JP2019055349A - 混練装置用の攪拌翼及びそれを用いた混練装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先端面に耐摩耗性強化部を設置してなる混練装置用の攪拌翼であって、当該先端面の耐摩耗性を必要十分な程度に強化すること、及び、経済性の面において上述のような意味でオーバースペックとはならない範囲内に先端面の耐久性を最適化することの両立が容易な攪拌翼、及びそれを用いた混練装置を提供すること。【解決手段】混練装置用の攪拌翼を、母材11と、母材11の先端に設置されている、型枠12と、耐摩耗性強化部121とを有し、型枠12は、金属板からなり、母材11の先端面111の外周を取り囲んで立設されていて、耐摩耗性強化部121は、型枠12の内部に充填されている耐摩耗性合金からなる、攪拌翼1とする。【選択図】図3

Description

本発明は、混練装置用の攪拌翼及びそれを用いた混練装置に関する。より詳しくは、高い耐摩耗性を備えるものでありながら、製造と保守管理が容易で経済性に優れる混練装置用の攪拌翼及びそれを用いた混練装置に関するものである。
例えば、還元焙焼炉で電炉ダストから亜鉛を回収する工程において、還元焙焼炉内での還元反応を促進するために、還元焙焼炉に投入する前の電炉ダストを、コークスと混練する前処理が行われる。この前処理を行う混練装置として、例えば、図1に示すようなスクリューコンベア100が広く用いられている。このスクリューコンベア100は、図1及び図2に示す通り、電気駆動部5の動力により回転する回転軸2の外周上に攪拌翼1が螺旋状に配置されているものである。被混練物は投入口8から投入され、ケーシング4の内部を、攪拌翼1によって攪拌されながら搬送され、十分に混練された状態で排出口9から排出される。
スクリューコンベア100においては、通常、コークスや電炉ダスト等の摩耗作用を有する被混練物を混練する。よって攪拌翼1には、高い耐摩耗性が要求される。例えば、スクリューコンベア100の操業の継続に伴って攪拌翼1の先端部の摩耗が進行した場合には、攪拌翼1の先端部とケーシング4との間のクリアランスの幅(w)(図2参照)が序々に拡大する。この幅(w)の大きさが一定以上に達すると、混練及び搬送能力の低下、或いは、フラッシング現象の発生等、スクリューコンベア100を用いた操業に様々な支障をきたすこととなる。
このような事態を回避するための手段として、例えば、攪拌翼の各部を耐摩耗性の異なる材料で形成し、耐摩耗性の低い一部分だけを、容易に交換できる構成とすることによって、攪拌翼の摩耗進行時の交換作業の作業負担を軽減したスクリューコンベアが提案されている(特許文献1参照)。
一方、攪拌翼の先端面に、高硬度の材質からなる平板状の部材を取り付けることにより、耐摩耗性を向上させた攪拌翼(特許文献2参照)や、或いは、同先端面に各種形体のセラミックス製部材を適宜組合せて設置した攪拌翼も提案されている(特許文献3参照)。
特開2003−336489号公報 特開2006−233695号公報 特開2010−94646号公報
ここで、摩耗の進行に応じた攪拌翼の交換の要否を判断するためには、スクリューコンベアを完全に停止して、パドルの摩耗度合いを点検口等から直接測定する必要がある。この点については、特許文献1に記載のスクリューコンベアであっても、従来のスクリューコンベアと何ら変わるところはない。このため、特許文献1に記載のスクリューコンベアにおいては、操業の一時的停止の頻度を下げて、生産性を向上するためには、攪拌翼の更なる対摩耗性の向上が、尚、解決すべき課題として残っていた。
