JP2019042714A - 排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水中のセレンを簡便に除去でき、凝集剤の使用量を増やすことなく、セレンの濃度を排水基準値未満に処理できる排水処理方法の提供。【解決手段】セレンを含有する排水の処理方法であって、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、前記排水を処理する生物処理工程と、前記生物処理工程で得られる生物処理水を、4価のセレンを溶解する溶解液と、前記微生物とに、分離膜を用いて分離する分離工程と、前記溶解液と、凝集剤とを混合して、前記溶解液から前記4価のセレンを析出させて沈殿除去する凝集沈殿工程と、を有する、排水処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、排水処理方法に関する。
石炭火力発電所等の石炭を利用する工業施設の排水は、排水基準値より高濃度のセレンを含有することがある。そこで、石炭火力発電所等では、セレンを含有する排水から、セレンを除去する処理が行われている。
セレンを含有する排水を処理する方法として、微生物等を用いた生物処理と、凝集剤等を用いた凝集沈殿処理とを組み合わせた方法が知られている(特許文献1,2)。
特許文献1,2に記載の処理方法では、凝集沈殿処理の前に生物処理が行われている。生物処理では、排水中の6価のセレン(セレン酸、及びセレン酸イオン等)、及び4価のセレン(亜セレン酸、及び亜セレン酸イオン等)を、主に0価のセレン(金属セレン等)に還元し、金属セレンとして析出し、沈殿させている。
特許文献1,2に記載の処理方法では、上記の生物処理後の処理水に、生物処理で析出しなかったセレンが残存している。そのため、特許文献1,2に記載の処理方法では、処理水中に残存したセレンを除去するために、凝集沈殿処理で再びセレンを析出させている。このように、特許文献1,2に記載の処理方法では、生物処理と凝集沈殿処理とを組み合わせることにより、凝集沈殿処理で使用する凝集剤等の使用量を抑えながら、排水中のセレンの濃度を排水基準値未満に処理している。
特開平9−308895号公報 特開平10−309190号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の処理方法にあっては、生物処理と、凝集沈殿処理との、それぞれの処理で金属セレンを析出させているため、生物処理を行う処理槽と、凝集沈殿処理を行う処理槽とのそれぞれに、金属セレンを含有する沈殿物、又は汚泥等が発生する。
金属セレンを含有する沈殿物等は、それぞれの処理槽から取り出され、脱水等の処理が施された後、廃棄される。ところが、それぞれの処理槽の沈殿物は、化学的組成、及び含水率等の性状において、互いに異なることが一般的である。よって、それぞれの処理槽の沈殿物等を別々の工程で処理し、廃棄する必要が生じる。このように、特許文献1,2に記載の処理方法は、簡便で効率的な処理方法とは言い難い。
また、石炭火力発電所等では、コストの観点から、安価で、比較的低品位の石炭の使用を求められることがある。ところが、安価な石炭を使用した場合、排水中のセレンの含有量が多くなる傾向がある。この場合、特許文献1,2に記載の方法で排水を処理すると、生物処理、及び凝集沈殿処理の各処理で析出するセレンの量が増加し、沈殿物等を廃棄する処理がさらに煩雑になる。また、排水中のセレンの含有量の増加に伴い、凝集剤の使用量が多くなり、凝集剤の使用コストが増加する。
このように、特許文献1,2に記載の方法では、排水中のセレンの含有量が多くなると、処理効率が著しく低下し、処理コストが増加すると予想される。即ち、特許文献1,2に記載の方法では、セレンの含有量が多い排水を効率的に処理できない。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、排水中のセレンを簡便に除去でき、凝集剤の使用量を増やすことなく、セレンの濃度を排水基準値未満に処理できる排水処理方法の提供を課題とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] セレンを含有する排水の処理方法であって、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、前記排水を処理する生物処理工程と、前記生物処理工程で得られる生物処理水を、4価のセレンを溶解する溶解液と、前記微生物とに、分離膜を用いて分離する分離工程と、前記溶解液と、凝集剤とを混合して、前記溶解液から前記4価のセレンを析出させて沈殿除去する凝集沈殿工程と、を有する、排水処理方法。
[2] 前記微生物が嫌気性細菌である、[1]の排水処理方法。
[3] 前記分離膜の下方から、嫌気性ガスを散気しながら前記分離工程を行う、[1]又は[2]の排水処理方法。
