JP2014086748A - 逐次比較型a/dコンバータ及び逐次比較型a/dコンバータの補正チャージ方法 - Google Patents

逐次比較型a/dコンバータ及び逐次比較型a/dコンバータの補正チャージ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 容量アレイ部の容量に断線が発生しても正常なA/D変換を行うことができる逐次比較型A/Dコンバータ及び逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法を提供すること。
【解決手段】容量アレイ素子群2は、信号線8に接続され、それぞれ容量値が異なる複数の容量が並列に配列される。コンパレータ4は、信号線8とグランド電圧GNDとを比較する。誤差検出部5は、容量検査情報21と期待値テーブル22とから誤差を検出する。補正チャージ決定部6は、誤差検出結果と比較結果とに基づき、複数の容量のそれぞれに対する補正チャージ回数を決定する。記憶装置7は、複数の容量のそれぞれに対する補正チャージ回数を記憶する。制御回路1は、複数の容量への補正チャージ動作を制御する。補正チャージ回路3は、補正チャージ回数に対応する電荷を、複数の容量のうちで制御回路1が指定した容量に補正チャージする。
【選択図】図1A

Description

本発明は逐次比較型A/Dコンバータ及び逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法に関し、例えばフォルトトレラント機能を有する逐次比較型A/Dコンバータ及び逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法に関する。
近年、例えば自動車などでは、温度異常を検知する温度管理システムが搭載されている。一般的に、このような温度管理システムには逐次比較型A/Dコンバータが組み込まれたマイクロコンピュータが搭載され、温度センサーとして利用されるケースが増えている。この場合、逐次比較型A/Dコンバータは、温度センサーからのアナログ信号をデジタル信号に変換する。そして、マイクロコンピュータ内のCPU等でデジタル信号が期待値と比較されることで、異常の発生有無を検知することができる。
逐次比較型A/Dコンバータの一例について説明する。例えば、容量アレイを有する逐次比較型A/Dコンバータにおいて、容量アレイに含まれる容量値のばらつきを補正する手法が提案されている(特許文献1)。この手法では、入力アナログ信号のサンプリングに用いる容量よりも容量値が小さい補正用容量を有する。そして、ばらつきが生じているサンプリング用容量で生じるサンプリング電荷の誤差を、補正用容量を用いて補正することができる。
例えば、自動車の走行中にマイクロコンピュータに組み込まれた逐次比較型A/Dコンバータが故障した場合、マイクロコンピュータは温度センサーが温度を検知できない、或いは誤動作する恐れが有る。この場合でも、自動車などの運輸機械では、安全な運用が可能であることが求められる。よって、システムの一部に問題が生じた場合に、たとえ機能が縮小し、動作速度が低下しても、システム全体が機能停止することなく動作を継続できる機能(いわゆるフォルトトレラント)への要求が高まっている。また、自動車などの使用年数を考えると、10年を超える長期使用も考えられる。そのため、使用中の経年劣化や断線などの故障が発生したとしても安全に動作させるため、フォルトトレラントが必要となる。
特開2011−188097号公報
ところが、発明者らは、特許文献1に記載の逐次比較型A/Dコンバータは、以下の問題点を有することを見出した。この逐次比較型A/Dコンバータでは、サンプリング用容量が断線した場合に補正用容量で補正を行おうとすると、サンプリング容量と個数及び容量値が同じ補正用容量を設けなければならず、現実的ではない。また、容量が断線してもフォルトトレラントを実現できる逐次比較型A/Dコンバータを実現するには、容量の個数が増大するので、回路面積の増大が避けられない。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、逐次比較型A/Dコンバータは、一端が共通線と接続され、それぞれ容量値が異なる複数の容量が並列に配列され、入力アナログ信号がサンプリングされる容量アレイ部と、前記共通線と基準電圧とを比較する比較器と、予め定められた前記複数の容量のそれぞれの容量値の期待値と、外部から与えられる前記複数の容量のそれぞれの容量値の実測値と、の間の誤差を検出する誤差検出部と、前記誤差検出部での誤差検出結果と前記比較器での比較結果とに基づき、前記複数の容量のそれぞれに対する補正チャージ回数を決定する補正チャージ決定部と、前記補正チャージ決定部で決定された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数に基づき、前記容量アレイ部の前記複数の容量への補正チャージ動作を制御する制御回路と、前記制御回路からの制御信号により、前記補正チャージ回数に対応する電荷を、前記複数の容量のうちで前記制御回路が指定した容量に補正チャージする補正チャージ回路と、を備えるものである。
容量アレイ部の容量に断線が発生しても正常なA/D変換を行うことができる逐次比較型A/Dコンバータ及び逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法を提供することができる。
実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の構成を模式的に示す構成図である。 実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の容量アレイ素子群2の構成を模式的に示す拡大図である。 補正チャージ回路3の構成例を模式的に示す回路図である。 実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の通常のA/D変換動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の逐次比較レジスタ40の配置を模式的に示すブロック図である。 入力アナログ信号AINのサンプリング工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。 入力アナログ信号AINのサンプリング工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。 ホールド工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。 ホールド工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。 第1の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。 第1の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。 VAIN>1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。 VAIN>1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。 VAIN<1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。 VAIN<1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。 A/Dコンバータ100が3ビットのA/Dコンバータである場合のA/D変換動作での各ビットの値と判定条件を示す図である。 実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の補正チャージ動作を含むA/D変換動作を示すフローチャートである。 補正チャージ工程の動作を示すフローチャートである。 補正チャージを行う容量の指定と補正チャージ回数との関係を示す表である。 補正チャージ用容量10にチャージを行う場合の接続関係を示す回路図である。 容量C1_2に補正チャージを行う場合の接続関係を示す回路図である。 実施の形態3にかかるマイクロコンピュータ300の使用態様を模式的に示すブロック図である。 4ビットの場合のA/D変換動作を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
実施の形態1
