JP2019042377A - 光干渉断層撮影装置、光干渉断層撮影装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
光干渉断層撮影装置、光干渉断層撮影装置の制御方法及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】観察時の光学調整と撮影時の断層画像の取得とのそれぞれを精度良く行う光干渉断層撮影装置、光干渉断層撮影装置の制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】光干渉断層撮影装置が、被検眼の2次元の走査範囲に対して測定光を走査する走査手段と、干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の断層画像の取得時に測定光を主走査する方向とが異なるように、走査手段を制御する制御手段と、を有する。
【選択図】図4
【解決手段】光干渉断層撮影装置が、被検眼の2次元の走査範囲に対して測定光を走査する走査手段と、干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の断層画像の取得時に測定光を主走査する方向とが異なるように、走査手段を制御する制御手段と、を有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、光干渉断層撮影装置、光干渉断層撮影装置の制御方法及びプログラムに関する。
生体などの測定対象の断層像を非破壊、非侵襲で取得する方法として、光干渉断層撮像法(Optical Coherence Tomography、以下OCTという)が実用化されている。
OCTは、測定対象から反射した光と参照鏡から反射した光を干渉させ、その干渉光強度を解析することにより測定対象の断層画像を得るものである。このような光干渉断層撮影装置として、参照鏡の位置を変えることで測定対象の深さ情報を得るタイムドメインOCT、干渉光を分光し、深さ情報を周波数情報に置き換えて取得するスペクトラルドメインOCT(SD−OCT:Spectral Domain Optical Coherence Tomography)、先に波長を分光して出力する波長掃引光コヒーレンストモグラフィー(SS−OCT:Swept Source Optical Coherence Tomography)装置が知られている。なお、SD−OCTとSS−OCTは総称して(FD−OCT:Fourier Domain Optical Coherence Tomography)とも呼ばれる。
これらの光干渉断層撮影装置によって取得された断層画像は緑内障や網膜疾患といった疾病の診断を的確に行うのに有用であり、眼科における診断では欠かせないものとなっている。この光干渉断層撮影装置の撮影では様々なスキャンパターンがあり、撮影者の撮影したい部位等の意図に応じて適切なスキャンパターンを選択することが可能である。スキャンパターンの例として縦横十字のスキャンを行うクロススキャンや被検眼をXY平面上でスキャンしXYZの3次元断層データを取得する3Dスキャンなどがある。
この3Dスキャンにおいて光干渉断層撮影装置の観察から撮影までの流れを簡単に説明すると、まず観察では3Dスキャンを行うスキャン範囲に対して一部の範囲(ライン)のOCT観察像を取得し、そのOCT観察像を用いて自動の合焦調整や光路長調整が行われる。ここで観察時に一部の範囲のOCT観察像を取得し、スキャン範囲全域のOCT観察像を取得しない理由としては、観察では動画でOCTを取得する必要があるので3Dスキャンを行うスキャン範囲全域のOCT観察像を取得すると計算コストが莫大にかかってしまうからである。このように観察による調整が終了すると撮影に移行し、撮影では3Dスキャンしたいスキャン範囲全域の断層画像を取得するといった流れとなっている。
ここで、このような光干渉断層撮影装置において、断層画像に対するフォーカス調整を適正に行うために、SLOユニットの合焦信号を利用してOCTユニットの第1のオートフォーカスを行った後に、OCTユニットにより取得された断層画像に基づいてOCTユニットの第2のオートフォーカスを行う技術が開示されている。このとき、特許文献1には、オートフォーカス用の断層画像を取得するための測定光を走査するスキャンパターンと、記憶用の断層画像を取得するための測定光を走査するスキャンパターンとが両方とも、同一形状(直線状)で同一方向に走査する同一のスキャンパターンであることが開示されている。
ここで、例えば、記憶用(撮影時)の断層画像として3次元の断層画像を取得するための測定光を走査するスキャンパターンが、3Dスキャンで、特に、スキャン範囲が長方形である場合を考える。この場合、従来の光干渉断層撮影装置のように、オートフォーカス等の光学調整用(観察時)の断層画像を取得するための測定光の主走査方向が、記憶用(撮影時)の断層画像を取得するための測定光の主走査方向と同一の方向であると、観察時の光学調整と撮影時の断層画像の取得とのいずれかで精度が低下してしまう可能性がある。
例えば、観察時と撮影時との両方の主走査方向が、長方形のスキャン範囲の横方向である場合が考えられる。この場合、主走査方向が縦方向である場合に比べて、主走査線の長さは短い。このため、眼底トラッキングや再スキャン機能を頻度良く実行できるため、記憶用(撮影時)の断層画像として3次元の断層画像を精度良く取得することができる。一方、観察時の断層画像のスキャン範囲が狭いため、オートフォーカス等の光学調整の精度が低下する可能性がある。逆に、観察時と撮影時との両方の主走査方向が、長方形のスキャン範囲の縦方向である場合が考えられる。この場合、主走査方向が横方向である場合に比べて、主走査線の長さは長い。このため、観察時の断層画像のスキャン範囲が広いため、オートフォーカス等の光学調整の精度が向上する。一方、眼底トラッキングや再スキャン機能を頻度良く実行できなくなるため、記憶用(撮影時)の断層画像として3次元の断層画像を精度良く取得できなくなる可能性がある。
本発明の目的の一つは、観察時の光学調整と撮影時の断層画像の取得とのそれぞれを精度良く行うことである。
本発明に係る光干渉断層撮影装置の一つは、
測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とが異なるように、前記走査手段を制御する制御手段と、を有する。
測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とが異なるように、前記走査手段を制御する制御手段と、を有する。
本発明の一つによれば、観察時の光学調整と撮影時の断層画像の取得とのそれぞれを精度良く行うことができる。
以下、添付の図面を参照して実施例を説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面において説明上重要ではない構成要素、部材、処理の一部は省略して表示する場合がある。
(実施例1)
図1は本実施例による光干渉断層撮影装置の構成図である。光干渉断層撮影装置は、測定光を被検眼上で走査及び撮像することにより断層データを取得するデータ取得部100と、観察および撮影時においてデータ取得部100内の各種光源や各種アクチュエータ、各種センサを制御すると共にデータ取得部100で取得された断層データから被検眼のOCT画像を生成する制御部101、制御部101で生成された被検眼のOCT画像を表示する表示部102、撮影者が制御部101への指示を行う為に用いられる入力部103から構成されている。まず、データ取得部100の構成について説明する。図2はデータ取得部100の構成を示したものである。被検眼Erに対向して対物レンズ1が設置され、その光軸上に第1ダイクロックミラー2および第2ダイクロイックミラー3が配置されている。これらのダイクロイックミラーによってOCT光学系(干渉光学系)の光路L1、被検眼Erの観察を行う為のSLO光学系と固視灯用の光路L2、および前眼部観察用の光路L3とに波長帯域ごとに分岐される。