一方、特許文献2や特許文献3に開示されている攪拌翼の場合のように、その先端面に高硬度の耐摩耗層を形成することにより、高度の耐摩耗性を担保する構成とした攪拌翼においても、被混練物の硬度やその他の操業条件によって、先端面以外の摩耗等による攪拌翼の母材の部分の寿命は様々に変動する。これに応じて、攪拌翼の先端面の耐摩耗層に要求される耐摩耗性も大きく変動する。つまり、母材の部分の寿命が尽きる前に耐摩耗層の寿命が尽きてしまわないように設計することが求められることは当然としても、高価な耐摩耗材からなる耐摩耗層の寿命が母体部分の寿命よりも長い場合には、実質的にオーバースペックの状態となり、高価な材料からなる耐摩耗層の経済性の低下によるデメリットの方が顕在化することとなる。又、特許文献2や特許文献3に開示されている攪拌翼では、構造が複雑なため製造の手間が掛かり、製造コストが高くなるばかりでなく、交換作業においても手間が掛かり、交換コストが高くなる。
上記のような事情から、摩耗作用を有する被混練物を混練する混練装置用の攪拌翼には、操業現場毎に異なる被混練物の種類や操業条件に応じて、攪拌翼の先端部の耐摩耗層の寿命(強度や耐久性)を柔軟に最適化することができる構造であることが望ましい。
この点、特許文献2に記載の攪拌翼は、予め成形済の定形の耐摩耗部材を設置する構成であり、単純に寿命の長い耐摩耗層を形成することが考慮されているのみである。よって、経済性を向上させるための、上記のような攪拌翼の先端部の耐摩耗層の寿命の最適化に当たっては、改めて耐磨耗部材の製作から始めることになり、非常に長い時間と高いコストを要する。
尚、特許文献3に記載の攪拌翼は、耐摩耗性のみならず専ら腐食性を有する被混練物をその対象として想定しているものである。このため、攪拌翼の表面の略全面を定形パーツ化されたL字型等のセラミックス部材で覆う構成とされており、必要なセラミック部材が多くなり、材料費が嵩む点において経済性の面では好ましいものとは言えない。又、特許文献2に記載の攪拌翼と同様、攪拌翼の先端部の耐摩耗層の寿命の最適化も困難である。
本発明は、先端面に耐摩耗性強化部を設置してなる混練装置用の攪拌翼であって、当該先端面の耐摩耗性を必要十分な程度に強化すること、及び、経済性の面において上述のような意味でオーバースペックとはならない範囲内に先端面の耐久性を最適化することの両立が容易な攪拌翼、及びそれを用いた混練装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、混練装置用の攪拌翼を、その先端面に金属板からなる型枠を形成し、その内部に耐摩耗性合金を鋳込むことにより耐摩耗性強化部を形成した簡易な構造とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 混練装置用の攪拌翼であって、母材と、該母材の先端に設置されている、型枠と、耐摩耗性強化部とを有し、前記型枠は、金属板からなり、前記母材の先端面の外周を取り囲んで立設されていて、前記耐摩耗性強化部は、前記型枠の内部に充填されている耐摩耗性合金からなる、攪拌翼。
(2) 前記金属板が普通鋼からなる鉄板である(1)に記載の攪拌翼。
(3) (1)又は(2)に記載の攪拌翼が配置されている混練装置。
(4) 前記混練装置が、不等速二軸スクリューコンベアである(3)に記載の混練装置。
(5) (3)又は(4)のいずれかに記載の混練装置を用いた被混練物の混練方法であって、前記被混練物が、ビッカース硬度が略50以上の鉱物を含有する粉体である混練方法。
本発明によれば、先端面に耐摩耗性強化部を設置してなる混練装置用の攪拌翼であって、当該先端面の耐摩耗性を必要十分な程度に強化すること、及び、経済性の面において上述のような意味でオーバースペックとはならない範囲内に先端面の耐久性を最適化することの両立が容易であり、製造と保守管理が容易で経済性に優れる攪拌翼、及びそれを用いた混練装置を提供することができる。
本発明の混練装置の一実施形態であるスクリューコンベアの構造を模式的に示す正面図である。 図1のA断面におけるスクリューコンベアの内部構造と本発明の攪拌翼の配置態様を模式的に示す断面図である。 本発明の攪拌翼の斜視図である。 本発明の攪拌翼の平面図である。 本発明の攪拌翼の正面図である。
