JP2019039248A - 屋根板材 - Google Patents

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【課題】断面形状の複雑化を伴ったり余計な部材を必要とすることなしに屋根板材の重ね合わせ部分における止水性の改善を図ることができる屋根板材を提案する。【解決手段】幅方向の端縁と長手方向の端縁とによって区画された輪郭形状を有する板材本体を備え、該板材本体の水下側の端部を、既に配設された屋根板材の水上側の端部に重ね合わせる一方、該板材本体の水上側の端部を、これから配設される屋根板材の水下側の端部の下側に重ね合わせることによって梁間方向に沿って該屋根板材を相互につなぎ合わせる屋根板材において、前記板材本体の水下側の端部に、幅方向の端縁に向けて連続的または断続的に伸延し既に配設された屋根板材との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する少なくとも1本の凹所を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、屋根を新設する場合や既存の屋根の改修、補修に用いて好適な屋根板材に関するものである。
一般に、縦葺き屋根は、屋根板材の本体が、梁間方向(軒から棟に沿う向き)に長く、桁行方向(軒に沿う向き)に短い、長尺、幅狭の屋根板材を使用するのが普通であり、梁間方向における屋根板材同士の接続を終えてから桁行方向(軒に沿う向き)に屋根板材同士を接続する作業を繰り返し行うことによって屋根全体を葺きあげるものである。
一方、横葺き屋根は、屋根板材の本体が、桁行方向に長く、梁間方向に短い、短尺、幅広の屋根板材を使用するのが普通であり、桁行方向における屋根板材同士の接続を終えたのち、梁間方向に屋根板材同士を接続する作業を繰り返し行うことによって屋根全体を葺きあげるものである。
この種の屋根板材は、その葺き方に違いがあるものの、何れのものも、長尺コイル(金属製)にロール成形を施すことによって連続的に生産されるのが一般的であり、とくに、縦葺き屋根用の屋根板材においては、防水性を高める観点から梁間方向における屋根板材同士の接続を不要とするために、屋根の長さと同じ長さを有する一枚物で製作されることが多い。
ところで、一枚物で製作される縦葺き用の屋根板材にあっては、都心部に立地する住宅等において屋根を葺きあげる場合に、道路が狭いためにその搬入が困難であったり、工事中に使用する作業スペース(周辺空地等)を確保するのが難しい等の理由からその使用が制限されることがあり、需要の拡大を図るのが困難な状況にある。
かかる不具合を解決するため、屋根板材を短尺化して屋根板材の水下側の端部と水上側の端部を相互に重ね合わせることにより屋根板材の一体化を図ることが試みられてはいるが、この場合には、屋根板材の重ね合わせ部分での止水性の低下が避けられない。
屋根板材のつなぎ合わせ部分における止水性の改善を図った従来技術として、例えば、特許文献1には、第1の縦葺材の屋根勾配方向の上流側端部にその上方から第2の縦葺き材を重ね合わせる縦葺き用金属屋根の連結構造において、その重合部分に減圧部を設けたものが提案されている。
特開2013−213395号公報
上記特許文献1に開示された連結構造は、減圧部によって第1の縦葺き材と第2の縦葺き材との間に入り込もうとする雨水を遮り、建屋内への浸水を防ごうとするものであり、該減圧部には、第1の縦葺き材にはホットメタル材を固着させることによって形成された複数の突条が形成されていることから、かかる連結構造によれば、外装材そのものの製造コストを抑えつつも、止水性を向上させることができるとされていた。
ところで、この種の連結構造では、第2の縦葺き材の先端と、第1の縦葺き材との間には、隙間が形成されるようになっているため、風雨が強い状況では、その隙間を通して減圧部内に雨水が吹き込まれることもあり、減圧部の行き止まり端(奥)に止水用のパッキンが組み付けられていたとしても経年劣化等によりパッキンに割れ等が発生した場合には、その割れ部分を通じて雨水が建屋内へと浸入することも懸念されており、未だ改善の余地が残されている。
本発明の課題は、断面形状の複雑化を伴ったり余計な部材を必要とすることなしに屋根板材の重ね合わせ部分における止水性の改善を図ることができる屋根板材を提案するところにある。
