に応じて後述する(G)成分を配合する場合、これらを含めて全体が100質量%となるように配合)されるものである。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物は、さらに(G)成分として有機ホスホン酸又はその塩、有機ホスフィン酸又はその塩を配合することができる。有機ホスホン酸又はその塩としては、メチルジホスホン酸又はその塩、エチリデンジホスホン酸又はその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩、1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩、1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩、エチルアミノビス(メチレンホスホン酸)又はその塩、ドデシルアミノビス(メチレンホスホン酸)又はその塩、エチレンジアミンビス(メチレンホスホン酸)又はその塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)又はその塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、1,2−プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)又はその塩、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)又はその塩、トリ(2−アミノエチル)アミンヘキサ(メチレンホスホン酸)又はその塩、テトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)又はその塩、ペンタエチレンヘキサミンオクタ(メチレンホスホン酸)又はその塩、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩、アミノトリメチレンホスホン酸又はその塩等が挙げられる。有機ホスフィン酸又はその塩としては、ビス(ポリ−2−カルボキシエチル)ホスフィン酸又はその塩、ビス−ポリ(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸又はその塩、ホスフィノカルボン酸共重合物等が挙げられる。有機ホスホン酸、有機ホスフィン酸の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。(G)成分は、単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。これらの中でも、スケール除去性の点から、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)又はその塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩が好ましく、アミノトリ(メチレンホスホン酸)又はその塩が特に好ましい。(G)成分を配合する場合、(G)成分の液体アルカリ性洗浄剤組成物中の割合は、0.01質量%以上、5.0質量%以下が好ましく、0.05質量%以上、4.0質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上、3.0質量%以下が特に好ましい。(G)成分の割合が0.01質量%未満であるとスケール除去性の向上効果は不十分であり、5.0質量%を超えてもそれ以上の効果は得られない。液体アルカリ性洗浄剤組成物中の上記(G)成分の割合は、(G)成分中に有機ホスホン酸塩が含まれる場合は、有機ホスホン酸塩を有機ホスホン酸として換算した量より求めた割合である。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ当該技術分野で通常使用される他の成分を含有していてもよい。このような成分としては、金属腐食抑制剤、酸化剤、増粘剤、pH調整剤、酵素、色素、香料等が挙げられる。
金属腐食抑制剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール及びメルカプトベンゾチアゾール等のトリアゾール、アジピン酸塩、グルタル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。金属腐食抑制剤は、単独で用いても二種以上組み合わせて用いてもよい。
酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸塩、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム等の亜塩素酸塩、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム等の塩素酸塩、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、塩素化イソシアヌル酸ナトリウム、塩素化イソシアヌル酸カリウム等の塩素化イソシアヌル酸塩、二酸化塩素、過酸化水素等が挙げられる。酸化剤は単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、経済性の点から次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
pH調整剤としては、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等が挙げられる。pH調整剤は、単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
酵素としては、例えば、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、グルカナーゼ等が挙げられる。
