JP2019051947A - 人工水草用包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】水中に設置した場合の想像がし易く、仮に柔軟な人工水草であっても、水中に設置した状態で展示可能な人工水草用包装袋を提供する。【解決手段】一部に透明で内部を視認可能な透視可能領域14を有するとともに、遮水性シートから構成される袋本体2を備える。袋本体2は、内部に液体を収容した状態で液密にシール可能な上溶着部42を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、装飾用に水槽内に設置される人工水草を、店頭などに陳列する場合に収容する人工水草用包装袋に関し、更に詳しくは人工水草を水などの液体とともに収容する人工水草用包装袋に関する。
近年、水槽で観賞魚や水草などを飼育、育成するアクアリウムが注目を浴びている。このアクアリウムでは、水槽内を装飾するために、人工水草が用いられることがある。
この人工水草は、多くの種類が存し、自立可能な程度の剛性を有するものや、空気中では自立できないものの水槽内に設置した場合に全体が水中で自然に揺れ動く柔軟性の高いものなどがある。これらの人工水草は、店頭で販売する場合には、透明な包装袋に収納され、或いは人工水草用の特殊なディスプレイ用包装具に収納されて陳列されている。
例えば、特許文献1には、自立可能な剛性を有する人工水草のディスプレイ用包装具が示されている。この特許文献1記載の包装具は、上部において合掌状に重ね合わされた前後一対の面板部と、これらの面板部の下端に連結された水平状の底板部とを備え、前面板部における上下方向の中央部には開口窓が設けられている。この包装具において、人工水草は、基端部が底板部に載置され、先端部が開口窓を通じて外部に露出した状態で陳列されている。これにより、人工水草の購入者は、専ら人工水草の露出部分を見ることによって人工水草の種類や質感等を確認し、その上で人工水草を購入することができる。
ところで、上記したように、人工水草は剛柔多くの種類があり、最近では天然水草の風合いに近付けるためにシリコン製などの柔軟なものも見受けられるようになっている。このような柔軟な人工水草の包装にあたって、特許文献1の包装具を用いると、開口窓から人工水草の先端部が垂れ下がり見栄えが悪く、水中に設置した場合のイメージが湧き難いものとなっている。
このような問題は、透明の包装袋に柔軟な人工水草を収納した場合でも同様であり、萎れたような状態で収納され見栄えが悪いだけでなく、水中に設置した場合のイメージが湧き難い。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、水中に設置した場合の想像がし易く、仮に柔軟な人工水草であっても、水中に設置した状態で展示可能な人工水草用包装袋を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明に係る人工水草用包装袋は、少なくとも一部に透明で内部を視認可能な透視可能領域を有するとともに、遮水性シートから構成される袋本体を備え、前記袋本体は、内部に液体を収容した状態で液密にシール可能に構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、人工水草用包装袋は、透視可能領域を有するとともに遮水性シートから構成される袋本体を備え、前記袋本体は、内部に液体を収容した状態で液密にシール可能に構成されているので、水などの透明な液体とともに人工水草を袋本体に収容した状態で液密にシールすることができる。このため、被包装体である人工水草が柔軟な素材で構成されていたとしても、この人工水草を、あたかも水槽内の水などの液中に設置した状態で陳列することができる。また、購入者は、前記袋本体の透視可能領域を通じて、人工水草の水中での動きや見栄えなどの様子を確認することができ、より適切に人工水草を購入することができる。
この発明において、袋本体の具体的構成を特に限定するものではなく、内部空間を液密に封止できるものであれば、マチの有無や袋の素材、或いは正面視形状(円形状、長円形状、楕円形状、三角形状、多角形状などの公知の形状又はその複合)を特に限定するものではないが、例えば、前記袋本体は、正面視矩形状を呈するとともに左右両側縁部同士が接合された前後側壁部と、各側壁部の下端部に設けられた底壁部とを備え、これらの各壁部が軟質合成樹脂シートから構成されているのが好ましい。
このように構成すれば、内部に封入される人工水草の錘などの基台を底壁部において安定して収納することができる。しかも、前後側壁部は左右両側縁部同士が接合される正面視矩形状を呈するとともに、これらの各壁部が軟質合成樹脂シートから構成されているので、複数の包装袋をまとめて運搬したり保管したりする場合などに整頓し易く、またある程度の保形性を保ちつつも自在に変形させることができ、取扱いの利便性を向上させることができる。