以下、本発明の混練装置用の攪拌翼1、及びそれを用いた混練装置の好ましい一例であるスクリューコンベア100の実施形態について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
<攪拌翼>
本発明の混練装置用の攪拌翼1は、図1及び図2に示す通り、スクリューコンベア100に被混練物の攪拌を目的として設置される部材である。攪拌翼1は、スクリューコンベア100の回転軸2の外周上に、被混練物を攪拌及び搬送可能な態様で配置される。攪拌翼1を配置する混練装置としては、攪拌翼1によって被混練物を攪拌する機能を有する混練装置であれば特に限定されない。但し、攪拌翼1を配置する混練装置として、スクリューコンベアを、好ましく用いることができる。又、スクリューコンベアのうちでも、不等速二軸スクリューコンベアを、特に好ましく用いることができる。本実施形態におけるスクリューコンベア100は、不等速二軸スクリューコンベアである。混練装置の詳細については後述する。
図3〜図5に示す通り、攪拌翼1は、いわゆるパドルタイプの板羽根状の部材である。攪拌翼1は、母材11と、型枠12と、耐摩耗性強化部121とを含む構成からなる。母材11は、取付け用台座部13上に溶接等により強固に固着されている。型枠12は金属板からなり、母材11の先端面111の外周を取り囲む態様で立設されている。耐摩耗性強化部121は、一連の壁枠形状からなる型枠12の内部空間に充填されている耐摩耗性合金からなり、母材11の先端面111の略全面を被覆する態様で設置されている。耐摩耗性強化部121は、通常、溶融させた耐摩耗性合金を型枠12に鋳込んで成形する方法(鋳造法)により形成される。
母材11の材料は、耐摩耗性、加工容易性、及び経済性のバランスに優れる炭素鋼又はステンレス鋼等の材料とすることが好ましい。母材11の形状については、被混練物を、十分に攪拌可能な形状であり、又、操業中に被混練物から受ける圧力に耐えるだけの強度を備えうる形状であればよい。例えば、図3及び図4に示すように、正面視においてテーパー状の外周に囲まれた平坦な表面及び裏面を有する板羽根状のパネルを母材11として好ましく用いることができる。
型枠12の材料は、耐摩耗性強化部121の鋳込みの際に発生する高熱に耐えうる程度の耐熱性を有する金属材料からなる金属板であればよく、その限りにおいて特に限定はされない。一般的には、耐摩耗性合金の鋳込み時に概ね1500℃程度までの熱に耐えうる耐熱性を有するものであることが好ましい。但し、型枠12は、後に詳しく説明する通り、スクリューコンベア100の使用時における耐久性までは要求されないため、これを構成する金属板として、高価な耐熱性合金を用いる必要はなく、安価な普通鋼からなる鉄板を用いることができる。型枠12を構成する金属板を普通鋼からなる鉄板とすることにより、スクリューコンベア100の製造コストや保守管理コストを抑制して、更にその経済性を高めることができる。
尚、耐摩耗性強化部121が鋳造方法等によって母材11の先端面111に定着した後においては、型枠12は、攪拌翼1において必ずしも必須の構造でさえなくなる。つまり、耐摩耗性強化部121が完成した後であれば、たとえ、型枠12がその後の摩耗や熱による損傷で減耗したり、或いは、攪拌翼1から離脱したとしても、攪拌翼1の先端面111の耐摩耗性は耐摩耗性強化部121のみによって、十分に維持されるからである。よって、耐摩耗性強化部121の形成後の状態においては、型枠12自体には、特段の耐摩耗性や耐久性は要求されなくなる。よって、上記の安価な普通鋼からなる鉄板であっても、これを型枠12を構成する金属板として好ましく用いることができるのである。
