以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.実施形態]
(1−1)レーベル印刷システムの構成
図1に示すように、本実施形態のレーベル印刷システムは、情報処理装置10と、印刷装置5とを備える。本実施形態のレーベル印刷システムは、円板状の形状の被記憶媒体8におけるレーベル面8aに画像を印刷可能に構成されている。レーベル面8aは、被記憶媒体8の両面のうち一方の面である。
具体的に、レーベル面8aに印刷させる画像を情報処理装置10で生成し、その生成した画像に基づく印刷データを印刷装置5へ送信することで、印刷装置5においてその印刷データに基づく画像を被記憶媒体8のレーベル面8aに印刷させることができる。
なお、レーベル面8aの中央部には、画像を印刷できない領域である内心円8bが同心円状に設けられている。内心円8bは、その一部又は全てが、板面に垂直方向に貫通された孔を有する。被記憶媒体8は、例えばCD、DVDなどの、データを記憶可能に構成された円板状の形状の被記憶媒体であってもよい。
(1−2)情報処理装置の構成
情報処理装置10は、例えばスマートフォン、タブレット端末などの、無線通信可能な携帯型の通信端末である。情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、入力部14と、第1無線通信部15と、第2無線通信部16と、外部I/F17と、音声入出力部18と、撮影部19とを備える。これら各部は、バスライン20を介して互いにデータの送受が可能に接続されている。なお、I/Fはインタフェース部の略称である。
制御部11は、例えばCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、本実施形態の情報処理装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。
制御部11は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部12が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。情報処理装置10が有する各種機能は、基本的には、制御部11が記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
記憶部12には、各種のソフトウェアやデータが記憶されている。本実施形態では、記憶部12に、ソフトウェアとして、OS(オペレーティングシステムの略称)12aと、レーベル作成アプリ12bと、印刷アプリ12cとが記憶されている。OS12a、レーベル作成アプリ12b及び印刷アプリ12cは、制御部11を含むコンピュータシステムにインストールされている。
なお、以下の説明では、プログラムを実行する制御部11(詳しくは制御部11が有する不図示のCPU)のことを、単にプログラム名で記載する場合もある。例えば「レーベル作成アプリ12bは」という記載が「レーベル作成アプリ12bを実行するCPUは」を意味する場合もある。
レーベル作成アプリ12bは、レーベル面8aに印刷させる画像の画像データを生成することが可能なアプリケーションソフトである。レーベル作成アプリ12bは、少なくとも、ユーザにより選択された画像オブジェクトとテキストとを含む画像の画像データを生成することができる。
印刷アプリ12cは、レーベル作成アプリ12bで生成された画像データを印刷装置5で処理可能な特定のデータ形式の印刷データに変換して印刷装置5へ送信させることが可能なアプリケーションソフトである。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
入力部14は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力部14が有する入力用デバイスには、タッチパネル14aが含まれる。タッチパネル14aは、表示部13が有する表示デバイスにおける画像の表示領域25(図2、図3等参照)に重畳配置される。
タッチパネル14aは、表示部13における画像の表示領域に対する、指先やペンなどの指示体による、特定の位置を指示する指示操作を検出することが可能に構成された入力装置である。ここでいう「指示」とは、指示体が接触すること及び近接することの少なくとも一方を含む。タッチパネル14aは、指示体による指示操作が行われると、指示操作が行われた位置を示す操作検出信号を出力する。
制御部11は、タッチパネル14aから出力される操作検出信号に基づいて、指示体検出処理を行う。指示体検出処理は、指示体による指示操作の有無、指示操作がなされた位置、指示操作の具体的種類などを検出する処理である。指示体検出処理は、例えばOS12aによって行われてその処理結果がレーベル作成アプリ12b及び印刷アプリ12cへ通知されるようにしてもよい。また例えば、指示体検出処理は、レーベル作成アプリ12b及び印刷アプリ12cの各々が操作検出信号に基づいて行うようにしてもよい。指示体検出処理によって検出可能な指示操作の種類として、本実施形態では、例えば、タップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウトなどがある。
外部I/F17は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体(不図示)が装着されるインタフェース部であり、装着された記憶媒体に対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。音声入出力部18は、マイクやスピーカなどで構成された音声入出力用デバイスである。撮影部19は、いわゆるデジタルカメラとしての機能を担うものであり、画像を撮影してその画像を示す画像データを生成することができる。撮影部19で撮影された画像データは、例えば記憶部12に記憶される。
