JP2019052435A - 遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造 - Google Patents

遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造 Download PDF

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Abstract

【課題】建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性向上を図る場合に、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保可能な遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造。
【解決手段】床スラブ10の上部に防振支承12を介して浮床層13を配置することで界床での遮音性向上を図るための遮音界床構造において、浮床層を構成する床板の小割床板13a〜13cの固有振動数fが特定の計算式を満たすように寸法・密度・曲げ剛性を決定し、設置されるものとする。ただし、小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、床板材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、小割床板の固有振動数(最小値)は特定の計算式で与えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の床スラブの上部に防振支承を介して浮床層を配置する遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造に関する。
従来、建物の界床の遮音性向上のために、乾式二重床工法、直床工法などが集合住宅で使用されているが、床衝撃音の遮断性能が十分でなく、分譲される新築マンションにおいても、上階の入居者による生活音や歩行音で苦情が生じている。たとえば、平成25年度の国土交通省による「マンション総合調査」では、アンケート先の管理組合の回答において、全2324棟のうち34.3%の797棟ものマンションで「生活音」のトラブルがあったのとの結果が報告されている。これは平成20年度の調査では37.1%なので、若干の改善はあるものの、依然として高い率での生活音苦情があり、マンションにおける界床の遮音性向上は社会的課題の一つとなっている。
特許文献1は、天井スラブの下方に天井板を取り付ける二重天井構造において、天井スラブと天井板との間の空気層の厚みを100mm以下とし、天井板の面密度を1.28〜2.4kg/m2とし、この天井板の板厚を20mm〜25mmとした遮音二重天井構造を提案する(請求項1)。
特許第4736437号公報
集合住宅における床衝撃音の対策には従来から、ロックウールの上にコンクリート製の浮床床板を設置する「湿式浮床工法」が実践されてきた。しかし、日本建築学会編「建物の床衝撃音防止設計」(2009、技報堂出版)にあるように、集合住宅では耐荷重の制限から浮き床のコンクリート厚を十分に厚くすることができないために、防振系の基本固有振動数が高くなり、重量衝撃音でLr数の決定周波数帯域となることが多い63Hz帯域の音を十分に低減できない場合がある、とされている。このように厚さが十分に厚くない場合には、重量衝撃音に対する湿式浮床構造の遮音効果は不充分であるため、浮床構造についてさらなる改善が求められている。
特許文献1は、二重天井構造において天井スラブと天井板との間の空気層の厚み、および、天井板の面密度・板厚を最適化することで、階上の低音域における重量衝撃音(63Hz帯域近傍)に対する遮音性能を向上させているが、建物の床スラブの上部に浮床を配置する構造ではない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性向上を図る場合に重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保可能な遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための遮音界床構造の構築方法は、建物の床スラブの上部に防振支承を介して浮床層を配置することで界床での遮音性向上を図るための遮音界床構造の構築方法であって、前記浮床層を構成する床板を小割形状にし、その小割床板の固有振動数fが以下の式(1)を満たすように前記小割床板の寸法・密度・曲げ剛性を決定し、前記決定された寸法・密度・曲げ剛性を有する小割床板を設置することを特徴とする。
ただし、前記小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、前記床板の材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、前記小割床板の固有振動数(最小値)は以下の式(2)で与えられる。
Figure 2019052435
この遮音界床構造の構築方法によれば、建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性向上を図る場合に浮床層を構成する小割床板の固有振動数fを63Hz帯域よりも高周波側にすることができ、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
上記遮音界床構造の構築方法において、前記小割床板の寸法・材質を次の式(3)を満たすように決定することで、小割床板の固有振動数fを125Hz帯域よりも高周波側にすることができる。
