JP2019056826A - 清掃部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置用のユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

清掃部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置用のユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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祥子 蜂屋
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Abstract

【課題】発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材を提供すること。【解決手段】基体と、前記基体上に配置され、前記基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層と、を有する清掃部材。【選択図】図1

Description

本発明は、清掃部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置用のユニット、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式による画像形成は、帯電及び露光により電子写真感光体の表面に静電潜像を形成し、帯電したトナーにより静電潜像を現像してトナー像を形成し、トナー像を紙などの記録媒体に転写し定着することにより画像を形成する。この画像形成を行う画像形成装置内には、帯電、露光、転写等の各工程を行う部材のほか、これら部材の表面を清掃するための清掃部材が搭載されている。
例えば、特許文献1には、像担持体の表面と接触して回転し、前記像担持体を帯電させる帯電ローラと、前記帯電ローラの表面に圧接して回転し、前記帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニングローラとを備え、前記クリーニングローラが、前記帯電ローラとの間にニップ部を形成する発泡弾性体を有しており、前記発泡弾性体のセルのうち少なくとも前記発泡弾性体の表面に露出したセルの前記ニップ部に突入する直前の平均径に対する前記ニップ部の中央での平均径の変化率が1.4以上3.0以下であることを特徴とする帯電装置が開示されている。
また、発泡弾性体は、表面側のセルの平均径が内側のセルの平均径よりも大きいことも開示されている。
また、特許文献2には、芯体と、前記芯体の外周面に、螺旋状に配置された弾性層であって、ヤング率が150kPa以上220kPa以下で最外層となる第1弾性層と、前記第1弾性層よりも芯体側に位置し且つ密度が50kg/m以上70kg/m以下の第2弾性層と、を含んで構成された弾性層と、を備える画像形成装置用の清掃部材が開示されている。
特開2016−184155号公報 特開2013−68679号公報
被清掃部材の表面を清掃する清掃部材は、長期間保管されたときに弾性層に歪みが生じることがある。また、弾性層を硬くして歪みの発生を抑制しようとすると、被清掃部材との間にすべりが生じ、清掃不良が生じてしまうことがある。
そこで、本発明は、基体と発泡弾性層とを有する清掃部材において、基体側の発泡セル平均径D1と反基体側の発泡セル平均径D2とが同じ場合、又は、基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が大きい場合に比べて、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
基体と、
前記基体上に配置され、前記基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層と、
を有する清掃部材。
請求項2に係る発明は、
前記基体が円柱状基体である、請求項1に記載の清掃部材。
請求項3に係る発明は、
前記発泡弾性層が円柱状基体の外周面に配置された管状体である、請求項2に記載の清掃部材。
請求項4に係る発明は、
前記発泡弾性層が円柱状基体の外周面に前記円柱状基体の一端から他端にかけて配置された螺旋体である、請求項2に記載の清掃部材。
請求項5に係る発明は、
前記基体が板状基体である、請求項1に記載の清掃部材。
請求項6に係る発明は、
前記発泡弾性層が、前記板状基体の一方の面に配置された直方体である、請求項5に記載の清掃部材。
請求項7に係る発明は、
前記反基体側の発泡セル平均径D2が100μm以上250μm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の清掃部材。
請求項8に係る発明は、
前記基体側の発泡セル平均径D1が300μm以上500μm以下である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の清掃部材。
請求項9に係る発明は、
前記基体側の発泡セル平均径D1と前記反基体側の発泡セル平均径D2との変化割合(D1/D2)が1.4以上4.0以下である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の清掃部材。
請求項10に係る発明は、
前記発泡弾性層が単層構造である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の清掃部材。
請求項11に係る発明は、
被帯電体を帯電させる帯電部材、及び、前記帯電部材の表面に接触して配置され、前記帯電部材の表面を清掃する清掃部材、を備え、
前記清掃部材が請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の清掃部材である、帯電装置。
請求項12に係る発明は、
前記帯電部材に対する前記清掃部材の食い込み量が0.2mm以上0.8mm以下である、請求項11に記載の帯電装置。
請求項13に係る発明は、
請求項11又は請求項12に記載の帯電装置を少なくとも備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項14に係る発明は、
電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する、請求項11又は請求項12に記載の帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
請求項15に係る発明は、
被清掃部材、及び、前記被清掃部材の表面に接触して配置され、前記被清掃部材の表面を清掃する清掃部材、を備え、
前記清掃部材が、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の清掃部材である、画像形成装置用のユニット。
請求項16に係る発明は、
請求項15に記載の画像形成装置用のユニットを少なくとも備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項17に係る発明は、
請求項15に記載の画像形成装置用のユニットを備える画像形成装置。
請求項1、2、3、4、5、6、又は10に係る発明によれば、基体側の発泡セル平均径D1と反基体側の発泡セル平均径D2とが同じ場合、又は、基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が大きい場合に比べて、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材が提供される。
請求項7に係る発明によれば、反基体側の発泡セル平均径D2が100μm未満又は250μm超えの場合に比べて、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材が提供される。
請求項8に係る発明によれば、反基体側の発泡セル平均径D1が300μm未満又は500μm超えの場合に比べて、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材が提供される。
