JP2019052887A - 呈色画像を利用した特性値測定装置、方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 検体中の検出物質の特性値を、簡便に、かつ、十分な精度で測定する特性値測定方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の特性値測定装置は、検体中の検出物質の特性値を測定するための装置であって、検体を滴下された試験紙における呈色画像を撮像する撮像手段と、撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、演算の結果に基づいて、検体中の検出物質の特性値を算出する演算手段とを備える。ここで、試験紙は、第1の波長において光反射率が極大値を示し、第1の波長とは異なる第2の波長において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、検体が滴下された試験紙における呈色反応の結果得られる画像に基づいて、検体中の検出物質の、例えば、濃度や酸価値等のような特性値を測定する装置、方法、およびプログラムに関する。
従来、検体中の検出物質の濃度や酸価値等のような特性値を分析する際に、分析装置を簡便に代替する方法として、紙や樹脂を主体とした担体に、検体中の検出物質の濃度や酸価値等のような特性値により呈色状態が変化する反応試薬を定着した試験紙を用い、呈色された試験紙を、目視により標準色票と比較する色調判定を利用する分析方法がある。
しかしながら、目視による色調判定は、周囲環境光、検体着色、個人の主観等によって影響を受けるので、客観的かつ正確な結果を得ることは困難である。
そのため、客観的かつより正確な結果を得ることができる簡便な方法として、光学素子を用いて種々の分光強度の和、差または比、あるいは時間差等の演算を施して試験紙のばらつきを低減する方法(第1の方法)や、CCD受光素子等を用いて撮像した情報を、RGB表色系等の各種三刺激値を基に色分析して呈色物の呈量を行う方法(第2の方法)が提案されている。
特許第1228630号明細書 特開平3-220445号公報 特開平7-35744号公報 特開2000-121561号公報 特開2001-349834号公報 特開平10-73534号公報 特許第3880057号明細書 特許第5330106号明細書 WO2016/031267号
しかしながら、前述した第1の方法でなされる演算は、必ずしも個々の呈色反応系に応じた最適な演算処理がなされるとは限らず、依然として十分な測定精度が得られないという問題がある。
一方、前述した第2の方法では、目視判定が装置計測に置き換えられることによって、主観に依存した色調判定結果、判定タイミングの個人差、外光等外乱要因による色調変化が排除され、精度の向上が図られている。
しかしながら、試験紙のばらつき、検体履歴による着色、検体採取量から生じる測定誤差については、十分な対処がなされていない。
また、色分析も、単純に試験紙呈色物の反射光や透過光の光量演算値と基準値との比較に基づいているため、必ずしも個々の呈色反応系に応じた最適な演算処理がなされるとは限らず、依然として十分な測定精度が得られないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、検体中の検出物質の特性値を、簡便に、かつ、十分な精度で測定する特性値測定装置、方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る特性値測定装置は、検体中の検出物質の特性値を測定するための装置であって、検体を滴下された試験紙における呈色画像を撮像する撮像手段と、撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、演算の結果に基づいて、検体中の検出物質の特性値を算出する演算手段とを備える。ここで、試験紙は、第1の波長において光反射率が極大値を示し、第1の波長とは異なる第2の波長において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持する。
本発明の一態様に係る特性値測定方法は、検体中の検出物質の特性値を測定するための方法であって、第1の波長において、光反射率が極大値を示し、第1の波長とは異なる第2の波長において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持した試験紙に、検体を滴下する工程と、検体の滴下に応じて試験紙において生じた呈色画像を撮像する工程と、撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、演算の結果に基づいて、検体中の検出物質の特性値を算出する工程とを含む。
