JP2019047956A - 医療補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】患者の肢体の動きを抑制しつつ、穿刺から止血までの一連の工程を補助可能な医療補助具を提供する。【解決手段】医療補助具1は、患者の腕Wが配置されるベース部材10と、肢体がベース部材に配置された状態で、ベース部材に肢体を固定する固定部材20と、ベース部材10に配置される穿刺補助部材30と、穿刺補助部材と異なる位置に配置されるとともに、ベース部材の長手方向Xに移動可能な止血部材40と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、肢体を穿刺する際および穿刺部位を止血する際に用いられる医療補助具に関する。
近年、腕や脚等の肢体の血管を穿刺針で穿刺し、穿刺部位を介して血管にイントロデューサーシースを導入し、イントロデューサーシースの内腔を介してガイドワイヤやカテーテル等の医療器具を血管内の病変部に送達して、経皮的に血管内の病変部の診断・治療が行われている(例えば、下記特許文献1参照)。
診断・治療の完了後、術者は、上記特許文献1に記載されているような止血器具を患者の肢体に取り付け、穿刺部位を止血する。しかしながら、術者が穿刺や診断・治療を行う際の作業性の観点や、穿刺部位からの出血防止の観点等から、穿刺から止血完了までの間、患者の腕は、不用意に動かさないことが好ましい。
また、穿刺から止血までの一連の術者の作業を容易にする観点から、穿刺から止血までの一連の作業を補助可能な医療補助具の開発が求められている。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、患者の肢体の動きを抑制しつつ、穿刺から止血までの一連の作業を補助可能な医療補助具を提供することを目的とする。
本発明に係る医療補助具は、患者の肢体が配置されるベース部材と、前記肢体が前記ベース部材に配置された状態で、前記ベース部材に前記肢体を固定する固定部材と、前記ベース部材に配置される穿刺補助部材と、前記穿刺補助部材と異なる位置に配置されるとともに、前記ベース部材の長手方向に移動可能な止血部材と、を有する。
本発明に係る医療補助具は、穿刺から止血までの間、固定部材によって、患者の肢体をベース部材に固定することができる。そのため、穿刺から止血までの間、医療補助具は、患者の肢体が不用意に動くのを抑制できる。また、医療補助具は、穿刺補助部材によって、術者の穿刺作業を補助することができる。そして、止血の際、術者は、止血部材をベース部材の長手方向に移動させ、穿刺部位に止血部材を配置し、穿刺部位を止血することができる。そのため、医療補助具は、患者の肢体の動きを抑制しつつ、穿刺から止血までの一連の作業を補助できる。
以下、各図を参照して本実施形態に係る医療補助具1を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1、図2は、本実施形態に係る医療補助具1の全体構成の説明に供する図である。図3〜図5は医療補助具1の各部の説明に供する図である。以下、医療補助具1について説明する。なお、以下、腕Wの長手方向を、単に「長手方向X」と称し、長手方向Xにおいて、手先側(遠位側)を「手先側X1」、肘側(近位側)を「肘側X2」と称する(図1参照)。また、長手方向Xと交差する方向を「短手方向Y」と称する。
本実施形態に係る医療補助具1は、腕W(「肢体」に相当)の橈骨動脈R(「生体管腔」に相当)の穿刺(図3(B)参照)から穿刺部位Pの止血(図5(A)参照)までの一連の作業に用いられる医療補助具として構成している。
本実施形態に係る医療補助具1は、図1を参照して概説すると、患者の腕Wが配置されるベース部材10と、腕Wがベース部材10に配置された状態で、ベース部材10に腕Wを固定する固定部材20と、ベース部材10に配置される穿刺補助部材30および止血部材40と、を有する。以下、医療補助具1の各部の構成について詳述する。
(ベース部材)
ベース部材10は、長手方向Xに沿って伸びている。
ベース部材10は、長手方向Xに沿って伸びている。
ベース部材10は、腕Wの肘から手首までの部分を配置可能な第1窪み11と、手を配置可能な第2窪み12と、を有している。第1窪み11は、長手方向Xに沿って伸びている。第2窪み12は、第1窪み11に連なるとともに、短手方向Yに向かって広がっている。
ベース部材10は、短手方向Yの両端部を厚み方向に貫通する第1貫通穴13および第2貫通穴14を有している。各貫通穴13、14は、長手方向Xに沿って伸びている。後述する穿刺補助部材30の第1スライダ31aおよび止血部材40の第3スライダ41aは、長手方向Xに沿って進退移動可能に、第1貫通穴13に嵌めこまれている。また、後述する穿刺補助部材30の第2スライダ31bおよび止血部材40の第4スライダ41bは、長手方向Xに沿って進退移動可能に、第2貫通穴14に嵌めこまれている。