請求項9に係る発明によれば、前記D1/D2が1.4未満又は4.0超えの場合に比べて、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる清掃部材が提供される。
請求項11、又は12に係る発明によれば、基体側の発泡セル平均径D1と反基体側の発泡セル平均径D2とが同じ清掃部材を備える場合、又は、基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が大きい清掃部材を備える場合に比べて、帯電不良由来の画像濃度ムラ及び清掃不良由来の画像濃度ムラが抑制される帯電装置が提供される。
請求項13、14、15、16、又は17に係る発明によれば、基体側の発泡セル平均径D1と反基体側の発泡セル平均径D2とが同じ清掃部材を備える場合、又は、基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が大きい清掃部材を備える場合に比べて、清掃部材の歪みに起因して生じる性能低下、及び、被清掃部材(帯電部材等)の清掃不良による性能の低下を抑制するプロセスカートリッジ、画像形成装置、又は画像形成装置用のユニットが提供される。
清掃部材の一例を示す概略斜視図である。 清掃部材の一例を示す概略平面図である。 清掃部材の一例における発泡弾性層を示す拡大断面図である。 清掃部材の一例における発泡弾性層を示す拡大断面図である。 清掃部材の一例における発泡弾性層を示す拡大断面図である。 清掃部材の一例の製造方法を示す工程図である。 清掃部材の一例の製造方法を示す工程図である。 清掃部材の一例の製造方法を示す工程図である。 清掃部材の別の一例を示す概略斜視図である。 清掃部材の別の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。 図9及び図10における帯電装置部分を拡大して示す拡大図である。
以下、発明の一例である実施形態について説明する。なお、同じ機能及び作用を有する部材には、全図面を通して同じ符号を付与し、その説明を省略する場合がある。
また、各図面における各要素は必ずしも正確な縮尺ではなく、本開示の原理を明確に示すことに主眼が置かれており、強調がなされている箇所もある。
<清掃部材>
本実施形態に係る清掃部材は、基体と、前記基体上に配置され、前記基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層と、を有する。
ここで、「発泡弾性層」とは、表面及び内部に気泡を有する材料(いわゆる発泡体)で構成された層であって、100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元する材料(いわゆる弾性材料)から構成される層をいう。
また、「基体側」とは、発泡弾性層の厚み方向において基体に接する面側を指し、「反基体側」とは、発泡弾性層の厚み方向において基体に接する表面とは反対の面(つまり、発泡弾性層の表面又は上面)側を指す。
発泡弾性層を有する清掃部材は、プロセスカートリッジ又は画像形成装置内において、被清掃部材に押し当てられた状態で備えられていることが多い。
長期間の押し当てられた状態が続くと、発泡弾性層は、被清掃部材と接触している領域に圧力を受けているため、歪みが生じることがある。特に、30℃以上の高温及び85%RH以上の高湿の環境下では、この歪みが顕著に現れる。
発泡弾性層に歪みが生じると、被清掃部材に対して掛かる圧力が不均一になる。そのため、清掃性能にムラが生じたり、例えば、被清掃部材が帯電部材であると、帯電部材と電子写真感光体との押付圧も不均一になり、帯電不良に起因する画像濃度ムラが生じてしまったりする。
発泡弾性層に歪みを生じさせない方法として、発泡弾性層の硬度を上げる方法がある。しかしながら、単に、発泡弾性層全体の硬度を上げただけでは、被清掃部材への押付圧が低下するためか、発泡弾性層と被清掃部材の表面とのすべりが生じてしまい、清掃不良となることがある。
本実施形態に係る清掃部材は、基体と、基体上に配置され、基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層を有する。
つまり、この発泡弾性層の発泡セル径は、基体側が大きく反基体側(発泡弾性層の表面側)が小さい。
発泡セル径が小さい反基体側(発泡弾性層の表面側)は、弾性材料の密度が高く硬度が高いため、被清掃部材と接触して圧力を受けても歪みを生じ難い。また、反基体側(発泡弾性層の表面側)の硬度が高いことから、被清掃部材の表面の掻き取り力も向上するものと考えられる。
一方、発泡セル径が大きい基体側は、弾性材料の密度が低く柔軟性があるため、反基体側の硬度が高くとも、発泡弾性層全体として清掃部材に求められる弾性が得られる。本実施形態に係る清掃部材を用いると、被清掃部材への押付圧が低下せずに、被清掃部材に対する清掃不良の発生を抑制しうるものと考えられる。
以上のことから、本実施形態に係る清掃部材は、発泡弾性層の歪みの発生を抑制し、且つ、清掃不良の発生も抑制しうる。
そして、本実施形態に係る清掃部材を備えた、帯電装置、画像形成装置用のユニット、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置では、清掃部材の歪みに起因して生じる性能低下(例えば、帯電不良に起因する画像濃度ムラ)、及び、被清掃部材(帯電部材、転写部材等)の清掃不良による性能の低下(例えば、画像濃度ムラの発生)が抑制される。
ここで、発泡弾性層における、基体側の発泡セル平均径D1、及び、反基体側の発泡セル平均径D2について説明する。
発泡セル平均径とは、発泡弾性層中の気泡の平均径をいう。
本実施形態における発泡セル平均径の測定は、以下のようにして行う。
まず、基体上に配置された発泡弾性層を、基体の表面に対して直交する方向で切断し、その断面を、光学顕微鏡(VHX−6000、キーエンス社製)を用いて、倍率100倍にて観察する。基体側の発泡セル平均径D1については、基体に接する面から500μmまでの領域を、反基体側の発泡セル平均径D2については、基体に接する面とは反対の面から500μmまでの領域を、それぞれ観察し、直線上5mm間のセルの個数を数える。測定箇所は、20箇所とする。そして、20箇所の平均値をJIS Z 8401によって丸めの幅1で丸め、これをセル数とする。そして、5mm(上記直線上の距離)/セル数から、発泡セル平均径を算出する。
以上のことから、本実施形態において、基体側とは「基体に接する面から500μmまでの領域」を指し、反基体側とは、「基体に接する面とは反対の面から500μmまでの領域」を指す。
基体側の発泡セル平均径D1は、発泡弾性層全体として清掃部材に求められる弾性が得られればよく、例えば、300μm以上500μm以下であることが好ましく、350μm以上450μm以下であることがより好ましい。
反基体側の発泡セル平均径D2は、歪みの発生の抑制し易さ、及び、被清掃部材の表面の掻き取り力の発現の点から、100μm以上250μm以下であることが好ましく、1150μm以上220μm以下がより好ましい。
基体側の発泡セル平均径D1と反基体側の発泡セル平均径D2との変化割合(D1/D2)は、発泡弾性層全体として清掃部材に求められる弾性を得ること、及び、歪みの発生の抑制し易さ、更に、製造のし易さ等に応じて決定されればよいが、1.4以上4.0以下であることが好ましく、1.8以上3.0以下であることがより好ましい。
本実施形態における発泡弾性層において、基体側と反基体側との間の領域における発泡セル平均径D3は特に制限はないが、発泡セル平均径D1>発泡セル平均径D2を満たした上で、発泡セル平均径D1≧発泡セル平均径D3を満たすことが好ましく、また、発泡セル平均径D3≧発泡セル平均径D2を満たすことが好ましい。
具体的には、本実施形態における発泡弾性層は、例えば、基体側から反基体側への厚さ方向に発泡セル平均径が段階的に小さくなるものであってもよいし、基体側から反基体側への厚さ方向のある位置において発泡セル平均径が急激に小さくなるものであってもよい。
また、本実施形態における発泡弾性層は、簡便に製造できる点、複層であると接着面の剥離が懸念される点から、単層からなることが好ましい。
以下、本実施形態に係る清掃部材の構成について説明する。
本実施形態に係る清掃部材は、基体と発泡弾性層とを有する。