この場合において、前記底壁部は正面視において略水平になるように前後各側壁部に対して設けられているものであってもよいが、前記底壁部は、左右両端部から中央部に向けて下方に傾斜して設けられているのが好ましい。
このように構成すれば、底壁部が左右両側部から中央部にかけて傾斜して設けられているので、下部に錘などの基台が取り付けられている人工水草がこの底壁部の左右両側部に沿って中央部に誘導される。このため、このような底壁部にすることによって人工水草が左右方向中央部に配置され易くなり、陳列時の見栄えをより良くすることができる。
さらにこの場合において、前記透視可能領域の配置位置は特に限定するものではなく、前後側壁部の各全面、或いはその一部分であってもよいが、前記前側壁部は、高さ方向についての中央線よりも下側であって、前記底壁部の左右方向中央部よりも高い位置に透視可能領域の下端縁が設けられ、この透視可能領域よりも下側部分が前記袋本体の内部を隠蔽する隠蔽領域として構成されているのが好ましい。
このように構成すれば、前側壁部の下部、すなわち高さ方向についての中央線よりも下側であって、底壁部の中央部に対応する部分が隠蔽領域として構成されているので、この隠蔽領域が土のように看取され、当該隠蔽領域によって人工水草の錘などの基台が隠蔽されて、あたかも人工水草が生えているような外観を呈することができる。このため、人工水草の水槽での設置態様をより正確に再現することができる。
なお、前記隠蔽領域に土、砂や砂利などの写真やイラストが印刷され、或いはこれらを模して着色されるなど、擬装土壌表示部として構成されていれば、より一層人工水草が生えているような外観を呈することができる。
また、袋本体が矩形状の前後側壁部及び底壁部を備えて構成される場合、前後側壁部は各四隅部が角張っていても良いが、前記前後側壁部は、四隅が面取りされているのが好ましい。
このように構成すれば、複数の包装袋をまとめて運搬、保管等する場合に隣接する包装袋の前後側壁部の四隅部が接触して袋本体が損傷することを抑制することができる。
さらに、袋本体が前後側壁部及び底壁部を備えて構成される場合、前記前後側壁部の上端部に係合孔がなくても良く、或いはこの上端部に吊り下げ陳列用の係合孔がただ一つ設けられているものであってもよいが、この上端部における同じ高さ位置に複数の係合孔が並設されているのが好ましい。
このように構成すれば、袋本体には人工水草だけでなく、液体も収容されて比較的重量が重くなるが、複数の係合孔に重量が分散されるため、吊り下げ陳列する場合に、単一の係合孔に応力集中が生じて包装袋が損傷することを効果的に抑制することができる。
本発明に係る人工水草用包装袋によれば、水などの透明な液体とともに人工水草を袋本体に収容した状態で液密に封止することができ、人工水草が柔軟な素材で構成されていたとしても、この人工水草を液中に設置した状態で陳列することができる。また、購入者は、袋本体の透視可能領域を通じて、人工水草の水中での見栄えやこの水草が柔軟に構成されている場合には水中での動きを確認することができ、より適切に人工水草を購入することができる。
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の人工水草用包装袋は、柔軟な素材から構成された人工水草の包装に好適に用いられるが、被包装物は人工水草であればその形態を特に限定するものではない。なお、本発明では、その形態に基づき通常陳列される方向を基準に、前後上下左右の各方向を特定しているが、横倒し状に運搬、保管等されることを妨げるものではなく、単に相対的な位置関係を表したものである。
図1は本実施形態の人工水草用包装袋1(以下、単に「包装袋1」という)を、人工水草及び水を封止した状態で示す斜視図であり、図2はその正面図、図3は図2のIII−III線断面図である。
包装袋1は、上方が液密に封止可能な状態で開口した、いわゆるスタンディングパウチとして構成された袋本体2を備え、図1に示すように、この袋本体2内に人工水草Wが防腐剤入り水(液体の一例)とともに収容され、この袋本体2の上端部が液密に封止されることにより人工水草Wが水とともに封入される。なお、包装袋1は、袋本体2に加え、袋本体2の上部に取り付けられた把持部やその他の構成部材を備えていても良いが、本実施形態では、上述のように、包装袋1は、主に袋本体2から構成されている。