ベース部材10の構成材料は、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(特に硬質ポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、アイオノマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族または脂肪族ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等を用いることができる。
(固定部材)
固定部材20は、ベース部材10の手先側X1に配置される第1固定部材21と、ベース部材10の肘側X2に配置される第2固定部材22と、を有する。このように、固定部材20は、腕Wおよび手をベース部材10に固定できるため、穿刺から止血工程の間、例えば手首が屈曲した状態で手や腕に負荷がかかり、穿刺部位Pから出血するのを防止することができる。
固定部材20は、ベース部材10の手先側X1に配置される第1固定部材21と、ベース部材10の肘側X2に配置される第2固定部材22と、を有する。このように、固定部材20は、腕Wおよび手をベース部材10に固定できるため、穿刺から止血工程の間、例えば手首が屈曲した状態で手や腕に負荷がかかり、穿刺部位Pから出血するのを防止することができる。
各固定部材21、22は、本実施形態では、環状の弾性部材によって構成している。術者は、患者の腕Wをベース部材10に固定する際、腕Wをベース部材10に配置した状態で、各固定部材21、22にベース部材10および腕Wを通す。これによって、固定部材20は、穿刺から止血までの一連の工程の間、患者の腕Wが不用意に動くのを抑制できる。なお、固定部材の構成は、腕Wをベース部材10に固定可能である限り特に限定されない。例えば、固定部材は、マジックテープ(登録商標)等の面ファスナー、スナップ、ボタン、クリップ等を備える帯状部材によって構成してもよい。この場合、術者は、固定部材(帯状部材)を、腕Wを配置したベース部材10に巻きつけることによって、腕Wをベース部材10に対して固定することができる。
(穿刺補助部材)
穿刺補助部材30は、穿刺針S1やダイレータを組み付けたイントロデューサーシースS2等の穿刺に用いる医療器具の橈骨動脈Rへの挿入をガイドしたり、橈骨動脈Rに留置されたイントロデューサーシースS2が自然に抜去されないようにイントロデューサーシースS2を保持したりする等、術者の穿刺作業を補助する。
穿刺補助部材30は、穿刺針S1やダイレータを組み付けたイントロデューサーシースS2等の穿刺に用いる医療器具の橈骨動脈Rへの挿入をガイドしたり、橈骨動脈Rに留置されたイントロデューサーシースS2が自然に抜去されないようにイントロデューサーシースS2を保持したりする等、術者の穿刺作業を補助する。
穿刺補助部材30は、図3(A)および図4(A)に示すように、ベース部材10に長手方向Xに移動可能に設けられた穿刺補助ベルト31と、穿刺補助ベルト31の外面側(腕に対向する面の反対側の面側)から外方に向かって突出する2つの突出部32、33と、穿刺針S1と腕Wの体表の成す角度θを調整可能な角度調整機構34と、イントロデューサーシースS2を固定可能な器具固定部材35と、を有している。以下、穿刺補助部材30の各部について詳述する。
まず、穿刺補助ベルト31について説明する。
穿刺補助ベルト31は、図3(A)に示すように、帯状部材によって構成している。穿刺補助ベルト31は、ベース部材10の長手方向Xと交差する方向に伸びている。
穿刺補助ベルト31は、第1スライダ31aおよび第2スライダ31bを挿通している。第1スライダ31aは、ベース部材10の第1貫通穴13に、長手方向Xに沿って進退移動可能に嵌めこまれている。第2スライダ31bは、ベース部材10の第2貫通穴14に、長手方向Xに沿って進退移動可能に嵌めこまれている。そのため、術者は、図3(B)に示すように、各患者の腕の大きさ等に応じて、穿刺予定部位の近傍に穿刺補助ベルト31を移動させることができる。また、術者は、図2に示すように、診断・治療の完了後、穿刺補助ベルト31をベース部材10の長手方向Xに移動させ(図中矢印a1で示す)、止血部材40を穿刺部位P上に配置するためのスペースを好適に確保することができる。
穿刺補助ベルト31は、図3(A)に示すように、各スライダ31a、31bの長手方向Xの移動を規制可能なストッパ31cを有している。ストッパ31cは、本実施形態では、各スライダ31a、31bに設けられた雌ネジに嵌合する雄ネジによって構成している。図3(A)および図4(A)に示すように、術者がストッパ31cを周方向a3に回転させることによって、ストッパ31cは、ベース部材10に押付けられて、各スライダ31a、31bの長手方向Xの進退移動を規制する。このように、ストッパ31cは、穿刺工程および診断・治療工程において、穿刺補助部材30が長手方向Xに不用意に移動するのを防止することができる。なお、ストッパの構成は、各スライダ31a、31bの長手方向Xの移動を規制可能である限り特に限定されない。例えば、ストッパは、ベース部材10の短手方向Yの端部を挟持可能なクリップによって構成してもよい。この場合、術者がストッパ(クリップ)をベース部材10の短手方向Yの端部に取り付けることによって、ストッパは、各貫通穴13、14を覆い、各スライダ31a、31bの長手方向Xの移動を規制できる。