色素としては、例えば、天然色素、合成色素、これらの混合物が挙げられる。また、香料としては、例えば、天然香料、合成香料、これらの調合香料等が挙げられる。
本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物は、ガラス、プラスチック、金属等の硬質表面において使用可能であり、具体的な洗浄場所としては、台所、業務用の厨房、調理器具、浴室、工場設備等が挙げられる。これらの中でも、工場設備等へのCIP(定置洗浄)による使用が好ましい。なお、本発明の液体アルカリ性洗浄剤組成物を使用する場合は、使用用途にあわせて、必要により水または湯で希釈して使用すればよい。使用する際の濃度としては液体アルカリ性洗浄剤組成物が0.01〜30質量%になるように調整するのが好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。希釈には水又は湯が用いられるが、60〜80℃の水溶液としてアルカリ洗浄工程に用いることが好ましい。
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。実施例、比較例において配合に用いた各成分を下記に示す。
(A)成分
A−1:水酸化ナトリウム
A−2:水酸化カリウム
(B)成分
B−1:2−エチルヘキサン酸ナトリウム
B−2:2−エチルヘキサン酸カリウム
B−3:ヘキサン酸ナトリウム
B−4:オクタン酸ナトリウム
B−5:デカン酸ナトリウム
(C)成分
C−1:エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
C−2:メチルグリシン二酢酸ナトリウム
C−3:グルタミン酸二酢酸ナトリウム
C−4:トリポリリン酸ナトリウム
(D)成分
D−1:プルロニック型非イオン界面活性剤1(ADEKA社製 アデカプルロニックL−44)
D−2:プルロニック型非イオン界面活性剤2(ADEKA社製 アデカプルロニック25R−2)
D−3:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ADEKA社製 アデカノールB−2020)
D−4:脂肪族アルコールアルコキシレート(BASF社製 プルラファックLF403)
(E)成分
E−1:ポリアクリル酸ナトリウム1(重量平均分子量が4,000)
E−2:ポリアクリル酸ナトリウム2(重量平均分子量が5,000)
E−3:アクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(重量平均分子量が70,000)
(F)成分
F−1:イオン交換水
(G)成分
G−1:2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム
G−2:アミノトリ(メチレンホスホン酸)ナトリウム
G−3:アミノトリ(メチレンホスホン酸)カリウム
G−4:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム
実施例1〜80、比較例1〜5
表1〜9に示す液体アルカリ性洗浄剤組成物を調製した。各液体アルカリ性洗浄剤組成物を希釈した洗浄液を用いて、貯蔵安定性及び、CIP洗浄のアルカリ洗浄工程に準じた洗浄試験を行って洗浄性、抑泡性、スケール除去性、スケール付着抑制性を測定した。表1〜8に実施例1〜80の結果を、表9に比較例1〜5の結果をそれぞれ示す。なお、表中における実施例及び比較例の配合の数値は純分の質量%を表す。
Figure 2019059851
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※1:洗浄性試験(焼き肉のたれ)
ステンレス片(2cm×7cmの長方形、厚さ1mmのSUS304片)の質量を測定し、この試験片の片面に汚れとして市販の焼き肉のたれを塗布し、130℃で30分間加熱して汚れを付着させたものを試験片として質量を測定した。この試験片を各液体アルカリ性洗浄剤組成物を3質量%に希釈した洗浄液300mLに浸漬し、80℃で60秒間放置した後、イオン交換水ですすぎ、105℃で30分間乾燥した後、質量を測定した。
洗浄前の試験片と、汚れ付着前のステンレス片との質量差を汚れ付着量とし、洗浄前後の試験片の質量変化から洗浄率を下記式より算出し、以下の基準で洗浄性を評価した。
洗浄率(%)={(洗浄前試験片質量−洗浄後試験片質量)/(汚れ付着量)}×100
評価基準:
◎:洗浄率80%以上(洗浄性に優れる)。
○:洗浄率70%以上、80%未満(洗浄性良好)。
△:洗浄率60%以上、70%未満(洗浄性あり)。
×:洗浄率60%未満(洗浄性が悪い)。
とし、評価基準が△、○、◎を実用性のあるものと判定した。
※2:洗浄性試験(豆乳)
ステンレス片(2cm×7cmの長方形、厚さ1mmのSUS304片)の質量を測定し、この試験片の片面に汚れとして市販の豆乳を塗布し、50℃で一晩乾燥して汚れを付着させたものを試験片として質量を測定した。この試験片を各液体アルカリ性洗浄剤組成物を3質量%に希釈した洗浄液300mLに浸漬し、80℃で90秒間放置した後、イオン交換水ですすぎ、105℃で30分間乾燥した後、質量を測定した。
洗浄前の試験片と、汚れ付着前のステンレス片との質量差を汚れ付着量とし、洗浄前後の試験片の質量変化から洗浄率を下記式より算出し、以下の基準で洗浄性を評価した。
洗浄率(%)={(洗浄前試験片質量−洗浄後試験片質量)/(汚れ付着量)}×100
評価基準:
◎:洗浄率80%以上(洗浄性に優れる)。
○:洗浄率70%以上、80%未満(洗浄性良好)。
△:洗浄率60%以上、70%未満(洗浄性あり)。
×:洗浄率60%未満(洗浄性が悪い)。
