JP2019056508A - 衣類乾燥システム - Google Patents

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Keisuke Tsuge
敬介 柘植
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純一 小川
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Abstract

【課題】室内空間で衣類を乾燥させることを、無駄なエネルギー消費を極力抑制しつつ、効率よく行うことを可能とする衣類乾燥システムを提供する。【解決手段】衣類CLの乾燥を行うとき、住戸Hの屋外の湿度が低いと判断される状況では、空調装置1の冷房運転を行うことなく、空調装置1及び暖房装置2のうちの少なくとも一方の暖房運転と、換気装置7の換気運転とを行い、住戸Hの屋外の湿度が高いと判断される状況では、暖房装置2の暖房運転と換気装置7の換気運転とを行うことなく、空調装置1の除湿運転を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、室内空間で洗濯物等の衣類を乾燥するためのシステムに関する。
従来、例えば特許文献1に見られるように、住戸の室内空間で衣類の乾燥を行う場合に、空調装置の冷房運転と、床暖房装置の暖房運転とを自動的に並行して行う技術が知られている。
特開2016−205672号公報
しかしながら、前記特許文献1に見られる技術では、床暖房装置で発生した熱エネルギーの多くが、冷房運転を行う空調装置で吸収されてしまうため、衣類の乾燥のためのエネルギーの利用効率が低いものとなると共に、衣類の湿気の蒸発が進行し難いものとなりやすい。特に、屋外の湿度が高湿度なものとなる夏季等では、空調装置の冷房運転による室内空間の除湿性能が低下しやすいため、衣類の乾燥に要する時間が長くなりやすい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、室内空間で衣類を乾燥させることを、無駄なエネルギー消費を極力抑制しつつ、効率よく行うことが可能とする衣類乾燥システムを提供することを目的とする。
本発明の衣類乾燥システムは、上記の目的を達成するために、住戸の室内空間の除湿、冷房及び暖房を選択的に行う機能を有するヒートポンプ式の空調装置と、
前記室内空間の換気を行う機能を有する換気装置と、
前記室内空間の暖房を行う機能を有する暖房装置と、
前記室内空間に配置された乾燥対象の衣類を乾燥させるための衣類乾燥モードを有し、該衣類乾燥モードにおいて、前記空調装置、前記換気装置及び前記暖房装置のうちの一つ以上の装置を作動させるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行する制御装置とを備えており、
前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記住戸の屋外の湿度の高低を判断するための指標情報を取得可能であり、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の冷房運転を行うことなく、前記空調装置及び前記暖房装置のうちの少なくとも一方の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせ、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記暖房装置の暖房運転と前記換気装置の換気運転とを行うことなく、前記空調装置の除湿運転を行わせるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
かかる第1発明によれば、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の冷房運転が行われることなく、前記空調装置及び前記暖房装置のうちの少なくとも一方の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とが行われる。
この場合、換気装置の換気運転により、比較的低湿度の(乾燥した)外気が室内空間に導入されると共に、衣類から発生した湿気が屋外に排出されつつ、室内空間が暖房される。このため、衣類の乾燥を円滑に進行させることが可能となる。
また、空調装置の冷房運転は行われないので、空調装置及び暖房装置のうちの少なくとも一方の暖房運転により室内空間に生成される熱エネルギーのうち、衣類の乾燥(衣類の湿気の蒸発)に寄与せずに失われるエネルギー量が多くなるのを抑制できる。