[4] 前記嫌気性ガスを回収し、回収した嫌気性ガスを再利用する、[1]〜[3]のいずれかの排水処理方法。
[5] 前記分離工程が、分離膜を用いて分離を行う運転ステップと、前記分離膜による分離を停止する停止ステップと、を含み、前記停止ステップで、前記分離膜を前記溶解液で逆洗する、[1]〜[4]のいずれかの排水処理方法。
本発明によれば、排水中のセレンを簡便に除去でき、凝集剤の使用量を増やすことなく、セレンの濃度を排水基準値未満に処理できる。
本発明を適用した一実施形態の排水処理方法を説明するための排水処理システムの概略構成図である。 実施例の排水処理方法で処理された後の排水中のセレンの濃度の測定結果を示す図である。
以下、本発明の排水処理方法について、実施形態例を示して説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は、本発明の一実施形態例である排水処理方法に適用可能な排水処理システム1の概略構成図である。図1に示すように、排水処理システム1は、前処理部2と、生物処理部3と、化学処理部4とを備えている。
排水処理システム1は、セレンを含有する排水を処理するシステムである。セレンを含有する排水は、6価のセレン、4価のセレン、及び0価のセレンからなる群より選ばれる少なくとも一つを含有している。
6価のセレンとしては、セレン酸(HSeO)、セレン酸イオン(SeO 2−)、及びこれらの塩が例示される。4価のセレンとしては、亜セレン酸(HSeO)、及び亜セレン酸イオン(SeO 2−)、及びこれらの塩が例示される。0価のセレンとしては、金属セレン等が例示される。
セレンを含有する排水の具体例としては、石炭火力発電所等の石炭を利用する工業施設の脱硫排水、及びスクラバー排水等が例示されるが、特に限定されない。なお、本明細書において、セレンを含有する排水を「排水」と省略して記すことがある。
前処理部2は、原水貯槽11と、滅菌器21と、濾過器23と、pH調整槽24と、調整水貯槽25とを備えている。
原水貯槽11は、セレンを含有する排水を一時的に貯留する槽である。原水貯槽11は、流路12と、流路13との間に設けられている。流路12は、工業施設(図示略)から原水貯槽11に、セレンを含有する排水を供給する流路である。流路13は、原水貯槽11から排出された排水を滅菌器21に供給する流路である。流路13には、ポンプ14が設けられている。これにより滅菌器21に上記排水を供給しやすくなる。
滅菌器21は、排水中の菌類等の微生物を滅菌できる。滅菌器21は、流路22に接続されている。流路22は、滅菌器21で滅菌された排水をpH調整槽24に供給する流路である。
滅菌器21は、排水中の菌類等の微生物を滅菌できる形態であれば、特に限定されない。滅菌器21としては、紫外線式、及び酸化剤注入式等の滅菌器が例示される。
濾過器23は、排水中の不純物を除去できる。濾過器23は、流路22に設けられている。これにより流路22を流れる排水中の不純物が除去される。
濾過器23は、排水中の不純物を除去できる形態であれば、特に限定されない。
pH調整槽24は、排水のpHを調整する槽である。pH調整槽24は、流路22に接続されている。これにより、滅菌器21と、濾過器23とを経由した排水が、pH調整槽24に貯留される。
pH調整槽24には、排出口24aが設けられている。これにより、pH調整槽24から、調整水貯槽25に、上記排水が排出される。
pH調整槽24は、pH調整剤供給手段26を有している。pH調整剤供給手段26は、pH調整槽24にpH調整剤を供給できる形態であれば、特に限定されない。pH調整剤としては、公知のpH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、苛性ソーダ、水酸化カリウム等の塩基、又は塩酸、硫酸等の酸が例示される。
調整水貯槽25は、pH調整槽24でpHが調整された排水を貯留する槽である。調整水貯槽25は、pH調整槽24と隣接するとともに、pH調整槽24の後段に設けられている。これにより、調整水貯槽25には、pH調整槽24でpHが調整された排水が貯留される。
調整水貯槽25は、流路27に接続されている。流路27は、調整水貯槽25から生物処理部3に、排水を供給する流路である。流路27には、ポンプ28が設けられている。これにより生物処理部3に排水を供給しやすくなる。
生物処理部3は、生物処理槽31と、生物処理水貯槽51とを備えている。
生物処理槽31は、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、セレンを含有する排水を処理する槽である。生物処理槽31は、流路27に接続されている。これにより、セレンを含有する排水が、生物処理槽31に貯留される。
本実施形態においては、生物処理槽31内に貯留された貯留液に、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物が含まれている。これにより、生物処理槽31は、セレンを含有する排水中の6価のセレンを4価のセレンに還元する生物処理を行うことができる。