まず、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100について説明する。図1Aは、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の構成を模式的に示す構成図である。図1Bは、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の容量アレイ素子群2の構成を模式的に示す拡大図である。なお、説明を簡素化するため、以下では、A/Dコンバータ100が3ビットのA/Dコンバータとして構成される例について説明する。A/Dコンバータ100は、容量アレイ型の逐次比較型A/Dコンバータとして構成される。A/Dコンバータ100は、制御回路1、容量アレイ素子群2、補正チャージ回路3、コンパレータ(比較器)4、誤差検出部5、補正チャージ決定部6、記憶装置7、信号線8及びスイッチ9を有する。
制御回路1は、記憶装置7から読み出した補正チャージの対象として指定された容量の情報及び補正チャージ回数に基づいて、容量アレイ素子群2を制御する。入力アナログ信号AINは、A/Dコンバータ100のアナログ/デジタル変換の対象となる入力信号である。例えば車載向けマイクロコンピュータの分野では、マイクロコンピュータの外部から入力する速度や温度などが、入力アナログ信号AINとして入力される。以下、入力アナログ信号AINの電圧をVAINとする。
容量アレイ素子群2は、複数の容量を有し、外部から入力アナログ信号AIN、第1の基準電圧REF_P(例えば、電源電圧AVDD)、第2の基準電圧REF_M(例えば、グランド電圧GND)が入力される。なお、第1の基準電圧REF_Pは、第2の基準電圧REF_Mと比べて高い電圧であるものとする。また、容量アレイ素子群2は、信号線8と接続される。信号線8は、コンパレータ4の一方の入力と補正チャージ回路3の出力との間を接続する。
容量アレイ素子群2の各容量の一方の端子(第1の端子とも称する)は、第4のスイッチと接続される。第4のスイッチの他端には、信号線8が接続される。容量アレイ素子群2の各容量の他方の端子(第2の端子とも称する)は、第1〜第3のスイッチの一端と接続される。第1のスイッチの他端には、入力アナログ信号AINが入力される。第2のスイッチの他端には、第1の基準電圧REF_Pが入力される。第3のスイッチの他端には、第2の基準電圧REF_Mが入力される。第1〜第3のスイッチは、制御回路1からの制御信号CON1によってオン/オフが制御される。
A/Dコンバータ100が3ビットのA/Dコンバータとして構成される場合、容量アレイ素子群2は、容量C4、C2、C1_1及びC1_2を有する。容量C1_1及びC1_2は同じ容量値Cを有する。容量C4及びC2は、それぞれ容量C1_1及びC1_2の4倍の容量値4C及び2倍の容量値2Cを有する。
図1Bに示すように、容量C4には、スイッチS4a、S4b、S4c及びS4dが接続される。容量C2には、スイッチS2a、S2b、S2c及びS2dが接続される。容量C1_1には、スイッチS1_1a、S1_1b、S1_1c及びS1_1dが接続される。容量C1_2には、スイッチS1_2a、S1_2b、S1_2c及びS1_2dが接続される。スイッチS4a、S2a、S1_1a及びS1_2aは、第1のスイッチに対応する。スイッチS4b、S2b、S1_1b及びS1_2bは、第2のスイッチに対応する。スイッチS4c、S2c、S1_1c及びS1_2cは、第3のスイッチに対応する。スイッチS4d、S2d、S1_1d及びS1_2dは、第4のスイッチに対応する。
補正チャージ回路3は、入力アナログ信号AIN及び制御回路1からの補正チャージ制御信号SCに基づいて、容量アレイ素子群2の指定された容量をチャージする。図2は、補正チャージ回路3の構成例を模式的に示す回路図である。補正チャージ回路3は、補正チャージ用容量10、スイッチ11、12a、12b及び13、切替制御回路14を有する。補正チャージ用容量10は、例えば容量C1_1及びC1_2の1/16の容量値1/16Cを有する。補正チャージ用容量10の一端は、出力端子15と接続される。出力端子15と電源電圧AVDDを出力する電源(電源AVDDとも称する)との間には、スイッチ11が挿入される。補正チャージ用容量10の他端と電源AVDDとの間にはスイッチ12aが挿入され、グランド電圧GNDを出力する電源(グランド電源GNDとも称する)との間にはスイッチ12bが挿入される。また、出力端子15には、スイッチ13を介して入力アナログ信号AINが入力される。出力端子15は、外部の信号線8と接続される。スイッチ11、12a、12b及び13のオン/オフは、切替制御回路14により制御される。
コンパレータ4の入力は、信号線8及びグランド電源GNDと接続される。コンパレータ4は、信号線8の電圧Vcとグランド電圧GNDとを比較する。比較結果は、A/D変換動作時のいずれかのビットとして出力される。信号線8と接続されるコンパレータ4の第1の入力端子とグランド電源GNDと接続される第2の入力端子との間には、スイッチ9が接続される。スイッチ9は、制御回路1からの制御信号CON2によってオン/オフが制御される。
誤差検出部5は、外部から入力される容量検査情報21と期待値テーブル22とを比較し、比較により得られた誤差を補正チャージ決定部6に出力する。補正チャージ決定部6は、誤差から補正チャージを行う容量の指定及び補正チャージ回数を含む補正チャージ情報23を生成する。補正チャージ情報23は、記憶装置7へ出力される。
記憶装置7は、補正チャージ情報23を格納する。記憶装置7は、例えば、容量C4、C2、C1_1及びC1_2への補正チャージ回数をそれぞれ格納する、レジスタREG4、REG2、REG1_1及びREG1_2を有する。
続いて、A/Dコンバータ100の動作について説明する。A/Dコンバータ100は、容量アレイ素子群2に断線している容量が存在する場合でも正常なA/D変換動作を行うことが可能である。これは、A/D変換動作時に、断線している容量にチャージされるべき電荷を、断線していない容量に補正チャージすることで実現される。
まず、A/Dコンバータ100の断線が無い場合の通常のA/D変換動作について説明する。図3Aは、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の通常のA/D変換動作を示すフローチャートである。図3Bは、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の逐次比較レジスタ40の配置を模式的に示すブロック図である。A/Dコンバータ100の通常のA/D変換動作では、逐次比較レジスタ40が用いられる。逐次比較レジスタ40は、コンパレータ4の出力と接続され、通常のA/D変換動作における逐次比較により得られた各ビットの値が格納される。通常のA/D変換動作では、制御回路1は、逐次比較レジスタ40に格納された各ビットの値に基づき、容量アレイ素子群2内のスイッチの動作を制御する。
ステップS101
まず、入力アナログ信号AINのサンプリング工程について説明する。A/Dコンバータ100での通常のA/D変換動作が開始すると、まず、入力アナログ信号AINがサンプリングされる。図4Aは、入力アナログ信号AINのサンプリング工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。サンプリング工程が開始すると、制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の第1及び第4のスイッチ(スイッチS4a、S2a、S1_1a、S1_2a、S4d、S2d、S1_1d及びS1_2d)をオンにし、第2及び第3のスイッチ(スイッチS4b、S2b、S1_1b、S1_2b、S4c、S2c、S1_1c及びS1_2c)をオフにする。これにより、容量C4、C2、C1_1及びC1_2は、入力アナログ信号AINが入力されるノードと信号線8との間に並列に接続される。また、制御回路1は、制御信号CON2により、スイッチ9をオンにする。これにより、容量C4、C2、C1_1及びC1_2がチャージされる。
図4Bは、入力アナログ信号AINのサンプリング工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。容量C4、C2、C1_1及びC1_2を並列接続した場合の合成容量の容量値は8Cとなる。容量値8Cの合成容量に蓄えられる電荷をQ0とすると、合成容量にかかる電圧は入力アナログ信号AINの電圧VAINであるので、電荷Q0は以下の式(1)で表される。

