JP2019050780A - ペット用トイレ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレであって、製造コストを低く抑制でき、装置全体の重量も小さく、さらに、モータなどを駆動させる電源も必要としないため設置できる場所も限られないなど、複数の点で汎用性が高く、一般家庭でも使用し易いペット用トイレを提供する。【解決手段】 排泄用の開口部6Aを備えたペット支持体6と、ペット支持体6の下方に配置された分解処理槽8と、排泄物Qを分解処理槽8に収容された分解処理材40と撹拌混合するための撹拌手段10と、撹拌手段10を駆動させる駆動機構とを備え、駆動機構は、ペットPの動作を撹拌手段の駆動力に変換する動力変換手段14を含むペット用トイレとした。【選択図】図3

Description

本発明は、ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレに関する。
従来、この種のペット用トイレに関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記されたペット用トイレは、上部が開放された容器を備え、容器の内部には撹拌軸と撹拌翼を有するオーガが配置され、さらに、容器の底部にはペットの排泄物を分解処理するペレット状処理材が収納された構成を有する。
さらに、ネコなどのペットが容器の上方で糞尿を排泄すると、ペレット状処理材の上に落下した排泄物の存在をセンサが感知し、容器外に配置された第1モータによってオーガが回転操作されることで、排泄物がペレット状処理材と混合され、排泄物の分解処理が進められるという趣旨の説明が記載されている。
容器の上方には、排泄物の分解処理中に容器を密閉しておくための蛇腹状の蓋体が開閉自在に設けられており、容器外には蓋体を開閉操作するための第2モータが備えられている。また、蓋体の下面には複数のレーキが設けられており、蓋体の開閉操作を数回繰り返すことによって、レーキが排泄物中の固形有機物を容器内の粉砕開始地点まで落下させ、同時にペレット状処理材の表層部を整地する役割を果たすことが記載されている。
特開2005−124544号公報(0022〜0027段落、図1、4)
しかし、特許文献1に記されたペット用トイレでは、容器の上方を開閉するための蛇腹状の蓋体、自在オーガを回転駆動させるため第1モータ、蓋体を開閉操作するための第2モータ、第2モータの動作や安全システムを制御するためのマイクロプロセッサなど、構成物が多いので、必然的に製造コストが高くなり、装置全体の重量も大きくなるため、一般家庭での使用が難しいという問題があった。
また、特許文献1に記されたペット用トイレでは、モータやマイクロプロセッサを駆動させるための電源が必要となるため、ペット用トイレを設置できる場所が限られるという不便さもあった。
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを低く抑えることができ、装置全体の重量も小さく、さらに、電源を特に必要としないため設置できる場所も限られないなど、複数の点で汎用性が高く、一般家庭でも使用し易いペット用トイレを提供することにある。
請求項1の発明は、ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレであって、排泄用の開口部を備えたペット支持体と、前記ペット支持体の下方に配置された分解処理槽と、排泄物を前記分解処理槽に収容された分解処理材と撹拌混合するための撹拌手段と、前記撹拌手段を駆動させる駆動機構と、を備え、前記駆動機構は、ペットの動作を前記撹拌手段の駆動力に変換する動力変換手段を含むことを特徴とするペット用トイレである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のペット用トイレにおいて、前記撹拌手段が、前記分解処理槽にて回転可能に支持された撹拌羽根で構成され、前記動力変換手段が、前記撹拌羽根の回転軸の一端に連結され、且つ、前記分解処理槽の外部に回転可能に支持された被操作体を含み、前記被操作体の外周に、ペットの四肢先端または爪の動きを受け止めるための摩擦面が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のペット用トイレにおいて、前記撹拌羽根が、螺旋状のスクリュー羽根であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載のペット用トイレにおいて、前記螺旋状のスクリュー羽根が、一枚の平板から切り出された渦巻き状部材の内端と外端とを、前記回転軸の両端近傍にそれぞれ固定することで立体化された円錐台状のスクリュー羽根であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載のペット用トイレにおいて、前記回転軸の方向は略水平に配置されており、前記分解処理槽が、前記円錐台状のスクリュー羽根の母線に沿って傾斜した底面を備えていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載のペット用トイレにおいて、前記底面における前記円錐台状のスクリュー羽根の小径側端部付近に、前記分解処理槽の内容物を排出するための排出口と、前記排出口を開閉するカバーが設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2から6のいずれか一項に記載のペット用トイレにおいて、前記駆動機構が、前記撹拌羽根の前記回転軸と前記被操作体との間に介装された減速ギヤ部を含むことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項2から7のいずれか一項に記載のペット用トイレにおいて、前記回転軸の他端に、前記撹拌羽根を手動で回転駆動するための手動用ハンドルが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレであって、排泄用の開口部を備えたペット支持体と、前記ペット支持体の下方に配置された分解処理槽と、排泄物を前記分解処理槽に収容された分解処理材と撹拌混合するための撹拌手段と、前記撹拌手段を駆動させる駆動機構とを備え、前記駆動機構は、ペットの動作を前記撹拌手段の駆動力に変換する動力変換手段を含む構成であるから、ペットの動作によって撹拌手段が駆動されることで、従来の構成に備えられていた、モータやマイクロプロセッサなどが全て不要となるため、製造コストが抑えられ、装置全体の重量も小さく、さらに、モータなどを駆動させる電源も必要としないため設置できる場所も限られないなど、様々な意味で汎用性が高く、一般家庭でも使用し易いペット用トイレが得られた。
特に、前記撹拌手段が、前記分解処理槽にて回転可能に支持された撹拌羽根で構成され、前記動力変換手段が、前記撹拌羽根の回転軸の一端に連結され、且つ、前記分解処理槽の外部に回転可能に支持された被操作体を含み、前記被操作体の外周に、ペットの四肢先端または爪の動きを受け止めるための摩擦面が形成されている構成とすれば、ペットが爪研ぎをしようとして、被操作体の外周付近に爪を当てる動作をしたり、四肢先端で被操作体の外周付近とじゃれる動作をしたりするため、これらの動作によって被操作体と共に撹拌羽根が回転することになる。さらに、被操作体の外周には摩擦面が形成されているので、ペットの動作が被操作体及び撹拌羽根の回転に変換され易くなる。
また、前記撹拌羽根が、螺旋状のスクリュー羽根である構成とすれば、互いに独立した複数の羽根が径方向に並んだ非スクリュー羽根に比べて、分解処理槽のペレット状などの分解処理材に埋まった状態での回転抵抗が小さく、比較的弱い力でも回転駆動され易いため、ペットの動作を被操作体及び撹拌羽根の回転に変換し易いという利点が得られる。
さらに、前記螺旋状のスクリュー羽根が、一枚の平板から切り出された渦巻き状部材の内端と外端とを、前記回転軸の両端近傍にそれぞれ固定することで立体化された円錐台状スクリュー羽根である構成とすれば、回転軸に沿って複数のスクリュー羽根が隣接配置された円筒状スクリュー羽根に比べて、複数のスクリュー羽根どうしを接合すると言った高い熟練度や特殊な治具を要しないため、螺旋状のスクリュー羽根の製作コストが低く抑えられるという利点が得られる。
また、前記回転軸の方向は略水平に配置されており、前記分解処理槽が、前記円錐台状スクリュー羽根の母線に沿って傾斜した底面を備えている構成とすれば、分解処理槽のうちの最も低い底面付近には大きな容積が得られるので、その容積に見合った多量の分解処理材を収容可能となり、分解処理能力の高いペット用トイレが得られる。