第1無線通信部15は、例えば、無線LAN規格による通信(以下「無線LAN通信」と称す)を行うためのインタフェース部である。本実施形態では、第1無線通信部15が行う無線LAN通信は、IEEE802.11b/g/nの規格に準拠した無線LAN通信である。
情報処理装置10は、第1無線通信部15を介して、印刷装置5と無線LAN通信を行うことができる。印刷アプリ12cで生成された印刷データは、本実施形態では、無線LAN通信にて印刷装置5へ送信される。なお、印刷装置5との無線LAN通信は、いわゆるアドホックモードにて直接行うことが可能であり、且つ、いわゆるインフラストラクチャモードにて不図示の中継装置を経由して行うことも可能である。
第2無線通信部16は、不図示の移動通信網を介した音声通話やデータ通信を行うためのインタフェース部である。第2無線通信部16は、例えば、LTE規格による無線通信を行うことが可能な構成であってもよい。なお、「LTE」は、「Long Term Evolution」の略称である。
(1−3)印刷装置の構成
印刷装置5は、情報処理装置10から受信された印刷データに基づく画像を被記憶媒体8のレーベル面8aに印刷可能なレーベル印刷機能を有する。印刷装置5は、情報処理装置10から、印刷媒体として被記憶媒体8が指定された印刷データが受信されると、その印刷データが示す画像を、被記憶媒体8のレーベル面8aに印刷する。
印刷装置5は、インクジェット技術又は電子写真技術を用いた印刷機構を有し、入力された印刷データが示す画像を印刷機構によって各種の印刷媒体に印刷することが可能に構成されている。また、印刷装置5は、情報処理装置10を含む他の各種装置と無線LAN通信を行うことができる。
印刷装置5が印刷可能な印刷媒体には、被記憶媒体8が含まれる。即ち、印刷装置5は、情報処理装置10から受信された印刷データに基づく画像を被記憶媒体8のレーベル面8aに印刷可能なレーベル印刷機能を有する。印刷装置5は、情報処理装置10から、印刷媒体として被記憶媒体8が指定された印刷データが受信されると、その印刷データが示す画像を、被記憶媒体8のレーベル面8aに印刷する。
(1−4)レーベル作成アプリ12bの機能の説明
情報処理装置10が起動され、レーベル作成アプリ12bを実行させるための特定の起動操作が行われると、制御部11によりレーベル作成アプリ12bが実行される。
レーベル作成アプリ12bは、実行開始後、図2左に示すように、表示部13の表示領域25内にレイアウト選択画面30を表示させる。レイアウト選択画面30は、レーベル面8aに対する画像オブジェクトのレイアウトを複数種類のレイアウトの中から1つユーザに選択させるための画面である。
レイアウト選択画面30には、選択可能な複数種類のレイアウト毎の画像が表示される。図2左には、一例として、レイアウト選択画面30に、第1全面レイアウト画像31、第2全面レイアウト画像32、第3全面レイアウト画像33、第1上半レイアウト画像34、第2上半レイアウト画像35及び第1下半レイアウト画像36が表示されている例が示されている。
第1全面レイアウト画像31は、第1全面レイアウトに対応した画像である。第1全面レイアウトは、レーベル面8aの全面に画像オブジェクトを配置可能であって、テキストが配置されないレイアウトである。
第2全面レイアウト画像32は、第2全面レイアウトに対応した画像である。第2全面レイアウトは、レーベル面8aの全面に画像オブジェクトを配置可能であって、且つレーベル面8aの任意の位置に直線状に配列された横書きのテキストを配置可能なレイアウトである。
第3全面レイアウト画像33は、第3全面レイアウトに対応した画像である。第3全面レイアウトは、レーベル面8aの全面に画像オブジェクトを配置可能であって、且つレーベル面8aの任意の位置に円弧状に配列された横書きのテキストを配置可能なレイアウトである。
第1上半レイアウト画像34は、第1上半レイアウトに対応した画像である。第1上半レイアウトは、レーベル面8aの上半分の半円領域に画像オブジェクトを配置可能であって、且つ、画像オブジェクトを配置できない下半分の半円領域に直線状に配列された横書きのテキストを配置可能なレイアウトである。なお、ここでいう上半分の半円領域とは、レーベル面8aを特定の直径で二分割した2つの半円状領域うちの一方を示し、下半分の半円領域とは、上記2つの半円状領域のうちの他方を示す。
第2上半レイアウト画像35は、第2上半レイアウトに対応した画像である。第2上半レイアウトは、レーベル面8aの上半分の半円領域に画像オブジェクトを配置可能であって、且つ、画像オブジェクトを配置できない下半分の半円領域に円弧状に配列された横書きのテキストを配置可能なレイアウトである。
第1下半レイアウト画像36は、第1下半レイアウトに対応した画像である。第1下半レイアウトは、レーベル面8aの下半分の半円領域に画像オブジェクトを配置可能であって、且つ、画像オブジェクトを配置できない上半分の半円領域に直線状に配列された横書きのテキストを配置可能なレイアウトである。
ユーザは、レイアウト選択画面30に表示されている複数のレイアウト画像のうちいずれか1つをタップ操作することで、そのタップ操作したレイアウト画像に対応したレイアウトを選択することができる。
レーベル作成アプリ12bは、レイアウト選択画面30に表示されている複数のレイアウト画像のうち1つがタップ操作された場合、そのタップ操作されたレイアウト画像に対応したレイアウトを、印刷用レイアウトに設定する。
なお、ユーザが選択可能なレイアウトは、図2左に図示されている各レイアウト画像31〜36に対応した6種類のレイアウトの他にも少なくとも1つある。即ち、レイアウト選択画面30に対して例えば指示体により左右方向にフリック操作することで、現在表示されているレイアウト画像とは異なる他のレイアウト画像を表示させることができる。そして、新たに表示されたレイアウト画像をタップ操作することで、対応するレイアウトを選択することができる。
レーベル作成アプリ12bは、印刷用レイアウトを設定した場合、図2中央に示すように、表示部13の表示領域25内に写真選択画面40を表示させる。写真選択画面40は、レーベル面8aに印刷させる画像における画像オブジェクトをユーザに選択させるための画面である。
