JP2015085043A - 眼底撮影装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記問題点を鑑み、画質のよい断層画像を撮影できる眼底撮影装置を提供することを技術課題とする。
(2) 光源と、前記光源からの光を測定光として被検眼眼底に導くための測定光路と、前記光源からの光を参照光として導光するための参照光路と、被検眼眼底に照射された前記測定光と前記参照光との干渉を検出するための検出器と、を備える干渉光学系と、前記測定光路に配置され、前記測定光を被検眼眼底上で走査するための走査手段と、前記測定光路に配置され、対物レンズ系を少なくとも備え、被検眼の瞳位置に前記測定光の旋回点を形成すると共に、前記旋回点を中心に旋回される前記測定光を前記眼底に導く測定光学系と、前記走査手段による前記眼底上の走査位置を設定する走査位置設定手段と、前記測定光束の光路中に配置されたフォーカス用光学部材を移動させる駆動部と、を備え、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に対応する被検眼眼底の断層画像を得る眼底撮影装置であって、被検眼眼底の湾曲によるフォーカス位置の変化を考慮した前記フォーカス用光学部材の補正情報を、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に応じて取得する補正情報取得手段と、前記補正情報取得手段によって取得された補正情報に基づいて前記駆動部の動作を制御し、前記フォーカス用光学部材の位置を調整する駆動制御手段を備えることを特徴とする。
本装置1は、干渉光学系(OCT光学系)200と、測定光学系250と、走査位置設定手段(例えば、制御部70)と、駆動部124aと、補正情報取得手段(例えば、制御部70)と、駆動制御手段(例えば、制御部70)と、を主に備える。本装置1は、走査位置設定手段によって設定された走査位置に対応する被検眼眼底の断層画像を得る。
図1に示すように、本実施例の光学系は、照明光学系10、撮影光学系30、干渉光学系200(以下、OCT光学系ともいう)を主に備える。さらに、光学系は、フォーカス指標投影光学系40、アライメント指標投影光学系50、前眼部観察光学系60を備えても良い。撮影光学系30は、眼底を可視光によって撮影(例えば、無散瞳状態)することによってカラー眼底画像を得るための眼底カメラ光学系として用いられる。OCT光学系200は、被検眼眼底の断層画像を光干渉の技術を用いて非侵襲で得る。
照明光学系10は、例えば、観察照明光学系と撮影照明光学系を有する。撮影照明光学系は、光源14、コンデンサレンズ15、リングスリット17、リレーレンズ18、ミラー19、黒点板20、リレーレンズ21、孔あきミラー22、対物レンズ25を主に備える。撮影光源14は、フラッシュランプ等であってもよい。黒点板20は、中心部に黒点を有する。
撮影光学系30は、例えば、対物レンズ25、撮影絞り31、フォーカシングレンズ32、結像レンズ33、撮像素子35が主に配置されている。撮影絞り31は、孔あきミラー22の開口近傍に位置する。フォーカシングレンズ32は、光軸方向に移動可能である。撮像素子35は、可視域に感度を有する撮影に利用可能である。撮影絞り31は対物レンズ25に関して被検眼Eの瞳孔と略共役な位置に配置されている。フォーカシングレンズ32は、モータを備える移動機構49により光軸方向に移動される。
フォーカス指標投影光学系40は、赤外光源41、スリット指標板42、2つの偏角プリズム43、投影レンズ47、照明光学系10の光路に斜設されたスポットミラー44を主に備える。2つの偏角プリズム43は、スリット視標板42に取り付けられる。スポットミラー44は、照明光学系10の航路に斜設される。また、スポットミラー44はレバー45の先端に固着されている。スポットミラー44は、通常は光軸に斜設されるが、撮影前の所定のタイミングで、ロータリソレノイド46の軸の回転により、光路外に退避させられる。なお、スポットミラー44は被検眼Eの眼底と共役な位置に配置される。光源41、スリット指標板42、偏角プリズム43、投影レンズ47、スポットミラー44及びレバー45は、フォーカシングレンズ32と連動して移動機構49により光軸方向に移動される。また、フォーカス指標投影光学系40のスリット指標板42の光束は、偏角プリズム43及び投影レンズ47を介してスポットミラー44により反射された後、リレーレンズ21、孔あきミラー22、ダイクロイックミラー24、対物レンズ25を経て被検眼Eの眼底に投影される。眼底へのフォーカスが合っていないとき、不図示の指標像は、ずれ方向及びずれ量に応じて分離された状態で眼底上に投影される。一方、フォーカスが合っているときには、指標像は、合致した状態で眼底上に投影される。
