JP2019042387A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2019042387A
JP2019042387A JP2017171317A JP2017171317A JP2019042387A JP 2019042387 A JP2019042387 A JP 2019042387A JP 2017171317 A JP2017171317 A JP 2017171317A JP 2017171317 A JP2017171317 A JP 2017171317A JP 2019042387 A JP2019042387 A JP 2019042387A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
absorbent
absorbent core
recess
core wrap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017171317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6922566B2 (ja
Inventor
竜祐 尾▲崎▼
Ryusuke Ozaki
竜祐 尾▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=65813347&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2019042387(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2017171317A priority Critical patent/JP6922566B2/ja
Publication of JP2019042387A publication Critical patent/JP2019042387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6922566B2 publication Critical patent/JP6922566B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

【課題】吸収性コアに設けられた凹部を維持することのできる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品100は、高吸収性ポリマー22を含む吸収性コア21と、吸収性コア21に積層される2以上のシート30とを備える。吸収性物品100には、吸収性コア21に凹部40が設けられ、吸収性コア21の凹部40おいてシート30が互いに接着された接着部50が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、紙おむつや尿パッドといった吸収性物品に関する。
従来、紙おむつ、尿パッドや生理用ナプキンといった吸収性物品が知られている。吸収性物品には、着用者から排泄される尿や経血などの液体を吸収する吸収体が設けられている。吸収体としては、パルプやレーヨンなどの繊維材料及び高吸収性ポリマーが、シートの間に設けられたものが知られている。
吸収性物品の搬送過程や着用時に、吸収性コアに含まれる高吸収性ポリマーが吸収体内で移動して、高吸収性ポリマーが偏って配置されることがある。高吸収性ポリマーが吸収体内で偏って配置されると、装着感が悪化すると共に、吸収性能が悪化する。そこで、吸収体を厚み方向に圧縮した圧搾部(凹部)を複数形成することによって、高吸収性ポリマーの移動を抑制することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−100262号公報
本件は、吸収性コアに設けられた凹部を維持することのできる吸収性物品を提供することを目的の一つとする。
ここで開示する吸収性物品は、高吸収性ポリマーを含む吸収性コアと、前記吸収性コアに積層される2以上のシートとを備え、前記吸収性コアに凹部が設けられ、前記吸収性コアの前記凹部において前記シートが互いに接着された接着部が設けられている。
本件で示す吸収性物品によれば、吸収性コアの凹部において設けられる接着部によって、凹部を維持することができる。
実施形態に関する紙おむつ(吸収性物品)の展開図である。 図1のII−II矢視断面図である。 第二実施形態に関する紙おむつの断面図であり、図1のII−II矢視断面図に対応する箇所を示す。 第三実施形態に関する紙おむつの断面図であり、図1のII−II矢視断面図に対応する箇所を示す。 第四実施形態に関する紙おむつの断面図であり、図1のII−II矢視断面図に対応する箇所を示す。
以下、本件を実施するための形態を説明する。下記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
実施形態で述べる吸収性物品は、着用者に装着され、着用者から排泄される尿や経血といった液体の水分を吸収し保持する衛生用品である。この吸収性物品には、テープ型やパンツ型の紙おむつ(いわゆる「使い捨ておむつ」)といった吸収体を備えた吸収性物品のほか、尿パッド、生理用ナプキン、パンティーライナーといった吸収体のみを備えた吸収性物品なども含まれる。以下の実施形態では、吸収性物品としてパンツ型の紙おむつを例示する。
本実施形態では、紙おむつについて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃と後身頃との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、紙おむつが着用者に装着された状態(以下「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(内側)を肌対向面側とし、肌対向面側の反対側(外側)を肌非対向面側とする。さらに、肌対向面側と肌非対向面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。その他、厚み方向から視ることを平面視とする。
紙おむつにおける各構成の向きについては、例えば長手方向に沿うと表現する場合に、長手方向と平行なことだけでなく、ほぼ長手方向と平行なことも含むものとする。具体的には、長手方向に対する傾斜角度が45°未満で延在することを長手方向に沿うものとする。同様に、幅方向や厚み方向といった各方向に沿うと表現する場合についても、各方向に対する傾斜角度が45°未満で延在することを意味する。なお、本明細書において、例えば「1〜100」との数値範囲の表記は、その下限値「1」及び上限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。
[I.第一実施形態]
[I−1.構成]
[I−1−1.基本構成]
図1及び図2を参照して、紙おむつ100の基本的な構成を説明する。なお、図2の断面図では、各構成を把握しやすくするため、各シート類の厚みを誇張して示している。後述する図3〜5の断面図も同様である。
図1では、幅方向の中心線Aを基準として対称に紙おむつ100が形成されている。この紙おむつ100は、長手方向に沿って前身頃100A、股下部100B、及び後身頃100Cの三つの領域に大別される。股下部100Bは、紙おむつにおいて着用時に着用者の股下に位置する領域である。