本発明の一態様に係るプログラムは、検体中の検出物質の特性値を測定するために、第1の波長において、光反射率が極大値を示し、第1の波長とは異なる第2の波長において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持する試験紙に、検体が滴下されることによって生じる呈色画像を撮像手段に撮像させる機能、撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、演算の結果に基づいて、検体中の検出物質の特性値を算出する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
本発明によれば、検体中の検出物質の特性値を、簡便に、かつ、十分な精度で測定することが可能となる。
実施形態に係る特性値測定方法が適用された特性値測定装置の構成例を示すブロック図である。 試験紙分光反射率の経時変化の一例を示す図である。 マゼンダ成分と油脂の酸価値との2次フィッティングからなる検量線の一例を示す図である。 マゼンダ成分/イエロー成分と油脂の酸価値との2次フィッティングからなる検量線の一例を示す図である。 R−G(レッド−グリーン)差分階調値と油脂の酸価値との2次フィッティングからなる検量線の一例を示す図である。 R(レッド)ピクセル階調値およびG(グリーン)ピクセル階調値と油脂の酸価値との相関関係の一例を示す図である。 実施形態に係る特性値測定装置の動作例を示すフローチャートである。 撮像画面の一例を示す模式図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る特性値測定方法が適用された特性値測定装置10の構成例を示すブロック図である。
特性値測定装置10は、検体中の検出物質の、例えば濃度、酸価値等のような特性値を測定するための装置であって、撮像部12、演算部14、記憶装置16、出力部18、表示部20、およびディスプレイ21を備えている。
特性値を求めるためには、試験紙22に検体を滴下し、試験紙22において呈色反応を引き起こさせ、呈色反応の呈色画像を、撮像部12が撮像する必要がある。従って、呈色反応が生じるように、試験紙22は、第1の波長において光反射率が極大値を示し、第1の波長とは異なる第2の波長において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持している。
このような呈色反応試薬を保持した試験紙22の具体例としては、限定されないが、柴田科学製AV試験紙がある。柴田科学製AV試験紙は、フライヤー油の酸価値を測定するために好適なものであって、フライヤー油が滴下されると、図2(a)に例示するように、第1の波長(530nm)において光反射率が極大値を示し、第2の波長(620nm)において光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持している。
この呈色反応によれば、所定時間経過後、目視による比色法にて油脂の酸価(AV)値を判定することが可能である。また、図2(a)、図2(b)、図2(c)に示すように、酸価値の上昇(1.5→2.5→3.5)に伴い、極大値を示す第1の波長が530nmから長波長側にシフトし、その結果、青成分が消失し、黄緑色から黄色へ反応色が変化する。一方、極小値を示す第2の波長は、酸価値が上昇(1.5→2.5→3.5)しても620nmからシフトしないが、光反射率が上昇し、赤成分が増加していく。
撮像部12は、呈色画像を撮像すると、撮像結果を、演算部14へ出力する。撮像部12としては、例えば、内蔵型のCCD受光素子のようなカラー撮像素子を用いることができるが、スマートフォンや、デジタルカメラのような外部機器を用いることもできる。これら外部機器を用いる場合、撮像部12は、特性値測定装置10の外部に設けられる。
演算部14は、撮像部12から出力された呈色画像の撮像結果に基づいて所定の演算を実行し、演算の結果に基づいて、検体中の検出物質の特性値を算出する。特性値を算出する際には、演算の結果を、予め準備された検量線と照合することによって行う。あるいは、演算の結果を、検量線を表す数式に代入することによって行う。検量線は、記憶装置16に予め記憶されている。
記憶装置16は、プログラムメモリ(例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリ)により実現され、1つまたは複数の検量線を記憶している。演算部14は、特性値を算出する際には、記憶装置16に記憶されている検量線の中から、照合のために適切な検量線を選択する。図3、図5、図4は、記憶装置16が記憶している検量線の例である。
