JP2019047825A - 冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法 - Google Patents

冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法 Download PDF

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Saki Hashimoto
早紀 橋本
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Abstract

【課題】本発明は、喫食時の食感及び外観に優れ、栄養残存率が高く、かつ長期保存性を有する冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】野菜を、最も高温である部分が95℃以上になるまで昇温する第1の工程、及び第1の工程により得られた野菜を歩留りが70〜90%の範囲内になるまで5分以内に脱水する第2の工程、及び第2の工程により得られた野菜を凍結する工程を含む、冷凍野菜の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、喫食時の食感及び外観に優れ、栄養残存率が高く、かつ長期保存性を有する冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法に関する。
冷凍野菜の製造方法としては、一般的に野菜をボイル加熱してから凍結する方法が用いられている。しかしながら、ボイル加熱により野菜のペクチンが溶解し、次いで冷凍により野菜の組織が損傷し軟化することで、解凍後の食感が低下するという問題点がある。また、ボイルにより栄養成分が喪失するという問題点もある。
冷凍野菜の食感改善方法としては、いくつかの軟化防止技術が知られている。
特許文献1には、トレハロース等の糖を含む溶液に野菜を浸漬して、組織破壊の原因となる氷結晶の成長を抑制する方法が開示されている。また、特許文献2には、エタノールに野菜を浸漬して、不凍性野菜を製造する方法が開示されている。いずれも野菜の冷凍耐性を高める方法であるが、糖による甘味やエタノールによる異味が付与することで食味が低下し、また、十分に糖やエタノールが浸透しないと野菜の硬さを向上させる効果が低い。
特許文献3には、塩化カルシウムや乳酸カルシウム等のカルシウム塩を含む水溶液に野菜を浸漬して、細胞質を強化する方法が開示されている。しかしながら、カルシウム塩による苦味が付与することで食味が低下し、また、十分にカルシウム塩が浸透しないと野菜の硬さを向上させる効果が低い。
特許文献4には、加熱前にエタノールに野菜を浸漬して酵素を失活させることで、加熱時間を短縮する方法が開示されている。この方法では加熱時間が短いため、冷凍前は食感が保持されるが、冷凍すると氷結晶により組織が破壊され軟化するため、冷凍野菜においては十分な食感が保持されない。
また、冷凍野菜の食感改善方法として、野菜を冷凍する前に半乾燥し、組織中の自由水を少なくして氷結晶を減少させる以下の技術が知られている。
特許文献5には、浸透圧脱水を利用して野菜を乾燥する方法が開示されている。しかしながら、塩味等の異味が付与されるとともに、組織の損傷により野菜が萎れてしまう。
特許文献6には、温風により野菜を乾燥する方法が開示されている。しかしながら、野菜が室温以上の環境で長時間脱水されるため、酵素反応や熟成が進行し、品質や鮮度が低下する。
特許文献7及び8には、過熱水蒸気により酵素活性を低減し、かつ水分を減少させる方法が開示されている。しかしながら、酵素活性の強さに合わせて加熱温度や加熱時間を決定する必要があるため、履歴が変化し、品質が安定しない。また、過熱水蒸気により野菜が焦げるのを防止するため、低温で長時間加熱され、脱水時間が長くなることにより組織への負荷が大きく、その結果、野菜の硬さを向上させる効果が低下するという問題点がある。
特許文献9には、減圧下低温で野菜を乾燥する方法が開示されている。しかしながら、減圧するための装置を必要とし、脱水に時間がかかるため生産性が悪く、熱が加わらないために酵素が失活せず保存性が悪くなるなどの問題点がある。
このように、従来技術では1)異味が付与される、2)硬さの向上効果が低い、3)品質が低下するなどの課題を伴い、生鮮野菜のような良食感かつ良食味である品質の冷凍野菜を製造することができない。
特開平6−319501号公報 特開平5−252891号公報 特開平4−190756号公報 特開2006−204222号公報 特開2001−178356号公報 特開2005−151939号公報 国際公開第02/080960号 特開2006−271352号公報 特開2007−289157号公報