本発明は、幅方向の端縁と長手方向の端縁とによって区画された輪郭形状を有する板材本体を備え、該板材本体の水下側の端部を、既に配設された屋根板材の水上側の端部に重ね合わせる一方、該板材本体の水上側の端部を、これから配設される屋根板材の水下側の端部の下側に重ね合わせることによって梁間方向に沿って該板材本体を相互につなぎ合わせる屋根板材であって、
前記板材本体の水下側の端部に、幅方向の端縁に向けて連続的または断続的に伸延し既に配設された屋根板材との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する少なくとも1本の凹所を設けたことを特徴とする屋根板材である。
上記の構成からなる屋根板材において、前記凹所は、既に配設された屋根板材の外表面に向けて開放された開口端を有し、前記板材本体そのものをその外表面側に向けて局所的に隆起させることによって形成されたものとするのが好ましい。
また、前記板材本体は、その幅方向の端縁に、隣接配置される他の屋根板材の下継手、上継手にそれぞれ連係可能な上継手、下継手を有するものが望ましい。
前記板材本体は、その幅方向に沿って山部と谷部が交互につながる波形断面形状を有するものを用いることができる。なお、本発明において、エアーポケットとは、既に配設された屋根板材の水上側の端部上に、これから配置される屋根板材の水下側の端部を重ね合わせたときにその重ね合わせ部分において形成される閉じられた空間と定義される。
本発明によれば、屋根板材同士のつなぎ合わせに際して屋根板材の水上側と水下側の重ね合わせ部分が接触状態に保たれるため、風雨により雨水の吹き込が避けられる。
また、本発明によれば、毛細管現象による雨水の吸い込みが起きたとしてもエアーポケットによりその吸い込みが断ち切られることになり、下地材側への雨水の浸入を回避することができる。
本発明にしたがう屋根板材の外観を模式的に示した斜視図である。 (a)は、図1に示した屋根板材の平面を示した図であり、(b)は、図1に示した屋根板材の正面を示した図である。 (a)は、図1に示した屋根板材の右側面を示した図であり、(b)は図1に示した屋根板材の左側面を示した図であり、(c)は、図2(a)のA−A断面を示した図である。 本発明にしたがう屋根板材を用いその水下側の端部を、既に配設された屋根板材の水上側の端部に重ね合わせた状態で示した断面図である。 本発明にしたがう屋根板材をスレート屋根の上で桁行方向(軒方向)につなぎ合わせる状況をその一部分について示した図である。 (a)〜(c)は、本発明にしたがう屋根板材の他の実施の形態を要部について示した図である。 本発明にしたがう屋根板材を用いた屋根の葺きあげ要領の説明図である。 本発明にしたがう屋根板材を用いた屋根の葺きあげ要領の説明図である。 本発明にしたがう屋根板材の使用状態を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明にしたがう屋根板材の実施の形態を模式的に示した外観斜視図であり、図2(a)は、図1に示した屋根板材の平面を示した図であり、図2(b)は、図1に示した屋根板材の正面を示した図である。また、図3(a)は、図1に示した屋根板材の右側面を示した図であり、図3(b)は、図1に示した屋根板材の左側面を示した図であり、さらに図3(c)は、図2(a)のA−A断面をそれぞれ示した図である。
図1〜3に示した屋根板材は、山部と谷部が屋根板材の幅方向に沿って交互に配列された波形形状を有し、新規な屋根を葺きあげるときに用いることができるだけでなく、既存の屋根(スレート屋根等)の上に配置して該屋根を覆い隠すカバー工法に用いることができる屋根材を例としている。
本発明において「既に配設された屋根板材」、「これから配設される屋根板材」、「隣接配置される他の屋根板材」とは、本発明にしたがう屋根板材と同じ構成からなる屋根板材を意味するものとし、これらの屋根板材の複数枚をその長手方向(梁間方向)、幅方向(桁行方向)にそれぞれつなぎ合わせることによって屋根の葺きあげを行うものである。