また、前記底面における前記円錐台状スクリュー羽根の小径側端部付近に、前記分解処理槽の内容物を排出するための排出口と、前記排出口を開閉するカバーが設けられている構成とすれば、分解処理がある程度以上進んだ際などに、例えば管理者がカバーを開け、被操作体などを介して、分解処理槽の内容物が円錐台状スクリュー羽根の小径側に寄るような回転方向で円錐台状スクリュー羽根を回転操作すれば、分解処理槽内で生産された発酵土(排泄物が分解されて生じた物質及び分解処理材など)が、排出口から排出される。しかも、排泄物のうちの液体状部分は重力の作用で必然的に最も低い底面の箇所、すなわち、小径側に形成された排出口とは離間した箇所に集まるので、排泄物のうちの液体状部分が不用意に排出口とカバーの隙間などから漏れ出る虞が少ない。
また、前記駆動機構が、前記撹拌羽根の前記回転軸と前記被操作体との間に介装された減速ギヤ部を含む構成とすれば、ペットの爪または四肢先端から被操作体の外周に与えられる回転トルクが弱い場合でも、回転軸を介して被操作体及び撹拌羽根が回転させられ易いので、排泄物の分解作用を進行させることができる。
また、前記回転軸の他端に、前記撹拌羽根を手動で回転駆動するための手動用ハンドルが設けられている特徴とする構成とすれば、ペットの動作に基づく撹拌羽根の回転と排泄物の分解が不十分と思われる際に人力で撹拌羽根を回転させたり、撹拌羽根を人力で所定方向に回転させることで分解処理材及び分解された排泄物とを開口部から排出させたりする操作を、管理者が手動用ハンドルを介して効率的に行うことができる。
本発明の実施形態に係るペット用トイレの外観を示す斜視説明図である。 本発明の実施形態に係るペット用トイレの内部を示す斜視説明図である。 本発明の実施形態に係るペット用トイレの使用方法を示す破断側面説明図である。 本発明の実施形態に係るペット用トイレの使用方法を示す別の破断側面説明図である。 本発明の実施形態に係るペット用トイレのペット支持体を取り外した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るペット用トイレの撹拌羽根を製作する手順を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図1〜図5を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るペット用トイレ50は、ペットPの排泄物Qを分解処理する機能を有するものであり、概して立方体状または直方体状の外箱部2を備えている。
外箱部2は、図1及び図3に示す様に、ほぼ垂直な軸心を有し、断面が正方形または矩形の筒状体4を備え、筒状体4の上端と下端は概して開放されている。
図1〜図4に示す様に、筒状体4の上端には、矩形板状のペット支持体6が着脱可能に嵌合されており、このペット支持体6の中央には楕円形などの排泄用開口部6Aが形成されている。外箱部2及びペット支持体6を構成する材料は特に限定されないが、例えば杉板を圧縮した圧縮材などで製作するとよい。筒状体4の下端の四隅などには、ゴム製などの脚部5が取り付けられている。また、筒状体4の左右の側面の一部には、ペット用トイレ50を持ち運ぶ際に用いるための窪んだハンドル部4Hが形成されている。
図2に示すように、ペット支持体6の下方には、平面視で台形状の分解処理槽8が配置されている。図3及び図4に示す様に、分解処理槽8の上端には外側横向きに突出したフランジ部8Fが形成されており、分解処理槽8は、このフランジ部8Fを介して、外箱部2の筒状体4の上端の一部から内側横向きに突出したフランジ部4Fの上に支持されている。
更に、図2〜図5に示す様に、分解処理槽8の内部には、撹拌手段としての螺旋状のスクリュー羽根10(撹拌手段及び撹拌羽根の一例)が回転可能に配置されている。
スクリュー羽根10は、図2〜図4に示す様に、分解処理槽8の互いに対向する前後一対の側壁8A,8Bに略水平向きに枢支された、直線状の回転軸12に取り付けられている。
図2〜図4に示すように、分解処理槽8の前側の側壁8Aの外側に、円板状の被操作体14(動力変換手段の一例)が、回転軸12に略平行な軸13で枢支されている。なお、被操作体14の外周面や前面には、ペットの爪または四肢先端の動きを受け止めるための摩擦面14Aが形成されている。摩擦面14Aは、例えば、杉板、段ボール紙、ジーンズ布などを被操作体14の表面に貼り付けることで形成するとよい。
そして、この被操作体14の軸13と前述の回転軸12の一端12Aとは、被操作体14の回転速度を減速して回転軸12に伝える第1減速ギヤ部18Aを介して連結されている。
被操作体14と第1減速ギヤ部18Aとは、撹拌手段すなわち螺旋状のスクリュー羽根10を駆動させる駆動機構を構成しており、被操作体14は、ペットの動作をスクリュー羽根10の駆動力に変換する動力変換手段として機能する。