図3に示す検量線1は、呈色画像から得られるマゼンダ成分(M成分)の強度と、油脂の酸価値との相関関係を示している。図4に示す検量線2は、呈色画像から得られるマゼンダ成分の強度とイエロー成分の強度との比(M成分/Y成分)と、油脂の酸価値との相関関係を示している。図5に示す検量線3は、呈色画像から得られる赤成分の強度と緑成分の強度との差(R−G差分階調値)と、油脂の酸価値との相関関係を示している。
検量線1、2、3は何れも、既知の酸価値を有する油脂を試験紙22に滴下し、試験紙22における呈色画像を撮像し、呈色画像に基づいて、それぞれY軸の値を演算し、演算結果をプロットする処理を、複数の酸価値において行い、最後に、複数のプロットを対象に、2次フィッティングすることにより得られたものである。
図3に示すように、検量線1は、Y軸の単位を、マゼンダ成分の強度としている。以下、検量線におけるY軸の単位を「指標」と称する。検量線1の指標を、マゼンダ成分の強度とした理由について説明する。この指標は、呈色反応試薬が、図2(a)に示すように、極大値を示す第1の波長(530nm)が、図2(b)、図2(c)に示すように、酸価値の量に応じて変化するという波長特性を有していることに着目して決定したものである。この場合、第1の波長(530nm)を含む色成分(緑成分)の補色成分(マゼンダ成分)の強度と、酸価値とは、2次フィッティングの決定係数R=0.963という良好な相関関係を有する。
図4に示すように、検量線2は、指標を、M成分/Y成分としている。この指標は、呈色反応試薬が、図2(a)に示すように、極大値を示す第1の波長(530nm)が、図2(b)、図2(c)に示すように、酸価値の増加に応じて、長波長側にシフトするという波長特性を有していることに着目して決定したものである。この場合、シフト前の第1の波長(530nm)を含む色成分(緑成分)の補色成分(マゼンダ成分)の強度と、シフト後の第1の波長(530nm<)を含む色成分(イエロー成分)の強度との比(M成分/Y成分)と、酸価値とは、2次フィッティングの決定係数R=0.978という良好な相関関係を有する。
図5に示すように、検量線3は、指標を、R−G差分階調値としている。この指標は、呈色反応試薬が、図2(a)に示すように、極大値を示す第1の波長(530nm)と極小値を示す第2の波長(620nm)とを有するという波長特性を有していることに着目して決定したものである。この場合、第1の波長(530nm)を含む色成分(緑成分)の強度と、第2の波長(620nm)を含む色成分(赤成分)の強度との差(R−G差分階調値)と、酸価値とは、2次フィッティングの決定係数R=0.958という良好な相関関係を有する。このように良好な相関関係を有する理由は、R階調値からG階調値を差し引くことによって、試験紙22に反射された反射光のうち、呈色反応に寄与しないバイアス成分が差し引かれ、相関が高まるからである。
このように、検量線1、2、3では何れも、酸価値との良好な相関関係を有する適切な指標が用いられているが、参考までに、他の指標を用いた場合における相関関係を紹介する。
例えば図6(a)は、赤成分(R成分)階調値と、酸価値との関係を示すものである。決定係数R=0.265であり、高い相関は見られない。また、図6(b)は、緑成分(G成分)階調値と、酸価値との関係を示すものである。決定係数R=0.504であり、やはり高い相関は見られない。これら指標は、酸価値との相関関係は低いので、検量線として使用することはできない。
従って、演算部14は、撮像部12から出力された撮像結果と、良好な決定係数Rを有する検量線1、2、3のような検量線とを用いて、検体中の検出物質の酸価値を算出する。
例えば、演算部14が、検量線1を用いて酸価値を算出する場合、演算部14は、撮像部12から出力された撮像結果から、検量線1の指標であるマゼンダ成分の強度を演算する。そして、演算されたマゼンダ成分の強度と、検量線1とから、酸価値を算出する。具体的には、演算されたマゼンダ成分の強度を、検量線1と照合することによって、酸価値を算出する。あるいは、演算されたマゼンダ成分の強度を、検量線1を表す数式に代入することによって、酸価値を算出する。
また、演算部14が、検量線2を用いて酸価値を算出する場合、演算部14は、撮像部12から出力された撮像結果から、検量線2の指標であるM成分/Y成分を演算する。そして、演算されたM成分/Y成分と、検量線2とから、酸価値を算出する。具体的には、演算されたM成分/Y成分の強度を、検量線2と照合することによって、酸価値を算出する。あるいは、演算されたM成分/Y成分の強度を、検量線2を表す数式に代入することによって、酸価値を算出する。