一方、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記暖房装置の暖房運転と前記換気装置の換気運転とが行われることなく、前記空調装置の除湿運転が行われる。
この場合、換気装置の換気運転が行われない状態で、前記空調装置の除湿運転が行われるので、比較的高湿度の外気が室内空間に導入されることの無い状態で、室内空間の除湿が効率よくなされる。このため、衣類の乾燥を円滑に進行させることが可能となる。
さらに、暖房装置の暖房運転が行われないので、衣類の乾燥のためのエネルギー消費が過大になるのを抑制できると共に、屋外の湿度が高い状況となりやすい夏季に、室内空間が暑くなり過ぎるのを防止できる。
以上の如く、第1発明によれば、室内空間で衣類を乾燥させることを、無駄なエネルギー消費を極力抑制しつつ、効率よく行うことが可能となる。
かかる第1発明では、前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により前記住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置及び前記暖房装置の両方の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行するように構成されていることが好ましい(第2発明)。
これによれば、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により前記住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときに、前記空調装置及び前記暖房装置の両方の暖房運転が行われるので、室内空間の室温の昇温を迅速に行って、衣類の乾燥をより早期に進行させることが可能となる。
また、屋外の湿度が低い場合、冬季等で外気温が低いものとなっている場合が多い。この場合、空調装置の室外機の除霜を行うために、該空調装置の暖房運転を中断せざるを得ない状態でも、暖房装置による室内空間の暖房が行われるので、室内空間の室温を高い温度に保持することができる。ひいては、衣類の乾燥を早期に進行させることができる。
また、本発明の衣類乾燥システムは、次のような態様を採用することもできる。すなわち、本発明の衣類乾燥システムは、住戸の室内空間の除湿、冷房及び暖房を選択的に行う機能を有するヒートポンプ式の空調装置と、
前記室内空間の換気を行う機能を有する換気装置と、
前記室内空間に配置された乾燥対象の衣類を乾燥させるための衣類乾燥モードを有し、該衣類乾燥モードにおいて、前記空調装置及び前記換気装置のうちの一つ以上の装置を作動させるように、該空調装置及び該換気装置の運転制御を実行する制御装置とを備えており、
前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記住戸の屋外の湿度の高低を判断するための指標情報を取得可能であり、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせ、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記換気装置の換気運転を行うことなく、前記空調装置の除湿運転を行わせるように、該空調装置及び該換気装置の運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする(第3発明)。
かかる第3発明によれば、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とが行われる。
この場合、前記第1発明と同様に、換気装置の換気運転により、比較的低湿度の(乾燥した)外気が室内空間に導入されると共に、衣類から発生した湿気が屋外に排出されつつ、室内空間が暖房されるので、衣類の乾燥を円滑に進行させることが可能となる。
また、空調装置の暖房運転を行うことで、室内空間の冷房は行われないので、空調装置の暖房運転により室内空間に生成される熱エネルギーのうち、衣類の乾燥(衣類の湿気の蒸発)に寄与せずに失われるエネルギー量が多くなるのを抑制できる。
一方、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記換気装置の換気運転が行われることなく、前記空調装置の除湿運転が行われる。
