JP2019038694A - 搬送ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】非付着性や耐汚染性などに優れるポリオレフィン系材料でカバー層を形成しても、カバー層と芯体との接着性が高く、耐クラック性も高い搬送ベルトを提供する。
【解決手段】布帛を含む第1芯体と、搬送面を形成し、かつ熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む外周カバー層との間に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む第1接着層を介在させて搬送ベルトを作製する。前記第1芯体は、熱可塑性非晶質ポリマーをさらに含んでいてもよい。前記第1接着層において、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとの質量割合は、前者/後者=80/20〜20/80程度であってもよい。前記外周カバー層の平均厚みは0.05〜1mmであってもよい。前記第1接着層の平均厚みは0.05〜1mm程度であってもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ベルトコンベア装置に用いられる無端状の搬送ベルトに関する。
従来から、ベルトコンベア装置に用いられる搬送ベルトとして、図1に示すように、芯体帆布1と樹脂層(カバー層)3とが積層された二層構造を有する平ベルトが知られている。このような搬送ベルトは、長尺の積層シートを所定の長さに切断し、その両端部を接合して無端状で使用される。
搬送ベルトにおいて、搬送物を積載して搬送する面(搬送面)となるカバー層は、搬送物の種類や使用環境に対応すべく、最適な樹脂材料が適宜選択されて用いられる。例えば、カバー層に用いられる樹脂材料としては、ウレタン系、塩化ビニル(PVC)系、オレフィン系等の熱可塑性エラストマー(又は熱可塑性樹脂)が用いられる。また、カバー層と芯体帆布との接着性を確保するため、芯体帆布としては、接着処理を施して、接着面に接着成分が付着した帆布が用いられる。
オレフィン系エラストマーやオレフィン系樹脂などのオレフィン系材料で形成されたカバー層を有する搬送ベルトは、ウレタン系エラストマーで形成されたカバー層を有する搬送ベルトに比べ、非付着性や耐汚染性などに優れるため、食品搬送などの分野で好適に利用できる。しかし、その一方で、オレフィン系材料は、難接着性材料であり、オレフィン系材料で形成されたカバー層は、ウレタン系エラストマーで形成されたカバー層に比べて芯体帆布との接着性が確保し難いという欠点があった。そのため、オレフィン系材料で形成されたカバー層と芯体帆布との接着性を改善する技術が検討されている。
特開平10−272704号公報(特許文献1)、特開平10−278129号公報(特許文献2)、特開平11−59842号公報(特許文献3)及び特開平11−59843号公報(特許文献4)には、樹脂層と繊維帆布とを積層したコンベアベルトであって、前記樹脂層が、酸無水物共重合体ポリオレフィンからなり、前記繊維帆布が、エチレン−酢酸ビニル共重合体/カルボキシル化変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、溶剤可溶型ポリエステル系樹脂、又はエポキシ樹脂からなる接着剤により処理されたコンベアベルトが開示されている。これらのコンベアベルトでは、樹脂層のオレフィン系樹脂を変性し、芯体帆布に種々の接着処理を施すことで、芯体帆布とオレフィン系材料で形成されたカバー層との接着性を向上させている。
しかし、これらのコンベアベルトでも、芯体帆布とカバー層との接着力は充分ではなかった。さらに、ポリオレフィン系材料で形成されたカバー層は、使用時において繰り返し屈曲されることでクラックが生じやすいという別の問題も抱えていた。
ポリオレフィン系材料で形成されたカバー層のクラックに関し、特開2006−8378号公報(特許文献5)には、クラックが発生し易いポリオレフィン系樹脂で形成されたカバー層の柔軟性を改良したコンベアベルトとして、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂と脂肪酸アミドを含有する多層構造型のグラフト共重合体とで形成されたカバー層を有する樹脂コンベアベルトが開示されている。このコンベアベルトは、非付着性、耐磨耗性及び耐汚染性が優れることが記載されている。
しかし、この文献には、カバー層と芯体との接着性は記載されていない。このように、従来の技術では、ポリオレフィン系材料で形成されたカバー層を有する搬送ベルトは、カバー層と芯体帆布との接着性、及びカバー層の耐クラック性を高水準で両立できなかった。
特開平10−272704号公報(請求項1) 特開平10−278129号公報(請求項1) 特開平11−59842号公報(請求項1) 特開平11−59843号公報(請求項1) 特開2006−8378号公報(請求項1、段落[0009][0016])
本発明の目的は、非付着性や耐汚染性などに優れるポリオレフィン系材料でカバー層を形成しても、カバー層と芯体との接着性が高く、カバー層の耐クラック性も高い搬送ベルトを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリオレフィン系材料で形成されたカバー層と、布帛を含む芯体との間に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む接着層を介在させることにより、非付着性や耐汚染性などに優れるポリオレフィン系材料でカバー層を形成しても、カバー層と芯体との接着性及びカバー層の耐クラック性を向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の搬送ベルトは、布帛を含む第1芯体と、この第1芯体の外周面側に積層された第1接着層と、この第1接着層の上に積層され、かつ搬送面を形成する外周カバー層とを含む搬送ベルトであって、前記第1接着層が、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含み、かつ前記外周カバー層が、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む。前記第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーは、熱可塑性スチレン系ポリマー、熱可塑性塩化ビニル系ポリマー、熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマー及び熱可塑性ウレタン系ポリマーからなる群より選択された少なくとも1種であってもよい。