紙おむつ100は、股下部100Bに積層体10を備えている。積層体10は、吸収性コア21を有する吸収体20を備えている。また、積層体10は、吸収性コア21に積層される2以上のシート30を備えている。すなわち、積層体10は、吸収体20とシート30とが積層された、マット状の積層構造体である。吸収性コア21には、凹部40が設けられている。そして、吸収性コア21の凹部40において、2以上のシート30が互いに接着された接着部50が設けられている。シート30は、吸収性コア21を挟んで互いに対向して少なくとも一対が備えられている。シート30は、吸収性コア21を被覆する、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とを有している。また、シート30は、吸収体20の表面に配置される、トップシート33とバックシート34とを有している。
以下、紙おむつ100の各構成要素について説明する。
〔吸収性コア〕
吸収性コア21は、液体を吸収して保持するマット状の部材である。吸収性コア21は、高吸収性ポリマー(SAP(Superabsorbent polymer)、高吸水性高分子あるいは高吸水性樹脂とも称される)22と、繊維材料23とを含んでいる。吸収性コア21は、繊維材料23に高吸収性ポリマー22が混合されることにより形成されている。繊維材料23は、親水性を有する極細の繊維が絡まり合って形成されている。高吸収性ポリマー22は、繊維材料23に混合されることにより、通常、繊維材料23に埋没保持されている。高吸収性ポリマー22は、繊維材料23によって拡散された液体を吸収し保持することができる。
高吸収性ポリマー22としては、使い捨ておむつや尿パッドのような吸収性物品における吸収体の材料として用いられている各種公知のものを用いることができる。高吸収性ポリマー22としては、例えば、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物等のデンプン系;ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物等のセルロース系;アクリル酸(塩)重合体、ポリビニルアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物等の合成ポリマー系の物を用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。高吸収性ポリマー22の形状は特に限定されないが、例えば、粒状、粉体状、ペレット状、ゾル状、フィルム状、繊維状等のものを用いることができる。
繊維材料23としては、例えば,パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系の繊維や;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施したものが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔吸収体〕
吸収体20は、着用者から排泄される尿や経血といった液体の水分(以下「排泄水分」という)を吸収して保持する吸液性をもつマット状(あるいはパッド状)の部材である。図1に示すように、紙おむつ100には、前身頃100A、股下部100B、及び後身頃100Cに亘って長手方向に延びる吸収体20が内蔵されている。ここでは、前身頃100A及び後身頃100Cよりも股下部100Bのほうが幅方向寸法の小さい、砂時計形状の吸収体20を例示する。ただし、吸収体20の平面視形状は、上記したような砂時計形状に限らず、平面視で矩形(すなわち幅方向寸法が一定)であってもよいし、それぞれ円形の前身頃100A及び後身頃100Cを結ぶダンベル形状であってもよい。
吸収体20は、吸収性コア21とコアラップシート31,32とを有している。吸収体20は、吸収性コア21がコアラップシート31,32によって被包(ラップ)されることで形成されている。中でも、上側コアラップシート31は、吸収性コア21の肌対向面側(図2中の上面側)を被覆する。また、下側コアラップシート32は、吸収性コア21の肌非対向面側(図2中の下面側)を被覆する。
上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32は、吸収性コア21を被覆するシート状の部材である。上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32によって吸収性コア21が被包されることで、吸収性コア21の定形性が確保される。上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32は、側端部において互いに接着されている。
上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32は、吸収性物品に用いられている公知の材料で形成することができる。例えばティッシュペーパーのような紙;スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、SMS(Spunbound Meltblown Spunbound)不織布等を用いることができる。
〔積層体〕
積層体10は、吸収体20の両主面側にトップシート33とバックシート34とがそれぞれ配置された積層構造体である。中でも、トップシート33は、吸収体20の肌対向面側の表面に配置される。また、バックシート34は、吸収体20の肌非対向面側の表面に配置される。トップシート33及びバックシート34と吸収体20とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。
トップシート33は、積層体10において最も肌対向面側に配置されるシート状の部材である。このトップシート33は、吸収体20よりも幅方向寸法が大きく、肌対向面側から吸収体20を被覆する。また、トップシート33は、紙おむつ100が装着された状態において、着用者の肌に接触して、排泄水分を透過させて吸収体20に吸収させる。このため、トップシート33は、少なくとも一部または全部が透水性をもつ材料で構成される。また、トップシート33は、着用時のフィット性のため、柔軟性が高い材料で構成されることが好ましい。また、装着状態での蒸れを抑えるため、通気性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
トップシート33を構成する材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を用いることができる。または、トップシート33としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維に親水化処理を施して,不織布にしたものを用いてもよい。トップシート33を構成する不織布としては、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアースルー不織布、メルトブローン不織布、SMS不織布等を用いることができる。
バックシート34は、積層体10で最も肌非対向面側に配置されるシート状の部材である。バックシート34は、吸収体20から肌非対向面側に排泄物が漏れるのを防ぐ。このため、バックシート34は、非透水性をもつ材料で構成される。また、バックシート34は、装着状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
バックシート34を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂シートを用いることができる。中でも、バックシート34としては、0.1〜0.4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性の熱可塑性樹脂シートを用いることが好ましい。このようなシートとしては、例えば、熱可塑性樹樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後に、延伸することにより得られるシートを用いることができる。
〔サイドシート、カバーシート〕
