JP2019054754A - 林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内筒の回転トルクを外筒に伝達する緩衝用ゴムの劣化を抑制して長寿命化を図り、部分的に劣化または破損した場合にはその部分のみ交換することでコストダウンを推進できる林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法を提供する。
【解決手段】伐採された木材Wの表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材Wを送り出す林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1であって、駆動部によって回転駆動される内筒7と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブ8と、内筒7を内包するように配置され、外周面に木材Wが押し付けられる外筒9と、外筒9の内周面に周方向に間隔を隔てて内筒リブ8と互い違いに設けられた複数の外筒リブ10と、外筒リブ10と内筒リブ8との間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴム11と、を備えている。
【選択図】図6
【解決手段】伐採された木材Wの表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材Wを送り出す林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1であって、駆動部によって回転駆動される内筒7と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブ8と、内筒7を内包するように配置され、外周面に木材Wが押し付けられる外筒9と、外筒9の内周面に周方向に間隔を隔てて内筒リブ8と互い違いに設けられた複数の外筒リブ10と、外筒リブ10と内筒リブ8との間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴム11と、を備えている。
【選択図】図6
Description
本発明は、伐倒された木材の表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材を送り出す林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法に関する。
林業の分野において、従来チェーンソーで行っていた立木の伐倒、枝払い、玉切りの各作業を一連で行うようにした林業用ハーベスタマシンが知られている。この種の林業用ハーベスタマシンは、一般に、油圧ショベル機等の作業アームにショベルの代わりに装着され、把持アーム、チェーンソー、フィードローラーおよびカッタ等をユニットとして備えている。かかる林業用ハーベスタマシンは、立木を一対の把持アームによって把持した状態でチェーンソーにより切り倒し、伐倒された木材を一対のフィードローラーで挟んで長手方向に送り出し、カッタによって枝払いを行い、チェーンソーによって玉切りする(特許文献1〜3参照)。
このような林業用ハーベスタマシンにおいて、木材を挟んで送り出すフィードローラーとして、従来、駆動部によって回転駆動される内筒と、内筒を内包するように配置され外周面に木材が押し付けられる外筒と、外筒と内筒の間に配設されたリング状の緩衝用ゴムとを備えたものが知られている。緩衝用ゴムは、内筒の外周面と外筒の内周面とに加硫接着されており、外筒の外周面に木材が押し付けられた状態で駆動部によって内筒を回転駆動した際、内筒の回転トルクを外筒に伝達すると共に適宜変形する。緩衝用ゴムの変形により、フィードローラーの木材への食い付きが良好となって滑りが抑制され、ストレート形状ではない変形した木材に対しても追従性が良好となる。
ところで、かかるフィードローラーにおいては、内筒と外筒との間に加硫接着された緩衝用ゴムの接着面(内筒外周面、外筒内周面)の接線方向に回転トルクが作用するため、回転トルクが接着面に沿って加わることになる。このため、緩衝用ゴムが接着面から剥がされるように引っ張られ、経年使用によって接着面に剥がれが発生し、それが進行して緩衝用ゴムが内筒または外筒から完全に剥離すると、空転が生じ、木材を送り出せなくなってしまう。
こうなると、ユーザーは、フィードローラーを廃棄してアッセンブリとして新品に交換しなければならず、コストが嵩む。なお、内筒と外筒とを鉄板を介して溶接固定する修理も行われているが、内筒が鉄板を介して外筒に固定されると、緩衝用ゴムの弾性機能によって得ていた上述したメリットが失われてしまう。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、内筒の回転トルクを外筒に伝達する緩衝用ゴムの劣化を抑制して長寿命化を図り、部分的に劣化または破損した場合にはその部分のみ交換することでランニングコストを低減できる林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法を提供することにある。