前記外周カバー層及び第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーは、ポリエチレン系樹脂を含んでいてもよい。前記第1芯体は、熱可塑性非晶質ポリマーをさらに含んでいてもよい。前記第1接着層において、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとの質量割合は、前者/後者=80/20〜20/80程度であってもよい。前記外周カバー層の平均厚みは0.05〜1mm程度であってもよい。前記第1接着層の平均厚みは0.05〜1mm程度であってもよい。本発明の搬送ベルトは、第1芯体の内周面側に積層され、かつ熱可塑性非晶質ポリマーを含む第2接着層と、この第2接着層の上に積層され、かつ布帛を含む第2芯体とをさらに含んでいてもよい。また、本発明の搬送ベルトは、第1芯体の内周面側に積層され、かつ熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む第3接着層と、この第3接着層の上に積層され、かつ熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む内周カバー層とをさらに含んでいてもよい。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「熱可塑性ポリマー」は、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーを含む意味で用いる。
本発明では、ポリオレフィン系材料で形成されたカバー層と、布帛を含む芯体との間に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む接着層が介在しているため、非付着性(離型性)や耐汚染性などに優れるポリオレフィン系材料でカバー層を形成しても、カバー層と芯体との接着性及びカバー層の耐クラック性を向上できる。
図1は、従来の搬送ベルトを示す概略図である。 図2は、本発明の搬送ベルトの一例を示す概略図である。 図3は、本発明の搬送ベルトの他の例を示す概略図である。 図4は、本発明の搬送ベルトのさらに他の例を示す概略図である。 図5は、無端状に調製され、かつプーリに装着された本発明の搬送ベルトの側面図である。 図6は、無端状に調製された本発明の搬送ベルトの接合部の平面図である。 図7は、実施例の接着力測定において、実施例で得られたベルトの測定箇所を示す概略図である。 図8は、実施例の接着力測定において、比較例で得られたベルトの測定箇所を示す概略図である。 図9は、実施例の走行試験で用いた5軸走行試験機の概略レイアウトを示す模式図である。
[搬送ベルト]
本発明の搬送ベルトは、布帛を含む芯体と、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む外周カバー層との間に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む接着層が介在した三層構造を有していればよく、この三層に加えて、さらに他の芯体や内周カバー層などを有していてもよい。
図2は、本発明の三層構造の搬送ベルトの一例を示す概略図であり、第1芯体1と、この第1芯体1の外周面側に積層された第1接着層2と、この第1接着層2の上に積層され、かつ搬送面を形成する外周カバー層3とで形成されている。この搬送ベルトでは、布帛を含む第1芯体1と、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む外周カバー層との間に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む第1接着層が介在することにより、第1芯体と外周カバー層との接着性や、外周カバー層の耐クラック性が向上する。
また、図3は、本発明の搬送ベルトの他の例を示す概略図であり、図2に示す三層構造を有する搬送ベルトに対して、第1芯体1の内周面側に積層された第2接着層4と、この第2接着層4の上に積層された第2芯体5とがさらに形成されている。この搬送ベルトでは、第1芯体1の内周面側に、熱可塑性非晶質ポリマーを含む第2接着層4を介して、布帛を含む第2芯体5を積層して、複数の芯体を有する五層構造にすることにより、高張力での使用を可能とし、耐久性も向上できる。
さらに、図4は、本発明の搬送ベルトの他の例を示す概略図であり、図2に示す三層構造を有する搬送ベルトに対して、第1芯体1の内周面側に積層された第3接着層6と、この第3接着層6の上に積層された内周カバー層7とがさらに形成されている。この搬送ベルトでは、第1芯体1の内周面側に、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む第3接着層6を介して、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む内周カバー層7を積層して、内周面にも内周カバー層を有する五層構造にすることにより、搬送ベルトの耐久性をさらに向上できる。例えば、こぼれ落ちた搬送物がベルト内面に付着して、搬送ベルトの寿命が低下するのを防止できる。
本発明の搬送ベルトは、図2に示す三層構造を少なくとも有していればよく、図2〜4に示す態様に限定されない。本発明の搬送ベルトは、例えば、三層以上の芯体が接着層を介して積層した搬送ベルトや、二層以上の芯体と、内周カバー層とが接着層を介して積層した搬送ベルトなどであってもよい。
(第1接着層)
第1接着層は、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む。本発明では、第1接着層が、このようなポリマーアロイを含むことにより、異種の材質で形成された第1芯体と外周カバー層とを強固に接着できるとともに、カバー層のクラック発生を抑制できる。さらに、クラックの発生を抑制できるため、搬送ベルトの適用範囲(高張力、小プーリ径)が広がる。これに対して、従来の搬送ベルトでは、カバー層に不均一な応力が作用してクラックが発生し易い。本発明の搬送ベルトにおいて、カバー層のクラックが抑制できるメカニズムは、次のように推定できる。すなわち、本発明の搬送ベルトでは、カバー層が略平坦な接着層の上に積層されるため、帆布などの布帛表面の凹凸の影響をあまり受けず、材質的にクラックの発生しやすいポリオレフィン系材料でカバー層を形成しても、クラックの発生が抑制されると推定できる。さらに、前記ポリマーアロイは、柔軟性と機械的強度とを両立できるためか、布帛表面の凹凸形状に追従しつつ、接着層自身のクラック発生も抑制できる。
(1)熱可塑性オレフィン系ポリマー
熱可塑性オレフィン系ポリマーは、オレフィン系樹脂であってもよく、オレフィン系エラストマーであってもよい。