清掃部材の形態としては、発泡弾性層が被清掃部材に押し当てられた状態で用いられるものであればよく、円柱状基体の外周面に、円柱状基体の一端から他端にかけて発泡弾性層からなる螺旋体を配置した形態(以降、「螺旋状清掃ロール」ともいう)、円柱状基体の外周面に発泡弾性層からなる管状体を配置した形態(以降、「清掃ロール」ともいう)、板状基体の一方の面に発泡弾性層からなる直方体を配置した形態(以降、「清掃パッド」ともいう)等が挙げられる。
以下、螺旋状清掃ロール、清掃ロール、及び清掃パッドについて説明する。
〔螺旋状清掃ロール〕
本実施形態に係る清掃部材の一例である螺旋状清掃ロールについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る清掃部材の一例(螺旋状清掃ロール)を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態に係る清掃部材の一例の概略平面図である。図3は、本実施形態に係る清掃部材の一例における発泡弾性層を示す拡大断面図である。
なお、図2は、図1のA−A断面図、つまり、弾性層を芯体の周方向に沿って切断した断面図である。
本実施形態に係る清掃部材100Aは、図1〜図3に示すように、例えば、円柱状基体102A(以降、芯体102Aという)と、発泡弾性層104Aと、芯体102Aと発泡弾性層104Aとを接着するための接着層106と、を備えたロール状の部材である。
そして、発泡弾性層104Aは、芯体円102側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側(発泡弾性層105の上面)の発泡セル平均径D2が小さい。
発泡弾性層104Aは、例えば、芯体102Aの外周面に、螺旋状に配置されている。発泡弾性層104Aは、例えば、芯体102Aの一端から他端にかけて、短冊状の弾性部材108(図6A〜図6C参照、以下、「短冊108」ともいう)が螺旋状に巻き回されて形成されている。具体的には、発泡弾性層104Aは、例えば、芯体102Aの一端から他端にかけて、芯体102Aを螺旋軸とし、短冊108が間隔を持って螺旋状に巻き回された状態で配置されている。
芯体102Aについて説明する。
芯体102Aに用いる材質としては、金属若しくは合金、又は樹脂等が挙げられる。
金属若しくは合金としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、アルミニウム、ニッケル等の金属;ステンレス等の合金が挙げられる。
樹脂としては、例えば、ポリアセタール樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリオレフィン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンスルフィド樹脂;ポリスルホ樹脂;ポリエーテルスルホ樹脂;ポリアリーレン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリビニルアセタール樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリアリールケトン樹脂;ポリエーテルニトリル樹脂;液晶樹脂;ポリベンズイミダゾール樹脂;ポリパラバン酸樹脂;芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、及びシアン化ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上のビニル単量体を、重合若しくは共重合させて得られるビニル系重合体若しくは共重合体樹脂;ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;シアン化ビニル−ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;芳香族アルケニル化合物−ジエン−シアン化ビニル−N−フェニルマレイミド共重合体樹脂;シアン化ビニル−(エチレン−ジエン−プロピレン(EPDM))−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;ポリオレフィン;塩化ビニル樹脂;塩素化塩化ビニル樹脂;などが挙げられる。これら樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、材質及び表面処理方法等は必要に応じて選択するのが好ましい。特に、芯体102Aが金属で構成される場合メッキ処理を施すのが好ましい。また、樹脂等で導電性を有さない材質の場合、メッキ処理等の一般的な処理により加工して導電化処理を行ってもよいし、そのまま使用してもよい。
次に、発泡弾性層104Aについて説明する。
発泡弾性層104Aの材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、若しくはポリプロピレン等の発泡性の樹脂、または、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、塩素化ポリイソプレン、イソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、水素添加ポリブタジエン、ブチルゴム等のゴム材料を1種類、又は2種類以上を混合してなる材料が挙げられる。
なお、これらには、発泡助剤、整泡剤、触媒、硬化剤、可塑剤、又は加硫促進剤等の助剤を加えてもよい。
発泡弾性層104Aは、特に、擦れによる帯電部材の表面に傷を付けない、長期に亘り千切れや破損が生じないようにする観点から、引っ張りに強い発泡ポリウレタンであることが望ましい。
発泡ポリウレタンとしては、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールやアクリルポリオール等)と、イソシアネート(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等)と、の反応物が挙げられ、更に鎖延長剤(1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン)を反応させたものであってもよい。
そして、ポリウレタンの発泡は、例えば、水やアゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の発泡剤を用いて行われるのが一般的である。
発泡ポリウレタンには、発泡助剤、整泡剤、触媒などの助剤を加えてもよい。
これらの発泡ポリウレタンの中も、エーテル系発泡ポリウレタンがよい。これは、エステル系発泡ポリウレタンは、湿熱劣化し易い傾向があるためである。エーテル系ポリウレタンは主としてシリコーンオイルの整泡剤が使用されるが、保管(特に高温高湿下での保管)にてシリコーンオイルが被清掃部材(例えば、帯電部材等)へ移行することによる画像欠陥が発生することがある。そのため、シリコーンオイル以外の整泡剤を用いることで、被清掃部材への整泡剤の移行が抑制され、整泡剤の移行に起因する画像欠陥が抑制される。
ここで、シリコーンオイル以外の整泡剤として具体的には、例えば、Siを含まない有機系の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤)が挙げられる。また、シリコーン系整泡剤を用いない製法も適用し得る。
なお、エステル系発泡ポリウレタンが、シリコーンオイル以外の整泡剤を用いたか否かは、成分分析により、「Si」を含むか否かで判断される。
次に、発泡弾性層104Aにおける、螺旋幅W1、螺旋角度θ、厚みD、及び螺旋ピッチW2について説明する。
螺旋幅W1とは、図2に示すように、発泡弾性層104Aを螺旋状に巻き回したときの芯体102Aの軸方向Qに沿う方向の発泡弾性層104Aの長さを指す。
螺旋角度θとは、図2に示すように、発泡弾性層104Aを螺旋状に巻き回したときの、芯体102Aの軸方向Qと発泡弾性層104Aの長手方向P(螺旋方向)とが交差する角度(鋭角)を指す。
厚みDとは、図3〜図5に示すように、発泡弾性層104Aを螺旋状に巻き回したときの、発泡弾性層104Aの幅方向中央部での厚みを指す。
螺旋ピッチW2とは、図2に示すように、発泡弾性層104Aの芯体102Aの軸方向Qに沿った、隣り合う発泡弾性層104A間の長さを意味する。
発泡弾性層104Aの螺旋幅W1は、求められる清掃性能に応じて決定されればよいが、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、2mm以上が更に好ましい。
