JP2019051687A - 立体成型物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成型工程を備えるフィルムラミネート成型において、被着体の表面に形状に沿って、層間剥離せずに樹脂層を良好に接着することができる、立体成型物の製造方法の提供。【解決手段】少なくとも基材層13、接着シート層11、離型シート10、をこの順で備える積層体を加熱しながら金型立体成型し、積層成型体20aを形成する工程と、積層成型体20aから離型シート10を剥離し、接着シート層11を露出させ、成型体20cを得る工程と、成型体20cを、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物20bを得る工程と、を備え、積層体を、特定の測定条件で測定したときに、離型シート10の、基材層13に対する剥離強度が5N/50mm以下であり、離型シート10の破断点伸度は、基材層13の破断点伸度よりも大きく、離型シート10の破断点伸度は、135%を超える。【選択図】図2

Description

本発明は、立体成型物の製造方法に関する。
表面に凹凸等の複雑な形状が設けられた被着体表面に、従来の塗装に代えて、着色やデザインを施した樹脂フィルムをラミネートすることで被着体表面の装飾を行う試みがなされている。このような被着体としては、例えば自動車やオートバイの外装部品や内装部品、電子部品、家具等が挙げられる。
このような物品表面にフィルムをラミネートする方法として、真空成型装置を用いたフィルムラミネート成型法が知られている。
フィルムラミネート成型法は、射出成型金型に装飾フィルムをインサートした状態で射出成型することで、成型と同時に成型体の表面に装飾フィルムを貼り合せ、成型体の装飾を行う成型方法である。この方法によれば、複雑な形状の成型品にも装飾フィルムを用いて装飾を施すことができる。さらに、成型品に塗装や印刷を施す場合と比較して、短時間で簡易に加飾することができる。
特許文献1には、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムに、接着剤が積層されたインサート成型用積層接着フィルムが記載されている。
特許文献1に記載のインサート成型用フィルムは、真空加熱して軟化させた後に成型品に貼り合せる。このため、離型フィルムに挟持された状態のインサート成型用積層接着フィルムを、離型フィルムを剥離して使用する。
射出成型とフィルムラミネートとを同時に行うフィルムラミネート成型や、射出成型と同時に転写を行うインモールドラミネート成型では、接着性樹脂を使用するため、離型フィルムはそもそも不要である。
特許第5912411号公報
インモールドラミネート成型を行う場合、平坦な接着フィルムを三次元形状へ成型しながら射出成型すると、接着フィルムと金型との間に隙間が生じ、接着フィルムを金型の形状に完全に沿うように成型することが困難である。このため、所望の成型品を得ることができない、又は接着フィルムを完全に変形することができず、密着が悪い部分が生じることにより部分的に剥がれが生じるという課題があった。
本発明は被着体の表面に形状に沿って、層間剥離せずに基材層を良好に接着することができる、立体成型物の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
[1]少なくとも基材層、接着シート層、離型シート、をこの順で備える積層体を加熱しながら金型立体成型し、積層成型体を形成する工程と、前記積層成型体から離型シートを剥離し、接着シート層を露出させ、成型体を得る工程と、前記成型体を、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物を得る工程と、を備え、前記積層体を、下記測定条件で測定したときに、前記離型シートの、前記基材層に対する剥離強度が5N/50mm以下であり、前記離型シートの破断点伸度は、前記基材層の破断点伸度よりも大きく、前記離型シートの破断点伸度は、135%を超えることを特徴とする、立体成型物の製造方法。
(測定条件)
積層体を120℃で5分間加熱し、剥離試験機を用いて、離形シートを離角度180度、引っ張り速度300m/minで100mmの長さにわたり剥離したときの離型シートと接着シート層との間の接着強度を測定。
[2]前記離型シートは、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ABS樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルムからなる群より選択される1種に離型処理をしたフィルムである、[1]に記載の立体成型物の製造方法。
[3]前記基材層の形成材料が、ポリオレフィン、ABS樹脂、ポリカーボネートからなる群より選択される1種以上である、[1]又は[2]に記載の立体成型物の製造方法。
