JP2019037933A - フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を停止することなしに、容易にフィルタを交換することが可能なフィルタ装置を提供する。【解決手段】フィルタ装置100は、内燃機関の吸気に含まれる火山灰を捕捉するフィルタ本体110と、前記フィルタ本体110を前記吸気の流れる方向と交差する交差方向にスライド可能に支持する第一レールと、前記吸気の流れる方向で前記第一レールの上流側又は下流側に配置され、前記吸気が通過不能な閉止板140を前記交差方向にスライド可能に支持する第二レールと、複数の前記フィルタ本体110が前記交差方向に並んで配置されるように前記第一レールを支持するとともに、複数の前記閉止板140が前記交差方向に並んで配置されるように前記第二レールを支持するフレーム130と、を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、火山灰を捕捉可能なフィルタ装置に関する。
例えば、原子力発電所等の施設においては、電源喪失時等に電力供給を行うために、非常用発電設備が設けられている。このような非常用発電設備では、ディーゼル機関等の内燃機関が用いられる場合が多い。この非常用の発電設備は、電源喪失した際に、確実に始動するとともに安定的に発電が可能であることが求められる。
特許文献1では、原子力発電所用のディーゼル発電機において、電源喪失した際に、ディーゼルエンジンの吸気を加温したり冷却したりすることで、始動性を高めたり吸気の充填率を高めたりする技術が提案されている。
また、一般的に、ディーゼルエンジンにおいては、安定的な運転を行うために大気中の異物を吸気フィルタで除去している。
特開昭62−029720号公報
このような非常用発電設備では、火山から離れた施設であっても、風向き等によっては火山の噴火による火山灰が吸気に混入する可能性がある。しかし、特許文献1に記載のディーゼルエンジンの吸気フィルタは、火山灰により目詰まりしてしまう可能性が有るため、吸気フィルタのフィルタ本体を交換する必要が生じる。しかしながら、フィルタ本体を交換する際、吸気フィルタのフィルタ本体を取り外すと、一時的にフィルタ無しの状態となってしまう。そのため、火山灰を含んだ吸気がシリンダー内に流入しないように、内燃機関を一時停止させる必要が有り、一時的に発電量が低下してしまう可能性が有る。
また、フィルタ本体が火山灰により短時間で目詰まりしてしまうことで、フィルタ本体の交換頻度が高くなるため、交換作業者の負担が増大してしまうという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関を停止することなしに、容易にフィルタを交換することが可能なフィルタ装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、フィルタ装置は、内燃機関の吸気に含まれる火山灰を捕捉するフィルタ本体と、前記フィルタ本体を前記吸気の流れる方向と交差する交差方向にスライド可能に支持する第一レールと、前記吸気の流れる方向で前記第一レールの上流側又は下流側に配置され、前記吸気が通過不能な閉止板と前記フィルタ本体との何れか一方を前記交差方向にスライド可能に支持する第二レールと、複数の前記フィルタ本体が前記交差方向に並んで配置されるように前記第一レールを支持するとともに、複数の前記フィルタ本体又は複数の前記閉止板が前記交差方向に並んで配置されるように前記第二レールを支持するフレームと、を備える。
この第一態様では、第一レールの上流側又は下流側に第二レールが配置されている。そのため、第一レールに支持されたフィルタ本体を交換する際に、第二レールでフィルタ本体又は閉止板を支持させることで、火山灰を含む吸気が内燃機関に流入することを抑制できる。さらに、この第一態様では、第一レールがフィルタ本体を交差方向にスライド可能に支持し、第二レールがフィルタ本体又は閉止板を交差方向にスライド可能に支持している。そのため、フィルタ本体や閉止板をスライドさせるだけで容易にフィルタ本体や閉止板を着脱することができる。また、この第一態様では、フィルタ本体や閉止板が交差方向に並んで配置されるように第一レール及び第二レールがフレームに支持されている。つまり、吸気流路を複数のフィルタ本体や複数の閉止板により塞ぐことができる。そのため、フィルタ本体の大きさや閉止板の大きさを小さくして、持ち運びを容易にすることができる。
したがって、内燃機関を停止することなしに、容易にフィルタ交換をすることが可能になる。
この発明の第二態様によれば、第一態様に係る第一レールは、前記フィルタ本体を水平方向にスライド可能に支持してもよい。さらに、前記第二レールは、前記閉止板又は前記フィルタ本体を水平方向にスライド可能に支持してもよい。
このように構成することで、フィルタ本体や閉止板を水平方向にスライドさせることができるので、フィルタ本体や閉止板をスライドさせる際に下方から支える必要が無くなる。そのため、より一層、容易にフィルタ交換をすることが可能となる。
この発明の第三態様によれば、第一又は第二態様に係る第一レール及び第二レールは、少なくとも前記フィルタ本体又は前記閉止板と接触する接触面が、前記フレームよりも動摩擦係数の小さい材料で形成されていてもよい。
このようにすることで、フィルタ本体や閉止板を、より小さい力でスライドさせることが可能となる。
この発明の第四態様によれば、第一から第三態様の何れか一つの態様に係るフレームは、前記第一レール及び前記第二レールの延長線上に、開閉可能な扉部を備えていてもよい。
このようにすることで、フレームを取り外すことなしに、扉部を開閉するだけで、第一レールに対してフィルタ本体を着脱したり、第二レールに対してフィルタ本体や閉止板を着脱したりすることができる。
この発明の第五態様によれば、第一から第四態様の何れか一つの態様に係るフレームは、前記内燃機関の消音器の軸線が延びる軸方向のうち、一方に吸気入口を備えるとともに、他方に吸気出口を備え、前記軸線を中心とした周方向に連結可能な複数の分割フレームからなるようにしてもよい。
この第五態様では、フレームが消音器の軸線を中心とした周方向に連結可能な複数の分割フレームからなるため、通常時にフレームを設置しない運用としている場合に、分割フレームを周方向に並べて連結するだけでフレームを設置することができる。さらに、この第五態様では、消音器の軸方向のうち一方に吸気入口を備え他方に吸気出口を備える。そのため、消音器が軸方向の一方を向く環状の吸気入口を備える場合に、消音器の外周面を囲むように分割フレームを配置することで、分割フレームの吸気出口と消音器の吸気口とを連通させることができる。
この発明の第六態様によれば、第五態様に係る分割フレームは、前記軸線に近い側の内側面に、前記内側面を前記消音器の外側面に結合可能な結合部材を備えていても良い。
この第六態様では、結合部材により、消音器の外側面に対して分割フレームを結合させることができる。そのため、軸線を中心とした周方向に分割フレームを容易に並べることができる。
この発明の第七態様によれば、第五又は第六態様に係る分割フレームは、前記フィルタ本体を収容する収容部と、前記収容部を下方から支持する脚部と、を備えていてもよい。
このようにすることで、脚部により、収容部を下方から支持することができるため、隣り合う分割フレームを連結する際に、分割フレームの姿勢を安定させることができる。