また、図1,図2及び図5に示す様に、分解処理槽8の後側の側壁8Bの外側には、スクリュー羽根10を手動で回転駆動するためのクランク状の手動用ハンドル20が設けられている。図2〜図4に示す様に、手動用ハンドル20と回転軸12の他端12Bとは、手動用ハンドル20の回転速度を減速して回転軸12に伝える第2減速ギヤ部22Aを介して連結されている。
螺旋状のスクリュー羽根10は、図6(a)に示すように、一枚の平板70から渦巻き状部材を切り出し、図6(b)及び図2に示すように、その渦巻き状部材の内端10Aと外端10Bとを、回転軸12の両端近傍にそれぞれ固定することで立体化されているため、全体として略円錐台状の外形を備えている。
分解処理槽8、スクリュー羽根10及び回転軸12を構成する材料は特に限定されないが、耐久性などを考慮して、例えば、SUS304などのステンレス鋼を素材にして製作するとよい。
なお、より詳細には、スクリュー羽根10に強度を与える目的で、図6(c)に示すように、立体化された渦巻き状部材の二箇所をL字状などの補強用ステー10Cによって連結し、補強用ステー10Cに形成した貫通孔に回転軸12の一端12Aを通し、さらに、渦巻き状部材の外端10B付近は折り曲げて補強用アーム部10Dとなし、その先端部10Eをスクリュー羽根10の別の箇所に溶接などで接合すると良い。
なお、図2〜図4に示すように、回転軸12の方向は略水平に配置されており、分解処理槽8は、円錐台状のスクリュー羽根10の母線に沿った、略半円錐台状の底面8Cを備えている。その結果、底面8Cは前方に向って次第に低くなる傾斜を有する。
また、分解処理槽8の底面8Cにおける、円錐台状のスクリュー羽根10の小径側端部付近には、分解処理槽8の内容物を排出するための排出口8Dと、排出口8Dを外側から閉鎖する排出口カバー30が形成されている。
図2及び図5に示すように、排出口カバー30は、分解処理槽8の右側の側壁8Rの外表面にヒンジ30Aを介してフラップ状に搖動可能に支持されており、右側の側壁8R付近から後向きに延びた操作レバー30Bを用いて、手動で開放姿勢と閉鎖姿勢の間で切り換え可能とされている。
図2及び図5に示すように、操作レバー30Bの基端部は、分解処理槽8の右側の側壁8Rの一部から水平に延びた軸部材30Cの先端付近に、回動自在に支持されている。
操作レバー30Bの先端側の一部と、排出口カバー30の中央部付近とは、両端にボールジョイントを備えた直線状の連接棒30Eによって連結されている。
したがって、図1に示すように、筒状体4の一部に形成されたスリット4Sから突出した操作レバー30Bの先端を上下に操作することで、排出口カバー30を開閉操作できる。
なお、排出口カバー30は、排出口カバー30の中央付近と分解処理槽8の一部とを連結するコイルばね30Fによって、開放姿勢(図1に示す操作レバー30Bの「開」位置と対応)と閉鎖姿勢(図1に示す操作レバー30Bの「閉」位置と対応)のいずれかに付勢されている。なお、図5ではコイルばね30Fは省略されている。
排出口8Dの下方には、図2〜図4に示す様に、被処理物収納トレイ45が引出し可能に配置されているため、排出口カバー30が開放された状態で、排出口8Dから排出された発酵土(排泄物Qが分解されて生じた物質と分解処理材40など)は、被処理物収納トレイ45の中に収納される。被処理物収納トレイ45は樹脂の射出成型などで製作するとよい。
また、分解処理材40による排泄物Qの分解処理では、発酵に伴う50℃前後の発熱によって水蒸気が発生するが、この水蒸気は発酵を阻害する。したがって、図2に示すように、分解処理槽8の上方の一部に排気孔8Eを形成し、この排気孔8Eと換気扇(図示せず)などとを排気ダクト60などで連結することで、水蒸気及び臭いを分解処理槽8から強制排気することが推奨される。
ここで、ペット用トイレ50の具体的な使用方法の一例を示す。
管理者が準備作業として行うことは、ペット用トイレ50をネコなどのペットPが居住する空間に置き、排出口8Dが排出口カバー30によって閉鎖されていることを確認し、外箱部2の上端から矩形板状のペット支持体6を取り外して、分解処理槽8の中に適当量の分解処理材40を投入し、ペット支持体6を外箱部2の上端に戻すことだけである。
分解処理材40としては、市販のものを用いてもよいが、枯葉、樹皮、おが屑、米ぬか、もみ殻などで代用してもよい。分解処理材40には、排泄物Qを発酵させて分解するバクテリア類が含まれている。
分解処理材40は、一般にペレット状または粉粒状を呈し、或る程度の流動性を備えるため、図3に示すように、自然に分解処理槽8の底面8Cに落ち着く。
