[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による端末装置について図1乃至図3を用いて説明する。
まず、本実施形態による端末装置の構成について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態による端末装置の構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態による端末装置の構成を示すブロック図である。図3は、本実施形態による端末装置の台座部における凹部を示す正面図であり、情報が読み取られる機器が入れられた凹部の状態を例示している。
本実施形態による端末装置は、例えば、収納代行事業者による収納代行に関する処理の実行に用いられ、その利用者が自ら操作するセルフ式のサービス端末である。利用者は、料金又は代金を支払うべき請求事業者により電子的に又は紙で発行された払込票のバーコード等のコードシンボルを本実施形態による端末装置に読み取らせて、電子マネーによりその代金の支払を実行することができる。
図1に示すように、本実施形態による端末装置10は、表示部12と、表示部12を支持する台座部14とを有している。表示部12は、利用者に対する各種情報の表示及び利用者の操作入力の受け付けを行うタッチパネル式の表示面16を有している。また、台座部14は、表示部12を下方から支持するように、表示部12の下に表示部12と一体化されて設けられている。本実施形態による端末装置10は、設置台18上に台座部14側から置かれて設置されている。
台座部14は、表示部12の下方に位置した凹部20であって、表示部12における表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部20を有している。台座部14は、後述するように、機器又は媒体から情報を取得する情報取得部であるコードスキャナ28及び非接触IC(Integrated Circuit)リーダライタ30が凹部20に配置されており、互いに異なる複数の情報取得部が配置された配置部になっている。なお、台座部14の下には、後述する第4実施形態において説明するように、支払のための現金を処理する現金処理部412が設けられていてもよい。
図2に示すように、本実施形態による端末装置10は、さらに、CPU(Central Processing Unit)22と、RAM(Random Access Memory)24と、記憶部26と、コードスキャナ28と、非接触ICリーダライタ30と、入力部32と、出力部34と、通信I/F36とを有している。上記の表示部12、CPU22、RAM24、記憶部26、コードスキャナ28、非接触ICリーダライタ30、入力部32、出力部34及び通信I/F36は、共通バス38に接続されている。
以下、本実施形態による端末装置10の各部について詳述する。
CPU22は、記憶部26等に記憶されたプログラムを実行することにより動作し、端末装置10全体の動作を制御する制御部として機能する。また、CPU22は、コードスキャナ28により取得された支払情報及び非接触ICリーダライタ30により取得された電子マネー情報に基づき、代行収納に関する処理を実行する。RAM24は、CPU22の動作に必要なメモリ領域を提供する。
記憶部26は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等により構成されている。記憶部26は、CPU22により実行されるプログラム、そのプログラムの実行の際にCPU22により参照されるデータ等を記憶する。
コードスキャナ28は、機器に表示されたコードシンボル又は媒体に印字されたコードシンボルを光学的に読み取って、機器又は媒体のコードシンボルから情報を取得する情報取得部として機能する。コードシンボルとしては、特に限定されるものではないが、例えば、一次元コードであるバーコード、QRコード(登録商標)等の二次元コード等が挙げられる。コードシンボルが表示された機器としては、例えば、表示面にコードシンボルが表示された携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯機器が挙げられる。また、コードシンボルが印字された媒体としては、紙面にコードシンボルが印字された払込票等の紙片、券面にコードシンボルが印字されたカード等が例示される。コードシンボルから取得された情報は、代行収納の処理の際に用いられる情報として、請求事業者、支払金額、支払期限等に関する情報である支払情報を含んでいる。
なお、コードスキャナ28に代えて、機器の表示面や媒体の印字面を撮像してその撮像された画像から情報を取得する画像スキャナを用いることもできる。画像スキャナとしては、例えばOCR(Optical character recognition)に対応したものが挙げられる。この場合、画像スキャナにより読み取られる機器の表示面や媒体の印字面には、支払情報を特定するための支払票番号等の特定情報が表されている。画像スキャナは、撮像した機器の表示面や媒体の印字面の画像から特定情報を取得する。こうして取得された特定情報は、支払情報の特定のために用いられる。すなわち、CPU22は、特定情報と支払情報とを関連付けるデータベースを参照して、画像スキャナにより取得した特定情報から支払情報を取得することができる。データベースは、ローカルの記憶部26、センタサーバの記憶部等に記憶されている。