Figure 2019052435
また、前記小割床板を密度ρ=1500〜2500kg/m3の材質とし、前記小割床板の寸法をa,b≦1.5m、h≧0.05mとすることが好ましい。
また、前記小割床板を合成床板または中空床板から構成する場合、日本建築学会編「建物の床衝撃音防止設計」(2009、技報堂出版)にあるように、前記合成床板または前記中空床板の等価厚さheを次の式(4)から求め、式(2)においてhに前記求めたheを代入し、ヤング率E、密度ρを前記合成床板または前記中空床板の値を使用して得られる前記固有振動数fが式(1)を満たすようにすればよい。
Figure 2019052435
ただし、
m:面密度(kg/m2)、E:ヤング率(N/m2)、I:断面2次モーメント(m4
また、前記小割床板を合成床板または中空床板から構成する場合、次の式(3)を満たすように前記合成床板または前記中空床板の寸法・面密度・ヤング率・断面2次モーメントを決めることで、小割床板の固有振動数fを125Hz帯域よりも高周波側にすることができる。
Figure 2019052435
また、複数枚の前記小割床板を隣接して配置し、前記隣接する小割床板が互いに分離したままの状態で前記浮床層が構築されるようにすることが重量衝撃音に対する界床遮音性能を確保する上で好ましい。
また、前記浮床層の上部に乾式二重床を形成することで、浮床と乾式二重床とによる遮音界床構造を構成できる。
また、前記浮床層の上部に直床仕様の床仕上げを形成することで、浮床と直張りフローリングとによる遮音界床構造を構成できる。
上記目的を達成するための建物の遮音界床構造は、上述の遮音界床構造の構築方法により構築された遮音界床構造である。
この遮音界床構造によれば、建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性向上を図る場合に浮床層を構成する小割床板の固有振動数fを63Hz帯域よりも高周波側にすることができ、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
上記目的を達成するための遮音界床構造の設計方法は、建物の床スラブの上部に防振支承を介して浮床層を配置することで界床での遮音性向上を図るための遮音界床構造の設計方法であって、前記浮床層を構成する床板を小割形状にし、その小割床板の固有振動数fが以下の式(1)を満たすように前記小割床板の寸法・密度・曲げ剛性を決定することを特徴とする。
ただし、前記小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、前記床板の材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、前記小割床板の固有振動数(最小値)は以下の式(2)で与えられる。
Figure 2019052435
この遮音界床構造の設計方法によれば、建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性向上を図る場合に浮床層を構成する小割床板の固有振動数fを63Hz帯域よりも高周波側にすることができ、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
本発明の遮音界床構造の構築方法、設計方法および建物の遮音界床構造によれば、建物の床スラブの上部に浮床層を配置した構造により界床での遮音性を図る場合に重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
本実施形態による第1の遮音界床構造の要部を示す断面図である。 本実施形態による第2の遮音界床構造の要部を示す断面図である。 本実施形態の小割床板を構成する板の縦横長さ、高さa,b,h、m、nを所定範囲内で適宜設定して板の固有振動数fを式(5)により計算した計算例を表形式で示す図である。 実際に3m×4m×0.08mの板を所定の支持状態で振動させたときのアクセレランス(加速度/力)の波形を示す図である。 3m×4m×0.08m板を浮床層とした場合と、0.9m×1m×0.08m板を浮床層とした場合、JIS A 1418-2:2000に基づくバングマシンによる重量衝撃源での下室の音圧レベルの実験測定結果を示す表とグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による第1の遮音界床構造の要部を示す断面図である。図2は同じく第2の遮音界床構造の要部を示す断面図である。
図1のように、第1の遮音界床構造11は、建物のRC(鉄筋コンクリート)床スラブ10の上方に複数の防振材12を介して浮床層13を配置し、さらに、浮床層13の上に複数の支持脚14を配置し、支持脚14の上にパーティクルボード15、フローリング16を配置したもので、浮床と乾式二重床とによる遮音界床構造である。
防振材12は、振動低減のための所定高さの矩方体の小片で、たとえば、ダンピング効果により振動を低減する発泡ウレタンエラストマーからなる。このような防振材として、たとえば、株式会社イノアックコーポレーションから販売されているセルダンパー(登録商標)を用いることができる。
支持脚14は、浮床層13の表面に載る防振ゴム14aと、高さ調整の可能な支持ボルト14bと、矩形状平板の受け材14cと、を有する。受け部材14cの上にパーティクルボード15が載る。
浮床層13は、床板を小割にした小割形状を有し、矩形状の平板である複数枚の小割床板13a,13b,13c,・・・から構成される。小割床板13a,13b,13cは、配置されて完全に分離したままの状態で浮床層13を構成する。
