JP2019051861A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗り心地性を損ねることなくビード部の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供する。【解決手段】カーカス6を有する空気入りタイヤである。ビード部4には、内側エーペックスゴム11と、クリンチゴム10と、外側エーペックスゴム12とが設けられている。ビードコア5のタイヤ半径方向の中心位置を通ってタイヤ軸方向にのびる第1仮想線21と、フランジ高さhfの2.0倍の距離を前記第1仮想線21から隔てた位置でタイヤ軸方向にのびる第2仮想線22との間の領域において、外側エーペックスゴム12の断面積S2と内側エーペックスゴムの断面積S1との比S2/S1が、1.5〜5.0である。【選択図】図2

Description

本発明は、ビード部に内側エーペックスゴム及び外側エーペックスゴムを具えた空気入りタイヤに関する。
例えば、下記特許文献1には、ビード部の耐久性を高め得る空気入りタイヤが提案されている。この空気入りタイヤは、ビード部に、内側エーペックスゴム及び外側エーペックスゴムが配されている。内側エーペックスゴムは、ビードコアからタイヤ半径方向外側に断面三角形状にのびている。外側エーペックスゴムは、カーカスプライの折返し部とクリンチゴムとの間に配置されている。このようなタイヤは、上記折返し部をよりタイヤ軸方向内側に位置させることができる。このため、タイヤ走行時に折返し部に作用する歪が緩和され、ひいては折返し部のコードの破断が抑制される。
しかしながら、上記タイヤは、折返し部とクリンチゴムとが比較的近い位置に配されている。一方、折返し部のコードを被覆するトッピングゴムとクリンチゴムとは、ゴム硬度の差が大きく、これらに応力が作用したときの変形量が大きく異なる。このため、これらが近い位置に配された上記タイヤは、折返し部付近にセパレーションが生じ易い傾向があった。
特開2016−147567号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、乗り心地性を損ねることなくビード部の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、カーカスを有する空気入りタイヤであって、前記カーカスは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されてタイヤ半径方向外側にのびる折返し部とを有するカーカスプライを含み、前記ビード部には、前記本体部と前記折返し部との間に配され、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側に断面三角形状にのびる内側エーペックスゴムと、前記ビード部のタイヤ軸方向の外面の少なくとも一部を構成をするクリンチゴムと、前記折返し部と前記クリンチゴムとの間に配されかつ前記クリンチゴムよりも低いゴム硬度を有する外側エーペックスゴムとが設けられ、正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ横断面において、前記ビードコアのタイヤ半径方向の中心位置を通ってタイヤ軸方向にのびる第1仮想線と、前記第1仮想線から前記正規リムのフランジのタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向のフランジ高さhfの2.0倍の距離を前記第1仮想線から隔てた位置でタイヤ軸方向にのびる第2仮想線との間の領域において、前記外側エーペックスゴムの断面積S2と前記内側エーペックスゴムの断面積S1との比S2/S1が、1.5〜5.0である。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向の外端は、前記フランジの前記外端よりもタイヤ半径方向内側に位置しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記外側エーペックスゴムは、前記第2仮想線、及び、前記フランジの前記外端を通ってタイヤ軸方向にのびる第3仮想線を横切っており、前記第3仮想線上の前記外側エーペックスゴムの厚さt1と前記第2仮想線上の前記外側エーペックスゴムの厚さt2との比t1/t2は、1.10〜1.80であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記外側エーペックスゴムのタイヤ半径方向の外端は、前記クリンチゴムのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向外側に位置しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記外側エーペックスゴムは、前記内側エーペックスゴムよりも高いゴム硬度を有しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ビード部には、前記内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向外側の先端部から前記本体部に沿ってのびるビード補強ゴム層が設けられているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ビード補強ゴム層は、前記内側エーペックスゴムよりも高いゴム硬度を有しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤのビード部には、カーカスプライの本体部と折返し部との間に配され、ビードコアからタイヤ半径方向外側に断面三角形状にのびる内側エーペックスゴムと、ビード部の外面の少なくとも一部を構成をするクリンチゴムと、折返し部とクリンチゴムとの間に配されかつクリンチゴムよりも低いゴム硬度を有する外側エーペックスゴムとが設けられている。