JP2019042715A - 水処理方法 - Google Patents

水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019042715A
JP2019042715A JP2017171615A JP2017171615A JP2019042715A JP 2019042715 A JP2019042715 A JP 2019042715A JP 2017171615 A JP2017171615 A JP 2017171615A JP 2017171615 A JP2017171615 A JP 2017171615A JP 2019042715 A JP2019042715 A JP 2019042715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
tank
separation membrane
biological treatment
bacteria
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017171615A
Other languages
English (en)
Inventor
京平 酢谷
Kyohei Sutani
京平 酢谷
恭彦 西村
Yasuhiko Nishimura
恭彦 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Mitsubishi Chemical Aqua Solutions Co Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Mitsubishi Chemical Aqua Solutions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd, Mitsubishi Chemical Aqua Solutions Co Ltd filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2017171615A priority Critical patent/JP2019042715A/ja
Publication of JP2019042715A publication Critical patent/JP2019042715A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

【課題】水処理を行うシステムを小型化できるとともに、分離膜を薬液洗浄する頻度を低減できる水処理方法の提供。【解決手段】セレンを含有する水を処理する方法であって、処理槽内で水が含有するセレンを分散菌により還元し、前記処理槽内の水に浸漬された分離膜で、前記分散菌と水とを分離し、前記分離膜を透過した処理水を得る、水処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、水処理方法に関する。
石炭火力発電所等の石炭を利用する工業施設では、工業排水からセレンを除去する処理が行われている。工業排水からセレンを除去する処理は、分散菌等の微生物を用いた生物処理と、化学薬品を利用する化学処理とを組み合わせて行われることがある。
分散菌を用いた生物処理では、分散菌の菌体数が処理中に増加する。また、分散菌の大きさは、一般的な水処理方法で使用される分離膜の孔径と同程度である。そのため、菌体数が増加した分散菌が含まれている貯留液中で、分離膜による膜分離を行うと、分離膜の閉塞、及び目詰まり等が起きやすい。
分散菌等を利用した生物処理として、特許文献1,2に記載の処理が知られている。
特許文献1に記載の処理方法は、生物処理を行う複数の生物処理槽と、これらの後段に設けられた膜分離槽とを有する生物処理装置を用いている。特許文献1に記載の処理方法は、上記生物処理槽の貯留液に含まれる分散菌を用いて、工業排水等の原水中の有機物等を分解している。
そこで、特許文献1に記載の処理方法では、複数の生物処理槽のうち、前段の生物処理槽で、分散菌を用いて有機物等の分解を行っている。その後、前段の生物処理槽で増加した分散菌は、後段の生物処理槽に貯留液とともに供給される。後段の生物処理槽において、上記分散菌は、微小動物に捕食される。
このように、特許文献1に記載の処理方法は、後段の生物処理槽で分散菌の菌体数を減らした後に、膜分離槽に生物処理槽の貯留液を供給し、分散菌と、生物処理された水とを分離している。これにより、特許文献1に記載の処理方法は、分散菌による分離膜の閉塞等を防止し、安定的に原水を処理している。
特許文献2に記載の処理方法は、嫌気性反応槽と、固液分離槽とを有する嫌気性処理装置を用いている。嫌気性反応槽では、原水中の有機物が嫌気性細菌によって分解される。固液分離槽では、嫌気性細菌によって処理された水と、嫌気性細菌とが分離される。
特許文献2に記載の処理方法でも、上記嫌気性反応槽における嫌気性細菌の菌体数が増加する。そこで、特許文献2に記載の処理方法では、嫌気性反応槽と、固液分離槽との間で嫌気性細菌によって処理された生物処理水を循環させている。これにより、特許文献2に記載の処理方法は、固液分離槽における嫌気性細菌の菌体数を低減し、分離膜の閉塞等を防止している。
特開2017−42714号公報 特開平11−147098号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の処理方法では、分散菌等の菌体による処理を行う複数の反応槽や、分散菌等を分離する分離槽を有する装置を用いる必要がある。そのため、特許文献1,2に開示された水処理方法では、水処理を行うシステムを小型化することが困難である。