とし、評価基準が△、○、◎を実用性のあるものと判定した。
※3:抑泡性試験
炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各液体アルカリ性洗浄剤組成物を3質量%に希釈した洗浄液100mLを調製し、汚れとして市販の豆乳を1質量%となるよう洗浄液に加え、豆乳が完全に溶解するまで撹拌し、洗浄液20gを100mLガラス栓つきエプトン管に入れ、湯浴中にて80℃で30分間保持した。その後、1秒間に1回の割合で60回上下に振とうし、80℃に保持したまま1分間静置後の、洗浄剤水溶液面からの泡の高さを測定し、以下の基準で抑泡性を評価した。
評価基準:
◎:泡の比率が10mm未満。
○:泡の比率が10mm以上、15mm未満。
△:泡の比率が15mm以上、20mm未満。
×:泡の比率が20mm以上、
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※4:スケール除去性試験
ステンレス片(2cm×7cmの長方形、厚さ1mmのSUS304片)の質量を測定し、蒸留水100gに水酸化カルシウム2.5g、炭酸カルシウム0.75gを混合、溶解させた水溶液にステンレス片を全浸漬させ、105℃で30分間乾燥した後、カルシウムスケールが付着したパネルを取り出し、乾燥させたものを試験片として質量を測定した。この試験片を各液体アルカリ性洗浄剤組成物を3質量%に希釈した洗浄液100mLを入れたビーカーに、80℃で20分間浸漬した後、イオン交換水ですすぎ、105℃で30分間乾燥した後、質量を測定した。
洗浄前の試験片と、スケール付着前のステンレス片との質量差をスケール付着量とし、洗浄前後の試験片の質量変化からスケール除去率を下記式より算出し、以下の基準でスケール除去性を評価した。
スケール除去率(%)={(洗浄前試験片質量−洗浄後試験片質量)/(スケール付着量)}×100
評価基準:
◎:スケール除去率80%以上(スケール除去性に優れる)。
○:スケール除去率70%以上、80%未満(スケール除去性良好)。
△:スケール除去率60%以上、70%未満(スケール除去性あり)。
×:スケール除去率60%未満(スケール除去性が悪い)。
とし、評価基準が△、○、◎を実用性のあるものと判定した。
※5:スケール付着抑制性試験
200mL容量のガラス瓶に、各液体アルカリ性洗浄剤組成物を3質量%に希釈した洗浄液100mLを入れ、リン酸カルシウム0.4gを添加して20分間攪拌した。80℃の恒温下で24時間放置し、蒸留水でガラス瓶をすすぎ乾燥後、ガラス瓶のスケール付着の有無を目視にて判断し、以下の基準でスケール付着抑制性を評価した。
評価基準
〇:スケール付着なし。
△:僅かにスケールが付着しているが、使用上問題ないレベル。
×:スケールが付着している。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※6:貯蔵安定性試験
250mL容量のポリエチレン製容器に、各液体アルカリ性洗浄剤組成物200mLを入れて、−5℃、25℃、40℃に設定された各インキュベーターに、1カ月間静置した後に外観を観察し、以下の基準で判定した。
評価基準
○:分離や濁りがみられず安定である。
△:全体的な分離はないが、若干の濁りがみられる。
×:分離もしくは濁りが見られる。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

Claims (7)

  1. (A)成分としてアルカリ金属水酸化物、
    (B)成分として炭化水素基の炭素数が6〜10の脂肪酸及び/又はその塩、
    (C)成分としてキレート剤、
    (D)成分として非イオン界面活性剤、
    (E)成分として高分子分散剤、
    (F)成分として水
    を含有することを特徴とする液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  2. (B)成分が、2−エチルヘキサン酸である請求項1記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  3. (C)成分が、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロ三酢酸又はその塩、メチルグリシン二酢酸又はその塩、グルタミン酸二酢酸又はその塩から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1又は2のいずれか一項に記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  4. (D)成分が、プルロニック型非イオン界面活性剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  5. さらに(G)成分として、有機ホスホン酸又はその塩、有機ホスフィン酸又はその塩から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  6. (G)成分が、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)又はその塩、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩より選ばれた少なくとも一種を含有する請求項5記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
  7. CIP洗浄に用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体アルカリ性洗浄剤組成物。
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