この場合、換気装置の換気運転が行われない状態で、前記空調装置の除湿運転が行われるので、第1発明と同様に、比較的高湿度の外気が室内空間に導入されることの無い状態で、室内空間の除湿が効率よくなされる。このため、衣類の乾燥を円滑に進行させることが可能となる。
以上の如く、第3発明によれば、室内空間で衣類を乾燥させることを、無駄なエネルギー消費を極力抑制しつつ、効率よく行うことが可能となる。
上記第1〜第3発明では、前記制御装置は、前記室内空間に人が居るか否かを判断するための指標情報である在室情報を取得可能であり、該在室情報により前記室内空間に人が居ないと判断されることを必要条件として、前記衣類乾燥モードでの前記運転制御を実行するように構成されていることが好ましい(第4発明)。
これによれば、室内空間に人が在室する状態では、前記衣類乾燥モードでの前記運転制御が実行されないこととなるので、該室内空間に在室する人の快適性を損なうのを防止することができる。
本発明の実施形態の衣類乾燥システムの全体構成を示す図。 実施形態の衣類乾燥システムの作動を示すフローチャート。
本発明の一実施形態を図1及び図2を参照して以下に説明する。本実施形態の衣類乾燥システムは、住戸Hの室内空間Rmを衣類CLの乾燥部屋として利用するシステムである。室内空間Rmは、例えば、台所に繋がる居室(所謂、リビング・ダイニング・キッチン(LDK)の形態の部屋)である。そして、本実施形態の衣類乾燥システムは、ヒートポンプ式の空調装置1と、暖房装置2と、換気装置7とを備える。
空調装置1は、室内空間Rmの壁等に取り付けられた室内機1aと、屋外に設置された室外機1bとを有する公知の構造の空調装置(所謂、エアコン)であり、室内空間Rmの冷房を行う冷房運転と、暖房を行う暖房運転と、除湿を行う除湿運転とを選択的に実行可能である。
この空調装置1の室内機1aには、空調装置1の運転制御を行う機能を有する制御装置1cと、室内空間Rmに存在する人を検知する人感センサ1saと、室内空間Rmの室温を検出する温度センサ1sbとが搭載され、室外機1bには、外気温を検出する温度センサ1scが搭載されている。制御装置1cは、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成され、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)に実現される機能によって空調装置1の運転制御を行うことが可能である。。
なお、室温を検出する温度センサ1sbは、空調装置1の運転操作用のリモコン(図示省略)に搭載されていてもよい。
暖房装置2は、空調装置1とは別に室内空間Rmの暖房を行う装置であり、本実施形態では、例えば、室内空間Rmの床に設置された温水式の床暖房装置であり、屋外に設置された熱源機3との間で温水を循環させ得るように温水配管4を介して該熱源機3に接続されている。
熱源機3は、図示を省略するバーナ及び熱交換器を有する燃焼式の熱源機であり、暖房装置2の暖房運転時には、該暖房装置2との間で温水を循環させつつ、該温水をバーナの燃焼熱により熱交換器を介して加熱するように構成されている。
この熱源機3には、暖房装置2及び熱源機3の運転制御を行う機能を有する制御装置3cが搭載されている。該制御装置3cは、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成され、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)により実現される機能によって暖房装置2及び熱源機3の運転制御を行うことが可能である。。
そして、制御装置3cには、暖房装置2及び熱源機3の運転操作を行うためのリモコン5が、該制御装置3cと通信し得るように該制御装置3cに有線接続されている。リモコン5には、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニット(図示省略)が搭載されていると共に、複数のスイッチ等により構成される操作部5aと、各種情報を表示する表示部5bと、音声や警報音等の音響情報を出力する発音部5cとが備えられている。
なお、リモコン5を含む複数のリモコンが制御装置3cに接続されていてもよい。また、リモコン5と制御装置3cとの間の通信方式は、有線通信に限らず、Wi-Fi(登録商標)もしくはBluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよい。
補足すると、熱源機3は、バーナの代わりに、もしくはバーナに加えて電気式の加熱源(ヒートポンプ式の加熱源を含む)を備えていてもよい。また、熱源機3は、給湯運転を行う機能、あるいは、風呂運転(湯はり運転、追い焚き運転等)を行う機能を含んでいてもよい。