また、分散菌による処理を行う反応槽や、分散菌を分離する分離槽を1つの処理槽とすれば、分散菌による分離膜の目詰まりが発生しやすいという課題がある。分離膜の目詰まりの場合、孔内に菌体が入り込むため、散気によって膜洗浄することが困難となり、系内又は系外で、例えば、次亜塩素酸等を用いて薬液洗浄を頻繁に行わなければならず、操作が煩雑になるという問題点があった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、水処理を行うシステムを小型化できるとともに、分離膜を薬液洗浄する頻度を低減できる水処理方法の提供を目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] セレンを含有する水を処理する方法であって、処理槽内で水が含有するセレンを分散菌により還元し、前記処理槽内の水に浸漬された分離膜で、前記分散菌と水とを分離し、前記分離膜を透過した処理水を得る、水処理方法。
[2] 前記処理槽内の前記水に含まれる前記分散菌の濃度を2.0×10〜1.0×10cell/mLとする、[1]の水処理方法。
[3] 前記分散菌が嫌気性細菌である、[1]又は[2]の水処理方法。
[4] 前記分離膜の下方から、嫌気性ガスを散気する、[1]〜[3]のいずれかの水処理方法。
[5] 前記嫌気性ガスを回収し、回収した嫌気性ガスを再利用する、[4]の水処理方法。
[6] 前記分離膜で、前記分散菌と水とを分離する操作の後に、前記操作を停止し、前記分離膜を逆洗する、[1]〜[5]のいずれかの水処理方法。
[7] 前記処理水と、凝集剤とを混合して、前記処理からセレンを析出させて沈殿除去する、[1]〜[6]のいずれかの水処理方法。
本発明の水処理方法によれば、水処理を行うシステムを小型化できるとともに、分離膜を薬液洗浄する頻度を低減できる。
本発明を適用した一実施形態の水処理方法を説明するための水処理システムの概略構成図である。 実施例における分離膜の原水側と透過水側の差圧の経時変化を示す図である。
以下、本発明の水処理方法について、実施形態例を示して説明する。たdし、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態例である水処理方法に適用可能な水処理システム1の概略構成図である。図1に示すように、水処理システム1は、前処理部2と、生物処理部3と、化学処理部4とを備えている。
水処理システム1は、セレンを含有する水を処理するシステムである。セレンを含有する水は、6価のセレン、4価のセレン、及び0価のセレンからなる群より選ばれる少なくとも一つを含有している。
6価のセレンとしては、セレン酸(HSeO)、セレン酸イオン(SeO 2−)、及びこれらの塩が例示される。4価のセレンとしては、亜セレン酸(HSeO)、及び亜セレン酸イオン(SeO 2−)、及びこれらの塩が例示される。0価のセレンとしては、金属セレン等が例示される。
セレンを含有する水の具体例としては、石炭火力発電所等の石炭を利用する工業施設の脱硫排水、及びスクラバー排水等が例示されるが、特に限定されない。なお、本明細書において、セレンを含有する水を「原水」と記すことがある。
前処理部2は、原水貯槽11と、滅菌器21と、濾過器23と、pH調整槽24と、調整水貯槽25とを備えている。
原水貯槽11は、セレンを含有する水(原水)を一時的に貯留する槽である。原水貯槽11は、流路12と、流路13との間に設けられている。流路12は、工業施設(図示略)から原水貯槽11に、原水を供給する流路である。流路13は、原水貯槽11から排出された原水を滅菌器21に供給する流路である。流路13には、ポンプ14が設けられている。これにより滅菌器21に上記原水を供給しやすくなる。
滅菌器21は、原水中に予め含まれている菌類等を滅菌できる。滅菌器21は、流路22に接続されている。流路22は、滅菌器21で滅菌された原水をpH調整槽24に供給する流路である。
滅菌器21は、原水中の菌類等の微生物を滅菌できる形態であれば、特に限定されない。滅菌器21としては、紫外線式、及び酸化剤注入式等の滅菌器が例示される。
濾過器23は、原水中の不純物を除去できる。濾過器23は、流路22に設けられている。これにより流路22を流れる原水中の不純物が除去される。
濾過器23は、原水中の不純物を除去できる形態であれば、特に限定されない。
pH調整槽24は、原水のpHを調整する槽である。pH調整槽24は、流路22に接続されている。これにより、滅菌器21と、濾過器23とを経由した原水が、pH調整槽24に貯留される。
pH調整槽24には、排出口24aが設けられている。これにより、pH調整槽24から、調整水貯槽25に、上記原水が排出される。
pH調整槽24は、pH調整剤供給手段26を有している。pH調整剤供給手段26は、pH調整槽24にpH調整剤を供給できる形態であれば、特に限定されない。pH調整剤としては、公知のpH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、例えば、苛性ソーダ、水酸化カリウム等の塩基、又は塩酸、硫酸等の酸等が例示される。
調整水貯槽25は、原水のpHを、後述する生物処理を行える範囲に調整する槽である。調整水貯槽25は、pH調整槽24と隣接するとともに、pH調整槽24の後段に設けられている。これにより、調整水貯槽25には、pH調整槽24から排出された原水が貯留される。
調整水貯槽25は、流路27に接続されている。流路27は、調整水貯槽25から生物処理部3に、原水を供給する流路である。流路27には、ポンプ28が設けられている。これにより生物処理部3に原水を供給しやすくなる。
生物処理部3は、生物処理槽31と、生物処理水貯槽51とを備えている。
生物処理槽31は、原水が含有するセレンを分散菌により還元する生物処理槽である。生物処理槽31は、流路27に接続されている。これにより、原水が生物処理槽31に貯留される。
生物処理槽31内に貯留されたセレンを含有する水には、分散菌が含まれている。上記分散菌は、セレンを還元できる分散菌であれば特に限定されない。これにより、生物処理槽31は、原水が含有するセレンを上記分散菌により還元する生物処理を実行できる。
上記分散菌としては、特開2014−124106号公報の特許請求の範囲の請求項1に記載されている、「タウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)が属する種に属する菌(以下、「第1の菌」とも記す。)」等が例示される。なお、タウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)(以下、「Se7−1株」とも記す。)は、嫌気条件下でも良好に生育できる嫌気性細菌である。
