JP2019042728A - 塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材を提供する。【解決手段】塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材の一例は、ペクチンをコアとし、ヒドロキシアパタイト結晶層をシェルとするコアシェル型粒子である。ヒドロキシアパタイト結晶層の表面の結晶面は主にc面である。結晶面のc面の割合は90%以上であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒドロキシアパタイト結晶層を表層に有し、塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材に関するものである。
タンパク質を選択的に吸着する材料を開発することは、液体クロマトグラフィー用担体、人工骨、細胞培養担体、またはフィルター材などへの応用に重要である。リン酸カルシウムセラミックスの一種であるアパタイトセラミックスは、タンパク質吸着材として知られている。さらに、アパタイトセラミックスは、その結晶系が六方晶であるが、結晶a面と結晶c面に異なるタンパク質を吸着することでも注目されている。
具体的には、結晶a面にはカルシウム原子が表面に存在するため酸性タンパク質が吸着しやすく、結晶c面にはリン酸の酸素が表面に存在するため塩基性タンパク質が吸着しやすい(特許文献1)。このため、アパタイトの結晶形態を制御することにより、タンパク質の選択性を高めようとする研究が数多くなされてきた。しかしながら、アパタイトの結晶形態制御に関する合成は数多くされているが、結晶c面のみを大きく成長させた単結晶粒子は得られていなかった。
特開2010−208896号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、塩基性タンパク質等の塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材を提供することを目的とする。
これまでのアパタイト粒子のタンパク質の選択吸着に関する研究では、結晶面の異方性を生じさせるための結晶成長の制御が主流であった。しかし、本発明では、従来のセラミックス粒子の常識を打ち破る“表面の大半がc面であるアパタイト粒子”である高機能化粒子を提示する。すなわち、セラミックス結晶面の概念を平面からトポロジカルに展開して曲面構造とする新機軸を提案し、表面の結晶面が主にc面であるヒドロキシアパタイト粒子を創製することを最大の特徴とする。
本発明の塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材は、ヒドロキシアパタイト結晶層を表層に有し、表層の表面の結晶面が主にc面である。
本発明の吸着材によれば、塩基性の部位を備える物質を選択的に表面に吸着できる。
(a)は実施例1のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真、(b)は(a)にコア部分とシェル部分の説明を追加した写真。 (a)は実施例2のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真、(b)は(a)にコア部分とシェル部分の説明を追加した写真。 (a)は実施例3のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真、(b)は(a)にコア部分とシェル部分の説明を追加した写真。 実施例4のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真。 実施例5のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真。 実施例6のコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真。
以下、本発明の吸着材について、実施形態と実施例に基づいて説明する。なお、重複説明は適宜省略する。また、2つの数値の間に「〜」を記載して数値範囲を表す場合には、この2つの数値も数値範囲に含まれる。
本発明の実施形態に係る吸着材は、ヒドロキシアパタイト結晶層を表層に備えている。本実施形態の吸着材の表面は、塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する。「塩基性の部位を備える」とは、等電点が8.0以上であること、またはペプチドやタンパク質のように3次構造を備え、液体中で解離して水酸化物イオンを生じる官能基もしくは非共有電子対をもつ官能基が、この3次構造体の表面で高密度に存在する部分を有することをいう。例えば、ウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin:BSA)やミオグロビンは、これらの官能基の多くが3次構造の内部にあるうえ、3次構造体の表面にこれらの官能基が点在している。したがって、BSAおよびミオグロビンは、塩基性の部位を備える物質ではない。
ヒドロキシアパタイトは、化学式(Ca10(PO4)6(OH)2)で表わされ、結晶系が六方晶に属する。本実施形態の吸着材は、表層の表面の結晶面が主にc面である。このため、本実施形態の吸着材は、酸性物質および中性物質に対して、塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着できる。塩基性の部位を備える物質としては、塩基性タンパク質のほか、塩基性の部位を備えるペプチド、塩基性の部位を備える抗体、塩基性の部位を備えるアレルゲン、塩基性の部位を備えるウイルス、塩基性の部位を備える細胞接着タンパク質、アンモニア、カフェイン、ニコチン、リドカインなどが挙げられる。
ヒドロキシアパタイト結晶層の表面の結晶面が主にc面であるとは、表面に出ている結晶面のc面の割合が80%以上であることをいう。結晶面のc面の割合は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。吸着材の表面は、結晶の不可避的な欠陥を除いて、ヒドロキシアパタイト結晶のc面のみから構成されることが最も好ましい。酸性物質および中性物質に対する塩基性の部位を備える物質の吸着量の選択率が向上するからである。結晶面のc面の割合は、透過型電子顕微鏡で結晶構造を観察することから算出することができる。
本実施形態の吸着材は、基材をコアとし、ヒドロキシアパタイト結晶層をシェルとするコアシェル型粒子であってもよい。コアの形状は特に限定されず、球状、板状、棒状、繊維状等であってもよい。コアである基材は、固体であっても液体であってもよい。基材は、表面に親水性官能基を備えていてもよい。ヒドロキシアパタイト結晶層のシェルが形成しやすいからである。親水性官能基としては、例えばカルボキシル基、スルホ基、リン酸基などが挙げられるが、これらに限定されない。基材である親水性官能基を備える物質としては、ゼラチンやBSAなどのタンパク質やペクチンなどの多糖類が挙げられる。
また、多糖類としては、ペクチン以外に、ヒアルロン酸、セルロース誘導体、およびカルボキシルメチルキトサンなどのキチンキトサン誘導体等が挙げられる。セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。シェルの厚みは10nm以下であることが好ましい。また、基材は疎水性官能基を備える物質であってもよい。疎水性官能基を備える物質としてはポリ乳酸が挙げられる。