6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物は、6価のセレンを4価のセレンに還元する能力を有する形態であれば、特に限定されない。本明細書において、「微生物」とは、主に細菌等の原核生物、並びに、酵母類、及び菌類等の真核生物を含む概念であり、ウイルス等の生体高分子の集合体を含んでもよい概念である。
上記微生物は、本発明の効果を損なわない範囲で、6価のセレン又は4価のセレンを、0価のセレンに還元する能力を有してもよい。ただし、本実施形態においては、上記微生物が、6価のセレンを0価のセレンに還元せずに、6価のセレンを4価のセレンに還元する能力を有していることが好ましく、6価のセレンのみを4価のセレンにのみ還元する能力を有していることがより好ましい。
上記微生物が、6価のセレンを0価のセレンに還元せずに、6価のセレンを4価のセレンに還元する能力、又は6価のセレンのみを4価のセレンにのみ還元する能力を有していると、生物処理槽31で金属セレンを含有する沈殿物、又は難溶性塩が生じにくくなる。そのため、排水処理システム1の処理効率が低下しにくくなり、排水処理システム1が上記排水を効率的に処理しやすくなる。
6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物の好ましい例としては、特開2014−124106号公報の特許請求の範囲の請求項1に記載されている、「タウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)が属する種に属する微生物(以下、「第1の微生物」とも記す。)」等が例示される。
上記第1の微生物の一例であるタウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)(以下、「Se7−1株」とも記す。)は、嫌気条件下でも良好に生育できる嫌気性細菌である。
上記第1の微生物の一例であるSe7−1株を取得する方法としては、特開2014−124106号公報の明細書の段落0015,0016に記載の方法が例示される。また、上記Se7−1株を同定する方法としては、特開2014−124106号公報の明細書の段落0019〜0032に記載のいずれかの方法が例示される。
上記第1の微生物は、分散菌の形態で、生物処理槽31内の貯留液に含まれてもよく、活性汚泥の形態で生物処理槽31内の貯留液に含まれてもよい。
なお、本明細書において、「分散菌」とは、上記第1の微生物の一例であるSe7−1株等の細菌が上記貯留液に分散しているものであって、上記貯留液中で凝集しにくく、生物処理槽31内で重力沈降しにくいものを意味する。これに対して、「活性汚泥」とは、6価のセレンを4価のセレンに還元する活性を有する汚泥であって、上記貯留液中で凝集体を形成しやすく、生物処理槽31の内部で重力沈降しやすいものを意味する。
生物処理槽31は、セレンを含有する排水中の6価のセレンを4価のセレンに還元する処理を行う生物処理装置の一形態例である。排水処理システム1においては、生物処理槽31が、分離膜モジュール32と、ヒーター33と、酸供給手段34とを有している。
分離膜モジュール32は、生物処理槽31内の貯留液を、4価のセレンを溶解する溶解液と、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物と、に分離できる形態であれば、特に限定されない。排水処理システム1において、分離膜モジュール32は、生物処理槽31内の貯留液を、上記溶解液と、上記微生物と、に分離する分離手段の一形態例である。
分離膜モジュール32が備える分離膜の種類としては、精密濾過膜(MF膜)、又は限外濾過膜(UF膜)が好ましい。
分離膜の形状としては、中空糸膜、平膜、管状膜、及び袋状膜等が例示される。これらのうち、容積ベースで比較した場合に膜面積の高度集積が可能であることから、中空糸膜が好ましい。
分離膜の材質としては、有機材料(セルロース、ポリオレフィン、ポリスルフォン、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、及びポリ4フッ化エチレン等)、金属(ステンレス等)、無機材料(セラミック等)が例示される。分離膜の材質は、生物処理槽31内の貯留液、及び上記微生物の性状等に応じて適宜選択される。
分離膜の孔径は、生物処理の目的に応じて適宜選択すればよい。排水処理システム1において、分離膜の孔径は、0.01〜1.0μmが好ましい。孔径が0.01μm未満では、膜の抵抗が大きくなりやすい。孔径が1.0μmを超えると、上記微生物を完全に分離することができないため、処理水(透過水)の水質が悪化するおそれがある。分離膜の孔径は、精密濾過膜、又は限外濾過膜の範囲とされる0.05〜0.4μmがより好ましい。