穿刺補助ベルト31は、第1スライダ31aと第2スライダ31bの間の穿刺補助ベルト31の長さを調整可能な長さ調整機構31dを有している。そのため、術者は、第1スライダ31aと第2スライダ31bの間の穿刺補助ベルト31の長さを、各患者の腕の大きさに合わせて調整することができる。本実施形態では、長さ調整機構31dは、公知のコードロッカーによって構成している。本実施形態では、2つの長さ調整機構31dが、各スライダ31a、31bよりも、穿刺補助ベルト31の長手方向の端部側に配置されている。そのため、術者は、穿刺補助ベルト31上の2つの長さ調整機構31dの位置を調整することによって(すなわち穿刺補助ベルト31を長手方向Xと交差する方向に移動させることによって)、後述する溝部36の腕Wの周方向における位置を調整することができる。なお、穿刺補助ベルト31は、長さ調整機構31dを一つしか備えなくてもよい。また、長さ調整機構31dの構成は、第1スライダ31aと第2スライダ31bの間の穿刺補助ベルト31の長さを調整可能である限り特に限定されない。
穿刺補助ベルト31の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維を用いることができる。
次に2つの突出部32、33について説明する。
各突出部32、33は、図1に示すように、半円柱状の外形形状を備えている。各突出部32、33は、図3(A)に示すように、穿刺補助ベルト31の長手方向(ベース部材10の短手方向Y)に沿って伸びている。2つの突出部32、33の間には、隙間が設けられている。隙間に臨む各突出部32、33の側面と穿刺補助ベルト31の外面は、穿刺針S1、ダイレータ(図示省略)、イントロデューサーシースS2等の穿刺に用いられる医療器具(「生体管腔に挿入される医療器具」に相当)を配置可能な溝部36を形成する。例えば、本実施形態では、図4(A)に示すように、溝部36の幅L1(穿刺補助ベルト31の長手方向に沿う長さ)は、イントロデューサーシースS2の外径と略同一の長さを有する。そのため、2つの突出部32、33は、各突出部32、33の側面とイントロデューサーシースS2との摩擦によって、イントロデューサーシースS2を好適に保持することができる。
各突出部32、33の構成材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン等の弾性材料を用いることができる。各突出部32、33をこのような材料によって構成することによって、2つの突出部32、33は、溝部36にイントロデューサーシースS2を挿入した状態で、イントロデューサーシースS2を好適に保持することができる。また、術者は、後述する器具固定部材35の針35b、35cを各突出部32、33に突き刺し、器具固定部材35を各突出部32、33に対して固定することができる。
次に、角度調整機構34について説明する。
角度調整機構34は、図3(A)に示すように、溝部36に配置されるとともに、穿刺補助ベルト31の長手方向を回転軸として回転可能に設けられる回転部材34aと、回転部材34aに連結された連結部材34bと、連結部材34bに連結されるとともに術者が回転させることができる操作ダイヤル34cと、を有している。
回転部材34aは、図1に示すように、板状部材によって構成している。回転部材34aは、図3(B)に示すように、肘側X2の端部を回転中心とし、手先側X1の端部が穿刺補助ベルト31の外面に対して接近−離反する方向Dに回転可能である。
連結部材34bは、図3(A)に示すように、長尺部材によって構成している。連結部材34bは、突出部32を挿通し、一端が回転部材34aに固定されており、他端が操作ダイヤル34cに固定されている。
連結部材34bは、術者が操作ダイヤル34cを回転させた際に、捻じれることなく操作ダイヤル34cに連動して回転可能な程度に、ねじり剛性の高い(トルク伝達性の高い)材料によって構成することができる。このような材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス、コバルト合金、チタン等を用いることができる。
操作ダイヤル34cは、図1に示すように、略円筒形状を有している。操作ダイヤル34cの外周面には、術者の指が操作ダイヤル34cに対して滑らないように、径方向外方に突出する複数の凸部が、一定の間隔で設けられている。操作ダイヤル34cは、術者の手指の操作によって、周方向a4に回転する。
操作ダイヤル34cは、回転量を段階的に調整することができる。操作ダイヤル34cは、例えば、ラチェット機構(図示省略)によって、段階的に(所定角度ごとに)回転させることができる。図3(B)に示すように、術者は、腕Wの橈骨動脈Rに穿刺針S1を穿刺する際、回転部材34aの上面と穿刺補助ベルト31の内面(腕Wの体表に臨む面)との成す角度θが、所定の角度になるように、操作ダイヤル34cを操作することができる。術者は、穿刺針S1を回転部材34aの上面に沿わせて腕Wに穿刺することによって、所定の角度で穿刺針S1を橈骨動脈Rに穿刺することができる。また、術者は、図4(B)に示すように、穿刺針S1による穿刺の後、回転部材34aの上面に沿わせて、ダイレータ(図示省略)を組み付けたイントロデューサーシースS2を、橈骨動脈Rに挿入することができる。なお、穿刺針S1による穿刺の後にイントロデューサーシースS2を挿入する際、術者は、回転部材34aの上面と穿刺補助ベルト31の内面との成す角度θを変更してもよい。