ここで、包装袋1に封入される人工水草Wについて簡単に説明する。この人工水草Wは、図1及び図2に示すように、水草を模してシリコン、軟質ポリ塩化ビニルなどの柔軟な素材から構成された水草本体W1と、この水草本体W1の根本部に固着され石などを模した錘部W2とを備える。水草本体W1は、本実施形態ではシリコンから構成され、一定の浮力を有するものとして構成されている。従って、水草本体W1は、大気中では自立できないものの、水中では浮力によって起立するようになっている。なお、水草本体W1の形状は特に限定するものではなく、種々の形態を採用することができる。
錘部W2は、水草本体W1を水中で定位置に固定するものであり、少なくとも前記浮力に対抗するだけの重量を有するように設計されている。本実施形態では、錘部W2は、硬質合成樹脂(具体的にはエポキシ樹脂)によって構成されている。水については、酢酸(氷酢酸を含む)、フェノキシエタノール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ヒノキチオール、パラベンなどの防腐剤が添加され、長期間保存等していても水が濁らないように工夫が施されている。
一方、袋本体2に戻って、この袋本体2は、図2及び図3に示すように、正面視縦長矩形状の前壁フィルム10(前側壁部に含まれる概念)と、この前壁フィルム10と同一形状であってこの前壁フィルム10に前後対向する後壁フィルム20(後側壁部に含まれる概念)と、これらの前後壁フィルム10、20の下端部に配置され、長辺が前後壁フィルム10、20の短辺に相当する左右長さに設定された矩形状を呈する底壁フィルム30(底壁部に含まれる概念)とを備え、各フィルム10,20,30が軟質の熱可塑性合成樹脂シート(フィルムを含む)によって構成されている。
この軟質合成樹脂シートは、少なくとも可撓性、遮水性を有するものであり、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ナイロン系樹脂など公知の軟質合成樹脂の各シートの単層または複層によって構成されている。本実施形態の袋本体2は、強靱性に優れたポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という)からなる外層と、熱溶着性に優れたポリエチレン(以下「PE」という)からなる内層とを含むラミネートフィルムが用いられ、可撓性と遮水性を担保しつつ、内層にPEを採用することにより熱溶着によって液密にシールすることができるようになっている。本実施形態の包装袋1では、前壁フィルム10と底壁フィルム30とが一体に連続するフィルムとして構成されているが、前後壁フィルム10、20及び底壁フィルム30とがそれぞれ独立して備えてこれらを接合することによって構成されるものや、各フィルム10、20、30を1枚の軟質合成樹脂シート(ラミネートフィルムを含む)から構成して所用箇所を接合(シール)するものであっても良い。
この各フィルム10、20、30について、図4ないし図6を主に用いて具体的に説明する。図4は、包装袋を構成するフィルムの拡大縦断面図である。図5は前壁フィルムと底壁フィルムとが一体に成形されたフィルムを示す展開図であり、図6は後壁フィルムを示す展開図である。
前壁フィルム10は、上記熱可塑性樹脂からなる透明なフィルムシートによって縦長矩形状に構成され、図4に示すように、PEからなる内層11と、PETからなる外層12とを含むラミネートフィルムシートから形成され、外層12の内側面に印刷が施されることにより色落ちし難いように工夫されている。この前壁フィルム10は、下部に袋本体2の内部を隠蔽する隠蔽領域13と、この隠蔽領域13の上側に設けられ袋本体2の内部を視認可能な透視可能領域14と、この透視可能領域14の上側に設けられ前後壁フィルム10、20を溶着して袋本体2の上部開口を封止する接合領域15とを備え、これらの各領域13〜15が高さ方向下端から順に並べられている。なお、前壁フィルム10には、容易な開封を可能にするためにノッチ部50が設けられるとともに、陳列時などに吊下させるための係合孔60、並びに四隅部が面取りされたアール角部70が設けられているが、ノッチ部50、係合孔60やアール角部70については、各フィルム10、20、30を接合した後に一括して形成されているので、この袋本体2の作製方法を後述するときに合わせて説明する。なお、図5及び図6は、説明の便宜上、袋本体2の作製前の展開図の状態ではあるものの、ノッチ部50、係合孔60及びアール角部70が設けられている。ノッチ部50、係合孔60及びアール角部70については、これらの図に示すように、予め形成してから袋本体2を作製しても良いことは言うまでもない。ただし、本実施形態では、製造コスト、精度等を考慮して、袋本体2の作製時に合わせて形成するようにしている。