図1は本実施例による光干渉断層撮影装置の構成図である。光干渉断層撮影装置は、測定光を被検眼上で走査及び撮像することにより断層データを取得するデータ取得部100と、観察および撮影時においてデータ取得部100内の各種光源や各種アクチュエータ、各種センサを制御すると共にデータ取得部100で取得された断層データから被検眼のOCT画像を生成する制御部101、制御部101で生成された被検眼のOCT画像を表示する表示部102、撮影者が制御部101への指示を行う為に用いられる入力部103から構成されている。まず、データ取得部100の構成について説明する。図2はデータ取得部100の構成を示したものである。被検眼Erに対向して対物レンズ1が設置され、その光軸上に第1ダイクロックミラー2および第2ダイクロイックミラー3が配置されている。これらのダイクロイックミラーによってOCT光学系(干渉光学系)の光路L1、被検眼Erの観察を行う為のSLO光学系と固視灯用の光路L2、および前眼部観察用の光路L3とに波長帯域ごとに分岐される。
SLO光学系と固視灯用の光路L2はSLO走査手段4、レンズ5および6、ミラー7、第3ダイクロイックミラー8、フォトダイオード9、SLO光源10、固視灯11を有している。ミラー7は、穴あきミラーや中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、SLO光源10による照明光と、被検眼からの戻り光とを分離する。第3ダイクロイックミラー8はSLO光源10および固視灯11への光路へと波長帯域ごとに分離する。SLO走査手段4は、SLO光源10と固視灯11から発せられた光を被検眼Er上で走査するものであり、X方向に走査するXスキャナ、Y方向に走査するYスキャナから構成されている。本実施例では、Xスキャナは高速走査を行う必要があるためポリゴンミラーによって、Yスキャナはガルバノミラーによって構成されている。レンズ5は、SLO光学系の合焦用の光学部材の一例であり、被検眼Erとデータ取得部100とのSLO光学系および固視灯のフォーカス調整のため、不図示のモータによって駆動される。SLO光源10は780nm付近の波長の光を発生する。フォトダイオード9は、受光素子の一例であり、被検眼からの戻り光を検出する。固視灯11は可視光を発生して被撮影者の固視を促すものである。SLO光源10から発せられた光は、第3ダイクロイックミラー8で反射され、ミラー7を通過し、レンズ6、5を通り、SLO走査手段4によって、被検眼Er上で走査される。被検眼Erからの戻り光は、投影光と同じ経路を戻ったのち、ミラー7によって反射され、フォトダイオード9へと導かれる。また、固視灯11は、第3ダイクロイックミラー8、ミラー7を透過し、レンズ6、5を通り、SLO走査手段4によって、被検眼Er上で走査される。このとき、SLO走査手段4の動きに合わせて固視灯11を点滅させることによって、被検眼Er上の任意の位置に任意の形状をつくり、被撮影者の固視を促す。
前眼部観察用の光路L3には、レンズ12、スプリットプリズム13、レンズ14、前眼部観察用のCCD15が配置されている。このCCD15は、不図示の前眼部観察用光源の波長、具体的には970nm付近に感度を持つものである。スプリットプリズム13は、被検眼Erの瞳孔と共役な位置に配置されており、被検眼Erとデータ取得部100のZ方向(前後方向)の距離を、前眼部のスプリット像として検出することができる。
被検眼Erの画像データを撮像する為のOCT光学系の光路L1には、XYスキャナ16、レンズ17、18が配置されている。XYスキャナ16はOCT光源20からの光を被検眼上Erで走査するためのものである。XYスキャナ16は1枚のミラーとして図示してあるが、XY2軸方向の走査を行うガルバノミラーである。レンズ17は、OCT光学系の合焦用の光学部材の一例であり、ファイバー21から出射するOCT光源20からの光を、被検眼Erに合焦調整するためのものであり、不図示の駆動手段の一例であるモータによって駆動される。この合焦調整によって、被検眼Erからの戻り光は同時にファイバー21の先端に、スポット状に結像されて入射されることとなる。更に、光カプラー19、OCT光源20、光カプラー19に接続され一体化している光ファイバー21〜24、レンズ25、分散補償用ガラス26、参照ミラー27、分光器28が配置されている。光ファイバー22を介してOCT光源20から出射された光は、測定光と、この測定光に対応する参照光とに、光カプラー19にて分割される。測定光は光ファイバー21、OCT光学系の光路L1から対物レンズ1までを通じて被検眼Erに向けて出射される。この被検眼Erに向けて出射された測定光は被検眼に照射され、被検眼Erにて反射散乱し、同じ行路を通じて光カプラー19に達する。一方、参照光は光ファイバー23を通じてレンズ25、分散補償用ガラス26を通じて参照ミラー27に向けて出射される。参照ミラー27から反射した参照光は同じ光路を通じて光カプラー19に達する。このようにして光カプラー19に達した測定光と参照光は合波され干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長がほぼ同一となったときに干渉を生じる。参照ミラー27は、光路長差調整用の光学部材の一例であり、不図示の駆動手段の一例であるモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持され、被検眼Erによって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。なお、光路長差調整用の光学部材としては、測定光の光路長と参照光の光路長との光路長差を調整することが可能なものであれば何でも良く、例えば、測定光の光路長を調整する光学部材でも良い。干渉光は、光ファイバー24を介して分光器28に導かれる。分光器28は、レンズ29、31、回折格子30、干渉光を検出する検出手段の一例であるラインセンサ32から構成される。光ファイバー24から出射された干渉光はレンズ29を介して平行光となった後、回折格子30で分光され、レンズ31によってラインセンサ32に結像される。なお、本実施例では、干渉系としてマイケルソン干渉系を用いたが、マッハツェンダー干渉系を用いても良い。測定光と参照光との光量差に応じて、光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉系を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉系を用いることが望ましい。