非接触ICリーダライタ30は、NFC(Near Field Communication)リーダライタである。非接触ICリーダライタ30は、機器又は媒体が有する非接触ICチップと近距離無線通信を行って、非接触ICチップに記憶されたデータの読み取りを行う。また、非接触ICリーダライタ30は、機器又は媒体が有する非接触ICチップと近距離無線通信を行って、非接触ICチップに対するデータの書き込みを行う。非接触ICリーダライタ30と非接触ICチップとの間の通信規格は、特に限定されるものではないが、例えば、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、FeliCa(登録商標)、ISO/IEC 18092(NFC IP−1)、ISO/IEC21418(NFC IP−2)等が挙げられる。
非接触ICリーダライタ30は、上述のように機器又は媒体の非接触ICチップに記憶されたデータを読み取って、機器又は媒体の非接触ICチップから情報を取得する情報取得部として機能する。非接触ICチップを有する機器としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯機器が挙げられる。また、非接触ICチップを有する媒体としては、例えば、カード、キーホルダー、ストラップ、シール等が挙げられる。
非接触ICリーダライタ30は、具体的には、電子マネーリーダライタである。電子マネーリーダライタである非接触ICリーダライタ30は、機器又は媒体の非接触ICチップに記憶された電子マネーに関する情報である電子マネー情報の読み取りを行い、また、非接触ICチップに対する電子マネー情報の書き込みを行う。
なお、非接触ICリーダライタ30が情報を取得する機器又は媒体は、コードスキャナ28が情報を取得する機器又は媒体と同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。すなわち、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が、単一の機器又は媒体から情報を読み取って取得してもよいし、複数の機器又は媒体から情報を読み取って取得してもよい。
なお、本実施形態では、端末装置10が、機器又は媒体から情報を取得する情報取得部としてコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30の2つの情報取得部を有する場合について説明するが、情報取得部の数及び種類はこれらに限定されるものではない。端末装置10は、2つのみならず3つ以上の互いに異なる複数の情報取得部を有していてもよいし、1つの情報取得部を有していてもよい。また、端末装置10は、機器又は媒体から情報を取得する情報取得部として、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30以外のスキャナ、リーダ、センサ等を有していてもよい。
表示部12は、特に限定されるものではないが、例えば、液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等により構成されている。表示部12は、端末装置10の操作者である利用者に対して、端末装置10からの出力をその表示面16に表示する。表示面16に表示される端末装置10からの出力には、例えば、収納代行の対象となる取引内容、電子マネー残高等の端末装置10による処理を行う上で必要な情報が含まれる。また、表示面16に表示される端末装置10からの出力には、例えば、操作案内、ヘルプ等の端末装置10の操作に関する情報が含まれる。さらに、表示面16に表示される端末装置10からの出力には、これらのほか、例えば、広告に関する情報が含まれていてもよい。利用者は、表示部12の表示面16に表示される各種情報により、端末装置10による処理内容を確認するとともに、端末装置10を操作することができる。
表示部12における表示面16は、利用者が視認しやすいように、斜め上方を向くように傾斜して設けられている。また、表示面16がこのように傾斜して設けられていることにより、タッチパネルとして構成された表示面16を利用者が指先でタッチする際に、利用者がより高い自由度で腕を動かすことができ、高い操作性が確保されている。なお、表示面16は、必ずしもこのように傾斜して設けられている必要はない。
表示部12は、表示面16が前面に設けられた筐体部40を有している。筐体部40内には、CPU22、RAM24、記憶部26、通信I/F36が設けられている。筐体部40は、台座部14と一体的に形成されている。
入力部32は、端末装置10に情報、指示等を入力するためのものである。入力部32は、特に限定されるものではないが、例えば、表示部12に組み込まれたタッチパネルである。この場合、利用者は、タッチパネルが組み込まれた表示部12における表示面16をタッチして、端末装置10に対して情報、指示等を入力することで、端末装置10を操作することができる。また、入力部32は、キーボード、テンキー、ポインティングデバイス等であってもよい。
出力部34は、例えば、端末装置10による処理の明細を用紙に印字するプリンタで構成されている。出力部34は、例えば、凹部20内において用紙等を出力するように筐体部40に設けられている。
通信I/F36は、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部である。通信I/F36は、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されている。CPU22は、通信I/F36を介して、ネットワーク上のセンタサーバ等とデータの送受信を行うことができる。