この発明の第八態様によれば、第五から第七態様の何れか一つの態様に係る分割フレームは、前記軸線を中心とした径方向における前記吸気入口の外側部から延びて、前記軸線の延びる方向で前記吸気入口から離れるほど前記軸線から離れるように傾斜するスカート部を備えていてもよい。
このようにすることで、吸気がスカート部を回り込んでから吸気入口に流入するため、火山灰が吸気入口に流入することを抑制できる。
この発明の第九態様によれば、第一から第三態様の何れか一つの態様に係るフレームは、前記フィルタ本体が設けられた複数の面を有する箱状を成していてもよい。
この第九態様では、フレームが箱状に形成されている。そして、このフレームの複数の面にフィルタ本体が設置されている。そのため、フレームの内部空間と消音器の吸気入口とが連通されている場合に、フィルタ本体を通過した吸気を消音器の吸気入口に供給することができる。また、フィルタ本体を複数設置できるので、フィルタ本体一つ当たりを小型化することができる。
この発明の第十態様によれば、第九態様に係るフレームは、前記内燃機関の消音器が設置されたフロア上を走行可能な車輪を備えていてもよい。
このようにすることで、フロア上を車輪が走行してフレームを移動できる。そのため、フレームを常設していない場合であっても、迅速にフレームを設置することができる。
この発明の第十一態様によれば、第九又は第十態様に係るフレームは、前記内燃機関の消音器を外側から覆うように配置されていてもよい。
このように箱状のフレームによって消音器を外側から覆うだけで、フィルタ本体を通過した吸気を、フレームの内部空間に配置された消音器の吸気入口に供給することができる。
この発明の第十二態様によれば、第九態様に係るフィルタ装置は、前記フレームの内部空間と前記内燃機関の消音器の下流側の吸気流路とを合流接続させる合流配管を備えていてもよい。
この第十二態様では、箱状のフレームの内部空間と消音器の下流側の吸気流路とが合流接続されている。つまり、フィルタ本体を通過した吸気を、消音器を介さずに、内燃機関に供給することができる。また、消音器から離間した位置にフレームを設置できるため、フレームの設置自由度が向上する。
上記フィルタ装置によれば、内燃機関を停止することなしに、容易にフィルタを交換することができる。
この発明の第一実施形態におけるフィルタ装置の配置を示す図である。 この発明の第一実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す斜視図である。 この発明の第一実施形態におけるレール及びフレームの断面図である。 この発明の第一実施形態における扉部の上面図である。 吸気消音器の断面図である。 この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の斜視図である。 この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の部分断面図である。 この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の分割フレームの断面図である。 この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す平面図である。 この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の側面図である。 この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の正面図である。 この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す平面図である。 この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の側面図である。 この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の正面図である。 この発明の第五実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す図である。 第六実施形態におけるフィルタ装置の斜視図である。 第六実施形態におけるフィルタ装置を吸気消音器に装着した状態を示す斜視図である。 第六実施形態におけるフィルタ装置のフィルタ本体の交換手順を示す斜視図である。 この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法で閉止板を挿入する手順を示す斜視図である。 この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法でフィルタ本体を交換する手順を示す斜視図である。 この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法で閉止板を取り外す手順を示す斜視図である。
(第一実施形態)
次に、この発明の第一実施形態におけるフィルタ装置を図面に基づき説明する。この第一実施形態におけるフィルタ装置は、原子力発電所に設置された非常用発電設備の内燃機関であるディーゼル機関に適用した場合を一例にして説明する。このフィルタ装置は、主に、ディーゼル機関の吸気として取り込む大気に含まれた火山灰を捕捉する機能を有する。
図1は、この発明の第一実施形態におけるフィルタ装置の配置を示す図である。図2は、この発明の第一実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、この第一実施形態のフィルタ装置100は、非常用発電設備の建屋1のうち、ディーゼル機関の吸気消音器2が設置された吸気消音器室3内に配置されている。この吸気消音器室3には、外気を取り込むために形成された建屋1の外気取込口4等が形成されている。
フィルタ装置100は、吸気消音器室3内を、外気取込口4を有した第一空間5と、吸気消音器2が設置される第二空間6と、に仕切るように配置されている。
図2に示すように、このように配置されたフィルタ装置100は、フィルタ本体110と、レール120と、フレーム130と、を備えている。
フィルタ本体110は、ろ材111と枠体112とを主に備えている。ろ材111は、空気(以下、「吸気」と称する)をろ過する。より具体的には、ろ材111は、吸気が通過可能とされ、この通過する吸気に含まれた火山灰等の微粒子を捕捉する。枠体112は、ろ材111の外縁を囲むように配置され、ろ材111を支持している。枠体112は、水平方向に延びる横梁部112aと、これら横梁部112aの端部を上下方向に接続する縦梁部112bと、を備えている。この実施形態におけるフィルタ本体110は、吸気の通過する方向が薄くなる直方体状に形成される場合を例示しているが、この形状に限られるものではない。
フィルタ本体110は、吸気が流れる方向(図2中、矢印で示す方向)と交差する交差方向(以下、単に交差方向と称する)に複数が並んで配置されている。第一空間5に取り込まれた吸気は、必ず何れかのフィルタ本体110を通過して第二空間6へと流入する。この第一実施形態における複数のフィルタ本体110は、交差方向に広がる仮想平面を埋めるように配列されており、水平方向に三つ並んだフィルタ本体110が上下に八段設けられている場合を例示している。なお、フィルタ本体110の配置は、この配置に限られるものではない。一つのフィルタ本体110は、その質量が作業者一人で取扱い可能な質量となるように大きさを設定するのが好ましい。そのため、このフィルタ本体110の大きさに基づいて、使用するフィルタ本体110の個数を設定するようにしてもよい。