なお、生物処理槽31は、分離膜モジュール32を1つ有してもよいし、複数有してもよい。
なお、排水処理システム1においては、分離膜モジュールと、後述する散気管41とが一体化された分離膜ユニットを用いてもよい。このような分離膜ユニットとしては、特開2013−202524号公報に記載の分離膜ユニット等が例示される。
分離膜モジュール32は、流路35に接続されている。流路35は、生物処理水貯槽51に、4価のセレンを溶解する溶解液を、生物処理水として供給する流路である。流路35には、ポンプ36が設けられている。これにより分離膜モジュール32における分離が進行しやすくなる。
ヒーター33は、生物処理槽31内の貯留液の温度を任意に調整できる形態であれば、特に限定されない。ヒーター33を有することにより、生物処理槽31は、上記貯留液の温度を、生物処理を行える範囲に調整できる。このように、ヒーター33は、生物処理槽31内の貯留液の温度を調整する温度調整手段の一形態例である。
酸供給手段34は、生物処理槽31に酸を供給できる形態であれば、特に限定されない。酸としては、塩酸、乳酸、硝酸、及び硫酸等が例示される。酸供給手段34を有することにより、生物処理槽31は、上記貯留液のpHを、生物処理を行える範囲に調整できる。
生物処理槽31には、散気装置40が設けられている。散気装置40は、嫌気性ガスを生物処理槽31内に散気する散気管41と、散気管41に嫌気性ガスを供給するガス供給源42と、散気管41とガス供給源42とを接続するガス導入管43と、生物処理槽31の頂部とガス導入管43とを接続するガス循環管44と、生物処理槽31の気相のガスを吸引するブロアー45と、生物処理槽31の気相からガスを導出するガス排気管46を備えている。
散気装置40は、分離膜モジュール32が備える分離膜の表面に付着した微生物等の不純物を分離膜から除去するために用いられる。また、排水処理システム1においては、散気装置40が、生物処理槽31内を嫌気条件に維持するためにも用いられる。
本実施形態においては、生物処理槽31の頂部が密閉されている。これにより、生物処理槽31内を嫌気条件に維持できる。
散気管41は、生物処理槽31内かつ分離膜モジュール32の下方に設置されている。散気管41は、ガス供給源42から供給される嫌気性ガスを上方に吐出できる形態であれば、特に限定されない。散気管41としては、穴あきの単管、及びメンブレンタイプのもの等が例示される。
ガス供給源42は、生物処理槽31の外部に設置されている。ガス供給源42は、ガス導入管43を介して、散気管41に嫌気性ガスを導入できる形態であれば、特に限定されない。ガス供給源42としては、ガスボンベ、及びPSAタイプのガス供給源等が例示される。ガス供給源42に貯蔵される嫌気性ガスとしては、特に限定されないが、窒素ガス等が例示される。
ガス循環管44は、生物処理槽31の外部に設置されている。ガス循環管44には、ブロアー45が設けられている。これにより、散気装置40が、生物処理槽31の気相のガスを、ガス循環管44を経由させて、ガス導入管43に導入できる。
散気装置40は、生物処理槽31の気相のガスを回収し、回収したガスを再利用するための循環手段として、ガス循環管44と、ブロアー45とを備えている。散気装置40は、上記循環手段を備えることにより、ガス供給源42から散気管41に供給した嫌気性ガスを再利用できる。
ガス排気管46は、生物処理槽31の頂部に接続されている。これにより、散気装置40が、ガス排気管46から、生物処理槽31の気相のガスを、大気中に放出できる。
散気装置40は、生物処理槽31の気相からガスを放出する排気手段として、ガス排気管46を備えている。散気装置40は、上記排気手段を備えることにより、生物処理槽31内で副生的に発生する硫化水素、及びメタン等のガスを大気に放出できる。
生物処理水貯槽51は、生物処理槽31で得られる生物処理水を一時的に貯留する槽である。生物処理水貯槽51は、流路35に接続されている。これにより、生物処理水が生物処理水貯槽51に貯留される。
生物処理水貯槽51には、逆洗流路54が設けられている。逆洗流路54は、一端が上記生物処理水に浸漬されており、他端が流路35に接続されている。逆洗流路54には、ポンプ55が設けられている。これにより、生物処理水貯槽51は、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水を流路35に供給できる。ポンプ55と流路35との間の逆洗流路54には、濾過器56が設けられている。濾過器56は、逆洗流路54を流れる生物処理水に、意図せずに混入した不純物を除去できる形態であれば特に限定されない。
生物処理水貯槽51は、分離膜モジュール32を生物処理水で逆洗する逆洗手段として、逆洗流路54と、ポンプ55と、濾過器56とを備えている。生物処理水貯槽51が上記逆洗手段を備えることにより、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水の一部を、流路35を経由させ、分離膜モジュール32の逆洗用に供給できる。