操作ダイヤル34cは、特に限定されないが、回転部材34aと穿刺補助ベルト31の内面の成す角度θが30度〜75度の範囲で、回転部材34aを回転可能であることが好ましい。また、操作ダイヤル34cは、特に限定されないが、5度ごとに、回転部材34aを回転可能であることが好ましい。なお、操作ダイヤルは、段階的に回転するのではなく、連続的に回転してもよい。また、操作ダイヤルには、角度メモリを設けることが好ましい。
次に、器具固定部材35について説明する。
器具固定部材35は、図4(A)に示すように、溝部36を覆うカバー部材35aと、カバー部材35aの両端に取り付けられるとともにカバー部材35aを各突出部32、33に固定する針35b、35cと、を有している。
術者は、回転部材34a上にイントロデューサーシースS2を配置した状態で、針35b、35cを各突出部32、33に突き刺すことができる。これによって、カバー部材35aは、図4(B)に示すように、回転部材34aとの間にイントロデューサーシースS2を保持することができる。そのため、器具固定部材35は、診断・治療工程の間に、イントロデューサーシースS2が自然に抜去されるのを防止することができる。また、器具固定部材35は取外し可能であるため、術者は、止血の際、器具固定部材35を取外し、イントロデューサーシースS2を抜去することができる。なお、器具固定部材35の構成は、イントロデューサーシースS2等の穿刺に用いられる医療器具を穿刺補助部材30に固定可能である限り特に限定されない。例えば、カバー部材は、面ファスナーによって各突出部に取り付けられてもよい。また、カバー部材の一端は、2つの突出部のいずれか一方に固定されていてもよい。
(止血部材)
止血部材40は、図5(A)に示すように、ベース部材10に長手方向Xに移動可能に設けられた止血ベルト41と、止血ベルト41の内面側(腕Wに対向する面側)から腕Wに向かって突出する押圧部材42と、押圧部材42が穿刺部位Pに付与する押圧力Fを調整可能な押圧力調整部43と、を有している。以下、止血部材40の各部の構成について詳述する。
止血部材40は、図5(A)に示すように、ベース部材10に長手方向Xに移動可能に設けられた止血ベルト41と、止血ベルト41の内面側(腕Wに対向する面側)から腕Wに向かって突出する押圧部材42と、押圧部材42が穿刺部位Pに付与する押圧力Fを調整可能な押圧力調整部43と、を有している。以下、止血部材40の各部の構成について詳述する。
まず、止血ベルト41について説明する。
止血ベルト41は、帯状部材によって構成している。止血ベルト41は、ベース部材10の長手方向Xと交差する方向に伸びている。
止血ベルト41は、第3スライダ41aおよび第4スライダ41bを挿通している。第3スライダ41aは、ベース部材10の第1貫通穴13に、長手方向Xに沿って進退移動可能に嵌めこまれている。第4スライダ41bは、ベース部材10の第2貫通穴14に、長手方向Xに沿って進退移動可能に嵌めこまれている。そのため、術者は、図2に示すように、診断・治療が完了した後、止血ベルト41を、ベース部材10の長手方向Xに移動させ(図中矢印a2で示す)、穿刺部位P上に配置することができる。なお、第3スライダ41aおよび第4スライダ41bは、第1スライダ31aおよび第2スライダ31bよりも、肘側X2に配置している。このように、止血部材40は、穿刺補助部材30と異なる位置に配置されるため、術者の穿刺作業を妨げない。
止血ベルト41は、各スライダ41a、41bの長手方向Xの移動を規制可能なストッパ41cを有している。そのため、穿刺工程および診断・治療工程において、止血部材40が長手方向Xに不用意に移動し、術者の作業を妨げるのを防止できる。また、止血工程において、止血部材40が長手方向Xに不用意に移動し、穿刺部位P上から押圧部材42がずれるのを防止できる。なお、ストッパ41cの構成は、穿刺補助部材30のストッパ31cの構成と同一であるため、その説明を省略する。
止血ベルト41は、図5(A)に示すように、第3スライダ41aと第4スライダ41bの間の止血ベルト41の長さを調整する長さ調整機構41dを有している。そのため、術者は、図5(B)に示すように、穿刺部位Pに対する押圧部材42の相対的な位置がずれず、かつ、押圧部材42が穿刺部位Pを過度に押圧しない程度に、第3スライダ41aと第4スライダ41bの間の止血ベルト41の長さを調整することができる。これによって、止血ベルト41が、押圧部材42の位置ずれを防止しつつ、後述する押圧力調整部43が、押圧部材42が穿刺部位Pに付与する押圧力Fの大きさを調整できる。また、本実施形態では、2つの長さ調整機構41dが、各スライダ41a、41bよりも、止血ベルト41の長手方向の端部側に配置されている。そのため、術者は、止血ベルト41上の2つの長さ調整機構41dの位置を調整することによって(すなわち止血ベルト41を長手方向Xと交差する方向に移動させることによって)、押圧部材42の腕Wの周方向における位置を調整することができる。