図3は、この発明の第一実施形態におけるレール及びフレームの断面図である。図4は、この発明の第一実施形態における扉部の上面図である。
図3に示すように、レール120は、第一レール121と第二レール122とを備えている。この第一実施形態における第一レール121と第二レール122とは一体に形成されている。
図2、図3に示すように、第一レール121は、フィルタ本体110を交差方向(図3における、紙面の表裏方向)にスライド可能に支持する。この実施形態における第一レール121は、水平方向に延びる直線状に形成されている。第一レール121は、上下方向に間隔をあけて複数設けられ、これら隣り合う第一レール121の間にフィルタ本体110が配置される。第一レール121は、この第一レール121の直下に配置されるフィルタ本体110の上縁110aを水平方向にスライド可能に支持する第一上溝121aを備えるとともに、第一レール121の直上に配置されるフィルタ本体110の下縁110bを水平方向にスライド可能に支持する第一下溝121bを備えている。この実施形態における第一レール121は、複数より具体的には、三つのフィルタ本体110を水平方向に密着した状態で並べて配置することが可能な長さとなっている。
第二レール122は、吸気の流れる方向で第一レール121の上流側又は下流側に配置されている。この実施形態における第二レール122は、複数の第一レール121の下流側にそれぞれ隣接して配置されている。これら第二レール122は、それぞれ第一レール121に沿う直線状に形成されている。上下方向で隣り合う第二レール122は、吸気が通過不能な閉止板140と、フィルタ本体110との何れか一方を交差方向にスライド可能に支持する。第二レール122は、一つの第一レール121に対して一つ設けられている。
この実施形態では、第二レール122は、閉止板140のみをスライド可能に支持可能な場合を例示している。第二レール122は、この第二レール122の直下に配置される閉止板140の上縁140aを水平方向にスライド可能に支持する第二上溝122aを備えるとともに、第二レール122の直上に配置される閉止板140の下縁140bを水平方向にスライド可能に支持する第二下溝122bを備えている。ここで、この実施形態で例示する閉止板140は、上下に向かい合う第二上溝122aと第二下溝122bとの間に渡る高さ寸法を有している。また、閉止板140は、第二レール122の水平方向の長さと同等の長さ、言い換えれば、第一レール121のスライド方向に並んだフィルタ本体110の三つ分の長さと同等の長さを有した平板状に形成されている。すなわち、上下に隣り合う第二レール122の間に閉止板をスライド挿入することで、その高さ位置に形成された吸気流路を遮断できる。
第一レール121は、少なくともフィルタ本体110と接触する接触面121fが、フレーム130よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。同様に、第二レール122は、少なくとも閉止板140と接触する接触面122fが、フレーム130よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。ここで、フレーム130がステンレス等の金属で形成されている場合、接触面121fには、例えば、MCナイロン等を用いることができる。
図2に示すように、フレーム130は、第一レール121と、第二レール122とを支持する。この実施形態におけるフレーム130は、二つの縦梁部131aと、二つの横梁部131bとを備えている。二つの縦梁部131aは、それぞれ鉛直方向に延びる直線状に形成され、互いに水平方向に離間して平行に配置されている。この実施形態における二つの縦梁部131aは、吸気消音器室3の第一壁面3aと、この第一壁面3aと交差する方向に延びる第二壁面3bとにそれぞれ接するように配置されている。二つの横梁部131bは、それぞれ水平方向に延びる直線状に形成され、互いに上下方向に離間して平行に配置されている。これら横梁部131bは、吸気消音器室3の底面3cと天井面に接する角材3dとに接するように配置されている。これら横梁部131bは、それぞれ縦梁部131aの二つの上端部の間を渡ると共に、縦梁部の二つの下端部の間を渡るように配置されている。なお、角材3dが無い場合には、吸気消音器室3の天井面に接するように上側の横梁部131bを配置するようにしても良い。
二つの縦梁部131aのうち第二壁面3bに接するように配置された縦梁部131aは、交差方向を向く側面131sに、複数の開口部132を備えている。これら開口部132は、上下方向に複数段配置された第一レール121及び第二レール122の各段に一つずつ設けられている。これら開口部132は、それぞれ第一レール121へのフィルタ本体110の出し入れを許容するとともに、第二レール122への閉止板140の出し入れを許容する。これら開口部に132には、扉部150が設けられている。
図2、図4に示すように、この第一実施形態で例示する扉部150は、ヒンジ(図示せず)により揺動可能に支持されている。扉部150は、開放位置(図2の最上部の扉部150)と閉塞位置(図2の最上部以外の扉部150)との間で変位可能とされている。開放位置は、フィルタ本体110を第一レール121に対して出し入れ可能な位置であると共に、閉止板140を第二レール122に対して出し入れ可能な位置でもある。閉塞位置は、上述した開口部を閉塞する位置であって、フィルタ本体110を第一レール121に対して出し入れ不能にするとともに、閉止板140を第二レール122に対して出し入れ不能とする。この際、第一レール121と第二レール122との延長線上に扉部150が配置される。ここで、上述した扉部150が閉塞位置のときに、扉部150を弾性的に閉塞位置に維持するロック機構(図示せず)を備えていても良い。
この第一実施形態におけるフィルタ装置100は、上述した構成を備えている。次に、上述したフィルタ装置100の運用方法について説明する。
この第一実施形態におけるフィルタ装置100は、吸気消音器室3にフレーム130及びレール120が常設されている。より具体的には、通常時は、フィルタ本体110及び閉止板140が装着されていない状態のフレーム130及びレール120のみが吸気消音器室3に設置されている。つまり、外気取込口4等から吸気消音器室3に流入した吸気は、ディーゼル機関の吸気消音器2に、ろ過されることなく至る。
例えば、火山が爆発して、高濃度の火山灰の降下が予想された場合、目詰まり防止のために吸気消音器2に既設の吸気フィルタFを取り外して、フィルタ本体110を第一レール121間に装着する。より具体的には、扉部150を閉塞位置から開放位置に変位させて、それぞれの段の第一レール121間に三つずつフィルタ本体110を水平方向にスライドさせながら挿入する。その後、扉部150を閉塞位置に変位させる。これにより、吸気消音器室3の第一空間5から第二空間6への吸気流路が、フィルタ本体110により仕切られ、第一空間5に取り込まれた吸気は、必ず何れかのフィルタ本体110を通過して第二空間6へと流入することとなる。なお、フィルタ本体110の取り付けと同時に、外気を取り込む外気取込口4に火山灰の吸込みを低減させるフードHを設置するようにしても良い。