生物処理水貯槽51は、濾過器56を備えることにより、分離膜モジュール32が備える分離膜の内側に、不純物が付着することを防止できる。
生物処理水貯槽51は、流路52に接続されている。流路52は、生物処理水貯槽51から化学処理部4に、生物処理水を供給する流路である。流路52には、ポンプ53が設けられている。これにより化学処理部4に生物処理水を供給しやすくなる。
化学処理部4は、第1の凝集槽61と、第2の凝集槽62と、第3の凝集槽63と、沈殿槽64と、処理水貯槽71とを備えている。
第1の凝集槽61は、4価のセレンを溶解する溶解液(生物処理水)と、凝集剤とを混合する槽である。これにより、化学処理部4は上記4価のセレンを0価のセレンに還元でき、又は金属セレンを含有する難溶性塩を生成できる。
第1の凝集槽61は、流路52に接続されている。これにより、第1の凝集槽61に、生物処理水が貯留される。
第1の凝集槽61には、排出口61aが設けられている。これにより、第1の凝集槽61内の貯留された液体が、第2の凝集槽62に排出される。
第1の凝集槽61は、凝集剤供給手段65を有している。凝集剤供給手段65は、第1の凝集槽61に凝集剤を供給できる形態であれば特に限定されない。凝集剤としては、生物処理水中の4価のセレンを0価の金属セレンに還元できる形態、又は難溶性塩を生成できる形態であれば特に限定されない。
凝集剤の好ましい例としては、Fe3+、Cu2+、Zn2+、Ag、Al3+、Mg2+、Ca2+、及びBa2+からなる群より選ばれる少なくとも一つのイオンを水溶液中で生成する化合物が好ましい。凝集剤としては、塩化鉄(III)、硫酸銅、硫酸亜鉛、塩化銀、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、及び塩化バリウム等が例示される。
第2の凝集槽62は、第1の凝集槽61から排出された液体と、pH調整剤とを混合し、上記液体のpHを調整する槽である。
第2の凝集槽62は、第1の凝集槽61と隣接するとともに、第1の凝集槽61の後段に設けられている。これにより、第2の凝集槽62には、第1の凝集槽61から排出された液体が貯留される。
第2の凝集槽62には、排出口62aが設けられている。これにより、第2の凝集槽62に貯留された液体が、第3の凝集槽63に排出される。
第2の凝集槽62は、pH調整剤供給手段66を有している。pH調整剤供給手段66は、第2の凝集槽62にpH調整剤を供給できる形態であれば特に限定されない。
pH調整剤供給手段66で用いることができるpH調整剤としては、特に限定されないが、苛性ソーダ等が例示される。
第3の凝集槽63は、第2の凝集槽62から排出された液体と、凝集助剤とを混合し、金属セレン等を含有する凝集体の粗大化を促進する槽である。これにより後述する沈殿槽64において、上記凝集体が沈殿しやすくなる。
第3の凝集槽63は、第2の凝集槽62と隣接するとともに、第2の凝集槽62の後段に設けられている。これにより、第3の凝集槽63には、第2の凝集槽62から排出された液体が貯留される。
第3の凝集槽63には、排出口63aが設けられている。これにより、上記液体、及び上記凝集体が、沈殿槽64に排出される。
第3の凝集槽63は、凝集助剤供給手段67を有している。凝集助剤供給手段67は、第3の凝集槽63に凝集助剤を供給できる形態であれば特に限定されない。
凝集助剤としては、金属セレン等を含有する凝集体の粗大化を促進できる形態であれば、特に限定されない。凝集助剤としては、アニオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤、及び両性高分子凝集剤等が例示される。
沈殿槽64は、第3の凝集槽63から排出された液体から、金属セレン等を含有する凝集体を汚泥として沈殿させる槽である。上記凝集体を沈殿させることにより、上記液体から金属セレンを分離できる。
沈殿槽64は、第3の凝集槽63と隣接するとともに、第3の凝集槽63の後段に設けられている。これにより、沈殿槽64には、第3の凝集槽63から排出された液体が貯留される。
沈殿槽64の底部は、流路68と接続されている。流路68は、金属セレンを含有する沈殿等の凝集体を沈殿槽64から排出する流路である。流路68には、ポンプ69が設けられている。これにより、金属セレン等を含有する凝集体が沈殿槽64の底部に沈殿しやすくなる。そのため、沈殿槽64が沈殿槽64内の貯留液から上記凝集体を分離できる。
沈殿槽64は、流路72に接続されている。流路72は、沈殿槽64から処理水貯槽71に、沈殿槽64の上澄み液を処理水として、供給する流路である。これにより、沈殿槽64の上澄み液が、処理水貯槽71に排出される。
処理水貯槽71は、排水処理システム1により処理された処理水を貯留する槽である。処理水貯槽71は、流路72に接続されている。これにより、処理水貯槽71に、処理水が貯留される。