[4]前記接着シート層の形成材料が、アクリル系ポリマーを含む、[1]〜[3]にいずれか1つに記載の立体成型物の製造方法。
[5]前記接着シート層の形成材料が、熱硬化樹脂である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の立体成型物の製造方法。
本発明によれば、被着体の表面に形状に沿って、層間剥離せずに基材層を良好に接着することができる、立体成型物の製造方法を提供することができる。
本実施形態に用いる接着シート挟持体の一例の断面図である。 本実施形態の立体成型物の製造方法の一例の概略工程図である。 本実施形態の立体成型物の製造方法の一例の概略工程図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は本発明の一例であり、これに限定されるものではない。
<立体成型物の製造方法>
本実施形態の立体成型物の製造方法は、少なくとも基材層、接着シート層、離型シート、をこの順で備える積層体を加熱しながら金型立体成型し、積層成型体を形成する工程と、前記積層成型体から離型シートを剥離し、接着シート層を露出させ、成型体を得る工程と、前記成型体を、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物を得る工程と、を備え、前記積層体を、下記測定条件で測定したときに、前記離型シートの、前記基材層に対する剥離強度が5N/50mm以下であり、前記離型シートの破断点伸度は、前記基材層の破断点伸度よりも大きく、前記離型シートの破断点伸度は、135%を超えることを特徴とする。
(測定条件)
積層体を120℃で5分間加熱し、剥離試験機を用いて、離形シートを離角度180度、引っ張り速度300m/minで100mmの長さにわたり剥離したときの離型シートと接着シート層との間の接着強度を測定。
本実施形態によれば、複雑な形状の被着体の表面の形状に沿って、層間剥離をすることなく、基材層を接着することができる。
以下、本実施形態の各構成について説明する。
≪積層成型体を形成する工程≫
本実施形態においては、まず、少なくとも基材層、接着シート層、離型シート、をこの順で備える積層体を加熱しながら金型立体成型し、積層成型体を形成する。本実施形態に用いる積層体は、基材層と、接着シート層と、離型シートとを必須の層として備えていればよいが、積層体は任意のハードコート層、基材層、接着シート層、離型シート、任意の保護フィルム層をこの順で有していてもよい。
図2(a)に本実施形態に用いる積層体20の一例を示す。積層体20は、離型シート10、接着シート層11、基材層13、とをこの順で備える。積層体20は、最外層に離型シート10を有する。積層体20を加熱しながら金型立体成型することにより、図2(b)に示す積層成型体20aを形成する。
以下、本実施形態に用いる各材料について説明する。
[離型シート]
本実施形態に用いる離型シートは、樹脂基材に離型処理を施してあるシートである。下記測定条件で測定したときに、前記離型シートの、前記基材層に対する剥離強度は、5N/50mm以下であり、3N/50mm以下が好ましく、1N/50mm以下がより好ましい。(測定条件)
積層体を120℃で5分間加熱し、剥離試験機を用いて、離形シートを離角度180度、引っ張り速度300m/minで100mmの長さにわたり剥離したときの離型シートと接着シート層との間の接着強度を測定。
離型シートは離型剤の塗工による離型処理を施してあることもでき、離型剤としてはシリコーン系の離型剤等が挙げられる。離型剤の種類や塗工条件により剥離強度を所望の値とすることができる。
また、本実施形態に用いる離型シートは、基材層の破断点伸度よりも、離型シートの破断点伸度の方が大きい。より具体的には、離型シートと、基材層のMD方向(搬送方向)と、TD方向(機械方向)の破断点伸度をそれぞれ測定した場合、離型シートの破断点伸度の平均値が、基材層の破断点伸度の平均値の150%以上500%以下であることが好ましい。
離型シートの基材層に対する接着力、及び破断点伸度は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
離型シートは、上記の条件を満たせば特に限定されないが、熱成型をした際に樹脂の延展性がよい材料が好ましい。熱成型をした際の延展性が良好であると、積層体の接着シートを離型シートで保護した状態で立体成型をすることができる。例えば、未延伸ポリプロピレンフィルム(基材層に対する破断点伸度;100%以上600%以下)、ポリエチレンフィルム(基材層に対する破断点伸度;10%以上1200%以下)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(基材層に対する破断点伸度;100%以上600%以下)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(基材層に対する破断点伸度;30%以上300%以下)、ABS樹脂フィルム(基材層に対する破断点伸度;15%以上80%以下)、ポリカーボネート樹脂フィルム(基材層に対する破断点伸度;110%以上120%以下)等が挙げられる。