次いで、フィルタ本体110の性能低下等により、フィルタ本体110の交換が必要となった場合、まず、交換対象となるフィルタ本体110が設置されている段の扉部150を閉塞位置から開放位置に変位させる。次いで、閉止板140をスライドさせながら第二レール122に挿入する。これにより、この閉止板140が設置された段において、フィルタ本体110に吸気が流入することを止めることができる。この際、他の段のフィルタ本体110によって、吸気に含まれる火山灰が捕捉される。ここで、フィルタ本体110の性能低下は、例えば、フィルタ本体110の目詰まりの程度によって判断できる。目詰まりは、例えば、目視したり、火山灰の濃度とフィルタの使用時間とにより判断したりすることができる。
このように閉止板140により吸気の流れを止めた状態で、閉止板140に対向するフィルタ本体110を扉部150側にスライドさせて、第一レール121から抜き取る。ここでは、三つのフィルタ本体110全てを抜き取る。そして、新たな三つのフィルタ本体110を、同じ扉部150から順に第一レール121にスライドさせて挿入する。その後、第二レール122に支持された閉止板140を扉部150側にスライドさせて、扉部150を介して閉止板140をフレーム130の外に取り出す。そして、扉部150を開放位置から閉塞位置に変位させる。他の段についても、同様に手順でフィルタ本体110の交換を順次行う。
なお、上述した第一実施形態においては、一段ずつフィルタ本体110を交換する場合について説明したが、複数段のフィルタ本体110を同時に交換するようにしても良い。
また、フレーム130を常設する場合について説明したが、通常時にはフレーム130を撤去しておき、必要な時にフレーム130を設置するようにしても良い。
さらに、上述した第一実施形態においては、第二レール122に閉止板140を支持させる場合について説明した。しかし、設置スペースに余裕がある場合には、第二レール122にフィルタ本体110を支持させるようにしても良い。この場合、第一レール121のフィルタ装置100を取り外す際に、第二レール122に挿入したフィルタ本体110によって火山灰を捕捉することができるため、フィルタ装置100全体の性能低下を抑制できる。
また、三つ分のフィルタ本体110の大きさと同等に形成された閉止板140を用いる場合について説明した。しかし、一つの段に配置される閉止板140の枚数は一枚に限られず、例えば、複数枚の閉止板140を組み合わせるようにしても良い。
したがって、上述した第一実施形態によれば、フィルタ装置100は、第一レール121の上流側に第二レール122が配置されている。そのため、第一レール121に支持されたフィルタ本体110を交換する際に、第二レール122で閉止板140を支持させることで、ディーゼル機関を停止させずに、火山灰を含む吸気がディーゼル機関に流入することを抑制できる。
さらに、第一実施形態のフィルタ装置100において、第一レール121がフィルタ本体110を交差方向にスライド可能に支持している。さらに、第二レール122が閉止板140を交差方向にスライド可能に支持している。そのため、スライドさせるだけで容易に第一レール121に対してフィルタ本体110を着脱することができる。同様に、スライドさせるだけで容易に第二レール122に対して閉止板140を着脱することができる。
その結果、ディーゼル機関を停止することなしに、容易にフィルタ交換をすることが可能になる。
また、フィルタ本体110や閉止板140が水平方向に並んで配置されるように第一レール121及び第二レール122がフレーム130に支持されている。つまり、吸気流路を複数のフィルタ本体110や複数の閉止板140により塞ぐことができる。そのため、フィルタ本体110の大きさや閉止板140の大きさを小さくして、持ち運びを容易にすることができる。
さらに、第一実施形態のフィルタ装置100は、第一レール121及び第二レール122において、少なくともフィルタ本体110及び閉止板140と接触する接触面121fが、フレーム130よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。そのため、フィルタ本体110や閉止板140を、より小さい力でスライドさせることが可能となり、作業者の負担軽減を図ることができる。
また、フレーム130が扉部150を備えているため、例えば、フレーム130の縦梁部131a等を取り外すことなしに、扉部150を開閉するだけで、第一レール121に対してフィルタ本体110を着脱したり、第二レール122に対してフィルタ本体110や閉止板140を着脱したりすることができる。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態のフィルタ装置を図面に基づき説明する。
この第二実施形態のフィルタ装置は、ディーゼル機関の吸気消音器のうち、屋外に設置される吸気消音器に装着可能ないわゆるカートリッジ式のフィルタ装置である。
図5は、吸気消音器の断面図である。図6は、この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の斜視図である。図7は、この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の部分断面図である。図8は、この発明の第二実施形態におけるフィルタ装置の分割フレームの断面図である。
図5に示すように、屋外に設置されたディーゼル機関の吸気消音器202は、円筒状に形成されてフロアから上方に延びるように突出した円筒部7と、この円筒部7の上部を外側から覆うように形成された大径部8と、を備えている。円筒部7には、その上部の外周面7aに、円筒部7の内部空間7bと大径部8の内部空間8bと連通させるための開口部7cが形成されている。円筒部7の内部空間7bは、ディーゼル機関の吸気配管(図示せず)に接続されている。大径部8には、吸気が流入する吸気口を構成し、上下方向に貫通する貫通流路8cが形成されている。この貫通流路8cには、吸気フィルタ9が設置されている。通常時は、この吸気消音器202の貫通流路8c及び吸気フィルタ9を通過した吸気が、開口部7cを介して円筒部7の内部空間7bに導入される。
図6、図7に示すように、第二実施形態のフィルタ装置200は、フィルタ本体210と、レール220と、フレーム230と、を備えている。
フィルタ本体210は、ろ材211と枠体212とを主に備えている。ろ材211は、吸気をろ過して、吸気に含まれた火山灰等の微粒子を捕捉する。この第二実施形態におけるろ材211は、台形状又は台形に類似した形状で形成されている。枠体212は、ろ材211の外縁を囲むように配置され、ろ材211を支持している。枠体212は、吸気消音器202の軸線Xを中心とした径方向外側に配置される外側面212aに、取っ手213を有している。この第二実施形態におけるフィルタ本体210は、吸気の通過する方向に薄い形状とされ、上面視で扇型を成している。
フィルタ本体210は、吸気が通過する方向と交差する方向に複数が並んで配置されている。この第二実施形態のフィルタ本体210は、軸線Xを中心とした周方向に複数並んで配置されている。これらフィルタ本体210は、第一実施形態と同様に、フィルタ本体210の質量が作業者一人で取扱い可能な質量となるように、フィルタ本体210の大きさを設定し、このフィルタ本体210の大きさに基づいて周方向に並べて使用するフィルタ本体210の個数を設定してもよい。
レール220は、フィルタ本体210を交差方向にスライド可能にフィルタ本体210を支持する。このレール220は、第一レール221と第二レール222とを備えている。
第一レール221は、フィルタ本体210の枠体212のうち、軸線Xを中心とした径方向に延びる部分をスライド可能に支持する。