オレフィン系樹脂は、構成単位として、α−オレフィンを含む単独又は共重合体である。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−C2−10オレフィンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのα−オレフィンのうち、エチレン、プロピレンなどのα−C2−4オレフィン(特に、エチレンなどのα−C2−3オレフィン)が好ましい。
オレフィン系樹脂は、構成単位として、前記α−オレフィンに加えて、共重合性モノマーを含んでいてもよい。共重合性モノマーとしては、例えば、不飽和モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸など]、不飽和モノカルボン酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸C1−6アルキルエステル]、不飽和ジカルボン酸又はその無水物[例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)シトラコン酸、(無水)イタコン酸など]、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、環状オレフィン類(ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキセンなど)、ジエン類(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエンなど)などが挙げられる。これらの共重合性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの共重合性モノマーのうち、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸無水物、ビニルエステル類などが好ましい。
共重合性モノマーの割合は、α−オレフィン100モルに対して、例えば0〜50モル(例えば0.01〜50モル)、好ましくは0〜30モル(例えば0.1〜30モル)、さらに好ましくは0〜10モル程度であってもよい。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(低、中又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、アタクチックポリプロピレンなどのポリプロピレン、ポリブテン、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、ポリ4−メチル−1−ペンテンなど)などが挙げられる。これらのオレフィン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
オレフィン系エラストマーは、ポリエチレンやポリプロピレンなどの前記オレフィン系樹脂をハードセグメント(硬質相)とし、ゴム成分をソフトセグメント(軟質相)とするエラストマーであってもよい。ソフトセグメントを構成するゴム成分としては、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−α−オレフィン共重合体、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加イソプレンゴムなどが挙げられる。これらのオレフィン系エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
熱可塑性オレフィン系ポリマーは、前記オレフィン系樹脂と前記オレフィン系エラストマーとの組み合わせであってもよい。
これらの熱可塑性オレフィン系ポリマーのうち、層間接着性や耐クラック性などの耐久性の点から、ポリエチレン系樹脂、ポリエチレン系エラストマーが好ましく、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン系樹脂(特に、低密度を有するポリエチレン系樹脂)が特に好ましい。
熱可塑性オレフィン系ポリマー(特に、ポリエチレン系樹脂)の密度は、ASTM D792に準拠した方法で、0.8〜0.97g/cm程度の範囲から選択でき、例えば0.82〜0.95g/cm、好ましくは0.85〜0.93g/cm、さらに好ましくは0.88〜0.92g/cm(特に0.89〜0.91g/cm)程度である。密度が小さすぎると、搬送ベルトの耐久性や離型性(又は耐汚染性)が低下する虞があり、逆に大きすぎると、接着性が低下する虞がある。
熱可塑性オレフィン系ポリマー(特に、ポリエチレン系樹脂)のメルトマスフローレイト(MFR)は、JIS K7210に準拠した測定方法において、例えば0.1〜30g/10分、好ましくは1〜10g/10分、さらに好ましくは3〜8g/10分(特に4〜6g/10分)程度である。MFRが小さすぎると、接着性が低下する虞があり、逆に大きすぎると、搬送ベルトの耐久性や離型性が低下する虞がある。
熱可塑性オレフィン系ポリマー(特に、ポリエチレン系樹脂)の結晶化度は、例えば30〜95%、好ましくは40〜90%、さらに好ましくは50〜70%(特に55〜60%)程度である。結晶化度が小さすぎると、搬送ベルトの耐久性や離型性が低下する虞があり、逆に大きすぎると、接着性が低下する虞がある。なお、結晶化度は、X線回折による慣用の方法で測定できる。
(2)熱可塑性非晶質ポリマー
熱可塑性非晶質ポリマーとしては、例えば、熱可塑性スチレン系ポリマー、熱可塑性塩化ビニル系ポリマー、熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマー、熱可塑性ウレタン系ポリマーなどが挙げられる。これらの非晶質ポリマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、熱可塑性塩化ビニル系ポリマー、熱可塑性ウレタン系ポリマーが好ましく、熱可塑性ウレタン系ポリマー(熱可塑性ウレタン系エラストマー)が特に好ましい。
(2-1)熱可塑性スチレン系ポリマー
熱可塑性スチレン系ポリマーは、スチレン系樹脂であってもよく、スチレン系エラストマーであってもよい。
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)などが挙げられる。これらのスチレン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
スチレン系エラストマーは、ポリスチレンなどの前記スチレン系樹脂をハードセグメントとし、(水素添加)ブタジエンゴム、(水素添加)イソプレンゴム、(水素添加)スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム成分をソフトセグメントとするエラストマーであってもよい。これらのスチレン系エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの熱可塑性スチレン系ポリマーのうち、ポリスチレン、ABS樹脂などが汎用される。