上述した目的を達成すべく創案された本発明によれば、伐採された木材の表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材を送り出す林業用ハーベスタマシンのフィードローラーであって、駆動部によって回転駆動される内筒と、内筒の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブと、内筒を内包するように配置され、外周面に木材が押し付けられる外筒と、外筒の内周面に周方向に間隔を隔てて内筒リブと互い違いに設けられた複数の外筒リブと、外筒リブと内筒リブとの間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴムと、を備えたことを特徴とする林業用ハーベスタマシンのフィードローラーが提供される。
本発明に係る林業用ハーベスタマシンのフィードローラーにおいては、内筒リブの先端と外筒の内周面との間、外筒リブの先端と内筒の外周面との間に、夫々クリアランスが設けられ、外筒の外周面に木材が押し付けられたとき、緩衝用ゴムがクリアランスにおいて圧縮されるようになっていてもよい。
本発明に係る林業用ハーベスタマシンのフィードローラーにおいては、内筒を回転駆動する回転シャフトが駆動部に片持支持されており、緩衝用ゴムが、回転シャフトの軸方向に、駆動部に近い内方ゴムと駆動部から遠い外方ゴムとに分割され、外方ゴムが内方ゴムよりも硬いものであってもよい。
また、本発明によれば、硬さが異なる複数種類の木材を送り出す場合、緩衝用ゴムとして硬度の異なった複数種類の緩衝用ゴムを用意しておき、軟らかい木材を送り出すときは硬い緩衝用ゴムを外筒リブと内筒リブとの間に装着し、硬い木材を送り出すときは軟らかい緩衝用ゴムを外筒リブと内筒リブとの間に装着するようにした、ことを特徴とする林業用ハーベスタマシンのフィードローラーの使用方法が提供される。
本発明によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)内筒に設けられた内筒リブと外筒に設けられた外筒リブとの間に緩衝用ゴムが挟まれており、緩衝用ゴムが回転トルクによって内筒リブおよび外筒リブに押し付けられて圧縮変形するので、緩衝用ゴムの接着面が剥がされるように引っ張られていた従来タイプと比べると、緩衝用ゴムの局所的な劣化が抑制され長寿命化を図ることができる。
(2)各緩衝用ゴムが内筒リブと外筒リブとの間にそれぞれ着脱自在に介在されているので、劣化または破損した場合にはその部分の緩衝用ゴムのみ交換することでフィードローラーの性能を回復でき、フィードローラーをアッセンブリ交換していた従来タイプと比べてランニングコストを大幅に削減できる。
(1)内筒に設けられた内筒リブと外筒に設けられた外筒リブとの間に緩衝用ゴムが挟まれており、緩衝用ゴムが回転トルクによって内筒リブおよび外筒リブに押し付けられて圧縮変形するので、緩衝用ゴムの接着面が剥がされるように引っ張られていた従来タイプと比べると、緩衝用ゴムの局所的な劣化が抑制され長寿命化を図ることができる。
(2)各緩衝用ゴムが内筒リブと外筒リブとの間にそれぞれ着脱自在に介在されているので、劣化または破損した場合にはその部分の緩衝用ゴムのみ交換することでフィードローラーの性能を回復でき、フィードローラーをアッセンブリ交換していた従来タイプと比べてランニングコストを大幅に削減できる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(林業用ハーベスタマシン2)
図1に本発明の一実施形態に係るフィードローラー1を備えた林業用ハーベスタマシン2を示す。林業用ハーベスタマシン2は、油圧ショベル機3の作業アーム4にショベルの代わりに装着され、把持アーム5、チェーンソー6、フィードローラー1およびカッタ等をユニットとして備えている。かかる林業用ハーベスタマシン2は、立木を一対の把持アーム5によって把持した状態でチェーンソー6により切り倒し、伐倒された木材Wの表面に一対のフィードローラー1を挟むように押し付け(図7参照)、木材Wを長手方向に送り出し、カッタによって枝払いを行い、チェーンソー6によって玉切りする。
図1に本発明の一実施形態に係るフィードローラー1を備えた林業用ハーベスタマシン2を示す。林業用ハーベスタマシン2は、油圧ショベル機3の作業アーム4にショベルの代わりに装着され、把持アーム5、チェーンソー6、フィードローラー1およびカッタ等をユニットとして備えている。かかる林業用ハーベスタマシン2は、立木を一対の把持アーム5によって把持した状態でチェーンソー6により切り倒し、伐倒された木材Wの表面に一対のフィードローラー1を挟むように押し付け(図7参照)、木材Wを長手方向に送り出し、カッタによって枝払いを行い、チェーンソー6によって玉切りする。
(フィードローラー1)