第二レール222は、吸気の流れる方向で第一レール221の上流側に配置されている。この第二レール222も、第一レール221と同様に、フィルタ本体210の枠体212のうち、軸線Xを中心とした径方向に延びる部分をスライド可能に支持する。なお、第二レール222は、第一レール221の下流側に配置される構成としてもよい。
第一レール221は、少なくともフィルタ本体210との接触面が、フレーム230よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。同様に、第二レール222も、少なくともフィルタ本体210との接触面が、フレーム230よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。ここで、フレーム230がステンレス等の金属で形成されている場合、接触面には、例えば、MCナイロン等を用いることができる。
フレーム230は、複数の分割フレーム231を備えている。これら分割フレーム231は、ディーゼル機関の吸気消音器202の軸線Xを中心とした周方向に並べて連結可能となっている。これら分割フレーム231を連結することで、軸線Xを中心とした環状のフレーム230となる。これら分割フレーム231は、それぞれ収容部232と、脚部236(図7、図8参照)と、スカート部237と、を備えている。
収容部232は、第一レール221及び第二レール222を支持し、これら第一レール221及び第二レール222にスライド可能に支持された二つのフィルタ本体210を収容可能とされている。この収容部232は、下方に吸気入口232aを備えるとともに、上方に吸気出口232bを備える筒状に形成されている。収容部232は、分割フレーム231が吸気消音器202に装着されることで、その吸気出口232bが、吸気消音器202の大径部8に形成された貫通流路8cと対向配置され、連通される。なお、軸線Xを中心にして環状に配置された吸気出口232bの集まりである吸気出口群の内径及び外径と、吸気消音器202の貫通流路8cの内径及び外径とは、同等とされている。また、収容部232は、軸線Xを中心とした径方向の外側部に、フィルタ本体210を着脱するための開口部232cが形成されている。
図8に示すように、開口部232cには、開閉可能な第一レール221用の第一扉部234と第二レール222用の第二扉部235とが取り付けられている。これら第一扉部234と第二扉部235とは、フィルタ本体210が装着された状態及び、フィルタ本体210が取り外された状態で、開口部232cを閉塞可能となっている。その一方で、これら第一扉部234と第二扉部235とは、フィルタ本体210をスライドさせて挿抜する際には、開放状態を維持可能となっている。これら第一扉部234と第二扉部235との周囲にはパッキン(図示せず)が設けられ、開口部232cから空気が侵入することが抑制されている。なお、図6、図7においては、第一扉部234及び第二扉部235の図示を省略している。
この第二実施形態における収容部232は、吸気入口232aと吸気出口232bとを結ぶ上下方向にそれぞれ吸気が流れる。第一レール221に支持されたフィルタ本体210と、第二レール222に支持されたフィルタ本体210とは、吸気の流れる方向に重なるようにして収容部232に収容されている。そして、分割フレーム231が軸線Xを中心とした周方向に並べて配置されることで、第一レール221に支持されたフィルタ本体210が、軸線Xを中心とした周方向(言い換えれば、交差方向)に並べられて環状を成す。同様に、第二レール222に対してフィルタ本体210を支持させることで、フィルタ本体210は、軸線Xを中心とした周方向(言い換えれば、交差方向)に並べられて環状を成す。
収容部232は、軸線Xを中心とした径方向において、内側面232dに結合部材238を有している。収容部232は、この結合部材238によって、吸気消音器202の円筒部7の外周面7aに結合可能とされる。結合部材238としては、例えば、磁石や面ファスナー等を用いることができる。このように、結合部材238によって分割フレーム231を円筒部7に結合させることができることで、複数の分割フレーム231を吸気消音器202の周りに環状に並べて連結する際に、分割フレーム231の姿勢を安定させることができる。なお、結合部材238の設置数及び設置箇所は図8に示す位置に限られない。図8中、符号「J」は、分割フレーム231を周方向に連結させるためのブラケットである。これらブラケットJを周方向で突き合わせてネジ留め具等で結合させることで、周方向で隣り合う分割フレーム231が連結可能となっている(図6、図7では図示せず)。
脚部236は、収容部232を下方から支持する。この実施形態における脚部236は、軸線Xを中心とした径方向における収容部232の最も外側の位置から下方に延びる板状に形成されている。この脚部236には、その中央部に開口236aが形成され、この開口236aを介して、軸線Xを中心とした径方向の外側から内側に向かって吸気が通過可能となっている。
図6、図7に示すように、スカート部237は、軸線Xを中心とした径方向において、分割フレーム231の吸気入口232aに近い側の外側部239から延びている。スカート部237は、軸線Xの延びる方向で吸気入口232aから離れるほど軸線Xから離れるように傾斜している。言い換えれば、これらスカート部237は、分割フレーム231が環状に連結された状態で、上方から下方に向かって徐々に拡径するように傾斜して形成されている。軸線Xの延びる方向において、スカート部237の下縁の位置は、脚部236の下縁よりも上方に配置されている。そのため、吸気は、このスカート部237の下縁を回り込むようにして吸気入口232aへ向かうこととなる。
なお、上述した周方向に隣り合う分割フレーム231の間に形成される隙間や、大径部8と収容部232との間の隙間は、テープや粘土等により目張りするようにしても良い。
この第二実施形態におけるフィルタ装置200は、上述した構成を備えている。次に、上述した第二実施形態のフィルタ装置200の運用方法について説明する。
この第二実施形態におけるフィルタ装置200は、降灰がない通常時には撤去されており、常設されていない。より具体的には、通常時は、吸気消音器202に設けられた吸気フィルタ9によってろ過された吸気がディーゼル機関に供給される。
例えば、火山が爆発して、高濃度の火山灰の降下が予想された場合、目詰まり防止のために吸気消音器202に既設の吸気フィルタ9を取り外して、吸気消音器202にフレーム230を装着する。より具体的には、分割フレーム231の収容部232の内側面232dを吸気消音器202の円筒部7の外周面7aに結合させるとともに、収容部232の外側部を脚部236によって下方から支持された状態とする。これを繰り返して、円筒部7を囲うように複数の分割フレーム231を環状に並べて配置し、隣り合う分割フレーム231同士を、ネジ留め具等を用いて互いに連結させる。これにより環状のフレーム230となる。そして、フレーム230の吸気出口232bが吸気消音器202の貫通流路8cに連通される。さらに、全ての分割フレーム231の収容部232の開口部232cから第一レール221に対してフィルタ本体210をスライド挿入する。これらの作業は、ディーゼル機関を作動させた状態で行うことができる。