さらに、離型シートの破断点伸度は、135%を超え、200%以上が好ましく、300%以上がより好ましい。
本実施形態においては、ポリプロピレンを含む樹脂フィルムまたはポリエチレンを含む樹脂フィルムが好ましく、離型処理が容易となる観点から、ポリプロピレンを含む樹脂フィルムであることがより好ましい。本実施形態においては、プロピレン単独重合体を主成分とし、ポリプロピレンの耐熱性を発揮できれば他の成分を含有していてもよい。本実施形態においては、融点162℃以上であるプロピレン単独重合体を99質量%以上含むことが好ましい。
[接着シート層]
接着シート層は、アクリル系ポリマーと、重合開始剤と、を含む接着性樹脂組成物を調製し、該接着性樹脂組成物から製造することが好ましい。
接着性樹脂組成物は、有機溶剤に溶解している方が、より厚みの精度良く塗布することが可能となるため、有機溶剤を含むことが好ましい。接着性樹脂組成物から溶剤を乾燥することで、接着シート層が得られる。つまり、接着性樹脂組成物の組成は、接着シート層を構成する接着性樹脂組成物の組成に、溶剤を加えたものであってもよい。熱硬化前の接着シートは、常温では、粘着性を有することが好ましい。粘着性を有することにより、被着体との仮固定が可能となり、工程作業において作業をしやすくなるという利点がある。
また、接着シート層の加熱後の接着力が低い方が後の工程で隣接する離型シートを剥がしやすいという利点がある。
本実施形態に使用する接着剤シート層は、図1に示すように接着性樹脂組成物を離型シート12に溶媒を含んだ状態で塗布し、乾燥し、さらに離型シート10により保護されることで製造することができる。
アクリル系ポリマーと、重合開始剤とを混合して接着性樹脂組成物を製造し、前記接着性樹脂組成物を離型シート12上に塗布し、さらに他の離型シート10を重ねて挟持し、接着シート層11が、離形シート10及び12で挟持された接着シート挟持体1を製造する工程を有することが好ましい。
本実施形態において、図1に示す接着シート挟持体1の離型シート10及び12の各形成材料は、同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、離型シート10にポリエチレンフィルムを用い、離型シート12にポリプロピレンフィルムを用いた場合、成型をより容易に行う観点から、剥離工程においてポリエチレンフィルムである離型シート10を剥離することが好ましい。
接着性樹脂組成物は、ダイやパイプドクターを用いて塗布することが好ましい。溶剤の乾燥においては、加熱、送風、減圧又はこれらの組み合わせ等で乾燥させることが好ましい。溶媒の乾燥時間に関しては、生産性を考慮すると、10分間以下であることが好ましく、2〜5分間であることがさらに好ましい。また、有機溶媒を十分に乾燥することが必要なため、有機溶媒の沸点以上の温度で乾燥させることが好ましく、熱重合開始剤の1分間半減期温度以下での乾燥をすることが好ましい。
以下、接着性樹脂組成物を構成する各材料について説明する。
・アクリル系ポリマー
アクリル系ポリマーを構成するモノマーは、エステル基(−COO−)を有するアクリル系モノマー、カルボキシル基(−COOH)を有するアクリル系モノマー、アミド基(−CONR,Rは水素原子又はアルキル基等の置換基)を有するアクリル系モノマー、ニトリル基(−CN)を有するアクリル系モノマー、オレフィン類、スチレン、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルシラン等の非アクリル系モノマーが挙げられる。アクリル系ポリマーは、2種以上のモノマーからなる共重合体が好ましい。光重合前におけるアクリル系ポリマーの数平均分子量は、例えば5〜100万程度が好ましい。粘度は、例えば1000〜10000mPa・s程度が挙げられる。
エステル基(−COO−)を有するアクリル系モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基(水酸基)を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基又はポリエーテル基を有する(メタ)アクリレート、アミノ基又は置換アミノ基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの総称である。
カルボキシ基(−COOH)を有するアクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシル基(−COOH)を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミド基(−CONR,Rは水素原子又はアルキル基等の置換基)を有するアクリル系モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられる。