次に、制御部101及び表示部102、入力部103の構成について説明する。図3は、制御部101及び表示部102、入力部103の構成を示したものである。制御部101は、装置制御部33、記憶部34から構成されている。装置制御部33は、前述で説明したデータ取得部100内の観察および撮影時に駆動される各種光源や各種アクチュエータ、各種センサと接続されており、観察および撮影時にこれからのデバイスを制御する。更に装置制御部33は、制御部101内の記憶部34および入力部103と接続されている。加えて装置制御部33はラインセンサ32から得られる干渉データをフーリエ変換し、得られるデータを輝度或いは濃度情報に変換することによって被検眼の深さ方向(Z方向)の画像を取得する。このようなスキャン方式をAスキャン、得られる断層画像をAスキャン画像と呼ぶ。このAスキャンを被検眼Erの所定の横断方向にXYスキャナ16にて走査することによって複数のAスキャン画像を取得することができる。例えばX方向に走査すればXZ面における断層画像が得られ、Y方向に走査すればYZ面における断層画像が得られる。このように被検眼Erを所定の横断方向に走査する方式をBスキャン、得られる断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。更にBスキャンのXZ面或いはYZ面に対し、それに直行する方向に走査する方式をCスキャンと呼び、得られるXYZの3次元断層データをCスキャンデータと呼ぶ。
記憶部34は、装置制御部33と接続されており、装置制御部33から得られたSLO観察像及び2次元或いは3次元の断層データを記憶する。表示部102は、装置制御部33と接続し、装置制御部33で得られたSLO観察像及び2次元或いは3次元の断層データを表示すると共に、記憶部34に記憶された過去のSLO観察像及び断層データを表示する。入力部103は、制御部101内の装置制御部33と接続され、キーボードやマウス、タッチパネル等から構成されている。
以上説明したデータ取得部100、制御部101、表示部102、入力部103から構成される光干渉断層撮影装置において観察から撮影までを説明する。まず観察について図4を用いて説明する。図4は観察時に表示部102に表示される画面表示例である。
まず撮影者はスキャンモードの選択を行う。撮影者は入力部103を用い図4中に表示されたスキャンモード選択部44にて所望のスキャンモードを選択できるようになっている。撮影者がスキャンモードを選択すると撮影時に実行されるスキャンモードがスキャンモード表示部45に表示されるようになっている。
ここでスキャンモードについて説明する。スキャンモードとは撮影時のスキャンパターンやスキャン範囲などが設定されているものである。更にスキャンパターンとは撮影時に被検眼をスキャンする軌跡のことであり、例えば被検眼のXY平面上の一点を中心として縦横十字のスキャンを行うクロススキャンや被検眼をXY平面上でスキャンしXYZの3次元断層データからなるCスキャンデータを取得する3Dスキャンなどがある。更にスキャン範囲とは撮影時のデータ取得範囲を示し、例えばクロススキャン時に被検眼のXY平面上の縦横十字の長さや3Dスキャン時に被検眼のXY平面の縦横長さである。なお、本実施例では、スキャンパターンが3Dスキャンで且つスキャン範囲が被検眼のXY平面上で正方形ではなく長方形の場合を想定しているため、そのようなスキャンモードが設定されていることとする。
撮影者は対物レンズ1の正面に被検眼Erを位置させ、入力部103を用いて表示部102に表示されたStartボタン46を押下することにより観察が開始される。すると装置制御部33は不図示の前眼部観察用光源および前眼部観察用のCCD15を駆動させ前眼部観察像36を動画(連続画像)として表示部102に表示させる。
同時に装置制御部33はSLO光源10、SLO走査手段4、フォトダイオード9を駆動させ、被検眼ErをX方向、Y方向に走査しフォトダイオート9から得られる複数のデータからSLO観察像38を動画(連続画像)として生成し、表示部102に表示させる。更にSLO走査手段4の動きに合わせて固視灯11を点滅させることによって被撮影者が固視できるようになる。
なお、SLO観察像38中には、被検眼ErのXY平面上で撮影時に取得されるスキャン範囲39(2次元の走査範囲)が重畳して表示されている。このスキャン範囲は被検眼ErのXY平面上でX方向L1、Y方向L2の長さである。さらにSLO観察像38中に重畳されている実線40は撮影時のスキャンパターンの主走査方向を示し、一方、点線41は観察時のスキャンパターンの主走査方向を示している。つまり、撮影時(記憶用の断層画像の取得時)のスキャンパターンの主走査方向は、実線40に示すように長方形のスキャン範囲39の短手方向であり、また、副走査方向は長方形のスキャン範囲39の長手方向である。一方、観察時(干渉光学系の光学調整時)のスキャンパターンの主走査方向は、点線41に示すように長方形のスキャン範囲39の長手方向である。このとき、点線41は、2次元の走査範囲の中央付近を通り且つ長手方向に沿った1ラインであり、測定光はこの1ラインに対して繰り返し走査される。なお、長手方向に沿った1ラインとは、2次元の走査範囲の長辺と平行である必要はなく、例えば、短手方向に対する角度が長辺と平行な線から2次元の走査範囲の対角線までの範囲の1ラインであれば良い。また、1ラインである必要はなく、光学調整を適切に行うことが可能な時間内であれば何本でも良い。また、中央付近とは、2次元の走査範囲の中心である必要はない。ここで、点線41に対して測定光が走査するスキャンパターンは、2次元の走査範囲の長手方向に対して光学調整の状態を評価可能なスキャンパターンの一例である。
SLO観察像38が表示102に表示されると同時に装置制御部33はOCT光源20、XYスキャナ16、ラインセンサ32を駆動させ、ラインセンサ32から得られる干渉データをフーリエ変換し輝度或いは濃度情報に変換することによってOCT観察像43を動画(連続画像)として表示部102に表示させる。ここで表示部102に表示されるOCT観察像43は長方形のスキャン範囲39内の長手方向に沿った1ラインをスキャンしたYZ面のOCT観察像(Bスキャン)である。このYZ面のOCT観察像のスキャンの長さはL2であり、スキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようになっている。このようにして表示部102に前眼部観察像36、SLO観察像38、OCT観察像43が表示されると、撮影者は前眼部観察像36を見ながら被検眼Erとデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせを図示なきジョイスティックを用いて行う。XY方向の位置合わせは、前眼部観察像36の瞳孔中心が前眼部観察像の表示される画面の中心に位置するようにする。Z方向の位置合わせでは、Z方向の位置合わせが適切でない場合点線37に沿って前眼部観察像36がスプリットされるので、スプリットされないように位置合わせする。
このようにして被検眼Erとデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせが完了すると、次に撮影者は入力部103を用いて表示部102に表示されたAdjustボタン47を押下する。Adjustボタン47が押下されると、装置制御部33はSLO観察像38を用いてSLO光学系の自動の合焦調整を行う。具体的には、装置制御部33は不図示の駆動手段の一例であるモータを用いてレンズ5の位置を少しずつ変えながらSLO観察像38を取得していき、SLO観察像38の輝度値の総和が評価値として算出される。この評価値が最大となるレンズ5の位置が被検眼ErとSLO光学系とが合焦された状態となるため、探索完了後に装置制御部33はレンズ5をその位置に移動させることで合焦調整を完了させる。なお、本実施例では、SLO光学系の合焦用の光学部材の一例であるレンズ5の合焦状態の評価値は、SLO観察像38の輝度値の総和としたが、SLO観察像38のエッジ成分の総和や輝度値の最大値等であってもよい。また、この合焦状態の評価値は、受光素子の一例であるフォトダイオード9の出力の積算値等であっても良いし、また、それ以外を評価値としてもよい。