次いで、フィルタ本体210の性能低下等により、第一レール221に支持されたフィルタ本体210の交換が必要となった場合、まず、第二扉部235を開放して、第二レール222に対してフィルタ本体210をスライド挿入し、第二扉部235を閉塞する。これを分割フレーム231の全ての収容部232に対して行う。その後、第一扉部234を開放して、第一レール221からフィルタ本体210を抜き取る。そして、第一扉部234を閉塞する。これを分割フレーム231の全ての収容部232に対して行う。これにより、第二レール222に支持されたフィルタ本体210によって吸気に含まれる火山灰が捕捉される状態となる。なお、フィルタ本体210の性能低下については、第一実施形態と同様に判断することができる。
したがって、上述した第二実施形態によれば、第一レール221に支持されたフィルタ本体210を交換する際に、第二レール222でフィルタ本体210を支持させることで、火山灰を含む吸気がディーゼル機関に流入することを抑制できる。さらに、第一レール221がフィルタ本体210を交差方向にスライド可能に支持し、第二レール222がフィルタ本体210を交差方向にスライド可能に支持している。そのため、フィルタ本体210をスライドさせるだけで容易にフィルタ本体210を着脱することができる。また、フィルタ本体210が交差方向に並んで配置されるように第一レール221及び第二レール222がフレーム230に支持されている。つまり、貫通流路8cの吸気流路を複数のフィルタ本体210により塞ぐことができる。そのため、フィルタ本体210一つ当たりの大きさを小さくして、持ち運びを容易にすることができる。したがって、ディーゼル機関を停止することなしに、容易にフィルタ交換をすることが可能になる。
さらに、吸気消音器202の軸線Xを中心とした周方向に連結可能な複数の分割フレーム231を備えているため、通常時にフレーム230を設置しない運用としている場合に、分割フレーム231を周方向に並べて連結するだけでフレーム230を設置することができる。さらに、第二実施形態では、吸気消音器202の軸方向のうち一方に吸気入口232aを備え他方に吸気出口232bを備える。そのため、吸気消音器202が軸方向の一方を向く環状の貫通流路8cを備える場合に、吸気消音器202の外周面7aを囲むように分割フレーム231を配置することで、分割フレーム231の吸気出口232bと吸気消音器202の貫通流路8cとを連通させることができる。
また、結合部材238により、吸気消音器202の外周面7aに対して分割フレーム231を結合させることができる。そのため、軸線Xを中心とした周方向に分割フレーム231を容易に並べることができる。
さらに、脚部236により、収容部232を下方から支持することができるため、隣り合う分割フレーム231を連結する際に、分割フレーム231の姿勢を安定させることができる。
また、吸気がスカート部237を回り込んでから吸気入口232aに流入するため、火山灰が吸気入口232aに流入することを抑制できる。
なお、第二実施形態では、第一レール221及び第二レール222の両方がフィルタ本体210を支持する場合について説明した。しかし、第二レール222には、第一実施形態のように吸気が通過不能な閉止板を挿入するようにしても良い。
(第三実施形態)
次に、この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置を図面に基づき説明する。なお、この第三実施形態のフィルタ装置は、上述した第二実施形態のフィルタ装置の一部を置き換えたものである。そのため、第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複する説明を省略する。
図9は、この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す平面図である。図10は、この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の側面図である。図11は、この発明の第三実施形態におけるフィルタ装置の正面図である。なお、この第三実施形態におけるフィルタ装置は、第二実施形態と一部の構成が異なるだけであるため、第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図9から図11に示すように、この第三実施形態におけるフィルタ装置300は、第二実施形態と同様に、ディーゼル機関の吸気消音器のうち、屋外に設置される吸気消音器202に装着可能ないわゆるカートリッジ式のフィルタ装置である。
フィルタ装置300は、第一フィルタ装置300Aと、第二フィルタ装置300Bとを備えている。第一フィルタ装置300Aは、第二実施形態における分割フレーム231を、吸気消音器202の円筒部7の外周面のうち、半周分に設けたものである。この第三実施形態における吸気消音器202の周囲のフロアは、軸線Xを中心とした周方向で、この第一フィルタ装置300Aが配置される側が狭く、その反対側が広く余裕のある状態となっている。なお、第一フィルタ装置300Aについては、第二実施形態と同様の構成の為、同一部分に同一符号を付して詳細説明を省略する。
第二フィルタ装置300Bは、フィルタ本体310と、レール320と、フレーム330と、を備えている。
フィルタ本体310は、上述したフィルタ本体310と同様に、ろ材311と枠体312とを備えている。この第三実施形態におけるフィルタ本体310は、第一フィルタ装置300Aから離間する方向に延びる四角柱状に形成されている。
図10に示すように、レール320は、上下に併設された第一レール321と第二レール322とを備えている。これら第一レール321と第二レール322とは、フィルタ本体310をその長手方向にスライド可能に支持する。この第三実施形態におけるフィルタ本体310は、それぞれ平行に配置され、レール320に対して、第一フィルタ装置300Aから離間する水平方向に取り出すことができる。さらに、第一、第二実施形態のレール120,220と同様に、第一レール321は、少なくともフィルタ本体310との接触面(図示せず)が、フレーム330よりも動摩擦係数の小さい材料で形成され、第二レール322は、少なくともフィルタ本体310との接触面が、フレーム330よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。
フレーム330は、第一レール321と第二レール322とを支持している。そして、フレーム330は、これら第一レール321と第二レール322とに支持されたフィルタ本体310を収容する内部空間を形成している。フレーム330は、フィルタ本体310がその長手方向と交差する水平方向に並んで配置されるように第一レール321を支持するとともに、これら第一レール321と平行に第二レール322が並んで配置されるように第二レール322を支持している。
フレーム330は、第一フィルタ装置300Aとは反対側の側面に、フィルタ本体310を出し入れするための複数の開口部330aを有している。その一方で、第一フィルタ装置300Aに近い側には、第一フィルタ装置300Aと連結するための連結機構(図示せず)が設けられている。さらに、フレーム330は、これら開口部330aを開閉する扉部350を備えている。フレーム330は、開口部330aを有する側面の下部に車輪340を有している。第二フィルタ装置300Bは、この車輪340がフロアf上を走行することによって、フロアfから持ち上げることなく移動可能となっている。