アライメント用指標光束を投影するアライメント指標投影光学系50には、図1における左上の点線内の図に示すように、撮影光軸L1を中心として同心円上に45度間隔で赤外光源が複数個配置されている。本実施形態における眼底撮影装置は、第1視標投影光学系(0度、及び180)と、第2視標投影光学系と、を主に備える。第1視標投影光学系は、赤外光源51とコリメーティングレンズ52を持つ。第2視標投影光学系は、第1指標投影光学系とは異なる位置に配置され、6つの赤外光源53を持つ。赤外光源51は、撮影光軸L1を通る垂直平面を挟んで左右対称に配置される。この場合、第1指標投影光学系は被検眼Eの角膜に無限遠の指標を左右方向から投影する。第2指標投影光学系は被検眼Eの角膜に有限遠の指標を上下方向もしくは斜め方向から投影する構成となっている。なお、図1の本図には、便宜上、第1指標投影光学系(0度、及び180度)と、第2指標投影光学系の一部のみ(45度、135度)が図示されている。
被検眼の前眼部を撮像する前眼部観察(撮影)光学系60は、ダイクロイックミラー24の反射側に、ダイクロイックミラー61、絞り63、リレーレンズ64、2次元撮像素子(受光素子:以下、撮像素子65と省略する場合あり)65を主に備える。撮像素子65は、赤外域の感度を持つ。また、撮像素子65はアライメント指標検出用の撮像手段を兼ね、赤外光を発する前眼部照明光源58により照明された前眼部とアライメント指標が撮像される。前眼部照明光源58により照明された前眼部は、対物レンズ25、ダイクロイックミラー24及びダイクロイックミラー61からリレーレンズ64の光学系を介して撮像素子65により受光される。また、アライメント指標投影光学系50が持つ光源から発せられたアライメント光束は被検眼角膜に投影される。その角膜反射像は対物レンズ25〜リレーレンズ64を介して撮像素子65に受光(投影)される。
OCT光学系200は、いわゆる眼科用光断層干渉計(OCT:Optical coherence tomography)の装置構成を持ち、眼Eの断層像を撮像する。OCT光学系200は、測定光源102から出射された光をカップラー(光分割器)104によって測定光(試料光)と参照光に分割する。OCT光学系200は、対物レンズを有する測定光学系250によって測定光を眼Eの眼底Efに導く。また、参照光を参照光学系110に導く。測定光学系250は、例えば、コリメータレンズ123、フォーカスレンズ124、走査部108、対物レンズ25などを備えてもよい。測定光は、コリメータレンズ123、フォーカスレンズ124を介し、走査部108に達し、例えば、2つのガルバノミラーの駆動によって反射方向が変えられる。そして、走査部108で反射された測定光は、リレーレンズ22を介して、ダイクロイックミラー24で反射された後、対物レンズ25を介して、被検眼眼底に集光される。その後、眼底Efによって反射された測定光と,参照光との合成による干渉光を検出器(受光素子)120に受光させる。フォーカスレンズ124は、駆動部124aの駆動によって光軸方向に移動可能である。
本実施形態の制御部70には、表示部75と、操作部74、メモリ72、コンピュータ90、各撮像素子、各光源(図は略す)、各種アクチュエータ(図は略す)等が接続される。メモリ72は、記憶手段として機能する。
以上のような構成を備える装置において、その制御動作について説明する。検者は、図示無き固視標を注視するように被検者に指示する。初期段階では、ダイクロイックミラー24は撮影光学系30の光路に挿入されており、撮像素子65に撮像された前眼部像が表示部75に表示される。
8つのアライメント指標像が撮像素子65に検出されると、制御部70は、自動アライメント制御を開始する。制御部70は、撮像素子65から出力される撮像信号に基づいて被検眼に対する測定部のアライメント偏位量を検出する。
そして、制御部70は、この偏位量がアライメント完了の許容範囲に入るように、測定部を駆動制御し、自動アライメントを行う。
アライメント完了後、制御部70は、被検眼の瞳孔状態の適否の判定を開始する。この場合、瞳孔径の適否は、撮像素子65による前眼部像から検出される瞳孔エッジが、所定の瞳孔判定エリアから外れているか否かで判定される。瞳孔判定エリアの大きさは、画像中心(撮影光軸中心)を基準に、眼底照明光束が通過可能な径(例えば、直径4mm)として設定されているものである。簡易的には、画像中心を基準に左右方向及び上下方向で検出される4点の瞳孔エッジを使用する。瞳孔エッジの点が瞳孔判定エリアよりも外にあれば、撮影時の照明光量が十分に確保される(詳しくは、本出願人による特開2005−160549号公報を参考にされたい)。なお、瞳孔径の適否判定は、撮影が実行されるまで継続され、その判定結果が表示部75上に表示される。