また、演算部14が、検量線3を用いて酸価値を算出する場合、演算部14は、撮像部12から出力された撮像結果から、検量線3の指標であるR−G差分階調値を演算する。そして、演算されたR−G差分階調値と、検量線3とから、酸価値を算出する。具体的には、演算されたR−G差分階調値を、検量線3と照合することによって、酸価値を算出する。あるいは、演算されたR−G差分階調値の強度を、検量線3を表す数式に代入することによって、酸価値を算出する。
ところで、一般に、カラー撮像素子の画素には、RGBカラーフィルターが用いられているので、撮像結果の出力値はRGB階調値である。従って、演算部14は、検量線3の指標を演算する場合には、撮像結果の出力値をそのまま使用することができるが、検量線1や検量線2の指標を演算するためには、撮像結果における各々のサブピクセルのRGB階調値を、CMYK値へ変換する必要がある。
RGB階調値が、8ビットの255階調で出力される場合、RGB階調値の、CMYK値への変換は、以下の式(1)〜(7)を用いて行う。
R%=R/255 ・・・(1)
G%=G/255 ・・・(2)
B%=B/255 ・・・(3)
K=min(1−R%、1−G%、1−B%)・・・(4)
C%=(1−R%−K)/(1−K) ・・・(5)
M%=(1−G%−K)/(1−K) ・・・(6)
Y%=(1−B%−K)/(1−K) ・・・(7)
出力部18は、演算部14によって演算された指標や酸価値等を、電子データとして出力する。
表示部20は、演算部14によって演算された指標や酸価値等を、ディスプレイ21から表示させる。表示部20はさらに、演算部14によって使用された検量線を、ディスプレイ21から表示させたり、さらには、表示された検量線上に、演算された指標を表示させても良い。
演算部14、出力部18、および表示部20は、例えばFPGA(field-programmable gate array)もしくはCPU(Central Processing Unit)もしくはこれらの組合せおよびプログラムメモリ(例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリ)を有するコンピュータによって実現され、本実施形態を実施するために必要な制御機能を実現する。これら制御機能はいずれも上記プログラムメモリに格納された測定プログラムを上記FPGAやCPUに実行させることにより実現される。
例えば、特性値測定装置10は、上記測定プログラムをインストールされたスマートフォンによって実現することができる。スマートフォンにインストールされた測定プログラムによって、酸価値を測定する具体例について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
先ず、測定者はスマートフォンにインストールされた測定プログラムを起動させる(S1)。これによって、スマートフォンのカメラ撮像モードが起動し、画面中央に図8に示すような□(四角)印や×印などの撮像目標印24を表示するとともに、検体であるフライヤー油のような油脂における酸価値の測定開始待ちの状態になる。
次に、測定者は、試験紙22の試薬部分23に検体である油脂を滴下する(S2)と同時に、スマートフォンから表示されている測定開始ボタンを押す(S3)。
測定開始ボタンが押されると、測定プログラムは、時間のカウントを始め(S4)、所定時間経過後(S5:Yes)、撮像を促す警報音または音声案内を発報する(S6)。所定時間は数秒から数分、例えば30秒から2分が好ましい。この所定時間は、呈色反応の大部分が終了し、色変化が安定している時間帯とすることが望ましく、試薬の成分構成によって反応速度が所定時間内に終了するよう制御されていることが好ましい。
次に、測定者は、図8では一例として□(四角)印にて表されているような撮像目標印24を、スマートフォンの画面から表示し(S7)、試験紙22の試薬部分23に合わせ(S8)、撮像を行う(S9)。なお、撮像目標印24は、試薬部分23の大きさに合致するように表示されることが望ましく、これにより、試験紙22と、カメラ(スマートフォン)との撮像距離がほぼ同一に保たれ、誤差の少ない撮像がなされるようになる。
その後、撮像結果と、検量線とを用いて、酸価値を算出するための演算がなされる。ここでは、スマートフォンに、検量線1がインストールされており、検量線1が用いられることによって酸価値が算出される場合を例に説明する。
すなわち、測定プログラムは、ステップS9において得られた撮像結果を読み出し、試薬部分23の中心付近の画素を単数または複数選択して、上述した式(1)〜(3)に従って、各画素に対応するR、G、B階調値(%)を算出する(S10)。画素を複数選択した場合、複数の画素の平均値を用いるか、あるいは、複数の画素の中央値または最頻値を用いても良い。また、呈色発光スペクトルの変化形状に合わせるか、または、撮像素子の感度特性を考慮して、例えば、a*R、b*G、c*Bのように、R、G、B成分毎に適切な補正係数a、b、cを乗じても良い。