Figure 2014086748
ステップS102
次いで、ホールド工程について説明する。図5Aは、ホールド工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の第1のスイッチ(スイッチS4a、S2a、S1_1a及びS1_2a)をオフにする。そして、容量アレイ素子群2の第3のスイッチ(スイッチS4c、S2c、S1_1c及びS1_2c)をオンにする。これにより、容量C4、C2、C1_1及びC1_2には、第2の基準電圧REF_M(グランド電圧GND)が印加される。また、制御回路1は、制御信号CON2により、スイッチ9をオフにする。その結果、ステップS101でチャージされた電荷Q0が保持される。
図5Bは、ホールド工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。この場合、信号線8の電圧Vcは、以下の式(2)で表される。

Figure 2014086748
ステップS103
次いで、第1の電荷再配分工程について説明する。図6Aは、第1の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の容量C4の第3のスイッチ(スイッチS4c)をオフにし、第2のスイッチ(スイッチS4b)をオンにする。これにより、容量C4にのみ、第1の基準電圧REF_P(電源電圧AVDD)が印加される。
図6Bは、第1の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。この場合、並列接続された容量C2、C1_1及びC1_2の合成容量の容量値は4Cである。すなわち、第1の基準電圧REF_Pと第2の基準電圧REF_Mとの間で、容量値4Cの容量が直列に接続され、その接続点が信号線8と接続される構成となる。従って、2つの容量値4Cの容量の信号線8側の端子に負電荷が分布し、反対側の端子に正電荷が分布する。この場合、ホールド工程で蓄えた電荷の合計は維持され、信号線8の電圧Vcは条件を満たすよう、電源電圧AVDDの1/2と入力アナログ信号の電圧VAINとの間の差圧となる。コンパレータ4は、電圧Vcとグランド電圧GNDとを比較することで最上位ビットMSBを判定する。
第1の基準電圧REF_Pの容量にチャージされる電荷をQ1とすると、電荷Q1は、以下の式(3)で表される。