これにより、カーカスプライの折返し部が従来のタイヤよりもタイヤ軸方向内側に位置し、ひいては折返し部のコードの破断が抑制される。
一般に、ビード部は、ビードコアのタイヤ半径方向の中心位置を通ってタイヤ軸方向にのびる第1仮想線と、第1仮想線からリムのフランジのタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向のフランジ高さhfの2.0倍の距離を第1仮想線から隔てた位置でタイヤ軸方向にのびる第2仮想線との間の領域において、タイヤ走行時に大きく変形する傾向がある。発明者らは、上記領域において、外側エーペックスゴムの断面積S2と内側エーペックスゴムの断面積S1との比S2/S1を特定することにより、乗り心地性を損ねることなくビード部の耐久性を向上させ得ることを見出した。
本発明の空気入りタイヤは、上述した第1仮想線と第2仮想線との間の領域において、上記比S2/S1が、1.5以上とされているため、カーカスプライの折返し部をクリンチゴムから十分に遠ざけることができる。従って、上記折返し部のセパレーションが抑制される。
また、本発明の空気入りタイヤは、上記比S2/S1が5.0以下とされているので、外側エーペックスゴムによってビード部の剛性が過度に高められず、乗り心地性能を損ねることがない。
本発明の一実施形態の空気入りタイヤの断面図である。 図1のビード部の拡大断面図である。 図1の内側エーペックスゴム及び外側エーペックスゴムの拡大断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態における回転軸を含むタイヤ子午線断面図が示されている。本実施形態のタイヤ1は、例えば、小型トラック用として好適に用いられる。但し、本発明のタイヤは、このような態様に限定されるものではなく、例えば、乗用車用や重荷重として用いられても良い。
「正規状態」とは、タイヤが正規リムRにリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、例えば、カーカス6とベルト層7とを有している。
カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状である。カーカス6は、少なくとも1枚のカーカスプライ6Aを含んでいる。本実施形態のカーカス6は、例えば、第1のカーカスプライ6A及び第2のカーカスプライ6Bを含んでいる。
第1のカーカスプライ6Aは、本体部6aと折返し部6bとを含んでいる。本体部6aは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る。折返し部6bは、本体部6aに連なりかつビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されてタイヤ半径方向外側にのびている。本実施形態の折返し部6bは、例えば、タイヤ最大幅位置1wを超える位置までのびているが、このような態様に限定されるものではない。
第2のカーカスプライ6Bは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部のみで構成されている。本実施形態の第2のカーカスプライ6Bは、例えば、第1のカーカスプライ6Aよりもタイヤ外面側に配されている。また、第2のカーカスプライ6Bは、第1のカーカスプライ6Aの折返し部6bよりもタイヤ外面側に配されている。第2のカーカスプライ6Bのタイヤ半径方向の内端部は、例えば、ビードコア5のタイヤ軸方向外側に配されている。
カーカスプライ6A、6Bは、例えば、タイヤ周方向に対して75〜90°の角度で傾けて配列されたカーカスコードを有している。カーカスコードには、例えば、ナイロン、ポリエステル又はレーヨン等の有機繊維コード等が好適に採用される。
ベルト層7は、例えば、3枚のベルトプライ7A乃至7Cを含んでいる。各ベルトプライ7A乃至7Cは、タイヤ周方向に対して傾斜して配されたベルトコードで構成されている。各ベルトコードは、例えば、タイヤ周方向に対して10〜45°の角度で傾斜しているのが望ましい。
図2には、ビード部4の拡大図が示されている。図2に示されるように、ビード部4には、例えば、ビードコア5と、クリンチゴム10と、内側エーペックスゴム11と、外側エーペックスゴム12とが設けられている。
ビードコア5は、例えば、ビードワイヤがタイヤ周方向に複数回巻かれることにより、略矩形状の断面を有している。