<第1の実施形態>
以下、上述した排水処理システム1を用いた、本発明の第1の実施形態の排水処理方法を説明する。
本実施形態の排水処理方法は、セレンを含有する排水の処理方法である。本実施形態の排水処理方法は、前処理工程と、生物処理工程と、分離工程と、凝集沈殿工程とを有する。
(前処理工程)
本実施形態の排水処理方法では、前処理工程を行うことが好ましい。前処理工程では、前処理部2において、生物処理工程を行うための前段の処理を行う。まず、前処理工程では、図示略の工業施設から排出された、セレンを含有する排水が流路12を経て、原水貯槽11に供給される。次に、原水貯槽11に貯留された排水は、流路13を経て、滅菌器21に供給される。
滅菌器21では、排水を滅菌する滅菌処理が行われる。これにより、後段の生物処理工程の処理効率が低下しにくくなる。
滅菌器21で滅菌された排水は、流路22を経て濾過器23に供給される。
濾過器23では、排水中の不純物を除去する前濾過処理が行われる。これにより、後段の分離工程の際に、分離膜モジュール32が備える分離膜の閉塞等を低減しやすくなる。
濾過器23で前濾過処理が施された排水は、流路22を経てpH調整槽24に供給される。pH調整槽24では、排水にpH調整剤を供給する処理が行われる。
pH調整槽24でpH調整剤が供給された排水は、排出口24aから調整水貯槽25に排出される。調整水貯槽25に貯留された排水は、生物処理に適したpHに調整される。本実施形態においては、上記排水のpHを、6.0〜9.5に調整することが好ましい。
調整水貯槽25でpHが調整された排水は、流路27を経て生物処理槽31に供給される。
(生物処理工程)
生物処理工程では、生物処理槽31において、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、排水を処理する。
生物処理槽31においては、生物処理槽31内の貯留液に対して、散気管41から嫌気性ガスを導入し、上記微生物に嫌気性ガスを供給しながら生物処理工程を行うことができる。これにより、生物処理槽31内が嫌気条件に維持されるとともに、上記微生物によって、排水中の6価のセレンが4価のセレンに還元されやすくなる。
生物処理工程では、排水中の6価のセレンを4価のセレンに還元することが好ましく、6価のセレンのみを4価のセレンにのみ還元することがより好ましい。これにより、本実施形態の排水処理方法の処理効率が著しく向上する。
なお、生物処理工程では、本発明の効果を損なわない範囲で、6価のセレン、又は4価のセレンを0価のセレンに一部還元してもよい。
本実施形態においては、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物として、第1の微生物を用いることが好ましく、上述したSe7−1株の菌体を用いることがより好ましい。上記微生物として第1の微生物を用いる場合、第1の微生物を分散菌の形態で用いることが好ましい。この場合においては、生物処理槽31内の貯留液中の菌体数を2×10〜1×10cell/mLとすることが好ましい。
本実施形態においては、ガス供給源42から、嫌気性ガスを生物処理槽31内に供給できる。これにより、生物処理槽31内の気相の圧力を調整できる。よって、生物処理工程の際に、硫化水素等のガスが生物処理槽31内の気相で発生しても、ガス供給源42から嫌気性ガスを生物処理槽31内に供給することにより、生物処理槽31内の硫化水素を含むガスの一部をガス排気管46から大気中に排気できる。
本実施形態においては、生物処理工程で、排水に酸を供給できる。これにより、生物処理槽31内の貯留液に水素供与体を供給でき、上記微生物による還元反応が進行しやすくなる。
生物処理工程を行う時間は、2〜4時間とすることが好ましい。これにより、6価のセレンを4価のセレンに充分に還元でき、沈殿槽64内における金属セレンの析出量を増加させることができる。
本実施形態においては、生物処理槽31内の貯留液のpHを、6.5〜9.0とすることが好ましく、7.0程度とすることがより好ましい。これにより、上記微生物による還元反応が進行しやすくなる。
本実施形態においては、生物処理槽31内の貯留液の温度を、25〜40℃とすることが好ましく、33〜37℃程度とすることがより好ましい。これにより、上記微生物による還元反応が進行しやすくなる。
(分離工程)
上述した生物処理工程を施された排水には、主に4価のセレンが含まれており、一部、6価のセレンと、0価のセレンが含まれている。そこで、分離工程では、生物処理槽31において、生物処理工程後の生物処理水を、4価のセレンを溶解する溶解液と、上記微生物と、に分離する。
生物処理槽31においては、ポンプ36を作動させて分離膜モジュール32を用いることにより、4価のセレンを溶解する溶解液と、上記微生物とを分離できる。この際、散気管41から嫌気性ガスを散気し、分離膜モジュール32に導入することによって、分離膜モジュール32の分離膜(例えば中空糸膜等)の表面を洗浄しながら、効率よく分離を行うことができる。
