JP2019054359A - 産業用制御装置 - Google Patents
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A−1.全体装置構成:
図1は、本発明の一実施形態としての産業用制御装置30を適用したロボット制御システム10の概略構成を示すブロック図である。ロボット制御システム10は、産業用ロボット60(以下、単に「ロボット60」と呼ぶ)を制御するためのシステムであり、後述するセンサ20での検出値に応じてロボット60を制御する。ロボット制御システム10は、上述のセンサ20および産業用制御装置30に加えて、ロボットコントローラ40と、アクチュエータ50とを備える。
図2は、図1に示す入力モジュール100の詳細構成を示すブロック図である。入力モジュール100は、入力端子101と、変換対象信号出力部110と、アナログディジタル変換部120(AD変換部120)と、マイコン150とを備える。入力端子101は、センサ20と電気的に接続されており、センサ20から出力されるアナログ信号を入力する。
図3は、第1実施形態における正常性判定処理の手順を示すフローチャートである。入力モジュール100の電源がオンすると、正常性判定部132により正常性判定処理が実行される。正常性判定処理とは、変換対象信号出力部110、AD変換部120、および記憶部140の正常性を判定するための処理である。
図4は、第2実施形態における入力モジュール100aの詳細構成を示すブロック図である。第2実施形態における入力モジュール100aは、変換対象信号出力部110に代えて変換対象信号出力部110aを備える点、およびAD変換部120に代えてAD変換部120aを備える点において、第1実施形態における入力モジュール100と異なる。第2実施形態の入力モジュール100aにおけるその他の構成は、第1実施形態の入力モジュール100と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第2実施形態におけるロボット制御システムの構成は、上述の変換対象信号出力部110aおよびAD変換部120aを除き、第1実施形態におけるロボット制御システム10の構成と同じである。
図5は、第3実施形態における正常性判定処理の手順を示すフローチャートである。第3実施形態における正常性判定処理は、ステップS110に代えてステップS111を実行する点において、図3に示す第1実施形態における正常性判定処理と異なる。第3実施形態における正常性判定処理のその他の手順は、第1実施形態の正常性判定処理の手順と同じであるので、同一の手順には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第3実施形態におけるロボット制御システムの装置構成は、第1実施形態のロボット制御システム10と同じであるので、同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。
D−1.他の実施形態1:
第1、2実施形態では、ステップS110において、上書き前と上書き後とで演算処理の結果が同じであると判定した場合(ステップS110:YES)、記憶部140は異常であると判定されていた。また、第3実施形態では、ステップS111において、前回の演算結果と今回の演算処理の結果とのうち少なくとも一方が正常値範囲内でないと判定された場合(ステップS111:NO)、記憶部140は異常であると判定されていた。しかし、記憶部140は正常に動作しているにも関わらず、変換対象信号出力部110、110aと、AD変換部120、120aとのうち少なくとも一方が異常のために、たまたま演算結果が同じになる、或いは、前回の演算結果と今回の演算処理の結果とのうち少なくとも一方が正常値範囲内でなくなる場合もある。そこで、正常性判定部132は、より詳細な正常性判定を行うように構成されてもよい。具体的には、異常のパターンをより細分化して異常箇所を精度良く特定するようにしてもよい。例えば、図6に示すような正常性判定テーブルを予め記憶部140に記憶しておき、かかるテーブルに応じて、正常性の判断、また、異常の場合には、異常箇所を特定してもよい。
各実施形態では、演算実行部131が実行する演算処理は、2つの変換後電圧値のうち、一方を被除数とし他方を除数とする除算であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、除算やべき算など、2つの変換後電圧値を互いに置き換えた演算結果が互いに異なる値となる任意の演算処理を、演算実行部131が実行する演算処理としてもよい。このような構成においても、各実施形態と同様な効果を有する。
変換対象信号出力部の構成は、第1、2実施形態の変換対象信号出力部110の構成および第3実施形態の変換対象信号出力部110aの構成に限定されない。例えば、第1の変換対象アナログ信号として、各実施形態と同様に変換対象アナログ信号Vk1aを出力し、第2の変換対象アナログ信号として、入力端子101に入力されるアナログ信号をそのまま出力する構成としてもよい。また、例えば、上記抵抗器R1、R2、R3の合計3つからなる分圧器を、1つだけ用意しておき、抵抗器R1とR2との間から出力されるアナログ信号を第1の変換対象アナログ信号として出力し、抵抗器R2とR3との間から出力されるアナログ信号を第2の変換対象アナログ信号として出力する構成としてもよい。すなわち、一般には、互いに異なる電圧値の2つの変換対象アナログ信号を出力する任意の構成を、変換対象信号出力部が有してもよい。
各実施形態では、自己診断機能は入力モジュール100、100aが有していたが、プログラマブルロジックコントローラ200や出力モジュール300が備える構成としてもよい。例えば、プログラマブルロジックコントローラ200や出力モジュール300が、駆動に必要な電源をDC/DC変換装置を利用して生成する場合、例えば、24Vの直流電源から3.3Vの直流電源を生成する場合、かかるDC/DC変換装置の正常性を判定するために自己診断機能を有する装置を配置する場合が想定される。この構成では、上述した入力端子101、変換対象信号出力部110、110a、AD変換部120、120a、マイコン150と同様な機能を有する自己診断部を設け、DC/DC変換装置から出力されるアナログ信号(3.3V電源)を入力端子101に入力し、AD変換した後、変換後ディジタル信号に基づきDC/DC変換装置の正常性を判定する。また、かかる自己診断部自体を自己診断するために、上述した各実施形態の正常性判定処理を実行してもよい。また、産業用制御装置30は、ロボット60(産業用ロボット60)を制御するためのロボット制御システム10に限らず、AD変換機能を有する任意の産業用設備や産業用機械を制御するために用いられてもよい。