但し、螺旋幅W1の上限値は、螺旋角度θによるが、発泡弾性層が重ならない状態で螺旋状に芯体に巻きつけることが可能であれば特に制限はない。
発泡弾性層104Aの螺旋角度は、芯体102Aの軸方向に対し、好ましくは2°以上75°以下が好ましく、4°以上75°以下がより好ましく、8°以上45°以下が更に好ましい。
螺旋角度θを2°以上とすることで、被清掃部材との接触時に抵抗を受け難くなり、弾性層の長手方向端部の剥れが抑制されやすくなる。また、螺旋角度θを2°以上とすることで、芯体の長さを長くしなくても短冊108の巻数を少なくとも1以上にしやすく、清掃部材の小型化が実現されやすい。
一方、螺旋角度θを75°以下とすることで、芯体の曲率に伴う発泡弾性層の復元力が抑制されやすく、発泡弾性層の長手方向端部の剥れが生じ難くなる。
発泡弾性層104Aの厚みD(幅方向中央部での厚み)は、1.0mm以上15.0mm以下が好ましく、1.5mm以上15mm以下がより好ましく、2mm以上5mm以下が更に好ましい。
発泡弾性層104Aの厚みDを1.0mm以上15.0mm以下とすることで、清掃部材100Aを被清掃部材と従動回転させる際に、芯体102Aとの接着力が確保されやすく、芯体102Aからの発泡弾性層の長手方向端部の剥れが生じ難くなる。さらに、清掃部材100Aの小型化に対しても有利になる。
芯体102Aに対する発泡弾性層104Aの巻数は、清掃部材100Aを被清掃部材と従動回転させる場合、1以上が好ましく、1.3以上がより好ましく、2以上が更に好ましい。
芯体102Aに対する発泡弾性層104Aの巻数を1以上とすることで、従動不良を起こし難くなる。なお、清掃部材100Aを被清掃部材と従動回転させる場合の発泡弾性層104Aの巻数の上限は、清掃性能を作用させる芯体の長さによるため特に制限されない。
また、清掃部材100Aを被清掃部材と従動回転させず、被清掃部材と独立して清掃部材に独自の回転機構を設ける場合の発泡弾性層104Aの巻数は特に制限されない。
なお、発泡弾性層104Aの厚みDは、例えば、次のようにして測定する。
レーザ測定機((株)ミツトヨ製、レーザースキャンマイクロメータ、型式:LSM6200)を用いて、清掃部材の周方向は固定した状態で、1mm/sのトラバース速度にて清掃部材の長手方向(軸方向)へスキャンさせて弾性層の厚み(弾性層肉厚)のプロファイルの測定を行う。その後、周方向位置をずらし同様の測定を行う(周方向位置は120°間隔、3箇所)。このプロファイルを基に発泡弾性層104Aの厚みDの算出を行う。
発泡弾性層104Aは、被覆率(発泡弾性層104Aの螺旋幅W1/[発泡弾性層104Aの螺旋幅W1+発泡弾性層104Aの螺旋ピッチW2]:W1/(W1+W2))が8%以上80%以下であることが好ましく、10%以上70%以下であることがより好ましい。
ここで、発泡弾性層104Aは、1本の短冊108からなる態様に限られず、図4及び図5に示すように、例えば、発泡弾性層104Aは、少なくとも2本以上の短冊108(短冊状の弾性部材)からなり、2本以上の短冊108が芯体102Aに螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層104Aa,104Abで構成されていてもよい。2本以上の短冊108を芯体102Aに螺旋状に巻き付けて、発泡弾性層104Aa,104Abを構成すると、清掃部材100Aのクリーニング性能が向上し易くなる。
また、2本以上の短冊108(短冊状の弾性部材)が芯体102Aに螺旋状に巻き付けて構成される発泡弾性層は、短冊108の接着面(短冊108における芯体102Aの外周面と対向する側の面)の長手方向の辺を互いに接触させた状態で螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層104Aa(図4参照)であってもよいし、接触させない状態で螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層104Ab(図5参照)であってもよい。
特に、発泡弾性層が、例えば、2本の短冊108の接着面の長手方向の辺を互いに接触させた状態で螺旋状に巻き回されて配置された発泡弾性層104Aaである場合(図5参照)、同一の螺旋幅W1で1本の弾性部材を用いた場合(図1)と比較して、帯電部材への高い接触圧がもたらされることからより優れたクリーニング性能が得られ易くなると考えられる。
次に、接着層106について説明する。
接着層106としては、芯体102Aと発泡弾性層104Aとを接着し得るものであれば、特に制限はないが、例えば、両面テープ、その他接着剤により構成される。
次に、本実施形態に係る清掃部材100Aの製造方法について説明する。
図6A〜図6Cは、本実施形態に係る清掃部材100Aの製造方法の一例を示す工程図である。
まず、発泡セル平均径が表面側とその反対側とで異なるシート状の発泡弾性部材(発泡ポリウレタンシート等)を準備する。
発泡セル平均径が表面側とその反対側とで異なるシート状の発泡弾性部材は、型内発泡成形法を用い、表面側とその反対側とで型の温度を変えて成形及び発泡を行うことで得られる。型の温度が低いと発泡セル径が小さくなる傾向にある。
型の温度及び表面側とその反対側との型の温度差は、発泡弾性層を構成する成分、発泡に寄与する発泡剤、整泡剤等に応じて、適宜、決定すればよい。
また、発泡セル平均径が表面側とその反対側とで異なるシート状の発泡弾性部材は、型内発泡成形を用い、表面側とその反対側とで発泡剤分布に傾斜をつけることで作製してもよい。発泡剤の量が多く存在する場所の発泡セル径が小さくなる傾向にある。
また、上記のようにして得られたシート状の発泡弾性部材は、必要に応じて、目的の厚みとなるようスライス加工を施してもよいし、研磨してもよい。
次に、得られたシート状の発泡弾性部材を、打ち抜き型により当該部材を打ち抜いて、目的とする幅、長さの短冊状の弾性部材を得る。
この短冊状の弾性部材の片面に、図6Aに示すように、接着層106としての両面テープ(以下、「両面テープ106」ともいう)を貼り付け、目的とする幅、長さの短冊108(両面テープ106付き短冊状の弾性部材)を得る。
次に、図6Bに示すように、両面テープ106が付いた面を上方にして短冊108を配置し、この状態で両面テープ106の剥離紙の一端を剥がし、当該剥離紙を剥離した両面テープ上に芯体102Aの一端部を載せる。
次に、両面テープの剥離紙を剥がしながら、図6Bに示すように、目的とする速度で芯体102Aを矢印方向に回転させて、図6Cに示すように、芯体102Aの外周面に短冊108を螺旋状に巻き付けていき、芯体102Aの外周面に螺旋状に配置された発泡弾性層104Aを有する清掃部材100Aを得る。
なお、本実施形態においては、短冊108の復元力を抑制し、芯体102Aからの短冊108の長手方向端部の剥れを抑制する観点から、短冊108を芯体102Aに巻き付ける際に、該短冊108の弾性変形(幅方向中央部での厚みの変化)の度合を少ない状態で配置することが好ましい。具体的には、短冊108の厚みに応じて、短冊108を巻き付ける角度、短冊108を巻き付けるときの張力を制御することが望ましい。
ここで、発泡弾性層104Aとなる短冊108を芯体102Aに巻き付ける際、芯体102Aの軸方向に対して、短冊108の長手方向が目的の角度(螺旋角度)となるよう、芯体102Aに短冊108の位置を合わせればよい。
また、芯体102Aの外径は、例えば、φ2mm以上φ12mm以下にすることがよい。
短冊108を芯体102Aに巻き付ける際に張力が付与される場合、芯体102Aと短冊108の両面テープ106との間に隙間が生じない程度の張力であることが好ましい。張力を付与し過ぎると、短冊108の復元力を抑制し難くなる。また、加えて引っ張り永久伸びが大きくなり、清掃に必要な発泡弾性層104Aの弾性力が落ちる傾向があるためである。具体的には、例えば、元の短冊108の長さに対して0%以上5%以下の伸びになる張力とすることがよい。
一方で、短冊108を芯体102Aに巻き付けると、短冊108が伸びる傾向がある。この伸びは、短冊108の厚みD方向で異なり最外郭が伸びる傾向があり、弾性力が落ちることがある。そのため、短冊108を芯体102Aに巻き付けた後における最外郭の伸びが、元の短冊108の最外郭に対して5%程度になることがよい。