おむつ100は、積層体10に対して積層されるサイドシート35及びカバーシート36をさらに備えている。サイドシート35は、積層体10の幅方向側方に配置される。
また、カバーシート36は、積層体10の肌非対向面側に配置される。サイドシート35及びカバーシート36と積層体10とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって固定することができる。
サイドシート35は、積層体10の両側部に立体ギャザー71を形成するための部材である。サイドシート35は、シート33,34の幅方向側方のそれぞれに設けられている。サイドシート35は、トップシート33の幅方向側部において肌対向面側に積層されるとともに、バックシート34の幅方向側部において肌対向面側に積層される。
サイドシート35は、幅方向側方への液漏れを防ぐため、非透水性をもつ材料で構成されることが好ましい。サイドシート35としては、スパンボンド不織布を用いることができる。また、サイドシート35の一部は、紙おむつ100において最も肌対向面側に配置される(このことから、サイドシート35はトップシート33と同様に「トップシート」とも称される)。このように着用者に対して接触しうるサイドシート35としては、SMS不織布やSMMS(Spunbound Meltblown Meltblown Spunbound)不織布のようにメルトブローン層を含ませることにより、柔軟性を高めたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。あるいは、スパンボンド不織布をなす繊維の繊度や目付量が抑えられることにより、柔軟性を向上させたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
なお、「繊度」とは、繊維の繊維径(太さ)や断面積に対応するパラメータであり、所定の長さあたりの重量で表される。例えば、一本の繊維について9000mあたりのグラム数(デニール)が「繊度」として用いられる。
また、「目付量」とは、シートの厚みあるいは積層度合いに対応するパラメータであり、単位面積あたりの重量で表される。例えば、一平米あたりのグラム数が「目付量」として用いられる。
カバーシート36は、積層体10を肌非対向面側から被覆するシート状の部材である。カバーシート36は、紙おむつ100で最も肌非対向面側に配置されることで、バックシート34を補強し、バックシート34の手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。ここでは、バックシート34の幅方向側部において、サイドシート35を介してカバーシート36が重ねられる。カバーシート36として、肌対向面側から肌非対向面側に向けて第一カバーシート37、第二カバーシート38、第三カバーシート39の三つがこの順に積層されている。
第一カバーシート37は、バックシート34を介して吸収体20を肌非対向面側から被覆する(このことから、第一カバーシート37は「パッドカバーシート」とも称される)。
第二カバーシート38及び第三カバーシート39は、前身頃100A及び後身頃100C(図1参照)で第一カバーシート37よりも幅方向寸法が大きく設定され、装着状態で着用者の臀部や腰、腹などのまわりに配置される。第三カバーシート39は、紙おむつ100において最も肌非対向面側に配置される(このことから、第三カバーシート39は「アウターカバーシート」とも称され、第二カバーシート38は「インナーカバーシート」とも称される)。
カバーシート36を構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。特には、触感(手触り)を確保するために柔軟性の観点から、カバーシート36としては、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。
図1に示すように、前身頃100Aにおけるカバーシート36と後身頃100Cにおけるカバーシート36とは、それぞれの幅方向端縁部36aどうしが互いに貼り付けられる(いわゆる「サイドシール」)。このようにして、前身頃100A及び後身頃100Cの各カバーシート36が連設され、パンツ型の紙おむつ100が形成される。
〔ギャザー〕
次に、図1及び図2を参照して、紙おむつ100のギャザー70について述べる。
ギャザー70は、ゴムやポリウレタン、伸縮フィルムといった伸縮性をもつ部材(伸縮性部材)を伸張状態で不織布などのシートの間に挟んでホットメルトなどで固定することによって伸縮性をもたせたシート複合体から構成される。このシート複合体は、伸縮性部材が伸張状態からもと(自然長の状態)に戻ろうとする力(復元力、弾性力)で不織布などのシートに細かな皺が寄った状態となる。ここでは、伸縮性部材として糸状のゴム部材(以下「糸ゴム」と略称する)80を例示する。
この紙おむつ100には、糸ゴム80で形成されるギャザー70として、三種の糸ゴム81,82,83で伸縮性が付与された三種のギャザー71,72,73を例示する。一つは、サイドシート35の肌対向面側端縁部が第一糸ゴム81で皺寄せられた立体ギャザー71(「サイドギャザー」とも称される)である。もう一つは、第二カバーシート38及び第三カバーシート39(図2参照)が第二糸ゴム82(一箇所のみに符号を付す)で皺寄せられたタミーギャザー72である。更にもう一つは、サイドシート35の肌非対向面側において幅方向端縁部が第三糸ゴム83(図1では図示省略)で皺寄せられたセカンド立体ギャザー73(図1では図示省略)である。
立体ギャザー71は、排泄箇所の周縁で着用者に対する追従性を高めることにより、排泄物の幅方向側方への漏れを防ぐために設けられる。詳細に言えば、図2に示すように、立体ギャザー71では、サイドシート35の肌対向面側における幅方向内側の端縁部に位置するシート部35a,35bが折り曲げられて重ねられる。これらのシート部35a,35bによって、長手方向に延在する第一糸ゴム81が囲まれている。
タミーギャザー72は、着用者の臀部や下腹部に対する追従性を高めるために設けられる。詳細に言えば、タミーギャザー72では、平織物における縦糸または経糸のように、幅方向に延びる複数の第二糸ゴム82が、第二カバーシート38及び第三カバーシート39(図2参照)の間に介装されている。
セカンド立体ギャザー73は、股下部100Bで追従性を高めるために設けられる。詳細に言えば、セカンド立体ギャザー73では、サイドシート35の肌非対向面側における幅方向外側の端縁部に第三糸ゴム83が設けられる。
その他、上述したギャザー71,72,73に加えてまたは替えて、着用者の脚部の付け根に対する追従を高めるためのレッグギャザーを設けてもよい。
[I−1−2.詳細構成]
上述のように構成された紙おむつ100における股下部100Bの幅方向中央では、肌対向面側から肌非対向面側へ向けて、トップシート33、上側コアラップシート31、吸収性コア21、下側コアラップシート32、バックシート34、カバーシート36の順に各部材が積層されている。
次に、図1,2を参照して、紙おむつ100の詳細な構成を述べる。
〔凹部〕
凹部40は、少なくとも吸収性コア21において、そのマット状の部材の一部が厚み方向に対して周囲よりも低く落ちこんでいる部位をいう。このような凹部40としては、例えば、吸収性コア21が厚み方向(積層方向)に凹設されることで底部が形成されて、この底部が吸収性コア21の周囲の部分よりも低く落ちこんでいる態様が挙げられる。または、吸収性コア21を厚み方向に貫通する孔部が形成されて、この孔部が周囲の吸収性コア21よりも低く落ちこんでいる態様が挙げられる。または、2以上の吸収性コア21が隣接して配置されることで、隣接した吸収性コア21の間に間隙が形成されて、この間隙の部分が周囲の吸収性コア21よりも低く落ちこんでいる態様が挙げられる。なお、隣接した吸収性コア21の間に間隙が形成される場合には、2以上の吸収性コア21が互いの間に空間を設けて配置されることで、この空間によって間隙が形成される場合が含まれる。また、端部の厚みが減少している吸収性コア21が、この端部において他の吸収性コア21と接するようにして配置されることで、端部の厚みが減少している箇所によって間隙が形成される場合が含まれる。凹部40は、着用者への紙おむつ100のフィット性や吸収力及び保持力を高めるために設けられる。