フレーム330は、下方に吸気入口332aが形成され、上方に吸気出口332bが形成されている。吸気出口332bは、フレーム330が吸気消音器202に装着された状態で、吸気消音器202の貫通流路8cの下方の位置に配置される。吸気入口332aから流入した吸気は、フィルタ本体310を通過した後、吸気出口332bに向かって流れて、吸気出口332bを通じて吸気消音器202の貫通流路8cへ流れ込む。
したがって、第三実施形態におけるフィルタ装置300によれば、吸気消音器202の周囲のフロアfのスペースに応じて、第一フィルタ装置300Aと第二フィルタ装置300Bとを配置することができる。すなわち、スペースの少ない箇所には、第一フィルタ装置300Aを配置し、スペースに余裕のある箇所には、第二フィルタ装置300Bを配置することができる。第二フィルタ装置300Bは、第一フィルタ装置300Aと比較して、フィルタ本体310のフィルタ面積を広くすることができる点で有利となるため、フィルタ装置300の設置に係る作業者の負担を軽減しつつ、フィルタ装置300の性能向上を図ることができる。
なお、上述した第三実施形態における第二フィルタ装置300Bのフレーム330は、フィルタ本体310のスライド方向と交差する水平方向で複数に分割されていても良い。
(第四実施形態)
次に、この発明の第四実施形態のフィルタ装置を図面に基づき説明する。なお、この第四実施形態においても、上述した第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図12は、この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す平面図である。図13は、この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の側面図である。図14は、この発明の第四実施形態におけるフィルタ装置の正面図である。
図12から図14に示すように、この第四実施形態におけるフィルタ装置400は、フィルタ本体410と、レール420と、フレーム430と、を備えている。この第四実施形態におけるフィルタ装置400は、ディーゼル機関の吸気消音器のうち、屋外に設置される吸気消音器202を囲むいわゆるケージ式のフィルタ装置である。
フレーム430は、少なくともその一つの面がフィルタ本体410によって形成された箱状を成している。言い換えれば、フレーム430は、フィルタ本体410が設置される面に、吸気を導入するための開口部430aを有した箱状に形成されている。この第四実施形態で例示するフレーム430は、それぞれ大きさの異なる箱状の第一箱部430Aと第二箱部430Bとの二つの箱部が連結されて一体化した形状となっている。なお、屋外に設置される吸気消音器202は、第二実施形態で説明した吸気消音器202と同様な構成である。
このフレーム430は、その下縁に複数の車輪440を有している。これら車輪440は、いわゆる自在式の車輪であって、吸気消音器202が配置されたフロアf上を走行可能となっている。つまり、これら車輪440によってフレーム430は、フロアf上を移動可能となっている。
この第四実施形態におけるフィルタ装置400の第一箱部430Aは、その六つの面のうちの一つの側面430Aaに、矩形状の開口部430aが形成されるとともに、この開口部430aの上縁、下縁に沿ってレール420が設けられている。このレール420は、上述した各実施形態と同様に、第一レール421と第二レール422とからなり、それぞれにフィルタ本体410を、吸気の流れる方向と交差する交差方向にスライド可能に支持している。これら第一レール421と第二レール422とに支持されたフィルタ本体410は、それぞれ第一箱部430Aに形成された開口部430aを塞ぐように配置され、吸気の流れる方向で重なるように二重に配置可能となっている。第一箱部430Aは、その内部に、吸気消音器202が収容可能となっている。そして、上述した各実施形態と同様に、第一レール421及び第二レール422は、少なくともフィルタ本体410との接触面が、それぞれフレームよりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。
第二箱部430Bは、上述した第一箱部430Aよりも小さい箱状に形成されている。第二箱部430Bは、上述した第一箱部430Aの、フィルタ本体410が取り付けられた側面430Aaと水平方向で隣接する側面430Abに連結されている。第一箱部430Aの側面430Abと、この側面430Abに対向する第二箱部430Bの側面430Baとには、それぞれ第一箱部430Aの内部空間と第二箱部430Bの内部空間とを連通するための連通孔430Ac(図12参照)が形成されている。
第二箱部430Bは、その四つの側面のうち、上述した第一箱部430Aに連通される側面以外の側面に、開口部430aが形成されるとともに、これら開口部430aの上縁、下縁に沿ってレール420が設けられている。これらレール420も、それぞれフィルタ本体410をスライド可能に支持する第一レール421と第二レール422とからなる。これら第一レール421と第二レール422とに支持されたフィルタ本体410は、それぞれ開口部430aを塞ぐように配置され、吸気の流れる方向で重なるように二重に配置可能となっている。ここで、この第四実施形態における第二箱部430Bの左右、前後、上下方向の何れの寸法も、第一箱部430Aの同寸法よりも小さい場合を例示しているが、この大きさに限られない。なお、フレーム430とフロアfとの間から吸気がフレーム430内に取り込まれないように、フレーム430の下部には、シート状の外気流入防止機構Se(図13、図14参照)が設けられている。また、フレーム430は、第一レール421と第二レール422とにおける、フィルタ本体410を出し入れする側に、第一実施形態の扉部150と同様に、扉部450を備えている。
この第四実施形態のフィルタ装置400は、上述した構成を備えている。次に、上述したフィルタ装置400の運用方法について説明する。
この第四実施形態におけるフィルタ装置400は、降灰がない通常時には撤去されており、常設されていない。より具体的には、通常時は、吸気消音器202に設けられた吸気フィルタ9によってろ過された吸気がディーゼル機関に供給される。
例えば、火山が爆発して、高濃度の火山灰の降下が予想された場合、フィルタ装置400を設置する。この際、目詰まり防止のために吸気消音器202に既設の吸気フィルタ9を取り外す。フィルタ装置400のフレーム430は、車輪440によりフロアf上を移動させる。そして、吸気消音器202を囲むように第一箱部430Aを設置するとともに、第一箱部430Aに対して第二箱部430Bを連結する。ここで、吸気消音器202を囲むように第一箱部430Aを設置する際、例えば、レール420の設置されていない側面のパネルを一時的に取り外して、吸気消音器202を、このパネルを取り外した箇所を介して第一箱部430Aの内部に収容し、その後、外したパネルを取り付ければよい。なお、フレーム430を移動させる際には、第一レール421にフィルタ本体410を装着した状態としても良いし、フレーム430を移動させて位置決めをした後に、第一レール421にフィルタ本体410を装着するようにしても良い。
次に、フィルタ本体の性能低下等により、第一レール421に支持されたフィルタ本体410の交換が必要となった場合、まず、交換する第一レール421のフィルタ本体410と対応した第二レール422に対してフィルタ本体410をスライド挿入する。その後、交換が必要なフィルタ本体410を第一レール421から抜き取る。これにより、第二レール422に支持されたフィルタ本体410によって吸気に含まれる火山灰が捕捉された後、吸気消音器202に流入する状態となる。なお、フィルタ本体410の性能低下については、第一実施形態と同様に判断することができる。