本実施形態の吸着材は、例えば、コアである基材の粒子の表面にシェルであるヒドロキシアパタイト結晶を積層して得られる。水または水溶液中に基材の粒子を分散させた分散液と、カルシウムイオンを含む溶液と、リン酸イオンを含む溶液を混合して、基材の粒子の表面にヒドロキシアパタイト結晶を形成する。このとき、基材の粒子を分散させた分散液が、カルシウムイオンまたはリン酸イオンを含んでいれば、これらのイオンを含む溶液は混合しなくてもよい。これらの分散液と溶液を混合する順番は、特に限定されない。
基材の粒子を水または水溶液中に分散させる方法は、基材の粒子が水中に分散していればよく、特に限定されない。必要に応じて、プロペラ型撹拌機やマグネティックスターラーなどを用いた撹拌によって分散できる。分散する媒体は、水または水溶液を用いることができ、カルシウムイオンを含む溶液やリン酸イオンを含む溶液も用いることができる。
カルシウムイオンを含む溶液は水溶液であることが好ましい。カルシウムイオンを含む水溶液としては、硝酸カルシウム四水和物水溶液、塩化カルシウム水溶液、塩化カルシウム一水和物水溶液、塩素酸カルシウム二水和物水溶液、過塩素酸カルシウム水溶液、臭化カルシウム水溶液、酢酸カルシウム水溶液などが挙げられるが、特に制限はない。カルシウムイオンを含む溶液中のカルシウムイオンの濃度は、1×10-6mol/L〜2mol/Lが好ましく、1×10-6mol/L〜2×10-1mol/Lであることがより好ましい。基材の粒子の表面にヒドロキシアパタイト結晶を規則的に析出させることができるからである。
リン酸イオンを含む溶液は水溶液であることが好ましい。リン酸イオンを含む水溶液としては、リン酸水素二アンモニウム水溶液、リン酸二水素アンモニウム水溶液、リン酸水素二ナトリウム水溶液、リン酸二水素ナトリウム一水和物水溶液、リン酸二水素ナトリウム二水和物水溶液、リン酸カリウム水溶液、リン酸水素二カリウム水溶液、リン酸二水素カリウム水溶液、リン酸水溶液などが挙げられるが、特に制限はない。
これらの分散液と溶液を混合するとき、リン酸イオンを含む溶液中のリン酸イオンの物質量に対するカルシウムイオンを含む溶液中のカルシウムイオンの物質量の比、いわゆるモル比は、0.8〜20であることが好ましい。シェルとして析出させたいヒドロキシアパタイトのこれらのモル比が1.7であり、用いる水溶液のこれらのモル比を同程度にすれば、ヒドロキシアパタイト結晶を効率よく析出させることができるからである。
これらの分散液と溶液を混合する方法は特に限定されない。例えば、プロペラ型撹拌機やマグネティックスターラーなどの撹拌手段を用いて撹拌することができる。撹拌時間は、例えば10分〜120時間であり、基材の粒子の表面にリン酸カルシウムの析出を促すために、1時間〜72時間であることが好ましい。こうして、ヒドロキシアパタイト結晶が基材の表面に形成されたコアシェル型粒子の水分散体が得られる。この水分散液を濾過、遠心分離、凍結乾燥などによって固液分離することにより、コアシェル型粒子が単離できる。このコアシェル型粒子の製造方法は、常温常圧で実施できるため、環境への負荷が少ない。また、必要に応じて加熱することもできる。なお、ヒドロキシアパタイト結晶が基材の表面に形成された後に、コアである基材を除去してもよい。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、実施例により限定されない。
[実施例1]
ペクチン0.05gを蒸留水160mL中に分散した。0.080mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.048mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液25mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで24時間撹拌し、ペクチンの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。
この水分散液を遠心分離で固液分離した後、固形物を凍結乾燥させて、幅が約20nmで、長さが約500nmのペクチンの大きさに由来する形状をもったコアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。この写真から、均一な面間隔の結晶層をシェルとするコアシェル型粒子であることがわかった。また、その面間隔の値(0.34nm)から、このコアシェル型粒子は、表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。コアシェル型粒子5mgに0.5mgのタンパク質を含む溶液1mLを加え、4℃の恒温器内で24時間撹拌した。その後、14000回転で10分間遠心分離をしてコアシェル型粒子に吸着したタンパク質を沈殿させた。遠心分離後の上澄みに含まれるタンパク質濃度をBradford法で定量し、その値からコアシェル型粒子に吸着したタンパク質量を定量した。コアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが5μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが92μgであった。実施例1のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が無限大倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が18倍であった。
[実施例2]
0.010mol/Lの酢酸カルシウム水溶液100mL中にBSA50mgを加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.006mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液100mLをさらに滴下して撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで3時間撹拌し、BSAの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。
この水分散液を濾過して水を除去した後、固形物を凍結乾燥させて、粒径が20〜30nmのコアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真を図2に示す。この写真から、均一な面間隔の結晶層をシェルとするコアシェル型粒子であることがわかった。また、その面間隔の値(0.34nm)から、このコアシェル型粒子は、表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが12μg、中性タンパク質であるミオグロビンが10μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが60μgであった。実施例2のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が5倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が6倍であった。
[実施例3]