隠蔽領域13は、袋本体2の内部を隠蔽するものであり、印刷、シールの貼着、着色フィルムの使用など、透明フィルムを通した視認を阻害する手段によって構成されている。本実施形態では、隠蔽領域13は、土壌の画像(写真やイラストなど)が外層12の内側面にグラビア印刷されることにより形成されている。隠蔽領域13は、上記したように、前壁フィルム10の下半部、すなわち高さ方向の中央線よりも下側であって、底壁フィルム30の左右方向中央部(図2の底壁フィルム30の左右方向真ん中部分)における接合部分(後述する下溶着部41の左右方向中央部)よりも高い位置に、上縁が配置されるように設定されている。本実施形態では、隠蔽領域13は、底壁フィルム30の左右方向両端部において、前後壁フィルム10、20に接合されている箇所を結ぶ線(図2の二点鎖線)よりも上側に隠蔽領域13の上端縁が配置され、この上端縁よりも下側の前壁フィルム10が隠蔽領域13として構成されている。言い換えると、透視可能領域14の下端縁がこの隠蔽領域13の上端縁に一致するように配置されている。この隠蔽領域13は、上端縁が左右方向に略水平に延び、上記したように、内層11の外面に土の写真が印刷されることにより構成されている。この隠蔽領域13の高さ寸法は、人工水草Wの錘部W2の高さ寸法を考慮して設定され、錘部W2を正面視において隠蔽するように設定されるのが好ましい。
透視可能領域14は、隠蔽領域13の上側に配置され、前壁フィルム10の素材である透明フィルムによって構成され、袋本体2の内部を視認可能、すなわちこの透視可能領域14を通じて、内部に封止された人工水草Wを視認可能に構成されている。この透視可能領域14には、本実施形態では上部に商標などの商品名などが記載された表示部141が設けられている。
後壁フィルム20は、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムシートであるものの、本実施形態では透明ではなく、透明フィルムシートに印刷を施すことにより白濁状の半透明フィルムから、前壁フィルム10と同様に縦長矩形状に構成されている。従って、本実施形態では、後壁フィルム20には、袋本体2の内部が視認可能な視認可能領域が設けられていないものの、この後壁フィルム20にも前壁フィルム10と同様に、視認可能領域が設けられるものであっても良い。また、この後壁フィルム20についても、半透明フィルムではなく、前壁フィルム10の隠蔽領域13と同様に、全面、又は一部領域について、透光を阻害する手段によって隠蔽領域として構成されているものであっても良い。
この後壁フィルム20も、前壁フィルム10と同様に、PEからなる内層21と、PETからなる外層22とを含み、外層22の内側側面に白色のグラビア印刷が全面に施されて内部の視認を阻害するものとなされている。この後壁フィルム20の内層21は、前壁フィルム10の内層11と熱溶着されるようになされ、前後壁フィルム10、20の内層11,21を熱溶着することにより、相溶性が高く、液密に封止できるようになっている。
一方、底壁フィルム30は、後壁フィルム20と同様に半透明フィルムシートが用いられ、前後壁フィルム10、20の短辺に相当する長辺を有する左右方向に細長い矩形状に構成されている。この底壁フィルム30も、前後壁フィルム10、20と同様に、PEからなる内層31と、PETからなる外層32とを含み、外層32の内側側面に白色のグラビア印刷が全面に施されて内部の視認を阻害するものとなされている。また、この底壁フィルム30の内層31は、前後壁フィルム10、20の内層11、21と熱溶着されるようになされている。また、この底壁フィルム30は、四隅に切欠33が設けられ、前後壁フィルム10、20の左右方向両端部の下端部において、前後壁フィルム10、20の内層11、21がこの切欠33を通じて直接重合するように構成されている。すなわち、各フィルム10、20、30の外層12、22、32のPETは熱溶着し難いので、この切欠33を通じて前後壁フィルム10、20の内層11、21同士を重ね合わされることによって、後述する熱溶着時に、前後壁フィルム10、20の左右方向両端部における下端部において、前後壁フィルム10、20が溶着され、スタンディングパウチとして自立するように構成されている。
この底壁フィルム30の後述する下溶着部41を除く前後幅がマチ幅として構成され、人工水草Wの錘部W2の幅に応じて適宜設定される。底壁フィルム30は、前後壁フィルム10、20に対して後述するように接合されることにより、袋本体2を筒状に広げた状態において、上面が左右両端部から中央部に向けて下方に傾斜するように構成され、より詳しくは上面が左右方向中央部に向けて正面視において下方に膨らむ円弧状になるように構成されている。
以上の構成を有する袋本体2は、次のようにして形成される。図7は、袋本体2の形成前の状態を示す縦断面図である。
