JP2019055816A - ヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
Description
この種のヒンジキャップは、キャップ本体に対して蓋体を開蓋した状態で、一体成形された後に、キャップ本体に対して蓋体を閉蓋した状態に組み立てて、容器本体の口部に装着する必要があった。
また、上記キャップは、上キャップを開いた状態で維持可能なヒンジ部を有するが、内容物が飲料である場合に、容器本体の口部から直接飲む時に、上キャップが顔に当たって邪魔になるという問題があった。
また、ヒンジキャップの具体的実施形態として、開口部は、摘み部と起立壁との間の下キャップ上端を切り欠いていることを特徴とする構成を採用し、さらに、下キャップは、起立壁の両側方下部の一方または両方に形成される縦弱化部を備えることを特徴とする構成を採用し、さらに、下キャップは、容器本体の口部に形成された係止突条に嵌合する嵌合突条を備え、嵌合突条は、少なくともヒンジ部側が削除されていることを特徴とする構成を採用し、また、下キャップは、容器本体の口部に形成された係止突条に嵌合する嵌合突条を備え、嵌合突条は、少なくともヒンジ部側が縮小突条とされていることを特徴とする構成を採用する。
また、本発明のヒンジキャップは、ヒンジ部の上方と下方に係止凹部と係止凸部のいずれかを設けているから、あるいは、上キャップにヒンジ部の窓部に挿入可能な凸形状部を備えているから、上キャップの開放角度をさらに大きくして固定することができる。
さらに、本発明のヒンジキャップは、下キャップに、容器本体の口部に形成された係止突条に嵌合する嵌合突条を備え、嵌合突条は、少なくともヒンジ部側が削除されていることにより、容器本体に打栓する際に、薄肉のヒンジ部の負荷を低減することで、ヒンジ部が破損することを防止でき、ヒンジキャップの容器本体への装着を安定して行うことができる。
なお、以下の説明において、図1(a)でみて、左方向を「前(正面)」とし、右方向を「後(背面)」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
とくに飲料用として使用する場合は、飲み口部分の口部1を広く設定することが好ましい。
容器本体Aに収容する内容物としては、調味料や飲料などの液体や、粉体、顆粒、タブレットなどの固体等、どのような状態のものでも構わない。
外筒壁8の下キャップ上端10は、図1(b)および図3(a)に示すように、背面側以外の範囲が周方向に水平に形成され、外筒壁8の背面側には、正面側(前方)の下キャップ上端10よりも高さが高い起立壁11が立設され、起立壁11の外周上端には、係止凸部12が形成されている。
さらに、外筒壁8は、起立壁11の側方下部内周に、後述する分別廃棄用の縦弱化部15が形成されている。
なお、本実施例では、縦弱化部15は、図1(b)でみて、起立壁11の側方下部の左だけに形成されているが、縦弱化部15は、起立壁11の側方下部の左右いずれか一方、または両方に形成されていても構わない。
側周壁19は、背面側でヒンジ部Dに連結されている。
インナーリング20は、図1(a)および図2(b)に示すように、背面側のヒンジ部D側の方が正面側よりも長くなるように、形成されている。
側周壁19の下面は、図1(b)および図3(a)からわかるように、ヒンジ部Dと隣接する後部下面19aと、後部下面19aから前方に下向きで傾斜する傾斜下面19bと、傾斜下面19bから半周にわたって前方に延びる前部下面19cとから構成されている。
本実施例では、上キャップCは、酸素透過を阻止することにより、内容物の劣化を防ぎ、風味などを維持するために、頂壁18の裏面に酸素バリア層25がインサート成形されているが、単純に、パッキンを嵌合させても構わない。
ヒンジ部Dは、上キャップCの側周壁19のできるだけ上部に形成するために、側周壁19を肉欠きしてヒンジ切欠部29を形成し、上キャップCは、側周壁19の高い位置でヒンジ部Dと連結されている。
破断部Eは、2箇所の周方向端部に摘み部31が形成され、上辺34は、上キャップCの側周壁19の後部下面19a、傾斜下面19bおよび前部下面19cと破断可能な薄肉の上弱化部32を介して接続されるとともに、下辺35は、下キャップBの下キャップ上端10と破断可能な薄肉の下弱化部33を介して接続されている。
また、図2(b)に示すように、上弱化部32は、摘み部31による両端の切り始め部分32aが容器本体Aの口部1に嵌合する上キャップCの係合凸部23よりも上方に位置するとともに、上弱化部32の切り始め部分32aは、下方に向けて傾斜している。
本実施例では、上弱化部32の切り始め部分32aは、係合凸部23よりも上方に位置しているが、上弱化部32の切り始め部分32aは、係合凸部23と同じ高さ以上であればよい。