上記第1の菌の一例であるSe7−1株を取得する方法としては、特開2014−124106号公報の明細書の段落0015,0016に記載の方法が例示される。また、上記Se7−1株を同定する方法としては、特開2014−124106号公報の明細書の段落0019〜0032に記載のいずれかの方法が例示される。
生物処理槽31は、セレンを還元する生物処理を行う生物処理装置の一形態例である。水処理システム1においては、生物処理槽31が、分離膜モジュール32と、ヒーター33と、酸供給手段34とを有している。
分離膜モジュール32は、分離膜を備えている。上記分離膜は、生物処理槽31内に貯留された原水に浸漬されている。
分離膜モジュール32は、上記分離膜を透過した透過水と、上記分散菌とに、生物処理槽31内に貯留された原水を分離できる形態であれば、特に限定されない。水処理システム1において、分離膜モジュール32は、上記分離膜を透過した透過水と、上記分散菌とに、生物処理槽31内に貯留された原水を分離する分離手段の一形態例である。
分離膜モジュール32が備える分離膜の種類としては、精密濾過膜(MF膜)、又は限外濾過膜(UF膜)が好ましい。
分離膜の形状としては、中空糸膜、平膜、管状膜、及び袋状膜等が例示される。これらのうち、容積ベースで比較した場合に膜面積の高度集積が可能であることから、中空糸膜が好ましい。
分離膜の材質としては、有機材料(セルロース、ポリオレフィン、ポリスルフォン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、及びポリ4フッ化エチレン等)、金属(ステンレス等)、無機材料(セラミック等)が例示される。分離膜の材質は、生物処理槽31内の貯留液、及び上記分散菌の性状等に応じて適宜選択される。
分離膜の孔径は、生物処理の目的に応じて適宜選択すればよい。水処理システム1において、分離膜の孔径は、0.01〜1.0μmが好ましい。孔径が0.01μm未満では、膜の抵抗が大きくなりやすい。孔径が1.0μmを超えると、上記分散菌を完全に分離することができないため、処理水(透過水)の水質が悪化するおそれがある。分離膜の孔径は、精密濾過膜、又は限外濾過膜の範囲とされる0.05〜0.4μmがより好ましい。
なお、生物処理槽31は、分離膜モジュール32を1つ有してもよいし、複数有してもよい。
なお、水処理システム1においては、分離膜モジュールと、後述する散気管41とが一体化された分離膜ユニットを用いてもよい。このような分離膜ユニットとしては、例えば特開2013−202524号公報に記載の分離膜ユニット等が例示される。
分離膜モジュール32は、流路35に接続されている。流路35は、生物処理水貯槽51に、分離膜モジュール32が備える分離膜を透過した透過水を、生物処理水として供給する流路である。流路35には、ポンプ36が設けられている。これにより分離膜モジュール32における分離が進行しやすくなる。
ヒーター33は、生物処理槽31内の貯留液の温度を任意に調整できる形態であれば、特に限定されない。ヒーター33を有することにより、生物処理槽31は、上記貯留液の温度を、生物処理を行える範囲に調整できる。このように、ヒーター33は、生物処理槽31内の貯留液の温度を調整する温度調整手段の一形態例である。
酸供給手段34は、生物処理槽31に酸を供給できる形態であれば、特に限定されない。酸としては、例えば、塩酸、乳酸、硝酸、及び硫酸等が例示される。酸供給手段34を有することにより、生物処理槽31は、上記貯留液のpHを、生物処理を行える範囲に調整できる。
生物処理槽31には、散気装置40が設けられている。散気装置40は、嫌気性ガスを生物処理槽31内に散気する散気管41と、散気管41に嫌気性ガスを供給するガス供給源42と、散気管41とガス供給源42とを接続するガス導入管43と、生物処理槽31の頂部とガス導入管43とを接続するガス循環管44と、生物処理槽31の気相のガスを吸引するブロアー45と、生物処理槽31の気相からガスを導出するガス排気管46を備えている。
散気装置40は、分離膜モジュール32が備える分離膜の表面に付着した分散菌等の不純物を分離膜から除去するために用いられる。また、水処理システム1においては、散気装置40が、生物処理槽31内を嫌気条件に維持するためにも用いられる。
本実施形態においては、生物処理槽31の頂部が密閉されている。これにより、生物処理槽31内を嫌気条件に維持できる。
散気管41は、生物処理槽31内かつ分離膜モジュール32の下方に設置されている。散気管41は、ガス供給源42から供給される嫌気性ガスを上方に吐出できる形態であれば、特に限定されない。散気管41としては、例えば、穴あきの単管、及びメンブレンタイプのもの等が例示される。
ガス供給源42は、生物処理槽31の外部に設置されている。ガス供給源42は、ガス導入管43を介して、散気管41に嫌気性ガスを導入できる形態であれば、特に限定されない。ガス供給源42としては、例えば、ガスボンベ、及びPSAタイプのガス供給源等が例示される。ガス供給源42に貯蔵される嫌気性ガスとしては、特に限定されないが、窒素ガス等が例示される。
ガス循環管44は、生物処理槽31の外部に設置されている。ガス循環管44には、ブロアー45が設けられている。これにより、散気装置40が、生物処理槽31の気相のガスを、ガス循環管44を経由させて、ガス導入管43に導入できる。
散気装置40は、生物処理槽31の気相のガスを回収し、回収したガスを再利用するための循環手段として、ガス循環管44と、ブロアー45とを備えている。散気装置40は、上記循環手段を備えることにより、ガス供給源42から散気管41に供給した嫌気性ガスを再利用できる。
ガス排気管46は、生物処理槽31の頂部に接続されている。これにより、散気装置40が、ガス排気管46から、生物処理槽31の気相のガスを、大気中に放出できる。
散気装置40は、生物処理槽31の気相からガスを放出する排気手段として、ガス排気管46を備えている。散気装置40は、上記排気手段を備えることにより、生物処理槽31内で副生的に発生する硫化水素、及びメタン等のガスを大気に放出できる。