Figure 2014086748
第2の基準電圧REF_Mの容量にチャージされる電荷をQ2とすると、電荷Q2は、以下の式(4)で表される。

Figure 2014086748
電荷Q0、Q1及びQ2は、以下の式(5)に示す関係を満たす。

Figure 2014086748
式(3)〜(5)より、信号線8の電圧Vcは、以下の式(6)で表される。

Figure 2014086748
そして、コンパレータ4は、電圧Vcが1/2×AVDDより大きいか小さいかを判定する。VAIN>1/2×AVDDの場合には、最上位ビットMSBとして「1」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。VAIN<1/2×AVDDの場合には、最上位ビットMSBとして「0」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。
ステップS104
次いで、第2の電荷再配分工程について説明する。第2の電荷再配分工程は、最上位ビットMSBの値により、2通りの動作に分岐する。
まず、MSB=1(VAIN>1/2×AVDD)の場合について説明する。図7Aは、VAIN>1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の容量C2の第3のスイッチ(スイッチS2c)をオフにし、第2のスイッチ(スイッチS2b)をオンにする。これにより、容量C4及びC2に、第1の基準電圧REF_P(電源電圧AVDD)が印加される。
図7Bは、VAIN>1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。この場合、並列接続された容量C4及びC2の合成容量の容量値は6Cである。また、並列接続された容量C1_1及びC1_2の合成容量の容量値は2Cである。すなわち、第1の基準電圧REF_Pと第2の基準電圧REF_Mとの間に、容量値6Cの容量と容量値2Cの容量とがこの順で直列に接続され、その接続点が信号線8と接続される構成となる。従って、2つの容量の信号線8側の端子に負電荷が分布し、反対側の端子に正電荷が分布する。よって、信号線8の電圧Vcは、電源電圧AVDDの3/4と入力アナログ信号の電圧VAINとの間の差電圧となる。コンパレータ4は、電圧Vcとグランド電圧GNDとを比較することで第2ビットを判定する。第1の基準電圧REF_Pの容量にチャージされる電荷Q1は、以下の式(7)で表される。

Figure 2014086748
第2の基準電圧REF_Mの容量にチャージされる電荷をQ2は、以下の式(8)で表される。

Figure 2014086748
電荷Q0、Q1及びQ2は、以下の式(9)に示す関係を満たす。

Figure 2014086748
式(7)〜(9)より、信号線8の電圧Vcは、以下の式(10)で表される。

Figure 2014086748
そして、コンパレータ4は、電圧Vcが3/4×AVDDより大きいか小さいかを判定する。VAIN>3/4×AVDDの場合には、第2ビットとして「1」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。VAIN<3/4×AVDDの場合には、第2ビットとして「0」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。
次に、MSB=0(VAIN<1/2×AVDD)の場合について説明する。図8Aは、VAIN<1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2の接続関係を示す回路図である。制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の容量C4の第3のスイッチ(スイッチS2c)をオンにし、第2のスイッチ(スイッチS2b)をオフにする。これにより、容量C4に、第2の基準電圧REF_M(グランド電圧GND)が印加される。また、制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の容量C2の第3のスイッチ(スイッチS2c)をオフにし、第2のスイッチ(スイッチS2b)をオンにする。これにより、容量C2に、第1の基準電圧REF_P(電源電圧AVDD)が印加される。
図8Bは、VAIN<1/2×AVDDの場合の第2の電荷再配分工程での容量アレイ素子群2でのチャージ状況を模式的に示す図である。この場合、並列接続された容量C4、C1_1及びC1_2の合成容量の容量値は6Cである。すなわち、第1の基準電圧REF_Pと第2の基準電圧REF_Mとの間に、容量値2Cの容量と容量値6Cの容量とがこの順で直列に接続され、その接続点が信号線8と接続される構成となる。従って、2つの容量の信号線8側の端子に負電荷が分布し、反対側の端子に正電荷が分布する。よって、信号線8の電圧Vcは、電源電圧AVDDの1/4と入力アナログ信号の電圧VAINとの間の差電圧となる。コンパレータ4は、電圧Vcとグランド電圧GNDとを比較することで第2ビットを判定する。第1の基準電圧REF_P側の容量にチャージされる電荷Q1は、以下の式(11)で表される。