(2-2)熱可塑性塩化ビニル系ポリマー
熱可塑性塩化ビニル系ポリマーは、塩化ビニル系樹脂であってもよく、塩化ビニル系エラストマーであってもよい。
塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−C2−4オレフィン共重合体(塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体など)、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(塩化ビニル−メタクリル酸メチル共重合体など)、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。
これらの塩化ビニル系樹脂は、可塑剤を含む軟質塩化ビニル系樹脂であってもよい。可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、脂肪族多価カルボン酸エステル、エポキシ系可塑剤などが挙げられる。これらの可塑剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。可塑剤の割合は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して1〜150質量部程度の範囲から選択でき、例えば10〜100質量部、好ましくは20〜90質量部、さらに好ましくは30〜80質量部程度であってもよい。
塩化ビニル系エラストマーは、高重合度のポリ塩化ビニルや架橋ポリ塩化ビニルなどの前記塩化ビニル系樹脂をハードセグメントとし、軟質ポリ塩化ビニル(水素添加)やニトリルゴム含有ポリ塩化ビニルなどの軟質塩化ビニル系樹脂をソフトセグメントとするエラストマーであってもよい。これらの塩化ビニル系エラストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの熱可塑性塩化ビニル系ポリマーのうち、ポリ塩化ビニルや、軟質ポリ塩化ビニルなどが汎用される。
(2-3)熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマー
熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマーとしては、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸イソボルニル共重合体などが挙げられる。これらの熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルなどが汎用される。
(2-4)熱可塑性ウレタン系ポリマー
熱可塑性ウレタン系ポリマーは、ポリオール類とポリイソシアネート類とを反応させて得られたポリウレタンであってもよい。
ポリオール類としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリル系ポリマーポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのポリオール類のうち、耐水性及び耐薬品性に優れる点から、ポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコールやポリテトラメチレングリコールエーテルなどのポリC2−4アルキレングリコールなど)、ポリカーボネートポリオール(エチレングリコールや1,4−ブタンジオールなどのジオールとジメチルカーボネートなどのジC1−4アルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートなどのジC6−12アリールカーボネートとの反応生成物など)が好ましい。
ポリイソシアネート類には、例えば、脂肪族ポリイソシアネート[プロピレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)などの脂肪族ジイソシアネートや、1,6,11−ウンデカントリイソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートなどの脂肪族トリイソシアネート]、脂環族ポリイソシアネート[シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ビス(イソシアナトフェニル)メタンなどの脂環族ジイソシアネートや、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどの脂環族トリイソシアネートなど]、芳香族ポリイソシアネート[フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ビス(イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパンなどの芳香族ジイソシアネートなど]などが含まれる。
これらのポリイソシアネート類は、多量体(二量体や三量体、四量体など)、アダクト体、変性体(ビウレット変性体、アロハネート変性体、ウレア変性体など)などの誘導体や、複数のイソシアネート基を有するウレタンオリゴマーなどであってもよい。
これらのポリイソシアネート類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのポリイソシアネート類のうち、HDIなどの脂肪族ジイソシアネート、IPDIなどの脂環族ジイソシアネート、XDIなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、MDIやTDIなどの芳香族ジイソシアネートが汎用され、汎用性が高い点から、芳香族ジイソシアネートが特に好ましい。
これらの熱可塑性ウレタン系ポリマーのうち、耐水性及び耐薬品性に優れる点から、ポリエーテル型ポリウレタン、ポリカーボネート型ポリウレタンが好ましく、ポリエーテル型ポリウレタン(ポリエーテル型ウレタンエラストマー)が特に好ましい。
(3)第1接着層の特性
第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーと第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーとの質量割合は、例えば、前者/後者=80/20〜20/80、好ましくは78/22〜30/70(例えば75/25〜50/50)、さらに好ましくは73/27〜60/40(特に72/28〜65/35)程度である。熱可塑性オレフィン系ポリマーの割合が少なすぎると、芯体との接着性が向上するものの、外周カバー層との接着性が低下する虞があり、逆に多すぎると、外周カバー層との接着性は向上するものの、芯体との接着性が低下する虞がある。特に、熱可塑性オレフィン系ポリマーの割合が多い方が耐クラック性の点から好ましく、熱可塑性オレフィン系ポリマーの割合は50質量%以上であってもよい。