まず、前壁フィルム10と底壁フィルム30とが一体に成形されたフィルムを所定形状に折り込む。すなわち、図7に示すように、前壁フィルム10の下端に連設された底壁フィルム30を、前壁フィルム10の内側(内層11側)に谷折りし、この底壁フィルム30の内層31(図4参照)を外側に向く状態で前後方向中心部において山折りする。
次に、前壁フィルム10に対向して後壁フィルム20を配置する。具体的には、前壁フィルム10及び後壁フィルム20の双方の内層11,21(図4参照)が内側を向くように、前壁フィルム10に対して後壁フィルム20を重ねる。この状態では、後壁フィルム20の下端部は、山折りされた底壁フィルム30の後側半面に重ね合わされた状態になっている。
そして、図2を参照して、前後壁フィルム10、20の左右両側縁部を所定幅で熱溶着によってシールすることにより左右溶着部40を形成する。あわせて、前後壁フィルム10、20の下端縁部を折り込まれた底壁フィルム30を挟み込んだ状態で所定形状(本実施形態では正面視皿状)にシールすることによって下溶着部41を形成する。この下溶着部41は、前後壁フィルム10、20と底壁フィルム30とが溶着する部分41aと、底壁フィルム30の切欠33を通じて前後壁フィルム10、20の内層11、21同士が溶着する部分41bとを含む。この下溶着部41の溶着部分41aは、上縁が左右方向中央部に向かって下方に円弧状に傾斜する皿状に構成され、高さ方向について前後壁フィルム10、20の下端縁まで延在している。一方、下溶着部41の溶着部分41bは、上記したように、前後壁フィルム10,20の下端部における左右両端部で相互に溶着させ、これらの前後壁フィルム10,20の下端部が外方に折れ曲がることを防止して自立可能なスタンディングパウチになるように構成されている。これらの各溶着部40,41は、それぞれ液密に封止されて袋本体2の内部の液体が漏れないように少なくとも所定の幅(例えば1.5mm〜10mm)を有するように設定されている。
このように熱溶着によるシールによって、上方に開口する袋体が構成され、底壁フィルム30の上面は左右両端部から左右方向中央部に向かって下方に傾斜する舟形状に構成される。最後にノッチ部50、係合孔60及びアール角部70を形成することによって袋本体2を作製する。これらの各部50、60、70は一括して形成しても良いし、或いはそれぞれ形成するものであっても良い。
具体的には、ノッチ部50は、左右溶着部40の所定高さに形成された左右一対の切込みであり、後述する上溶着部42の下方に形成されている。このノッチ部50は、左右一方でも良いが、本実施形態では左右両方に設けられている。
係合孔60は、包装袋1を吊下するためのものであり、袋本体2、詳しくは前後壁フィルム10、20の上部において各フィルム10、20をそれぞれ貫通して設けられている。係合孔60は、前後壁フィルム10、20の上部であって、左右のノッチ部50を結ぶ線よりも所定間隔を隔てた上方に形成されている。この係合孔60は、単一のものであっても良いが、複数設けられているものであっってもよく、本実施形態では左右2つ設けられている。具体的には、係合孔60は、前後壁フィルム10、20の上端部における同じ高さ位置であって、各フィルム10、20の左右幅寸法を三等分した等分線上に2つ並設されている。この係合孔60の正面視形状については特に限定するものではないが、本実施形態では円形に形成されている。このように、本実施形態の袋本体2は、複数の円形の係合孔60を設けることによって、応力集中に基づく袋本体2の破損を有効に抑制し得るものとなっている。
一方、アール角部70は、前後壁フィルム10、20の角部(四隅部)を円弧状に面取りしたものとして構成され、角部が他の包装袋に当たって損傷することを有効に抑制している。このアール角部70は、いわゆる面取りをするための公知の形状であれば、その具体的構成を特に限定するものではない。
以上のように構成された袋本体2を使用して、人工水草Wを防腐剤入り水と共に封入して包装する。
具体的には、袋本体2の上方開口部から人工水草Wの錘部W2を底壁フィルム30の上面に載置する態様で収納する。次に、防腐剤入りの水を所定量(袋本体2の上方開口部を閉止しても溢れない程度の量)を充填する。続いて、前後壁フィルム10、20の上部における左右のノッチ部50を結ぶ線と係合孔60との間において、左右方向に直線状に延びる上溶着部42を形成する。この上溶着部42は、単一の帯状に延びる溶着部であっても良いが、本実施形態では、上下一対の上溶着部42が袋本体2に人工水草Wを封入した後に手作業でシーラーによって形成されている。このように溶着部を複数本の帯状として構成されることにより、袋本体2の内部の水(液体)の漏出を効果的に防止することができ、特に本実施形態のように手作業でシールするような場合には特に有効となる。この各溶着部42の幅や溶着部42同士の間隔は適宜設定されるが、本実施形態では、溶着部42の各幅は2mm〜5mmの間で設定され、間隔は2mm〜10mmの間で設定されている。なお、溶着部42について一本の帯状に構成しても良く、その場合、溶着部の幅は、5〜15の幅に設定されるのが好ましい。