この伸びは、短冊108が芯体102Aに巻き付く曲率半径と短冊108の厚みにより制御され、短冊108が芯体102Aに巻き付く曲率半径は芯体102Aの外径及び短冊108の巻き付け角度(螺旋角度θ)により制御される。
短冊108が芯体102Aに巻き付く曲率半径は、例えば、((芯体外径/2)+1mm)以上((芯体外径/2)+15mm)以下にすることがよく、望ましくは((芯体外径/2)+1.5mm)以上((芯体外径/2)+5.0mm)以下である。
〔清掃ロール〕
次に、本実施形態に係る清掃部材の一例である清掃ロールについて説明する。
かかる清掃ロールは、円柱状基体と、円柱状基体の外周面に配置された、発泡弾性層からなる管状体と、を有する(図7参照:100Bは清掃部材を、102Bは芯体(円柱状基体)を、104Bは発泡弾性層を表す。)。ここで、管状体は、円柱状基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側(発泡弾性層の表面)の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層からなる。
円柱状基体としては、前述した螺旋状清掃ロールにおける円柱状基体(芯体)と同様ものが用いられる。
また、発泡弾性層からなる管状体は、芯体の外周面の、被清掃部材と接触する領域の全面を覆うよう発泡弾性層を配置した形状であればよく、その形状が異なる以外、発泡弾性層からなる螺旋体と同様のものが用いられ、好ましい例も同様である。
なお、発泡弾性層からなる管状体の厚さは、1.5mm以上3.5mm以下が好ましく、2mm以上3mm以下がより好ましい。
更に、発泡弾性層からなる管状体は、接着層を介して芯体に接着していてもよい。この際の接着層も、その形状が異なる以外、螺旋状清掃ロールと同様のものが用いられる。
清掃ロールに用いられる、円柱状基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側(発泡弾性層の表面)の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層からなる管状体は、以下のようにして作製される。
例えば、型内発泡成形法又は押し出し発泡成型法を用いて作製しうる。型内発泡成形法では、二重円筒状の型の内側と外側とで型の温度を変えて成形及び発泡を行うことで作製される。押し出し発泡成型法では、押出した発泡弾性層に円柱状基体を挿入した後、加熱する際に外気と円柱状基体表面の温度とを変えることで、内側と外側とで発泡セル径が制御された管状体が得られる。
〔清掃パッド〕
本実施形態に係る清掃部材の一例である清掃パッドについて説明する。
かかる清掃パッドは、板状基体と、板状基体の一方の面に配置された、発泡弾性層からなる直方体と、を有する(図8参照:100Cは清掃部材を、102Cは板状基体を、104Cは発泡弾性層を表す。)。ここで、直方体は、板状基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側(発泡弾性層の上面)の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層からなる。
板状基体としては、その形状が異なる以外、前述した螺旋状清掃ロールにおける円柱状基体(芯体)と同様ものが用いられる。
また、発泡弾性層からなる直方体は、その形状が異なる以外、発泡弾性層からなる螺旋体と同様のものが用いられ、好ましい例も同様である。
なお、発泡弾性層からなる直方体の厚さは、1.5mm以上3.5mm以下が好ましく、2mm以上3mm以下がより好ましい。
更に、発泡弾性層からなる直方体は、接着層を介して板状基体に接着していてもよい。この際の接着層も、その形状が異なる以外、螺旋状清掃ロールと同様のものが用いられる。
清掃パッドに用いられる、板状基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側(発泡弾性層の上面)の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層からなる直方体は、以下のようにして作製される。
例えば、前述した、螺旋状清掃ロールを作製する際に用いるシート状の発泡弾性部材と同様、型内発泡成形法を用い、表面側とその反対側とで型の温度を変えて成形及び発泡を行うことで作製される。
<画像形成装置及び帯電装置>
次いで、本実施形態に係る画像形成装置及び帯電装置について図面に基づいて説明する。
図9は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置10は、例えば、図9に示すように、タンデム方式のカラーの画像形成装置である。本実施形態に係る画像形成装置10の内部には、電子写真感光体(以下、感光体ともいう)12、帯電部材14、現像装置等が、イエロー(18Y)、マゼンタ(18M)、シアン(18C)、及び黒(18K)が各色毎にプロセスカートリッジ(図10参照)として備えられている。このプロセスカートリッジは、画像形成装置10に脱着される構成となっている。
感光体12としては、例えば、表面に有機感材等よりなる感光層が被覆された導電性円筒体(例えば直径25mm)などが用いられ、図示しないモータにより、例えば、150mm/secのプロセススピードで回転駆動される。
感光体12の表面は、感光体12表面に配置された帯電部材14によって帯電された後、帯電部材14より感光体12の回転方向下流側に、露光装置16から出射されるレーザービームによって画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
感光体12上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像装置19Y、19M、19C、19Kによって現像され、各色のトナー像となる。
例えば、カラーの画像を形成する場合、各色の感光体12の表面には、帯電、露光、現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して行なわれ、各色の感光体12の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が形成される。
感光体12上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、支持ロール40、42で張力が付与されつつ内周面から支持された用紙搬送ベルト20を介して感光体12と転写装置22が接する箇所にて、感光体12の外周に用紙搬送ベルト20上を搬送される記録媒体(記録用紙)24へ転写される。さらに、感光体12上からトナー像が転写された記録媒体24は、定着装置64へと搬送され、この定着装置64によって加熱及び加圧されてトナー像が記録媒体24上に定着される。その後、片面プリントの場合には、トナー像が定着された記録媒体24は、排出ロール66によって画像形成装置10の上部に設けられた排出部68上にそのまま排出される。
なお、記録媒体24は、用紙収納容器28から取出ローラ30により取り出され、搬送ロール32、34により用紙搬送ベルト20まで搬送される。
一方、両面印刷の場合には、定着装置64により第一面(表面)にトナー像が定着された記録媒体24を、排出ロール66によって排出部68上にそのまま排出せずに、排出ロール66によって記録媒体24の後端部を挟んだ状態で、排出ロール66を逆転させる。またそれと共に、記録媒体24の搬送径路を両面用の用紙搬送路70に切り替え、この両面用の用紙搬送路70に配設された搬送ロール72によって、記録媒体24の表裏を反転した状態で、再度、用紙搬送ベルト20上へ搬送して、記録媒体24の第二面(裏面)に感光体12上からトナー像を転写する。そして、記録媒体24の第二面(裏面)のトナー像を定着装置64によって定着させ、記録媒体24(被転写体)を排出部68上に排出する。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体12の表面は、感光体12が1回転する毎に、感光体12の表面であって、転写装置22が接する箇所よりも感光体12の回転方向下流側に配置された清掃ブレード80によって、残留トナーや紙粉などが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