なお、ペット支持体6を外箱部2の上端に取り付けたまま、ペット支持体6の排泄用開口部6Aから分解処理材40を投入してもよい。
図3に示すように、ペットPは、ペット用トイレ50の存在に慣れると、ペット支持体6の上に乗って排泄することが期待できる。排泄物Qは、排泄用開口部6Aを介して、分解処理槽8内の分解処理材40の上に落下する。
排泄物のうちの液体状部分(図示せず)は、重力の作用で最も低い底面8Cの箇所に集まるので、分解処理槽8の小径側に形成された排出口8Dと排出口カバー30の隙間から液体状部分が漏れ出る虞が少ない。
排泄を終えたペットPは、ペット支持体6から床上などに降り、図4に示す様に、被操作体14の摩擦面14Aに爪を当てる爪研ぎ動作、または、四肢先端で被操作体14の外周付近とじゃれる動作を行うことが期待できる。これらの動作によって被操作体14と共にスクリュー羽根10が回転するため、排泄物が分解処理材40と共に撹拌、混合され、排泄物の分解が進行する。
被操作体14の回転は、第1減速ギヤ部18Aを介してスクリュー羽根10に伝えられるので、一般に、ペットの動作が弱くてもスクリュー羽根10を回転させるのには充分である。
また、被操作体14を介してのスクリュー羽根10の回転方向は、正逆のいずれでも排泄物の分解は進行する。
分解処理槽8内の状況から、排泄物の分解が進んだと思われたら、管理者は操作レバー30Bを操作して排出口カバー30を開放姿勢に切り換えることで、排出口8Dを開放し、手動用ハンドル20を後方から見て反時計方向に回転させると、発酵土(排泄物Qが分解されて生じた物質と分解処理材40など)が、スクリュー羽根10によって排出口8Dから排出され、被処理物収納トレイ45の中に回収される。
回収された発酵土(図示せず)は、園芸用の肥料などとして利用できる。
なお、ペットPの動作による被操作体14の回転が不十分と思われる場合は、管理者が手動用ハンドル20を適宜回転させることで、排泄物の分解を支援してもよい。
また、分解処理槽8の内部で、排泄用開口部6Aの下方には、ペットPが排泄用開口部6Aから落下するのを防止する手段として、2本の落下防止バー7が前後方向に平行に張り渡されている。
また、管理者は、必要に応じて、被操作体14及び手動用ハンドル20を抜き取った上で、フランジ部4Fを外せば、分解処理槽8を外箱部2から上方向きに取り出し、点検、清掃することができる。なお、被処理物収納トレイ45は、抜き取った手動用ハンドル20を一時的に収納するための容器として使用することができる。
なお、周辺温度が低過ぎると、分解処理材40に含まれるバクテリア類の活動が弱まるため、ペット用トイレ50は、できるだけ昼夜を通して暖かな環境に配置することが推奨される。
ところで、従来のペット用トイレとしては、容器内にネコ砂などを拡げておく方法も知られているが、ネコ砂を頻繁に交換する必要がある、周囲に飛散したネコ砂の処理が面倒である等の問題があった。本発明によるペット用トイレ50は、このようなネコ砂を用いる必要がない点等でも、非常に有利である。
以上、本発明の好適な実施形態について図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明は、ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレに従来見られた課題を解決するための技術として利用可能な発明である。
P ペット
Q 排泄物
6 ペット支持体
6A 排泄用開口部
8 分解処理槽
8C 底面
8D 排出口
10 スクリュー羽根(撹拌手段、撹拌羽根)
10A 内端
10B 外端
12 回転軸
12A 回転軸の一端
12B 回転軸の他端
14 被操作体(動力変換手段、駆動機構)
14A 摩擦面
18A 第1減速ギヤ部(減速ギヤ部、駆動機構)
20 手動用ハンドル
30 排出口カバー(カバー)
40 分解処理材
45 被処理物収納トレイ
50 ペット用トイレ

請求項1の発明は、ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレであって、排泄用の開口部を備えたペット支持体と、前記ペット支持体の下方に配置された分解処理槽と、
排泄物を前記分解処理槽に収容された分解処理材と撹拌混合するための撹拌手段と、前記撹拌手段を駆動させる駆動機構と、を備え、前記駆動機構は、ペットの動作を前記撹拌手段の駆動力に変換する動力変換手段を含み、前記撹拌手段が、前記分解処理槽にて回転可能に支持された撹拌羽根で構成され、前記動力変換手段が、前記撹拌羽根の回転軸の一端に連結され、且つ、前記分解処理槽の外部に回転可能に支持された被操作体を含み、前記被操作体の外周に、ペットの四肢先端または爪の動きを受け止めるための摩擦面が形成されていることを特徴とするペット用トイレである。