吸収性コア21が厚み方向に凹設されることで凹部40が形成される場合には、少なくとも吸収性コア21が凹設されていればよい。また、この場合には、凹部40は、吸収性コア21に加えて、上側コアラップシート31、下側コアラップシート32、トップシート33、及びバックシート34から選ばれる少なくとも1以上のシートが凹設されていてもよい。例えば、吸収体20の肌対向面側から、吸収性コア21と上側コアラップシート31とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。また、吸収体20の肌非対向面側から、吸収性コア21と下側コアラップシート32とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。また、吸収体20の肌対向面側と肌非対向面側の両側から、吸収性コア21と上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。また、積層体10の肌対向面側から、吸収体20とトップシート33とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。また、積層体10の肌非対向面側から、吸収体20とバックシート34とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。また、積層体10の肌対向面側と肌非対向面側の両側から、吸収体20とトップシート33とバックシート34とが凹設されることで、凹部40が形成されていてもよい。本実施形態では、積層体10の肌対向面側と肌非対向面側の両側において、吸収体20とトップシート33とバックシート34とに長手方向及び幅方向の双方に交差する領域が凹設されており、これによって凹部40が形成されている場合を例に挙げて説明する。
凹部40の形成方法は、特に限定されず、例えば、高吸収性ポリマー22及び繊維材料23を含む吸収性材料を堆積してマット状の吸収性コア21を作製する場合において、吸収性材料を、凹部40の位置に少なく(薄く)堆積して、その他の部分に多く(厚く)堆積することで形成することができる。さらに、凹部40を形成した吸収性コア21を、上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32で被覆することで、吸収体20を得ることができる。この吸収体20に、トップシート33及びバックシート34を積層することで、積層体10を得ることができる。
本実施形態では、凹部40は、長手方向及び幅方向の双方に対して交差するように線状(すなわち溝状)に延設される。なお、凹部40は、吸収性コア21のうち幅方向の端縁(端部領域)を除いて設けられている。
図1に示すように、凹部40には、長手方向に対して、幅方向一方(例えば右方)に傾斜して交差する複数の第一傾斜部41(一箇所のみに符号を付す)と、幅方向他方(例えば左方)に傾斜して交差する複数の第二傾斜部42(一箇所のみに符号を付す)とが設けられている。すなわち、これらの傾斜部41,42(外挿線)は、平面視で格子形状(グリッドパターン)をなす。また、図2に示すように、凹部40は、積層体10に対して、肌対向面側に第一凹部43が成形され、肌非対向面側に第二凹部44が成形される。
上述した凹部40によれば、凹部40の延在箇所で吸収体20やこれに加えてトップシート33及びバックシート34、延いては紙おむつ100が折れ曲がりやすくなり、着用者に対する紙おむつ100のフィット性が確保される。また、凹部40を通じて空気が流通することで、通気性が確保される。また、凹部40に沿って排泄水分を拡散させることで、吸収体20及び吸収性コア21の吸収箇所を全体に分散させることにより、吸収体20及び吸収性コア21の吸収力及び保持力を高めることができる。
上記の説明では、凹部40が積層体10の肌対向面側及び肌非対向面側の両面に設けられている場合を例に挙げて説明した。凹部40の構成はこれに限定されず、肌対向面側及び肌非対向面側のいずれか一方の面に設けられていてもよい。この場合、凹部40は、肌対向面側の面に設けられていることが好ましい。
〔接着部〕
次に、凹部40において一対のシート30が互いに接着された接着部50を説明する。具体的には、平面視で吸収性コア21の凹部40の位置において形成された接着部50を述べる。
接着部50は、上側コアラップシート31、下側コアラップシート32、トップシート33、及びバックシート34から選ばれる少なくとも2以上のシートが接着されることで形成される。また、3以上のシートが積層された状態で接着されることで形成されてもよい。例えば、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、トップシート33と上側コアラップシート31とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、下側コアラップシート32とバックシート34とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、トップシート33とバックシート34とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、トップシート33と上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とバックシート34とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。また、トップシート33と上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とバックシート34とが接着されることで、接着部50が形成されていてもよい。本実施形態では、トップシート33と上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とバックシート34とがこの順で積層されると共に、これらが接着されることで、接着部50が形成されている場合を例に挙げて説明する。
接着部50を形成する手法は、特に限定されず、例えば、シート30を超音波で溶着してもよく、シート30をヒートシールで溶着してもよく、シート30をホットメルト接着剤等の接着剤で接着してもよい。すなわち、シート30は接着部50において、超音波溶着されていてもよく、ヒートシール溶着されていてもよく、ホットメルト接着剤で接着されていてもよい。本実施形態では、シート30が超音波溶着されている場合を例に挙げて説明する。
超音波溶着は、振動子で生成された振動エネルギーがブースターで増幅されて、ホーンと呼ばれる共鳴体を通じて接着対象に伝えられることによって行われる。2以上のシート30を積層した状態で、接着部50を設ける位置にホーンを接触させて超音波振動を加えることにより、超音波による振動エネルギーによって互いに接触するシート30の界面において摩擦による摩擦熱が発生する。そして、この摩擦熱によってシート30が溶融することでシート30が溶着して、接着部50を形成することができる。