クリンチゴム10は、ビード部4の外面の少なくとも一部を構成している。本実施形態のクリンチゴム10は、例えば、第2のカーカスプライ6Bの内端部を覆い、少なくともビードヒール4aの外面を構成している。
クリンチゴム10のビードベースラインBLからの高さh1は、例えば、タイヤ高さSH(図1に示され、以下、同様である。)の0.20〜0.30倍であるのが望ましい。なお、タイヤ高さSHは、前記正規状態におけるビードベースラインからトレッド部2のタイヤ半径方向の外端(本実施形態ではタイヤ赤道Cである)までのタイヤ半径方向の距離である。なお、ビードベースラインBLは、タイヤが基づく規格で定まるリム径位置を通るタイヤ軸方向線である。
クリンチゴム10のゴム硬度は、例えば、70〜90°であるのが望ましい。本明細書において、ゴム硬度とは、JIS−K6253に基づく23℃の環境下で測定されたデュロメータータイプAによる硬さである。
内側エーペックスゴム11は、カーカスプライ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間に配されている。内側エーペックスゴム11は、ビードコア5からタイヤ半径方向外側に断面三角形状にのびている。なお、断面三角形状とは、完全な三角形状のみならず、例えば、湾曲した辺を含む三角形に近似した形状を含むものとする。
外側エーペックスゴム12は、折返し部6bとクリンチゴム10との間に配されている。外側エーペックスゴム12は、クリンチゴム10よりも小さいゴム硬度を有し、クリンチゴム10とは区別される。
本発明のタイヤ1は、外側エーペックスゴム12により、カーカスプライ6Aの折返し部6bが従来のタイヤよりもタイヤ軸方向内側に位置し、ひいては折返し部6bのコードの破断が抑制される。
図3には、内側エーペックスゴム11及び外側エーペックスゴム12の拡大図が示されている。図3に示されるように、一般に、ビード部4は、第1仮想線21と第2仮想線22との間の領域において、タイヤ走行時に大きく変形する傾向がある。なお、第1仮想線21は、ビードコア5のタイヤ半径方向の中心位置を通ってタイヤ軸方向にのびている。第2仮想線22は、フランジ高さhfの2.0倍の距離L1を第1仮想線21から隔てた位置でタイヤ軸方向にのびている。フランジ高さhfは、第1仮想線21からリムRのフランジのタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向の距離である。
発明者らは、上記領域において、外側エーペックスゴムの断面積S2と内側エーペックスゴムの断面積S1との比S2/S1を特定することにより、乗り心地性を損ねることなくビード部4の耐久性を向上させ得ることを見出した。
本発明の空気入りタイヤ1は、上述した第1仮想線21と第2仮想線22との間の領域において、上記比S2/S1が、1.5以上とされているため、カーカスプライ6Aの折返し部6bをクリンチゴム10から十分に遠ざけることができる。従って、上記折返し部6bのセパレーションが抑制される。
また、本発明の空気入りタイヤ1は、上記比S2/S1が5.0以下とされているので、外側エーペックスゴム12によってビード部4の剛性が過度に高められず、乗り心地性能を損ねることがない。
ビード部4の耐久性及び乗り心地性をバランス良く高めるために、上記比S2/S1は、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上であり、好ましくは4.5以下、より好ましくは4.0以下である。
本実施形態では、内側エーペックスゴム11のタイヤ半径方向の外端11oは、例えば、フランジfの上記外端foよりもタイヤ半径方向内側に位置しているのが望ましい。これにより、折返し部6bがさらにタイヤ軸方向内側に配され、ビード部4の耐久性が高められる。
操縦安定性を維持しつつ、上述の効果を得るために、第1仮想線21から内側エーペックスゴム11のタイヤ半径方向の外端11oまでのタイヤ半径方向の距離L2は、例えば、タイヤ高さSHの0.05〜0.20倍であるのが望ましい。望ましい態様では、前記距離L2と内側エーペックスゴム11のタイヤ軸方向の最大の幅W1との比L2/W1は、例えば、1.50〜2.20である。
内側エーペックスゴム11のゴム硬度は、例えば、70〜90°である。このような内側エーペックスゴム11は、優れたビード部4の耐久性及び操縦安定性を発揮することができる。
外側エーペックスゴム12は、例えば、フランジfの外端oを通ってタイヤ軸方向にのびる第3仮想線23を横切っている。本実施形態の外側エーペックスゴム12は、第2仮想線22も横切っている。望ましい態様では、外側エーペックスゴム12のタイヤ半径方向の外端は、クリンチゴム10のタイヤ半径方向の外端10oよりもタイヤ半径方向外側に位置している。さらに望ましい態様では、図1に示されるように、外側エーペックスゴム12の外端10oは、タイヤ最大幅位置1wよりもタイヤ半径方向外側に位置している。
第1仮想線21から外側エーペックスゴム12の外端12oまでのタイヤ半径方向の距離L3は、例えば、タイヤ高さSHの0.25〜0.65倍であるのが望ましい。このような外側エーペックスゴム12は、ビード部4の耐久性、乗り心地性及び操縦安定性をバランス良く高めることができる。