以上のように構成された包装袋1は、前後壁フィルム10、20及び底壁フィルム30が遮水性を有する軟質合成樹脂シートから構成されるとともに、前壁フィルム10において高さ方向下部の隠蔽領域13と同方向上部の接合領域15に挟まれた透視可能領域14が前壁フィルム10の左右方向略全域に亘って設けられ、この袋本体2が上溶着部42によって液見るにシール可能に構成されているので、柔軟な素材で構成された水草本体W1を有する人工水草Wを水と共に封止することができる。このため、この包装袋1を用いれば、水草本体W1が水の中で揺らめいて、人工水草Wをあたかも水槽内の水などの液中に設置した状態で陳列することができる。しかも、購入者は、包装袋1の透視可能領域14を通じて、人工水草Wの水中での動きや色合いを含めた見栄えなどの情報を、陳列状態で確認することができ、より適切に人工水草Wを購入することができる。
また、包装袋1は、縦長矩形状の前後壁フィルム10、20と底壁フィルム30とを備え、これらの各フィルム10、20、30が遮水性を有する軟質合成樹脂フィルムシートによって構成されているので、底壁フィルム30の上面に人工水草Wの錘部W2を載置することによって前後10、20壁フィルムに挟まれて意図していない姿勢で陳列されることを抑制して安定して収納することができる。加えて、包装状態の包装袋1は正面視略矩形状を呈し、柔軟な素材で構成されているので、運搬、保存等の取扱い時に規則的に整列させることができ、この取扱いの利便性を向上させることができる。
さらに、上記したように、包装袋1の底壁フィルム30の上面は、左右両端部から中央部に向けて下方に傾斜して設けられているので、この傾斜した上面に沿って人工水草Wの錘部W2が包装袋1の左右方向中央部に誘導され易くなる。前壁フィルム10の透視可能領域14は左右方向について略全域に設けられているので、この透視可能領域14の配置関係と相俟って、人工水草Wが透視可能領域14の左右方向略中央位置に水草本体W1が配置され易くなって、陳列時の見栄えをより一層良好なものとすることができる。
しかも、この前壁フィルム10において、透視可能領域14の下側に隠蔽領域13が配置され、この隠蔽領域13が人工水草Wの錘部W2の高さを考慮して設けられ、この錘部W2が隠蔽されるように構成され、加えてこの隠蔽領域13が土壌の画像が印刷されているので、購入者において、この隠蔽領域13が土のように看取され、あたかも人工水草Wが隠蔽領域13から生えているような外観を呈することができる。このため、人工水草Wの水槽での設置態様をより正確に再現することができる。
また、保管や運搬などの取扱い時においては、正面視矩形状の袋本体2の四隅部がアール角部70として面取りされているので、複数の包装袋1をまとめて運搬、保管等する場合に隣接する包装袋1の四隅部が接触して他の袋本体2を損傷させることを効果的に抑制することができる。
さらに、この包装袋1は、円形の係合孔60が左右一対、同一高さ位置に設けられているので、これらの係合孔60を利用して吊下陳列する場合には、複数の係合孔60に重量が分散されるため、単一の係合孔に応力集中が生じて包装袋1が損傷することを効果的に抑制することができる。
なお、以上に説明した包装袋1は、本発明の包装袋の一実施形態であり、その具体的構成等については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、その変形例を説明する。
(1)前記実施形態では、透視可能領域14が前壁フィルム10の高さ方向中間部に配置されたものについて説明しているが、透視可能領域は前後壁フィルム10、20であって、内部の人工水草Wが視認可能であればその配置態様を特に限定するものではない。例えば、前壁フィルム10の全面であっても良く、後壁フィルム20に設けられるものであっても良い。
(2)前記実施形態では、袋本体2の前後壁フィルムについて、正面視縦長矩形状の前後壁フィルム10、20を用いているが、袋本体の正面視形状は特に限定するものではなく、例えば正面視横長矩形状や台形状等、公知の形状を呈するものであっても良い。