また、暖房装置2は、床暖房装置に限らず、ファンコンベクタ等の暖房装置であってもよい。さらに、暖房装置2は、温水式の暖房装置に限らず、例えば、電気式の暖房装置(電気エネルギーを熱エネルギーに変換して放熱する暖房装置)、あるいは、バーナを内蔵するFF式の温風暖房装置であってもよい。
換気装置7は、室内空間Rmの換気を行う装置であり、例えば、室内空間Rmのうちの台所等の壁に設置されている。該換気装置7は、そのファン7aの回転によって、室内空間Rm内の空気を屋外に導出しつつ、室内空間Rmに通じる図示しない給気口から該室内空間Rmに外気を導入する。該換気装置7には、その運転制御(換気装置7のファンの回転制御)を行う機能を有する制御装置7cが搭載されている。該制御装置7cは、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成され、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)により実現される機能によって、換気装置7の運転制御を行うことが可能である。
なお、換気装置7は、台所のコンロ等の上方に配置されたレンジフード、あるいは、室内空間Rmの天井等に設けられている24時間換気用の換気装置であってもよい。
また、本実施形態では、前記リモコン5は、住戸H内のローカルエリアネットワーク(ホームネットワーク)の中継器としての機能を有しており、空調装置1の制御装置1c及び換気装置7の制御装置7cのそれぞれと、Wi-Fi(登録商標)もしくはBluetooth(登録商標)等の通信方式で無線通信を行い得るように構成されている。そして、リモコン5は、空調装置1の制御装置1c、熱源機3の制御装置3c及び換気装置7の制御装置7cとの通信によって、空調装置1、暖房装置2、熱源機3及び換気装置7のそれぞれの運転情報やセンシング情報等を取得することが可能である。
なお、本実施形態では、リモコン5、空調装置1の制御装置1c、熱源機3の制御装置3c及び換気装置7の制御装置7cの全体によって、本発明における制御装置が構成される。
本実施形態では、リモコン5はさらに、インターネット、公衆通信網等により構成される広域ネットワークである外部ネットワークNWに接続可能なルータ11と、Wi-Fi(登録商標)もしくはBluetooth(登録商標)等の通信方式で無線通信を行うことも可能であると共に、該ルータ11を介して外部ネットワーク(広域ネットワーク)NWと通信を行うことが可能である。
なお、リモコン5は、LANケーブル等を介してルータ11と有線通信を行い得るように構成されていてもよい。また、リモコン5は、ルータとしての機能を併せもつように構成されていてもよい。この場合には、ルータ11は不要である。また、ルータ11と外部ネットワークNWとの間の通信は、無線通信及び有線通信のいずれでもよい。また、住戸H内のローカルエリアネットワーク(ホームネットワーク)の中継器としての機能、あるいは、外部ネットワークNWと通信を行う機能は、リモコン5以外の通信機器、もしくは、空調装置1の制御装置1c、もしくは換気装置7の制御装置7c、もしくは熱源機3の制御装置3cに備えられていてもよい。
外部ネットワークNWには、住戸Hを含む複数の住戸のそれぞれのユーザが使用可能なスマートフォン、タブレット端末、携帯電話(フィーチャフォン)、パソコン等の外部通信端末13と、該ユーザの住戸の住宅設備機器との間の通信を中継する機能を有するサーバ15が接続されている。
そして、各住戸のユーザは、自身の外部通信端末13にあらかじめインストールしておいた所定のサービスアプリケーションを起動することで、該外部通信端末13と自身の住戸の住宅設備機器との間の通信をサーバ15及び外部ネットワークNWを介して行うことが可能である。この通信により、各住戸の住宅設備機器のユーザは、宅外において、自身の住戸の住宅設備機器の遠隔操作を行ったり、あるいは、該住宅設備機器の運転情報を取得することが可能である。
例えば、住戸Hのユーザは、自身の外部通信端末13(サービスアプリケーションがインストールされた外部通信端末13)と、リモコン5との間の通信をサーバ15及び外部ネットワークNWを介して行うことが可能である。
そして、この通信を行うことで、住戸Hのユーザは、自身の外部通信端末13を使用して、宅外から空調装置1、暖房装置2、及び換気装置7のそれぞれの運転の遠隔操作を行ったり、あるいは、空調装置1、暖房装置2、及び換気装置7のそれぞれの運転情報等を自身の外部通信端末13で取得することが可能である。