生物処理水貯槽51は、生物処理槽31で得られる生物処理水を一時的に貯留する槽である。生物処理水貯槽51は、流路35に接続されている。これにより、生物処理水が生物処理水貯槽51に貯留される。
生物処理水貯槽51には、逆洗流路54が設けられている。逆洗流路54は、一端が上記生物処理水に浸漬されており、他端が流路35に接続されている。逆洗流路54には、ポンプ55が設けられている。これにより、生物処理水貯槽51は、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水を流路35に供給できる。ポンプ55と流路35との間の逆洗流路54には、濾過器56が設けられている。濾過器56は、逆洗流路54を流れる生物処理水に、意図せずに混入した不純物を除去できる形態であれば特に限定されない。
生物処理水貯槽51は、分離膜モジュール32を生物処理水で逆洗する逆洗手段として、逆洗流路54と、ポンプ55と、濾過器56とを備えている。生物処理水貯槽51が上記逆洗手段を備えることにより、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水の一部を、流路35を経由させ、分離膜モジュール32の逆洗用に供給できる。
生物処理水貯槽51は、濾過器56を備えることにより、分離膜モジュール32が備える分離膜の内側に、不純物が付着することを防止できる。
生物処理水貯槽51は、流路52に接続されている。流路52は、生物処理水貯槽51から化学処理部4に、生物処理水を供給する流路である。流路52には、ポンプ53が設けられている。これにより化学処理部4に生物処理水を供給しやすくなる。
化学処理部4は、第1の凝集槽61と、第2の凝集槽62と、第3の凝集槽63と、沈殿槽64と、処理水貯槽71とを備えている。
第1の凝集槽61は、生物処理部3から供給される生物処理水と、凝集剤とを混合する槽である。すなわち、第1の凝集槽61は、分離膜モジュール32が備える分離膜を透過した透過水と、凝集剤とを混合する槽である。これにより、化学処理部4は上記透過水に含まれるセレンを析出させることができる。
第1の凝集槽61は、流路52に接続されている。これにより、第1の凝集槽61に、生物処理水が貯留される。
第1の凝集槽61には、排出口61aが設けられている。これにより、第1の凝集槽61内の貯留された液体が、第2の凝集槽62に排出される。
第1の凝集槽61は、凝集剤供給手段65を有している。凝集剤供給手段65は、第1の凝集槽61に凝集剤を供給できる形態であれば特に限定されない。凝集剤としては、生物処理水中の上記透過水に含まれるセレンを析出させることができる形態であれば、特に限定されない。
凝集剤の好ましい例としては、Fe3+、Cu2+、Zn2+、Ag、Al3+、Mg2+、Ca2+、及びBa2+からなる群より選ばれる少なくとも一つのイオンを水溶液中で生成する化合物が好ましい。凝集剤としては、塩化鉄(III)、硫酸銅、硫酸亜鉛、塩化銀、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、及び塩化バリウム等が例示される。
第2の凝集槽62は、第1の凝集槽61から排出された液体と、pH調整剤とを混合し、上記液体のpHを調整する槽である。
第2の凝集槽62は、第1の凝集槽61と隣接するとともに、第1の凝集槽61の後段に設けられている。これにより、第2の凝集槽62には、第1の凝集槽61から排出された液体が貯留される。
第2の凝集槽62には、排出口62aが設けられている。これにより、第2の凝集槽62に貯留された液体が、第3の凝集槽63に排出される。
第2の凝集槽62は、pH調整剤供給手段66を有している。pH調整剤供給手段66は、第2の凝集槽62にpH調整剤を供給できる形態であれば特に限定されない。
pH調整剤供給手段66で用いることができるpH調整剤としては、特に限定されないが、苛性ソーダ等が例示される。
第3の凝集槽63は、第2の凝集槽62から排出された液体と、凝集助剤とを混合し、析出した金属セレン等を含有する凝集体の粗大化を促進する槽である。これにより後述する沈殿槽64において、上記凝集体が沈殿しやすくなる。
第3の凝集槽63は、第2の凝集槽62と隣接するとともに、第2の凝集槽62の後段に設けられている。これにより、第3の凝集槽63には、第2の凝集槽62から排出された液体が貯留される。
第3の凝集槽63には、排出口63aが設けられている。これにより、上記液体、及び上記凝集体が、沈殿槽64に排出される。
第3の凝集槽63は、凝集助剤供給手段67を有している。凝集助剤供給手段67は、第3の凝集槽63に凝集助剤を供給できる形態であれば特に限定されない。
凝集助剤としては、金属セレン等を含有する凝集体の粗大化を促進できる形態であれば、特に限定されない。凝集助剤としては、アニオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤、及び両性高分子凝集剤等が例示される。
沈殿槽64は、第3の凝集槽63から排出された液体から、金属セレン等を沈殿除去する槽である。本実施形態においては、沈殿槽64は、金属セレン等を含有する凝集体を汚泥として沈殿させている。上記凝集体を沈殿させることにより、上記液体から金属セレンを除去できる。
沈殿槽64は、第3の凝集槽63と隣接するとともに、第3の凝集槽63の後段に設けられている。これにより、沈殿槽64には、第3の凝集槽63から排出された液体が貯留される。
沈殿槽64の底部は、流路68と接続されている。流路68は、金属セレン等を含有する沈殿等の凝集体を沈殿槽64から排出する流路である。流路68には、ポンプ69が設けられている。これにより、金属セレン等を含有する凝集体が沈殿槽64の底部に沈殿しやすくなる。そのため、沈殿槽64が沈殿槽64内の貯留液から上記凝集体を分離できる。
沈殿槽64は、流路72に接続されている。流路72は、沈殿槽64から処理水貯槽71に、沈殿槽64の上澄み液を処理水として、供給する流路である。これにより、沈殿槽64の上澄み液が、処理水貯槽71に排出される。
処理水貯槽71は、水処理システム1により処理された処理水を貯留する槽である。処理水貯槽71は、流路72に接続されている。これにより、処理水貯槽71に、処理水が貯留される。
<第1の実施形態>