第1接着層は、熱可塑性オレフィン系ポリマー及び熱可塑性非晶質ポリマーに加えて、慣用の添加剤、例えば、安定剤(耐候安定剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤など)、充填剤、可塑剤、滑剤、着色剤、溶媒などを含んでいてもよい。これらの添加剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。添加剤の割合は、熱可塑性オレフィン系ポリマー及び熱可塑性非晶質ポリマーの合計100質量部に対して30質量部以下、好ましくは0.1〜20質量部、さらに好ましくは1〜15質量部程度である。
第1接着層中のポリマー成分(熱可塑性オレフィン系ポリマー及び熱可塑性非晶質ポリマーの合計)の割合は50質量%以上であってもよく、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%(ポリマー成分のみ)であってもよい。
第1接着層の平均厚みは0.05〜1.5mm(特に0.05〜1.2mm)程度の範囲から選択でき、例えば0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mm、さらに好ましくは0.13〜0.3mm(特に0.15〜0.25mm)程度である。第1接着層の平均厚みが薄すぎると、耐クラック性が低下する虞があり、逆に厚すぎると、耐クラック性などの耐久性が低下したり、屈曲性が低下して、小径プーリでの使用が困難となる虞がある。
(第1芯体)
第1芯体は、布帛を含んでいればよい。布帛(又は帆布)としては、搬送ベルトの芯体に慣用的に利用される布帛を利用でき、例えば、織布、編布などが挙げられる。これらの布帛のうち、強度や生産性などにも優れる点から、織布が好ましい。
織布の織成構成(織り組織)は、例えば、平織、綾織(斜文織)、朱子織(繻子織、サテン)などの組織であってもよい。これらの織り組織のうち、強度などのバランスに優れる点から、平織であってもよく、第1接着層との密着性の点から、綾織及び朱子織組織であってもよい。
織布において、経糸の密度は、例えば10〜150本/5cm、好ましくは30〜120本/5cm、さらに好ましくは60〜100本/5cm程度である。緯糸の密度は、例えば10〜120本/5cm、好ましくは30〜100本/5cm、さらに好ましくは50〜90本/5cm程度である。
織布を形成する糸(経糸及び緯糸)の形態は特に限定されず、複数のフィラメント(長繊維)を引き揃えた、又は撚り合わせたマルチフィラメント糸、1本の長繊維であるモノフィラメント糸、短繊維を撚り合わせたスパン糸(紡績糸)のいずれであってもよい。経糸又は緯糸がマルチフィラメント糸又はスパン糸の場合、複数の材質の繊維を用いた混繊糸、混撚糸、又は混紡糸であってもよい。
糸を形成する繊維は、各種材質の繊維を利用でき、例えば、ポリエステル繊維(ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレート繊維など)、ポリアミド繊維(ポリアミド6やポリアミド66などの脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維など)、綿やレーヨンなどのセルロース系繊維などであってもよい。これらのうち、強度や柔軟性などのバランスに優れる点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリC2−4アルキレンアリレート繊維が好ましい。
糸の太さ(総繊度)は、例えば100〜1200dtex、好ましくは300〜1000dtex、さらに好ましくは500〜800dtex程度である。糸は1本の原糸で形成されていてもよく、複数の原糸を撚糸(又は合糸)したものであってもよい。撚糸(又は合糸)される原糸の本数は特に限定されず、例えば2〜12本、好ましくは2〜6本、さらに好ましくは2〜3本程度である。原糸はマルチフィラメント糸、モノフィラメント糸、スパン糸のいずれであってもよい。
布帛の平均厚みは、例えば0.2〜2.0mm、好ましくは0.2〜1.0mm、さらに好ましくは0.3〜0.7mm程度である。
第1芯体は、第1接着層との接着性を向上できる点から、前記布帛内部の繊維間に樹脂成分が含浸されていてもよい。樹脂成分としては、前記第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーとして例示された非晶質ポリマーを単独で又は二種以上組み合わせて利用できる。前記非晶質ポリマーのうち、第1接着層との密着性を向上できる点から、第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーと同種(特に同一)のポリマーが好ましい。そのため、第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーが熱可塑性ウレタン系ポリマーである場合、芯体の樹脂成分は熱可塑性ウレタン系ポリマーが好ましい。熱可塑性ウレタン系ポリマーとしても、前記第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーにおける熱可塑性ウレタン系ポリマーとして例示されたポリウレタンを単独で又は二種以上組み合わせて利用できる。前記ポリウレタンのうち、第1接着層と同様の理由から、ポリエーテル型ポリウレタン又はポリカーボネート型ポリウレタンが好ましい。
樹脂成分の割合は、布帛100質量部に対して、例えば10〜100質量部、好ましくは10〜50質量部程度である。樹脂成分の割合が少なすぎると、強度が不足し、第1接着層との密着性も低下する虞があり、多すぎると、ベルトに必要な柔軟性が低下する虞がある。
樹脂成分が熱可塑性ウレタン系ポリマーである場合、硬化剤と組み合わせてもよい。硬化剤としては、慣用の硬化剤であるポリイソシアネート類、ポリオール類、ポリアミン類などを利用でき、ポリウレタンの種類に応じて選択できるが、反応性などの点から、ポリイソシアネート類が好ましい。ポリイソシアネート類としては、前記ポリイソシアネートを利用できる。前記ポリイソシアネート類のうち、硬化剤としては、安定した反応性の点から、芳香族ジイソシアネートが好ましい。硬化剤の割合は、熱可塑性ウレタン系ポリマー100質量部に対して、例えば1〜50質量部、好ましくは2〜25質量部、さらに好ましくは5〜10質量部程度である。
第1芯体も、第1接着層の項で例示された慣用の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の割合は、布帛100質量部に対して30質量部以下、好ましくは0.1〜20質量部、さらに好ましくは1〜15質量部程度である。