写真選択画面40には、例えば、記憶部12の特定フォルダに記憶されている写真のデータのサムネイルが一覧表示される。図2中央は、写真選択画面40に8個のサムネイル41〜48が表示されている例が示されている。
ユーザは、レーベル面8aに印刷させたい写真のサムネイルをタップ操作することで、そのサムネイルに対応した写真を、画像オブジェクトとして選択することができる。レーベル作成アプリ12bは、写真選択画面40に表示されている複数のサムネイルのうち1つがタップ操作された場合、そのタップ操作されたサムネイルに対応した写真を、レーベル面8aに印刷させる画像オブジェクトに設定する。
なお、画像オブジェクトとして選択可能な画像のデータ形式は、適宜決めて良い。例えば、JPEG、PDF、その他の複数のデータ形式の画像を画像オブジェクトとして選択可能であってもよい。
レーベル作成アプリ12bは、画像オブジェクトを設定した場合、図2右に示すように、表示領域25内に写真調整画面50を表示させる。写真調整画面50は、設定された印刷用レイアウトにおける画像オブジェクトを配置可能な領域に対する、画像オブジェクトを配置させる位置や画像オブジェクトのサイズを、ユーザに調整させるための画面である。
写真調整画面50には、対象領域画像51が表示される。対象領域画像51は、画像データの印刷対象領域であるレーベル面8aを示す画像である。対象領域画像51の中心部には、被記憶媒体8に設けられた内心円8bを示す内心円画像52が配置される。また、対象領域画像51には、対象領域画像51における互いに直交した2つの直径に対応する水平補助線51a及び垂直補助線51bが含まれる。
また、対象領域画像51には、レイアウト選択画面30で設定された印刷用レイアウトに対応した配置可能領域53が設定され、その配置可能領域53に、写真選択画面40で設定された画像オブジェクト60が配置される。
図2右は、一例として、印刷用レイアウトが第1上半レイアウトである場合を示している。この場合、対象領域画像51における上半分の半円領域が、画像オブジェクト60を配置可能な配置可能領域53に設定される。
写真調整画面50に切り替わった直後の初期状態では、画像オブジェクト60は、例えば図2右に示すように、配置可能領域53に対して初期サイズで初期位置に配置される。即ち、初期位置は、画像オブジェクト60の左右方向中央が垂直補助線51bに位置し、画像オブジェクト60の下辺が水平補助線51aに重畳する位置である。また、初期サイズは、画像オブジェクト60の一部が対象領域画像51からはみ出すサイズであって、且つ、配置可能領域53内に画像オブジェクト60が存在しない余白領域が生じるサイズである。
なお、初期サイズ及び初期位置は適宜決めて良い。例えば、画像オブジェクト60全体が配置可能領域53内に含まれるような初期サイズ及び初期位置であってもよい。また例えば、配置可能領域53全体が画像オブジェクト60内に含まれて余白領域が生じないような初期サイズ及び初期位置であってもよい。
図2右に示すように、画像オブジェクト60のうち、配置可能領域53内に存在している部分は、明瞭に表示される。一方、画像オブジェクト60のうち、対象領域画像51からはみ出している領域は、配置可能領域53内に存在している部分に表示されるより相対的に薄く表示される。
設定された印刷用レイアウトが全面レイアウトではない場合、即ち、例えば各上半レイアウトや各下半レイアウトのように、対象領域画像51において画像オブジェクト60を配置できない空き領域が存在する場合は、レーベル作成アプリ12bは、その空き領域をレーベル背景領域54として設定する。レーベル作成アプリ12bは、対象領域画像51内の特定の位置(例えばレーベル背景領域54内の特定の位置)に、テキスト57及びテキスト枠56を表示させる。テキスト枠56は、テキスト57を囲む矩形状の枠である。
また、写真調整画面50には、写真変更ボタン58が表示される。ユーザにより写真変更ボタン58がタップされた場合は、写真選択画面40を再び表示させて、画像オブジェクトの選択を受け付ける。
ユーザは、写真調整画面50において、画像オブジェクト60を例えばドラッグ操作することによって、画像オブジェクト60の位置を任意に変更できる。また、ユーザは、画像オブジェクト60に対して例えばピンチイン操作、ピンチアウト操作(以下、「拡縮操作」と称する)を行うことで、画像オブジェクト60のサイズを変更(即ち、拡大又は縮小。以下「拡縮」とも称する。)できる。
レーベル作成アプリ12bは、画像オブジェクト60がドラッグ操作された場合は、そのドラッグ操作に応じて画像オブジェクト60の位置を移動させる。また、レーベル作成アプリ12bは、画像オブジェクト60が拡縮操作された場合は、その拡縮操作に応じて画像オブジェクト60を拡縮させる。
例えば、図2右の初期状態から、ユーザが画像オブジェクト60に対してピンチイン操作することで、画像オブジェクト60のサイズを図3左に示すように縮小することができる。
また、写真調整画面50には、完了ボタン59が表示される。ユーザにより完了ボタン59がタップされた場合は、そのタップされた時点における画像オブジェクト60の位置及びサイズを確定し、図3左に示すレーベル編集画面70を表示させる。
レーベル編集画面70においては、配置可能領域53内に、確定された位置及びサイズにて画像オブジェクト60を表示させる。この場合、画像オブジェクト60のうち配置可能領域画像53からはみ出ている領域がある場合はそのはみ出している領域は表示させず、あくまでも、配置可能領域53内に存在している部分、即ちレーベル面8aに印刷される領域のみ表示させる。
レーベル編集画面70においては、ユーザは、テキスト57を編集することができる。 また、レーベル編集画面70には、レイアウト変更ボタン71、追加ボタン72及び保存ボタン73が表示される。レイアウト変更ボタン71がタップ操作された場合、図2左に示したレイアウト選択画面30を表示させ、レイアウトの選択を受け付ける。