本発明は、喫食時の食感及び外観に優れ、栄養残存率が高く、かつ長期保存性を有する冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、1)野菜を加熱むらなく水の沸点近く(95℃以上)まで昇温させ、2)歩留りが特定の範囲内になるまで短時間で脱水し、3)必要に応じて、歩留りを変化させずに酵素を失活させ、4)凍結させることで、食感や外観に優れ、かつ長期保存性を有する冷凍野菜を製造することができることを見出した。また、野菜にエタノールを含浸させた後に上記1)〜4)の処理を行うことで、さらに食感に優れ、異味の付与もない冷凍野菜及びそれらを含む食品を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]野菜を、最も高温である部分が95℃以上になるまで昇温する第1の工程、及び第1の工程により得られた野菜を歩留りが70〜90%の範囲内になるまで5分以内に脱水する第2の工程、及び第2の工程により得られた野菜を凍結する工程を含む、冷凍野菜の製造方法。
[2]第1の工程終了時の野菜の品温差が30℃以内である、[1]記載の製造方法。
[3]第1の工程において野菜の最も高温である部分が70℃を超えてから5分以内に加熱して昇温する、[1]又は[2]記載の製造方法。
[4]第1の工程において加熱により平均6.0℃/s以下の速度で昇温する、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]第1の工程においてマイクロ波加熱又は蒸し加熱で昇温する、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]第2の工程において加熱により平均0.05%/s以上の速度で脱水する、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]第2の工程においてマイクロ波加熱又は過熱水蒸気による加熱で脱水する、[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]第2の工程及び凍結する工程の間に、第2の工程で得られた野菜を、歩留りの変化率が5%以内となるようにして該野菜の酵素を失活させる第3の工程をさらに含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]第3の工程において加熱によって酵素を失活させる、[8]記載の製造方法。
[10]第3の工程において蒸し加熱によって酵素を失活させる、[8]又は[9]記載の製造方法。
[11]酵素の活性を、ペルオキシダーゼ活性500U/野菜重量100g以下に失活させる、[8]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12]第1の工程の前に、野菜にエタノールを含浸させる工程をさらに含む、[1]〜[11]のいずれかに記載の製造方法。
[13][1]〜[12]のいずれかに記載の製造方法で製造された冷凍野菜を含む食品。
本発明によれば、喫食時の食感及び外観に優れ、栄養残存率が高く、かつ長期保存性を有する冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法を提供することができる。
図1は、キャベツを各条件下で昇温及び脱水した後、凍結及び解凍したときの、昇温速度と応力との関係、及び脱水速度と応力との関係を示す。 図2は、キャベツを無処理、エタノール処理又は塩化カルシウム処理した後、凍結及び解凍したときの応力値を示す。 図3は、ボイル加熱したキャベツと急速加熱脱水したキャベツを、凍結及び解凍したときの電子顕微鏡による写真を示す。 図4は、種々の野菜を用いて、ボイル加熱又は急速加熱脱水処理した後、凍結及び解凍したときの応力値を示す。 図5は、ボイル加熱した種々の野菜と急速加熱脱水した種々の野菜を、凍結及び解凍したときのビタミンCの残存率を示す。 図6は、キャベツを各条件下で処理した場合における、加熱後と凍結解凍後の応力値を示す。 図7は、キャベツを各種軟化防止技術で処理した後、凍結及び解凍したときの応力値を示す。 図8は、キャベツを各種軟化防止技術で処理した後、凍結及び解凍したときの貯蔵弾性率を示す。 図9は、キャベツを各種軟化防止技術で処理した後、凍結及び解凍したときのビタミンCの残存率を示す。 図10は、急速加熱脱水及びエタノール処理を組み合わせて加工した野菜又はボイル加熱した野菜を用いて作成した冷凍中華丼の解凍後の外観写真を示す。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明において冷凍野菜とは、加熱等により解凍した後、そのまま又は調理して喫食することができるように冷凍してある野菜をいう。