本実施例のヒンジキャップは、図2および図3に示すように、閉蓋状態のままで一体成形により製造される。
すると、外筒壁8の嵌合突条14が口部1の蓋係合部3を乗り越え、さらに、ヒンジキャップが下降していくと、嵌合突条14が口部1の係止突条4を乗り越えて係止突条4と嵌合することにより、ヒンジキャップの容器本体Aへの装着が完了する。
ヒンジキャップの容器本体Aへの装着が完了すると、ヒンジキャップの開封前に、不正に上キャップCを開けようとすると、ヒンジキャップは、上キャップCと下キャップBを接続する破断部Eの上弱化部32と下弱化部33とが破断し、ヒンジキャップの不正開封を視認することができる。
このように、起立壁11の両側部に隣接して開口部sが形成されるとともに、破断部Eの上弱化部32の切り始め部分32aが下方に向けて傾斜しているので、摘み部31を径方向外方へ突出することなく大きく形成することができる。
さらに、上キャップCの傾斜下面19bに続く前部下面19cは、後部下面19aよりも下方に位置するので、口部1の蓋係合部3と嵌合する係合凸部23を側周壁19の内周下部に形成することができる。
この際に、ヒンジ部Dは、径方向外側にほとんど突出することがない。
注出口2が露出された容器本体Aをヒンジ部Dと反対方向(正面側)に傾ければ、容器内に充填された内容物は、注出口2を通って必要な量を注出することができる。
使用後は、上キャップCをヒンジ部Dを中心に回動して、係合凸部23を口部1の蓋係合部3に嵌合すれば再び閉蓋状態となり、このとき、インナーリング20の外周が注出口2に係合して、容器内を密封する。
この際に、上キャップCは、側周壁19の高い位置でヒンジ部Dと連結されているので、インナーリング20を長くすることが可能となり、インナーリング20の外周と口部1の注出口2との密着性を高めることができる。
また、インナーリング20は、図1(a)および図2(b)に示すように、ヒンジ部D側の方が正面側よりも長くなるように形成されているので、ヒンジ部D側のインナーリング20は、上キャップCを閉蓋する際に、注出口2に接触して案内の役目を果たす。
上キャップCの開放角度については、180°以上が好ましく、使用用途等に応じて任意に設定できる。
本実施例では、ヒンジ部Dの上方に係止凹部22を、下方に係止凸部12を設けているが、ヒンジ部Dの上方と下方に係止凹部と係止凸部のいずれかを設けることができる。
このように、上キャップCの開放角度を大きくして固定することができるので、飲料用のヒンジキャップとして使用した場合に、飲用する際、顔に当たらない角度に設定できるので、とくに使い勝手がよくなる。
図5に示すように、ヒンジキャップの上キャップCを開蓋し、上キャップCを指で把持して外方に引っ張ると、ヒンジ部Dとともに下キャップBの外筒壁8は、ヒンジ部Dとの連結部位である起立壁11から引っ張られ、外筒壁8の縦弱化部15が破断することにより、ヒンジキャップと容器本体Aとを分別することができる。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、ヒンジ部Daおよび破断部Eaにおける変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
外筒壁8の下キャップ上端10は、図7(b)および図9(a)に示すように、背面側以外の範囲が周方向に水平に形成され、外筒壁8の背面側には、正面側の下キャップ上端10よりも高さが高い起立壁11が立設されている。
なお、外筒壁8には、第1実施例と同様に、図7(b)でみて、起立壁11の側方下部の左右いずれか一方、または両方の内周に、分別廃棄用の縦弱化部が形成されていても構わない。
上キャップCは、図7(b)および図8(a)からわかるように、背面側の側周壁19が両側からヒンジ切欠部39として切り欠かれ、後述するヒンジ部Daを構成する一対の薄肉帯部37が連続して形成されている。
さらに、薄肉帯部37の間には、側周壁19の外周面を残すことにより、凸形状部36が形成され、凸形状部36は、開蓋時にヒンジ部Daの窓部wに挿入されるようになっている。
側周壁19は、図7(a)および図8に示すように、ヒンジ部Daと反対側の正面側内周下部に、閉蓋時に容器本体Aの蓋係合部3と嵌合し、閉蓋状態を維持する係合凸部23が設けられ、同様に、正面側外周下部に、開蓋時に指先を掛けるための平面視で円弧状の把手部24が設けられている。
ヒンジ部Daは、上キャップCの側周壁19のできるだけ上部に形成するために、側周壁19を肉欠きしてヒンジ切欠部39を形成し、上キャップCは、側周壁19の高い位置でヒンジ部Daと連結されている。