ニトリル基(−CN)を有するアクリル系モノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、構成モノマーの50質量%以上が、アクリル系モノマーからなることが好ましい。特に、構成モノマーの50質量%以上が、一般式CH=CR−COOR(式中、Rは水素又はメチル基、Rは炭素数1〜14のアルキル基を示す。)で表わされるアルキル(メタ)アクリレートの1種又は2種以上からなることが好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。特に、アルキル基Rの炭素数が4〜12のアルキル(メタ)アクリレートを必須として(例えば50〜100モル%)用いることが好ましい。
また、水酸基を含有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクタン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等の1種又は2種以上が挙げられる。
・アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマー
アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマーのうち、アクリル系モノマーとしては、前記アクリル系ポリマーを構成するモノマーと同様なモノマー、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基を含有する(メタ)アクリレート、アクリルアミド等の1種又は2種以上が挙げられる。1分子中の(メタ)アクリロイル基等の重合性官能基の数は、ひとつでも2以上でもよい。
特に、アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマーの少なくとも一部として、水酸基を有する(メタ)アクリレートのモノマーを含有する場合、極性を有する水酸基が接着シートの全体に分散しやすくなる。これにより、湿度の高い(さらに高温の)環境でも、水分が凝集しにくく、接着シートの白濁が抑制されるため、好ましい。水酸基を有する(メタ)アクリレートにおいて、1分子中の水酸基の数は、ひとつでも2以上でもよい。
また、アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマーの少なくとも一部として、硬化性ウレタンアクリレートを用いることができる。ウレタンアクリレートは、同一分子中にウレタン結合(−NH−COO−)及び(メタ)アクリロイルオキシ基(X=H又はCHとして、CH=CX−COO−)を有する化合物である。硬化性ウレタンアクリレートは、ウレタンアクリレートのうち、重合性官能基である(メタ)アクリロイルオキシ基により硬化性を有する化合物である。1分子中のウレタン結合の数は、ひとつでも2以上でもよい。また、1分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基の数は、ひとつでも2以上でもよい。
ウレタンアクリレートとしては、例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とイソシアネート化合物とを反応させて得られる化合物、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマーに、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる化合物等が挙げられる。ポリオール化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマーは、重合開始剤による硬化によりポリマーの一部になり、かつポリマーよりも粘度が低い液体(流動体)であることが好ましい。アクリル系モノマー及びアクリル系オリゴマーを併用することも可能である。アクリルオリゴマーとして、ウレタンアクリレートオリゴマー等のアクリレートオリゴマーが挙げられる。アクリルモノマー又はアクリルオリゴマーの有する重合性官能基の数は、例えば1〜10、あるいは2〜5である。本実施形態においては、多官能アクリレートモノマーを使用することが好ましい。
接着性樹脂組成物がアクリル系モノマーまたはアクリル系オリゴマーを含有すると、接着性樹脂組成物の流動性が増加する。接着性樹脂組成物の流動性が高いと、被着体の表面に微細な凹凸がある場合でも、被着体の表面に接着性樹脂組成物がよくなじみやすくなる。このため、被覆後の被着体の表面を平滑にでき、被覆後の外観を良好なものとすることができる。