追加ボタン72がタップされた場合、テキストの追加操作を受け付ける。ユーザは、追加ボタン72をタップすることで、テキストの数を増やすことができる。なお、テキストを含まないレイアウトが選択されたことによりテキストが表示されていない状態であっても、追加ボタン72をタップすることでテキストを配置させることができる。
保存ボタン73がタップされた場合、現在の編集状態が記憶部12に保存される。保存された編集状態は、次回以降にレーベル作成アプリ12bが起動されたときに呼び出すことができる。
また、レーベル編集画面70には、編集完了ボタン75が表示される。ユーザにより編集完了ボタン75がタップされると、レーベル作成アプリ12bは、そのタップされた時点の対象領域画像51の内容を、レーベル面8aに印刷させる画像として確定する。そして、レーベル作成アプリ12bは、印刷アプリ12cを起動させ、印刷アプリ12cにその確定した画像を示す画像データを印刷アプリ12cに渡す。印刷アプリ12cは、起動後、レーベル作成アプリ12bから画像データを受けると、その画像データを印刷データに変換して印刷装置5へ送信する。これにより、レーベル作成アプリ12bで生成された画像、即ちレーベル編集画面70で編集完了ボタン75がタップされた時点で表示されていた対象領域画像51が、レーベル面8aに印刷される。
レーベル編集画面70が表示された直後は、テキスト57は、編集ができない非アクティブ状態になっている。テキスト57が非アクティブ状態のときに、テキスト枠56又はテキスト57がタップ操作された場合、テキスト57を、編集が可能なアクティブ状態にされる。テキスト57がアクティブ状態になると、テキスト57の入力、変更、削除、拡大、縮小、移動などの各種編集が可能となる。
なお、テキスト枠56は、非アクティブ状態では例えば実線で表されるのに対し、アクティブ状態では例えば破線で表される。また、テキスト枠56の大きさは、テキスト57の長さ及びサイズに応じた大きさに設定される。よって、テキスト57の長さやサイズが大きくなるほどそれに応じてテキスト枠56も大きくなる。
テキスト枠56がアクティブ状態のときに、テキスト枠56又はテキスト枠56内の領域がタップされた場合、不図示のソフトウェアキーボードを表示させ、テキストの入力を受け付ける。ソフトウェアキーボードによるテキストの入力が完了すると、ソフトウェアキーボードを消去させ、入力されたテキスト57を表示させる。図3右は、例えば「秋の青空演奏会」というテキスト57が入力された直後の状態を示している。
レーベル作成アプリ12bは、テキスト57がアクティブ状態のとき、テキスト枠56に対して定められた基準位置に、複数の機能アイコンを付随して表示させる。機能アイコンは、テキスト57に対する特定の機能を実行させるためのアイコンである。
本実施形態では、機能アイコンとして、例えば、削除アイコン76と拡縮アイコン77とが配置される。図3中央は、各機能アイコン76,77がそれぞれ基準位置に配置されている状態を示している。削除アイコン76の基準位置は、図3中央に示すように、テキスト枠56の4つの頂点のうち右上の頂点に削除アイコン76の頂点が重畳する位置である。拡縮アイコン77の基準位置は、図3中央に示すように、テキスト枠56の4つの頂点のうち右下の頂点に拡縮アイコン77の頂点が重畳する位置である。
レーベル作成アプリ12bは、削除アイコン76がタップされた場合、この削除アイコン76が付加されているテキスト57を削除する。なお、テキスト57が削除されると、テキスト枠56も削除される。
拡縮アイコン77は、テキスト57を拡大又は縮小させるためのアイコンである。拡縮アイコン77には、両端矢印のイラストが含まれている。レーベル作成アプリ12bは、拡縮アイコン77が、拡大方向、即ち両端矢印が示す両方向のうち例えばテキスト57から離れる方向(図3中央では右斜め下方向)にドラッグされた場合、その拡大方向への指示体の移動量に応じてテキスト57を拡大させる。図3右に示した状態において、例えば、拡縮アイコン77が拡大方向にドラッグされた場合は、例えば図4(A)に示すようにテキスト57を拡大させる。
テキスト57を拡大させる場合、その拡大に併せてテキスト枠56も拡大させる。よって、本実施形態において、テキストについて「拡大」とは、テキストと共にテキスト枠もあわせて拡大させることを意味する。
逆に、拡縮アイコン77が、縮小方向、即ち両端矢印が示す両方向のうち例えばテキスト57に近付く方向(図3中央では左斜め上方向)にドラッグされた場合、レーベル作成アプリ12bは、その縮小方向への指示体の移動量に応じてテキスト57を縮小させる。図3右に示した状態において、例えば、拡縮アイコン77が縮小方向にドラッグされた場合は、例えば図4(B)に示すようにテキスト57を縮小させる。
テキスト57を縮小させる場合、その縮小に併せてテキスト枠56も縮小させる。よって、本実施形態において、テキストについて「縮小」とは、テキストと共にテキスト枠もあわせて縮小させることを意味する。
拡縮アイコン77に対するドラッグに基づいてテキスト57を拡大又は縮小させる場合、基本的には、テキスト枠56の中心位置を同位置に維持されたまま拡大又は縮小させる。なお、テキスト枠56の中心位置とは、例えば、テキスト枠56の対角線が交わる位置である。
拡縮アイコン77に対するドラッグに基づいてテキスト57を拡大又は縮小させる場合、それに伴ってテキスト枠56も拡大又は縮小させる。このとき、各機能アイコン76,77も、テキスト枠56の拡大又は縮小に付随して移動させる。つまり、各機能アイコン76,77がそれぞれ基準位置に付加された状態を維持させる。
なお、テキスト57が拡大又は縮小される過程では、例えば、各機能アイコン76,77も常時付加させてテキスト57の拡大又は縮小と共に移動させていってもよい。また例えば、テキスト57が拡大又は縮小される過程では、各機能アイコン76,77を一時的に消去させ、ドラッグが終了してテキスト57のサイズが確定したときに各機能アイコン76,77をそれぞれ基準位置に表示させてもよい。