(3)前記実施形態では、袋本体2の下溶着部41については、上縁が下方に膨出する円弧状に形成されているが、この下溶着部42の上縁の形状を特に限定するものでもない。例えば、図8に示すように、下溶着部541の上縁は、左右方向の両端部から中央部に向けて下方に傾斜する傾斜部541aと、左右方向中央部において水平に延びる水平部541bとを有し、この傾斜部541aによって袋本体2を筒状に広げた場合に、底壁の左右方向両端部が左右方向中央部に向けて傾斜した状態となり、人工水草Wを左右方向中央部に誘導することもできる。
(4)前記実施形態では、軟質合成樹脂シートとして、PEとPETとのラミネートフィルムシートを用いているが、内層としてのPEと外層としてのPETとの間に、ナイロン樹脂(NY樹脂)を介在させて強靱性を強化するものであっても良い。
W 人工水草
1 人工水草用包装袋
2 袋本体
10 前壁フィルム(前側壁部に相当)
13 隠蔽領域
14 透視可能領域
20 後壁フィルム(後側壁部に相当)
30 底壁フィルム(底壁部に相当)
42 上溶着部
60 係合孔
70 アール角部
1 人工水草用包装袋
2 袋本体
10 前壁フィルム(前側壁部に相当)
13 隠蔽領域
14 透視可能領域
20 後壁フィルム(後側壁部に相当)
30 底壁フィルム(底壁部に相当)
42 上溶着部
60 係合孔
70 アール角部
Claims (6)
- 少なくとも一部に透明で内部を視認可能な透視可能領域を有するとともに、遮水性シートから構成される袋本体を備え、前記袋本体は、内部に液体を収容した状態で液密にシール可能に構成されていることを特徴とする人工水草用包装袋。
- 前記袋本体は、正面視矩形状を呈するとともに左右両側縁部同士が接合された前後側壁部と、各側壁部の下端部に設けられた底壁部とを備え、これらの各壁部が軟質合成樹脂シートから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の人工水草用包装袋。
- 前記底壁部は、左右両端部から中央部に向けて下方に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項2記載の人工水草用包装袋。
- 前記前側壁部は、高さ方向についての中央線よりも下側であって、前記底壁部の左右方向中央部よりも高い位置に透視可能領域の下端縁が設けられ、この透視可能領域よりも下側部分が前記袋本体の内部を隠蔽する隠蔽領域として構成されていることを特徴とする請求項3記載の人工水草用包装袋。
- 前記前後側壁部は、四隅が面取りされていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の人工水草用包装袋。
- 前記前後側壁部の上端部は、同じ高さ位置に複数の係合孔が並設されていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の人工水草用包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017175778A JP2019051947A (ja) | 2017-09-13 | 2017-09-13 | 人工水草用包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017175778A JP2019051947A (ja) | 2017-09-13 | 2017-09-13 | 人工水草用包装袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019051947A true JP2019051947A (ja) | 2019-04-04 |
Family
ID=66014183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017175778A Pending JP2019051947A (ja) | 2017-09-13 | 2017-09-13 | 人工水草用包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019051947A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113545284A (zh) * | 2021-07-06 | 2021-10-26 | 三峡大学 | 柔性水生植物帘幕 |
-
2017
- 2017-09-13 JP JP2017175778A patent/JP2019051947A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113545284A (zh) * | 2021-07-06 | 2021-10-26 | 三峡大学 | 柔性水生植物帘幕 |
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