本発明の冷凍野菜の原料として用いられる野菜としては、特に限定されるものではないが、例えば、キャベツ、ハクサイ、チンゲンサイ、ホウレンソウ、コマツナ等の葉菜類;タマネギ、ネギ、アスパラガス等の茎菜類;ピーマン、キュウリ、ナス、カボチャ等の果菜類;ニンジン、ダイコン、カブ、レンコン等の根菜類;ブロッコリー、カリフラワー等の花菜類;シイタケ、エノキダケ、シメジ、マッシュルーム等のキノコ類等が挙げられる。
本発明の冷凍野菜の製造方法は、野菜を、最も高温である部分が95℃以上になるまで昇温する第1の工程、及び第1の工程により得られた野菜を歩留りが70〜90%になるまで短時間で脱水する第2の工程、及び第2の工程により得られた野菜を凍結する工程を含むことを特徴とする。
第1の工程は、野菜を加熱むらが少ない状態、すなわち、野菜の品温差が30℃以内となるように、脱水が開始する直前の95℃以上になるまで昇温させる工程である。
本明細書において「野菜の品温差」とは、昇温させた野菜間での最も高温である部分と最も低温である部分の温度差を意味する(以下、本明細書において「野菜の品温差」を「加熱むら」と称することもある。)。本発明では、第1の工程終了時の野菜の品温差は30℃以内であり、好ましくは25℃以内である。
第1の工程における昇温速度は、平均6.0℃/s以下、好ましくは平均3.0℃/s以下、より好ましくは平均2.0℃/s以下、さらに好ましくは平均1.0℃/s以下である。一般的には昇温速度が遅い方が加熱むらは少ない。ただし、急速に昇温させる場合であっても、昇温後に恒温で調温したり、食品をむらなく昇温させる連続マイクロ波加熱機の様な加熱機器を用いることで、加熱むらを少なくすることができる。また、第1の工程における加熱手段は、特に限定されるものではないが、次の第2の工程で脱水する時間を短くするために、歩留りの変化率が小さい手段が好ましい。第1の工程における加熱手段としては、例えば、マイクロ波加熱又は蒸し加熱等が挙げられる。なお、マイクロ波加熱を行う場合は低出力(例えば、100〜200W)で行うのが好ましい。
第1の工程における加熱時間は、酵素反応が進行する温度帯及び時間帯をできる限り短くして異味異臭を抑え、加熱により組織が損傷して軟化するのを抑える等の品質を向上させる観点から、好ましくは野菜の最も高温である部分が70℃を超えてから5分以内である。
第2の工程は、第1の工程により得られた野菜を歩留りが70〜90%の範囲内になるまで短時間(好ましくは、5分以内)で脱水する工程である。
本明細書において「歩留り」とは、脱水前の野菜の重量を100%とした場合における脱水後の重量の百分率を意味する。本発明では、第2の工程において歩留りが70〜90%の範囲内になるまで脱水させる。
第2の工程における脱水手段としては、例えば、加熱による脱水が挙げられる。
第2の工程において加熱により脱水する場合の脱水速度は、0.05%/s以上、好ましくは0.1%/s以上、より好ましくは0.3%/s以上である。また、第2の工程における脱水させるための加熱手段は、特に限定されるものではないが、例えば、マイクロ波加熱又は過熱水蒸気による加熱等が挙げられる。なお、マイクロ波加熱を行う場合は高出力(例えば、700W以上)で行うのが好ましく、過熱水蒸気加熱を行う場合は高温(例えば200〜250℃)で行うのが好ましい。
第2の工程において加熱して脱水する場合の加熱時間は、加熱により組織が損傷して軟化するのを抑える等の品質を向上させる観点から、好ましくは5分以内である。
野菜の凍結工程は、例えば、IQF(Individual Quick Frozen、個別急速凍結)装置、エアーブラスト、及びブロック凍結装置等、当業者に周知の装置を用いることができる。野菜を凍結するときに設定される温度は、野菜の種類や品質等によっても異なるが、通常-18℃以下である。凍結速度の観点から、クラックが生じない程度に、より低温で行う方が好ましい。野菜の凍結は、使用する野菜の種類や量によっても異なるが、通常30分以内に中心温度が-5℃以下であればよい。
本発明の冷凍野菜の製造方法は、第2の工程及び凍結する工程の間に、第2の工程で得られた野菜の酵素を、歩留りの変化率が5%以内となるように失活させる第3の工程をさらに含んでもよい。
第3の工程は、酵素活性が比較的高い野菜(例えば、キャベツ、ハクサイ)等を用いた場合において、第2の工程後においても野菜の酵素が十分に失活していない場合に、歩留りをほとんど変化させずに(歩留りの変化率が5%以内)酵素を失活させる工程である。
本明細書における「酵素」としては、例えば、ペルオキシダーゼ等が挙げられる。