本実施形態では、一例として、テキスト57の最大サイズと最小サイズが決められている。そのため、テキスト57が最大サイズに拡大された後のさらなる拡大操作は無効とし、テキスト57が最小サイズに縮小された後のさらなる縮小操作は無効とする。
ユーザは、テキスト57をドラッグすること、即ち、テキスト枠56又はその内部の領域をドラッグすることで、テキスト57を移動させることができる。レーベル作成アプリ12bは、テキスト57がドラッグされた場合、そのドラッグに従ってテキスト57をテキスト枠56と共に移動させる。なお、本実施形態において、テキストについて「移動」とは、テキストと共にテキスト枠もあわせて移動させることを意味する。
テキスト57を移動させることが可能な範囲は、例えば、対象領域画像51内である。一方、各機能アイコン76,77は、対象領域画像51を越えて配置させることができる。ただし、各機能アイコン76,77の可動範囲は、表示領域25内に限定される。
テキスト57が例えば図5左に示す位置に移動された場合、そのテキスト57に対して基準位置に配置される削除アイコン76は、その一部が対象領域画像51からはみ出た状態で表示される。
テキスト57を例えば右方向へ移動させていくと、基準位置に表示された各機能アイコン76,77の右端が、表示領域25の周縁に到達する。この状態からさらに右側(即ち到達した周縁に向かう周縁方向)へテキスト57がドラッグされた場合、テキスト57については右方向への移動は許容するものの、各機能アイコン76,77さらなる周縁方向への移動は無効とする。
基準位置に表示された各機能アイコン76,77が表示領域25の周縁に到達した状態から、さらにその周縁方向へテキスト57が移動された場合は、各機能アイコン76,77を、テキスト57に対して、テキスト57の周縁方向への移動とは逆方向へ、テキスト57の移動量と同じ量だけ、テキスト枠56に沿うように移動させる。つまり、テキスト57をさらに周縁方向へ移動させても、各機能アイコン76,77は表示領域25の周縁に到達した状態を維持させる。
なお、各機能アイコン76,77が表示領域25の周縁に到達した状態からさらにテキスト57が周縁方向へ移動された場合、その移動量と同量以上に各機能アイコン76,77を逆方向に移動させて、表示領域25の周縁から離間させるようにしてもよい。
図5中央は、各機能アイコン76,77が表示領域25の右側周縁に到達するまでテキスト57を右方向へ移動させた後さらに右方向へ移動させたことにより、各機能アイコン76,77がテキスト57に対してテキスト枠56に沿って左方向へスライドされている状態を例示している。この状態からさらに、図5右に示すようにテキスト57を右斜め上方向へ移動させると、各機能アイコン76,77は、表示領域25の右側周縁に当接した状態を維持しつつ、テキスト57に対してさらに左方向へスライドされる。
図5右は、ユーザによるドラッグの途中であって、まだ指示体がテキスト57に接触されている状態を示している。図5右の状態は、テキスト57が内心円画像52に重畳されている。本実施形態では、テキスト57の移動操作の過程では、テキスト57が内心円画像52に重畳することを許容するが、テキスト57から指示体が離れて移動操作が終わった場合は、後述するように、テキスト57の位置が、内心円画像52を回避した位置に自動的に移動される。
また、テキスト57が上方向又は下方向へ移動される過程で、テキスト枠56の頂点が対象領域画像51の周縁に当接した場合、そこで同方向への移動は強制停止させてもよいが、本実施形態では、テキスト57を縮小させつつさらなる同方向への移動を許容する。
例えば、テキスト57を下方向へ移動させ、その過程で、図6左に例示するように、テキスト枠56の下辺両端が対象領域画像51の周縁に当接したとする。この状態からさらにテキスト57を下方向へ移動させると、図6中央及び図6右に例示するように、テキスト枠56の下辺両端が対象領域画像51の周縁に当接した状態のまま、下方向への移動操作量に応じて、テキスト57が自動的に縮小されながら下方向へ移動されていく。そして、テキスト57のサイズが最小サイズまで縮小されると、それ以上の下方向への移動操作は無効にされる。
上方向及び下方向以外の方向への移動においても、テキスト枠56が対象領域画像51の周縁に到達した後のさらなる移動操作に対して、上記同様に、テキスト57を縮小させながら移動させるようにしてもよい。
前述の通り、テキスト57の移動のためにユーザによるドラッグが継続している間は、テキスト枠56が内心円画像52に重畳することも許容される。一方、例えば図7左に示すように、テキスト枠56が内心円画像52に重畳した状態で、ユーザによるドラッグが終了した場合は、テキスト枠56が、内心円画像52に重畳しない特定の回避位置に自動的に移動される。回避位置は、本実施形態では、図7右に示すように、テキスト枠56が内心円画像52の周縁に接する位置である。
テキスト57のサイズによっては、内心円画像52に重畳した状態のテキスト枠56を同じサイズのまま回避位置に移動させた場合、テキスト枠56が対象領域画像51からはみ出す可能性がある。そのような場合は、テキスト枠56全体が対象領域画像51内に含まれるように、テキスト57のサイズが自動的に縮小される。
図7左は、仮にテキスト57をサイズを変えることなく回避位置に移動させた場合にはテキスト枠56が対象領域画像51からはみ出る例を示している。この場合、図7右に示すように、テキスト57が、回避位置に移動されると共に縮小される。
どの程度縮小させるかについては適宜決めてよく、テキスト枠56全体が対象領域画像51からはみ出ないサイズであればどのようなサイズでもよい。本実施形態では、例えば、図7右に示すように、テキスト枠56の一辺が内心円画像52の周縁に接すると共にテキスト枠56における上記一辺と対向する辺の両端が対象領域画像51の周縁に接するサイズに縮小される。
(1−5)レーベル作成処理