止血ベルト41は、図2に示すように、外面側(腕Wに対向する面の反対側の面側)に、押圧部材42が取り付けられている範囲を示すマーカ41eを有している。そのため、術者は、押圧部材42を穿刺部位P上に容易に配置できる。なお、マーカ41eの構成材料は、特に限定されないが、例えば、インキ等の油性着色料、色素を混練した樹脂等を用いることができる。
止血ベルト41の構成材料は、穿刺補助ベルト31と同一のものを用いることができる。
次に、押圧部材42について説明する。
押圧部材42は、図5(A)に示すように、止血ベルト41の内面側から腕Wに向かって突出可能である限り特に限定されない。押圧部材42は、例えば、板部材、流体を注入することによって拡張するバルーン、スポンジ状の物質、弾性材料、綿のような繊維の集合体、またはこれらの組合せ等によって構成することができる。押圧部材42は、止血ベルト41の内面側に取り付けられている。
次に、押圧力調整部43について説明する。
押圧力調整部43は、止血ベルト41の外面側に配置される帯状の弾性部材43aと、弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付け可能であるとともに弾性部材43aおよび止血ベルト41の締め付け力を経時的に小さくすることができる締め付け部43bと、を有している。
弾性部材43aは、本実施形態では、一端が第3スライダ41aに固定されており、他端側が締め付け部43b内を挿通している。なお、弾性部材43aの一端は、必ずしも第3スライダ41aに固定されている必要はなく、例えば、止血ベルト41上に固定されていてもよい。
弾性部材43aの構成材料は、伸縮可能な材料である限り特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等を用いることができる。また、弾性部材43aは、止血ベルト41に設けられたマーカ41eを容易に視認可能な程度に透明(無色透明・有色透明・半透明を含む)であることが好ましい。
締め付け部43bは、例えば、弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付ける締め付け機構431と、締め付け機構431に連結されるとともに術者が回転させることができる操作ダイヤル432と、締め付け機構431による弾性部材43aおよび止血ベルト41の締め付け力を経時的にかつ自動的に緩める自動減圧機構433と、を有している。
締め付け機構431は、特に限定されないが、例えば、送りねじ機構やラック・ピニオン機構によって構成することができる。術者が、操作ダイヤル432を回転させることによって、締め付け機構431が連動し、締め付け機構431による弾性部材43aおよび止血ベルト41の締め付けを手動で強めたり緩めたりすることができる。
自動減圧機構433は、特に限定されないが、例えば、締め付け機構431に連結されるぜんまいばね等の機械的機構によって構成してもよい。また、自動減圧機構433は、特に限定されないが、例えば、締め付け力を経時的に小さくするように締め付け機構431の動作を制御する制御部、および、自動減圧のON/OFFを切り替え可能なスイッチ等の電気的機構によって構成してもよい。なお、詳細は後述するが、止血開始後に押圧部材42が穿刺部位Pを圧迫する圧迫力を経時的に小さくする処置を自動で行う観点から、締め付け部43bは、自動減圧機構433を備えることが好ましい。ただし、締め付け部43bが自動減圧機構433を備えず、止血開始後に、術者が操作ダイヤル432を回転させることによって、手動で段階的に押圧部材42が穿刺部位Pを圧迫する圧迫力を経時的に小さくしてもよい。
止血する際、術者は、まず、押圧力Fが穿刺部位Pを止血可能な程度の大きさになるように、弾性部材43aの端部を引っ張る。次に、術者は、弾性部材43aの端部を引っ張った状態のまま、弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付けるように、操作ダイヤル432を回転させる。弾性部材43aは、引っ張った状態のまま固定され、止血ベルト41および押圧部材42を締め付ける。その結果、押圧部材42が穿刺部位Pを押圧し、止血が始まる(図5(A)参照)。