型枠12の形状については、母材11の先端面111の外周を取り囲んで立設されている一連の壁枠状の形状であればよい。そのような壁枠状の形状となるように連接されている複数の金属板からなる構成であってもよいし、或いは、そのような形状となるように折曲げ加工されている単一の金属板からなる構成であってもよい。又、このような形状の型枠12の取付け方法は、特に限定されないが、例えば、溶接等の取付け方法によって母材11へ取り付けることが可能である。
耐摩耗性強化部121は、攪拌翼1の母材11の先端面111の略全面を被覆するように設置される。この耐摩耗性強化部121を形成する耐摩耗性合金としては、耐摩耗性を有する従来周知の各種の金属材料を適宜用いることができる。特には、加工性や経済性も勘案した上での総合的な観点から、超硬合金、工具鋼、高速度鋼等の材料を好ましく用いることもできる。耐摩耗性合金として特に好ましく用いることができる金属材料の具体例として、「STL−NEXT(ING商事株式会社製)」を挙げることができる。
耐摩耗性強化部121の厚さは、所望の耐摩耗性に応じて適宜最適化すればよい。例えば、耐摩耗性合金として、上記の「STL−NEXT」を用いた場合においては、耐摩耗性強化部121の厚みは、10mm以上50mm以下の範囲であることが好ましい。この厚さ範囲の中で、摩耗性の高いカーボン等を含め、様々な硬度を有する各種の被混練物への対応が可能である。
ここで、スクリューコンベア100の操業時において、攪拌翼1の耐摩耗性強化部121に求められる耐摩耗性の程度は、被混練物の硬度やその他の操業条件に応じて広い範囲で変動する。又、この耐摩耗性の程度については、必要最小限以上の強度や耐久性を有することが必須であるとともに、尚且つ、経済性の面では、上述の通り、母材11の寿命との関係においてオーバースペックとならない範囲内の強度や耐久性であることが好ましい。攪拌翼1は、型枠12に充填する耐摩耗性合金の種類と充填量(即ち、耐摩耗性強化部121の厚み)を、必要に応じて、極めて容易に最適化調整することができる構造であり、処理対象や操業条件の変更に対応する設計変更も容易に行うことが可能である。
尚、一般的には、攪拌翼は、混練装置内で摩耗作用を有する被混練物を攪拌する際に、その母材11の略全面に被混練物からの摩耗作用を受ける。但し、混練装置がスクリューコンベアである場合には、攪拌翼1の各部のうちでも、特に先端面111近傍において他の部分よりも相対的に強い摩耗作用を受け、その結果、先端部近傍において特に摩耗が早く進行する傾向がある。そして、混練装置が不等速二軸スクリューコンベアである場合には、この傾向は更に顕著となる。攪拌翼1は、先端面111に、耐摩耗性合金により形成されている耐摩耗性強化部121が設置されていることにより、特に、攪拌翼1の先端部近傍の耐摩耗性を大幅に向上させたものである。よって、攪拌翼1は、混練装置がスクリューコンベアである場合に好ましく用いることができるものであり、混練装置が不等速二軸スクリューコンベアである場合に特に好ましく用いることができるものである。
<混練装置>
図1及び図2は、本発明の攪拌翼1を用いたスクリューコンベア100の構造を模式的に示す正面図と断面図である。図1及び図2に示す通り、スクリューコンベア100は、中空の管状外殻部であるケーシング4と、ケーシング4の内部空間に配置される搬送スクリュー3、及び、電気駆動部5等の回転駆動装置や、軸受け6等の支持部材等により構成される。電気駆動部5及び軸受け6等の支持部材は、機械ベース7に強固に固定されている。
搬送スクリュー3は、被混練物を攪拌しながらケーシング4内を搬送することのできるスクリューである。搬送スクリュー3は、回転軸2に攪拌翼1を螺旋状に設置したものである。攪拌翼1は、取付け用台座部13に形成されている攪拌翼取付け穴131にボルトを通して回転軸2に強固に、且つ、着脱可能に固定されている。