接着性樹脂組成物は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴマーを5〜50質量部含有することが好ましい。アクリルモノマー又はアクリルオリゴマーの添加量が多すぎると、重合させたときに、接着性樹脂層の接着力が低下しすぎる場合がある。
・重合開始剤
重合開始剤としては、熱重合開始剤が好ましく、熱により分解して、モノマーの重合(ラジカル重合)と樹脂の硬化を開始するラジカル開始剤が挙げられる。ラジカル開始剤としては、接着シートの取り扱いを容易にする観点では、(有機)過酸化物系、アゾ系等が好ましい。
本実施形態において、熱重合開始剤の重合開始温度は、射出成型工程における樹脂の溶融温度よりも10℃以上50℃以下低いことが好ましい。重合開始温度が前記の条件を満たすことにより、射出成型工程における溶融樹脂の温度により、同時に接着シート層に含まれるポリマー成分の重合反応を行うことができる。
(有機)過酸化物系の熱重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル等のジアシルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド等のジアルキルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等のアルキルペルオキシエステル、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド等が挙げられる。好ましい有機過酸化物としては、t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオヘプタノエート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、ジラウロイルペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジスクシニックアシッドペルオキシド、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペルオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド等が挙げられる。
アゾ系の熱重合開始剤としては、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−シアノバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレート)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等が挙げられる。
アクリル系ポリマー100質量部に対して、熱重合開始剤の添加量が0.001〜0.5質量部であることが好ましい。
接着性樹脂組成物は、上記以外の任意成分をさらに含有することができる。
例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート化合物等の架橋剤(硬化剤)は、アクリル系ポリマーを、又はアクリルモノマー又はアクリルオリゴマーの重合により生成するポリマーを架橋させるため、好適に用いられる。この場合、必要に応じて、アクリル系ポリマー又はアクリルモノマー又はアクリルオリゴマーの少なくとも一部として、架橋剤と反応する官能基を有するポリマー又はモノマーが使用される。架橋剤と反応する官能基は、例えばイソシアネート系架橋剤の場合、水酸基やカルボキシル基等である。架橋剤の添加量は、ポリマーの官能基に対して例えば1.5当量以下が好ましい。
架橋剤(硬化剤)によるアクリル系ポリマーの硬化は、被着体に貼合する前の接着シートを製造する段階で、エージングにより進行させてもよい。
その他の任意成分としては、例えば、酸化防止剤、充填剤、可塑剤等が挙げられる。接着性樹脂層の製造に用いられる接着剤原材料組成物は、水や有機溶剤等の溶剤を含んでもよく、無溶剤のシロップ状組成物でもよい。基材上にITO等の酸化物導電膜や卑金属等、腐食の可能性がある材料が存在し、これに接着性樹脂層が接触する場合、接着性樹脂組成物の材料としては酸等の腐食性成分を削減し、例えば酸価の低いポリマーを使用することが好ましい。
[基材層]
基材層の材質としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドなどからなる樹脂フィルムを用いることができる。ポリエステルは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどである。ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。