次に、装置制御部33はSLO光学系のレンズ5の合焦位置に基づいてOCT光学系のレンズ17を移動させることにより被検眼ErとOCT光学系との粗の合焦調整を完了させる。例えば、SLO光学系のレンズ5の合焦位置が−5Dの位置であればレンズ17も−5Dの位置に移動させる。なお、被検眼ErとOCT光学系との精密な合焦調整については後述する。
次に、装置制御部33は、不図示の駆動手段の一例であるモータを用いて参照ミラー27を移動させることにより光路長調整を自動で行う。光路長調整とは、測定光の光路長と参照光の光路長とを合わせる調整である。具体的には、装置制御部33は、参照ミラー27を光軸方向に移動させながらOCT観察像43を取得していき、OCT観察像43のZ方向における輝度値の重心位置が評価値として算出される。OCT観察像43のZ方向における輝度値の重心位置が図4中の矢印42に位置するように、装置制御部33は参照ミラー27を移動させることによって光路長調整を完了させる。以上により撮影者がSLO観察像38とOCT観察像43とを観察できるようになる。なお、光路長の調整状態の評価値は、これ以外にも、OCT観察像43から抽出された所定層の深さ方向の位置と、OCT観察像43を表示するフレーム内の所定位置との位置ずれ量であっても良い。また、光路長の調整状態の評価値は、干渉光を検出する検出手段の一例であるラインセンサ32の出力の積算値等であっても良い。すなわち、干渉光に関する情報(例えば、検出手段から出力される干渉信号や、OCT観察像の強度)を用いて、光路長差調整用の光学部材の一例である参照ミラー27による光路長差の調整状態の評価値が取得される。なお、光路長の調整状態とは、測定光の光路長と参照光の光路長との光路長差の調整状態の一例である。
次に、装置制御部33は、OCT観察像43を用いて被検眼ErとOCT光学系との精密な合焦調整を行う。具体的には、装置制御部33はレンズ17を前述の粗の合焦調整位置を中心とした所定範囲内で少しずつ移動させながら、OCT観察像43を取得していき、OCT観察像43の輝度値の総和が評価値として算出される。この評価値が最大となるように装置制御部33はレンズ17を移動させることによって精密な合焦調整を完了させる。なお、本実施例では、OCT光学系の合焦用の光学部材の一例であるレンズ17の精密な合焦状態の評価値は、OCT観察像43の輝度値の総和としたが、OCT観察像43の輝度値の最大値等であっても良い。また、この合焦状態の評価値は、干渉光を検出する検出手段の一例であるラインセンサ32の出力の積算値等であっても良いし、また、それ以外を評価値としてもよい。すなわち、干渉光に関する情報(例えば、検出手段から出力される干渉信号や、OCT観察像の強度)を用いて、OCT光学系の合焦用の光学部材の一例であるレンズ17の合焦状態の評価値が取得される。
次に、撮影者は入力部103を用いてスキャン範囲39の走査位置を変更し、所望の走査位置を設定する。例えばスキャン範囲39の走査位置を黄斑中心にする、あるいは乳頭中心にするなど、撮影者が撮影したい走査位置を設定することができる。
以上により観察の説明が完了したので、次に撮影について説明する。撮影は撮影者が入力部103を用いて表示部102に表示されたCaptureボタン48を押下することにより実行される。装置制御部33はOCT光源20、XYスキャナ16、ラインセンサ32を駆動させスキャン範囲39におけるXYZの3次元干渉データを取得する。この時、実線40の方向が主走査方向であり、この方向は長方形のスキャン範囲39の短手方向である。一方撮影時のスキャンパターンの副走査方向は長方形のスキャン範囲39の長手方向である。取得された3次元干渉データはフーリエ変換され輝度或いは濃度情報に変換され、3次元の断層データとなり記憶部34に記憶されると共に表示部102に表示される。
このように本実施例の特徴は、撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とし、一方で観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向とすることである。以下にその効果について説明する。説明では撮影と観察で其々分けて効果を説明する。
まず撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とする効果について説明する。撮影時に行われる眼底トラッキング(追尾)機能や、撮影時に眼底トラッキングが間に合わず撮影失敗した箇所を再度スキャンする再スキャン機能は、とある位置の主走査(Bスキャン)が終了し、次の位置の主走査(Bスキャン)を行う迄の間に行われる。したがって撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とした場合、撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向とした場合に比べて、主走査する時間を短くすることが可能であり、撮影時に頻度よく眼底トラッキング(追尾)や再スキャン機能を実行できるという効果があるからである。
次に観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向とすることによって得られる効果を図5から図8を用いて説明する。
効果を説明するにあたり本実施例ではない場合を比較例として挙げる。まずは比較例から説明する。比較例については、観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向は長方形のスキャン範囲の短手方向となる。図5は、比較例の観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像49である。このOCT観察像49は長方形のスキャン範囲の短手方向に沿った1ラインをXZ面でスキャンし、スキャン範囲39内の長手方向の中心を通るようになっている。なおOCT観察像49のスキャンの長さはL1である。このOCT観察像49を用いて合焦調整や光路長調整を行うと、長方形のスキャン範囲の短手方向の範囲については合焦調整や光路長調整が適切に行われるが、一方で長方形のスキャン範囲の長手方向においては合焦調整や光路長調整が適切に行なわれていないといった状況が発生する。例えば、長方形のスキャン範囲の短手方向をスキャンすることによって得られたOCT観察像49を用いて光路長調整が行われた時に、長方形のスキャン範囲の長手方向に沿ったYZ面の1ラインのOCT観察像がどのようになっているかについて示すと図6のようになる。なお、図6のOCT観察像50のスキャンの長さはL2でありスキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようになっている。この図6をみるとOCT観察像50に折り返しが発生していることが分かる。
光路長調整はOCT観察像49が図4中の矢印42に位置するように参照ミラー27を移動させることによって行われるため、長方形のスキャン範囲の短手方向のL1迄の範囲においては光路長調整が最適化されることから、OCT観察像49に折り返しが発生しないようになっているが、一方でこのスキャン範囲の長手方向においては光路長調整が最適化されていないため長方形のスキャン範囲の長手方向に沿ったYZ面のOCT観察像50を見ると折り返しが発生してしまうのである。これはOCT観察像50のみならず撮影時に取得される3次元の断層データにおいても同様で長方形のスキャン範囲の長手方向の端部において折り返しが発生することとなる。