小割床板13〜13cは、均質単板のコンクリートから構成されるが、これに限定されず、中空床板や合成床板から構成されてもよい。中空床板の例としては、縦方向に数個の中空孔を有し、PC鋼線によってプレストレスを与えられたコンクリートパネルがあり、かかるコンクリートパネルの具体例として、株式会社スパンクリートコーポレーションから販売されているスパンクリート(登録商標)がある。また、合成床板の例としては、上記スパンクリート(登録商標)の上面にコッタを設定し、上部を場所打ちコンクリートとする合成床板がある。
図2のように、第2の遮音界床構造21は、建物のRC床スラブ10の上方に多数の防振材12を介して浮床層13を配置し、浮床層13の上に樹脂発泡体や不織布等からなるクッション層22,鋸溝加工された突板張り合板23を配置したもので、図1と同様の浮床と直張りフローリングとによる遮音界床構造である。浮床層13は、図1と同様の構成で、床板を小割にした小割形状を有し、矩形状の平板である複数枚の小割床板13a,13b,13c,・・・から構成される。小割床板13a,13b,13cは、配置されて完全に分離したままの状態で浮床層13を構成する。
本実施形態では、図1,図2の遮音界床構造11,21における浮床層13を、完全に分離した小割形状の小割床板から構成することで、浮床層13に生じる曲げ振動を一定周波数以上になるように制御している。これにより、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
一般に、周辺単純支持の長方形板の固有振動数は次の式(5)で与えられる。
Figure 2019052435
ここで、板の縦横長さ・厚さをa、b、h(m)とし、板の材質の曲げ剛性をD(均質単板ではD=EI、ヤング率をE(N/m2)、単位幅当たりの断面2次モーメントI=h3/12(m3))、密度をρ(kg/m3)とし、m、nはそれぞれ板の長さa,b方向での半波数を示す。
図3に、板の縦横長さa,bの値を1.0〜4.0mの範囲内で種々に組み合わせ、hを0.05,0.08,0.12mとした場合、m、n=1〜4の範囲で固有振動数fを式(5)により計算した計算例を示す。なお、図3の計算例に用いたヤング率E(N/m2)と密度ρ(kg/m3)は、次のとおりである。
E=2.4×1010 N/m2
ρ=2400 kg/m3
長方形板の支持条件が様々であるときに、周辺単純支持の場合も振動モードとはならないが、その計算値を参考に、固有振動数を推定し、指標とすることは可能である。
たとえば、図3のa=3,b=2(3m×2mの板)の計算結果をみると、各種m、nの組み合わせにおいて、床衝撃音遮断性能測定時の63Hz帯域(44.2〜88.4Hz)、125Hz帯域(88.4〜176.8Hz)の振動成分が多く含まれていることが分かる。
重量衝撃音遮蔽性能試験(JIS A 1418-2:2000)における対象周波数帯域は、オクターブ分割で、中心周波数63Hzから同500Hzとなっており、実際の建物の床板では63Hz帯域の値で遮断性能が決まることが多く、次に、125Hz帯域である。250Hz帯域と500Hz帯域は、床の仕上構造により緩和されることが多い。
図4は、実際に3m×4m×0.08mの板を所定の支持状態で振動させたときのアクセレランス(加速度/力)の波形を示す図である。図5は、3m×4m×0.08m板を浮床層とした場合と、0.9m×1m×0.08m板を浮床層とした場合、JIS A 1418-2:2000に基づくバングマシンによる重量衝撃源での下室の音圧レベルの実験測定結果を示す表とグラフである。なお、図5に示す素面とは、実験棟の屋根スラブの構造体である。
図4のように、3m×4m×0.08mの板が重量衝撃音遮断性能の対象周波数帯域(31.5Hz帯域、63Hz帯域、125Hz帯域)で固有振動数を持つことが確認できる。このことが重量衝撃音遮断性能に悪影響を与えていることが図5の実験結果からわかる。すなわち、実際にこの3m×4m×0.08m板を浮床層とした場合の重量衝撃源での下室の音圧レベルは、0.9m×1m×0.08m板を浮床層として使用した場合と比べると、図5のように、63Hz帯域で8dBの差を生じ、この分だけ音圧レベルが高く、重量衝撃遮断性能が低いことが実験で確認できた。これは図3の計算例からも伺えるように、0.9m×1m×0.08m板のような小割床板では固有振動数が高周波数域になるので、63Hz帯域での板の曲げ振動による悪影響が避けられた結果である。
一般に、板厚さを厚くすれば固有振動数は高周波数側にできるが、建築現場での浮床層構築の経済性、構造体への負荷軽減の面から、浮床層は0.08m程度の厚さがコストパフォーマンス上望ましい。
図3の板の固有振動数の計算例をみても分かるように、最も小さな固有振動数は、m=n=1の場合であり、この場合の固有振動数fを、63Hz帯域より高周波側にするには、式(1)を満たすように、小割床板の寸法・密度・曲げ剛性を決定すればよい。ただし、小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、床板の材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、小割床板の固有振動数(最小値)fは上記式(5)から次の式(2)で与えられる。
Figure 2019052435
また、小割床板の固有振動数fを125Hz帯域よりも高周波側にするには、小割床板の寸法・材質を次の式(3)を満たすように決定する。
Figure 2019052435