0.004mol/Lの酢酸カルシウム水溶液180mL中に、アセトン5mLに溶解したポリ乳酸40mgを加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで10分間撹拌した。0.024mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに滴下して撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、ポリ乳酸の表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を濾過して水を除去した後、固形物を凍結乾燥させて、粒径が10〜100nmのコアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真を図3に示す。この写真から、このコアシェル型粒子は、均一な面間隔の結晶層をシェルとするコアシェル型粒子であることがわかった。また、その面間隔の値(0.34nm)から、表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが26μg、中性タンパク質であるミオグロビンが12μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが77μgであった。実施例3のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が3倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が6倍であった。
[比較例]
実施例1と同様の方法で、ヒドロキシアパタイト結晶体(太平化学産業株式会社、HAP−100、粒径200nm)のタンパク質吸着評価を行った。なお、このヒドロキシアパタイト結晶体の表面には、結晶a面と結晶c面が存在し、結晶c面の割合は約20%である。このヒドロキシアパタイト結晶体1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが6μg、中性タンパク質であるミオグロビンが14μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが6μgであった。比較例のヒドロキシアパタイト結晶体では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が1倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が0.4倍であった。
[実施例4]
ヒアルロン酸ナトリウム(和光純薬製、089−10343)0.1gを蒸留水200mL中に分散した。2.00mol/Lの酢酸カルシウム水溶液2mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。1.20mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液2mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで24時間撹拌し、ヒアルロン酸の表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を遠心分離で固液分離した後、固形物を凍結乾燥させて、直径が約20nmのコアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子を透過型電子顕微鏡(日本電子製、JEM2010)で観察した。透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。この写真から、このコアシェル型粒子は、ヒアルロン酸繊維が球状化したコアの周囲を、約5nmの厚さのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆っている構造であることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の90%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。コアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが16μg、中性タンパク質であるミオグロビンが11μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが64μgであった。実施例4のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が4倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量が6倍であった。
[実施例5]
カルボキシメチルセルロース(和光純薬製、039−01335)0.1gを蒸留水200mL中に分散した。0.80mol/Lの酢酸カルシウム水溶液2mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.48mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液2mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで24時間撹拌し、カルボキシメチルセルロースの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を遠心分離で固液分離した後、固形物を凍結乾燥させて、繊維状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真を図5に示す。この写真から、このコアシェル型粒子は、コアのカルボキシルメチルセルロース繊維を、約10nmの厚さのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆っている構造であることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが0μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが100μgであった。実施例5のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量と、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量がともに無限大倍であった。
[実施例6]
カルボキシメチルセルロース(和光純薬製、039−01335)0.1gを蒸留水200mL中に分散した。2.00mol/Lの酢酸カルシウム水溶液2mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。1.20mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液2mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで24時間撹拌し、カルボキシメチルセルロースの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を遠心分離で固液分離した後、固形物を凍結乾燥させて、繊維状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真を図6に示す。この写真から、このコアシェル型粒子は、幅約5nmのカルボキシルメチルセルロース繊維をコアとし、その周囲を約5nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆っている構造であることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが0μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが97μgであった。実施例6のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量と、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量がともに無限大倍であった。