破断部Eaは、2箇所の周方向端部に摘み部41が形成され、破断部Eaの上辺44は、上キャップCの傾斜下面19bとの間に上間隙部g1が形成されるとともに、上辺44は、上キャップCの前部下面19cとだけ、破断可能な薄肉の上弱化部42によって接続されている。
同様に、破断部Eaの下辺45は、上キャップCの傾斜下面19bと対応する下キャップ上端10との間に下間隙部g2が形成されるとともに、下キャップBの正面側半周の下キャップ上端10とだけ、破断可能な薄肉の下弱化部43によって接続されている。
本実施例では、上間隙部g1および下間隙部g2は、上キャップCの傾斜下面19bと対応する長さに形成されているが、上間隙部g1および下間隙部g2は、摘み部41から正面側に向かって、適当な長さで切り込まれていればよい。また、上間隙部g1および下間隙部g2は、両方とも形成される必要はなく、どちらか一方だけ形成されていても構わない。
本実施例では、上間隙部g1の摘み部41側に上ブリッジ部46が設けられるとともに、下間隙部g2の摘み部41側に下ブリッジ部47が設けられているが、両方とも設ける必要はなく、どちらか一方だけでも構わない。
また、上キャップCの後部下面19aと傾斜下面19bとの接続部には、破断部Eaの上辺44と近接する一対の上スペーサ凸部48が形成され、同様に、下キャップBの下キャップ上端10の背面側端部には、破断部Eaの下辺45と近接する一対の下スペーサ凸部49が形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、図8および図9に示すように、第1実施例と同様に、閉蓋状態のままで一体成形により製造される。
ヒンジキャップの容器本体Aへの装着の際に、破断部Eaは、上下方向から押圧力を受けることにより、上ブリッジ部46および下ブリッジ部47が不用意に破断しないために、上スペーサ凸部48および下スペーサ凸部49により、上間隙部g1および下間隙部g2の間隔を保持することができる。
上キャップCが開蓋した状態では、容器本体Aの口部1の注出口2が露出する。
注出口2が露出された容器本体Aを正面側に傾ければ、容器内に充填された内容物は、注出口2を通って必要な量を注出することができる。
使用後は、上キャップCをヒンジ部Daを中心に回動して、係合凸部23を口部1の蓋係合部3に嵌合すれば再び閉蓋状態となり、このとき、インナーリング20の外周が注出口2に係合して、容器内を密封する。
このように、第1実施例のように、下キャップBまたは上キャップCの背面側に径方向外側に突出する部材を形成しなくても、上キャップCの開放角度を大きくして固定することができるので、飲料用のヒンジキャップとして使用した場合に、飲用する際、顔に当たらない角度に設定できるので、とくに使い勝手がよくなる。
本実施例では、容器本体Aに装着されるヒンジキャップの背面側は、径方向外側に突出するものがない。
以下、第2実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、変更部分に新たな符号を付し、相違点を中心に説明する。
図12に示すように、外筒壁8の内周面下部には、容器本体Aの口部1の係止突条4と嵌合する嵌合突条50が周方向に間欠的に形成され、該嵌合突条50の間欠部には、嵌合突条50よりも径方向の突出量が縮小された縮小突条51が形成されている。
さらに、嵌合突条50は、少なくとも両側の切欠部13下方から背面側の窓部wの幅の中央部50aを残して起立壁11下方まで延びる部分が縮小突条51とされている。
なお、嵌合突条50は、背面側の中央部50aを残さず両側から連なる縮小突条51としても構わないし、ヒンジ部側(背面側)の嵌合突条50は、縮小突条51とすることなく、削除しても構わない。
さらに、薄肉帯部37の間には、開蓋時にヒンジ部Dbの窓部wに挿入される凸形状部52が形成されている。
図13に示すように、凸形状部52は、下端が窓部wの底面53との間に僅かな隙間(例えば、0.2mm程度)を形成するように延設されている。
同様に、破断部Eaの下辺45は、上キャップCbの傾斜下面19bと対応する下キャップ上端10との間に下間隙部g2が形成されるとともに、下キャップBbの正面側半周の下キャップ上端10とだけ、破断可能な薄肉の下弱化部43によって接続されている。
また、上キャップCbの後部下面19aと傾斜下面19bとの接続部には、破断部Eaの摘み部41の上端面と近接する一対の上スペーサ凸部48が形成され、同様に、下キャップBbの下キャップ上端10の背面側端部には、破断部Eaの摘み部41の下端面と近接する一対の下スペーサ凸部49が形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、図11および図12に示すように、第1実施例と同様に、閉蓋状態のままで一体成形により製造される。