Figure 2014086748
第2の基準電圧REF_Mの容量にチャージされる電荷をQ2は、以下の式(12)で表される。

Figure 2014086748
電荷Q0、Q1及びQ2は、以下の式(13)に示す関係を満たす。

Figure 2014086748
式(11)〜(13)より、信号線8の電圧Vcは、以下の式(14)で表される。

Figure 2014086748
そして、コンパレータ4は、電圧Vcが1/4×AVDDより大きいか小さいかを判定する。VAIN>1/4×AVDDの場合には、第2ビットとして「1」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。VAIN<1/4×AVDDの場合には、第2ビットとして「0」が出力され、逐次比較レジスタ40に格納される。
第3の電荷再配分工程についても、第2の電荷再配分工程と同様の動作を行い、最下位ビットLSBの値を決定する。上記に示す第1〜第3の電荷再配分工程については、一般的な容量アレイ群を用いる逐次比較型A/DコンバータのA/D変換動作であるので、以降の説明を省略する。
図9は、A/Dコンバータ100が3ビットのA/Dコンバータである場合のA/D変換動作での各ビットの値と判定条件を示す図である。図9に示すように、最上位ビットMSB及び第2ビットは上記要領で決定され、最下位ビットLSBについても図9に示す条件に基づいて決定される。
次に、A/Dコンバータ100の補正チャージ動作について説明する。図10は、実施の形態1にかかるA/Dコンバータ100の補正チャージ動作を含むA/D変換動作を示すフローチャートである。A/Dコンバータ100は、容量アレイ素子群2のそれぞれの容量と信号線8との間での断線が有る場合でも、断線していない容量に補正チャージを行うことで、入力アナログ信号AINのA/D変換を行うことができる。図10では、図3Aと比較して、第1〜第3の電荷再配分工程の前に、補正チャージ工程S11〜S13が挿入される。図11は、補正チャージ工程の動作を示すフローチャートである。なお、補正チャージ工程S11〜S13では、同様の補正チャージ動作が行われる。以下、補正チャージ工程S11について説明する。
ステップS111
A/Dコンバータ100は、容量検査情報21を外部の故障検出回路31より受け取る。容量検査情報21は、容量アレイ素子群2のそれぞれの容量の容量値、及び各容量と信号線8との間での断線の有無を示すフラグが含まれる。容量検査情報21を受け取るタイミングは、例えば製造時のテストや、マイクロコンピュータの起動時、システムのリセット時、動作中の所定のタイミングなどである。容量検査情報21は、予め故障検出回路31により取得されている。
容量検査情報21は、故障検出回路31により予め決定された情報である。この際、各容量の容量値は絶対的なアナログ値として与えられる。誤差検出部5は、容量検査情報21に含まれる容量値を後述する期待値と比較するため、容量値を比較可能な形に換算する。本実施の形態では、各容量の容量値は、検査結果で得られた容量値を補正チャージ用容量10の容量値の大きさを示す数値(1/16)で除した値として表される。容量検査情報21に断線を示すフラグが含まれない場合は、断線している容量はないので、容量検査情報21に含まれる容量値をそのまま換算する。例えば、容量C4、C2、C1_1及びC2_2が設計通りの容量値(4C、2C、1C、1C)を有する場合には、誤差検出部5が算出する換算値は以下に示す通りとなる。

容量C4 4×16=64
容量C2 2×16=32
容量C1_1 1×16=16
容量C1_2 1×16=16
これに対し、容量検査情報21に容量C1_1が断線していることを示すフラグが含まれる場合には、誤差検出部5は、容量C1_1の容量値にかかわらず、容量C1_1の容量値の換算値を0に設定する。なお、故障検出回路31は、断線が検出された容量については、断線を示すフラグのみを誤差検出部5に送付し、断線した容量の容量値の送付を省略してもよい。

容量C4 4×16=64
容量C2 2×16=32
容量C1_1 0×16=0
容量C1_2 1×16=16

なお、容量検査情報21に含まれる容量値は実測値であるので、容量C1_1の容量値は0.94pFのように整数ではない値をとることも有り得る。このような場合には、上記の換算値の小数点以下を四捨五入し、切り上げ又は切り捨てることも可能である。
ステップS112
誤差検出部5は、容量検査情報21と期待値テーブル22とを比較し、誤差を検出する。例えば、期待値テーブル22には、容量C4、C2、C1_1及びC2_2が設計通りの容量値を有する場合の期待値が格納されている。期待値は、以下に示す通りとなる。