ここで、図11に示すごとく、帯電部材14は、例えば、導電性基体14Aの周囲に弾性層14Bが形成されたロールであり、基体14Aは回転自在に支持されている。帯電部材14の感光体12と反対側には、帯電部材14の清掃部材100が接触して、帯電装置(本実施形態に係る帯電装置:帯電部材と本実施形態に係る清掃部材とのユニット)を構成している。
この清掃部材100として、本実施形態に係る清掃部材(例えば、清掃部材100A〜100Cのいずれか)が用いられる。
ここでは、清掃部材100を帯電部材14へ接触させ、帯電部材14と従動させて使用する方法に関して説明を行うが、清掃部材100は常に接触させ従動させる使用態様でもよいし、帯電部材14のクリーニング時のみ接触させ従動させる使用態様でもよい。
帯電部材14は、図11に示す通り、基体14Aの両端へ荷重Fをかけて感光体12へ押付けられており、弾性層14Bの周面に沿って弾性変形してニップ部を形成している。更に、清掃部材100は、基体の両端へ荷重F’をかけて帯電部材14へ押付けられており、発泡弾性層が帯電部材14の周面に沿って弾性変形してニップ部を形成している。
清掃部材の形態によっては、清掃部材の基体を保持する部材を用い、この部材に対して荷重F’をかけて帯電部材14へ押付けられる構成であってもよい。
清掃部材に歪み(凹み)があると、歪みがある領域が帯電部材に押付けられた際、帯電部材に対する歪み部分の押付圧(ニップ圧ともいう)は他の部分よりも小さくなる。また、その接触圧の不均一が、帯電部材と感光体との間の接触圧にまで伝搬し、帯電不良に起因する画像濃度ムラが生じてしまうことがある。
例えば、帯電不良に起因する画像濃度ムラの出方は、清掃部材の形態(旋状清掃ロール、清掃ロール、清掃パッド等)によって変わる。
旋状清掃ロール及び清掃ロールの場合、歪みは、帯電部材に押し当てられた領域に芯体の軸方向に沿って発生する。そのため、旋状清掃ロール及び清掃ロールに生じた歪みから発生する、帯電不良に起因する画像濃度ムラは、旋状清掃ロール及び清掃ロールが1周回転する毎に発生する(つまり、ある一定の周期をもって発生する)。
また、清掃パッドの場合も、歪みは、帯電部材に押し当てられた領域に芯体の軸方向に沿って発生する。特に、清掃パッドは、板状基体の両端を帯電部材に近づけることで、発泡弾性層からなる直方体を帯電部材へと押し当てるため、発泡弾性層からなる直方体の長手方向の両端部が相対的に強く帯電部材へと圧接される。そのため、発泡弾性層からなる直方体の長手方向の両端部に歪みが生じ易い。その結果、清掃パッドに生じた歪みから発生する、帯電不良に起因する画像濃度ムラは、発泡弾性層からなる直方体の長手方向の両端部に相当する部分にスジ状に発生する。
しかしながら画像形成装置10は、清掃部材100として、歪みの発生が抑制される本実施形態に係る清掃部材を備えるため、上記のような帯電不良に起因する画像濃度ムラの発生を抑制しうる。
ここで、帯電部材14に対する清掃部材100の押付圧は、例えば、帯電部材14に対する前記清掃部材100の食い込み量にて示される。
食い込み量としては、帯電部材に対し清掃部材の押付ける前の、清掃部材の発泡弾性層との厚みと、押付け後に圧縮変形した状態の、清掃部材の発泡弾性層との厚みと、の差をいう。
帯電部材14に対する清掃部材100の食い込み量は、清掃部材の形態に関わらず、0.2mm以上0.8mm以下が好ましく、0.25mm以上0.75mm以下が好ましい。
感光体12は、図示しないモータによって矢印X方向に回転駆動され、感光体12の回転により帯電部材14が矢印Y方向に従動回転する。また、帯電部材14の回転により清掃部材100が矢印Z方向に従動回転する。
(帯電部材の構成)
以下、前述した本実施形態に係る清掃部材によって表面が清掃される帯電部材(即ち、本実施形態に係る帯電装置が備える帯電部材)について説明する。
帯電部材は、例えば、芯体と弾性層とを有する。
弾性層は、単層でもよく、複数の層が積層した積層体でもよい。弾性層は、その表面が表面処理された層でもよく、弾性層の外周面に、更に高分子材料を含む表面層が積層されていてもよい。
芯体の材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が挙げられ、表面がメッキ処理されていてもよい。導電性を有しない材質の場合、メッキ処理等の導電化処理を行ってもよい。
弾性層は、導電性弾性層とする。
導電性弾性層は、ゴム等の弾性材料、及びカーボンブラックやイオン導電剤等の導電剤を含み、例えば、弾性材料中に導電剤が分散して配合されている。弾性層は、更に、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、滑剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)などを含んでもよい。導電性弾性層は、上記材料の混合物を、導電性の芯体の外周面に被覆することにより形成される。弾性材料は発泡体であってもよく、この場合、導電性弾性層は導電性発泡弾性層となる。
導電性弾性層を構成する弾性材料としては、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム及びこれらの混合物が挙げられる。弾性材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理した物;などの粉末が挙げられる。イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等のオニウム類の過塩素酸塩又は塩素酸塩;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩又は塩素酸塩;などが挙げられる。
導電剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。導電剤の配合量は、特に制限はないが、電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して1質量部以上60質量部以下の範囲であることが望ましく、イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましい。
帯電部材の表面には、高分子材料を含む表面層を設けてもよい。
表面層に含まれる高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロン等が挙げられる。共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン及び12ナイロンのいずれか1種又は複数種を重合単位として含む共重合体であり、他の重合単位として6ナイロン、66ナイロン等を含んでもよい。共重合ナイロンにおける610ナイロン、11ナイロン及び12ナイロンの含有割合は、合計10質量%以上が望ましい。
上記高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが望ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより望ましい。上記高分子材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。表面層に含まれる高分子材料としては、フッ素系又はシリコーン系の樹脂が望ましい。
表面層には導電性材料を含有させ、抵抗値を調整してもよい。導電性材料としては、粒径が3μm以下である粉体が望ましい。抵抗値の調整を目的とした導電性材料としては、カーボンブラック、導電性金属酸化物粒子、イオン導電剤等が挙げられる。導電性材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カーボンブラックとしては、具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、同「MONARCH1300」、同「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。カーボンブラックはpH4.0以下が望ましい。
導電性金属酸化物粒子としては、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化インジウムスズ(ITO)等の、電子を電荷キャリアとする導電剤の粒子が挙げられる。