さらに、摘み部41の上端面と下端面とに対向して、上キャップCbと下キャップBbから上スペーサ凸部48と下スペーサ凸部49とが形成されているので、打栓時に、摘み部41が径方向外方へ広がることを防止できる。
その他の作用効果は、実施例2と同じである。
B、Bb 下キャップ
C、Cb 上キャップ
D、Da、Db ヒンジ部
E、Ea 破断部
g1 上間隙部
g2 下間隙部
s 開口部
w 窓部
1 口部
2 注出口
3 蓋係合部
4 係止突条
5 ネックリング
8 外筒壁
9 下キャップ下端
10 下キャップ上端
11 起立壁
12 係止凸部
13 切欠部
14、50 嵌合突条
15 縦弱化部
18 頂壁
19 側周壁
19a 後部下面
19b 傾斜下面
19c 前部下面
20 インナーリング
21 コンタクトリング
22 係止凹部
23 係合凸部
24 把手部
25 酸素バリア層
27 薄肉部
28 周辺部
29、39 ヒンジ切欠部
31、41 摘み部
32、42 上弱化部
32a 切り始め部分
32b 切り終わり部分
33、43 下弱化部
34、44 上辺
35、45 下辺
36、52 凸形状部
37 薄肉帯部
38 溝部
46 上ブリッジ部
47 下ブリッジ部
48 上スペーサ凸部
49 下スペーサ凸部
50a 中央部
51 縮小突条
53 底面
Claims (12)
- 容器本体の口部に装着される下キャップと、
口部の注出口を閉塞する上キャップと、
下キャップから立設される起立壁上端と上キャップとを連結するヒンジ部と、
起立壁とヒンジ部の左右両側に形成される開口部を起点および終点として、下キャップと上キャップとの間に形成され、端部に摘み部を有する切除可能な破断部とを備え、
ヒンジ部は、薄肉の一体型ヒンジであることを特徴とするヒンジキャップ。 - 破断部は、上キャップと接続される上弱化部と、下キャップと接続される下弱化部とを備え、
上キャップは、ヒンジ部と反対側の側周壁内周に口部と係合可能な係合凸部を備え、
上弱化部の切り始め部分は、係合凸部と同じ高さ以上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。 - 上弱化部の切り始め部分は、下方に向けて傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のヒンジキャップ。
- 破断部は、少なくとも、上キャップのヒンジ部側との間に形成される上間隙部と、上間隙部の摘み部側で上キャップに接続される上ブリッジ部とを備えるか、または下キャップのヒンジ部側との間に形成される下間隙部と、下間隙部の摘み部側で下キャップに接続される下ブリッジ部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
- 上キャップは、ヒンジ部側の下面に破断部と近接する上スペーサ凸部を備え、
下キャップは、ヒンジ部側の上端に破断部と近接する下スペーサ凸部を備えることを特徴とする請求項4に記載のヒンジキャップ。 - ヒンジ部は、両端部の上下幅が中央部の上下幅よりも広い鼓形状をなし、周辺部よりも中心部が薄肉であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 上キャップおよび下キャップは、それぞれヒンジ部の上方と下方に係止凹部と係止凸部のいずれかを備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- ヒンジ部は、中央に形成される窓部を挟んで、上下方向に形成される薄肉帯部と、薄肉帯部の周方向に形成される溝部とを備え、
上キャップは、ヒンジ部の窓部に挿入可能な凸形状部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジキャップ。 - 開口部は、摘み部と起立壁との間の下キャップ上端を切り欠いていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 下キャップは、起立壁の両側方下部の一方または両方に形成される縦弱化部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 下キャップは、容器本体の口部に形成された係止突条に嵌合する嵌合突条を備え、
嵌合突条は、少なくともヒンジ部側が削除されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のヒンジキャップ。 - 下キャップは、容器本体の口部に形成された係止突条に嵌合する嵌合突条を備え、
嵌合突条は、少なくともヒンジ部側が縮小突条とされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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