第2の工程で脱水が完了しているため、第3の工程では歩留りをほとんど変化させないことが好ましい。第3の工程における歩留りの変化率は好ましくは5%以内であり、より好ましくは2%以内である。
第3の工程における酵素を失活させる手段としては、例えば、加熱による酵素失活が挙げられる。
第3の工程において加熱して酵素を失活させる場合の加熱条件は、歩留りをほとんど変化させない条件、すなわち、歩留りの変化率が5%以内(好ましくは2%以内)であって、酵素が失活しやすい温度(例えば、90℃以上)であれば、特に限定されるものではない。また、加熱手段としては、例えば、蒸し加熱等が挙げられる。
酵素の活性は、冷凍状態で野菜を1年間保存した後もその品質が許容される、野菜の重量が100gあたりのペルオキシダーゼ活性として、500U/野菜重量100g以下に失活させることが好ましい。ここで、ペルオキシダーゼ活性1Uは、pH8.0、37℃の条件下で1分間に過酸化水素1μmolと反応する酵素量である。
本発明の冷凍野菜の製造方法は、さらに食感向上効果を得るために、第1の工程を行う前に、野菜にエタノールを含浸させる工程を含んでもよい。
野菜にエタノールを含浸させる工程は、3%以上のエタノール水溶液(好ましくは、3〜60%のエタノール水溶液、より好ましくは10〜45%のエタノール水溶液)を用いて、野菜中のエタノール濃度が0.2〜8.7%の範囲内になるように野菜にエタノールを含ませて行う。
野菜にエタノールを含浸させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、浸漬、散布等が挙げられる。特に浸漬は、エタノール水溶液の濃度と時間を設定することで、野菜中のエタノール濃度を高い精度で管理できる観点から好ましい。
野菜にエタノールを含浸させた後、第1の工程、第2の工程、及び必要に応じて第3の工程における加熱により、含浸させたエタノールを野菜中のエタノール濃度が1%以下になるまで除去することで、異味異臭のない高品質の冷凍野菜を製造することができる。なお、上記加熱では野菜中のエタノール濃度を1%以下にすることができない場合、エタノールを含浸させる工程を行った後に、水さらし、減圧等の加熱を伴わない除去工程を加えることが好ましい。
本発明の冷凍野菜の製造方法によれば、加熱中に水との接触がないため、野菜に含まれる水溶性の栄養成分が流出せず、野菜中に保持される。また、本発明の冷凍野菜の製造方法によれば、野菜の酵素が失活するため、長期保存性に優れる。
本明細書における「冷凍野菜を含む食品」としては、本発明の製造方法で製造した冷凍野菜を含む食品であれば特に限定されるものではないが、例えば、本発明の製造方法で製造した冷凍野菜を混合したミックスベジタブル、本発明の製造方法で製造した冷凍野菜、魚介類及びソースを混合した中華丼等の冷凍食品が挙げられる。
本明細書における「冷凍野菜を含む食品」は、本発明の製造方法で製造した冷凍野菜を使用すること以外は、公知の食品と同様の原料を用い、公知の製造方法によって製造することができる。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 昇温時の加熱むら及び脱水速度の検討
家庭用電子レンジを用いて40×30mmの大きさにカットしたキャベツを昇温した後、歩留り85%まで脱水した。この時、昇温及び脱水時のW数を200、500及び1000Wと変化させて、昇温速度及び脱水速度の異なる9種類の検体を作成した。コントロールとして、一般的な冷凍野菜の製法をモデルとした、98℃で2分間ボイル加熱した検体も作成した。これらの検体を凍結した後に自然解凍し、物性(応力)測定と官能評価を行った。
昇温時の加熱むらは、サーモグラフィー(チノー社製、CPA-E)を用いて測定した。各条件で加熱した後、サーモグラフィーで温度の分布を可視化し、最高温度と最低温度の差を加熱むらとした。
応力測定には、テクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社製、TA-XT plus)を用いた。キャベツを繊維と垂直方向で幅20mmに切断し、5枚重ねてクリップで固定した。この時、極端に太い葉脈は入らないようにした。これを幅70mm、厚さ3mmくさび型プランジャーで0.3mm/s、strain 100%で繊維を断ち切る方向に破断し、得られた最大応力を測定値とした。
官能評価の方法としては、一般的な冷凍野菜の製法をモデルとした、98℃で2分間ボイル加熱した検体を基準(1点)とし、各テストで得られたキャベツを0.5刻みで1点(基準と同様)、2点(やや良好)、3点(良好)、4点(さらに良好)、5点(非常に良好)の尺度で評価した。なお、ここでは、キャベツの硬さや張りなど他の要素も加えた総合的な感覚で食感の良否を評価した。結果を表1に示す。また、昇温速度と応力との関係、及び脱水速度と応力との関係を図1に示す。