[実施例7]
ペクチン(和光純薬製、164−00552)0.1gを蒸留水160mL中に分散した。0.040mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.024mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、ペクチンの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。透析膜を用いてこの水分散液を脱塩した後、凍結乾燥させて、シート状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、ペクチンをコアとし、その周囲を厚み約5nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが1μg、中性タンパク質であるミオグロビンが12μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが86μgであった。実施例7のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は86倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は7倍であった。
[実施例8]
0.020mol/Lの酢酸カルシウム水溶液および0.012mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液を用いた点、ならびにマグネティックスターラーを用いた撹拌を72時間から24時間に変更した点を除いて、実施例7と同様にしてシート状コアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、ペクチンをコアとし、その周囲を厚み約2nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の90%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが3μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが37μgであった。実施例8のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は無限大倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は12倍であった。
[実施例9]
0.080mol/Lの酢酸カルシウム水溶液および0.048mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液を用いた点、ならびにマグネティックスターラーを用いた撹拌を72時間から48時間に変更した点を除いて、実施例7と同様にしてシート状コアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、ペクチンをコアとし、その周囲を厚み約5nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが2μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが95μgであった。実施例9のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は無限大倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は48倍であった。
[実施例10]
0.24mol/Lの酢酸カルシウム水溶液および0.14mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLを用いた点、ならびにコアシェル型粒子の水分散液を遠心分離で固液分離した点を除いて、実施例8と同様にしてシート状コアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、ペクチンをコアとし、その周囲を厚み約8nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが3μg、中性タンパク質であるミオグロビンが4μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが85μgであった。実施例10のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は28倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は21倍であった。
[実施例11]
カルボキシメチルセルロース(和光純薬製、039−01335)0.05gを蒸留水160mL中に分散した。0.020mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.012mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、カルボキシメチルセルロースの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。透析膜を用いてこの水分散液を脱塩した後、凍結乾燥させて、シート状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、カルボキシルメチルセルロース繊維をコアとし、その周囲を厚み約3nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体であるか、この繊維状複合体が短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが2μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが90μgであった。実施例11のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は無限大倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は45倍であった。
[実施例12]
カルボキシメチルセルロース(和光純薬製、039−01335)0.05gを蒸留水160mL中に分散した。0.20mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.12mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、カルボキシメチルセルロースの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を遠心分離で固液分離した後、固形物を凍結乾燥させて、シート状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、カルボキシルメチルセルロース繊維をコアとし、その周囲を厚み約5nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の98%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが4μg、中性タンパク質であるミオグロビンが5μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが97μgであった。実施例12のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は24倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は19倍であった。