本実施形態に使用できる基材層の材質としては、積層体成型工程において真空成型法や圧空成型法等の方法を実施した場合に、他の層の延伸に追従できる材質であることが好ましい。このため上記のなかでも延伸フィルムであることが好ましい。
[ハードコート層]
本実施形態に用いることができるハードコート層の材質としては、シリコーン系、メラミン系等の熱硬化型ハードコート樹脂や、シリコーン系、アクリル系等の紫外線硬化型ハードコート樹脂等が使用できる。また、ハードコート層の厚さは、1〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましい。ハードコート層の厚さが1μmより薄いと、ハードコート性が得られず耐擦傷性が低下し、紫外線硬化型ハードコート樹脂を用いる場合には硬化不良を生じ易くなる。
また、ハードコート層には帯電防止剤、紫外線吸収剤などの各種の機能を付与するための添加剤を必要に応じて添加してもよい。
[保護フィルム層]
保護フィルム層は、立体成型品の製造工程のから立体成型品の使用前までのいずれかの段階で剥離除去される。このため、ハードコート層への粘着剤の転移が無い(粘着剤が残らない)ように剥離可能に貼りあわされている構成とすることが好ましい。
本実施形態において、保護フィルム層の材質としては、上述の特性を有する材料であれば特に限定されないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリオレフィン系フィルム(例えばポリエチレン、ポリプロピレンなど)などが好ましい。
[樹脂]
本実施形態において、樹脂膜の形成材料は、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂からなる群より選択される1種以上であることが好ましい。中でもアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂であることが特に好ましい。
積層体20は、図1に示す接着シート挟持体1と、図2に示す基材層13とを積層することにより得られる。接着シート挟持体1は、離型シート10及び離型シート12に、単層の接着シート層11が挟持されている。離型シート10には、接着シート層11と合される側の面に、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤等により離型処理がなされている。図2(a)に示す積層体20は、接着シート挟持体1の離型シート12を剥離し除去して接着シート層11を露出させ基材層13と貼り合せて積層することにより製造できる。
積層体20の離型シート10は、耐熱性が高く、機械強度にも優れた素材であるポリプロピレンを含むことが好ましく、そうすると積層体の接着シートを離型シートで保護した状態で立体成型を行いやすくなる。
図2(b)に、積層体20を加熱しながら金型立体成型して曲面を有する積層成型体20aに成型する場合の一例を記載する。
本実施形態においては、離型シート10を備えたまま、積層成型体20aを成型することが好ましい。成型前は平坦な積層体20を予め成型し立体成型物である積層成型体20aとすることにより、被着体の表面に貼り合せる工程において積層体20が被着体の表面に形状に沿って、層間剥離することなく基材層を良好に接着することができる。
積層体20を熱成型し立体成型物である積層体20aを得る方法としては、真空成型法や圧空成型法等の公知の方法が挙げられる。より具体的には、平坦な積層体20を赤外線ヒーター等によって加熱した後、機械力、真空、圧空等の外力により、積層体20を金型に密着させる、又は金型の間に挟んで型締めしたうえで加熱してもよい。
本実施形態においては、積層体20を真空成型法により成型することが好ましい。真空成型法は、真空下で、積層体20を加熱してから予め作製した成型物と接触させ、積層体20の両面にかかる空気圧差により積層体20を成型する方法である。
加熱により積層体20の成型を行う場合、加熱温度は離型シート10が接着シート層11から剥離できる温度であれば特に限定されない。加熱温度の下限値の一例を挙げると、100℃以上、120℃以上、150℃以上が挙げられる。また、加熱温度の上限値の一例としては、200℃以下、180℃以下、160℃以下が挙げられる。
上記加熱温度の上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
加熱時間の下限値の一例を挙げると、10秒以上、30秒以上、1分間以上が挙げられる。また、加熱時間の上限値の一例としては、5分間以下、3分間以下、2分間以下が挙げられる。
上記加熱時間の上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
≪剥離工程≫