図3に示されるように、外側エーペックスゴム12の最大幅部は、例えば、第1仮想線21と第2仮想線22との間に配されている。外側エーペックスゴム12は、例えば、その最大幅部からタイヤ半径方向外側に向かって幅が漸減しているのが望ましい。より望ましい態様では、外側エーペックスゴム12は、最大幅部からタイヤ半径方向内側に向かって幅が漸減している。
外側エーペックスゴム12の最大幅部の幅W2は、望ましくはビード部4におけるカーカス6からタイヤ外面までの最大のゴム厚さの0.20〜0.60倍であり、より望ましくは0.40〜0.55倍である。
第3仮想線23上の外側エーペックスゴム12の厚さt1と、第2仮想線22上の前記外側エーペックスゴムの厚さt2との比t1/t2は、好ましくは1.10以上、より好ましくは1.25以上であり、好ましくは1.80以下、より好ましくは1.65以下である。このような外側エーペックスゴム12は、ビード部4の耐久性と乗り心地性とをバランス良く高めることができる。
図2に示されるように、外側エーペックスゴム12は、第1仮想線21からタイヤ高さSHの0.25〜0.35倍の領域において、タイヤ軸方向に対して適度に傾斜しているのが望ましい。外側エーペックスゴム12の外面上でありかつ上記領域にある第1仮想点16と、内側エーペックスゴム11の外端11oとを結ぶ第4仮想線24は、例えば、タイヤ軸方向に対して30〜70°の角度θ1で傾斜しているのが望ましい。なお、第1仮想点16は、第1仮想線21からタイヤ半径方向外側にタイヤ高さSHの0.25〜0.35倍の距離L4離れた外側エーペックスゴム12の外面上の点であり、本実施形態では、前記距離L4がタイヤ高さSHの0.30倍である。
外側エーペックスゴム12は、例えば、内側エーペックスゴム11よりも高いゴム硬度を有しているのが望ましい。具体的には、外側エーペックスゴム12のゴム硬度は、例えば、75〜90°であるのが望ましい。このような外側エーペックスゴム12は、ビード部4の耐久性をさらに高めることができる。
さらに望ましい態様として、本実施形態のビード部4には、ビード補強ゴム層18が設けられている。
ビード補強ゴム層18は、例えば、本体部6aと折返し部6bとの間に配され、内側エーペックスゴム11のタイヤ半径方向外側の先端部から本体部6aに沿ってのびている。望ましい態様では、ビード補強ゴム層18は、内側エーペックスゴム11の先端部と重複している。このようなビード補強ゴム層18は、ビード部の耐久性及び操縦安定性を効果的に高めることができる。
ビード補強ゴム層18は、例えば、第1部分18a及び第2部分18bを含んでいる。第1部分18aは、例えば、一定の厚さでのびている。第2部分18bは、第1部分18aのタイヤ半径方向外側に連なり、幅がタイヤ半径方向外側に向かって漸減している。このようなビード補強ゴム層18は、ビード部4の剛性が過度に高められるのを抑制し、乗り心地性及び操縦安定性を両立させるのに役立つ。
ビード補強ゴム層18のタイヤ半径方向の外端18oは、例えば、第2仮想線22(図3に示す)よりもタイヤ半径方向外側に位置している。望ましい態様では、ビード補強ゴム層18の外端18oは、クリンチゴム10のタイヤ半径方向の外端10oよりもタイヤ半径方向外側に位置している。また、ビード補強ゴム層18の外端18oは、外側エーペックスゴム12の外端12oよりもタイヤ半径方向内側に位置しているのが望ましい。より望ましい態様では、ビード補強ゴム層18の外端18oは、タイヤ最大幅位置1wよりもタイヤ半径方向内側に位置しているのが望ましい。
ビード補強ゴム層18のタイヤ半径方向の高さh2は、例えば、タイヤ高さSHの0.30〜0.40倍であるのが望ましい。なお、前記高さh2は、第1仮想線21からビード補強ゴム層18のタイヤ半径方向外側の外端18oまでのタイヤ半径方向の距離で定義される。このようなビード補強ゴム層18は、ビード部4の耐久性、乗り心地性及び操縦安定性をバランス良く高めることができる。
ビード補強ゴム層18は、例えば、内側エーペックスゴム11よりも高いゴム硬度を有しているのが望ましい。具体的には、ビード補強ゴム層18のゴム硬度は、例えば、75〜90°であるのが望ましい。
図3に示されるように、本実施形態のビード部4には、例えば、ゴムチェーファ25が設けられているのが望ましい。ゴムチェーファ25は、例えば、内側部26、底部27及び外側部28を含む断面U字状に構成されている。内側部26は、ビード部4のタイヤ内腔面側の外面の一部を構成している。底部27は、例えば、内側部26のタイヤ半径方向内側に連なってタイヤ軸方向外側にのびている。底部27は、例えば、ビード部4のリムRとの接触部分の一部を構成している。外側部28は、例えば、底部27のタイヤ軸方向外側に連なり、ビード部4の内部をタイヤ半径方向外側にのびている。
外側部28の一部は、例えば、第1のカーカスプライ6Aと第2のカーカスプライ6Bとの間に設けられているのが望ましい。さらに望ましい態様では、外側部28は、例えば、外側エーペックスゴム12のタイヤ半径方向の内端よりもタイヤ半径方向外側までのびているのが望ましい。このような外側部28は、ビード部4をさらに補強することができる。
以上、本発明の一実施形態の空気入りタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