(外周カバー層)
外周カバー(保護)層は、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含んでいればよい。本発明では、搬送ベルトの搬送面を形成する熱可塑性オレフィン系ポリマーを含むため、搬送ベルトの耐汚染性、非付着性(離型性)を向上でき、粘着し易い搬送物を効率よく搬送できる。
熱可塑性オレフィン系ポリマーとしては、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーとして例示された熱可塑性オレフィン系ポリマーを単独で又は二種以上組み合わせて利用できる。前記熱可塑性オレフィン系ポリマーのうち、第1接着層との密着性を向上できる点から、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーと同種(特に同一)のポリマーが好ましい。そのため、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーがポリエチレン系樹脂である場合、外周カバー層の熱可塑性オレフィン系ポリマーもポリエチレン系樹脂が好ましい。また、耐クラック性などの耐久性の点からも、熱可塑性オレフィン系ポリマーとしては、LLDPEなどのポリエチレン系樹脂(特に、低密度を有するポリエチレン系樹脂)が好ましい。
外周カバー層も、熱可塑性オレフィン系ポリマーに加えて、第1接着層の項で例示された慣用の添加剤を含んでいてもよい。添加剤の割合は、熱可塑性オレフィン系ポリマー100質量部に対して30質量部以下、好ましくは0.1〜20質量部、さらに好ましくは1〜15質量部程度である。
外周カバー層中の熱可塑性オレフィン系ポリマーの割合は50質量%以上であってもよく、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%(ポリマー成分のみ)であってもよい。
外周カバー層の平均厚みは0.05〜1.5mm(特に0.05〜1.2mm)程度の範囲から選択でき、例えば0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mm、さらに好ましくは0.12〜0.3mm(特に0.13〜0.2mm)程度である。外周カバー層の平均厚みが薄すぎると、非付着性や耐汚染性が低下する虞があり、逆に厚すぎると、クラックが発生し易くなったり、屈曲性が低下して、小径プーリでの使用が困難となる虞がある。
(第2接着層及び第2芯体)
第2接着層は、熱可塑性非晶質ポリマーを含んでいればよい。第2接着層の熱可塑性非晶質ポリマーとしては、第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーとして例示された熱可塑性非晶質ポリマーを利用でき、好ましい態様も、第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーと同様である。
第2接着層は、熱可塑性非晶質ポリマーに加えて、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーとして例示された熱可塑性オレフィン系ポリマーをさらに含んでいてもよい。第2接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーの好ましい態様は、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーと同様である。第2接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーの割合は、第2接着層の熱可塑性非晶質ポリマー100質量部に対して、300質量部以下であってもよく、例えば200質量部以下(例えば1〜200質量部程度)、好ましくは100質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下であってもよい。
第2接着層の平均厚みは、例えば0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mm、さらに好ましくは0.15〜0.4mm程度である。
第2芯体は、布帛を含んでいればよい。第2芯体の布帛としては、第1芯体の布帛として例示された布帛を利用でき、好ましい態様も、第1芯体の布帛と同様である。第2芯体の布帛は、通常、第1芯体の布帛と同一である。第2芯体も、布帛内部の繊維間に、第1芯体の項で例示された樹脂成分、硬化剤及び添加剤をさらに含んでいてもよい。樹脂成分、硬化剤及び添加剤の好ましい態様及び割合も第1芯体と同様である。
(第3接着層及び内周カバー層)
第3接着層は、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含んでいればよい。第3接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマー及び熱可塑性非晶質ポリマーとしては、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマー及び熱可塑性非晶質ポリマーとして例示されたポリマーを利用でき、好ましい態様も同様である。また、第3接着層の特性も、好ましい態様も含め、第1接着層の特性と同様である。第3接着層は、通常、第1接着層と同一である。
内周カバー層は、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含んでいればよい。内周カバー層の熱可塑性オレフィン系ポリマーとしては、外周カバー層の熱可塑性オレフィン系ポリマーと同様に、第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーとして例示された熱可塑性オレフィン系ポリマーを単独で又は二種以上組み合わせて利用できる。内周カバー層も、好ましい態様も含め、外周カバー層と同様であり、通常、外周カバー層と同一である。
[搬送ベルトの製造方法]
本発明の搬送ベルトは、ラミネート法などの慣用の方法で製造でき、三層構造のベルトの場合、例えば、芯体の外周面側に第1接着層及び外周カバー層のシート状前駆体をラミネートする方法で製造してもよい。ラミネート法において、前記シート状前駆体は、溶融状態で芯体に積層して固化により接着してもよい。前記シート状前駆体を溶融させるための加熱温度は、ポリマーの種類に応じて選択できるが、例えば100℃以上であってもよく、好ましくは100〜200℃、さらに好ましくは120〜180℃程度である。加熱の際には、加圧してもよく、圧力は、例えば0.1MPa以上、好ましくは0.1〜0.6MPa、さらに好ましくは0.2〜0.5MPa程度である。加熱時間は、例えば10秒以上であってもよく、例えば30秒〜10分、好ましくは1〜8分程度であってもよい。搬送ベルトが五層以上の多層構造であっても、芯体の内周面に対して、同様のラミネート法により、各層を形成できる。