なお、外部通信端末13と外部ネットワークNWとの間の通信は、無線通信及び有線通信のいずれでもよい。また、住戸Hのユーザの外部通信端末13と、リモコン5との間の通信は、上記の形態に限らず、プロバイダ等のサーバを介して行い得るようになっていてもよい。
次に、本実施形態の衣類乾燥システムの作動を説明する。住戸Hのユーザは、室内空間Rmでロープやハンガー等に吊り下げた乾燥対象の衣類CLを、外出中に乾燥しておくことを希望する場合には、例えば、外出後に、自身の外部通信端末13のサービスアプリケーションを起動し、該外部通信端末13を操作することで、衣類乾燥モードの運転を実行すべき旨の指令を、サーバ15及び外部ネットワークNWを介して住戸Hのリモコン5に送信する。
このとき、当該指令を受信したリモコン5は、衣類乾燥モードの制御処理を開始する。なお、例えば、衣類乾燥モードの運転を実行すべき時間帯を、ユーザが、リモコン5の操作又は外部通信端末13の操作によって、リモコン5に対して設定し得るようにして、該時間帯が到来した時に、リモコン5が自動的に衣類乾燥モードの制御処理を開始するようにしてもよい。
衣類乾燥モードの制御処理は、リモコン5と前記制御装置1c,3c,7cとの協働によって、例えば図2のフローチャートに示す如く実行される。
STEP1において、リモコン5は、空調装置1の制御装置1cとの通信を行うことで、室内空間Rmに人が在室しているか否かを示す前記人感センサ1saの検知情報(以降、人検知情報という)と、前記温度センサ1scによる外気温の検出情報とを取得する。
なお、本実施形態では、人感センサ1saによる人検知情報は、本発明における在室情報に相当し、温度センサ1scによる外気温の検出情報は、本発明において屋外の湿度の高低を判断するための指標情報に相当する。
そして、リモコン5は、STEP2において、人検知情報が室内空間Rmに人が在室していることを示す情報であるか否かを判断し、該STEP2の判断結果が肯定的である場合(室内空間Rmに人が在室している場合)には、STEP1からの処理を繰り返す。
なお、STEP2の判断結果が肯定的である場合、室内空間Rmに人が在室している旨を、リモコン5からユーザの外部通信端末13に送信して、当該旨を外部通信端末13からユーザに報知するようにしてもよい。さらに、室内空間Rmに人が在室している旨を認識したユーザが、衣類乾燥モードの運転を中止すべきか否かを外部通信端末13からリモコン5に指令し得るようにしてもよい。
STEP2の判断結果が否定的である場合(室内空間Rmに人が居ない場合)には、次に、STEP3からの処理が実行される。
STEP3では、リモコン5は、STEP1で取得した検出情報により示される現在の外気温が、所定温度よりも高い温度であるか否かを判断する。ここで、該所定温度は、本実施形態では、該所定温度よりも外気温が高い状態が、夏季の高湿度状態であるとみなし得るような温度(例えば28℃)に設定されている。
STEP3の判断結果が肯定的である場合(外気温>所定温度である場合)には、夏季の高湿度状態であるとみなし得るので、リモコン5はSTEP4において、暖房装置2及び換気装置7の運転を停止させた状態で、空調装置1の除湿運転を行うという衣類乾燥モードの運転を実行すべき旨を、各制御装置1c,3c,7cに送信する。
これに応じて、空調装置1の制御装置1cは、空調装置1の除湿運転を開始する。また、熱源機3の制御装置3cと、換気装置7の制御装置7cとは、それぞれ、暖房装置2及び換気装置7のそれぞれを運転停止状態に維持する。
これにより、暖房装置2及び換気装置7の運転を停止させた状態で、空調装置1の除湿運転を行うという衣類乾燥モードの運転が実行され、ひいては、衣類CLの乾燥が行われる。このSTEP4における衣類乾燥モードの運転(空調装置1の除湿運転)は、所定時間実行され、該所定時間の経過後、空調装置1の除湿運転が自動的に停止される。
かかる衣類乾燥モードの運転時には、換気装置7の換気運転が行われないので、高湿度の外気が室内空間Rmに取り込まれるのが防止され、ひいては、空調装置1の除湿運転による衣類CLの乾燥を円滑に進行させることができる。また、暖房装置2の暖房運転が行われないので、衣類乾燥モードでのエネルギー消費が過大になるのが抑制されると共に、室内空間Rmが暑くなり過ぎるのが防止される。
なお、STEP4における衣類乾燥モードの運転時に、温度センサ1sbにより検出された室温を示す情報をユーザの外部通信端末13に適宜、送信したり、あるいは、空調装置1の風量もしくは室内空間Rmの室温の目標温度等をユーザが外部通信端末13からリモコン5に指令し得るようにしてもよい。