なお、以下の表中の官能評価(食感)において用いられる「シャキ感」又は「シャキシャキ」とは、野菜を口に入れて咀嚼した際に硬さや張りを感じ、歯切れよく噛み切れる感覚を意味する。
昇温速度が速いほど脱水直前まで昇温した際の加熱むらが大きくなる。脱水速度を固定して比較すると、加熱むらの小さい方が食感は良好であった。一方、脱水速度が速いほど短時間で処理することが可能になる。昇温速度を固定して比較すると、脱水時間の短い方が食感は良好であった。
実施例2 蒸し加熱による昇温時の加熱むらの検討
蒸し庫を用いてキャベツ(40×30mm)を昇温させた。この時、蒸し庫の温度を変化させることで昇温後の加熱むらが異なる6種類の検体を作成した。これらの検体を、家庭用電子レンジを用いて100秒間で歩留り85%まで脱水した。得られた検体を凍結した後に自然解凍し、応力測定と官能評価を行った。
蒸し加熱における昇温時の加熱むらは、データロガー(グラフテック社製、GL450)を用い、直接温度を測定して評価した。キャベツに熱電対を差し込み、各条件の蒸し庫に投入し、データロガーを用いて温度の変化を記録し、最高温度が脱水開始前まで到達した時点の最低温度との差を加熱むらとした。応力測定と官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表2に示す。
蒸し加熱を用いて昇温させても、加熱むらが小さいほど食感が良好であった。
実施例1及び2の結果より、加熱むら(野菜の品温差)が30℃を超えると脱水速度を速くしても良食感にはならないことから、加熱むら(野菜の品温差)30℃以内が好ましいことが確認された。
実施例3 昇温における加熱手段の検討
家庭用電子レンジ又は連続マイクロ波加熱機を用いて40×30mmの大きさにカットしたキャベツを昇温させた後、同加熱機器を用いて45秒間で歩留り85%まで脱水した。得られた検体を凍結した後に自然解凍し、官能評価を行った。官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表3に示す。
連続マイクロ波加熱機を用いたときの昇温速度は家庭用電子レンジを用いた場合の昇温速度の約3倍であるにもかかわらず、いずれも食感は良好であった。同一の昇温速度で比較した場合、家庭用電子レンジはマイクロ波を乱反射させ食品を温める原理の為、加熱むらは大きくなるが、連続マイクロ波加熱機は食品にマイクロ波が直接照射される原理の為、加熱むらは小さくなる。食品をむらなく昇温させる連続マイクロ波加熱機の様な加熱機器を用いた場合、昇温速度が速くとも良食感にできることが確認された。
実施例4 昇温における時間の検討
家庭用電子レンジを用いて40×30mmの大きさにカットしたキャベツを200Wで昇温した後、1000Wで歩留り85%まで脱水した。この時キャベツの投入量を変化させることで、速度の異なる6種類の検体を作成した。得られた検体を凍結した後に自然解凍し、官能評価を行った。官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。ただし、評価は食感と味風味について行った。結果を表4に示す。
いずれの条件でも食感向上効果が得られた。ただし、昇温時間が5分を超える検体では異味異臭が発生した。酵素反応が進行する温度帯及び時間帯をできる限り短くする為、昇温時間は5分以内が好ましいことが確認された。また、野菜の温度が約70℃を超えると野菜の軟化が進行することが知られている(日本調理科学会誌30(1),62−70,1997)。良食感を維持する観点からも、昇温は野菜の最も高温である部分が70℃を超えてから5分以内に完了することが好ましいことが確認された。
実施例5 脱水速度の検討
キャベツ(40×30mm)を蒸し加熱で昇温させ、家庭用電子レンジを用いて4種類の脱水速度にて歩留り85%まで脱水した。得られた検体を凍結した後に自然解凍し、応力測定と官能評価を行った。応力測定と官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。結果を表5に示す。
脱水速度が速いほど食感が良好であった。一方、脱水時間が6分を超えると、食感があまり良くなく、品質向上効果も低いものであった。
以上の結果より、脱水を5分以内に完了させることが好ましいことが確認された。
実施例6 酵素の失活条件の検討
キャベツ(40×30mm)を、家庭用電子レンジを用いて、第一加熱(加熱むら22.6℃)にて昇温し、第二加熱(脱水時間50秒)にて歩留り85%まで脱水した。その後、検体を蒸し加熱(90秒間)又はボイル加熱(60秒間)に付し、酵素を失活させた。得られた検体を凍結した後に自然解凍し、応力測定と官能評価を行った。応力測定と官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。