以下、上述した水処理システム1を用いた、本発明の第1の実施形態の水処理方法を説明する。
本実施形態の水処理方法は、セレンを含有する水(原水)の処理方法である。
まず、本実施形態では、生物処理を最適な条件下で行うために、原水の前処理を前処理部2において行う。
図示略の工業施設から排出された原水は、流路12を経て、原水貯槽11に供給される。次に、原水貯槽11に貯留された原水は、流路13を経て、滅菌器21に供給される。
滅菌器21では、原水を滅菌する滅菌処理が行われる。これにより、後段の生物処理槽31における処理効率が低下しにくくなる。
滅菌器21で滅菌された原水は、流路22を経て濾過器23に供給される。
濾過器23では、原水中の不純物を除去する前濾過処理が行われる。これにより、後段の生物処理の際に、分離膜モジュール32が備える分離膜の閉塞等を低減しやすくなる。
濾過器23で前濾過処理が施された原水は、流路22を経てpH調整槽24に供給される。pH調整槽24では、原水にpH調整剤を供給する処理が行われる。
pH調整槽24でpH調整剤が供給された原水は、排出口24aから調整水貯槽25に排出される。調整水貯槽25に貯留された原水は、生物処理に適したpHに調整される。本実施形態においては、上記原水のpHを、6.0〜9.5に調整することが好ましい。
本実施形態では、調整水貯槽25でpHが調整された原水が、流路27を経て生物処理槽31に貯留される。本実施形態では、生物処理槽31内に貯留された原水に含まれる上記分散菌の濃度、並びに上記原水のpH、及び温度を確認することが好ましい。これにより、生物処理を行うための条件が整っていることを確認してから、生物処理を開始できる。本実施形態では、上記条件として、上記分散菌の濃度が十分に高いこと等を確認することが好ましい。
次に、本実施形態の水処理方法では、生物処理槽31内で原水が含有するセレンを分散菌により還元する。本実施形態においては、生物処理槽31内で、上記分散菌により還元処理された処理水が得られる。
本実施形態においては、生物処理槽31内の原水に含まれる上記分散菌の濃度を、2.0×10〜1.0×10cell/mLとすることが好ましい。上記分散菌の濃度を2.0×10以上とすると、上記分散菌によりセレンを還元する還元反応の反応効率が高くなりやすい。上記分散菌の濃度を1.0×10以下とすると、分離膜モジュール32が備える分離膜の閉塞等を低減しやすい。
本実施形態においては、分散菌として、上述した第1の菌を用いることが好ましく、上述したSe7−1株の菌体を用いることがより好ましい。
生物処理槽31においては、散気管41から嫌気性ガスを散気しながら生物処理を行うことができる。これにより、生物処理槽31内を嫌気条件に維持できる。そのため、上記分散菌として嫌気性細菌を用いる場合には、原水が含有するセレンをさらに効果的に還元できる。
生物処理槽31においては、生物処理を行う際に、生物処理槽31内の原水に酸を供給できる。これにより、生物処理槽31内の貯留液に水素供与体を供給することができ、上記分散菌を用いた還元反応が進行しやすくなる。
生物処理を行う時間は、2〜4時間とすることが好ましい。これにより、原水が含有するセレンを充分に還元できる。
本実施形態においては、生物処理槽31内の貯留液のpHを、6.5〜9.0とすることが好ましく、7.0程度とすることがより好ましい。これにより、上記分散菌を用いた還元反応が進行しやすくなる。
本実施形態においては、生物処理槽31内の貯留液の温度を、25〜40℃とすることが好ましく、33〜37℃程度とすることがより好ましい。これにより、上記分散菌を用いた還元反応が進行しやすくなる。
次に、本実施形態の水処理方法では、前記処理槽31内の原水に浸漬された、分離膜モジュール32が備える分離膜で、上記分散菌と水とを分離し、上記分離膜を透過した処理水を得る。
生物処理によって、還元処理された処理水には、セレンと分散菌が含まれている。そこで、本実施形態では、上記分離膜で、還元処理された処理水と、上記分散菌とを分離する。上記分離膜を透過した透過水は、流路35を経て生物処理水として生物処理水貯槽51に供給される。その後、生物処理水は、生物処理水貯槽51に一時的に貯留される。
生物処理槽31においては、ポンプ36を作動させて分離膜モジュール32を用いて、上記分散菌を用いて還元処理された処理水と、上記分散菌とを分離できる。この際、散気管41から嫌気性ガスを散気し、分離膜モジュール32に導入することによって、分離膜モジュール32の分離膜(例えば中空糸膜等)の表面を洗浄しながら、分離を行うことができる。これにより、上記分散菌による分離膜の閉塞等を防止できる。
散気管41から散気したガスは、生物処理槽31の液相から気相に移行する。この際、ブロアー45を作動させ、生物処理槽31の気相のガスを、ガス循環管44に回収できる。これにより、回収した上記ガスを、ガス導入管43を経由して、散気管41に再導入し、再利用できる。このように、生物処理槽31の気相と、生物処理槽31の液相との間でガスを循環させることにより、ガス供給源42から導入される嫌気性ガスの使用量を減らし、上記嫌気性ガスを無駄なく効率的に利用できる。
本実施形態においては、ガス供給源42から、嫌気性ガスを生物処理槽31内に供給できる。これにより、生物処理槽31内の気相の圧力を調整できる。よって、生物処理の際に、硫化水素等のガスが生物処理槽31内の気相で発生しても、ガス供給源42から嫌気性ガスを生物処理槽31内に供給することにより、生物処理槽31内の硫化水素を含むガスの一部をガス排気管46から大気中に排気できる。
生物処理水貯槽51内の生物処理水には、セレンが6価、又は4価のイオンの形態で含まれている。そこで、本実施形態の水処理方法では、化学処理部4において、生物処理水と、凝集剤とを混合して、上記分離膜の透過水である生物処理水からセレンを析出させて沈殿除去する。
生物処理水貯槽51内に貯留された上記生物処理水は、流路52を経て第1の凝集槽61に供給される。第1の凝集槽61においては、上記生物処理水と、凝集剤供給手段65から供給された凝集剤とが混合される。これにより、上記生物処理水から金属セレン又は難溶性塩を析出させることができる。