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、演算実行部131、正常性判定部132および指示信号出力部133のうちの少なくとも1つの機能部を、集積回路、ディスクリート回路、またはそれらの回路を組み合わせたモジュールにより実現してもよい。また、本開示の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データパケットを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
20…センサ
30…産業用制御装置
40…ロボットコントローラ
50…アクチュエータ
60…ロボット
100…入力モジュール
100a…入力モジュール
101…入力端子
110…変換対象信号出力部
110a…変換対象信号出力部
111…第1分圧器
112…第2分圧器
115…テスト用アナログ信号出力部
120…アナログディジタル変換部(AD変換部)
120a…アナログディジタル変換部(AD変換部)
121…第1AD変換装置
122…第2AD変換装置
123…第3AD変換装置
124…マルチプレクサ
125…AD変換部
130…CPU
131…演算実行部
132…正常性判定部
133…指示信号出力部
140…記憶部
150…マイコン
200…プログラマブルロジックコントローラ
300…出力モジュール
R1〜R4…抵抗器
Vk1a…変換対象アナログ信号
Vk1d…変換後ディジタル信号
Vk1d/Vk2d…第1演算結果
Vk2a…変換対象アナログ信号
Vk2d…変換後ディジタル信号
Vk2d/Vk1d…第2演算結果
Claims (9)
- 産業用制御装置であって、
互いに異なる電圧値の2つの変換対象アナログ信号を出力する変換対象信号出力部と、
前記2つの変換対象アナログ信号を入力し、各変換対象アナログ信号に応じた互いに異なる電圧値の2つの変換後ディジタル信号を出力するアナログディジタル変換部と、
前記2つの変換後ディジタル信号の示す2つの電圧値である2つの変換後電圧値を用いた演算処理であって、前記2つの変換後電圧値を互いに置き換えた演算結果が互いに異なる値となる予め定められた演算処理を実行する演算実行部と、
前記2つの変換後電圧値を互いに置き換えて得られる2つの前記演算処理の結果を、順次上書きして記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記演算処理の結果に基づき、前記変換対象信号出力部と、前記アナログディジタル変換部と、前記記憶部と、のうちの少なくとも1つの正常性を判定する正常性判定部と、
を備える、産業用制御装置。 - 請求項1に記載の産業用制御装置において、
前記演算処理は、前記2つの変換後電圧値の一方を被除数とし、他方を除数とする除算である、産業用制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の産業用制御装置において、
前記変換対象信号出力部は、センサが出力する単一のアナログ信号を入力する2つの分圧器であって、互いに分圧比が異なる2つの分圧器を有し、
前記2つの変換対象アナログ信号は、前記2つの分圧器からそれぞれ出力されるアナログ信号である、
産業用制御装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の産業用制御装置において、
前記アナログディジタル変換部は、2つのアナログディジタル変換装置を有し、
前記2つの変換対象アナログ信号は、それぞれ前記2つのアナログディジタル変換装置の内の互いに異なるアナログディジタル変換装置に入力される、
産業用制御装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の産業用制御装置において、
前記正常性判定部は、前記記憶部に記憶されている前記演算処理の結果が上書き前と上書き後とで同じ場合に、前記記憶部は異常であると判定する、
産業用制御装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の産業用制御装置において、
前記正常性判定部は、前記2つの演算処理の結果が予めそれぞれに定められた正常値範囲内の値であるか否かを判定し、前記2つの演算処理の結果がいずれも前記正常値範囲内の値であると判定された場合に、前記記憶部は正常であると判定する、
産業用制御装置。 - 請求項6に記載の産業用制御装置において、
前記正常性判定部は、前記2つの変換後電圧値が、予めそれぞれに定められた正常電圧範囲内の値であるか否かを判定し、
前記正常性判定部は、前記2つの演算処理の結果がいずれも前記正常値範囲内の値ではないと判定された場合であって、前記2つの変換後電圧値のうちの一方が前記正常電圧範囲内の値ではないと判定された場合に、前記記憶部は正常であると判定する、
産業用制御装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の産業用制御装置において、
前記記憶部は、前記2つの変換後電圧値を互いに置き換えて得られる2つの前記演算処理の結果を、予め定められた期間ごとに順次上書きして記憶する、
産業用制御装置。 - 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の産業用制御装置において、
前記2つの変換対象アナログ信号は、センサが出力する単一のアナログ信号から生成された信号であり、
前記2つの変換後ディジタル信号のうちの少なくとも一方に応じた指示信号を、ロボットを制御するロボットコントローラに出力する出力モジュールを、さらに備える、
産業用制御装置。
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JP7318441B2 (ja) | 2019-09-18 | 2023-08-01 | 株式会社デンソーウェーブ | アナログ入力装置 |
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