ペルオキシダーゼ(POD)活性は下記方法で測定した。検体及び33.3mM Tris-HClバッファー(pH8.0)を重量比1:3で混合し、オステライザーで破砕し、14000rpmで5分遠心分離し、上清を酵素液とした。酵素液150μl、66mM グアヤコール150μl、33.3mM Tris-HClバッファー(pH8.0)2000μlを混合し、37℃で5分間プレインキュベートした。これに3.3mM過酸化水素150μlを添加し、470nmで1分間の吸光度上昇を測定した。過酸化水素の濃度と470nm吸光度との関係を基に作成した検量線を用いて、POD活性を算出した。pH8.0、37
℃の条件下で1分間に過酸化水素1μmolと反応する酵素量を1Uとした。結果を表6に示す
蒸し加熱では、最良となる歩留りを維持したまま酵素を失活させ、良食感を維持することができた。一方、ボイル加熱では、脱水後に吸水が発生して検体が軟化し、良食感にはならなかった。
なお、キャベツ、ニンジン及びタマネギを用いて、脱水後のボイル加熱による歩留りの上昇程度を確認したところ、2.6〜8.3%の範囲内であり、歩留りの上昇程度が小さいほど良食感であった。
実施例7 エタノール処理の検討
(1)エタノール処理及び塩化カルシウム処理の応力値の比較検討
キャベツ(40×30mm)を15%エタノール水溶液又は5%塩化カルシウム水溶液に10分間浸漬した検体、及びコントロールとして無処理の検体を、3分間蒸し加熱した後凍結した。これを自然解凍し応力を測定した。応力測定は、実施例1と同様の方法で行った。結果を図2に示す。
野菜にエタノールを含浸させた検体は、塩化カルシウムを含浸させた検体と同程度の最大応力の向上を示した。
(2)野菜中のエタノール濃度の検討
キャベツ(30×40mm)をエタノールに0〜3時間浸漬後、検体中のエタノール濃度を測定した。検体中のエタノール濃度の異なる9種類の検体を作成した。その後、水さらし及び98℃で3分間の蒸し加熱によりエタノールを除去して凍結し、自然解凍後の品質を応力測定と官能により評価した。物性(応力)測定と官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。ただし、基準(1点)はエタノール未処理、かつ蒸し加熱3分間の凍結品とした。
エタノール濃度は下記方法で測定した。検体6〜7gに水50mlを加えて蒸留した。留液を25mlに定容した後、ガスクロマトグラフ(島津製作所社製、GC-2014)にて測定した(検出器:FID、カラム:Gaskuropack55、80〜100mesh、3.2mm×3.1m(ジーエルサイエンス社製)、注入口及び検出器の温度:250℃、カラム温度:130℃、キャリアーガス:窒素25.0ml/min、ガス圧力:水素60kPa、空気50kPa、注入量:2μl)。結果を表7に示す。
野菜に0.7%以上のエタノールを含浸させることで良食感になることが確認された。また、エタノール濃度が高くなるほど、食感が向上した。
キャベツ(30×40mm)を98℃で3分蒸し加熱後、15%エタノールを添加し、検体中のエタノール濃度の異なる7種類の検体を作成した。これを官能により評価した。官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。ただし、評価は味風味について行い、基準(5点)はエタノール濃度0%品とした。結果を表8に示す。
エタノール濃度を1%以下にすることで、食味への影響が殆どなくなることが確認された。
(3)浸漬に用いるエタノール水溶液の濃度の検討
キャベツ(30×40mm)を種々の濃度のエタノール水溶液に浸漬し、検体中のエタノール濃度を0.7%にした。その後、98℃で3分間の蒸し加熱によりエタノールを除去して凍結し、自然解凍後の品質を応力測定と官能により評価した。応力測定は、実施例1と同様の方法で行った。官能評価とエタノール濃度測定は、実施例7の(2)と同様の方法で行った。結果を表9に示す。
濃度3%以上のエタノール水溶液を用いることで、明らかな食感向上効果が確認された。また、高濃度のエタノールを用いた方が食感向上効果は高かった。
(4)エタノールを除去する加熱方法の検討
キャベツ(40×30mm)100gを15%エタノール水溶液に10分間浸漬した後、種々の方法で加熱してエタノールを除去した。ボイルは98℃で120秒、蒸しは98℃で180秒、炒めは240℃で120秒、揚げは180℃で5秒、マイクロ波は500Wで160秒加熱した。以上の方法で加熱した検体を凍結し、自然解凍後の品質を官能により評価した。官能評価とエタノール濃度測定は、実施例7の(2)と同様の方法で行った。結果を表10に示す。