表面層は、アルミナやシリカ等の絶縁性粒子を含んでもよい。
表面層に含まれる各種粒子によって、帯電部材の表面に凹凸が形成されてもよい。
帯電部材の外径は、8mm以上16mm以下が好ましい。
また、帯電部材のマイクロ硬度は、45°以上60°以下が好ましい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置では、感光体、本実施形態に係る帯電装置(帯電部材と本実施形態に係る清掃部材とのユニット)、現像装置、及び清掃ブレード(クリーニング装置)を備えたプロセスカートリッジを説明したが、この構成に限らない。
例えば、本実施形態に係る帯電装置(帯電部材と本実施形態に係る清掃部材とのユニット)を備え、その他、感光体、露光装置、転写装置、現像装置、及び清掃ブレード(クリーニング装置)から選択される1つ以上を備えたプロセスカートリッジとしてもよい。なお、これら装置や部材をカートリッジ化せず、画像形成装置に直接配置した形態であってもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記構成に限られず、中間転写方式の画像形成装置等、周知の画像形成装置を採用してもよい。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、本実施形態に係る帯電装置を備えた態様、つまり、被清掃部材として帯電部材を採用した形態を説明したが、被清掃部材としてはこれに限られない。
被清掃部材としては、帯電部材の他、感光体、用紙搬送ベルト、中間転写方式の二次転写部材(例えば、二次転写ロール)、中間転写方式の中間転写体(例えば、中間転写ベルト)等が挙げられる。
そして、これら被清掃部材と、これに接触して配置される本実施形態に係る清掃部材とのユニットを、画像形成装置に直接配置してもよいし、プロセスカートリッジのようにカートリッジ化して画像形成装置に配置してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<シート状の発泡弾性部材1の作製>
ポリプロピレングリコール、発泡剤、整泡剤、各種触媒を混合し、更に、イソシアネートを混合後、型に流し込み、表面側とその反対側とで温度に傾斜をつけて加熱して、厚さ2.3mmのシート状の発泡弾性部材1を得た。
<シート状の発泡弾性部材2〜13の作製>
シート状の発泡弾性部材1の作製において、表面側とその反対側とに加えた温度以外は同様にして、厚さ2.3mmのシート状の発泡弾性部材2〜13を得た。
<直方体の発泡弾性部材1の作製>
ポリプロピレングリコール、発泡剤、整泡剤、各種触媒を混合し、更に、イソシアネートを混合後、型に流し込み、表面側とその反対側とで温度に傾斜をつけて加熱して、厚さ2.3mm、幅9mm、長さ350mmの直方体の発泡弾性部材1を得た。
<直方体の発泡弾性部材2〜4の作製>
直方体の発泡弾性部材1の作製において、表面側とその反対側とに加えた温度以外は同様にして、厚さ2.3mm、幅9mm、長さ350mmの直方体の発泡弾性部材2〜4を得た。
<管状体の発泡弾性部材1の作製>
ポリプロピレングリコール、発泡剤、整泡剤、各種触媒を混合し、更に、イソシアネートを混合後、二重円筒状の型に流し込み、型の内側と外側で温度を変えて加熱して、内径4.8mm、厚さ2.3mm、長さ345mmの管状体の発泡弾性部材1を得た。
〔実施例1:螺旋状清掃ロール1の作製〕
シート状の発泡弾性部材1を、幅10.1mm、長さ350mmの短冊状に切り出した。
切り出した短冊の発泡セル平均径が大きい側の面全面に対して、厚み0.05mmの両面テープ(日東電工社製、No.5605)を貼り付け、両面テープ付き短冊を得た。
その後、両面テープ付き短冊を、その両面テープに貼り付けられている剥離紙が上方を向くように水平な台上に置き、金属製の芯体(材質:SUM24EZ、外径:φ5.0mm、全長:360mm)へ、螺旋角度θが10°となるように、且つ、短冊全長が0%〜5%までの範囲で伸びるように張力を付与しつつ、螺旋状に巻き付けた。
以上の工程により、芯体の外周面に発泡弾性層からなる螺旋体が配置された螺旋状清掃ロール1を得た。
得られた螺旋状清掃ロール1において、螺旋幅W1は10mm、螺旋角度θは10°、厚みDは2.1mmであった。
〔実施例2〜10:螺旋状清掃ロール2〜10の作製)
シート状の発泡弾性部材1を、下記表1に示すシート状の発泡弾性部材2〜10のそれぞれ変えた以外は、螺旋状清掃ロール1の作製と同様にして、螺旋状清掃ロール2〜10を得た。
得られた螺旋状清掃ロール2〜10における、螺旋幅W1、螺旋角度θ、及び厚みDは、螺旋状清掃ロール1と同じであった。
〔比較例1〜3:螺旋状清掃ロール11〜13の作製)
シート状の発泡弾性部材1を、下記表1に示すシート状の発泡弾性部材11〜13のそれぞれ変え、短冊状に切り出し、切り出した短冊の一方の面全面又は発泡セル平均径が大きい側の面全面に両面テープを貼り付けた以外は、螺旋状清掃ロール1の作製と同様にして、螺旋状清掃ロール11〜13を得た。
得られた螺旋状清掃ロール11〜13における、螺旋幅W1、螺旋角度θ、及び厚みDは、螺旋状清掃ロール1と同じであった。
〔実施例11:清掃パッド1の作製〕
直方体の発泡弾性部材1の発泡セル平均径が大きい側の面と、板状基体(材質:ポリエチレン、厚さ1.2mm、幅20mm、長さ360mm)の一方の面と、を、厚み0.05mmの両面テープ(No.5605、日東電工社製)にて貼り付けた。
以上の工程により、板状基体の一方の面に発泡弾性層からなる直方体が配置された清掃パッド1を得た。
〔実施例12〜13:清掃パッド2〜3の作製〕
直方体の発泡弾性部材1を、下記表1に示す直方体の発泡弾性部材2又は3にそれぞれ変えた以外は、清掃パッド1の作製と同様にして、清掃パッド2〜3を得た。
〔比較例4:清掃パッド4の作製〕
直方体の発泡弾性部材1を、下記表1に示す直方体の発泡弾性部材4に変え、発泡弾性部材4の一方の面を板状基体の一方の面と貼り合わせた以外は、清掃パッド1の作製と同様にして、清掃パッド4を得た。
〔実施例14:清掃ロール1の作製〕
管状体の発泡弾性部材1に、金属製の芯体(材質:SUM24EZ、外径:φ5.0mm、全長:360mm)を挿入して、貼り合わせた。
以上の工程により、芯体の外周面に発泡弾性層からなる管状体が配置された清掃ロール1を得た。
<帯電ロールの作製>
(弾性層の形成)
下記混合物を、オープンロールで混練し、SUS416からなる直径9mmの導電性の芯体の外周面に、厚さ1.5mmとなるように円筒状に被覆し、内径12.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨した。これにより、円筒状の導電性の弾性層を得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、GECHRON3106:日本ゼオン社製) 100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) 25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) 1質量部
・加硫剤(硫黄、200メッシュ:鶴見化学工業社製) 1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) 2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) 0.5質量部
(表面層の形成)
下記混合物を、ビーズミルにて分散し、得られた分散液を、メタノールで希釈し、導電性の弾性層の表面(外周面)に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥した。これにより、厚さ4μmの表面層を有する帯電ロールを得た。
・高分子材料(共重合ナイロン、アミランCM8000:東レ社製) 100質量部
・導電剤(アンチモンドープ酸化スズ、SN−100P:石原産業社製) 30質量部
・溶剤(メタノール) 500質量部
・溶剤(ブタノール) 240質量部
[評価]
上記で作製した清掃部材と帯電ロールとを用いて、各評価を行った。
(歪みの評価)