第1の凝集槽61で凝集剤と混合された生物処理水は、その後、第2の凝集槽62でpHが調整され、第3の凝集槽で金属セレン等を含有する凝集体の粗大化が促進され、沈殿槽64に排出される。
沈殿槽64では、金属セレン等を含有する沈殿物(汚泥)が重力沈降によって沈殿槽64の底部に沈殿することで、金属セレン等と上澄み液とが分離され、セレンが除去される。
沈殿槽64で分離された上澄み液は、流路72を経て処理水貯槽71に貯留される。
以上説明した第1の実施形態の水処理方法によれば、生物処理槽内の原水に浸漬された分離膜で、分散菌と水とを分離するため、生物処理槽に加えて、分散菌を分離する分離槽を水処理システムに設ける必要がない。よって、本実施形態の水処理方法によれば、水処理を行うシステムを小型化できる。
また、第1の実施形態においては、生物処理槽31内に貯留された原水に分散している分散菌の濃度を、2.0×10〜1.0×10cell/mLの範囲に維持できる。これにより、上記分散菌を用いた生物処理の処理効率を維持しながら、分離膜の閉塞等を防止できる。よって、上記処理槽内の貯留液に分離膜を浸漬しても、水処理システムを長期間、安定的に運転し、処理水を得ることができる。
また、第1の実施形態においては、ガス排気管46から大気中に生物処理槽31内の気相のガスの一部を排気できるため、生物処理に起因して硫化水素等のガスが生物処理槽31内で発生しても、これらのガスの充満を低減できる。
<第2の実施形態>
次に、上述した水処理システム1を用いた、本発明の第2の実施形態の水処理方法を説明する。
第2の実施形態の水処理方法は、分離膜モジュール32が備える分離膜で、分散菌と水とを分離する操作の後に、上記操作を停止し、上記分離膜を逆洗する操作を行う点において、第1の実施形態の水処理方法と異なり、これ以外は、第1の実施形態の水処理方法と同様である。
図1に示す水処理システム1では、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水の一部を、逆洗流路54、及び流路35を介して、分離膜モジュール32の逆洗用として供給できる。よって、分散菌と水とを分離する操作を停止すると、分離膜モジュール32が備える分離膜を生物処理水で逆洗できる。これにより、分散菌等に起因する分離膜の閉塞、及び目詰まり等を低減できる。
第2の実施形態においては、分散菌と水とを分離する操作と、分離膜を逆洗する操作とを、交互に繰り返すことができる。これらの操作を実行する時間としては、例えば、分散菌と水とを分離する操作を実行する時間に対して、分離膜を逆洗する操作を実行する時間を、1/10〜1/3程度とすることが好ましく、1/7〜1/4程度とすることがより好ましい。分離膜を逆洗する操作を実行する時間が、分散菌と水とを分離する操作を実行する時間に対して、1/10以上であると、分離膜の閉塞、及び目詰まり等を十分に解消しやすくなる。
分離膜を逆洗する操作を実行する時間が、分散菌と水とを分離する操作を実行する時間に対して、1/3以下であると、逆洗用に供給する生物処理水の量を低減でき、効率よく原水を処理しやすくなる。
分離膜を逆洗する操作では、直前の分散菌と水とを分離する操作における透過水の初期流束(WF,Water Flux:m/m/MPa/h)に対して、1〜6倍の流束で逆洗を行うことが好ましい。これにより、生物処理槽31内の貯留液に分離膜モジュール32を浸漬しても、分離膜の閉塞等を解消でき、水処理システム1を長期間、安定的に運転できる。
逆洗を行う時間は、水処理システム1の処理効率等を勘案して適宜選択できる。例えば、本実施形態では、上記時間を10〜60秒とすることができる。これにより、上記分離膜の閉塞等を解消でき、水処理システム1を長期間、安定的に運転できる。
以上説明した第2の実施形態の水処理方法によれば、第1の実施形態の水処理方法と同様の作用効果が得られるほか、分散菌の菌体等による膜表面の目詰まり等が発生した場合には、逆洗を行うことにより、分離膜の表面の菌体等を取り除くことができる。そのため、上記分離膜における原水側と透過水側との差圧の上昇が低減でき、分離効率の低下を防止できる。よって、本実施形態の水処理方法によれば、長時間にわたって、水処理システム1を安定的に運転でき、継続的に処理水を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が加えられてよい。
例えば、上述した第2の実施形態では、逆洗を行うことにより、分離膜の閉塞等を解消しているが、透過水側から、閉塞を解消する薬液を分離膜に供給してもよい。
例えば、上述した水処理システム1は、前処理部2を備える構成であるが、前処理部2を備えない構成としてもよい。同様に、上述した実施形態例における水処理方法では、前処理を行っているが、前処理を行わずに、原水に対して生物処理を行ってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施例においては、石炭火力発電所の脱硫排水を、水処理システム1を使用して、実施形態例に示した水処理方法により処理した。
(実施例1)
原水が含有するセレンを還元する生物処理に用いる分散菌として、タウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)を用いた。pH7.4、水温33℃の条件下で生物処理を行った。ここで、生物処理槽31内の原水に含まれる上記分散菌の濃度を2.0×10〜1.0×10cell/mLの範囲に維持した。
孔径0.05μmの中空糸膜(三菱ケミカル社製)を備える分離膜モジュールを用い、0.4m/dの透過流束(透過フラックス)で7分間濾過した後、0.4m/dの逆洗流束(逆洗フラックス)で1分間逆洗する操作を1サイクルとして、LV75m/hの条件下で窒素曝気をしながら、1050時間、水処理システム1の運転を行った。その結果、運転が終了するまでの間、分離膜における原水側と透過水側との圧力差(以下、「差圧」と記す。)が、急激に上昇することはなかった。また、運転開始から1000時間以上経過したときの差圧上昇は、5kPa程度だった。なお、ここでいう差圧とは、所定の流量で水を処理するのに必要な濾過ポンプの運転圧であり、実質的には、分離膜の原水側と透過水側にかかる膜間の圧力差を意味する。
(実施例2)