止血開始後、術者が操作ダイヤル432を段階的に操作することにより又は自動減圧機構433により、締め付け機構431が弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付ける力が緩まる。これによって、弾性部材43aの引き伸ばされていた部分が経時的に縮まっていき(弾性部材43aの引き伸ばされていた部分が経時的に元の形状に戻っていき)、弾性部材43aは、止血ベルト41および押圧部材42への締め付けを緩める(図5(B)参照)。そのため、押圧部材42が、長時間にわたって穿刺部位Pおよびその周辺の血管や神経を強く圧迫し続け、患者がしびれや痛みを感じたり、血管が閉塞したりするのを好適に防止することができる。また、操作ダイヤル432を段階的に操作することにより締め付け機構431が弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付ける力を緩める場合、術者は、操作ダイヤル432を回転させることで、押圧部材42による穿刺部位Pの圧迫を容易に調整することができる。そのため、術者の作業負担を軽減できる。なお、自動減圧機構433によって、締め付け機構431が弾性部材43aおよび止血ベルト41を締め付ける力を緩める場合、術者は、押圧部材42が腕Wに付与する押圧力Fを段階的に小さくするための作業を行う必要がない。そのため、医療補助具1は、術者の作業負担を更に軽減できる。
(使用方法)
次に、腕Wの橈骨動脈Rを介して冠動脈の病変部を経皮的に診断・治療するための手技を例に、医療補助具1の使用方法を説明する。医療補助具1を用いて冠動脈の病変部を経皮的に診断・治療するための手技は、(i)準備工程と、(ii)穿刺工程と、(iii)診断・治療工程と、(iv)止血工程と、を有している。以下、各工程について詳述する。
次に、腕Wの橈骨動脈Rを介して冠動脈の病変部を経皮的に診断・治療するための手技を例に、医療補助具1の使用方法を説明する。医療補助具1を用いて冠動脈の病変部を経皮的に診断・治療するための手技は、(i)準備工程と、(ii)穿刺工程と、(iii)診断・治療工程と、(iv)止血工程と、を有している。以下、各工程について詳述する。
まず、準備工程について説明する。
準備工程では、まず、術者は、図1に示すように、患者の腕Wをベース部材10に配置する。次に、術者は、固定部材20によって腕Wをベース部材10に対して固定する。
次に、穿刺工程について説明する。
穿刺工程では、まず、術者は、図3(B)に示すように、穿刺補助部材30を穿刺予定部位の近傍に配置する。次に術者は、ストッパ31cを操作し、穿刺補助部材30をベース部材10に固定する。次に、術者は、図3(A)に示すように、腕Wに穿刺補助ベルト31が当接するように、長さ調整機構31dを操作する。また、術者は、止血部材40を肘側X2に配置した状態で、ストッパ41cを操作し、止血部材40をベース部材10に対して固定する。
次に、術者は、角度調整機構34の操作ダイヤル34cを操作して、回転部材34aと穿刺補助ベルト31の成す角度θを、所定の角度(例えば45度)にする。次に、術者は、穿刺針S1を回転部材34aの上面に沿わせながら、穿刺針S1を橈骨動脈Rに穿刺する。次に、術者は、穿刺針S1の内腔にミニガイドワイヤ(図示省略)を導入し、橈骨動脈Rにミニガイドワイヤを留置した状態で、穿刺針S1を生体外へ抜去する。次に、術者は、ミニガイドワイヤに沿わせつつ、ダイレータを組み付けたイントロデューサーシースS2を、回転部材34aに沿わせながら穿刺部位Pを介して橈骨動脈Rに挿入する。次に、術者は、ミニガイドワイヤ及びダイレータを生体外へ抜去する。これによって、図4(B)に示すように、イントロデューサーシースS2は、橈骨動脈Rに留置される。
次に、診断・治療工程について説明する。
検査・準備工程では、まず、術者は、図4(A)に示すように、器具固定部材35によってイントロデューサーシースS2を穿刺補助部材30に固定する。次に、術者は、イントロデューサーシースS2の内腔を介して、ガイドワイヤ、ガイディングカテーテル、画像診断カテーテル、バルーンカテーテル等の診断・治療に用いられる医療器具を橈骨動脈Rに挿入する。そして、術者は、これらの医療器具を用いて、冠動脈の病変部を診断・治療する。次に、術者は、これらの医療器具を生体外へ抜去する。
次に、止血工程について説明する。
止血工程では、まず、術者は、図2に示すように、器具固定部材35を取外し、ストッパ31cを解除し、穿刺補助部材30を手先側X1へ移動させる。次に、術者は、ストッパ41cを解除し、イントロデューサーシースS2が橈骨動脈Rに留置された状態のまま、止血部材40を穿刺部位P上に移動させる。次に、術者は、ストッパ41cを操作し、止血部材40をベース部材10に固定する。なお、図2では、イントロデューサーシースS2を省略している。
次に、術者は、穿刺部位Pに対する押圧部材42の相対的な位置がずれず、かつ、押圧部材42が穿刺部位Pを過度に押圧しない程度に、第3スライダ41aと第4スライダ41bの間の止血ベルト41の長さを調整する。次に、術者は、押圧部材42が穿刺部位Pに付与する押圧力Fが、穿刺部位Pから出血しない程度の大きさとなるように、弾性部材43aの端部を引っ張る。次に、術者は、弾性部材43aの端部を引っ張った状態のまま、締め付け部43bの操作ダイヤル432を締める。次に、術者は、イントロデューサーシースS2を生体外へ抜去する。このように、押圧部材42が穿刺部位Pを出血しない程度に押圧した状態で術者がイントロデューサーシースS2を抜去することによって、医療補助具1は、穿刺部位Pからの出血を抑制できる。なお、例えば、止血部材40を穿刺部位P上に配置する前に、術者は、イントロデューサーシースS2を生体外へ抜去してもよい。この場合、術者は、イントロデューサーシースS2を生体外へ抜去する前に、止血部材40を穿刺部位Pの近傍に配置しておくことが好ましい。これによって、術者は、イントロデューサーシースS2の抜去後すぐに、止血部材40を穿刺部位P上に配置することができる。