容量C4 4×16=64
容量C2 2×16=32
容量C1_1 1×16=16
容量C1_2 1×16=16

例えば、容量C1_1が断線している場合には、容量C1_1について、誤差「16」が検出される。
ステップS113
補正チャージ決定部6は、誤差検出部5で検出された誤差とコンパレータ4から出力されるビットに基づいて、補正チャージを行う容量を指定し、指定した容量の補正チャージ回数を決定する。図12は、補正チャージを行う容量の指定と補正チャージ回数との関係を示す表である。図12の表中のPは、電荷再配分時に、それぞれの容量に第1の基準電圧REF_Pが印加されることを示す。図12の表中のMは、電荷再配分時に、それぞれの容量に第2の基準電圧REF_Mが印加されることを示す。図12の表中の入力アナログ信号の電圧VAINの条件欄に記載された(xC:yC)は、電荷再配分時の(第1の基準電圧REF_P側に接続される容量の合計容量値:第2の基準電圧REF_M側に接続される容量の合計容量値)を示す。
以下では、補正チャージ動作の基本動作を理解するため、容量C1_1が断線しており、容量C1_1にチャージされるべき電荷を容量C1_2にチャージする場合について説明する。容量C1_1が断線している場合には、A/D変換動作時に容量アレイ素子群2にチャージされる電荷は、容量C1_1の分だけ不足することとなる。そのため、A/Dコンバータ100は、容量C1_1以外の容量に容量C1_1分の電荷をチャージする必要が有る。この場合、補正チャージ決定部6は、補正チャージを行う容量として容量C1_2を指定し、誤差に基づき補正チャージ回数を「16」とする。補正チャージ決定部6は、指定した容量とチャージ回数を、容量検査情報21として出力する。容量検査情報21は、記憶装置7に記憶される。
ステップS114
制御回路1は、記憶装置7から補正チャージ先として決定された容量の情報と補正チャージ回数とを読み出す。そして、読み出した情報に基づき、補正チャージ回路3を制御して、指定された容量C1_2に16回の補正チャージを行う。
以下、補正チャージの基本的な動作について説明する。図13Aは、補正チャージ用容量10にチャージを行う場合の接続関係を示す回路図である。補正チャージ回路3では、まず、補正チャージ用容量10へのチャージが行われる。切替制御回路14は、スイッチ12b及びスイッチ13をオンにして、補正チャージ用容量10にグランド電圧GND及び入力アナログ信号AINを供給する。この場合、補正チャージ用容量10の容量値が1/16Cであるので、補正チャージ用容量10にチャージされる電荷Qcは、以下の式(15)で表される。

Figure 2014086748
次に、補正チャージ用容量10にチャージされた電荷Qcを、容量アレイ素子群2の指定された容量C1_2にチャージする。図13Bは、容量C1_2に補正チャージを行う場合の接続関係を示す回路図である。切替制御回路14は、スイッチ12aをオン、スイッチ11、12b及び13をオフにする。制御回路1は、制御信号CON1により、容量アレイ素子群2の容量C1_2の第3及び第4のスイッチ(スイッチS1_2c、S1_2d)をオンにし、第1及び2のスイッチ(スイッチS1_2a、S1_2b)をオフにする。これにより、補正チャージ用容量10に蓄えた電荷Qcが、容量C1_2にチャージされる。
n回の補正チャージを行った場合、容量C1_2にチャージされた電荷Qpは、以下の式(16)で表される。

Figure 2014086748
以上で、1回の補正プリチャージが完了する。プリチャージ回数16の全ての回数について容量C1_2へのチャージを行う場合、制御回路1は、補正チャージ回路3にステップS113を16回繰り返させる。プリチャージ回数16の全ての回数について容量C1_2へのチャージを行う場合、容量C1_2にチャージされた電荷Qpは以下の式(17)で表される。

Figure 2014086748
これにより、容量C1_1が断線している場合でも、容量C1_2に補正チャージを行うことで、断線により不足する電荷を補い、正常なA/D変換動作を行うことができる。
また、上述の図12に示すように、各ビットの判定状況に応じて断線している容量にチャージされるべき電荷を、断線していない容量にチャージすることで、正常にA/D変換動作を行うことができる。従って、断線故障の発生でも、正常な機能を維持することができる逐次比較型A/Dコンバータを実現することができる。
なお、上述では補正チャージ用容量10の容量値を1/16Cとしたが、これは例示に過ぎない。断線を補正するための補正チャージを行う場合には、補正チャージ用容量10の容量値は、容量アレイ素子群2の容量のうちの最小の容量値以下であればよい。なお、補正チャージ用容量10の容量値をなるべく大きくすることで、補正チャージの回数を減らすことが可能である。
実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。A/Dコンバータ100は、容量の断線のみならず、容量値のばらつきを補正することが可能である。本実施の形態では、A/Dコンバータ100の容量値のばらつき補正について説明する。A/Dコンバータ100の構成及び通常のA/D変換動作については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
続いて、本実施の形態におけるA/Dコンバータ100の補正チャージ動作について説明する。容量アレイ素子群2の複数の容量の容量値は、製造時の製造誤差により、ばらつきが生じることがある。また、経年劣化により、容量値が変動し、結果としてばらつきが発生することもある。このような容量値のばらつきは、検査によって検出される。A/Dコンバータ100は、容量値のばらつきを補正チャージにより補正することが可能である。
例えば、容量値のばらつきの例として、容量C1_1の容量値が設計値Cよりも1/16Cだけ小さい場合について検討する。この場合、入力アナログ信号AINにより容量C1_1をチャージしても、容量C1_1の実測値15/16C分だけしかチャージされないこととなる。そのため、A/Dコンバータ100は、不足する容量値1/16C分を補正チャージにより補う。この場合の各容量の検査結果は、以下のとおりである。

容量C4 4×16=64
容量C2 2×16=32
容量C1_1 15/16×16=15
容量C1_2 1×16=16
期待値テーブル22の期待値は、実施の形態1と同様、以下に示す通りとなる。