図2に本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1の斜視図を、図3にフィードローラー1の分解斜視図を示す。本実施形態に係るフィードローラー1は、上述した林業用ハーベスタマシン2によって伐採された木材Wの表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材Wを送り出すものであり(図7参照)、駆動部によって回転駆動される内筒7と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブ8と、内筒7を内包するように配置され、外周面に木材Wが押し付けられる外筒9と、外筒9の内周面に周方向に間隔を隔てて内筒リブ8と互い違いに設けられた複数の外筒リブ10と、外筒リブ10と内筒リブ8との間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴム11とを備えている。
図2に本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1の斜視図を、図3にフィードローラー1の分解斜視図を示す。本実施形態に係るフィードローラー1は、上述した林業用ハーベスタマシン2によって伐採された木材Wの表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材Wを送り出すものであり(図7参照)、駆動部によって回転駆動される内筒7と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブ8と、内筒7を内包するように配置され、外周面に木材Wが押し付けられる外筒9と、外筒9の内周面に周方向に間隔を隔てて内筒リブ8と互い違いに設けられた複数の外筒リブ10と、外筒リブ10と内筒リブ8との間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴム11とを備えている。
図3に示す緩衝用ゴム11は、内筒7と外筒9との間の開口を略覆うようにリング状に形成された押さえプレート12によって、内筒7と外筒9との間から脱落しないように押さえられる。押さえプレート12は、セットスクリュー(イモネジ)13によって内筒7に固定されている(図6(b)参照)。詳しくは、図3に示すように、リング状の押さえプレート12の内周面に周方向に間隔を隔てて第1雌ネジ凹部14が形成され、第1雌ネジ凹部14の位置に合わせて内筒7の外周面に第2雌ネジ凹部15が形成され、第1雌ネジ凹部14と第2雌ネジ凹部15とが付合されて形成されるネジ穴にセットスクリュー13がネジ込まれている。セットスクリュー13を緩め、押さえプレート12を内筒7から取り外すことで、緩衝用ゴム8を内筒7と外筒9との間の開口から取り外すことができる。内筒7は、内筒アッセンブリ16に組み込まれ、外筒9は外筒アッセンブリ17に組み込まれている。
(外筒アッセンブリ17)
図4(a)に外筒アッセンブリ17の斜視図を、図4(b)に外筒アッセンブリ17の分解斜視図を示す。外筒アッセンブリ17は、外筒9と、外筒9の外周面に周方向に間隔を隔てて溶接された複数のスパイク部材18と、外筒9の内周面に溶接された外筒リング19と、外筒リング19および外筒9の内周面に溶接された複数(本実施形態では4個)の外筒リブ10とを備えている。外筒リブ10は、外筒9の内周面に径方向に沿って放射状に溶接されている。スパイク部材18は、複数のスパイク18aを備えており、これらスパイク18aが使用時に木材Wの表面に食い込む(図7参照)。
図4(a)に外筒アッセンブリ17の斜視図を、図4(b)に外筒アッセンブリ17の分解斜視図を示す。外筒アッセンブリ17は、外筒9と、外筒9の外周面に周方向に間隔を隔てて溶接された複数のスパイク部材18と、外筒9の内周面に溶接された外筒リング19と、外筒リング19および外筒9の内周面に溶接された複数(本実施形態では4個)の外筒リブ10とを備えている。外筒リブ10は、外筒9の内周面に径方向に沿って放射状に溶接されている。スパイク部材18は、複数のスパイク18aを備えており、これらスパイク18aが使用時に木材Wの表面に食い込む(図7参照)。
図4(b)に示す外筒リング19は、その内周縁に周方向に間隔を隔ててプレート凹部20が複数(本実施形態では4個)形成されている。また、外筒リブ10には、プレート凹部20と噛み合うリブ凹部21が形成されている。外筒リブ10は、リブ凹部21がプレート凹部20に噛み合った状態で、外筒リング19および外筒9に溶接されている。これにより、外筒リブ10に加わる軸廻りの回転トルクが、外筒リブ10のリブ凹部21の括れ部22からプレート凹部20の縦壁23を介して外筒リング19に伝達され、外筒9に伝達される。なお、外筒リブ10の数は4に限られず、2以上であればよい。
(内筒アッセンブリ16)
図5(a)に内筒アッセンブリ16の斜視図を、図5(b)に内筒アッセンブリ16の分解斜視図を示す。内筒アッセンブリ16は、内筒7と、内筒7の内周面に溶接された内筒リング24と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて放射状に溶接された複数(本実施形態では4個)の内筒リブ8とを備えている。内筒リブ8には、リブ凹部25が形成されており、リブ凹部25が、図4に示す外筒リング19に、周方向および径方向に移動自在に係合するようになっている。なお、内筒リブ8の数は4に限られず、2以上であればよい。