レーベル作成アプリ12bに基づいて制御部11が実行するレーベル作成処理について、図8〜図11を用いて説明する。図2〜図7を用いて説明した上述の各種の動作は、制御部11がレーベル作成処理を実行することによって実現される。なお、図8〜図11は、説明の簡素化のため、レーベル作成処理全体のうち、主に、レーベル編集画面70におけるテキストの移動、拡縮にかかわる処理を抽出しており、その他の各種処理は省略している。
制御部11は、起動後、レーベル作成アプリ12bの起動操作が行われた場合、レーベル作成アプリ12bを実行する。制御部11は、レーベル作成アプリ12bを開始すると、S110で、レイアウト選択処理を行う。具体的に、レイアウト選択画面30(図2左参照)を表示させ、ユーザによるレイアウトの選択を受け付ける。そして、ユーザにより選択されたレイアウトを印刷用レイアウトに設定する。
S120では、画像オブジェクト選択処理を行う。具体的に、写真選択画面40(図2中央参照)を表示させ、ユーザによる画像オブジェクトの選択操作を受け付ける。そして、ユーザにより選択された画像オブジェクトを、印刷対象の画像オブジェクト60に設定する。
S130では、写真調整画面50(図2右参照)を表示させ、対象領域画像51における、印刷用レイアウトに対応した配置可能領域53内に、画像オブジェクト60を配置する。そして、写真調整画面50に対するユーザ操作に応じて、画像オブジェクトの位置、サイズを調整する。写真調整画面50において、完了ボタン59がタップされた場合、S140に進む。
S140では、レーベル編集画面70(図3、図4等参照)を表示させる。このとき、テキスト枠56の現在座標を記憶部12に保持する。なお、現在座標には、例えば、テキスト枠56の四隅、即ち4つの頂点の座標が含まれる。
S150では、ユーザによる、テキスト57をアクティブ化させる操作を受け付け、テキスト57をアクティブ状態にする。なお、テキスト57が非アクティブ状態の場合の処理については、図示及び説明を省略する。
S160では、テキスト57に対する移動操作、即ちドラッグが行われたか否か判断する。移動操作が行われていない場合は、S170に進む。S170では、テキスト57に対する拡縮操作、即ち、拡縮アイコン77に対する拡大方向又は縮小方向へのドラッグが行われたか否か判断する。テキスト57に対する拡縮操作が行われていない場合は、S180に進む。S180では、編集完了ボタン75がタップされたか否か判断する。編集完了ボタン75がタップされていない場合はS160に移行し、編集完了ボタン75がタップされた場合は本処理を終了する。
S160で、テキストに対する移動操作が行われた場合は、S210(図9参照)に進む。S210では、移動操作に応じた移動ベクトルを取得する。具体的に、移動操作による指示体の移動方向及び移動量を取得する。これにより、移動操作に応じてテキスト枠56を移動させた場合におけるその移動後のテキスト枠56の座標を把握できる。
S220では、移動させた場合の移動先がレーベル面内であるか否か、即ちテキスト枠56の全体が対象領域画像51内に収まるかを判断する。移動先がレーベル面ではない場合、即ちテキスト枠が対象領域画像51からはみ出る場合は、S320に進む。
S320では、移動可能な縮小率を算出する。移動可能な縮小率とは、移動後の位置においてテキスト枠56全体が対象領域画像51内に収まるように且つテキスト枠56の頂点が対象領域画像51の周縁に接するように、テキスト枠56を縮小させた場合の、縮小率である。
S330では、S320で算出した縮小率にてテキスト枠56を縮小させた場合のテキスト57のサイズが最小サイズ以上か否か判断する。最小サイズ未満の場合は、今回検出した移動操作を無視して、テキスト57を移動させることなく、S160に戻る。
S330で、最小サイズ以上である場合は、S340に進む。S340では、テキスト枠56を、S320で算出した縮小率で縮小する。なお、テキスト枠56の縮小に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を縮小前と同じ状態にする。
S350では、S210で取得した移動ベクトルに応じてテキスト枠56を移動させ、現在座標をその移動後の座標に更新する。なお、テキスト枠56の移動に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を移動前と同じ状態にする。S350の処理後は、S360(図10参照)に進む。
S360では、表示領域25からはみ出る機能アイコンがあるか否か判断する。表示領域25からはみ出る機能アイコンがない場合は、S380に進む。S380では、各機能アイコン76,77が基準位置に配置されているか否か判断する。各機能アイコン76,77がいずれも基準位置に配置されている場合は、S160に移行する。
各機能アイコン76,77の少なくとも1つが基準位置に配置されていない場合は、S390に進む。S390では、基準位置に配置されていない機能アイコンを基準位置の方向へ移動可能か否か判断する。移動できない場合はS160に移行する。移動できる場合は、S400に進む。
S400では、基準位置に配置されていない機能アイコンを、テキスト枠56に沿って基準位置の方向へ移動可能な移動量だけ移動させる。移動可能な移動量とは、機能アイコンが表示領域25の周縁に到達するまでの移動量である。S400の処理後はS160に移行する。
S360で、表示領域25からはみ出る機能アイコンがある場合は、S370に進む。S370では、該当する機能アイコンを、テキスト枠56に沿って表示領域25内へ移動させる。具体的には、該当する機能アイコン全体が表示領域25内に含まれるよう、且つその機能アイコンが表示領域25の周縁に接した状態になるように、移動させる。S370の処理後はS160に移行する。
S220(図9参照)で、移動先がレーベル面内である場合は、S230に進む。S230では、S210で取得した移動ベクトルに応じてテキスト枠56を移動させ、現在座標をその移動後の座標に更新する。なお、テキスト枠56の移動に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を移動前と同じ状態にする。