いずれの加熱方法でも食感向上効果、アルコールの除去が確認された。ただし、検体に熱媒体が直接接触しない方法(蒸し、炒め、マイクロ波)の方が食感向上効果が高かった。
実施例8 ボイル加熱又は急速加熱脱水を行ったキャベツの電子顕微鏡による観察
キャベツ(40×30mm)を、1)98℃で2分間ボイル加熱した検体と、2)家庭用電子レンジを用いて500W(昇温速度1.7℃/s)で昇温した後、500W(脱水速度0.3%/s)で歩留り85%まで脱水した検体(以下、本発明の昇温工程及び脱水工程を「急速加熱脱水」と称する)を凍結した後に自然解凍し、電子顕微鏡で観察した写真を図3に示す。
ボイル加熱を行った検体では細胞が破壊されて大きな穴が多数見られるのに対し、急速加熱脱水を行った検体では細胞の損傷がほとんど見られなかった。
実施例9 種々の野菜を用いた、ボイル加熱又は急速加熱脱水処理の比較検討 タマネギ(30×20mm)、ニンジン(20×50×2mm)、ピーマン(30×20mm)、ハクサイ(40×40mm)及びチンゲンサイ(40×40mm)を、1)98℃で2分間ボイル加熱、又は2)家庭用電子レンジを用いて500Wで昇温し、500Wで歩留り85%まで脱水した後凍結した。これを自然解凍し応力を測定した。応力測定は、実施例1と同様の方法で行った。ただし、検体は重ねず1枚で測定した。結果を図4に示す。
いずれの野菜でも、ボイル加熱を行った検体と比較して急速加熱脱水を行った検体の応力が向上した。
実施例10 ビタミンCの残存率の測定
実施例8において調製したキャベツ及び実施例9において調製したタマネギのビタミンC含量を測定した。ビタミンCは下記方法で測定した。凍結状態の野菜を5g計量し、5%メタリン酸15ml及び海砂を適量加えて破砕し、遠心分離(10000rpm、5分)し、上清を分取し、Rqflex plus 10(Merck社製)を用いて定量した。加熱前の生鮮野菜のビタミンC含量を100%として残存率を求めた。結果を図5に示す。
ボイル加熱を行ったキャベツでは残存率が約58%であったのに対し、急速加熱脱水を行ったキャベツでは75%を超える高い残存率を示した。また、ボイル加熱を行ったタマネギでは残存率が約65%であったのに対し、急速加熱脱水を行ったタマネギでは95%を超える非常に高い残存率を示した。
実施例11 急速加熱脱水及びエタノール処理の組み合わせの検討
キャベツ(40×30mm)100gを、1)無処理(蒸し加熱3分)、2)エタノール(EtOH)(15%エタノール水溶液に10分間浸漬後、蒸し加熱3分)、3)急速加熱脱水(家庭用電子レンジ200Wで240秒間加熱、次いで1000Wで50秒間加熱脱水)、又は4)急速加熱脱水+EtOH(15%エタノール水溶液に10分間浸漬後、家庭用電子レンジ200Wで240秒間加熱、次いで1000Wで50秒間加熱脱水)の4条件にて加工し、応力を測定した。これを-30℃で急速凍結した後に自然解凍し、再度応力を測定した。応力測定は、実施例1と同様の方法で行った。結果を図6に示す。
無処理の検体及びエタノール処理のみの検体では、加熱後と凍結解凍後の応力残存率がともに50%前後であったのに対し、急速加熱脱水の検体及び急速加熱脱水にエタノール処理を組み合わせた検体では、加熱後と凍結解凍後の応力残存率がともに70%前後と高かった。
エタノール処理は野菜のタンパク質を変性させることで野菜を硬化させる技術であり、急速加熱脱水は野菜の組織損傷を抑えながら脱水することにより、氷結晶を減らして凍結による損傷を低減させる技術である。これらの原理の異なる技術を組み合わせることで、より高品質を達成することが可能となる。
実施例12 各種軟化防止技術による食感の比較検討
各技術を用いて製造した冷凍野菜の食感を比較した。キャベツ(40×30mm)100gを下記表11に示す工程でそれぞれ加工し、自然解凍後に応力測定を行った。応力測定は、実施例1と同様の方法で行った。結果を図7に示す。
先行文献に開示されている技術(塩化カルシウム浸漬、浸透圧脱水及び加熱脱水)においても応力は向上しているが、目標である未凍結品(生鮮野菜)の品質には至らなかった。一方、本発明の急速加熱脱水では、先行文献に開示されている技術よりも明らかに応力が向上し、目標に近い品質を達成することが確認された。エタノール処理の応力向上効果は公知技術と同程度であるが、急速加熱脱水と組み合わせることで異味の付与などで品質を低下させることなく、応力を生鮮野菜と同等まで向上させることが可能になった。
また、硬さ以外の品質として各技術による野菜の張りの効果を評価した。張りのある野菜は弾力があるため、動的粘弾性測定装置(タイセー社製、PZ-RHEO)を用いて弾力を測定した。自然解凍後のキャベツを極端に太い葉脈が入らないように10mmのプランジャーに接触させ、振幅10μm、周波数3Hzで測定し、得られた貯蔵弾性率E'を測定値とした。結果を図8に示す。