次に、上述した式(4)に従って、1−R%、1−G%、1−B%のうちの最小値Kを算出する(S11)。
さらに、上述した(6)に従って、マゼンダ成分(M成分)の強度を求める(S12)。
そして、M成分の強度を、検量線1と照合することによって、あるいは、検量線1を表す式に代入することによって油脂の酸価値を算出し(S13)、算出された酸価値をディスプレイ21から表示する(S14)。
前述したように、検量線1では、M成分の強度と、酸価値とは、2次フィッティングの決定係数R=0.963という良好な相関関係を有するので、検量線1を使ってM成分の強度から算出された酸価値は、高い精度を有している。
なお、本例では、スマートフォンを用いた場合の例を述べたが、デジタルカメラを用いて呈色反応を撮像してもよいし、CCD受光素子等の撮像素子を用いた専用の測定装置を用いてもよい。
デジタルカメラを用いる場合は、撮像した撮像結果を、記録媒体や通信手段などを介して、測定プログラムがインストールされたパソコンなどの機器へ送ることによって行う。
上述したように、本実施形態に係る特性値測定方法が適用された特性値測定装置10によれば、上記のような作用により、試験紙22に検体を滴下して開始される呈色反応による呈色画像を撮像し、撮像結果に基づいて指標を計算し、指標と、検量線とを照合することによって、酸価値を高い精度で算出することができる。
なお、上記では一例として、検量線2の決定係数Rが最も高く、次に検量線1の決定係数Rが高く、次に検量線3の決定係数Rが高い場合について説明した。しかしながら、呈色反応によっては、決定係数Rの順序は、この通りとならない場合もある。重要なのは光学系の特性も含めた応答波形に適切な検量線を使用することである。同様に、油脂の酸価値の検査のみならず、濃度等といった用途に応じた適切な検量線を把握し、適用することが肝要である。
このように、本実施形態に係る特性値測定方法が適用された特性値測定装置10によれば、簡便な手法でありながら、検体中の検出物質の特性値を、簡便に、かつ、高い精度で測定することが可能となる。
これによって、特に、特性値として酸価値を測定する場合、以下のような応用が可能となる。すなわち、精製されたフライヤー油(食用油の酸価値は0.5以下)が揚げ物に使用されると、油脂が高温で水と反応するため加水分解が起こり、酸価値が上昇する。また油脂が自動酸化すると、脂肪酸の炭素鎖が切れてアルデヒドが生成され、更にその部分が酸化してカルボン酸となる結果、酸価が上昇する。このように、酸価値はフライヤー油の変質の指標となる。本発明によれば、酸価値を、簡便に、かつ、十分な精度で測定することができるので、例えば、コンビニエンスストアで揚げ物を揚げるために使用されているフライヤー油における酸価値の測定に利用すれば、フライヤー油の交換のための適切なタイミングを容易に把握することが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、特性値として、酸価値である場合の測定方法について説明したが、当業者であれば、本実施形態に係る特性値測定方法によって、濃度の測定に適用することも可能であることを容易に想到するであろう。
10・・特性値測定装置、12・・撮像部、14・・演算部、16・・記憶装置、18・・出力部、20・・表示部、21・・ディスプレイ、22・・試験紙、23・・試薬部分、24・・撮像目標印。

Claims (12)

  1. 検体中の検出物質の特性値を測定するための装置であって、
    前記検体を滴下された試験紙における呈色画像を撮像する撮像手段と、
    前記撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、前記演算の結果に基づいて、前記検体中の検出物質の特性値を算出する演算手段とを備え、
    前記試験紙は、第1の波長において光反射率が極大値を示し、前記第1の波長とは異なる第2の波長において前記光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持する、特性値測定装置。
  2. 前記第1の波長が、前記特性値の量に応じて変化する場合、前記第1の波長を含む色成分の補色成分の強度と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶した記憶装置をさらに備え、
    前記演算手段は、前記撮像された呈色画像から、前記補色成分の強度を演算し、前記補色成分の強度と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項1に記載の特性値測定装置。