容量C4 4×16=64
容量C2 2×16=32
容量C1_1 1×16=16
容量C1_2 1×16=16
誤差検出部5は、容量C1_1の容量値の誤差として、誤差「1」を検出する。これにより、補正チャージ決定部6は、補正チャージを行う容量として容量C1_1を指定し、誤差に基づき補正チャージ回数を「1」とする。補正チャージ決定部6は、指定した容量とチャージ回数を、容量検査情報21として出力する。容量検査情報21は、記憶装置7に記憶される。以降の容量C1_2へのチャージ方法は、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。これにより、容量C1_1に対して、ばらつきにより不足する電荷をチャージし、A/D変換動作時の容量C1_1へのチャージ量を、設計値Cに対応させることができる。
以上、本構成によれば、容量の断線のみならず、容量値のばらつきを補正することができるA/Dコンバータを提供することが可能である。
実施の形態3
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、A/Dコンバータ100が組み込まれたマイクロコンピュータ300の使用例について説明する。図14は、実施の形態3にかかるマイクロコンピュータ300の使用態様を模式的に示すブロック図である。マイクロコンピュータ300は、A/Dコンバータ100及び内部回路30を有する。マイクロコンピュータ300は、外部の故障検出回路31及びセンサー32と接続される。
故障検出回路31は、A/Dコンバータ100の容量アレイ素子群2の容量を検査し断線又は容量値のばらつきについての情報を含む上述の容量検査情報21を、A/Dコンバータ100に出力する。
センサー32は、例えば環境温度を測定し、温度を示す入力アナログ信号AINをA/Dコンバータ100へ出力する。
A/Dコンバータ100は、入力アナログ信号AINをA/D変換し、変換結果を示すデジタル信号33を内部回路30に出力する。内部回路30は、デジタル信号33に応じて必要な演算処理等を行う。
以上、本構成によれば、外部からA/Dコンバータ100へ入力アナログ信号AIN及び容量検査情報21を供給し、A/Dコンバータ100でのA/D変換を行うことができる。なお、図14では、マイクロコンピュータ300の外部に故障検出回路31及びセンサー32が配置される場合について説明したが、これは例示に過ぎない。例えば、故障検出回路31及びセンサー32の一方又は両方を、マイクロコンピュータ300の内部に配置してもよい。
実施の形態4
次に、実施の形態4について説明する。上述の実施の形態では、A/Dコンバータ100を3ビットのA/Dコンバータとして説明した。しかし、A/Dコンバータ100は、1以上の任意のビットのコンバータとして構成してもよい。この際、n(nは1以上の整数)ビットのA/Dコンバータでは、n回の電荷再配分工程を行う必要がある。従って、n回の電荷再配分工程のそれぞれに先立って補正チャージを行うことで、A/Dコンバータ100と同様に、断線又は容量値のばらつきを補正することが可能である。
図15は、4ビットの場合のA/D変換動作を示す図である。図15で、xC対yCは、電荷再配分時の「第1の基準電圧REF_P側に接続される容量の合計容量値」対「第2の基準電圧REF_M側に接続される容量の合計容量値」を示す。4ビットの場合のA/D変換動作では、容量アレイ素子群2に、容量値8Cの容量が1つ追加される。図15に示すように、各ビットの判定において合計16Cの容量値が振り分けられる。
その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態1及び2では、容量アレイ素子群2が4つの容量を有する場合について説明したが、これは例示に過ぎない。A/D変換のビット数に応じて、適宜容量アレイ素子群2の容量の数を減少又は増加させることができる。この際、最小の容量値Cを有する容量が2つ有り、それ以外の容量の容量値はそれぞれ異なり、かつ容量値Cの2のべき乗倍の容量値を有していればよい。
補正チャージ3の構成は例示に過ぎない。同様の動作を行えるならば、補正チャージ3は他の構成としてもよい。
上述の実施の形態では、A/Dコンバータ100の外部の故障検出回路31から容量検査情報21が与えられるものとして説明したが、これは例示に過ぎない。すなわち、故障検出回路31はA/Dコンバータ100の内部に組み込むことも可能である。また、故障検出回路31は、例えば容量測定装置などの一般的な測定装置で代替することも可能であり、測定装置などの他の装置内に組み込まれてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
AIN 入力アナログ信号
C1_1、C1_2、C2、C4 容量
CON1、CON2 制御信号
REF_P 第1の基準電圧
REF_M 第2の基準電圧
S1_1a、S1_1b、S1_1c、S1_2a、S1_bc、S1_2c、S2a、S2b、S2c、S4a、S4b、S4c スイッチ
SC 補正チャージ制御信号
SL1 共通信号線
1 制御回路
2 容量アレイ素子群
3 補正チャージ回路
4 コンパレータ
5 誤差検出部
6 補正チャージ決定部
7 記憶装置
8 信号線
9、11、12a、12b、13 スイッチ
10 補正チャージ用容量
14 切替制御回路
15 出力端子
21 容量検査情報
22 期待値テーブル
23 補正チャージ情報
30 内部回路
31 故障検出回路
32 センサー
33 デジタル信号
40 逐次比較レジスタ
100 A/Dコンバータ
300 マイクロコンピュータ

Claims (19)