本実施形態では、上述の通り、凹部40を形成した吸収性コア21を上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32で被覆して吸収体20を得て、さらに吸収体20をトップシート33及びバックシート34で被覆することで積層体10を得ている。このとき、上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32が吸収性コア21に密着することで、吸収性コア21、上側コアラップシート31、及び下側コアラップシート32が凹設されている。一方、トップシート33及びバックシート34は吸収体20に密着しておらず、積層体10の表面で凹設されていない状態となっている。すなわち、トップシート33と上側コアラップシート31、及び下側コアラップシート32とバックシート34の間には、吸収体20表面に存在する凹部40の深さ分の空隙が存在している。
この状態の積層体10に対して、接着部50を設ける位置にホーンを接触させて超音波振動を加える。このとき、積層体10に対して厚み方向からホーンを押し付けることで、トップシート33と上側コアラップシート31、及び下側コアラップシート32とバックシート34の間に存在する空隙における空気を押し出すことができる。また、吸収体20内部の上側コアラップシート31と下側コアラップシート32との間に存在する吸収性コア21を、接着部50を設ける位置から押し出すことができる。そして、積層体10の接着部50を設ける位置において、トップシート33と上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とバックシート34とをこの順で接着することができる。このように接着によって積層体10が圧縮されて、積層体10の表面が厚み方向に対して周囲よりも低く落ちこむことで、凹部40を形成することができる。
上述したように、接着部50が設けられることで積層体10に凹部40が形成される。そして、接着部50が連続して複数個設けられることで、隣接する接着部50の間でトップシート33及びバックシート34が接着部50の形状にあわせて厚み方向に凹むように変形を受けることで、積層体10に凹部40が溝状に延設されることになる。さらに、連続して複数個設けられた接着部50が交差するように配置されることで、凹部40が格子形状をなすようにして形成される。図1に示すように、本実施形態では、格子形状をなす凹部40の交点に接着部50が設けられている。また、格子形状に含まれる各格子の一辺をなす第一傾斜部41及び第二傾斜部42に接着部50が設けられている。ここでは、各格子の一辺に2点の接着部50が設けられている。
このように、ドット状の接着部50が、一定間隔をあけて断続的に設けられている。接着部50の配置される態様はこれに限定されず、接着部50はライン状またはストライプ状のようにして、連続的に設けられていてもよい。または、接着部50は、面状に設けられていてもよい。
なお、接着部50が設けられた箇所では、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが接着することで、吸収性コア21の厚みが狭まるか、吸収性コア21が分断されることになる。このため、接着部50においては、吸収体20内部での繊維材料23を介した液体の拡散が妨げられる傾向にある。したがって、吸収体20に吸収された液体の拡散性の低下を抑えて、液体を吸収体20全体に広げることで吸収体20の吸収性を保つ観点からは、接着部50は、断続的に設けられることが好ましい。
図2に示すように、接着部50では、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが、接着部50において互いに接着される。また、トップシート33とバックシート34とが、接着部50において互いに接着される。より具体的には、接着部50では、肌対向面側から肌非対向面側へ向けて、トップシート33、上側コアラップシート31、下側コアラップシート32、バックシート34の順に各部材が積層されて、これらが接着されている。すなわち、本実施形態の接着部50では、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが直接に接して接着されている。
なお、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが互いに接着されるとは、本実施形態のように上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが直接接着された態様のみならず、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32との間に任意の層(例えば高吸収性ポリマー22及び繊維材料23を含む層等)が介在した態様を包含する意味である。
同様に、トップシート33とバックシート34とが互いに接着されるとは、トップシート33とバックシート34とが直接接着された態様のみならず、トップシート33とバックシート34との間に任意の層(例えば高吸収性ポリマー22及び繊維材料23を含む層や、上側コアラップシート31及び下側コアラップシート32等)が介在した態様を包含する意味である。
ここで、凹部40において、高吸収性ポリマー22及び繊維材料23が介在して接着部50が形成される場合には、超音波によるシート30の溶着をした際に、接着部50における接着強度が低下する傾向にある。この場合、例えば紙おむつ100の使用時において、吸収性コア21が排泄水分を吸収して膨潤した場合には、接着部50において接着されていたシート30が剥がれてしまい、凹部40を維持することができなくなることがある。そうすると、凹部40の形成による紙おむつ100の装着感や吸収力及び保持力の向上が望めなくなる。
このため、接着部50の接着強度を高める観点からは、吸収性コア21において、凹部40が設けられた領域である凹部領域61における高吸収性ポリマー22及び繊維材料23の含有量が低いことが好ましい。中でも、凹部領域61において高吸収性ポリマー22及び繊維材料23が実質的に含まれないことがより好ましい。
上述の通り、凹部領域61において高吸収性ポリマー22の含有量が実質的に含まれないことが好ましいが、繊維材料23が含まれる場合には、凹部40の設けられた領域における紙おむつ100の柔らかさが増し、クッション性が良好となる傾向にある。また、吸収性コア21の凹部40の設けられた領域に繊維材料23が含まれる場合には、繊維材料23を介して、吸収性コア21において、凹部領域61とは他の領域であって凹部40が設けられていない領域である非凹部領域62の間での水分の移動が容易となる。このようにして吸収性コア21全体で水分を吸収及び保持することで、吸収性コア21の吸収力及び保持力が向上する傾向にある。このため、接着強度を確保しつつ、クッション性、吸収力及び保持力を発揮させる観点からは、凹部領域61において高吸収性ポリマー22が実質的に含まれず、且つ繊維材料23が含まれることが好ましい。
ここで、高吸収性ポリマー22の含有量は、吸収性コア21において、凹部領域61における含有量と、非凹部領域62における含有量との関係で表すことができる。すなわち、接着部50における接着強度を高める観点からは、吸収性コア21において、凹部領域61の方が非凹部領域62よりも高吸収性ポリマー22の含有量が少ないことが好ましい。同様に、接着部50における接着強度を高める観点からは、吸収性コア21において、凹部領域61の方が、非凹部領域62よりも繊維材料23の含有量が少ないことが好ましい。
さらに、凹部領域61の中でも、少なくとも接着部50において高吸収性ポリマー22の含有量が抑えられれば、他の領域に高吸収性ポリマー22が含まれていたとしても、比較的に接着部50での接着強度を高めることができる。そこで、高吸収性ポリマー22の含有量は、吸収性コア21の凹部40が設けられた領域において、接着部50と重畳する領域である接着領域63における含有量と、接着領域63とは他の領域であって接着部50と重畳していない非接着領域64における含有量との関係で表すことができる。すなわち、接着部50における接着強度を高める観点からは、吸収性コア21の凹部領域61において、接着領域63の方が非接着領域64よりも高吸収性ポリマーの含有量が少ないことが好ましい。