台座部14は、表示部12の下方に設けられ、表示部12を下方から支持するように構成されている。台座部14は、互いに異なる複数の情報取得部であるコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が凹部20に配置された配置部になっている。
台座部14は、表示部12の筐体部40と一体的に形成されており、表示部12と一体化されている。台座部14が表示部12と一体化されていることにより、端末装置10の小型化を図ることができる。なお、台座部14は、必ずしも表示部12と一体化されている必要はなく、表示部12と別個の部材になっていてもよい。
台座部14における凹部20は、表示部12の下方に位置し、且つ表示部12における表示面16の最前部の後方に窪んでいる。凹部20は、表示面16の前側を向くように開口しており、例えば横方向に沿った溝状の形状を有している。凹部20は、その両端部がそれぞれ側壁により閉鎖されていてもよいし、その両側端部の一部又は全部がそれぞれ開放されていてもよい。なお、台座部14は、凹部20を少なくとも有していればよく、凹部20以外については種々の形状を採ることができる。
具体的には、例えば、凹部20は、表示部12における表示面16に対して次のように設けられている。すなわち、表示部12における表示面16は、上述のように、例えば、斜め上方を向くように傾斜して設けられている。この場合、表示面16の下端部が表示面16の最前部になっており、凹部20は、その表示面16の下端部の後方に窪んでいる。なお、表示面16は平坦面であってもよいし、例えば前方又は後方に湾曲した湾曲面のような曲面であってもよい。表示面16が平坦面である場合も曲面である場合も、凹部20は、表示面16の最前部の後方に窪んだものであればよい。このように、台座部14における凹部20は、表示面16の最前部の後方に窪むように設けられていればよい。
図3に示すように、台座部14における凹部20は、互いに上下方向に対向する上面部42及び下面部44を有している。凹部20には、次のようにコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が設けられて配置されている。
凹部20の上面部42には、コードスキャナ28が設けられている。凹部20内には、表示面にコードシンボルが表示された機器又はコードシンボルが印字された媒体が、そのコードシンボルを上向きにして入れられる。コードスキャナ28は、凹部20内に入れられた機器又は媒体のコードシンボルを上方からスキャンして読み取ることができるように設けられている。
コードスキャナ28は、例えば、コードシンボルを読み取ることができる読み取り可能領域をライトで照らしている。これにより、利用者は、コードスキャナ28の読み取り可能領域を容易に認識することができ、よって、機器又は媒体のコードシンボルを容易にコードスキャナ28に読み取らせることができる。なお、コードスキャナ28の読み取り可能領域をライトで照らすこととともに又はこれに代えて、例えば、コードスキャナ28近傍の表示部12又は台座部14の部分に、読み取り可能領域を示す表示が付されていてもよい。このような表示によっても、利用者は、読み取り可能領域を容易に認識することができる。
凹部20の下面部44には、非接触ICリーダライタ30が設けられている。非接触ICリーダライタ30は、下面部44の、上面部42のコードスキャナ28が設けられた領域と対向する領域に設けられている。非接触ICリーダライタ30は、凹部20内に入れられた機器又は媒体の非接触ICチップからのデータの読み取りや非接触ICチップに対するデータの書き込みを行うことができるように設けられている。
なお、図3には、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30により情報が読み取られる機器としてスマートフォン50が凹部20内に入れられている場合を例示している。スマートフォン50は、コードスキャナ28により読み取られるコードシンボルを表示する表示面52を有している。スマートフォン50は、コードシンボルを表示する表示面52を上向きにして凹部20内に入れられている。また、スマートフォン50は、非接触ICリーダライタ30によりデータの読み取り及び書き込みが行われる非接触ICチップ54を内蔵している。
本実施形態による端末装置10では、上述のように、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が、表示部12の下方に位置し且つ表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部20に配置されている。このため、本実施形態による端末装置10は、表示部12の設置場所とは別にコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30の設置場所を確保する必要がない。また、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30は、本体外に突出することなく、凹部20に配置されている。したがって、本実施形態による端末装置10は、設置場所の省スペース化を実現するとともに、小型化を実現することができる。