実施例1と同様の条件で、450時間、水処理システム1の運転を行った。その結果、運転が終了するまでの間、差圧はほとんど一定に保たれていた。また、運転開始から400時間以上経過したときの差圧上昇は、1kPa以下だった。
(実施例3)
0.4m/dの透過流束(透過フラックス)で7分間濾過した後、逆洗をせずに1分間運転を停止する操作を1サイクルとした以外は実施例1と同様の条件で、水処理システム1の運転を行った。その結果、運転を開始した後、250時間を経過したときに、差圧が15kPaを超え、水処理システム1の運転を停止した。
図2は、実施例1〜3における分離膜の原水側と透過水側の差圧の経時変化を示す。図2中、横軸に示す「通水時間」とは、水処理システム1の運転を開始してから経過した時間を意味する。
図2に示すように、逆洗を行った実施例1,2では、運転が終了するまでの間、差圧の変動が少なかった。特に、実施例2では、差圧上昇を1kPa以下に抑えながら、400時間以上、安定的に水処理システム1を運転できた。
これに対し、逆洗を行わなかった実施例3では、運転開始から250時間を経過したときに、差圧上昇が10kPa以上となり、水処理システム1の運転を停止せざるを得なかった。
なお、図2中、※1を付した矢印で示した、実施例1の差圧の変動は、システムの非常停止に起因する。そのため、一時的に差圧が上昇した。図2中、※2を付した矢印で示した、実施例1の差圧の変動は、水処理システム1が設置されている施設全体の電源停止に起因する。そのため、一時的に差圧が減少した。
以上、実施例で示したように、生物処理槽31内の貯留液に分離膜モジュール32を浸漬しても、分離膜の閉塞等を防ぎながら、長期間にわたって安定して水処理システム1を運転し、処理水を得ることができる。なお、実施例においても分離膜モジュールは、生物処理槽31に浸漬されているため、水処理システム1は小型化されている。
1…水処理システム、11…原水貯槽、21…滅菌器、23…濾過器、24…pH調整槽、25…調整水貯槽、31…生物処理槽、51…生物処理水貯槽、61…第1の凝集槽、62…第2の凝集槽、63…第3の凝集槽、64…沈殿槽、71…処理水貯槽

Claims (7)

  1. セレンを含有する水を処理する方法であって、
    処理槽内で水が含有するセレンを分散菌により還元し、
    前記処理槽内の水に浸漬された分離膜で、前記分散菌と水とを分離し、
    前記分離膜を透過した処理水を得る、水処理方法。
  2. 前記処理槽内の前記水に含まれる前記分散菌の濃度を2.0×10〜1.0×10cell/mLとする、請求項1に記載の水処理方法。
  3. 前記分散菌が嫌気性細菌である、請求項1又は2に記載の水処理方法。
  4. 前記分離膜の下方から、嫌気性ガスを散気する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理方法。
  5. 前記嫌気性ガスを回収し、回収した嫌気性ガスを再利用する、請求項4に記載の水処理方法。
  6. 前記分離膜で、前記分散菌と水とを分離する操作の後に、前記操作を停止し、前記分離膜を逆洗する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水処理方法。
  7. 前記処理水と、凝集剤とを混合して、前記処理からセレンを析出させて沈殿除去する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水処理方法。
JP2017171615A 2017-09-06 2017-09-06 水処理方法 Pending JP2019042715A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171615A JP2019042715A (ja) 2017-09-06 2017-09-06 水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171615A JP2019042715A (ja) 2017-09-06 2017-09-06 水処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019042715A true JP2019042715A (ja) 2019-03-22

Family

ID=65815152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017171615A Pending JP2019042715A (ja) 2017-09-06 2017-09-06 水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019042715A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111499088A (zh) * 2020-06-29 2020-08-07 北京图腾猎技科技有限公司 一种高效煤化工废水处理装置及方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09117789A (ja) * 1995-10-24 1997-05-06 Ebara Corp 汚水の生物処理方法と装置
JPH1036925A (ja) * 1996-07-22 1998-02-10 Japan Organo Co Ltd 排水からのセレン回収方法
JPH11267475A (ja) * 1998-03-23 1999-10-05 Kubota Corp 分離膜の洗浄方法
JP2001017970A (ja) * 1999-07-08 2001-01-23 Kubota Corp 浸漬型膜濾過装置を使用する水処理設備
JP2006043705A (ja) * 2005-09-16 2006-02-16 Toshiba Corp 嫌気性水処理装置
JP2014124106A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Electric Power Dev Co Ltd 新規微生物、セレン酸化合物還元製剤、セレン酸化合物の還元方法、セレン酸化合物の除去方法、及び金属セレンの製造方法