請求項の発明は、請求項に記載のペット用トイレにおいて、前記撹拌羽根が、螺旋状のスクリュー羽根であることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載のペット用トイレにおいて、前記螺旋状のスクリュー羽根が、一枚の平板から切り出された渦巻き状部材の内端と外端とを、前記回転軸の両端近傍にそれぞれ固定することで立体化された円錐台状のスクリュー羽根であることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載のペット用トイレにおいて、前記回転軸の方向は略水平に配置されており、前記分解処理槽が、前記円錐台状のスクリュー羽根の母線に沿って傾斜した底面を備えていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載のペット用トイレにおいて、前記底面における前記円錐台状のスクリュー羽根の小径側端部付近に、前記分解処理槽の内容物を排出するための排出口と、前記排出口を開閉するカバーが設けられていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項からのいずれか一項に記載のペット用トイレにおいて、前記駆動機構が、前記撹拌羽根の前記回転軸と前記被操作体との間に介装された減速ギヤ部を含むことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項からのいずれか一項に記載のペット用トイレにおいて、前記回転軸の他端に、前記撹拌羽根を手動で回転駆動するための手動用ハンドルが設けられていることを特徴とする。

Claims (8)

  1. ペットの排泄物を分解処理できるペット用トイレであって、
    排泄用の開口部を備えたペット支持体と、
    前記ペット支持体の下方に配置された分解処理槽と、
    排泄物を前記分解処理槽に収容された分解処理材と撹拌混合するための撹拌手段と、
    前記撹拌手段を駆動させる駆動機構と、を備え、
    前記駆動機構は、ペットの動作を前記撹拌手段の駆動力に変換する動力変換手段を含むことを特徴とするペット用トイレ。
  2. 前記撹拌手段が、前記分解処理槽にて回転可能に支持された撹拌羽根で構成され、
    前記動力変換手段が、前記撹拌羽根の回転軸の一端に連結され、且つ、前記分解処理槽の外部に回転可能に支持された被操作体を含み、
    前記被操作体の外周に、ペットの四肢先端または爪の動きを受け止めるための摩擦面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のペット用トイレ。
  3. 前記撹拌羽根が、螺旋状のスクリュー羽根であることを特徴とする請求項2に記載のペット用トイレ。
  4. 前記螺旋状のスクリュー羽根が、一枚の平板から切り出された渦巻き状部材の内端と外端とを、前記回転軸の両端近傍にそれぞれ固定することで立体化された円錐台状のスクリュー羽根であることを特徴とする請求項3に記載のペット用トイレ。
  5. 前記回転軸の方向は略水平に配置されており、
    前記分解処理槽が、前記円錐台状のスクリュー羽根の母線に沿って傾斜した底面を備えていることを特徴とする請求項4に記載のペット用トイレ。
  6. 前記底面における前記円錐体状のスクリュー羽根の小径側端部付近に、前記分解処理槽の内容物を排出するための排出口と、前記排出口を開閉するカバーが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のペット用トイレ。
  7. 前記駆動機構が、前記撹拌羽根の前記回転軸と前記被操作体との間に介装された減速ギヤ部を含むことを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載のペット用トイレ。
  8. 前記回転軸の他端に、前記撹拌羽根を手動で回転駆動するための手動用ハンドルが設けられていることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載のペット用トイレ。

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