次に、本実施形態による端末装置10の動作について説明する。以下では、コードスキャナ28によりスマートフォン50の表示面52に表示されたコードシンボルから支払情報を読み取り、非接触ICリーダライタ30によりスマートフォン50の非接触ICチップ54から電子マネー情報を読み取る場合について説明する。
本実施形態による端末装置10の利用者は、予め、請求元事業者から電子的に支払票の発行を受けている。電子的に発行された支払票には、支払情報を含むコードシンボルが含まれている。利用者のスマートフォン50は、支払情報を含むコードシンボルを表示面52に表示することが可能になっている。また、スマートフォン50の非接触ICチップ54には、電子マネー情報が記憶されている。
まず、利用者は、表示部12における表示面16に表示される操作案内等に従って、図3に示すように、そのスマートフォン50を凹部20内に入れる。その際、利用者は、その手に保持するスマートフォン50の表示面52にコードシンボルを表示させ、コードシンボルを表示させた表示面52が上向きになるようにスマートフォン50を凹部20内に入れる。なお、利用者は、凹部20内に入れたスマートフォン50を手に保持した状態を維持してもよいし、スマートフォン50を手から離して凹部20の下面部44上に載置してもよい。
次いで、コードスキャナ28は、凹部20内に入れられたスマートフォン50の表示面52に表示されたコードシンボルを読み取って、コードシンボルから支払情報を取得する。続いて、コードスキャナ28は、コードシンボルから取得した支払情報をCPU22に送信する。
また、非接触ICリーダライタ30は、凹部20内に入れられたスマートフォン50の非接触ICチップ54からデータを読み取って、非接触ICチップ54から電子マネー情報を取得する。続いて、非接触ICリーダライタ30は、非接触ICチップ54から取得した電子マネー情報をCPU22に送信する。
ここで、利用者は、必要に応じて、凹部20内に入れたスマートフォン50の向きを変更して、非接触ICリーダライタ30にデータを読み取らせることができる。具体的には、例えば、スマートフォン50において、非接触ICチップ54の読み取りが可能な読み取り面が、表示面52が設けられた表面とは反対の裏面にある場合、利用者は、スマートフォン50の向きをそのままにすることができる。一方、例えば、スマートフォン50において、非接触ICチップ54の読み取り可能な読み取り面が、表示面52が設けられた表面にある場合もある。この場合、利用者は、表示面52を上向きにして凹部20内に入れたスマートフォン50を裏返して、スマートフォン50の表面を下向きにすることができる。なお、非接触ICリーダライタ30は、凹部20内に入れられたスマートフォン50の向きを変更することなく、データの読み取りや書き込みが可能に構成することもできる。
非接触ICリーダライタ30は、コードスキャナ28によるコードシンボルの読み取りと同時に、非接触ICチップ54からデータを読み取ることができる。このように、本実施形態では、コードスキャナ28による読み取りと非接触ICリーダライタ30による読み取りとを同時に行うことにより、端末装置10による処理に要する時間を短縮することができ、高い効率で処理を実行することができる。なお、コードスキャナ28による読み取りと非接触ICリーダライタ30による読み取りは、必ずしも同時に行う必要はなく、いずれか一方による読み取りを先に順次行うこともできる。この場合であっても、情報の読み取りのためにスマートフォン50を凹部20内から別の場所に移動させる必要がないため、端末装置10による処理に要する時間を短縮することができ、高い効率で処理を実行することができる。
また、本実施形態では、凹部20内に入れたスマートフォン50を凹部20内から移動させることなく、コードスキャナ28による読み取り及び非接触ICリーダライタ30による読み取りをまとめて行うことができる。したがって、本実施形態による端末装置10は、高い操作性を実現することができる。
次いで、CPU22は、コードスキャナ28により取得された支払情報及び非接触ICリーダライタ30により取得された電子マネー情報に基づき、電子マネーによる支払処理を含む収納代行に関する処理を実行する。また、CPU22は、収納代行に関する処理の実行結果に関する情報を、通信I/F36を介してセンタサーバ等に送信する。また、CPU22は、非接触ICリーダライタ30により、スマートフォン50の非接触ICチップ54に情報を書き込み、例えば、電子マネーの残高情報の更新、利用履歴情報の書き込み等を行う。
このように、本実施形態によれば、表示部12の下方に位置し且つ表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部20にコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が配置されている。したがって、本実施形態によれば、端末装置10の設置場所の省スペース化を実現するとともに、端末装置10の小型化を実現することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による端末装置について図4を用いて説明する。なお、上記第1実施形態による端末装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