なお、高吸収性ポリマー22または繊維材料23の含有量は、吸収性コア21の総質量に対する質量%で表すことができる。ここで、「実質的に含有しない」とは、高吸収性ポリマー22または繊維材料23の含有量が、吸収性コア21の総質量に対する固形分換算で、0.0〜3.0質量%であることを意味する。より好ましくは0.0〜1.0質量%であり、さらに好ましくは0.0〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.0〜0.01質量%である。
[I−2.作用及び効果]
本実施形態の紙おむつ100は、上述したように構成されるため、下記のような作用及び効果を得ることができる。
(1)従来より、吸収体を厚み方向に圧縮した圧搾部(凹部)を複数形成することによって、高吸収性ポリマーの移動を抑制することが提案されていた。しかしながら、吸収体を圧縮して凹部を形成しただけでは、凹部の維持に十分ではなかった。例えば、吸収体が液体を吸収して膨潤した場合には、圧縮された吸収体が押し広げられるように変形することで、凹部の形状を保つことが困難であった。そして、このように変形した場合には、凹部を形成したことによる機能が損なわれて、吸収性物品の装着感の低下を招くおそれがあり、吸収力及び保持力の低下を招くおそれがある。
紙おむつ100では、吸収性コア21に凹部40が設けられるとともに、凹部40において接着部50が設けられている。接着部50によってシート30が互いに接着されていることで、接着部50においてシート30に積層される吸収性コア21の定形性が高められている。したがって、紙おむつ100の着用時に吸収性コア21に含まれる高吸収性ポリマー22が排泄水分を吸収して膨潤したとしても、吸収性コア21の膨潤に伴う凹部40の変形を抑えてその形状を維持することができる。また、紙おむつ100の搬送過程又は保管過程においても、高吸収性ポリマー22の吸収性コア21中での移動を抑えて、凹部40の形状を維持することができる。よってフィット性の向上や通気性が確保されることによる、装着感の改善といった凹部40の効果を損なうことなく発揮させることができる。また、凹部40に沿って排泄された液体を拡散させることで、吸収性コア21の吸収箇所を全体に分散させることにより吸収性コア21の吸収力及び保持力を高めるといった凹部40の効果を損なうことなく発揮させることができる。また、接着部50は凹部40において設けられることで、接着部50は吸収体20の表面から比較的に奥まった箇所に位置することになる。このため、接着部50が着用者の肌面に対して直接に接触することが避けられて、接着部50による触感の低下が抑えられている。
(2)上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが、接着部50において互いに接着されることで、高吸収性ポリマー22の膨潤に伴って吸収性コア21が厚み方向に広がることによる形状変化を抑えることができる。そして、吸収性コア21の形状変化に伴う凹部40の変形を抑えてその形状を維持することができる。
(3)トップシート33とバックシート34とが、接着部50において互いに接着されることで、吸収性コア21の肌対向面側の表面に凹部40を形成すると共に、これを維持することができる。よって、凹部40による装着感の改善や、液体の拡散により吸収力及び保持力を高めるといった効果をより発揮させることができる。
(4)接着部50において、一対のシート30が超音波溶着されていることで、接着部50による接着力を高めることができる。また、凹部40の形成及び保持に寄与する。
(5)凹部40が溝状に設けられていることで、連続的に形成された凹部40を介して、空気又は液体が移動することができる。よって、凹部40による装着感の改善や、液体の拡散により吸収力及び保持力を高めるといった効果を向上させることができる。
(6)凹部40が肌対向面側の面に少なくとも設けられることで、肌対向面側に紙おむつ100が折れ曲がりやすくなり、着用者に対する紙おむつ100のフィット性が確保される。また、凹部40によって着用者の肌と吸収体20との間に空間が形成されることで、この空間を通じて空気が流通することで通気性が確保される。また、この空間を介して排泄された液体を拡散させることで、吸収体20の吸収箇所を分散させることにより、吸収体20の吸収力及び保持力を高めることができる。
(7)接着部50が断続的に設けられていることで、接着部50において接着力を保持しながら、接着部50の硬化による触感の低下を抑えることができる。また、吸収体20の接着されていない部分に存在する吸収性コア21を介して、吸収した液体を拡散させることができる。
(8)接着部50が一定間隔をあけて設けられていることで、着用者に対する凹部40の肌触りを均質化することができ、触感の低下抑制に寄与することができる。
(9)吸収性コア21において凹部領域61の方が非凹部領域62よりも高吸収性ポリマー22の含有量が少ないことで、凹部40に設けられる接着部50において高吸収性ポリマー22が接着に与える影響を抑えて、接着性を高めることができる。また、凹部40において高吸収性ポリマー22の膨潤によって生じる影響を軽減して、シート30の剥離や凹部40の変形を抑えることができる。
(10)凹部領域61において、接着部50と重畳する接着領域63の方が非接着領域64よりも高吸収性ポリマー22の含有量が少ないことで、接着部50における高吸収性ポリマー22の影響をより確実に抑えることができる。
[II.第二実施形態]
次に、紙おむつの第二実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[II−1.構成]
図3に示すように、本実施形態の紙おむつ101の積層体11は、第一実施形態の積層体10と同様に、吸収体20の両主面側にトップシート33とバックシート34とがそれぞれ配置されている。一方、積層体11では、接着部50において、下側コアラップシート32と上側コアラップシート31とが離隔して接着されている。この場合、下側コアラップシート32と上側コアラップシート31とは、これらの間に存在する繊維材料23を介在して接着している。このとき、下側コアラップシート32と上側コアラップシート31とは、高吸収性ポリマー22を介在して接着していてもよいが、高吸収性ポリマー22を介在せずに接着していることが好ましい。
[II−2.作用及び効果]
本実施形態の紙おむつ101は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
接着部50において、下側コアラップシート32と上側コアラップシート31とが、繊維材料23を介在して接着している。これにより、接着部50に存在する繊維材料23を介して、隣接する非凹部領域62、及び隣接する非接着領域64それぞれの間で水分を拡散させることができる。従って、接着部50を設けた場合であっても、吸収性コア21の全体で水分の吸収と保持を行うことができる。
[III.第三実施形態]
次に、紙おむつの第三実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[III−1.構成]
図4に示すように、本実施形態の紙おむつ102の積層体12は、第一実施形態の積層体10と同様に、吸収体20の両主面側にトップシート33とバックシート34とがそれぞれ配置されている。積層体12では、接着部50において、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とが直接に接して接着されている。これに対して、トップシート33及びバックシート34は、上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とにそれぞれ接着していない。