合焦調整においても同様でOCT観察像49が用いて合焦調整が行われたことにより長方形のスキャン範囲の短手方向L1迄の範囲においてはレンズ17が適切な位置に位置することにより最適化されるが、一方で長方形のスキャン範囲の長手方向においては合焦調整が最適化されていないのでOCT観察像50の端部において画像輝度が暗くなるといった現象が生じる場合がでてくる。もちろんOCT観察像50のみならず撮影時に取得される3次元の断層データにおいても同様に長方形のスキャン範囲の長手方向の端部において画像輝度が暗くなるといった現象が発生することとなる。
次に、観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向とすることによって得られる本実施例の効果について説明する。図7は、本実施例に関する観察時の合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像51を示したものである。なお、図7のOCT観察像51は図4中のOCT観察像43と同じである。このOCT観察像51は長方形のスキャン範囲の長手方向に沿った1ラインをYZ面でスキャンし、スキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようになっている。なおOCT観察像51のスキャンの長さはL2である。このOCT観察像51を用いて合焦調整や光路長調整を行うと、長方形のスキャン範囲の長手方向の範囲において合焦調整や光路長調整が適切に行われる。例えば、長方形のスキャン範囲の長手方向をスキャンすることによって得られたOCT観察像51を用いて光路長調整が行われた時に、長方形のスキャン範囲の短手方向に沿ったXZ面の1ラインのOCT観察像がどのようになっているかについて示すと図8のようになる。この図8のOCT観察像52のスキャンの長さはL1でありスキャン範囲39内の長手方向の中心を通るようになっている。この図9をみるとOCT観察像52に折り返しが発生していないことが分かる。
光路長調整はOCT観察像51が図4中の矢印42に位置するように参照ミラー27を移動させることによって行われるため、それよりスキャン範囲の短い範囲のOCT観察像52にも折り返しは発生しないようになる。結果として撮影時に取得される3次元の断層データにおいて長方形のスキャン範囲全体で折り返しが発生しないようになる。
これは合焦調整においても同様で長方形のスキャン範囲のL2迄の範囲においてレンズ17が適切な位置に位置することにより最適化されているため、それよりスキャン範囲の短いOCT観察像52において合焦調整が不適により画像の画像輝度が暗くなるということは発生しない。結果として撮影時に取得される3次元の断層データにおいても長方形のスキャン範囲全体で合焦調整が不適により画像の画像輝度が暗くなるということは発生しないようになっている。
まとめると、本実施例のように撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とすることで、撮影時に主走査する時間が短くなるため頻度よく眼底トラッキング(追尾)や再スキャン機能を実行でき、撮影時の成功率をあげることができる。また観察時には合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向とすることで、スキャン範囲の長手方向の情報(OCT観察像)を用いた、言い換えるとスキャン範囲の長手方向の端部までも考慮した光路長調整や合焦調整が可能となる。結果として撮影された3次元の断層データのスキャン範囲全体、特にスキャン範囲の長手方向の端部で断層データの画像輝度が暗い、あるいは折り返しが発生するといった状況は発生しなくなり、撮影の取り直しを防止し撮影時の成功率をあげることができる。
なお、本実施例では、長方形のスキャン範囲が被検眼ErのXY平面上で縦長の場合について説明したが、長方形のスキャン範囲が被検眼ErのXY平面上で横長の場合であっても適用することができる。長方形のスキャン範囲が被検眼ErのXY平面上で横長の場合、撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向である縦方向で行い、観察時には合焦調整や光路長調整で用いられるOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向である横方向で行うようにすればよい。また、本実施例では、スキャン範囲が長方形である場合について説明したが、仮にスキャン範囲が正方形の場合には撮影時、観察時共にスキャンパターンの主走査方向を横方向で行うようにするとよい。理由としては縦方向でスキャンパターンの主走査を行ってしまうと被検眼Erの睫毛にかかりやすくなるからである。また、本実施例では、OCT観察像43は長方形のスキャン範囲39内の長手方向に沿った1ラインをスキャンし且つ長方形のスキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようにしたが、必ずしも長方形のスキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようにする必要はない。スキャン範囲の長手方向の情報(OCT観察像)を用いて、スキャン範囲の長手方向の端部までも考慮した光路長調整や合焦調整が行われればよいので、OCT観察像のスキャンパターンの主走査方向が長方形のスキャン範囲の長手方向であるということが重要となる。また、本実施例では、OCT観察像43のスキャンの長さをスキャン範囲の長手方向の長さのL2とし、そのOCT観察像43を用いて合焦調整や光路長調整を行ったが、必ずしもOCT観察像43のスキャンの長さがスキャン範囲の長手方向の長さと同じ長さである必要はない。スキャン範囲の長手方向の情報(OCT観察像)を用いて、スキャン範囲の長手方向の端部までも考慮した光路長調整や合焦調整が行われればよいので、スキャン範囲の長手方向の長さに対してそれに近いスキャンの長さを有するOCT観察像により合焦調整や光路長調整が行われれば同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、光路長調整や合焦調整で用いられたOCT観察像43は長方形のスキャン範囲39内の長手方向に沿った1ラインであったが、必ずしも1ラインである必要はない。スキャン範囲39内の長手方向に沿った複数ラインのOCT観察像を用いると、光路長調整や合焦調整をより高精度で行うことができる。ただしOCT観察像を複数ラインで取得すると、OCT観察像は動画像であることが求められるのでフーリエ変換や輝度或いは濃度情報への変換による計算負荷が装置制御部33にかかる。装置制御部33の計算能力によってはOCT観察像を複数ラインで取得するようにしてもよい。また、本実施例では、SD−OCTを例に説明したが、タイムドメインOCTやSS−OCTであってもよい。また、本実施例では、3次元の断層データを取得する場合を例に説明したが、同一箇所を複数回繰り返し撮影し、同一箇所間の断層データの変動を可視化するOCTangiography(OCTアンギオグラフィー)の撮影においても、3次元で断層データを取得するという点は変わらないため、本実施例の内容を適用することができる。ここで、同一箇所間の断層データの変動は、同一箇所間の断層データの差分値や脱相関値(1から相関値を引いた値)を用いることにより、モーションコントラスト情報として算出される。また、本実施例では、観察時にOCT観察像を用いて行われる調整として合焦調整および光路長調整を例に説明したが、OCT観察像を用いて行われる調整であれば、別の調整項目であっても、本実施例の内容を適用することができる。また、本実施例では、データ取得部100と制御部101、表示部102は別個に配置して説明するが、一つの筐体に納められた構成でもよい。また、上記実施例における制御部101はパーソナルコンピュータによって実現されてもよい。