上記第1実施形態では、コードスキャナ28が凹部20の上面部42に配置され、非接触ICリーダライタ30が凹部の下面部44に配置された場合について説明したが、これに限定されるものではない。コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30の凹部20における配置場所は、適宜変更することができる。本実施形態では、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30のいずれもが凹部20の上面部42に配置されている場合について説明する。
本実施形態による端末装置の基本的構成は、第1実施形態による端末装置10の構成とほぼ同様である。本実施形態による端末装置は、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30のいずれもが凹部20の上面部42に設けられている点で、第1実施形態による端末装置10とは異なっている。以下、本実施形態による端末装置の構成について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態による端末装置の台座部における凹部を示す正面図である。
図4に示すように、本実施形態による端末装置210は、第1実施形態と同様に、表示部12を支持する台座部14を有している。台座部14は、第1実施形態と同様に、凹部20を有している。本実施形態において、凹部20には、次のようにコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30が設けられて配置されている。
凹部20の上面部42には、第1実施形態と同様に、コードスキャナ28が設けられている。
さらに、凹部20の上面部42には、非接触ICリーダライタ30が設けられている。非接触ICリーダライタ30は、例えば、同じく上面部42に設けられたコードスキャナ28に隣接して設けられている。非接触ICリーダライタ30は、凹部20内に入れられた機器又は媒体の非接触ICチップからのデータの読み取りや非接触ICチップに対するデータの書き込みを行うことができるように設けられている。
本実施形態のように、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30のいずれもが凹部20の上面部42に配置されていてもよい。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による端末装置について図5及び図6を用いて説明する。なお、上記第1及び第2実施形態による端末装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
上記第1及び第2実施形態では、機器又は媒体から情報を取得する情報取得部として、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。情報取得部としては、コードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30以外のものを用いることができる。本実施形態では、情報取得部として、コードスキャナ28に代えて無線通信部を用いた場合について説明する。
本実施形態による端末装置の基本的構成は、第1実施形態による端末装置10の構成とほぼ同様である。本実施形態による端末装置は、コードスキャナ28に代えて、機器との無線通信により機器から情報を取得する無線通信部を有する点で、第1実施形態による端末装置10とは異なっている。以下、本実施形態による端末装置の構成について図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施形態による端末装置の構成を示すブロック図である。図6は、本実施形態による端末装置の台座部における凹部を示す正面図である。
図5に示すように、本実施形態による端末装置310は、コードスキャナ28に代えて、無線通信部328を有している。無線通信部328は、対応する無線通信機能を有する機器と無線通信を行って機器から情報を取得するようになっている。
例えば、無線通信部328は、例えば、Wi−Fi(登録商標)のアドホックモードにより、対応する無線通信機能を有する機器と一対一で直接無線通信を行って機器から情報を取得するようになっている。なお、無線通信部328が機器と無線通信を行う方式は、特に限定されるものではない。無線通信部328は、そのほか、例えば、Bluetooth(登録商標)通信方式、赤外線通信方式等により、対応する無線通信機能を有する機器と一対一で直接無線通信を行って機器から情報を取得することもできる。
無線通信部328と無線通信を行う機器には、第1実施形態のコードシンボルに代えて、支払情報がデータとして記憶されている。無線通信部328は、機器と無線通信を行うことにより、データとして機器に記憶されている支払情報を取得することができる。なお、無線通信部328と無線通信を行う機器は、無線通信部328と無線通信が行えるように、予め、例えば、認証情報の設定、ペアリング等が行われる。
図6に示すように、台座部14における凹部20は、第1実施形態と同様に、互いに上下方向に対向する上面部42及び下面部44を有している。凹部20には、次のように無線通信部328及び非接触ICリーダライタ30が設けられて配置されている。
凹部20の上面部42には、コードスキャナ28に代えて、無線通信部328が設けられている。凹部20内には、予め無線通信部328と通信可能に設定された機器が入れられる。無線通信部328は、凹部20内に入れられた機器と無線通信を行って機器から情報を取得することができるように設けられている。