S240では、移動後のテキスト枠56が内心円画像52内に含まれているか否か判断する。移動後のテキスト枠56が内心円画像52内に含まれていない場合は、S360(図10参照)に進む。移動後のテキスト枠56が内心円画像52内に含まれている場合は、S250に進む。
S250では、テキスト枠56を現在のサイズのまま回避位置へ移動させることが可能か否か判断する。現在のサイズのまま回避位置へ移動させることが可能であれば、S260に進む。S260では、テキスト枠56を現在のサイズのまま回避位置へ移動させる。S260の処理後はS360(図10)に移行する。
S250で、テキスト枠56を現在のサイズのまま回避位置へ移動させることができない場合、即ち、仮に現在のサイズのまま回避位置へ移動させた場合はテキスト枠56の一部が対象領域画像51からはみ出る場合は、S270に進む。
S270では、移動可能な縮小率を算出する。S270における移動可能な縮小率とは、テキスト枠56を回避位置に移動させた後、テキスト枠56が内心円画像52の周縁に接した状態を維持させつつ、テキスト枠56全体が対象領域画像51内に含まれるようになるまで縮小させた場合の、縮小率である。
S280では、S270で算出した縮小率にてテキスト枠56を縮小させた場合のテキスト57のサイズが最小サイズ以上か否か判断する。最小サイズ未満の場合は、今回検出した移動操作を無視し、S310へ進む。S310では、テキスト57を印刷させることができないことを示す印刷不可メッセージを、所定時間、表示部13に表示させる。S310の処理後はS160に移行する。
S280で、S270で算出した縮小率にてテキスト枠56を縮小させた場合のテキスト57のサイズが最小サイズ以上である場合は、S290に進む。S290では、テキスト枠56を、S270で算出した縮小率で縮小する。なお、テキスト枠56の縮小に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を縮小前と同じ状態にする。
S300では、テキスト枠56を回避位置へ移動させ、現在座標をその移動後の座標に更新する。なお、テキスト枠56の移動に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を移動前と同じ状態にする。S300の処理後は、S360(図10参照)に進む。
S170で、テキスト57に対する拡縮操作が行われた場合は、S410(図11参照)に進む。S410では、拡大操作又は縮小操作のどちらが行われたか判断する。縮小操作が行われた場合は、S420に進む。S420では、縮小操作に従って縮小させた場合における縮小後のテキスト枠56のサイズを取得する。
S430では、S420で取得したサイズが最小サイズ以上であるか否か判断する。S420で取得したサイズが最小サイズより小さい場合は、S450で、今回の縮小操作を無効とし、縮小させることなくS160に移行する。
S430で、S420で取得したサイズが最小サイズ以上である場合は、S440に進む。S440では、縮小操作に応じてテキスト枠56を縮小させ、現在座標をその縮小後の座標に更新する。なお、テキスト枠56の縮小に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を移動前と同じ状態にする。S440の処理後は、S360に移行する。
S410で、拡大操作が行われた場合は、S460に進む。S460では、拡大操作に従って拡大させた場合における拡大後のテキスト枠56のサイズを取得する。S470では、S460で取得したサイズが最大サイズ以内であるか否か判断する。S460で取得したサイズが最大サイズより大きい場合は、S500で、今回の拡大操作を無効とし、拡大させることなくS160に移行する。
S470で、S460で取得したサイズが最大サイズ以内である場合は、S480に進む。S480では、拡大させた場合にテキスト枠56全体がレーベル面に収まるか否か、即ちテキスト枠56の全体が対象領域画像51内に収まるかを判断する。拡大させた場合のテキスト枠56がレーベル面に収まらない場合、即ちテキスト枠56が対象領域画像51からはみ出る場合は、S500に進む。拡大させた場合のテキスト枠56全体がレーベル面に収まる場合、即ちテキスト枠56全体が対象領域画像51内に収まる場合は、S490に進む。
S490では、拡大操作に応じてテキスト枠56を拡大させ、現在座標をその拡大後の座標に更新する。なお、テキスト枠56の拡大に伴って各機能アイコン76,77も移動させることにより、テキスト枠56に対する各機能アイコン76,77の位置を移動前と同じ状態にする。S490の処理後は、S240に移行する。
(1−6)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の(1a)〜(1h)の効果を奏する。
(1a)本実施形態では、レーベル面8aに印刷させる画像にテキスト57を含めることができ、その印刷させるテキストを含むテキスト枠56が対象領域画像51内に表示される。テキスト枠56は、特定のテキスト可動範囲内で移動可能であるため、ユーザは、そのテキスト可動範囲内でテキスト57の位置を容易且つ適切に決めることができる。
さらに、テキスト枠56には、機能アイコン76,77が付随して表示され、テキスト枠56が移動されると、それに伴って機能アイコン76,77も移動する。そして、テキスト枠56に付随する機能アイコン76,77は、テキスト可動範囲を超えて移動可能である。そのため、ユーザは、テキスト枠56を移動させながらテキスト57の位置を決める際、機能アイコン76,77の存在によってテキスト枠56の移動の自由度が下がることを抑制できる。また、機能アイコン76,77を利用して、テキスト枠56に対する特定の機能を実行させることができ、テキスト枠56を、機能アイコン76,77が有する機能の内容に応じて処理することができる。