芯体の製造方法は、慣用の方法を利用でき、例えば、樹脂成分及び溶媒を含む液状組成物に布帛を含浸させる方法などが挙げられる。
液状組成物の溶媒としては、例えば、炭化水素類(例えば、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタンなど)、エーテル類(ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチルなど)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、ニトリル類(例えば、アセトニトリルなど)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシドなど)などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は混合溶媒として使用できる。これらの溶媒のうち、炭化水素類、ケトン類、環状エーテル類などが汎用される。液状組成物中の樹脂成分の濃度は、例えば1〜50質量%、好ましくは10〜40質量%、さらに好ましくは20〜30質量%程度である。
浸漬後、液中から取り出された布帛は、例えば80℃以上、好ましくは80〜200℃、さらに好ましくは100〜150℃程度の温度で加熱乾燥してもよい。
得られた搬送ベルトの形態は、特に限定されず、接合部を有さないベルト(シームレスベルト)であってもよいが、通常、両端を接合する無端状のベルトである。図5は、無端状に調製され、かつプーリに装着された本発明の搬送ベルトの側面図である。図5に示すように、得られた搬送ベルト10は、両端を接合して無端状のベルトに調製された後、駆動プーリ11と従動プーリ12との間に巻き掛けて使用される。具体的には、プーリに装着された搬送ベルト10の上に食品などの搬送物が載置され、従動プーリ12側から駆動プーリ11側に搬送可能となる。
得られた搬送ベルトの両端を接合する方法は、特に限定されないが、通常、接合部を強固に固定するため、両端をジグザグ状(電光形状)などの非直線形状に形成し、さらに接合部を補強部材で覆う方法が利用される。
図6は、無端状に調製した本発明の搬送ベルトの接合部の平面図である。図6に示すように、まず、得られた搬送ベルトは、長手方向の両端をジグザグ状(電光形状)に切断され、切断された両端が互いに突き合わされる。次に、図6に示すように、両端を付き合わせた接合部の上に、補強部材10a[例えば、外周カバー層と同様の材質(例えば、ポリエチレン系樹脂)のシート、織布など]を積層し、熱板プレス機を用いて、補強部材と共に搬送ベルトの接合部を加圧することにより接合する。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[使用原料の詳細]
(外周カバー層)
LLDPE:密度0.9g/cm、メルトマスフローレイト(MFR)5.0g/10minの直鎖状低密度ポリエチレンで形成されたシート状前駆体
PP:密度0.9g/cmのプロピレンホモポリマー
(芯体)
平織布:経糸がポリエステルスパン糸(20番手の原糸2本を撚糸した総繊度590dtexの糸、糸密度:78本/5cm)であり、緯糸がポリエステルモノフィラメント糸(総繊度660dtex、糸密度:68本/5cm)である帆布
樹脂成分:ポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマー、硬度85度(JIS−A)、溶融粘度5000Pa・s
硬化剤:ポリイソシアネート組成物
溶剤:メチルエチルケトンとシクロヘキサンとテトラヒドロフランとの混合溶剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサン/テトラヒドロフラン=15/45/40(質量比))
(接着層)
前記LLDPEと前記ポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマーとを所定の割合で混合して形成されたシート状前駆体。
[MFR]
JIS K7210(1999)に従い、温度190℃、荷重21.18N、ダイ形状φ2.095×8mmで測定した。
[溶融粘度]
JIS K7311(1995)に従い、温度180℃、荷重294N、ダイ形状φ1×1mmで測定した。
[外周カバー層及び接着層の平均厚み]
外周カバー層及び接着層の平均厚みは、走査型電子顕微鏡を用いて、搬送ベルトの断面を観察し、任意の3箇所における厚みの平均値を算出した。
[接着力]
実施例1〜3及び比較例1で得られた搬送ベルトを切断して25mm幅×150mm長さの試験片とし、剥離角度180°、剥離速度50mm/分で23℃雰囲気下における各層間の接着力を測定した。詳しくは、実施例で得られた三層構造の搬送ベルトについては、図7に示すように、外周カバー層と接着層との間の界面A、接着層と芯体との間の界面Bの接着力を測定し、比較例で得られた二層構造の搬送ベルトについては、図8に示すように、芯体と外周カバー層の間との界面Cの接着力を測定した。
[耐久性(走行試験)]
実施例1〜3及び比較例1で得られた搬送ベルトの両端部をジグザグ形状(電光形状)に形成した。得られた両端部を互いに突き合わせて、その接合部を覆うようにカバー層を形成するためのシート状前駆体と同一のシート(幅100mm、長さ約50mm)を補強層として被せた後、熱融着により接合して、ベルト本体部と補強層で補強された接合部とで形成され、幅100mm、長さ1500mmの無端状の搬送ベルトを作製した。
得られた無端状の搬送ベルトを、図9に概略レイアウトを示す5軸走行試験機に架け渡し、ベルト張力3N/mm、ベルト速度150m/分の条件で走行試験を行った。プーリ直径は40mm、30mm、20mm、10mmの4段階で実施した。走行試験は、ベルト表面にクラックが入るまで行い、最長100時間で打ち切りとした。
実施例1
樹脂成分及び硬化剤を含む液状組成物(固形分濃度:25質量%)中に平織布を30秒間浸漬して取り出した後、120℃で5分間加熱乾燥して溶媒を除去し、芯体を得た。この芯体帆布の表面には、接着剤が付着していた。次に、芯体の上に、LLDPEとポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマー(TPU)とのポリマーアロイ(LLDPE:TPU=30:70(質量比))のシート状前駆体とLLDPEのシート状前駆体をこの順に積層し、プレス機を用いて、150℃、0.3MPaで5分間加熱プレスし、シート状前駆体を溶融させた後、冷却して固化し、搬送ベルトを得た。外周カバー層の平均厚みは0.15mm、接着層の平均厚みは0.2mmであった。