[実施例13]
カルボキシメチルセルロース(和光純薬製、039−01335)0.5gを蒸留水180mL中に分散した。0.020mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.012mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに加えて撹拌した。マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌した後、室温から35℃まで昇温してシート状コアシェル型粒子を得た。このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、カルボキシルメチルセルロース繊維をコアとし、その周囲を厚み約10nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、短手方向に連なったシート構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質の吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが9μgであったのに対して、塩基性タンパク質であるリゾチームが61μgであった。実施例13のコアシェル型粒子では、酸性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は無限大倍、中性タンパク質の吸着量に対する塩基性タンパク質の吸着量は7倍であった。
[実施例14]
ペクチン(和光純薬製、164−00552)0.1gを蒸留水160mL中に分散した。0.20mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.12mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに加えて撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、ペクチンの表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。透析膜を用いてこの水分散液を脱塩した後、凍結乾燥させて、シート状コアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、ペクチンをコアとし、その周囲を厚み約5nmのヒドロキシアパタイト結晶シェルが覆った繊維状複合体が、平面方向に連なった板状構造を備えていることがわかった。さらに、このコアシェル型粒子表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。
つぎに、実施例1と同様の方法で、このコアシェル型粒子のタンパク質吸着評価を行った。このコアシェル型粒子1mg当たりの各種タンパク質吸着量は、酸性タンパク質であるBSAが0μg、中性タンパク質であるミオグロビンが7μgであったのに対して、塩基性の部位を備えるタンパク質であるIgG抗体が35μgであった。実施例14のコアシェル型粒子では、BSAの吸着量に対するIgG抗体の吸着量は無限大倍、ミオグロビンの吸着量に対するIgG抗体の吸着量は4倍であった。実施例14のコアシェル型粒子では、血液中に存在するタンパク質の吸着量に対して、IgG抗体の吸着量が多いことがわかった。
[実施例15]
アセトン5mLに溶解したポリ乳酸20mgを蒸留水160mL中に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで10分間撹拌した。0.020mol/Lの酢酸カルシウム水溶液20mLをこの分散液に加え、マグネティックスターラーを用いて300rpmで5分間撹拌した。0.024mol/Lのリン酸水素二アンモニウム水溶液20mLをさらに滴下して撹拌した。その後、マグネティックスターラーを用いて300rpmで72時間撹拌し、ポリ乳酸の表面にヒドロキシアパタイト結晶が形成されたコアシェル型粒子の水分散液を得た。この水分散液を濾過して水を除去した後、固形物を凍結乾燥させて、粒径が10〜100nmのコアシェル型粒子を得た。
このコアシェル型粒子の透過型電子顕微鏡写真から、このコアシェル型粒子は、表面の95%以上の結晶面がc面であることがわかった。つぎに、このコアシェル型粒子のペプチド吸着評価を行った。16mg/Lのヒスチジンペプチド溶液0.4mLに、このコアシェル粒子0.1mgを入れたところ、この溶液中のヒスチジンペプチドの98質量%がこのコアシェル型粒子に吸着した。
本発明の吸着材は、塩基性の部位を備える物質である塩基性タンパク質、抗体、ペプチドを選択的に吸着するので、タンパク質吸着分離用担体やフィルターなどに利用できる。

Claims (17)

  1. ヒドロキシアパタイト結晶層を表層に有し、塩基性の部位を備える物質を選択的に吸着する吸着材であって、
    前記表層の表面の結晶面が主にc面である吸着材。
  2. 請求項1において、
    前記ヒドロキシアパタイト結晶層をシェルとするコアシェル型粒子である吸着材。
  3. 請求項2において、
    親水性官能基を備える物質をコアとするコアシェル型粒子である吸着材。
  4. 請求項3において、
    前記親水性官能基を備える物質がタンパク質である吸着材。
  5. 請求項4において、
    前記タンパク質がBSAである吸着材。
  6. 請求項3において、
    前記親水性官能基を備える物質が多糖類である吸着材。
  7. 請求項6において、
    前記多糖類がヒアルロン酸である吸着材。
  8. 請求項6において、
    前記多糖類がセルロース誘導体である吸着材。
  9. 請求項8において、
    前記セルロース誘導体がカルボキシメチルセルロースである吸着材。
  10. 請求項6から9のいずれかにおいて、
    前記シェルの厚みが10nm以下である吸着材。
  11. 請求項3において、
    親水性官能基を備える物質がペクチンである吸着材。
  12. 請求項2において、
    疎水性官能基を備える物質をコアとするコアシェル型粒子である吸着材。
  13. 請求項12において、
    前記疎水性官能基を備える物質がポリ乳酸である吸着材。
  14. 請求項1から13のいずれかにおいて、
    前記結晶面のc面の割合が90%以上である吸着材。
  15. 請求項1から14のいずれかにおいて、
    前記塩基性の部位を備える物質が塩基性タンパク質である吸着材。
  16. 請求項1から14のいずれかにおいて、
    前記塩基性の部位を備える物質が抗体である吸着材。
  17. 請求項1から14のいずれかにおいて、
    前記塩基性の部位を備える物質がペプチドである吸着材。
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