上記で作製した清掃部材と帯電ロールとを用いて、帯電ロールに対する清掃部材の食い込み量が0.3mmとなるように固定し、45℃、90%RHの環境下で、7日間保管した。
実施例1、11、14の清掃部材(螺旋状清掃ロール1、清掃パッド1、清掃ロール1)を用い、食い込み量を0.6mmとした以外は上記と同様にして、7日間保管した(実施例15、16、17)。
そして、帯電ロールへ押付けられた領域の清掃部材の発泡弾性層の肉厚を、レーザー変位計((株)ミツトヨ製;レーザースキャンマイクロメータ LSM6200)を用いて測定し、保管前の発泡弾性層の肉厚の差を算出し、その差を「歪み量」として評価した。
−歪み量の評価:判断基準−
G1 :保管前後での、清掃部材の発泡弾性層の肉厚の差が0.05mm以下
G2 :保管前後での、清掃部材の発泡弾性層の肉厚の差が0.05mmより大きく0.1mm以下
G3 :保管前後での、清掃部材の発泡弾性層の肉厚の差が0.1mmより大きく0.15mm以下
G4 :保管前後での、清掃部材の発泡弾性層の肉厚の差が0.15mmより大きい
(清掃性能の評価)
上記で作製した清掃部材と帯電ロールとを、カラー複合機DocuCentre−V C7785(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、清掃性能を評価した。ここで、帯電ロールに対する清掃部材の食い込み量は0.3mmであった。
実施例1、11、14の清掃部材(螺旋状清掃ロール1、清掃パッド1、清掃ロール1)を用い、食い込み量を0.6mmとして、上記カラー複合機のドラムカートリッジに装着した(実施例15、16、17)。
評価は、10℃、15%RHの環境下で、A3の記録用紙上に画像濃度100%で出力方向長さ320mm×幅30mmの帯状の画質パターンを75,000枚印字した後、帯電ロールの画質パターン印字位置での表面状態の観察により、付着物の清掃性能の評価を行った。
帯電ロールの観察は、共焦点レーザー顕微鏡(OLS1100、OLYMPAS社製)を用いて直接表面を観察し、以下の基準に基づいて評価した。
−清掃性能の評価:判断基準−
G1 :帯電ロール表面に付着物が1μm当たり10%以下の範囲で見られる。
G2 :帯電ロール表面に付着物が1μm当たり10%より大きく20%以下の範囲で見られる。
G3 :帯電ロール表面に付着物が1μm当たり20%より大きく30%以下の範囲で見られる。
G4 :帯電ロール表面に付着物が1μm当たり30%より大きく50%以下の範囲で見られる。
G5 :帯電ロール表面に付着物が1μm当たり50%より大きい範囲で見られる。
(画像濃度ムラ評価)
上記で作製した清掃部材と帯電ロールとを備えるプロセスカートリッジ(CRU:Customer Replaceable Unit)を作製し、これを45℃95%RHの環境下で一ヶ月保管した。なお、このプロセスカートリッジ内にて、帯電ロールに対する清掃部材の食い込み量は0.3mmであった。また、実施例15〜17では、実施例1、11、14の清掃部材(螺旋状清掃ロール1、清掃パッド1、清掃ロール1)を用い、帯電ロールに対する清掃部材の食い込み量を0.6mmとして、プロセスカートリッジを作製した。
保管後のプロセスカートリッジを、カラー複合機DocuCentre−V C7785(富士ゼロックス社製)に装着し、A4用紙100枚の全面にハーフトーン画像を100枚出力した。
出力された100枚のハーフトーン画像について、帯電ロールの清掃不良に起因する濃度ムラ、及び、清掃部材に歪み(凹み)に由来する、帯電不良に起因する濃度ムラを評価した。
帯電ロールの清掃不良に起因する濃度ムラは、目視にて、不規則に現れる濃度ムラがあるかを判断した。
また、帯電不良に起因する濃度ムラは、清掃部材の長手方向の両端部に当たる領域に生じ易いため、目視にて、清掃部材の長手方向の両端部に当たる領域における、周期的な濃度ムラ又はスジ状の濃度ムラがあるかを判断した。
−濃度ムラ判断基準−
A(◎):濃度ムラ未発生
B(○):濃度ムラが発生するも軽微である
C(△):Bより程度の悪い軽微な濃度ムラが1枚発生
D(×):Bより程度の悪い軽微な濃度ムラが複数枚発生
E(××):はっきりとした濃度ムラが1枚以上発生
上記結果から、実施例1〜17によれば、比較例に比べ、出力した画像に、帯電不良由来の濃度ムラ及び清掃不良由来の濃度ムラが生じることが抑制されていることが分かる。
10 画像形成装置、12 電子写真感光体、14 被清掃部材(帯電部材、帯電ロール)、14A 基体、14B 弾性層、16 露光装置、19、19Y、19M、19C、19K 現像装置、20 用紙搬送ベルト、22 転写装置、24 記録媒体、64 定着装置、66 排出ロール、68 排出部、70 用紙搬送路、72 搬送ロール、80 清掃ブレード、100、100A、100B、100C 清掃部材、102A、102B 円柱状基体(芯材)、102C 板状基体、104A、104B、104C 発泡弾性層、106 接着層 108 短冊

Claims (17)

  1. 基体と、
    前記基体上に配置され、前記基体側の発泡セル平均径D1に比べて反基体側の発泡セル平均径D2が小さい発泡弾性層と、
    を有する清掃部材。
  2. 前記基体が円柱状基体である、請求項1に記載の清掃部材。
  3. 前記発泡弾性層が円柱状基体の外周面に配置された管状体である、請求項2に記載の清掃部材。
  4. 前記発泡弾性層が円柱状基体の外周面に前記円柱状基体の一端から他端にかけて配置された螺旋体である、請求項2に記載の清掃部材。
  5. 前記基体が板状基体である、請求項1に記載の清掃部材。
  6. 前記発泡弾性層が、前記板状基体の一方の面に配置された直方体である、請求項5に記載の清掃部材。
  7. 前記反基体側の発泡セル平均径D2が100μm以上250μm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の清掃部材。
  8. 前記基体側の発泡セル平均径D1が300μm以上500μm以下である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の清掃部材。
  9. 前記基体側の発泡セル平均径D1と前記反基体側の発泡セル平均径D2との変化割合(D1/D2)が1.4以上4.0以下である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の清掃部材。
  10. 前記発泡弾性層が単層構造である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の清掃部材。
  11. 被帯電体を帯電させる帯電部材、及び、前記帯電部材の表面に接触して配置され、前記帯電部材の表面を清掃する清掃部材、を備え、
    前記清掃部材が請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の清掃部材である、帯電装置。
  12. 前記帯電部材に対する前記清掃部材の食い込み量が0.2mm以上0.8mm以下である、請求項11に記載の帯電装置。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の帯電装置を少なくとも備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  14. 電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電する、請求項11又は請求項12に記載の帯電装置と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  15. 被清掃部材、及び、前記被清掃部材の表面に接触して配置され、前記被清掃部材の表面を清掃する清掃部材、を備え、
    前記清掃部材が、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の清掃部材である、画像形成装置用のユニット。
  16. 請求項15に記載の画像形成装置用のユニットを少なくとも備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  17. 請求項15に記載の画像形成装置用のユニットを備える画像形成装置。
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