なお、本発明にしたがう屋根板材は、基本的には、幅方向(桁行方向)のつなぎ合わせに先立ち、長手方向におけるつなぎ合わせ(梁間方向)を先行して行う縦葺きタイプの屋根板材あるいは、横方向(桁行方向)のつなぎ合わせを先行して行う横葺きタイプの屋根板材として好適なものであり、幅方向の両端にそれぞれ上継手(上ハゼ)、下継手(下ハゼ)を備え、隣接配置される他の屋根板材の下継手、上継手との間で締め込み(ハゼ締め)を行うハゼ締めタイプの屋根板材、あるいは上継手を下継手に嵌合させて屋根板材同士をつなぎ合わせる屋根板材(折板屋根板材等)、幅方向の端部に立ち上がり壁を備え、その立ち上がり壁を瓦棒に当接させたのちカバーを被せて屋根板材同士をつなぎ合わせる瓦棒葺きタイプの屋根板材として用いることも可能であり、図示のものに限定はされない。また、断面も波形形状に限定されることはない。
屋根板材を構成する素材としては、幅300〜1250mm程度、厚さ0.35〜0.8mm程度、長さ1〜10m程度の、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板やカラー鋼板等の防錆処理鋼板、ステンレス鋼板、銅板、アルミニウム合金板、亜鉛板等を用いることができ、所定の断面形状への成型は、ロール成型法等を適用して行われる。とくに、山部と谷部が屋根板材の幅方向に沿って交互に配列された波形形状を有する屋根板材にあっては、谷部における底壁の幅寸法z(図2(a)参照)と山部における頂壁の幅寸法x(図2(a)参照)とが同一であると、屋根板材の成型加工時に歪が生じて形状変形を来たすことが懸念されるため、山部における頂壁の幅寸xは谷部における底壁の幅寸法zよりも小さく設定するのが望ましい。
図1〜3における符号1は、幅方向の端縁L、R(長辺)と長手方向の端縁S、T(短辺)によって区画された平面輪郭形状を有する板材本体である。板材本体1は、水下側の端部1aを、既に配設された屋根板材(U)の水上側の端部1bに重ね合わせる一方、板材本体1の水上側の端部1bを、これから配設される屋根板材(V)の水下側の端部の下側に重ね合わせて屋根板材同士を相互につなぎ合わせるものから構成される。
また、2は、板材本体1の水下側の端部1aに設けられ、板材本体1の幅方向の端縁に向けて伸延する凹所である。この凹所2は、板材本体1の裏側面を、該板材本体1の表面側に向けて陥没させることにより形成されるもの(下向きに開放された溝部を形成するものであって、板材本体1を外表面から見た場合に、該凹所2は隆起部(凸部)として現れる)であり、既に配設された屋根板材(U)との重ね合わせ状態で、その外表面に向けて開放された開口端2aを有しており、この凹所2によってエアーポケットPが形成されるようになっている(図3(c)、図4参照)。
凹所2は、屋根板材を所定の断面形状に成型する際、板材本体1そのものを、その外表面側に向けて局所的に隆起させることによって形成することができるが、その形成方法はとくに限定されない。また、凹所2の本数や平面形状についても限定されることはない。なお、図1〜3において凹所2は、板材本体1の外表面の隆起した部分から引き出した引き出し線により表示している。
凹所2は、この例では、板材本体1の長手方向に間隔M(図2(a)参照)で平行に2本設け、同じ谷部の幅方向中央域の同一軸線上で凹所2を分断した分断部分2b(分断部分2bは、板材本体1の外表面と同じレベルにある平坦部である)を有するものとして示してある。
凹所2に分断部分2bを設けることにより、板材本体1の外表面が隆起していても、該分断部分2bを通して雨水をスムーズに流すことができるようになっている。なお、凹所2は、板材本体1の幅方向の端縁L、Rに対し直交する向きで伸延させてもよいし、角度を付けて伸延させてもよい。また、分断部分2bは、各谷部において1つずつ設けた場合について示したが、分断部分2bの数はとくに限定されるものではなく、その数は、任意に変更し得る。雨水の流れにとくに支障がなければ分断部分2bを省略することもできる。分断部分2bの長さ(間隔)(一方の凹所2の端面から対向する凹所2の端面に至るまでの寸法)は、2〜100mm程度とするのが好ましい。
凹所2は、開口端2aからの深さeを5〜10mm程度に、また、幅寸法hを5〜20mm程度とすることができる(図3(c)参照)。本発明の実施の形態では、谷部における凹所2の幅寸法hを、山部における凹所2の幅寸法hよりも大きくしたものについて示したが、エアーポケットPとしての機能を十分に発揮させることができるものであるならば、谷部における凹所2と山部における凹所2とは同一幅とすることもできる。分断部分2bを設けるに当たっては、該凹所2に平面形状が半円形になる端部を向かい合わせになるように形成するのがよい。