(実施例2)
実施例2の構成は図1から図4に示す構成と同一の構成である。実施例1では観察のはじめにスキャンモード(3Dスキャンで且つスキャン範囲は縦長)が設定され、観察中にスキャン範囲の変更は行われず撮影まで至った。これに対して、実施例2では、観察の途中でスキャン範囲が変更される場合を想定している。観察から撮影までの流れを以下で説明する。
実施例2の構成は図1から図4に示す構成と同一の構成である。実施例1では観察のはじめにスキャンモード(3Dスキャンで且つスキャン範囲は縦長)が設定され、観察中にスキャン範囲の変更は行われず撮影まで至った。これに対して、実施例2では、観察の途中でスキャン範囲が変更される場合を想定している。観察から撮影までの流れを以下で説明する。
まず、観察について説明する。撮影者は図4をみながらスキャンモードの選択を行う。ここでは実施例1同様にスキャンパターンが3Dスキャンで且つスキャン範囲が被検眼ErのXY平面上で正方形ではなく縦長の長方形のスキャンモードが選択されている。次に、撮影者は対物レンズ1の正面に被検眼Erを位置させ、入力部103を用いて表示部102に表示されたStartボタン46を押下することにより観察を開始し、表示部102に前眼部観察像36、SLO観察像38、OCT観察像43が表示されると、前眼部観察像36を見ながら被検眼Erとデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせを図示なきジョイスティックを用いて行う。次に、撮影者が入力部103を用いて表示部102に表示されたAdjustボタン47を押下すると、装置制御部33はSLO光学系の自動の合焦調整を行い、続いてOCT観察像43を用いた光路長調整、合焦調整を自動で行う。この光路長調整や合焦調整で用いられるOCT観察像43は実施例1と同様で点線41の方向が主走査方向であり、長方形のスキャン範囲39内の長手方向に沿った1ラインをスキャンしたYZ面のOCT観察像(Bスキャン)である。なおYZ面のOCT観察像のスキャンの長さはL2であり、このYZ面のOCT観察像(Bスキャン)はスキャン範囲39内の短手方向の中心を通るようになっている。これまでの観察の流れは、実施例1と同様であるが、実施例2では次に撮影者がスキャン範囲の変更を行う。
このスキャン範囲の変更は撮影者が表示部102に表示される図4を見ながら、入力部103を操作しSLO観察像38中に重畳されているスキャン範囲39の大きさを変更する。実施例2では、スキャン範囲39が図4の縦長のスキャン範囲から図9の横長のスキャン範囲に変更され、変更後のスキャン範囲は被検眼ErのXY平面上でX方向L3、Y方向L4の長さである。このようにスキャン範囲39の大きさが変更されると、装置制御部33は、まず変更後のスキャン範囲39の長手方向、短手方向がどの方向であるかを検出(特定)する。この検出の具体的な方法としては、X方向の長さであるL3とY方向の長さであるL4の差分を計算し、差分の正負によってスキャン範囲39の長手方向、短手方向がどの方向であるかを検出する。なお、この検出は、スキャン範囲39の長手方向、短手方向がどの方向であるかを検出できれば別の手法であってもよい。
すると装置制御部33は変更後のスキャン範囲の39の長手方向がX方向、短手方向はY方向であると検出できるので、次に、装置制御部33は、検出結果に基づいて撮影時および観察時のスキャンパターンの主走査方向の変更(決定)を行う。すなわち、走査範囲の長手方向及び短手方向を特定する特定手段の出力に基づいて、干渉光学系の光学調整時に測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に測定光を主走査する方向とを走査手段に設定する。まず、撮影時のスキャンパターンの主走査方向の変更について説明すると、装置制御部33はXYスキャナ16を制御し、撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向のY方向に変更する。なお、変更前の撮影時のスキャンパターンの主走査方向は長方形のスキャン範囲の短手方向のX方向となっている。次に、観察時のスキャンパターンの主走査方向の変更について説明する。装置制御部33は、XYスキャナ16を制御し、観察時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の長手方向のX方向に変更する。なお、変更前の観察時のスキャンパターンの主走査方向は、長方形のスキャン範囲の短手方向のY方向となっている。次に、表示部102に表示される図10において、装置制御部33はSLO観察像38中に重畳されている撮影時のスキャンパターンの主走査方向を示す実線および観察時のスキャンパターンの主走査方向を示す点線の方向を変更する。具体的には、スキャン範囲39の変更前は実線40であったが、変更後は実線53に変更される。また、変更前は点線41であったが、変更後は点線54に変更される。
このように撮影者によって変更されたスキャン範囲39の大きさに基づいて装置制御部33がXYスキャナ16を制御し、観察時および撮影時のスキャンパターンの主走査方向の変更を完了すると、表示部102に動画(連続画像)として表示されるOCT観察像43もそれに同期して変更される。OCT観察像には、スキャン範囲変更前はOCT観察像43が示されていたが、変更後は点線54の方向が主走査方向となり、XZ面のOCT観察像55(Bスキャン)が示されるようになる。なお、このXZ面のOCT観察像55のスキャンの長さはL3である。
このようにOCT観察像43がOCT観察像55へと表示の変更がされると、撮影者は入力部103を用いて表示部102に表示されたAdjustボタン47を再度押下する。この時点で被検眼Erとデータ取得部100との光路長調整および合焦調整は、スキャン範囲39変更前のOCT観察像43を用いて調整された状態であるため、スキャン範囲変更後のOCT観察像55を用いて再度光路長調整および合焦調整を行う。
なお、実施例1では、Adjustボタン47が押下されるとSLO観察像38を用いてSLO光学系の自動の合焦調整もされていたが、この時点ではすでにSLO光学系の合焦調整はされているので省略してもよい。OCT観察像を用いた光路長調整および合焦調整方法は実施例1の説明の通りであるので省略する。
次に、撮影者によりスキャン範囲39の走査位置が入力部103を用いて変更されることで、所望の走査位置の設定が完了すると観察が終了される。このようにして観察が終了すると撮影者が入力部103を用いて表示部102に表示されたCaptureボタン48を押下することにより実行される。装置制御部33はスキャン範囲39におけるXYZの3次元干渉データを取得する。この時、撮影時のスキャンパターンは実線53の方向が主走査方向であり、長方形のスキャン範囲39の短手方向である。一方撮影時のスキャンパターンの副走査方向は長方形のスキャン範囲39の長手方向である。取得された3次元干渉データはフーリエ変換され輝度或いは濃度情報に変換され、3次元の断層データとなり記憶部34に記憶されると共に表示部102に表示される。