本実施形態で上記微生物が嫌気性微生物である場合においては、散気管41から嫌気性ガスを散気しながら分離工程を行うことができる。これにより、生物処理槽31の液相内を嫌気性条件とすることができ、上記微生物による生物処理工程の効率を高めることができる。
散気管41から散気したガスは、生物処理槽31の液相から気相に移行する。この際、ブロアー45を作動させ、生物処理槽31の気相のガスを、ガス循環管44に回収できる。これにより、回収した上記ガスを、ガス導入管43を経由して、散気管41に再導入し、再利用できる。このように、生物処理槽31の気相と、生物処理槽31の液相との間でガスを循環させることにより、ガス供給源42から導入される嫌気性ガスの使用量を減らし、上記嫌気性ガスを無駄なく効率的に利用できる。
(凝集沈殿工程)
本実施形態の排水処理方法では、凝集沈殿工程を行うことが好ましい。
凝集沈殿工程では、化学処理部4において、4価のセレンを溶解する溶解液と、凝集剤とを混合して、上記溶解液から上記4価のセレンを析出させて沈殿除去する。
分離膜モジュール32で分離された生物処理水は、流路35を経て生物処理水貯槽51に供給され、一時的に生物処理水貯槽51に貯留される。上記生物処理水には、4価のセレンが主に含まれている。なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、6価のセレンを含んでいてもよい。
生物処理水貯槽51内の生物処理水は、一部が流路52を経て第1の凝集槽61に供給され、凝集剤供給手段65から供給された凝集剤と混合される。これにより、生物処理水中の4価のセレン(、又は6価のセレン)が、金属セレン又は難溶性塩として析出する。
第1の凝集槽61で凝集剤と混合された生物処理水は、その後、第2の凝集槽62でpHが調整され、第3の凝集槽63で金属セレン又は難溶性塩を含有する凝集体の粗大化が促進され、沈殿槽64に排出される。
沈殿槽64では、金属セレン又は難溶性塩を含有する沈殿物(汚泥)が重力沈降によって沈殿槽64の底部に沈殿することで、金属セレンと上澄み液とが分離され、セレンが除去される。
沈殿槽64で分離された上澄み液は、流路72を経て処理水貯槽71に貯留される。
以上説明した第1の実施形態によれば、6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、排水を処理する生物処理工程を有しているため、生物処理槽31における金属セレンの沈殿の発生を大幅に抑制できる。そのため、処理前の排水に含有されるセレンの大部分が、凝集沈殿工程を行う槽で金属セレン又は難溶性塩として沈殿する。よって、複数の異なる処理槽で別々にセレンを含有する沈殿物を処理する必要がなく、凝集沈殿工程を行う槽で発生した沈殿物を集中的に処理して廃棄するだけで済む。したがって、本実施形態の排水処理方法によれば、排水中のセレンを簡便に除去できる。
また、第1の実施形態によれば、上記生物処理工程を行った後に、凝集沈殿工程を行うため、セレンを多く含有する排水でも凝集剤の使用量を増やすことなく、セレンの濃度を排水基準値未満に処理できる。
また、第1の実施形態においては、ガス排気管46から大気中に生物処理槽31内の気相のガスの一部を排気できるため、生物処理工程に起因して硫化水素等のガスが生物処理槽31内で発生しても、これらのガスの充満を低減できる。
<第2の実施形態>
次に、上述した排水処理システム1を用いた、本発明の第2の実施形態の排水処理方法を説明する。
第2の実施形態の排水処理方法においては、上述した第1の実施形態の排水処理方法の分離工程が、分離膜モジュール32を用いて分離を行う運転ステップと、分離膜モジュール32による分離を停止する停止ステップと、を含む。第2の実施形態の排水処理方法は、分離工程が運転ステップと、停止ステップとを含む点において異なり、これ以外は、第1の実施形態の排水処理方法と同様である。
図1に示す排水処理システム1では、生物処理水貯槽51に貯留された生物処理水の一部を、逆洗流路54、及び流路35を介して、分離膜モジュール32の逆洗用として供給できる。よって、上記停止ステップで、分離膜モジュール32が備える分離膜を4価のセレンを溶解する溶解液である生物処理水で逆洗できる。
本実施形態の排水処理方法においては、第1の実施形態の排水処理方法と同様の作用効果が得られるほか、分離膜モジュール32が備える分離膜の閉塞などを効果的に解消できる。そのため、上記停止ステップを行った後に、分離膜モジュール32を用いて分離を行う運転ステップを行うことで、分離工程における分離効率が低下しにくく、セレンを含有する排水を効率的に処理できる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が加えられてよい。