また、撮像素子65を用いたアライメントが完了されると、制御部70は、被検眼の眼底に対するオートフォーカスを行う。表示部75または表示部95には、撮像素子38で撮像された眼底画像が表示されていおり、眼底画像の中心にフォーカス視標投影光学系40によるフォーカス指標像が投影されている。ここで、フォーカス指標像は、フォーカスが合っていないときには分離され、フォーカスが合っているときに一致して投影される。制御部70は、指標像を画像処理により検出し、その分離情報を得る。そして、制御部70は、指標像の分離情報を基に移動機構49の駆動を制御し、眼底に対するピントが合うようにレンズ32を移動させる。
アライメント完了信号が出力されると、制御部70は、最適化制御を開始するためのトリガ信号を発し、最適化の制御動作を開始する。制御部70は、最適化を行うことによって、検者が所望する眼底部位が高感度・高解像度で観察できるようにする。なお、本実施例において、最適化の制御は、光路長調整、フォーカス調整、偏光状態の調整(ポラライザ調整)、の制御である。なお、最適化の制御において、眼底に対する一定の許容条件を満たすことができればよく、最も適切な状態に調整する必要は必ずしもない。
図2は、表示部90に表示される赤外眼底画像の一例を示す図である。断層画像及び眼底観察画像82が表示部90に表示されたら、検者は、リアルタイムで観察される表示部90上の眼底観察画像82から検者の撮影したい断層画像の位置を設定する。ここで、検者は、マウス等を用いて、ドラッグ操作を行うことによって、眼底観察画像82に対してラインLsを移動させていき、走査位置を設定する。なお、スキャンラインLsがX方向となるように設定すれば、XZ面の断層画像の撮影が行われ、スキャンラインLsがY方向となるように設定すれば、YZ面の断層画像の撮影が行われるようになっている。また、スキャンラインLsを任意の形状(例えば、斜め方向や丸等)に設定できるようにしてもよい。
制御部70は、設定された走査位置に基づいてBスキャンによる断層画像の取得を行う。制御部70は、眼底観察画像82上に設定されたスキャンラインLsの表示位置に基づいて、スキャンラインLsの位置に対応する眼底の断層画像が得られるように、走査部108を駆動させて測定光を走査させる。なお、スキャンラインLsの表示位置(表示部上における座標位置)と走査部108による測定光の走査位置との関係は、予め定まっているので、制御部70は、設定したスキャンラインLsの表示位置に対応する走査範囲に対して測定光が走査されるように、走査部108の2つのガルバノミラーを適宜駆動制御する。
OCT光学系200に像面湾曲性がある場合、画角0°(対物レンズ25の光軸中心)でフォーカスレンズ位置が視度0D(ディオプター)だったとすると、光軸中心から離れた走査位置(例えば、画角15°)において、フォーカスが眼底に合わないことがある(図3参照)。このとき、光軸中心から離れた走査位置に対応する眼底に対してフォーカスを合わせようとすると、フォーカスレンズ124のフォーカス位置は、光軸中心に対してずれた位置(例えば、視度−2.5Dの位置)であったりする。
例えば、図3に示すように、画角15°のラインスキャンによって断層画像を取得する場合について説明する。
以下、3次元測定(MAPスキャンともいう)を行う場合について説明する。3次元測定の走査パターンとしては、ラスタースキャン、サークルスキャン、又はラジカルスキャン等がある。以下、走査パターンとしてラスタースキャンが設定された場合を例として説明する。ラスタースキャンは、眼底Ef上を測定光が矩形状に走査するパターンである。
なお、制御部70は、縦方向に限らず、横方向のスキャン位置の変化に応じて、フォーカスレンズ124の位置を調整してもよい。
以下に、フォーカスレンズ位置を補正する別の方法として、光学系の像面湾曲性または被検眼の眼底面湾曲度合いを推定することにより、フォーカスレンズ位置を決定する流れを説明する。例えば、制御部70は、2ヶ所以上でフォーカスレンズ124のベストフォーカス位置を決定して、そこから光学系の像面湾曲性または被検眼の眼底面湾曲度合いを推定する。
制御部70は、このようにして得られたフォーカスレンズ位置の推定情報から、フォーカスレンズ124の位置を制御し、断層画像の測定を行う。
なお、制御部70は、ラインスキャンに限らず、画角原点を中心としたサークルスキャンデータを基にフォーカスレンズ位置を決定してもよい。