本実施形態においては、前記積層成型体を形成する工程の後に、立体成型物である積層成型体20aの離型シート10を剥離し、接着シート層11を露出させる工程を備える。離型シート10は前記積層成型体を形成する工程において、接着シート層11を保護する機能を有していた層であり、積層体の成型が終了した後に、離型シート10を剥離して除去し、接着シート層11を露出させる。この工程により、基材層13と、接着シート層13とが積層し、立体成型された成型体20cが得られる。
≪立体成型物を得る工程≫
成型体20cを、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物を得る工程は、射出成型工程又は真空成型工程により行うことが好ましい。以下、各工程について説明する。
・射出成型工程
射出成型工程を実施する場合、剥離工程後の立体成型物である積層成型体20aを、接着シート層11が金型内空隙側となるように射出成型金型内に設置し、積層体20の接着シート層11側の面に対して金型内に樹脂を射出する射出成型工程を備える。
図2(c)に示すように、金型内空隙34c側となるように、金型34aと金型34bとの間に成型体20cを設置する。金型34aは、樹脂をインサートするためのスプルー35を備える。
金型34aを金型34bに向かって移動させ、金型内空隙34cに、金型34a側からスプルー35を介して溶融樹脂35aを射出する。
このときに、溶融樹脂35aの熱量によって、接着シート層11が重合して接着層11aとなり、接着シート層11が溶融樹脂と融着して貼りあわされる。
接着シート層11、及び基材層13は射出成型機の金型の形状に沿って予め成型されているため、射出成型時に樹脂が隙間なくインサートされ、金型の形状に沿った成型品を製造することができる。
本工程により製造される成型品の断面図を図2(e)に示す。立体成型物(1)20bは、樹脂層35b、接着層11a、基材層13、をこの順で備える。
・真空成型工程
成型体20cを、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物を得る工程を真空成型法により成型する方法を図3を用いて説明する。真空成型工程は、真空下で、図3(a)に示すように、成型体20cを、接着シート層11が予め作製した被着体30と接するようにと接触させ、成型体20cの両面にかかる空気圧差により立体成型物(2)30aを成型する方法である。
本工程により製造される立体成型物(2)30aの断面図を図3(b)に示す。立体成型物(2)30aは、基材層13、接着層11a、被着体30、をこの順で備える。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
<破断点伸度の測定>
破断点伸度は下記の方法により測定した。
フィルムの長さ方向(MD)の長い、幅10mm、長さ50mmの直方体の試験片を5つ準備し、MD方向のサンプルとした。フィルムの幅方向(TD)の長い、幅10mm、長さ50mmの直方体の試験片を5つ準備し、TD方向のサンプルとした。23℃、55%の温湿度条件下にて、恒温槽付の引張試験機(オートグラフAG−100;島津製作所社製)を用い、それぞれの試験片の端部をチャックし、引張速度30mm/分の速度で引張ながら破断点伸度(単位:%)の測定を行った。測定は、MD方向のサンプル、TD方向のサンプル、それぞれ5回ずつ行い、その最大値を破断強度の最大値として用いた。
<加熱後の接着力>
積層体の接着シート層側を表面に離型処理の施してあるPETフィルムに貼りつけ、貼着部を押圧しながら120℃で5分間保持したものの接着強度を測定した。島津製作所の剥離試験機を用い、PETフィルム側を剥がし、剥離角度180度、引っ張り速度300m/minで100mmの長さにわたり、数値の安定した部分の平均値を接着強度とした。
・実施例1
<接着シート層の製造>
下記表1に示す各成分を混合し、接着性樹脂組成物1〜3をそれぞれ製造した。
Figure 2019051687
上記表1中、各成分は下記の材料を用いた。[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
・アクリル系ポリマー1:SKダイン2094(登録商標・綜研化学株式会社、酸価:33、数平均分子量7万、固形分濃度25%)
・アクリル系ポリマー2:SKダイン2147(登録商標・綜研化学株式会社、酸価:33)
・硬化剤1:E−AX(綜研化学株式会社・エポキシ系硬化剤)
・硬化剤2:コロネート(登録商標)HX(東ソー株式会社)・熱重合開始剤1:パーブチルO(登録商標・日油株式会社・1分間半減期は134℃)
「4HBA」は、アクリル系モノマーの4−ヒドロキシブチルアクリレートを表す。
「UV−3310」は、ウレタンアクリレートの商品名(日本合成化学工業株式会社)を表す。UV−3310の物性は、60℃での粘度:40000〜70000mPa・s、重量平均分子量Mw:5000、オリゴマー官能基数:2、ガラス転移温度Tg:22℃である。