また、図における符号3は、板材本体1の幅方向の一方の端縁に設けられた下継手、4は、板材本体1の幅方向のもう一方の端縁に設けられた上継手である。
下継手3、上継手4は、隣接配置される他の屋根板材の上継手4、下継手3にそれぞれ重ね合わさって屋根板材同士を桁行方向につなぎ合わせる機能を有するものである。下継手3、上継手4の形状は、屋根板材をつなぎ合わせた際に該屋根板材の山部と同等の形状を呈する形状としてある。
上継手4については、継手部分においてもエアーポケットPが形成されるように凹所2に一体的につながる凹所2′を設けることができる。下継手3は、隣接配置される他の屋根板材の上継手4に密接に重ね合わさるように、凹所2につながる凹所2′は省略される。
図4は、上掲図1〜3に示した屋根板材を用いその水下側の端部1aを、既に配設された屋根板材(U)の水上側の端部1bに重ね合わせた状態で示した断面図である。
本発明にしたがう屋根板材は、屋根板材の水上側の端部1bと既に配設された屋根板材の水下側の端部1aの重ね合わせ部分が接触状態に保持されることから、豪雨や風雨が強い場合であってもその間から雨水が吹き込まれることがない。また、屋根板材の重ね合わせ部分において毛細管現象により雨水の吸い込みが起きたとしても、凹所2によって形成されるエアーポケットP(図4の拡大図参照)で雨水の吸い込みが断ち切られるため、下地材側(屋内)への雨水の浸入を回避することができる。
本発明では、屋根板材の長手方向の重ね合わせ代K(図4参照)は、200〜500mm程度、より好ましくは350mm程度とする。また、凹所2は、板材本体1の水下側の端縁から90〜110mm程度、より好ましくは100mm程度の箇所d(図4参照)に設けることができる。止水性を高めるべく凹所2を複数本設ける場合には、凹所2の相互間隔M(図2、4参照)は、150〜250mm程度、より好ましくは、200mm程度に設定する。とくに、凹所2を複数本設ける場合において相互間隔Mを200mm程度に設定し、分断部分2bの間隔を5mm以下とすることにより、分断部分2bが同一軸線上に設けられていても、その部位を通して雨水が吸い込まれることはない。
屋根板材の固定は、該屋根板材を貫通し建築構造物の梁部材等へのねじ込みを可能とする固定ビス等の締結手段を用いて行う(固定位置は任意に設定される)。とくに、屋根板材の重ね合わせ部分では、下継手3と上継手4との重ね合わせ部分の頂部で、かつ、板材本体1の端縁Tから65〜85mm程度の位置、より好ましくは75mm程度の位置で固定するのがよく、これにより屋根板材の固定強度を高めることができる。
図5は、波形断面形状を有する既存のスレート屋根(Y)の上に本発明にしたがう屋根板材(符号Z、Wで表示)を配設して、屋根板材同士を桁行方向(軒方向)につなぎ合わせる状況をその一部分について示した図である。
既存のスレート屋根(Y)の上に本発明にしたがう屋根板材(Z)、(W)を配設して屋根の改修、補修を行う場合においても、屋根板材の重ね合わせ部分での固定は、既に配設された屋根板材の下継手3と、これから配設される屋根板材の上継手4との重ね合わせ部分の頂部で、かつ、板材本体1の端縁Tから65〜85mmの位置で行う。この場合には、既存のスレート屋根(Y)を貫通してその下側に位置する梁部材等へのねじ込みを可能とする締結手段を使用する。
凹所2の断面形状についてはとくに限定されない。例えば、図6(a)に示すように、棟側部分が軒側部分に比較して低くなるような傾斜を付けた片台形状の断面を有するものや、図6(b)に示すような三角形状の断面を有するもの、あるいは、図6(c)に示すような半円形状あるいはドーム形状を有するもの等を適用することができる。
図6(a)〜(c)に示すような凹所2を設ける場合にあっては、豪雨等により大量の雨水が屋根板材の外表面に流れるときに雨水が隆起部を乗り越え易くなるため屋根板材の外表面における排水性が良好となる。凹所2を複数本設ける場合には、凹所2の深さe(図3(c)参照)、幅寸法h(図3(c)参照)、断面形状は各凹所2において適宜変更することができる。