  3. 前記第1の波長が、前記特性値の量に応じてシフトする場合、前記シフト前の第1の波長を含む色成分の補色成分の強度と、前記シフト後の第1の波長を含む色成分の強度との比と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶した記憶装置をさらに備え、
    前記演算手段は、前記撮像された呈色画像から、前記比を演算し、前記比と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項1に記載の特性値測定装置。
  4. 前記第1の波長を含む色成分の強度と、前記第2の波長を含む色成分の強度との差と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶した記憶装置をさらに備え、
    前記演算手段は、前記撮像された呈色画像から、前記差を演算し、前記差と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項1に記載の特性値測定装置。
  5. 前記撮像手段は、スマートフォンのカメラ機能、またはデジタルカメラである、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の特性値測定装置。
  6. 検体中の検出物質の特性値を測定するための方法であって、
    第1の波長において、光反射率が極大値を示し、前記第1の波長とは異なる第2の波長において前記光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持した試験紙に、前記検体を滴下する工程と、
    前記検体の滴下に応じて前記試験紙において生じた呈色画像を撮像する工程と、
    前記撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、前記演算の結果に基づいて、前記検体中の検出物質の特性値を算出する工程とを含む、特性値測定方法。
  7. 前記第1の波長が、前記特性値の量に応じて変化する場合、前記第1の波長を含む色成分の補色成分の強度と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶装置に記憶しておき、
    前記算出する工程では、前記撮像された呈色画像から、前記補色成分の強度を演算し、前記補色成分の強度と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項6に記載の特性値測定方法。
  8. 前記第1の波長が、前記特性値の量に応じてシフトする場合、前記シフト前の第1の波長を含む色成分の補色成分の強度と、前記シフト後の第1の波長を含む色成分の強度との比と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶装置に記憶しておき、
    前記算出する工程では、前記撮像された呈色画像から、前記比を演算し、前記比と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項6に記載の特性値測定方法。
  9. 前記第1の波長を含む色成分の強度と、前記第2の波長を含む色成分の強度との差と、前記特性値との相関関係を示す検量線を予め記憶装置に記憶しておき、
    前記算出する工程では、前記撮像された呈色画像から、前記差を演算し、前記差と、前記検量線とに基づいて、前記特性値を算出する、請求項6に記載の特性値測定方法。
  10. 前記特性値は、前記検体中の前記検出物質の酸価値である、請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の特性値測定方法。
  11. 前記撮像する工程を、スマートフォンのカメラ機能、またはデジタルカメラを用いて実施する、請求項6乃至10のうち何れか1項に記載の特性値測定方法。
  12. 検体中の検出物質の特性値を測定するために、第1の波長において、光反射率が極大値を示し、前記第1の波長とは異なる第2の波長において前記光反射率が極小値を示す波長特性を有する呈色反応試薬を保持する試験紙に、前記検体が滴下されることによって生じる呈色画像を撮像手段に撮像させる機能、
    前記撮像された呈色画像に基づいて所定の演算を実行し、前記演算の結果に基づいて、前記検体中の検出物質の特性値を算出する機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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