  1. 一端が共通線と接続され、それぞれ容量値が異なる複数の容量が並列に配列され、入力アナログ信号がサンプリングされる容量アレイ部と、
    前記共通線と基準電圧とを比較する比較器と、
    予め定められた前記複数の容量のそれぞれの容量値の期待値と、予め与えられた前記複数の容量のそれぞれの容量値の実測値と、の間の誤差を検出する誤差検出部と、
    前記誤差検出部での誤差検出結果と前記比較器での比較結果とに基づき、前記複数の容量のそれぞれに対する補正チャージ回数を決定する補正チャージ決定部と、
    前記補正チャージ決定部で決定された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数に基づき、前記容量アレイ部の前記複数の容量への補正チャージ動作を制御する制御回路と、
    前記制御回路からの制御信号により、前記補正チャージ回数に対応する電荷を、前記複数の容量のうちで前記制御回路が指定した容量に補正チャージする補正チャージ回路と、を備える、
    逐次比較型A/Dコンバータ。
  2. 前記補正チャージ決定部は、前記複数の容量のうち、1以上の容量の断線の発生を検出した場合には、前記入力アナログ信号のサンプリングにより断線が発生した容量にチャージされるべき電荷を、前記断線が発生した容量以外の1以上の容量に補正チャージさせる、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  3. 前記複数の容量のそれぞれの容量値の前記実測値のうち、前記断線が発生した容量の容量値の実測値は0である、
    請求項2に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  4. 前記補正チャージ回路は、前記補正チャージを1回行う際の電荷を蓄積する補正チャージ用容量を備える、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  5. 前記補正チャージ用容量は、前記入力アナログ信号の電圧が印加されることでチャージされ、
    前記補正チャージ用容量にチャージされた電荷は、前記複数の容量のうちで前記制御回路が指定した容量への補正チャージ1回分の電荷である、
    請求項4に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  6. 前記補正チャージ用容量の容量値は、前記複数の容量のうちの最小の容量値以下である、
    請求項4に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  7. 前記複数の容量は、最小の容量値を有する容量を2つ含み、
    前記最小の容量値を有する2つの前記容量以外の容量の容量値はそれぞれ異なり、かつそれぞれ前記最小の容量値の2のべき乗倍の値を有する、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  8. 前記誤差検出部は、前記予め定められた前記複数の容量のそれぞれの容量値の期待値が格納された期待値テーブルを有する、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  9. 前記複数の容量のそれぞれの容量値の前記実測値は、前記複数の容量のそれぞれの容量値を測定する外部の回路から与えられる、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  10. 前記補正チャージ決定部は、前記複数の容量のうちで断線していない容量の容量値の前記実測値と前記期待値との間の誤差に対応する電荷に基づいて、前記断線していない容量に対する補正チャージ回数を決定する、
    請求項1に記載の逐次比較型A/Dコンバータ。
  11. 一端が共通線と接続され、それぞれ容量値が異なる並列に配列された複数の容量で入力アナログ信号をサンプリングし、
    前記共通線と基準電圧とを比較し、
    予め定められた前記複数の容量のそれぞれの容量値の期待値と、予め与えられた前記複数の容量のそれぞれの容量値の実測値と、の間の誤差を検出し、
    誤差検出結果と、前記共通線と前記基準電圧との比較結果と、に基づき、前記複数の容量のそれぞれに対する補正チャージ回数を決定し、
    決定された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数を記憶し、
    記憶された前記複数の容量のそれぞれに対する前記補正チャージ回数に基づき、前記補正チャージ回数に対応する電荷を、前記複数の容量のうちで補正チャージの対象となる容量に補正チャージする
    逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  12. 前記複数の容量のうち、1以上の容量の断線の発生を検出した場合には、前記入力アナログ信号のサンプリングにより断線が発生した容量にチャージされるべき電荷を、前記断線が発生した容量以外の1以上の容量に補正チャージする、
    請求項11に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  13. 前記複数の容量のそれぞれの容量値の前記実測値のうち、前記断線が発生した容量の実測値は0である、
    請求項12に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  14. 前記補正チャージを1回行う際の電荷を蓄積する補正チャージ用容量を用いて前記補正チャージを行う、
    請求項11に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  15. 前記補正チャージ用容量は、前記入力アナログ信号の電圧が印加されることでチャージされ、
    前記補正チャージ用容量にチャージされた電荷は、前記補正チャージの対象となる容量への補正チャージ1回分の電荷である、
    請求項14に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  16. 前記補正チャージ用容量の容量値は、前記複数の容量のうちの最小の容量値以下である、
    請求項14に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  17. 前記複数の容量は、最小の容量値を有する容量を2つ含み、
    前記最小の容量値を有する2つの前記容量以外の容量の容量値はそれぞれ異なり、かつそれぞれ前記最小の容量値の2のべき乗倍の値を有する、
    請求項11に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  18. 前記複数の容量のそれぞれの容量値の前記実測値は、当該逐次比較型A/Dコンバータの外部の前記複数の容量のそれぞれの容量値を測定する回路から与えられる、
    請求項11に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
  19. 前記複数の容量のうちで断線していない容量の容量値の前記実測値と前記期待値との間の誤差に対応する電荷に基づいて、前記断線していない容量に対する補正チャージ回数を決定する、
    請求項11に記載の逐次比較型A/Dコンバータの補正チャージ方法。
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