また、STEP3の判断結果が否定的である状況(外気温≦所定温度となる状況)は、春季もしくは秋季もしくは冬季の低湿度状態とみなし得る状況である。この場合には、リモコン5はSTEP5において、空調装置1の暖房運転と、暖房装置2の暖房運転と、換気装置7の換気運転と行うという衣類乾燥モードの運転を実行すべき旨を、各制御装置1c,3c,7cに送信する。
これに応じて、空調装置1の制御装置1c、熱源機3の制御装置3c、及び換気装置7の制御装置7cは、それぞれ、空調装置1の暖房運転と、暖房装置2の暖房運転と、換気装置7の換気運転とを開始させる。
これにより、空調装置1の暖房運転と、暖房装置2の暖房運転と、換気装置7の換気運転と行うという衣類乾燥モードの運転が実行される。このSTEP5における衣類乾燥モードの運転(空調装置1及び暖房装置2の暖房運転、並びに換気装置7の換気運転)は、所定時間実行され、該所定時間の経過後、空調装置1及び暖房装置2の暖房運転、並びに換気装置7の換気運転が自動的に停止される。
かかる衣類乾燥モードの運転時には、換気装置7の換気運転により、比較的低湿度の(乾燥した)外気が室内空間Rmに導入されると共に、衣類CLから発生した湿気が屋外に排出されつつ、室内空間Rmが暖房されるため、衣類CLの乾燥を円滑に進行させることができる。
また、空調装置1及び暖房装置2の両方の暖房運転が行われるので、室内空間Rmの室温を速やかに昇温させることができ、ひいては、衣類CLの乾燥の進行を早めることができる。
なお、STEP5における衣類乾燥モードの運転では、空調装置1及び暖房装置2のいずれか一方だけの暖房運転と、換気装置7の換気運転とを行うようにしてもよい。また、STEP5における衣類乾燥モードの運転時に、温度センサ1sbにより検出された室温を示す情報をユーザの外部通信端末13に適宜、送信したり、あるいは、空調装置1の風量、暖房装置2の暖房強度、換気装置7の風量、室内空間Rmの室温の目標温度等をユーザが外部通信端末13からリモコン5に指令し得るようにしてもよい。
本実施形態の衣類乾燥システムでは、以上の如く衣類乾燥モードでの運転が行われるので、外気が比較的高湿度となる夏季と、外気が比較的低湿度となる春季、秋季、及び冬季のいずれの場合でも、住戸Hの室内空間Rmでの衣類CLの乾燥を、無駄なエネルギー消費を抑制しつつ、効率よく行うことができる。
また、衣類乾燥モードの運転は、室内空間Rmに人が居ないことが確認された上で行われるので、室内空間Rmに人が在室しているのに、衣類乾燥モードの運転が自動的に開始されてしまうのが防止される。ひいては、該人に不快感を及ぼすのを防止できる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態を採用することもできる。以下に他の実施形態をいくつか説明する。
前記実施形態では、温度センサ1scによる外気温の検出情報を、住戸Hの屋外の湿度の高低を判断するための指標情報として使用した。ただし、例えば、リモコン5が住戸Hの所在地近辺の地域の代表的な外気温もしくは湿度を示す情報をサーバ15から取得し得る場合には、該情報を、STEP3において、住戸Hの屋外の湿度の高低を判断するための指標情報として使用してもよい。
また、例えば、リモコン5がカレンダ情報を取得し得る場合には、STEP3において、該カレンダ情報から特定される現在の季節が夏季である場合に屋外の湿度が高い状況であると判断し、該カレンダ情報から特定される現在の季節が春季、秋季、もしくは冬季である場合に屋外の湿度が低い状況であると判断してもよい。
さらに、カレンダ情報と外気温の検出情報とからマップ等を用いて、屋外の湿度の高低を判断するようにしてもよい。
また、空調装置1の室外機、あるいは、熱源機3等に屋外の湿度を検出する湿度センサが搭載されている場合には、該湿度センサによる湿度の検出情報をそのまま、屋外の湿度の高低を判断するための指標情報として使用してもよい。
また、前記実施形態では、人感センサ1saによる人検知情報だけを、室内空間Rmに人が居るか否かを判断するための指標情報(在室情報)として使用したが、例えば、衣類乾燥モードの制御処理の開始時に、空調装置1、暖房装置2及び換気装置7のいずれかの運転が既に行われている場合には、人感センサ1saにより、人の在室が検知されない場合でも、室内空間Rmに人が在室しているとみなしてもよい。