本発明にしたがう屋根板材を用いて新規な屋根を葺きあげるには、屋根板材の設置領域(野地板等の下地材)に防水処理を施したのち(アスファルトルーフィング等の敷設)、屋根の一方の螻羽側の軒端を屋根板材の設置開始部位として、そこから屋根の棟側に向け、図7に示すように、既に配設された屋根板材(U)の水上側の端部1bの上に、屋根板材の水下側の端部1aを重ね合わせながら屋根板材を配設していく(図7は、2枚の屋根板材のみを表示している)。そして、屋根板材の棟までの配設を終えたならば、軒側に一旦戻り、図8に示すように、既に配設をされた屋根板材(U)の下継手3に、新たに配置しようとする屋根板材(U′)の上継手4を重ね合わせるとともに、屋根板材(U′)の水上側の端部1bと次に配設される屋根板材(図示せず)の水下側の端部1aを重ね合わせながら屋根板材を屋根の棟に至るまで配設する作業を、屋根のもう一方の螻羽側の軒端に至るまで繰り返し行えばよい。なお、本発明にしたがう屋根板材は、桁行方向のつなぎ合わせを先行して行い、棟方向に向けて屋根板材同士をつなぎ合わせることも可能であり、施工手順については限定されない。
上掲図7、図8では、既に配設された屋根板材(U)を、本発明にしたがう屋根板材、すなわち、屋根板材の水下側の端部1aに凹所2を設けた屋根板材を用いたもので表示したが、既に配設された屋根板材が、例えば、建築構造物の軒端に位置する屋根板材である場合には、図9に示すように凹所2が設けられていない屋根板材を用いることもできる(ただし、断面形状は同じもの)。
既存の屋根の改修、補修に際しては、上掲図5に示したように、旧屋根の上に本発明にしたがう屋根板材を配設して、屋根板材同士を桁行方向、梁間方向につなぎ合わせるカバー工法を適用する。屋根板材の相互のつなぎ合わせは、上記の要領(新規な屋根を葺きあげる場合)と同様の手順にしたがえばよい。
板材本体1の水上側の端部1bには、図示はしないが継手部を設けることができる。継手部としては、該端部1bに一体連結し板材本体1の板厚と同程度の寸法を備え、該板材本体1の外表面よりも低くなる、長さが、重ね合わせ代Kと同程度の寸法で、断面形状が、下継手3、上継手4を含めた板材本体1の断面形状と略同等になるもので構成されたものが好適であり、このような継手部を設けておくことにより、板材本体1の重ね合わせ部分をフラットに保持することができる利点がある。
本発明にしたがう屋根板材は、止水性が高いため、屋根板材の重ね合わせ部分においてシーリングを施す必要がなく、施工作業の簡素化を図ることも可能である。
本発明によれば、屋根を新設する場合のみならず、既存の屋根の改修、補修に有用な止水性の高い屋根板材が提供できる。
1 板材本体
1a 水下側の端部
1b 水上側の端部
2 凹所
2a 開口端
2b 分断部分
2′ 凹所
3 下継手
4 上継手
L、R 幅方向の端縁
S、T 長手方向の端縁
U 既に配設された屋根板材
V これから配設される屋根板材
P エアーポケット
Y 既存のスレート屋根

Claims (4)

  1. 幅方向の端縁と長手方向の端縁とによって区画された輪郭形状を有する板材本体を備え、該板材本体の水下側の端部を、既に配設された屋根板材の水上側の端部に重ね合わせる一方、該板材本体の水上側の端部を、これから配設される屋根板材の水下側の端部の下側に重ね合わせることによって梁間方向に沿って該板材本体を相互につなぎ合わせる屋根板材であって、
    前記板材本体の水下側の端部に、幅方向の端縁に向けて連続的または断続的に伸延し既に配設された屋根板材との重ね合わせ状態にてその相互間にエアーポケットを形成する少なくとも1本の凹所を設けたことを特徴とする屋根板材。
  2. 前記凹所は、既に配設された屋根板材の外表面に向けて開放された開口端を有し、前記板材本体そのものをその外表面側に向けて局所的に隆起させることによって形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載した屋根板材。
  3. 前記板材本体は、その幅方向の端縁に、隣接配置される他の屋根板材の下継手、上継手にそれぞれ連係可能な上継手、下継手を有することを特徴とする請求項1または2に記載した屋根板材。
  4. 前記板材本体は、その幅方向に沿って山部と谷部が交互に配列された波形形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した屋根板材。
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