回転軸2は一組の軸受け6に軸回転可能な態様で支持されている。そして、この回転軸2を電気駆動部5によって回転駆動させることにより、ケーシング4内の被混練物を攪拌翼1で攪拌しながら、スクリューコンベア100の長軸方向に搬送する。この搬送によって、投入口8から投入された被混練物は、排出口9の方向へ押し出される。
ケーシング4は単一の部材で形成してもよいし、或いは、攪拌翼1の保守性を高めるために、複数の部材をボルト等で着脱可能に連結したものであってもよい。
スクリューコンベア100においては、被混練物の搬送を円滑、且つ、効率よく行うために、通常、攪拌翼1の先端とケーシング4の内周面との間に、摩擦等防止のためのクリアランスとして幅(w)を持たせるようにしている。この幅(w)の好ましい大きさについては、ケーシングの内径や、投入する粉体の粒径等によっても異なるが、例えば、標準的なサイズであるケーシング4の内径が500mmであるスクリューコンベア100においては、幅(w)の大きさは、3mm以上10mm以下程度であることが好ましく、この幅(w)の大きさが、上記の被混練物との衝突による攪拌翼1への摩耗作用の負荷による攪拌翼1の先端の摩耗の進行により、凡そ10mmを超えた場合には、混練物の搬送効率の低下や、フラッシング現象が多発するようになる。
尚、スクリューコンベア100は、不等速二軸スクリューコンベアであるので、攪拌翼1を螺旋状に配置する二つの回転軸2は、それぞれ異なる速度で回転する。この回転が等速である場合は攪拌翼1の交差する位置は一定のため、攪拌翼1の交差しない場所には、攪拌翼1や回転軸2に居着きが生じてしまう。これに対して、回転速度が不等速の場合、攪拌翼1の交差位置が回転する毎にずれていくため、自ら攪拌翼1や回転軸のへの居着きを掻き取りながら回転するセルフクリーニング作用を生じさせながら作動する。これにより、居着きの激しい搬送物の処理も可能となる。
スクリューコンベア100は、特に攪拌翼1の先端面111における耐摩耗性を著しく向上させたものである。よって、特に攪拌翼の先端部に強い摩耗作用による負荷がかかる場合において、上記の先端部の摩耗の進行を顕著に抑制することができる。攪拌翼1に強い摩耗作用による負荷を与える被混練物としては、鉄鋼ダスト、カーボン、各種澱物、RPF等、及び、カーボンを含有するその他の粉体を、代表的な具体例として挙げることができる。
攪拌翼1を備えたスクリューコンベア100を用いる混練方法においては、上記の通り、鉄鋼ダストやカーボン等を好ましい態様において混練することができる。中でもカーボンを含有する各種の粉体を特に好ましい態様において混練することができる。又、被混練物が、ビッカース硬度略50以上の鉱物を含有する粉体であれば、上記のカーボンを含有する粉体に限らず、攪拌翼1を備えたスクリューコンベア100を用いる混練方法を好ましく用いることができる。ビッカース硬度略50以上の鉱物の具体例としては、カーボンの他に、バライト、ケイ石、カッ石、石膏、やソーダガラス等が挙げられる。
又、攪拌翼1を備えたスクリューコンベア100は、上記の被混練物を、還元焙焼工程等の加熱工程に投入する前段階で行う前処理を行うための手段として、好ましく用いることができる。好ましい具体例として、鉄鋼ダストとカーボンを混練してペレット化する処理等を挙げることができる。
以上の攪拌翼1及びそれを用いた混練装置(スクリューコンベア100)によれば、以下のような効果を奏する。