次に、術者は、図5(A)に示すように、操作ダイヤル432を再びに緩めるとともに、押圧力Fが穿刺部位Pを止血可能な程度の大きさとなるように、さらに弾性部材43aの端部を引っ張る。次に、術者は、弾性部材43aの端部を引っ張った状態のまま、締め付け部43bの操作ダイヤル432を締める。これによって、弾性部材43aが止血ベルト41および押圧部材42を締め付けるため、押圧部材42が穿刺部位Pを押圧し、穿刺部位Pの止血が開始する。
次に、術者が操作ダイヤル432を段階的に操作することにより又は自動減圧機構433により、図5(B)に示すように、押圧力Fを経時的に小さくする。術者は、止血が完了した段階で、医療補助具1を、患者の腕Wから取り外す。
以上説明したように、本実施形態に係る医療補助具1は、患者の腕Wが配置されるベース部材10と、腕Wがベース部材10に配置された状態で、ベース部材10に腕Wを固定する固定部材20と、ベース部材10に配置される穿刺補助部材30と、穿刺補助部材30と異なる位置に配置されるとともに、ベース部材10の長手方向Xに移動可能な止血部材40と、を有する。
医療補助具1は、穿刺から止血までの間、固定部材20によって、患者の腕Wをベース部材10に固定することができる。そのため、固定部材20は、穿刺から止血までの間、患者の腕Wが不用意に動くのを抑制できる。また、医療補助具1は、穿刺補助部材30によって、術者の穿刺作業を補助することができる。そして、止血を行う際、術者は、止血部材40をベース部材10の長手方向Xに移動させ、穿刺部位P上に止血部材40を配置し、穿刺部位Pを止血することができる。そのため、患者の肢体の動きを抑制しつつ、穿刺から止血までの一連の作業を補助可能な医療補助具1を提供することができる。
また、穿刺補助部材30は、ベース部材10の長手方向Xに移動可能である。そのため、術者は、各患者の腕Wの大きさ等の個人差に合わせて、穿刺補助部材30の長手方向Xに移動させ、穿刺予定部位の近傍に穿刺補助部材30を配置することができる。また、止血を行う際は、術者は穿刺補助部材30を移動させ、穿刺補助部材30が止血の邪魔にならないようにすることができる。
また、穿刺補助部材30は、腕Wの橈骨動脈Rに挿入される医療器具(穿刺針S1、イントロデューサーシースS2、ダイレータ等)を配置可能な溝部36を有する。そのため、術者は、医療器具を溝部36に配置した状態で、すなわち、医療器具が穿刺補助部材30に支持された状態で、医療器具を腕Wの橈骨動脈Rに挿入することができる。そのため、穿刺補助部材30は、術者の穿刺作業を容易にする。
また、穿刺補助部材30は、溝部36を通して橈骨動脈Rに挿入される医療器具(穿刺針S1、イントロデューサーシースS2、ダイレータ等)と腕Wの体表の成す角度θを調整可能な角度調整機構34を有する。そのため、術者は、穿刺を高精度で行うことができる。また、穿刺補助部材30は、術者の穿刺作業をより一層容易にする。
また、穿刺補助部材30は、医療器具(イントロデューサーシースS2)を溝部36に配置した状態で固定可能な器具固定部材35を有する。そのため、穿刺補助部材30は、医療器具の自然に抜去されることを防止できる。
また、止血部材40は、ベース部材10の長手方向Xと交差する方向に移動可能な止血ベルト41と、止血ベルト41の内面側から腕Wに向かって突出する押圧部材42と、を有する。そのため、術者は、止血ベルト41をベース部材10の長手方向Xと交差する方向に移動させて、押圧部材42が穿刺部位P上に配置されるように押圧部材42の位置を容易に調整することができる。
また、止血部材40は、押圧部材42が腕Wに付与する押圧力Fを調整可能な押圧力調整部43を有する。そのため、医療補助具1は、簡単な操作で、押圧部材42が長時間にわたって穿刺部位Pおよびその周辺の血管や神経を強く圧迫し続け、患者がしびれや痛みを感じたり、血管が閉塞したりするのを好適に防止することができる。そのため、医療補助具1は、術者の作業負担を軽減することができる。
また、固定部材20は、第1固定部材21および第2固定部材22を有し、穿刺補助部材30及び止血部材40は、第1固定部材21と第2固定部材22の間に配置される。そのため、第1固定部材21および第2固定部材22の間の固定されている領域で、術者は、患者の肢体の動きをより確実に抑制しつつ、穿刺から止血までの一連の作業を行うことができる。
また、腕Wがベース部材10に配置された状態で、穿刺補助部材30は、止血部材40よりも腕Wの手首側に配置される。そのため、術者は、腕Wの手首側を穿刺することができる。また、術者は、腕WにイントロデューサーシースS2を留置する際、イントロデューサーシースS2の先端側が心臓側を向くように配置する。そのため、術者は、穿刺部位Pに止血部材40を配置する際、穿刺補助部材30により、止血部材40の移動が制限されない。従って、術者は、腕Wの手首側に穿刺した後、穿刺部位Pにさらに容易に止血部材40を配置することができる。