凹部20の下面部44には、第1実施形態と同様に、非接触ICリーダライタ30が設けられている。
本実施形態のように、情報取得部として、コードスキャナ28に代えて無線通信部328が設けられていてもよい。本実施形態による端末装置310でも、上述のように、無線通信部328及び非接触ICリーダライタ30が、表示部12の下方に位置し且つ表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部20に配置されている。このため、本実施形態による端末装置310は、表示部12の設置場所とは別に無線通信部328及び非接触ICリーダライタ30の設置場所を確保する必要がない。また、無線通信部328及び非接触ICリーダライタ30は、本体外に突出することなく、凹部20に配置されている。したがって、本実施形態による端末装置310は、設置場所の省スペース化を実現するとともに、小型化を実現することができる。
次に、本実施形態による端末装置310の動作について説明する。以下では、無線通信部328によりスマートフォン50から支払情報を読み取り、非接触ICリーダライタ30によりスマートフォン50の非接触ICチップ54から電子マネー情報を読み取る場合について説明する。
本実施形態による端末装置310の利用者は、予め、請求元事業者から電子的に支払情報の提供を受けている。利用者のスマートフォン50には、支払情報が記憶されている。また、スマートフォン50の非接触ICチップ54には、電子マネー情報が記憶されている。
まず、利用者は、第1実施形態と同様に、表示部12における表示面16に表示される操作案内等に従って、図6に示すように、そのスマートフォン50を凹部20内に入れる。
次いで、無線通信部328は、凹部20内に入れられたスマートフォン50と無線通信を行って、スマートフォン50から支払情報を取得する。続いて、無線通信部328は、スマートフォン50から取得した支払情報をCPU22に送信する。
また、非接触ICリーダライタ30は、第1実施形態と同様に、凹部20内に入れられたスマートフォン50の非接触ICチップ54から電子マネー情報を取得する。続いて、非接触ICリーダライタ30は、非接触ICチップ54から取得した電子マネー情報をCPU22に送信する。
非接触ICリーダライタ30は、無線通信部328による支払情報の取得と同時に、非接触ICチップ54からデータを読み取ることができる。このように、本実施形態では、無線通信部328による情報の取得と非接触ICリーダライタ30による読み取りとを同時に行うことにより、端末装置310による処理に要する時間を短縮することができ、高い効率で処理を実行することができる。なお、無線通信部328による情報の取得と非接触ICリーダライタ30による読み取りは、必ずしも同時に行う必要はなく、いずれか一方による読み取りを先に順次行うこともできる。この場合であっても、情報の読み取りのためにスマートフォン50を凹部20内から別の場所に移動させる必要がないため、端末装置310による処理に要する時間を短縮することができ、高い効率で処理を実行することができる。
また、本実施形態では、凹部20内に入れたスマートフォン50を凹部20内から移動させることなく、無線通信部328による情報の取得及び非接触ICリーダライタ30による読み取りをまとめて行うことができる。したがって、本実施形態による端末装置310は、高い操作性を実現することができる。
次いで、CPU22は、第1実施形態と同様に、収納代行に関する処理を実行し、また、収納代行に関する処理の実行結果に関する情報をセンタサーバ等に送信する。また、CPU22は、第1実施形態と同様に、スマートフォン50の非接触ICチップ54に情報を書き込む。
このように、本実施形態によれば、表示部12の下方に位置し且つ表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部20に無線通信部328及び非接触ICリーダライタ30が配置されている。したがって、本実施形態によれば、端末装置310の設置場所の省スペース化を実現するとともに、端末装置310の小型化を実現することができる。
なお、上記では、無線通信部328が台座部14における凹部20に設けられている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、無線通信部328が凹部20以外に設けられていてもよい。無線通信部328は、例えば、端末装置310の近傍に所在する利用者、具体的には端末装置310の前に立つ利用者が手元に所持するスマートフォン50等の機器と無線通信が可能なように設けられていればよい。この場合、無線通信部328は、端末装置310に設けられていてもよいし、端末装置310とは別個に設けられていてもよい。
無線通信部328は、例えば、端末装置310の前に立つ利用者のスマートフォン50が凹部20内に入れられる前に、そのスマートフォン50と無線通信を行って、上記と同様にスマートフォン50から支払情報を取得することもできる。この場合、利用者は、無線通信部328とスマートフォン50との無線通信が実行された後にスマートフォン50を凹部20内に入れて、上記と同様に非接触ICリーダライタ30による処理を実行させることができる。