実施例2
LLDPEとポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマーとの質量比をLLDPE:TPU=50:50とした以外は実施例1と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例3
LLDPEとポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマーとの質量比をLLDPE:TPU=70:30とした以外は実施例1と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例4
外周カバー層の材質として、LLDPEに替えてPPを用いること以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例5
LLDPEのシート状前駆体の厚みを厚くして、外周カバー層の平均厚みを0.5mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例6
LLDPEのシート状前駆体の厚みを厚くして、外周カバー層の平均厚みを0.8mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例7
LLDPEのシート状前駆体の厚みを厚くして、外周カバー層の平均厚みを1.1mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例8
LLDPEとTPUとのポリマーアロイのシート状前駆体の厚みを厚くして、接着層の平均厚みを0.5mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例9
LLDPEとTPUとのポリマーアロイのシート状前駆体の厚みを厚くして、接着層の平均厚みを0.8mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例10
LLDPEとTPUとのポリマーアロイのシート状前駆体の厚みを厚くして、接着層の平均厚みを1.1mmとした以外は実施例3と同様にして搬送ベルトを作製した。
比較例1
LLDPEとポリエーテル型ポリウレタン熱可塑性エラストマーとのポリマーアロイを用いずに、接着剤が付着した芯体帆布の上に、LLDPEのシート状前駆体を積層した以外は実施例1と同様にして搬送ベルトを作製した。外周カバー層の平均厚みは0.15mmであった。
比較例2
LLDPEのシート状前駆体の厚みを厚くして、外周カバー層の平均厚みを0.35mmとした以外は比較例1と同様にして搬送ベルトを作製した。
実施例及び比較例で得られた搬送ベルトの評価結果を表1に示す。
Figure 2019038694
表1の結果から明らかなように、接着層のない比較例1〜2では、芯体と外周カバー層との間の接着力が低く、走行試験において比較的短時間でクラックが発生し、耐久性(耐クラック性)が低かった。特に、比較例2は、外周カバー層の平均厚みを0.35mmとし、ベルト全体の厚みを実施例1〜3と同等とした例であるが、耐久性が特に低かった。
一方、芯体と外周カバー層との間にLLDPEとTPUとのポリマーアロイの接着層を有する実施例1〜3では、接着力、耐久性ともに高かった。接着層のLLDPEとTPUとの混合比を変えた実施例1〜3を比較すると、LLDPEの比率が高くなると界面Aの接着力が向上し、TPUの比率が高くなると界面Bの接着力が向上することが分かる。耐久性について見ると、実施例1〜3で大きな差はないが、実施例3の耐久性が最も高かった。
また、実施例3の外周カバー層の材質をLLDPEからPPに替えた実施例4では、界面Aの接着力及び耐久性は若干低下したが、実用上問題のないレベルであった。
実施例3の外周カバー層の平均厚みを変更した実施例5〜7では、外周カバー層の平均厚みが厚くなると耐久性が低下する傾向にあった。特に外周カバー層の平均厚みが1.1mmの実施例7では耐久性低下の程度が比較的大きかった。
さらに、実施例3の接着層の平均厚みを変更した実施例8〜10では、接着層の平均厚みが厚くなると耐久性が低下する傾向にあった。特に接着層の平均厚みが1.1mmの実施例10では耐久性低下の程度が比較的大きかった。
本発明の搬送ベルトは、農作物、食品、工業製品などの各種物品の搬送ベルト(コンベアベルト)として利用でき、離型性に優れるため、粘着性の高い物品(例えば、パン生地や菓子生地などの食品)の搬送ベルトとして好適である。
1…第1芯体
2…第1接着層
3…外周カバー層
4…第2接着層
5…第2芯体
6…第3接着層
7…内周カバー層

Claims (8)

  1. 布帛を含む第1芯体と、この第1芯体の外周面側に積層された第1接着層と、この第1接着層の上に積層され、かつ搬送面を形成する外周カバー層とを含む搬送ベルトであって、前記第1接着層が、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含み、かつ前記外周カバー層が、熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む搬送ベルト。
  2. 第1接着層の熱可塑性非晶質ポリマーが、熱可塑性スチレン系ポリマー、熱可塑性塩化ビニル系ポリマー、熱可塑性(メタ)アクリル系ポリマー及び熱可塑性ウレタン系ポリマーからなる群より選択された少なくとも1種である請求項1記載の搬送ベルト。
  3. 外周カバー層及び第1接着層の熱可塑性オレフィン系ポリマーが、ポリエチレン系樹脂を含む請求項1又は2記載の搬送ベルト。
  4. 第1芯体が、熱可塑性非晶質ポリマーをさらに含む請求項1〜3のいずれかに記載の搬送ベルト。
  5. 第1接着層において、熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとの質量割合が、前者/後者=80/20〜20/80である請求項1〜4のいずれかに記載の搬送ベルト。
  6. 外周カバー層の平均厚みが0.05〜1mmであり、かつ第1接着層の平均厚みが0.05〜1mmである請求項1〜5のいずれかに記載の搬送ベルト。
  7. 第1芯体の内周面側に積層され、かつ熱可塑性非晶質ポリマーを含む第2接着層と、この第2接着層の上に積層され、かつ布帛を含む第2芯体とをさらに含む請求項1〜6のいずれかに記載の搬送ベルト。
  8. 第1芯体の内周面側に積層され、かつ熱可塑性オレフィン系ポリマーと熱可塑性非晶質ポリマーとのポリマーアロイを含む第3接着層と、この第3接着層の上に積層され、かつ熱可塑性オレフィン系ポリマーを含む内周カバー層とをさらに含む請求項1〜6のいずれかに記載の搬送ベルト。
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