図1の基本構造を有するサイズ205/85R16の小型トラック用の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。各テストタイヤについて、ビード部の耐久性、乗り心地性及び操縦安定性がテストされた。各テストタイヤの共通仕様及びテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:16×5.5J
タイヤ内圧:600kPa
<ビード部の耐久性>
ドラム試験機上でテストタイヤを下記条件で走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きい程、ビード部の耐久性が優れていることを示す。
速度:80km/h
荷重:16.79kN
<乗り心地性及び操縦安定性>
各テストタイヤが、排気量が3000ccの3t積み2−D車の全輪に装着された。このテスト車両で走行したときの乗り心地性及び操縦安定性がテストされた。結果は、比較例1の乗り心地性又は操縦安定性を100とする評点であり、数値が大きい程優れた性能を有していることを示す。
テスト結果が表1に示される。
Figure 2019051861
Figure 2019051861
テストの結果、実施例のタイヤは、乗り心地性を損ねることなくビード部の耐久性が向上していることが確認できた。また、実施例のタイヤは、操縦安定性も向上していることが確認できた。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a 本体部
6b 折返し部
10 クリンチゴム
11 内側エーペックスゴム
12 外側エーペックスゴム
21 第1仮想線
22 第2仮想線
S1 内側エーペックスゴムの断面積
S2 外側エーペックスゴムの断面積

Claims (7)

  1. カーカスを有する空気入りタイヤであって、
    前記カーカスは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る本体部と、前記本体部に連なりかつ前記ビードコアの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されてタイヤ半径方向外側にのびる折返し部とを有するカーカスプライを含み、
    前記ビード部には、
    前記本体部と前記折返し部との間に配され、前記ビードコアからタイヤ半径方向外側に断面三角形状にのびる内側エーペックスゴムと、
    前記ビード部のタイヤ軸方向の外面の少なくとも一部を構成をするクリンチゴムと、
    前記折返し部と前記クリンチゴムとの間に配されかつ前記クリンチゴムよりも低いゴム硬度を有する外側エーペックスゴムとが設けられ、
    正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ横断面において、前記ビードコアのタイヤ半径方向の中心位置を通ってタイヤ軸方向にのびる第1仮想線と、前記第1仮想線から前記正規リムのフランジのタイヤ半径方向の外端までのタイヤ半径方向のフランジ高さhfの2.0倍の距離を前記第1仮想線から隔てた位置でタイヤ軸方向にのびる第2仮想線との間の領域において、
    前記外側エーペックスゴムの断面積S2と前記内側エーペックスゴムの断面積S1との比S2/S1が、1.5〜5.0である空気入りタイヤ。
  2. 前記内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向の外端は、前記フランジの前記外端よりもタイヤ半径方向内側に位置している請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記外側エーペックスゴムは、前記第2仮想線、及び、前記フランジの前記外端を通ってタイヤ軸方向にのびる第3仮想線を横切っており、
    前記第3仮想線上の前記外側エーペックスゴムの厚さt1と前記第2仮想線上の前記外側エーペックスゴムの厚さt2との比t1/t2は、1.10〜1.80である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記外側エーペックスゴムのタイヤ半径方向の外端は、前記クリンチゴムのタイヤ半径方向の外端よりもタイヤ半径方向外側に位置している請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側エーペックスゴムは、前記内側エーペックスゴムよりも高いゴム硬度を有している請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ビード部には、前記内側エーペックスゴムのタイヤ半径方向外側の先端部から前記本体部に沿ってのびるビード補強ゴム層が設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ビード補強ゴム層は、前記内側エーペックスゴムよりも高いゴム硬度を有している請求項1乃至6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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