以上、実施形態を通じて本発明に係る医療補助具を説明したが、本発明は明細書内で説明した各構成のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、上記医療補助具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明に係る医療補助具は、腕に取り付けられる医療補助具に限らず、脚に取り付ける医療補助具に適用することができる。
また、上記実施形態では、穿刺補助部材および止血部材が、スライダによって、ベース部材の長手方向に移動する形態を説明したが、穿刺補助部材および止血部材をベース部材の長手方向に移動させる方法は特に限定されない。例えば、穿刺補助部材および止血部材は、スライダを備えず、穿刺補助ベルトおよび止血ベルトがベース部材の貫通穴を直接挿通してもよい。
また、上記実施形態では、穿刺補助部材が、ベース部材の長手方向に移動可能な形態を説明した。しかしながら、止血部材を穿刺部位の上に配置可能であれば、穿刺補助部材は、ベース部材の長手方向に移動可能でなくてもよい。
また、押圧部材が肢体に付与する押圧力を経時的に小さくすることが可能な減圧機構は、自動であっても手動であってもよい。例えば、押圧部材を気体によって拡張可能なバルーンによって構成している場合、減圧機構は、気体透過性を備える材料によってバルーンを形成することによって構成してもよい。この場合、バルーンの拡張後、経時的かつ自動的に気体がバルーンから抜けることによって自動減圧が行われる。また、例えば、押圧部材を気体によって拡張可能なバルーンによって構成している場合、減圧機構は、術者の操作によってバルーンに気体を注入出可能な注入部材(シリンジ等)によって構成してもよい。この場合、バルーンの拡張後、術者が経時的に注入部材を操作することによって段階的に減圧が行われる。また、医療補助具は、減圧機構を備えなくてもよい。
1 医療補助具、
10 ベース部材、
20 固定部材、
30 穿刺補助部材、
31 穿刺補助ベルト、
34 角度調整機構、
35 器具固定部材、
36 溝部、
40 止血部材、
41 止血ベルト、
42 押圧部材、
433 自動減圧機構、
F 押圧力、
P 穿刺部位、
R 橈骨動脈、
S1 穿刺針(生体管腔に挿入される医療器具)、
S2 イントロデューサーシース(生体管腔に挿入される医療器具)、
W 腕(肢体)、
X 長手方向。
10 ベース部材、
20 固定部材、
30 穿刺補助部材、
31 穿刺補助ベルト、
34 角度調整機構、
35 器具固定部材、
36 溝部、
40 止血部材、
41 止血ベルト、
42 押圧部材、
433 自動減圧機構、
F 押圧力、
P 穿刺部位、
R 橈骨動脈、
S1 穿刺針(生体管腔に挿入される医療器具)、
S2 イントロデューサーシース(生体管腔に挿入される医療器具)、
W 腕(肢体)、
X 長手方向。
Claims (9)
- 患者の肢体が配置されるベース部材と、
前記肢体が前記ベース部材に配置された状態で、前記ベース部材に前記肢体を固定する固定部材と、
前記ベース部材に配置される穿刺補助部材と、
前記穿刺補助部材と異なる位置に配置されるとともに、前記ベース部材の長手方向に移動可能な止血部材と、を有する、医療補助具。 - 前記穿刺補助部材は、前記ベース部材の長手方向に移動可能である、請求項1に記載の医療補助具。
- 前記穿刺補助部材は、前記肢体の生体管腔に挿入される医療器具を配置可能な溝部を有する、請求項1または請求項2に記載の医療補助具。
- 前記穿刺補助部材は、前記溝部を通して前記生体管腔に挿入される前記医療器具と前記肢体の体表との成す角度を調整可能な角度調整機構を有する、請求項3に記載の医療補助具。
- 前記穿刺補助部材は、前記肢体の生体管腔に挿入された前記医療器具を、前記溝部に配置した状態で、固定可能な器具固定部材を有する、請求項3または請求項4に記載の医療補助具。
- 前記止血部材は、前記ベース部材の長手方向と交差する方向に移動可能な止血ベルトと、前記止血ベルトの内面から前記肢体に向かって突出する押圧部材と、を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療補助具。
- 前記止血部材は、前記押圧部材が前記肢体に付与する押圧力を調整可能な押圧力調整部を有する、請求項6に記載の医療補助具。
- 前記固定部材は、第1固定部材および第2固定部材を有し、
前記穿刺補助部材及び前記止血部材は、前記第1固定部材と前記第2固定部材との間に配置される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療補助具。 - 前記肢体は、腕であって、
前記腕が前記ベース部材に配置された状態で、前記穿刺補助部材は、前記止血部材よりも前記腕の手首側に配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療補助具。
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