このような積層構造を有する積層体12は、例えば、まず第一実施形態と同様に、吸収性コア21を作製して、吸収性コア21を上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とで被覆することで吸収体20を作製する。吸収体20を作製した後に、凹部40において上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とを接着する。さらにトップシート33及びバックシート34を積層することで、積層体12を得ることができる。
[III−2.作用及び効果]
本実施形態の紙おむつ102は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果と同様にして、接着部50において上側コアラップシート31と下側コアラップシート32とに挟まれる吸収性コア21及び吸収体20の定形性が高められることになる。したがって、凹部40の変形を抑えてその形状を維持して、その効果を発揮させることができる。
[VI.第四実施形態]
次に、紙おむつの第四実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[VI−1.構成]
図5に示すように、本実施形態の紙おむつ103の積層体13は、第一実施形態の積層体10と同様に、吸収体20の両主面側にトップシート33とバックシート34とがそれぞれ配置されている。一方、積層体13では、別個に形成された複数の吸収体20a,20bを備えており、これら吸収体20a,20bそれぞれの両主面側にトップシート33とバックシート34とがそれぞれ配置されている。これにより、吸収体20a,20bに含まれる吸収性コア21が隣接して配置されて、隣接した吸収性コア21の間に間隙が形成されることで、凹部40が設けられている。そして、接着部50において、トップシート33とバックシート34とが、吸収体20a,20bの間で直接に接して接着されている。
[VI−2.作用及び効果]
本実施形態の紙おむつ102は、上述したように構成されるため、第一実施形態で上述した作用及び効果のほか、下記のような作用及び効果を得ることができる。
接着部50において、トップシート33とバックシート34とが、吸収体20a,20bの間で直接に接して接着されている。これにより、トップシート33とバックシート34との間に高吸収性ポリマー22及び繊維材料23が介在されて接着されることが無いため、トップシート33とバックシート34とを強固に接着することができる。また、高吸収性ポリマー22の膨潤に伴ってトップシート33とバックシート34とが剥がれてしまうことを確実に防ぐことができる。また、接着部50によって、吸収体20a,20bの間が仕切られるため、吸収体20a,20bが所定の位置から移動することを防ぐことができる。
[V.その他]
〔凹部の形状〕
上記説明では、凹部40が格子形状をなす場合を例に挙げて説明した。凹部40の形状は格子形状に限定されない。凹部40の形状は、例えば、単数または複数の直線状もしくは曲線状または多角形もしくは円形を配置したパターン等を採用することができる。その他、凹部40は、溝状に連続して延びる線条の凹部に限られず、例えば点状(断続的)に設けられた凹部であってもよい。
〔凹部及び接着部の形成(1)〕
上記説明では、予め凹部40が形成された吸収性コア21を用いて、さらにこの凹部40において接着部50を設ける場合を例に挙げて説明した。凹部40及び接着部50の構成はこれに限定されず適宜変更してもよい。例えば、凹部40が形成されていないフラットな形状の吸収性コア21を作製して、さらにこの吸収性コア21を有する吸収体20又は積層体10の圧搾により溝状の凹部40(圧搾部、圧搾溝)を形成して、この凹部40に接着部50を設けてもよい。
この場合、凹部40は、積層体10を厚み方向(積層方向)にプレス成形することで設けることができる。具体的には、積層された吸収体20とトップシート33及び/又はバックシート34とを所定の形状(パターン)の凸型で、肌対向面側及び/又は肌非対向面側からプレス(圧縮)する。これにより、吸収体20に加えてトップシート33及び/又はバックシート34のプレス箇所における含有空気が圧搾される。そして、吸収体20にトップシート33及び/又はバックシート34が噛み合って固着した凹部40が成形(外挿)される。
このように、凹部40が圧搾により形成されることで、凹部40の形状を予め規定した上で、さらに凹部40の位置に接着部50を設けることができる。従って、凹部40を、所望の位置、形状、厚さの条件によって形成することができる。また、凹部40を、連続的な溝状に形成することができる。また、圧搾によって圧縮された高吸収性ポリマー22が膨潤した場合であっても、接着部50によって凹部40の変形を抑えてその形状を維持することができる。
〔凹部及び接着部の形成(2)〕
凹部40及び接着部50の構成は、例えば、凹部40が形成されていないフラットな形状の吸収性コア21を作製して、さらにこの吸収性コア21を有するフラットな形状の吸収体20又は積層体10に接着部50が形成されることで、凹部40が設けられていてもよい。また、複数の接着部50が形成されることで、凹部40が延設されてもよい。
この場合、積層された吸収体20、トップシート33、及びバックシート34を上述の手法で接着することで、吸収体20に加えてトップシート33及びバックシート34の接着箇所における含有空気が圧搾される。このようにして、積層体10に接着部50が設けられることによって、吸収体20にトップシート33及びバックシート34が接着された凹部40が成形される。そして、接着部50が連続して複数個設けられることで、凹部40が溝状に延設されることになる。さらに、連続して複数個設けられた接着部50が交差するように配置されることで、第一実施形態と同様に、凹部40が格子形状をなすようにして形成することができる。
このように、凹部40が接着部50によって形成されることで、接着部50を設ける前に予め凹部を設ける工程を省くことができ、工業生産的に有利となる。
100,101,102,103 紙おむつ
10,11,12、13 積層体
20 吸収体
21 吸収性コア
22 高吸収性ポリマー
23 繊維材料
30 シート
31 上側コアラップシート
32 下側コアラップシート
33 トップシート
34 バックシート
35 サイドシート
36 カバーシート
40 凹部
41 第一傾斜部
42 第二傾斜部
50 接着部
61 凹部領域
62 非凹部領域
63 接着領域
64 非接着領域
70 ギャザー
80 糸ゴム(伸縮性部材)

Claims (11)

  1. 高吸収性ポリマーを含む吸収性コアと、
    前記吸収性コアに積層される2以上のシートとを備え、
    前記吸収性コアに凹部が設けられ、
    前記吸収性コアの前記凹部において前記シートが互いに接着された接着部が設けられている
    吸収性物品。
  2. 前記シートが、
    前記吸収性コアの肌対向面側を被覆する上側コアラップシートと、
    前記吸収性コアの肌非対向面側を被覆する下側コアラップシートとを有し、
    前記上側コアラップシートと前記下側コアラップシートとが、前記接着部において互いに接着される
    請求項1に記載された吸収性物品。
  3. 前記シートが、
    前記吸収性コアの肌対向面側の表面に配置されるトップシートと、
    前記吸収性コアの肌非対向面側の表面に配置されるバックシートとを有し、
    前記トップシートと前記バックシートとが、前記接着部において互いに接着される
    請求項1または2に記載された吸収性物品。
  4. 前記接着部において、前記シートが超音波溶着されている
    請求項1〜3の何れか1項に記載された吸収性物品。