得られた接着性樹脂組成物1〜3を、それぞれ離型シート(藤森工業株式会社製;製品名:125E−0010DG2.5AS、厚み125μm)の上面に、アプリケーターを用いて、乾燥後における接着剤樹脂層(粘着剤層)の厚みが50μmとなるように塗布した後、乾燥工程において90℃、2分間の条件で溶剤を乾燥させて接着性樹脂層が積層された接着シートを作製した。
次に、得られた積層体の接着性樹脂層の上面に、離型シート(藤森工業株式会社製;製品名;38E−0010BDAS、厚み38μm)を貼合して、接着シート挟持体を作製した。
<積層体>
得られた接着シート挟持体の片方の離型シートを剥離し、下記表2にそれぞれ記載する基材層と貼り合せて、離型シート、接着シート層、基材層がこの順で積層した積層体20を製造した(図2(a)に相当)。接着性樹脂組成物1〜4をそれぞれ用いた積層体を積層体1〜4とした。この積層体1〜4を、それぞれ20cm×20cmの大きさに裁断し、60℃に加熱した深さ5cmの凹部を有する金型と、同じく60℃に加熱した凹部と対となる凸部を有する金型の間に20秒間挟み、凹部を有する積層成型体20aとした(図2(b)に相当)。図2(c)に示すように積層成型体20aをインモールド成型機に接続された金型34a、34bに挟み、図2(d)の様にスプルー35から130℃の温度で溶融混練されたメタクリル酸メチル樹脂を流し込み、金型に挟んだ状態で樹脂及び積層成型体を30秒間保持した。その後、樹脂及び積層成型体を金型から外して取り出し、基材層、接着層、樹脂層を有する立体成型物20bを得た(図2(e))。このとき、メタクリル酸メチルからなる樹脂層35bの厚みは100μmであった。
・実施例2〜6、比較例1〜2
下記表2に示す構成に変更した以外は、実施例1と同様に立体成型物を製造した。
得られた立体成型物を、下記の評価基準にしたがって評価し、その結果を表1に記載した。下記の評価基準は、「○」以上を合格とした。
[評価基準]
◎:積層体の各層がきちんと密着しており、射出成型工程において離型シートを容易に剥離することができた。
○:積層体の各層が密着したおり、射出成型工程において離型シートを剥離することができた。
△:積層体の離型シートが一部剥離していた。離型シートの剥離は可能であった。
×:接着層の接着強度が低く、積層体の各層に剥離が見られた。離型シートの剥離も困難であった。
Figure 2019051687
上記結果に示したとおり、本発明を適用した実施例1〜6は、本発明を適用しない比較例1及び2よりも、積層体の各層に剥離が見られず、しっかり密着していた。
1…接着シート挟持体、10…離型シート、11…接着シート層、11a…接着層、12…離型シート、13…基材層、20…積層体、20a…積層成型体、20b…立体成型物(1)、20c…成型体、30…被着体、30a…立体成型物(2)、34a…金型、34b…金型、35…スプルー、35a…溶融樹脂、35b…樹脂層

Claims (5)

  1. 少なくとも基材層、接着シート層、離型シート、をこの順で備える積層体を加熱しながら金型立体成型し、積層成型体を形成する工程と、
    前記積層成型体から離型シートを剥離し、接着シート層を露出させ、成型体を得る工程と、
    前記成型体を、被着体の表面に貼り合せ、立体成型物を得る工程と、を備え、
    前記積層体を、下記測定条件で測定したときに、前記離型シートの、前記基材層に対する剥離強度が5N/50mm以下であり、
    前記離型シートの破断点伸度は、前記基材層の破断点伸度よりも大きく、
    前記離型シートの破断点伸度は、135%を超えることを特徴とする、立体成型物の製造方法。
    (測定条件)
    積層体を120℃で5分間加熱し、剥離試験機を用いて、離形シートを離角度180度、引っ張り速度300m/minで100mmの長さにわたり剥離したときの離型シートと接着シート層との間の接着強度を測定。
  2. 前記離型シートは、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ABS樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルムからなる群より選択される1種に離型処理をしたフィルムである、請求項1に記載の立体成型物の製造方法。
  3. 前記基材層の形成材料が、ポリオレフィン、ABS樹脂、ポリカーボネートからなる群より選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の立体成型物の製造方法。
  4. 前記接着シート層の形成材料が、アクリル系ポリマーを含む、請求項1〜3にいずれか1項に記載の立体成型物の製造方法。
  5. 前記接着シート層の形成材料が、熱硬化樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の立体成型物の製造方法。
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