このように観察時に、撮影時のスキャン範囲39の変更が行われると、スキャン範囲39の長手方向、短手方向がどの方向であるかの検出が行われる。検出後は検出結果に基づいて観察時および撮影時のスキャンパターンの主走査方向の変更が行われる。このようにすることにより撮影者は観察中いつでもスキャン範囲39の変更を行うことができ、その変更結果に基づいて装置制御部33による観察時および撮影時のスキャンパターンの主走査方向の変更が自動で行われるので使い勝手が良い。
(実施例3)
実施例3の構成は、図1から図3に示す構成と同一の構成である。実施例1と実施例3とで異なる点は、実施例1では長方形のスキャン範囲の長手方向に主走査することでOCT観察像43が得られ、そのOCT観察像43が合焦調整や光路長調整が用いられていた。実施例3では長方形のスキャン範囲の短手方向に複数ラインを主走査することで複数のOCT観察像を得て、その複数のOCT観察像を用いて合焦調整や光路長調整を行う場合について示す。それを具体的に説明するために図10を用いて説明する。図10は観察時に表示部102に表示される画面表示例である。観察から撮影までの流れを以下で説明する。
実施例3の構成は、図1から図3に示す構成と同一の構成である。実施例1と実施例3とで異なる点は、実施例1では長方形のスキャン範囲の長手方向に主走査することでOCT観察像43が得られ、そのOCT観察像43が合焦調整や光路長調整が用いられていた。実施例3では長方形のスキャン範囲の短手方向に複数ラインを主走査することで複数のOCT観察像を得て、その複数のOCT観察像を用いて合焦調整や光路長調整を行う場合について示す。それを具体的に説明するために図10を用いて説明する。図10は観察時に表示部102に表示される画面表示例である。観察から撮影までの流れを以下で説明する。
まず、観察について説明する。撮影者は図10をみながらスキャンモードの選択を行う。ここでは実施例1同様にスキャンパターンが3Dスキャンで且つスキャン範囲が被検眼ErのXY平面上で正方形ではなく縦長の長方形のスキャンモードが選択されている。次に、撮影者は対物レンズ1の正面に被検眼Erを位置させ、入力部103を用いて表示部102に表示されたStartボタン46を押下することにより観察を開始し、表示部102に前眼部観察像36、SLO観察像38が表示される。SLO観察像38中には被検眼ErのXY平面上で撮影時に取得されるスキャン範囲39が重畳して表示されている。このスキャン範囲は実施例1同様に被検眼ErのXY平面上でX方向L1、Y方向L2の長さである。さらにSLO観察像38中に重畳されている実線40は撮影時のスキャンパターンの主走査方向を示し、一方、点線56、57、58は観察時にOCT観察像を取得するためのスキャン位置を示している。撮影時のスキャンパターンの主走査方向は、実施例1同様に、長方形のスキャン範囲39の短手方向であり、一方で副走査方向は長方形のスキャン範囲39の長手方向である。一方観察時のOCT観察像のスキャン位置は点線56、57、58でスキャンの主走査方向は長方形のスキャン範囲39の短手方向である。ここで、点線56、57、58は、走査範囲の2つの短辺と中央とを含む少なくとも3つの位置の一例である。また、点線56、57、58に対して測定光が走査するスキャンパターンは、2次元の走査範囲の長手方向に対して光学調整の状態を評価可能なスキャンパターンの一例である。
装置制御部33は、OCT光源20、XYスキャナ16、ラインセンサ32を駆動させ、点線56、57、58を走査しラインセンサ32から得られる干渉データをフーリエ変換し輝度或いは濃度情報に変換することによってOCT観察像59、60、61を動画(連続画像)として表示部102に表示させる。点線56の走査によってOCT観察像59が得られ、点線57の走査によってOCT観察像60、点線58の走査によってOCT観察像61が得られる。なおこのOCT観察像59、60、61のスキャンの長さは其々L1である。
このように前眼部観察像36、SLO観察像38、OCT観察像59、60、61が表示されると、前眼部観察像36を見ながら被検眼Erとデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせを図示なきジョイスティックを用いて行う。
次に、撮影者が入力部103を用いて表示部102に表示されたAdjustボタン47を押下すると、装置制御部33はSLO光学系の自動の合焦調整を行い、続いてOCT観察像59、60、61を用いた光路長調整、合焦調整を自動で行う。
実施例1では、OCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲39の長手方向で取得することによってOCT観察像43が得られ、そのOCT観察像43が光路長調整や合焦調整に用いられていたが、実施例3ではOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲39の短手方向で複数位置取得することによってOCT観察像59、60、61が得られ、そのOCT観察像59、60、61が光路長調整や合焦調整に用いられる。
まず、光路長調整では装置制御部33は参照ミラー27を光軸方向に移動させながらOCT観察像59、60、61を取得していき、OCT観察像59、60、61毎にZ方向における輝度値の重心位置を評価する。OCT観察像59、60、61のZ方向における輝度値の重心位置の平均値が図10中の矢印42に位置するように装置制御部33は参照ミラー27を移動させることによって光路長調整を完了させる。次に、合焦調整では装置制御部33はSLO光学系の自動の合焦調整で調整されたレンズ17の位置を中心とした所定範囲内でレンズ17を少しずつ移動させながら、OCT観察像59、60、61を取得していき、OCT観察像59、60、61の輝度値の総和を評価する。OCT観察像59、60、61の輝度値の総和が最大となるように装置制御部33はレンズ17を移動させることによって精密な合焦調整を完了させる。次に、撮影者によりスキャン範囲39の走査位置が入力部103を用いて変更されることで、所望の走査位置の設定が完了すると観察が終了される。
このようにして観察が終了すると撮影者が入力部103を用いて表示部102に表示されたCaptureボタン48を押下することにより実行される。装置制御部33はスキャン範囲39におけるXYZの3次元干渉データを取得する。この時、撮影時のスキャンパターンは実線53の方向が主走査方向であり、長方形のスキャン範囲39の短手方向である。一方撮影時のスキャンパターンの副走査方向は長方形のスキャン範囲39の長手方向である。取得された3次元干渉データはフーリエ変換され輝度或いは濃度情報に変換され、3次元の断層データとなり記憶部34に記憶されると共に表示部102に表示される。
実施例3による効果を説明する。まず撮影時においては、撮影時のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とすることで、撮影時に主走査する時間が短くなるため頻度よく撮影時に眼底トラッキング(追尾)や再スキャン機能を実行できるため撮影時の成功率をあげることができる。これは実施例1と同様である。