また、上記では、第1実施形態においてコードスキャナ28に代えて無線通信部328を用いた場合について説明したが、第2実施形態においても上記と同様にコードスキャナ28に代えて無線通信部328を用いることができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による端末装置について図7を用いて説明する。なお、上記第1乃至第3実施形態による端末装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
上記第1乃至第3実施形態では、非接触ICリーダライタ30により電子マネー情報を読み取って電子マネーによる支払処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではない。端末装置は、電子マネーによる支払処理に加えて、現金による支払処理をも実行可能なように構成することもできる。本実施形態では、現金による支払処理をも実行可能に構成された場合について説明する。
本実施形態による端末装置の基本的構成は、第1実施形態による端末装置10の構成とほぼ同様である。本実施形態による端末装置は、さらに、支払のための現金を処理する現金処理部を有する点で、第1実施形態による端末装置10とは異なっている。以下、本実施形態による端末装置の構成について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態による端末装置の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、本実施形態による端末装置410は、台座部14の下に設けられた現金処理部412をさらに有している。現金処理部412は、支払のための現金を処理するものである。現金処理部412は、紙幣の入出金を処理する紙幣入出金部414と、硬貨の入出金を処理する硬貨入出金部416とを有している。
現金処理部412は、利用者による支払のための現金の入金を受け付けて、現金による支払処理を実行する。また、現金処理部412は、現金による支払処理の実行後、入金額に応じて釣銭の払い出しを行う。具体的には、紙幣入出金部414は、紙幣による入金を受け付け、また、紙幣による釣銭の払い出しを行う。また、硬貨入出金部416は、硬貨による入金を受け付け、また、硬貨による釣銭の払い出しを行う。
本実施形態においても、表示部12における表示面16は、斜め上方を向くように傾斜して設けられている。さらに、本実施形態では、表示部12における表示面16の最前部よりも前方に、現金処理部412が設けられている。また、凹部20の最前部は、表示面16の最前部と、現金処理部412の最前部との間に位置している。こうして、表示面16、凹部20及び現金処理部412のそれぞれの最前部は、斜め上方を向くように傾斜する所定の傾斜面に沿って配置されている。
このように表示面16、凹部20及び現金処理部412が傾斜して設けられていることにより、タッチパネルとして構成された表示面16について第1実施形態と同様に高い操作性を確保することができる。さらに、本実施形態では、利用者は、より手元に近い位置の現金処理部412で現金を扱うことができ、より高い安心感をもって現金による支払を行うことができる。
また、本実施形態では、タッチパネルとして構成された表示面16、凹部20及び現金処理部412が上から下に順に並んで配置されている。利用者は、表示面16のタッチ操作、凹部20におけるコードスキャナ28及び非接触ICリーダライタ30による読み取り、並びに現金処理部412での現金の処理を上から下に順次行うことができる。このため、本実施形態によれば、利用者が端末装置410の操作に迷う機会を低減することができ、利用者が端末装置410を簡単に操作することができる。
本実施形態のように、現金処理部412がさらに設けられており、現金による支払処理の実行が可能なように端末装置410が構成されていてもよい。
なお、上記では、第1実施形態において現金処理部412を設けた場合について説明したが、第2及び第3実施形態においても上記と同様に現金処理部412を設けることができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による端末装置について図8を用いて説明する。なお、上記第1乃至第4実施形態による端末装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
上記第1乃至第4実施形態では、表示部12を支持する台座部14が、コードスキャナ28等の情報取得部が配置された配置部になっている場合について説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態では、情報取得部が配置された配置部が台座部14とは別個に設けられている場合について説明する。
本実施形態による端末装置の基本的構成は、第1実施形態による端末装置10の構成とほぼ同様である。本実施形態による端末装置は、表示部12の上に、情報取得部が配置された配置部が別個に設けられている点で、第1実施形態による端末装置10とは異なっている。以下、本実施形態による端末装置の構成について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による端末装置の構成を示す斜視図である。
図8に示すように、本実施形態による端末装置510は、第1実施形態と同様の表示部12を支持する台座部514を有している。台座部514は、第1実施形態による台座部14とは異なり、凹部20を有していない。
表示部12上には、配置部546が設けられている。配置部546は、第1実施形態による凹部20と同様の凹部520を有している。凹部520は、表示部12の上方に位置し、且つ表示部12における表示面16の最前部の後方に窪んでいる。