(1) 本発明においては、混練装置用の攪拌翼1を、母材11と、母材11の先端に設置されている型枠12と、型枠12内に充填されてなる耐摩耗性強化部121とを有する構成とした。これらの構成要件の充足により、攪拌翼1は、被混練物による摩耗作用を受ける母材11の先端付近の耐摩耗性を重点的に向上させた。又、耐摩耗性強化部121を、型枠12への耐摩耗性合金の鋳込みによって形成することができる構造としたことにより、操業現場毎の固有の条件に合わせて、耐摩耗性強化部121の厚さを、適宜最適な厚さに容易に調整することもできるようになった。つまり、攪拌翼1は、その母材11の先端面111の摩耗の進行を十分に抑制することができるのみならず、耐摩耗性強化部121の寿命を、母材11の寿命と合せて最適化する調整も容易に行うことができるものとされている。これにより、攪拌翼1は、スクリューコンベア100等の混練装置の製造及び保守管理に係るコストを更に引き下げて、その経済性を著しく向上させることができるようになった。尚、例えば、特開2015―66533号公報に開示されているような、攪拌翼の先端部に硬質のチップを埋め込んだ複雑な先端部構成を有する攪拌翼と比較して、攪拌翼1は、製造コストは大幅に削減でき、尚且つ、母材11の寿命を加味した場合における必要十分な耐摩耗性は十分に担保できるので、経済性においては、より優位な構造である。
(2) 更に、型枠12を形成する金属板を、入手容易で安価な普通鋼からなる鉄板とした。この材料選択は、耐摩耗性強化部121を、型枠12を鋳型とした耐摩耗性合金の鋳造により形成することができる構成としたことにより初めて可能となった。攪拌翼1においては、型枠12の材料選択は、耐摩耗性強化部121の一部を構成する部材に求められるものと同等の耐摩耗性やその他の高度な耐久性にかかる条件に縛られないからである。これにより、スクリューコンベア100の製造コストや保守管理コストを抑制して、更にその経済性を高めることができる。
(3) 更に、本発明においては、従来の混練装置を、新たに攪拌翼1が配置されている構成とした。これによれば、その混練装置を、必要な耐摩耗性を維持したまま、保守管理性及び経済性において、従来よりも優れたものとすることができるようになった。
(4) 更に、混練装置が不等速二軸スクリューコンベアである場合に、これに攪拌翼1が配置されている構成とした。これにより、攪拌翼の先端部に特に高い負荷がかかる不等速二軸スクリューコンベアの操業において、上記(3)の効果を更に有効に発現させることができるようになった。
(5) 更に、(3)又は(4)の混練装置を用いた被混練物の混練方法を、被混練物が、ビッカース硬度が略50以上の鉱物を含有する粉体である場合に適用する構成とした。これにより、カーボンに代表される強い摩耗作用を有する被混練物を投入する際において、上記(1)から(4)のいずれかの発明の奏する効果が、より顕著な効果として発現する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。又、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
1 攪拌翼
11 母材
111 先端面
12 型枠
121 耐摩耗性強化部
13 取付け用台座部
131 攪拌翼取付け穴
2 回転軸
3 搬送スクリュー
4 ケーシング
5 電気駆動部
6 軸受け
7 機械ベース
8 投入口
9 排出口
100 スクリューコンベア

Claims (5)

  1. 混練装置用の攪拌翼であって、
    母材と、該母材の先端に設置されている、型枠と、耐摩耗性強化部とを有し、
    前記型枠は、金属板からなり、前記母材の先端面の外周を取り囲んで立設されていて、
    前記耐摩耗性強化部は、前記型枠の内部に充填されている耐摩耗性合金からなる、攪拌翼。
  2. 前記金属板が普通鋼からなる鉄板である請求項1に記載の攪拌翼。
  3. 請求項1又は2に記載の攪拌翼が配置されている混練装置。
  4. 前記混練装置が、不等速二軸スクリューコンベアである請求項3に記載の混練装置。
  5. 請求項3又は4のいずれかに記載の混練装置を用いた被混練物の混練方法であって、前記被混練物が、ビッカース硬度が略50以上の鉱物を含有する粉体である混練方法。
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