US20150151995A1 (en) * 2013-03-14 2015-06-04 Frontier Water Systems, Llc Water Treatment System and Method for Removal of Contaminants Using Biological Systems
JP2017042755A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 ドゥサン ヘヴィー インダストリーズ アンド コンストラクション カンパニー リミテッド 往復する膜を用いる浸漬型膜ろ過システム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09117789A (ja) * 1995-10-24 1997-05-06 Ebara Corp 汚水の生物処理方法と装置
JPH1036925A (ja) * 1996-07-22 1998-02-10 Japan Organo Co Ltd 排水からのセレン回収方法
JPH11267475A (ja) * 1998-03-23 1999-10-05 Kubota Corp 分離膜の洗浄方法
JP2001017970A (ja) * 1999-07-08 2001-01-23 Kubota Corp 浸漬型膜濾過装置を使用する水処理設備
JP2006043705A (ja) * 2005-09-16 2006-02-16 Toshiba Corp 嫌気性水処理装置
JP2014124106A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Electric Power Dev Co Ltd 新規微生物、セレン酸化合物還元製剤、セレン酸化合物の還元方法、セレン酸化合物の除去方法、及び金属セレンの製造方法
US20150151995A1 (en) * 2013-03-14 2015-06-04 Frontier Water Systems, Llc Water Treatment System and Method for Removal of Contaminants Using Biological Systems
JP2017042755A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 ドゥサン ヘヴィー インダストリーズ アンド コンストラクション カンパニー リミテッド 往復する膜を用いる浸漬型膜ろ過システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111499088A (zh) * 2020-06-29 2020-08-07 北京图腾猎技科技有限公司 一种高效煤化工废水处理装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5804228B1 (ja) 水処理方法
EP2554245A1 (en) Method for cleaning separation membrane module, and method for fresh water generation
CN106132518B (zh) 使用膜的水处理方法以及水处理装置
JP2014061487A (ja) 水処理方法および水処理システム
TW201121902A (en) Method and apparatus for generating fresh water, and method and apparatus for desalinating sea water
US20170216777A1 (en) Method and apparatus for cleaning filter membrane, and water treatment system
TWI596063B (zh) Method for treating organic waste water and treating waste containing organic matter
JP2014180628A (ja) 水処理方法および水処理システム
JP2008183510A (ja) 浄化水の製造方法およびその製造装置
JP2014061486A (ja) 水処理方法および水処理システム
CN105330004B (zh) 一种中水回用的处理工艺
JP2009006209A (ja) 中空糸膜モジュールの洗浄方法
WO2023040018A1 (zh) 一种新型低压高回收率纳滤系统及方法
WO2011136043A1 (ja) 廃水処理装置および廃水処理方法
JP2019042715A (ja) 水処理方法
JP6879869B2 (ja) 排水処理方法
WO2012057176A1 (ja) 水処理方法および造水方法
WO2016136957A1 (ja) 有機物含有水の処理方法および有機物含有水処理装置
JP3552580B2 (ja) し尿系汚水の処理方法および処理装置
JP2006239617A (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP5326723B2 (ja) 水処理装置
JPH05285490A (ja) 有機性廃水の高度処理方法
JP3387311B2 (ja) 超純水製造装置
JP7018772B2 (ja) セレン酸化合物の還元方法、セレン酸化合物の除去方法、金属セレンの製造方法、セレン酸化合物還元製剤、硝酸化合物の還元方法、硝酸化合物の除去方法、窒素ガスの製造方法、硝酸化合物還元製剤、排水処理装置及び排水処理方法
KR101085872B1 (ko) 분리막을 이용한 오폐수 처리시스템

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20171019

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20190612

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210803