次に、観察時において説明する。本実施例の特徴は、実施例1でも述べたように長方形のスキャン範囲の長手方向の情報(OCT観察像)を用いてスキャン範囲の長手方向の端部までも考慮した光路長調整や合焦調整を行うことである。実施例3ではOCT観察像のスキャンパターンの主走査方向を長方形のスキャン範囲の短手方向とした点で実施例1とは異なるものの、そのOCT観察像を長方形のスキャン範囲の長手方向をカバーする複数位置(実施例3では3か所)で取得することで長方形のスキャン範囲の長手方向の情報を得ることができる。その情報を用いて光路長調整や合焦調整を行うことが可能となるので、結果として実施例1と同等の効果を得ることができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (16)
- 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とが異なるように、前記走査手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする光干渉断層撮影装置。 - 前記制御手段は、前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の長手方向に前記測定光を主走査するように、記憶用の前記断層画像の取得時には前記走査範囲の短手方向に前記測定光を主走査するように、前記走査手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記制御手段は、前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の中央付近を通り且つ前記長手方向に沿った1ラインに対して前記測定光を繰り返し走査するように、前記走査手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記走査範囲の長手方向及び短手方向に基づいて、前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とを決定する決定手段と、
前記制御手段は、前記測定光を前記決定された方向に主走査するように、前記走査手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置。 - 前記走査範囲の長手方向及び短手方向を特定する特定手段と、
前記特定手段の出力に基づいて、前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とを前記走査手段に設定する設定手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮影装置 - 前記設定手段は、前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向が前記長手方向になるように、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向が前記短手方向になるように、前記走査手段に設定することを特徴とする請求項5に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記制御手段は、前記走査範囲が長方形である場合には、前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の長手方向に前記測定光を主走査するように、記憶用の前記断層画像の取得時には前記走査範囲の短手方向に前記測定光を主走査するように、前記走査手段が正方形である場合には、前記干渉光学系の光学調整時及び記憶用の前記断層画像の取得時には前記走査範囲の同一の方向となるように、前記走査手段を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記干渉光学系に配置された合焦用の光学部材と、
前記干渉光学系の光学調整時において、前記合焦用の光学部材が駆動されながら前記測定光を繰り返し走査されることにより得られる前記干渉光に関する情報を用いて、前記合焦用の光学部材の合焦状態の評価値を取得する取得手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。 - 前記干渉光学系に配置され、前記測定光の光路長と前記参照光の光路長との光路長差を調整する光路長差調整用の光学部材を更に有し、
前記干渉光学系の光学調整時において、前記光路長差調整用の光学部材が駆動されながら前記測定光が繰り返し走査されることにより得られる前記干渉光に関する情報を用いて、前記光路長差の調整状態の評価値を取得する取得手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。 - 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の長手方向に対して光学調整の状態を評価可能なスキャンパターンで前記測定光を走査するように、前記走査手段を制御する制御手段と、
前記干渉光学系の光学調整時において、前記干渉光学系に配置された光学部材が駆動されながら前記測定光が繰り返し走査されることにより得られる前記干渉光に関する情報を用いて、前記光学部材の調整状態の評価値を取得する取得手段と、
を有することを特徴とする光干渉断層撮影装置。 - 前記スキャンパターンは、前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の中央付近を通り且つ前記長手方向に沿った1ラインに対して前記測定光を繰り返し走査するパターンであることを特徴とする請求項10に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記スキャンパターンは、前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の2つの短辺と中央とを含む少なくとも3つの位置で前記走査範囲の短手方向に前記測定光を繰り返し走査するパターンであることを特徴とする請求項10に記載の光干渉断層撮影装置。
- 前記走査範囲の同一箇所に対して前記測定光が複数回繰り返し走査されている間における前記干渉光に関する情報を用いて、前記走査範囲のモーションコントラスト情報を算出する算出手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光干渉断層撮影装置。
- 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
を有する光干渉断層撮影装置の制御方法であって、
前記干渉光学系の光学調整時に前記測定光を主走査する方向と、記憶用の前記断層画像の取得時に前記測定光を主走査する方向とが異なるように、前記走査手段を制御する工程を有することを特徴とする光干渉断層撮影装置の制御方法。 - 測定光を照射した被検眼からの戻り光と前記測定光に対応する戻り光との干渉光を用いて断層画像を取得する干渉光学系と、
前記被検眼の2次元の走査範囲に対して前記測定光を走査する走査手段と、
を有する光干渉断層撮影装置の制御方法であって、
前記干渉光学系の光学調整時には前記走査範囲の長手方向に対して光学調整の状態を評価可能なスキャンパターンで前記測定光を走査するように、前記走査手段を制御する工程と、
前記干渉光学系の光学調整時において、前記干渉光学系に配置された光学部材が駆動されながら前記測定光が繰り返し走査されることにより得られる前記干渉光に関する情報を用いて、前記光学部材の調整状態の評価値を取得する工程と、
を有することを特徴とする光干渉断層撮影装置の制御方法。 - 請求項14または15に記載の光干渉断層撮影装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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