なお、OCTシステムのスポットサイズを小さくする場合、焦点深度が浅くなるため、被検者毎の眼底形状を把握することは重要である。
25 対物レンズ
70 制御部
74 操作ユニット
75 表示部
90 コンピュータ
95 表示部
108 走査部
120 検出器
124 フォーカスレンズ
Claims (6)
- 光源と、前記光源からの光を測定光として被検眼眼底に導くための測定光路と、前記光源からの光を参照光として導光するための参照光路と、被検眼眼底に照射された前記測定光と前記参照光との干渉を検出するための検出器と、を備える干渉光学系と、
前記測定光路に配置され、前記測定光を被検眼眼底上で走査するための走査手段と、
前記測定光路に配置され、対物レンズ系を少なくとも備え、被検眼の瞳位置に前記測定光の旋回点を形成すると共に、前記旋回点を中心に旋回される前記測定光を前記眼底に導く測定光学系と、
前記走査手段による前記眼底上の走査位置を設定する走査位置設定手段と、
前記測定光束の光路中に配置されたフォーカス用光学部材を移動させる駆動部と、
を備え、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に対応する被検眼眼底の断層画像を得る眼底撮影装置であって、
前記測定光学系において発生する像面湾曲によるフォーカス位置の変化を考慮した前記フォーカス用光学部材の補正情報を、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に応じて取得する補正情報取得手段と、
前記補正情報取得手段によって取得された補正情報に基づいて前記駆動部の動作を制御し、前記フォーカス用光学部材の位置を調整する駆動制御手段と、
を備えることを特徴とする眼底撮影装置。 - 前記駆動制御手段は、
前記駆動部の動作を制御し、少なくとも一つの走査位置に関して前記被検眼の視度を補正する視度補正制御を行い、
前記視度補正後、前記補正情報取得手段によって取得された補正情報に基づいて、前記視度補正制御後の前記フォーカス用光学部材の位置である合焦位置に対して前記フォーカス用光学部材の位置を調整することを特徴とする請求項1の眼底撮影装置。 - 前記補正情報取得手段は、
前記測定光学系において発生する像面湾曲及び被検眼眼底の湾曲によるフォーカス位置の変化を考慮した前記フォーカス用光学部材の補正情報を、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に応じて取得することを特徴とする請求項1〜2のいずれかの眼底撮影装置。 - 前記走査手段によって、前記測定光束を、前記被検眼の眼底上の走査画角位置が異なる少なくとも2ヶ所の位置に連続的に走査させる場合、前記駆動制御手段は、前記走査画角位置に応じて前記フォーカス用光学部材の位置を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの眼底撮影装置。
- 前記駆動制御手段によって前記フォーカス用光学部材の位置が調整されるとき、前記走査手段による新たな走査位置での断層画像の取得を一旦停止する撮影制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの眼底撮影装置。
- 光源と、前記光源からの光を測定光として被検眼眼底に導くための測定光路と、前記光源からの光を参照光として導光するための参照光路と、被検眼眼底に照射された前記測定光と前記参照光との干渉を検出するための検出器と、を備える干渉光学系と、
前記測定光路に配置され、前記測定光を被検眼眼底上で走査するための走査手段と、
前記測定光路に配置され、対物レンズ系を少なくとも備え、被検眼の瞳位置に前記測定光の旋回点を形成すると共に、前記旋回点を中心に旋回される前記測定光を前記眼底に導く測定光学系と、
前記走査手段による前記眼底上の走査位置を設定する走査位置設定手段と、
前記測定光束の光路中に配置されたフォーカス用光学部材を移動させる駆動部と、
を備え、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に対応する被検眼眼底の断層画像を得る眼底撮影装置であって、
被検眼眼底の湾曲によるフォーカス位置の変化を考慮した前記フォーカス用光学部材の補正情報を、前記走査位置設定手段によって設定された走査位置に応じて取得する補正情報取得手段と、
前記補正情報取得手段によって取得された補正情報に基づいて前記駆動部の動作を制御し、前記フォーカス用光学部材の位置を調整する駆動制御手段を備えることを特徴とする眼底撮影装置。
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