(1b)テキスト枠56を移動させることができる範囲は、対象領域画像51内、即ちレーベル面8a全面に相当する範囲である。一方、各機能アイコン76,77は、対象領域画像51を越えて表示領域25内を移動可能である。そのため、ユーザは、レーベル面8aの任意の位置にテキストを印刷させることができる。そして、レーベル編集画面70においてテキスト57を移動させたり拡縮したりする際、その移動や拡縮の操作性が各機能アイコン76,77の存在によって低減することを抑制できる。
(1c)各機能アイコン76,77は、テキスト枠56に対して定められた基準位置に付随して表示される。そして、テキスト枠56が移動されたり拡縮されたりしても、基本的には、各機能アイコン76,77がテキスト枠56に対して基準位置に付加された状態が維持される。そのため、ユーザは、テキスト57に対する各機能アイコン76,77に基づく機能を効率的に実行させることができる。
(1d)各機能アイコン76,77は、テキスト枠56の移動によって表示領域25の周縁に到達した場合、その到達後さらにテキスト枠56が周縁方向へ移動されても、各機能アイコン76,77は周縁方向へ移動せず、表示領域25の周縁に到達した状態が維持される。そのため、テキスト枠56を表示領域25の周縁方向へ移動させても各機能アイコン76,77が表示領域25の外部にはみ出て見えなくなることが抑制される。
特に本実施形態では、テキスト枠56の移動によって各機能アイコン76,77が表示領域25の周縁に到達した後、さらにテキスト枠56が周縁方向へ移動される場合、各機能アイコン76,77は、テキスト枠56に対して、周縁方向とは反対方向へ、テキスト枠56が周縁方向へ移動する移動量と同量、テキスト枠56に沿って移動される。つまり、テキスト枠56の位置によらず、各機能アイコン76,77の全体が表示されて且つ各機能アイコン76,77がテキスト枠56に付随した状態が維持される。
そのため、ユーザは、テキスト枠56の位置にかかわらず、各機能アイコン76,77に基づく機能を実行させることができる。
(1e)ユーザの移動操作によってテキスト枠56が内心円画像52と重畳する位置に移動された場合、テキスト枠56は、内心円画像52と重畳しない特定の回避位置へ自動的に移動される。そのため、レーベル面8aに印刷させた際にテキスト57の一部又は全てが内心円8bによって欠けた状態になることを抑制できる。
(1f)また、上記の回避位置は、テキスト枠56の周縁が内心円画像52の周縁に接する位置である。つまり、テキスト枠56が自動的に回避位置へ移動されるとはいえ、その移動量は、内心円画像52に重畳しないようにするための必要最小限の移動量あるいはそれに近い移動量である。そのため、ユーザが望むテキスト枠56の位置と回避位置とのギャップを少なくすることができる。
(1g)また、テキスト枠56が回避位置へ自動的に移動される際に、テキスト57のサイズを変えずに回避位置へ移動させるとテキスト枠56が対象領域画像51からはみ出る場合は、はみ出ないようにテキスト枠56が縮小される。そのため、回避位置への移動前のテキスト枠56のサイズによらず、回避位置へ移動された後もテキスト枠56全体が対象領域画像51内に表示された状態を維持させることができる。
(1h)テキスト57の拡大は、特定の最大サイズを限度として行われ、テキスト57の縮小は、特定の最小サイズを限度として行われる。そのため、ユーザは、適切なサイズの範囲内で効率的にテキスト57のサイズを拡縮することができる。
なお、レーベル作成アプリ12bは本発明の画像処理プログラムに相当する。被記憶媒体8は本発明の印刷媒体に相当する。テキスト57及びテキスト枠56は本発明のテキスト画像に相当する。対象領域画像51は本発明のテキスト可動範囲に相当する。内心円8bは本発明の印刷不可領域の一例に相当する。内心円画像52は本発明の不可領域画像の一例に相当する。図6左に示した状態からさらにテキスト57を下方向へ移動させる操作は、本発明の範囲外移動操作に相当する。
また、S140の処理は、本発明の対象表示処理、テキスト表示処理及びアイコン表示処理に相当する。S160の処理は本発明の移動受付処理に相当する。図9及び図10に示す処理は本発明の移動処理に相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(2−1)テキスト枠56の可動範囲は、対象領域画像51の全範囲でなくてもよい。例えば、対象領域画像51のうちテキスト枠56を移動できない領域があってもよい。また、対象領域画像51の外部にテキスト枠56を移動可能であってもよい。
(2−2)機能アイコンは、一部が表示領域25の周縁からはみ出て表示されない状態になってもよい。また、機能アイコンは、表示領域25の周縁よりも特定距離内側の範囲内で移動可能であってもよい。
(2−3)機能アイコンとして、上記実施形態の削除アイコン76及び拡縮アイコン77は一例である。機能アイコンの数はいくつでもよく、機能アイコンに対応した機能はどのような機能であってもよく、機能アイコンのデザインはどのようなデザインであってもよく、また機能アイコンのサイズはどのようなサイズであってもよい。
(2−4)テキスト枠56に対して機能アイコンを付随表示させる基準位置は、どの位置であってもよい。テキスト枠56から離れた特定の位置を基準位置に設定してもよい。
テキスト枠56を表示させることは必須ではない。テキスト枠56は表示させず、テキスト57のみ、あるいはテキスト57と他の特定の画像とを表示させるようにしてもよい。
(2−5)テキスト57を、内心円画像52から自動的に回避させることは必須ではない。テキスト57が内心円画像52に重畳することを許容してもよい。その場合、テキスト57のうちレーベル面8aの内心円8bに相当する領域は印刷させないようにしてもよい。
(2−6)回避位置は、適宜決めてよい。例えば、テキスト枠56が内心円画像52の周縁から特定距離離れた位置を回避位置に設定してもよい。
(2−7)本発明の印刷媒体は、円板状の被記録媒体に限定されない。また、本発明の情報処理装置は、上記実施形態で示した携帯型の情報処理装置10に限定されない。
(2−8)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。