  5. 前記凹部が溝状に設けられている
    請求項1〜4の何れか1項に記載された吸収性物品。
  6. 前記凹部が肌対向面側に少なくとも設けられている
    請求項1〜5の何れか1項に記載された吸収性物品。
  7. 前記接着部は、断続的に設けられている
    請求項1〜6の何れか1項に記載された吸収性物品。
  8. 前記接着部は、一定間隔をあけて設けられている
    請求項1〜7の何れか1項に記載された吸収性物品。
  9. 前記凹部は、前記吸収性コアが圧搾された圧搾部である
    請求項1〜8の何れか1項に記載された吸収性物品。
  10. 前記吸収性コアにおいて、前記凹部が設けられた凹部領域の方が、他の非凹部領域よりも前記高吸収性ポリマーの含有量が少ない
    請求項1〜9の何れか1項に記載された吸収性物品。
  11. 前記吸収性コアの前記凹部が設けられた領域において、前記接着部と重畳する接着領域の方が、他の非接着領域よりも前記高吸収性ポリマーの含有量が少ない
    請求項1〜10の何れか1項に記載された吸収性物品。
JP2017171317A 2017-09-06 2017-09-06 吸収性物品 Active JP6922566B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171317A JP6922566B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017171317A JP6922566B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019042387A true JP2019042387A (ja) 2019-03-22
JP6922566B2 JP6922566B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=65813347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017171317A Active JP6922566B2 (ja) 2017-09-06 2017-09-06 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6922566B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023112760A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
WO2023163204A1 (ja) * 2022-02-28 2023-08-31 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品および吸収性物品の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01141707U (ja) * 1988-03-09 1989-09-28
JPH11216161A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2004154154A (ja) * 2002-09-09 2004-06-03 Uni Charm Corp 弾性復元部を有する吸収性物品およびその製造方法
JP2015044046A (ja) * 2014-11-10 2015-03-12 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品
JP2016174741A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017012439A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP2017051281A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 花王株式会社 吸収性物品

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01141707U (ja) * 1988-03-09 1989-09-28
JPH11216161A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2004154154A (ja) * 2002-09-09 2004-06-03 Uni Charm Corp 弾性復元部を有する吸収性物品およびその製造方法
JP2015044046A (ja) * 2014-11-10 2015-03-12 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品
JP2016174741A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2017012439A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP2017051281A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 花王株式会社 吸収性物品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023112760A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
WO2023163204A1 (ja) * 2022-02-28 2023-08-31 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品および吸収性物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6922566B2 (ja) 2021-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015190547A1 (ja) 吸収性物品
TW200803802A (en) Absorbent product
JP6001207B1 (ja) 吸収性物品
JP7096688B2 (ja) 吸収性物品
JP6897926B2 (ja) 吸収性物品
JP2016174741A (ja) 吸収性物品
WO2013154087A1 (ja) 吸収性物品
JP5587004B2 (ja) 使い捨て吸収性物品及び使い捨て吸収性物品の製造方法
JP7452976B2 (ja) 吸収性物品
JP4746833B2 (ja) 女性用失禁パッド
JP6922566B2 (ja) 吸収性物品
JP6932887B2 (ja) 軽失禁用吸収性物品
JP6840949B2 (ja) 吸収性物品
JP7023907B2 (ja) 吸収性物品の製造方法
JP7236833B2 (ja) 吸収性物品
JP6443533B2 (ja) 吸収性物品
WO2018128172A1 (ja) 吸収性物品
JP2016002100A5 (ja)
JP7499661B2 (ja) 吸収性物品
WO2024070274A1 (ja) 吸収性物品
JP7475918B2 (ja) 吸収性物品
JP2019110995A (ja) 吸収性物品
JP7110855B2 (ja) 吸収性物品
JP2002272768A (ja) 吸収性物品
JP6333300B2 (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6922566

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157