図5(a)に内筒アッセンブリ16の斜視図を、図5(b)に内筒アッセンブリ16の分解斜視図を示す。内筒アッセンブリ16は、内筒7と、内筒7の内周面に溶接された内筒リング24と、内筒7の外周面に周方向に間隔を隔てて放射状に溶接された複数(本実施形態では4個)の内筒リブ8とを備えている。内筒リブ8には、リブ凹部25が形成されており、リブ凹部25が、図4に示す外筒リング19に、周方向および径方向に移動自在に係合するようになっている。なお、内筒リブ8の数は4に限られず、2以上であればよい。
図5(b)に示すように、内筒7の外周面には、周方向に間隔を隔てて第2雌ネジ凹部15が複数形成されている。第2雌ネジ凹部15は、既述のように、図3に示す押さえプレート12の内周面に形成された第1雌ネジ凹部14と付合されてネジ穴を構成し、そのネジ孔にセットスクリュー13がネジ込まれる。内筒リング24には、内筒7を回転させる駆動部の駆動シャフト26(図6(b)参照)を固定するための孔27が形成されている。
(内筒リブ8、外筒リブ10)
図6(a)にフィードローラー1の輪切り断面図を、図6(b)にフィードローラー1の側断面図を示す。図6(a)に示すように、内筒リブ8の先端と外筒9の内周面との間、外筒リブ10の先端と内筒7の外周面との間には、夫々クリアランスCが設けられている。また、図6(b)に示すように、外筒リング19の内周面と内筒7の外周面との間には、ギャップGが周方向に設けられている。ギャップGとクリアランスCの径方向の寸法は等しいか、或いはギャップGがクリアランスCより大きい。
図6(a)にフィードローラー1の輪切り断面図を、図6(b)にフィードローラー1の側断面図を示す。図6(a)に示すように、内筒リブ8の先端と外筒9の内周面との間、外筒リブ10の先端と内筒7の外周面との間には、夫々クリアランスCが設けられている。また、図6(b)に示すように、外筒リング19の内周面と内筒7の外周面との間には、ギャップGが周方向に設けられている。ギャップGとクリアランスCの径方向の寸法は等しいか、或いはギャップGがクリアランスCより大きい。
これにより、図7に示すように、外筒9の外周面に木材Wが押し付けられたとき、緩衝用ゴム11がクリアランスCにおいて径方向に圧縮されることになる。よって、フィードローラー1の木材Wへの食い付きが良好となって滑りが抑制され、ストレート形状ではない変形した木材Wに対しても追従性が良好となる。
また、図6に示す外筒9の外周面に木材Wを押し付けた状態で、内筒リング24に取り付けられた回転シャフト26を駆動部で回転させて木材Wを送り出す際(図7参照)、緩衝用ゴム11が内筒リブ8と外筒リブ10との間に挟まれて周方向に圧縮されて径方向に膨張するため、これによりクリアランスCの範囲で弾性変形する緩衝用ゴム11の弾性係数が高まり、木材Wの支持剛性が高まる。
(緩衝用ゴム11)
図6(b)に示すように、本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1においては、内筒7を回転駆動する回転シャフト26が片持支持されており、緩衝用ゴム11が、回転シャフト26の軸方向に、駆動部に近い内方ゴム11aと駆動部から遠い外方ゴム11bとに分割されている。ここで、外方ゴム11bに内方ゴム11aよりも硬いものを用いることで、図7(a)に示すように、木材Wを一対のフィードローラー1で挟持して送り出す際、木材Wの重量によって生じるモーメントMによってフィードローラー1が回転シャフト26に対して開くように傾く事態を抑制できる。これにより、木材Wを適切に送り出すことができ、また、回転シャフト26を駆動する駆動部の負担を軽減できる。
図6(b)に示すように、本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1においては、内筒7を回転駆動する回転シャフト26が片持支持されており、緩衝用ゴム11が、回転シャフト26の軸方向に、駆動部に近い内方ゴム11aと駆動部から遠い外方ゴム11bとに分割されている。ここで、外方ゴム11bに内方ゴム11aよりも硬いものを用いることで、図7(a)に示すように、木材Wを一対のフィードローラー1で挟持して送り出す際、木材Wの重量によって生じるモーメントMによってフィードローラー1が回転シャフト26に対して開くように傾く事態を抑制できる。これにより、木材Wを適切に送り出すことができ、また、回転シャフト26を駆動する駆動部の負担を軽減できる。
(作用・効果)
本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1によれば、図6(a)に示すように、回転シャフト26の回転トルクは、内筒7、内筒リブ8、緩衝用ゴム11、外筒リブ10、外筒9と伝達される。ここで、緩衝用ゴム11は、内筒7に設けられた内筒リブ8と外筒9に設けられた外筒リブ10との間に挟まれており、回転トルクによって内筒リブ8および外筒リブ10挟まれるように押し付けられ、圧縮変形して回転トルクを伝達する。従って、内筒7と外筒9との間に緩衝用ゴム11を加硫接着していた従来タイプのように緩衝用ゴム11の接着面(内筒外周面、外筒内周面)が剥がされるように引っ張られることはなく、緩衝用ゴム11の局所的な劣化が抑制され、長寿命化を図ることができる。