先行文献に開示されている技術では、繊維は強いが弾力がなく張りがない品質であった。一方、本発明の急速加熱脱水では応力に加えて弾力も向上し、硬さだけでなく生鮮野菜の持つ張りの向上効果も得られた。また、急速加熱脱水にエタノール処理を組み合わせることで、張りを更に向上させることが可能になった。
さらに、各技術で得られた検体の官能評価を行った。官能評価は、実施例1と同様の方法で行った。ただし、目標品質である未凍結品を基準(5点)とし、基準を上回る品質の場合は6点とし、各技術における食感(硬さ及び張り)、食味及び外観を評価項目として設定した。結果を表12に示す。
本発明の急速加熱脱水(及びエタノール処理との組み合わせ)を用いることで、食感(硬さ及び張り)、食味及び外観を向上させ、目標に近い品質を達成できることが確認された。
次に、急速加熱脱水、及び急速加熱脱水とエタノール処理との組み合わせによって得られた検体のビタミンC含量を測定した。測定は、実施例10と同様の方法で行った。結果を図9に示す。
急速加熱脱水にエタノール処理を組み合わせても、高い残存率を維持できることが確認された。
実施例13 中華丼の作成
急速加熱脱水及びエタノール処理を組み合わせて加工した野菜又はボイル加熱した野菜を用いて中華丼を作成した。具体的には、キャベツ及びハクサイを30×40mmにカットしたもの、モヤシはそのままの状態のものを用い、計300gの野菜をそれぞれ、1)連続式のマイクロ波加熱機を用い1.5kWで80秒間加熱し、歩留り85%まで脱水し、蒸し器で90秒間加熱したもの、又は2)98℃で2分間ボイル加熱したものを、30℃以下になるまで放冷し、これをエビ等の具材及びソースと混合した後、冷凍した。解凍後、加熱調理した中華丼の外観写真を図10に示す。
ボイル加熱した野菜を用いた中華丼は、野菜が軟化しているため、つぶれたような外観となった。一方、急速加熱脱水を行った野菜を用いた中華丼は、野菜の張りが維持されているため、立体感があり、外観品質の向上が見られた。
本発明は、喫食時の食感及び外観に優れ、栄養残存率が高く、かつ長期保存性を有する冷凍野菜及びそれらを含む食品の製造方法を提供することができる。

Claims (13)

  1. 野菜を、最も高温である部分が95℃以上になるまで昇温する第1の工程、及び第1の工程により得られた野菜を歩留りが70〜90%の範囲内になるまで5分以内に脱水する第2の工程、及び第2の工程により得られた野菜を凍結する工程を含む、冷凍野菜の製造方法。
  2. 第1の工程終了時の野菜の品温差が30℃以内である、請求項1記載の製造方法。
  3. 第1の工程において野菜の最も高温である部分が70℃を超えてから5分以内に加熱して昇温する、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 第1の工程において加熱により平均6.0℃/s以下の速度で昇温する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 第1の工程においてマイクロ波加熱又は蒸し加熱で昇温する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 第2の工程において加熱により平均0.05%/s以上の速度で脱水する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 第2の工程においてマイクロ波加熱又は過熱水蒸気による加熱で脱水する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 第2の工程及び凍結する工程の間に、第2の工程で得られた野菜を、歩留りの変化率が5%以内となるようにして該野菜の酵素を失活させる第3の工程をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 第3の工程において加熱によって酵素を失活させる、請求項8記載の製造方法。
  10. 第3の工程において蒸し加熱によって酵素を失活させる、請求項8又は9記載の製造方法。
  11. 酵素の活性を、ペルオキシダーゼ活性500U/野菜重量100g以下に失活させる、請求項8〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 第1の工程の前に、野菜にエタノールを含浸させる工程をさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法で製造された冷凍野菜を含む食品。
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