本発明者等の調査・検討によれば、防振材の上部に面積のある浮床層を配置すると、重量衝撃音で長方形板の曲げ振動が発生し、63Hz帯域および125Hz帯域で共振が生じ易いことが判明した。これに対し、上述のように、1m×1m程度の小割床板を完全に分離して配置して浮床層を構成することで、重量衝撃音に対する界床遮音性能を確保することができた。
すなわち、小割床板を密度ρ=1500〜2500kg/m3の材質とし、小割床板の縦横、高さ寸法は、a,b≦1.5m、h≧0.05mとすることが界床での重量衝撃音遮断性能を確保する上で好ましい。密度が上記範囲内の小割床板の材質としては、コンクリートやモルタルや各種繊維補強セメント板(フレキシブル板等)などがある。
また、浮床層は、均質単板のコンクリートであってよいが、中空床板や合成床板であってもよい。中空床板や合成床板の場合、等価スラブ厚さheを次の式(4)から求め、この等価厚さheを上記式(2)のhに代入し、ヤング率E、密度ρを合成床板または中空床板の値を使用して得られる固有振動数fが上記式(1)を満たすようにすればよい。
Figure 2019052435
ただし、
m:面密度(kg/m2)、E:ヤング率(N/m2)、I:断面2次モーメント(m4
また、合成床板または中空床板からなる小割床板の固有振動数fを125Hz帯域よりも高周波側にするには、上記式(3)を満たすように合成床板または中空床板の寸法・面密度・ヤング率・断面2次モーメントを決めればよい。
以上のように、本実施形態によれば、建物における上下階の床衝撃音の遮断性能の確保を行う際に特に重量衝撃音に対する界床遮音性能を確実に確保することができる。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、本発明は、マンション等の集合住宅の建物に適用して好ましいが、これに限定されず、ホテルやオフィスビルや学校等の各種建物に適宜適用できることはもちろんである。
本発明によれば、建物の界床での重量衝撃音遮断性能の確保が高性能で可能となり、マンション等の集合住宅での生活音の苦情などの解消に貢献することができる。
10 床スラブ
11 第1の遮音界床構造
12 防振材、防振支承
13 浮床層
13a,13b,13c 小割床板
14 支持脚
15 パーティクルボード
16 フローリング
21 第2の遮音界床構造
22 クッション層
23 合板

Claims (8)

  1. 建物の床スラブの上部に防振支承を介して浮床層を配置することで界床での遮音性向上を図るための遮音界床構造の構築方法であって、
    前記浮床層を構成する床板を小割形状にし、その小割床板の固有振動数fが以下の式(1)を満たすように前記小割床板の寸法・密度・曲げ剛性を決定し、前記決定された寸法・密度・曲げ剛性を有する小割床板を設置することを特徴とする遮音界床構造の構築方法。
    ただし、前記小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、前記床板の材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、前記小割床板の固有振動数(最小値)は以下の式(2)で与えられる。
    Figure 2019052435
  2. 前記小割床板の寸法・材質を次の式(3)を満たすように決定する請求項1に記載の遮音界床構造の構築方法。
    Figure 2019052435
  3. 前記小割床板を密度ρ=1500〜2500kg/m3の材質とし、前記小割床板の寸法をa,b≦1.5m、h≧0.05mとする請求項1または2に記載の遮音界床構造の構築方法。
  4. 前記小割床板を合成床板または中空床板から構成し、前記合成床板または前記中空床板の等価厚さheを次の式(4)から求め、
    式(2)においてhに前記求めたheを代入し、ヤング率E、密度ρを前記合成床板または前記中空床板の値を使用して得られる前記固有振動数fが式(1)を満たす請求項1に記載の遮音界床構造の構築方法。
    Figure 2019052435
    ただし、
    m:面密度(kg/m2)、E:ヤング率(N/m2)、I:断面2次モーメント(m4
  5. 次の式(3)を満たすように前記合成床板または前記中空床板の寸法・面密度・ヤング率・断面2次モーメントを決める請求項4に記載の遮音界床構造の構築方法。
    Figure 2019052435
  6. 複数枚の前記小割床板を隣接して配置し、前記隣接する小割床板が互いに分離したままの状態で前記浮床層が構築される請求項1〜5のいずれか1項に記載の遮音界床構造の構築方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮音界床構造の構築方法により構築された建物の遮音界床構造。
  8. 建物の床スラブの上部に防振支承を介して浮床層を配置することで界床での遮音性向上を図るための遮音界床構造の設計方法であって、
    前記浮床層を構成する床板を小割形状にし、その小割床板の固有振動数fが以下の式(1)を満たすように前記小割床板の寸法・密度・曲げ剛性を決定することを特徴とする遮音界床構造の設計方法。
    ただし、前記小割床板の縦長さ、横長さ、厚さの各寸法をa、b、h(m)とし、前記床板の材質のヤング率をE(N/m2)、密度をρ(kg/m3)とすると、前記小割床板の固有振動数(最小値)は以下の式(2)で与えられる。
    Figure 2019052435
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