また、前記実施形態では、暖房装置2を含む衣類乾燥システムを例示した。ただし、衣類乾燥システムは、暖房装置2を含まないシステムであってもよい。この場合の実施形態としては、前記STEP4においては、換気装置7の運転を停止した状態で、空調装置1の除湿運転を実行し、前記STEP5においては、空調装置1の暖房運転と換気装置7の換気運転とを実行するという実施形態を採用し得る。
また、前記実施形態で説明した図2の制御処理において、リモコン5が実行する処理の全部もしくは一部を他の制御装置1c又は3c又は7cで実行するようにしてもよい。
1…空調装置、2…暖房装置、7…換気装置、5…リモコン(制御装置)、1c,3c,7c…制御装置。

Claims (4)

  1. 住戸の室内空間の除湿、冷房及び暖房を選択的に行う機能を有するヒートポンプ式の空調装置と、
    前記室内空間の換気を行う機能を有する換気装置と、
    前記室内空間の暖房を行う機能を有する暖房装置と、
    前記室内空間に配置された乾燥対象の衣類を乾燥させるための衣類乾燥モードを有し、該衣類乾燥モードにおいて、前記空調装置、前記換気装置及び前記暖房装置のうちの一つ以上の装置を作動させるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行する制御装置とを備えており、
    前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記住戸の屋外の湿度の高低を判断するための指標情報を取得可能であり、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の冷房運転を行うことなく、前記空調装置及び前記暖房装置のうちの少なくとも一方の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせ、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記暖房装置の暖房運転と前記換気装置の換気運転とを行うことなく、前記空調装置の除湿運転を行わせるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする衣類乾燥システム。
  2. 請求項1記載の衣類乾燥システムにおいて、
    前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記指標情報により前記住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置及び前記暖房装置の両方の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせるように、該空調装置、該換気装置及び該暖房装置の運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする衣類乾燥システム。
  3. 住戸の室内空間の除湿、冷房及び暖房を選択的に行う機能を有するヒートポンプ式の空調装置と、
    前記室内空間の換気を行う機能を有する換気装置と、
    前記室内空間に配置された乾燥対象の衣類を乾燥させるための衣類乾燥モードを有し、該衣類乾燥モードにおいて、前記空調装置及び前記換気装置のうちの一つ以上の装置を作動させるように、該空調装置及び該換気装置の運転制御を実行する制御装置とを備えており、
    前記制御装置は、前記衣類乾燥モードにおいて、前記住戸の屋外の湿度の高低を判断するための指標情報を取得可能であり、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が低いと判断されるときには、前記空調装置の暖房運転と、前記換気装置の換気運転とを行わせ、取得した指標情報により該住戸の屋外の湿度が高いと判断されるときには、前記換気装置の換気運転を行うことなく、前記空調装置の除湿運転を行わせるように、該空調装置及び該換気装置の運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする衣類乾燥システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の衣類乾燥システムにおいて、
    前記制御装置は、前記室内空間に人が居るか否かを判断するための指標情報である在室情報を取得可能であり、該在室情報により前記室内空間に人が居ないと判断されることを必要条件として、前記衣類乾燥モードでの前記運転制御を実行するように構成されていることを特徴とする衣類乾燥システム。
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