配置部546における凹部520は、第1実施形態による凹部20の上面部42及び下面部44とそれぞれ同様の上面部542及び下面部544を有している。上面部542には、第1実施形態によるコードスキャナ28と同様のコードスキャナ528が設けられている。下面部544には、第1実施形態による非接触ICリーダライタ30と同様の非接触ICリーダライタ530が設けられている。こうして、凹部520には、第1実施形態による凹部20と同様にコードスキャナ528及び非接触ICリーダライタ530が設けられて配置されている。
このように、本実施形態では、コードスキャナ528及び非接触ICリーダライタ530が、表示部12の上方に位置し且つ表示面16の最前部の後方に窪んだ凹部520に配置されている。このような本実施形態でも、表示部12の設置場所とは別にコードスキャナ528及び非接触ICリーダライタ530の設置場所を確保する必要がない。また、コードスキャナ528及び非接触ICリーダライタ530は、本体外に突出することなく、凹部520に配置されている。したがって、本実施形態による端末装置510も、設置場所の省スペース化を実現するとともに、小型化を実現することができる。
本実施形態のように、情報取得部であるコードスキャナ528及び非接触ICリーダライタ530が凹部520に配置された配置部546が、台座部514とは別個に表示部12上に設けられていてもよい。
なお、上記では、凹部520が表示部12上に設けられている場合について説明したが、これに限定されるものではない。凹部520は、端末装置510の種々の部分に設けることができる。例えば、凹部520を有する配置部546が、表示部12の側部に設けられていてもよい。
また、上記では、第1実施形態において配置部546を設けた場合について説明したが、第2乃至第4実施形態においても上記と同様に配置部546を設けることができる。
[他の実施形態]
上記各実施形態において説明した端末装置は、他の実施形態によれば、図9に示すように構成することもできる。図9は、他の実施形態による端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図9に示すように、他の実施形態による端末装置1000は、表示面1002を含む表示部1004と、情報を取得する情報取得部1006とを有している。情報取得部1006は、表示部1004の下方に位置し且つ表示面1002の最前部の後方に窪んだ凹部1008に配置される。
他の実施形態による端末装置1000によれば、設置場所の省スペース化を実現するとともに、小型化を実現することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、端末装置10、210、310、410が収納代行に関する処理を実行する場合を例に説明したがこれに限定されるものではない。端末装置10、210、310、410、510は、一の情報取得部又は互いに異なる複数の情報取得部により機器又は媒体から情報を取得し、取得した情報に基づき何らかの処理を実行するものであればよい。
また、上記実施形態では、機器又は媒体から情報を取得する情報取得部として、コードスキャナ28、528、非接触ICリーダライタ30、530、無線通信部328を用いた場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。情報取得部としては、コードスキャナ28、528、非接触ICリーダライタ30、530、無線通信部328のほか、実行すべき処理内容等に応じて、種々のスキャナ、センサ等の情報取得部を選択することができる。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
表示面を含む表示部と、
情報を取得する情報取得部と、
を有し、
前記表示部の下方に位置し且つ前記表示面の最前部の後方に窪んだ凹部に前記情報取得部が配置される
ことを特徴とする端末装置。
(付記2)
前記情報取得部は、前記凹部内に入れられた機器又は媒体から前記情報を取得する
ことを特徴とする付記1記載の端末装置。
(付記3)
互いに異なる複数の前記情報取得部を有する
ことを特徴とする付記1又は2に記載の端末装置。
(付記4)
前記凹部は、互いに対向する上面部及び下面部を有し、
前記複数の情報取得部は、前記凹部の前記上面部及び前記下面部の少なくともいずれかに設けられている
ことを特徴とする付記3記載の端末装置。
(付記5)
前記複数の情報取得部は、前記凹部の前記上面部及び前記下面部に設けられている
ことを特徴とする付記4記載の端末装置。
(付記6)
前記複数の情報取得部は、前記凹部の前記上面部に設けられている
ことを特徴とする付記4記載の端末装置。
(付記7)
前記複数の情報取得部は、前記凹部の前記上面部に設けられた一の前記情報取得部と、前記凹部の前記下面部に設けられた他の前記情報取得部とを含み、
前記一の情報取得部は、コードスキャナであり、
前記他の情報取得部は、非接触ICリーダである
ことを特徴とする付記5記載の端末装置。
(付記8)
前記凹部を有する配置部を有し、
前記配置部は、前記表示部と一体化されている
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の端末装置。
(付記9)
前記配置部は、前記表示部を支持する台座として機能する
ことを特徴とする付記8記載の端末装置。