例えば、上述した排水処理システム1は、前処理部2を備える構成であるが、前処理部2を備えない構成としてもよい。同様に、上述した実施形態例における排水処理方法では、前処理工程を行っているが、前処理工程を行わずに、セレンを含有する排水に対して、生物処理工程を行ってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施例においては、セレンを含有する排水を、排水処理システム1を使用して、実施形態例に示した処理方法により処理した。
本実施例におけるセレンを含有する排水としては、石炭火力発電所の排水を用いた。
(実施例1)
石炭火力発電所の排水に、セレン酸を添加し、セレン濃度を0.5〜2mgSe/Lとし、乳酸を添加し、乳酸の濃度を100mg/Lに調整した。
6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物として、タウエラ・エスピー(Thauera sp.)JPCC Se7−1株(NITE P−1465)を用いた。pH7.0、HRT4.0h、水温33℃の条件下で生物処理工程を行った。
分離工程は、孔径0.05μmの中空糸膜(三菱ケミカル社製)を備える分離膜モジュールを用い、LV75m/hの条件下で窒素曝気をしながら行った。
分離工程後の生物処理水を撹拌しながら、第1の凝集槽61でポリ硫酸第二鉄(タイキ薬品社製)を50mg−Fe/L添加し、第2の凝集槽62でpH7.0に調整し、第3の凝集槽63で高分子凝集剤ダイヤフロックAP120C(三菱ケミカル社製)を1mg/L添加した。その後、沈殿槽64で沈降分離を行い、処理水貯槽71に処理水を得た。処理水のセレン濃度を測定した結果、0.005mg/L未満であった。
また、実施例1で得られた処理水中のセレン濃度の経時的変化を図2に示す。
(比較例1〜3)
上記生物処理工程と、上記分離工程とを行わずに、表1に示すように凝集剤の濃度を変更した以外は実施例1と同様にしてセレンを含有する排水の処理を行った。得られた処理水中のセレン濃度を測定し、その結果を表1に示す。
Figure 2019042714
図2中、横軸に平行な点線は、セレンの排水基準である0.1mg/Lを示している。また、図2中、「T−Se」は、処理水中の全セレン濃度を示し、「SeO(6価)」は、処理水中の6価のセレンの濃度を示し、「SeO(4価)」は、処理水中の4価のセレンの濃度を示している。実施例1の処理水中のセレン濃度は、図2に示す試験時間において、金属セレン、6価のセレン、及び4価のセレンのいずれについても、排水基準値未満であった。
表1に示すように、実施例1では、生物処理工程を行ったうえで、凝集剤の濃度を50mg−Fe/Lとすることで、セレン濃度が0.005mg/L未満である処理水が得られた。これに対して、生物処理工程を行わない比較例1〜3では、凝集剤の濃度を50mg−Fe/L以上に増やしても、処理水中のセレン濃度を排水基準である0.1mg/L未満にできなかった。
以上、実施例で説明したように、本実施例の排水処理方法では、凝集剤を多量に使用せずに、処理後の排水のセレン濃度を排水基準の0.1mg/L未満にできる。即ち、セレンを多く含有する排水でも凝集剤の使用量を増やすことなく、排水基準の0.1mg/L未満に処理できる。
1…水処理システム、11…原水貯槽、21…滅菌器、23…濾過器、24…pH調整槽、25…調整水貯槽、31…生物処理槽、51…生物処理水貯槽、61…第1の凝集槽、62…第2の凝集槽、63…第3の凝集槽、64…沈殿槽、71…処理水貯槽

Claims (5)

  1. セレンを含有する排水の処理方法であって、
    6価のセレンを4価のセレンに還元する微生物を用いて、前記排水を処理する生物処理工程と、
    前記生物処理工程で得られる生物処理水を、4価のセレンを溶解する溶解液と、前記微生物とに、分離膜を用いて分離する分離工程と、
    前記溶解液と、凝集剤とを混合して、前記溶解液から前記4価のセレンを析出させて沈殿除去する凝集沈殿工程と、
    を有する、排水処理方法。
  2. 前記微生物が嫌気性細菌である、請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記分離膜の下方から、嫌気性ガスを散気しながら前記分離工程を行う、請求項1又は2に記載の排水処理方法。
  4. 前記嫌気性ガスを回収し、回収した嫌気性ガスを再利用する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の排水処理方法。
  5. 前記分離工程が、分離膜を用いて分離を行う運転ステップと、前記分離膜による分離を停止する停止ステップと、を含み、
    前記停止ステップで、前記分離膜を前記溶解液で逆洗する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の排水処理方法。
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