本実施形態に係る林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1によれば、図6(a)に示すように、回転シャフト26の回転トルクは、内筒7、内筒リブ8、緩衝用ゴム11、外筒リブ10、外筒9と伝達される。ここで、緩衝用ゴム11は、内筒7に設けられた内筒リブ8と外筒9に設けられた外筒リブ10との間に挟まれており、回転トルクによって内筒リブ8および外筒リブ10挟まれるように押し付けられ、圧縮変形して回転トルクを伝達する。従って、内筒7と外筒9との間に緩衝用ゴム11を加硫接着していた従来タイプのように緩衝用ゴム11の接着面(内筒外周面、外筒内周面)が剥がされるように引っ張られることはなく、緩衝用ゴム11の局所的な劣化が抑制され、長寿命化を図ることができる。
図6(b)に示すセットスクリュー13を緩め、押さえプレート12を内筒7から取り外すことで、緩衝用ゴム11を内筒7と外筒9との間の開口から軸方向に取り外すことができる。すなわち、各緩衝用ゴム11が内筒リブ8と外筒リブ10との間に夫々着脱自在に介在されているので、劣化または破損した場合にはその部分の緩衝用ゴム11のみ交換することでフィードローラー1の性能を回復できる。このように、簡単な修理(補修)によってフィードローラー1を再生できるので、フィードローラー1をアッセンブリ交換していた従来タイプ(内筒7と外筒9との間に緩衝用ゴム11を加硫接着したタイプ)と比べると、ランニングコストを大幅に削減できる。
図6(a)に示すように、内筒リブ8と外筒リブ10との周方向の間隔を等しくすることで、緩衝用ゴム11の形状を全て同形状にできるので、緩衝用ゴム11の製造コストひいてはフィードローラー1の製造コストを削減できる。また、外筒9の形状等が異なる別タイプのフィードローラー1に対しても本実施形態の緩衝用ゴム11を用いることができ、部品の共通化によって製造コストを削減できる。
図6(a)に示すように、内筒リブ8の先端と外筒9の内周面との間、外筒リブ10の先端と内筒7の外周面との間には、夫々クリアランスCが設けられている。これにより、外筒9の外周面に木材Wが押し付けられたとき(図7参照)、緩衝用ゴム11がクリアランスCにおいて径方向に圧縮され、フィードローラー1の木材Wへの食い付きが良好となって滑りが抑制され、ストレート形状ではない変形した木材Wに対しても追従性が良好となる。
また、図6(a)、図6(b)に示す外筒9の外周面に木材Wを押し付けた状態で、内筒8を回転シャフト26で回転させて木材Wを送り出す際(図7参照)、緩衝用ゴム11が内筒リブ8と外筒リブ10との間に挟まれて周方向に圧縮されて径方向に膨張するため、クリアランスCの範囲で弾性変形する緩衝用ゴム11の弾性係数が高まり、木材Wの支持剛性が高まる。
図6(b)に示すように、内筒7を回転駆動する回転シャフト26が駆動部に片持支持されており、緩衝用ゴム11が、駆動部に近い内方ゴム11aと駆動部から遠い外方ゴム11bとに分割されている。ここで、外方ゴム11bに内方ゴム11aよりも硬いものを用いることで、図7(a)に示すように、木材Wを一対のフィードローラー1で挟持して送り出す際、木材Wの重量により生じるモーメントMによってフィードローラー1が回転シャフト26に対して開くように傾く事態を抑制でき、木材Wを適切に送り出すことができる。また、回転シャフト26を駆動する駆動部の負担を軽減できる。
(林業用ハーベスタマシン2のフィードローラー1の使用方法)
本実施形態に係るフィードローラー1によれば、図6(b)に示すセットスクリュー13を緩め、押さえプレート12を内筒7から取り外すことで、緩衝用ゴム11を内筒7と外筒9との間の開口から取り外すことができるので、硬さが異なる複数種類の木材Wを送り出す場合(例えば杉林を伐採した後に檜林を伐採する場合など)、緩衝用ゴム11として硬度の異なった複数種類の緩衝用ゴム11を用意しておき、軟らかい木材Wを送り出すときは硬い緩衝用ゴム11を外筒リブ10と内筒リブ8との間に装着し、硬い木材Wを送り出すときは軟らかい緩衝用ゴム11を外筒リブ10と内筒リブ8との間に装着することで、硬さの異なる複数種類の木材Wに適切に対応できる。
本実施形態に係るフィードローラー1によれば、図6(b)に示すセットスクリュー13を緩め、押さえプレート12を内筒7から取り外すことで、緩衝用ゴム11を内筒7と外筒9との間の開口から取り外すことができるので、硬さが異なる複数種類の木材Wを送り出す場合(例えば杉林を伐採した後に檜林を伐採する場合など)、緩衝用ゴム11として硬度の異なった複数種類の緩衝用ゴム11を用意しておき、軟らかい木材Wを送り出すときは硬い緩衝用ゴム11を外筒リブ10と内筒リブ8との間に装着し、硬い木材Wを送り出すときは軟らかい緩衝用ゴム11を外筒リブ10と内筒リブ8との間に装着することで、硬さの異なる複数種類の木材Wに適切に対応できる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
本発明は、伐倒された木材の表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで木材を送り出す林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法に利用できる。
1 フィードローラー
2 林業用ハーベスタマシン
7 内筒
8 内筒リブ
9 外筒
10 外筒リブ
11 緩衝用ゴム
11a 内方ゴム
11b 外方ゴム
26 回転シャフト
W 木材
C クリアランス
2 林業用ハーベスタマシン
7 内筒
8 内筒リブ
9 外筒
10 外筒リブ
11 緩衝用ゴム
11a 内方ゴム
11b 外方ゴム
26 回転シャフト
W 木材
C クリアランス
Claims (4)
- 伐採された木材の表面に押し付けられた状態で回転駆動されることで前記木材を送り出す林業用ハーベスタマシンのフィードローラーであって、
駆動部によって回転駆動される内筒と、
該内筒の外周面に周方向に間隔を隔てて設けられた複数の内筒リブと、
前記内筒を内包するように配置され、外周面に前記木材が押し付けられる外筒と、
該外筒の内周面に周方向に間隔を隔てて前記内筒リブと互い違いに設けられた複数の外筒リブと、
該外筒リブと前記内筒リブとの間にそれぞれ着脱可能に介在された緩衝用ゴムと、
を備えたことを特徴とする林業用ハーベスタマシンのフィードローラー。 - 前記内筒リブの先端と前記外筒の内周面との間、前記外筒リブの先端と前記内筒の外周面との間に、夫々クリアランスが設けられ、
前記外筒の外周面に前記木材が押し付けられたとき、前記緩衝用ゴムが前記クリアランスにおいて圧縮される、
ことを特徴とする請求項1に記載の林業用ハーベスタマシンのフィードローラー。 - 前記内筒を回転駆動する回転シャフトが前記駆動部に片持支持されており、
前記緩衝用ゴムが、前記回転シャフトの軸方向に、前記駆動部に近い内方ゴムと前記駆動部から遠い外方ゴムとに分割され、
該外方ゴムが前記内方ゴムよりも硬い、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の林業用ハーベスタマシンのフィードローラー。 - 硬さが異なる複数種類の木材を送り出す場合、前記緩衝用ゴムとして硬度の異なった複数種類の緩衝用ゴムを用意しておき、
軟らかい木材を送り出すときは硬い緩衝用ゴムを前記外筒リブと前記内筒リブとの間に装着し、硬い木材を送り出すときは軟らかい緩衝用ゴムを前記外筒リブと前記内筒リブとの間に装着するようにした、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の林業用ハーベスタマシンのフィードローラーの使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017181100A JP2019054754A (ja) | 2017-09-21 | 2017-09-21 | 林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017181100A JP2019054754A (ja) | 2017-09-21 | 2017-09-21 | 林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法 |
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ID=66105979
Family Applications (1)
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JP2017181100A Pending JP2019054754A (ja) | 2017-09-21 | 2017-09-21 | 林業用ハーベスタマシンのフィードローラー及びその使用方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019054754A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4011198A1 (en) | 2020-12-11 | 2022-06-15 | INESC TEC Instituto de Engenharia de Sistemas de Computadores, Tecnologia e Ciência | A forestry autonomous vehicle |
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2017
- 2017-09-21 JP JP2017181100A patent/JP2019054754A/ja active Pending
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