したがって、上述した第四実施形態によれば、第一レール421に支持されたフィルタ本体410を交換する際に、第二レール422でフィルタ本体410を支持させることで、火山灰を含む吸気がディーゼル機関に流入することを抑制できる。さらに、第一レール421がフィルタ本体410を交差方向にスライド可能に支持し、第二レール422がフィルタ本体410を交差方向にスライド可能に支持している。そのため、フィルタ本体410をスライドさせるだけで容易にフィルタ本体410を着脱することができる。また、フィルタ本体410が交差方向に並んで配置されるように第一レール421及び第二レール422がフレーム430に支持されている。つまり、吸気流路を複数のフィルタ本体410により塞ぐことができる。そのため、フィルタ本体410一つ当たりの大きさを小さくして、持ち運びを容易にすることができる。したがって、ディーゼル機関を停止することなしに、容易にフィルタ交換をすることが可能になる。
さらに、フレーム430が箱状に形成され、このフレーム430の複数の面にフィルタ本体410が設置されているため、フレーム430の内部空間と吸気消音器202の貫通流路8cとが連通されている場合に、フィルタ本体410を通過した吸気を吸気消音器202の貫通流路8cに供給することができる。また、フィルタ本体410を、向きの異なる複数の側面に設置しているので、フィルタ本体410一つ当たりを小型化することができるとともに、フィルタ本体410をスライドさせる際に、フィルタ本体410がフレーム430に干渉することを抑制できる。
さらに、フレーム430が、吸気消音器202の設置されているフロアf上を走行可能な車輪440を備えているため、フロアf上を車輪440が走行して容易にフレーム430を移動できる。そのため、フレーム430を常設していない場合であっても、迅速にフレーム430を設置することができる。
なお、上述した第四実施形態においては、フレーム430が二つの箱部を備える場合について説明したが、箱部の数は、二つに限られない。また、第一箱部430Aにおいて、一つの側面430Aaにのみフィルタ本体410を設置する場合を例示したが、第一箱部430Aの複数の側面にフィルタ本体410を配置するようにしても良い。また、フィルタ本体410の形状は、平面視で四角形に形成されるものに限られない。
(第五実施形態)
次に、この発明の第五実施形態におけるフィルタ装置を図面に基づき説明する。なお、この第五実施形態のフィルタ装置は、フレームが吸気消音器を内部に収容していない点で第四実施形態と異なる。そのため、第四実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図15は、この発明の第五実施形態におけるフィルタ装置の概略構成を示す図である。
図15に示すように、この第五実施形態におけるフィルタ装置500は、フィルタ本体510と、レール520と、フレーム530と、を備えている。このフィルタ装置500は、吸気消音器202から離間した屋外に配置され、例えば、常設されている。このフィルタ装置500は、いわゆるコンテナ型とされ、第四実施形態と同様に、箱状のフレーム530を有している。そして、複数の側面にそれぞれ吸気流路を形成する矩形の開口部(図示せず)が形成され、これら開口部の上縁及び下縁に沿って第一レール521が設置されている。さらに、吸気の流れる方向で、第一レール521に沿うようにその上流側に第二レール522が設置されている。第一レール521及び第二レール522は、上述した各実施形態と同様に、それぞれの少なくともフィルタ本体510との接触面が、フレーム530よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。なお、第一レール521及び第二レール522の配置や、フィルタ本体510のスライド方向等は、第四実施形態の第二箱部430Bと同様であるため、詳細説明を省略する。
フレーム530には、配管531が接続されている。一方で、吸気消音器202とディーゼル機関とを接続する吸気管202Aの途中には、配管531を接続可能な分岐管532が設けられている。この分岐管532とフレーム530とを配管531により接続することで、フレーム530の内部空間と、ディーゼル機関の吸気管202Aの内部空間とが連通された状態となる。なお、この第五実施形態においては、配管531の途中に挿入可能な挿入管533が設けられている。通常時、挿入管533は、取り外されて、挿入管533が接続される分岐管532や配管531の端部は、蓋(図示せず)で閉塞される。
そして、高濃度の火山灰の降下が予想された場合、蓋が取り外され、挿入管533が取り付けられる。また、吸気消音器202の貫通流路8cには、貫通流路8cを塞ぐ閉塞板(図示せず)が装着される。なお、フィルタ本体510の交換作業については、上述した第四実施形態と同様であるため、詳細説明を省略する。
したがって、第五実施形態によれば、フィルタ本体510を通過した吸気を、吸気消音器202を介さずに、ディーゼル機関に供給することができる。また、吸気消音器202から離間した位置にフレーム530を配置できるため、吸気消音器202の周囲に設置スペースが無い場合であっても、フレーム530を設置することができる。そのため、フレーム530の設置自由度を向上できる。
(第六実施形態)
次に、この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置を図面に基づき説明する。なお、この第六実施形態におけるフィルタ装置は、第一実施形態における吸気消音器2が配置された建屋1内の吸気消音器室3にて使用される。そのため、フィルタ装置以外の構成については、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図16は、第六実施形態におけるフィルタ装置の斜視図である。図17は、第六実施形態におけるフィルタ装置を吸気消音器に装着した状態を示す斜視図である。図18は、第六実施形態におけるフィルタ装置のフィルタ本体の交換手順を示す斜視図である。
図16から図18に示すように、この第六実施形態におけるフィルタ装置600は、フィルタ本体610と、第一レール620と、第二レール621と、フレーム630と、を備えている。なお、この第六実施形態においては、第一レール620及び第二レール621とフレーム630の一部とが一体に形成されている場合を一例にして説明する。
フィルタ本体610は、正面視で矩形を成す平板状に形成されている。フィルタ本体610は、火山灰を捕捉するろ材611と、このろ材611を支持する枠体(図示せず)とを備えている。
第一レール620は、フィルタ本体610を上下方向にスライド可能に支持する。この第六実施形態における第一レール620は、水平方向に間隔をあけて対向配置されている。これら第一レール620は、正面から見てフィルタ本体610の矩形状の二つの短辺をそれぞれスライド可能に支持している。この第一レール620は、少なくともフィルタ本体610に接触する面がフレーム630よりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている。この第六実施形態で例示する第一レール620は、上下に四つのフィルタ本体610を同時に支持可能となっている。また、第一レール620は、例えば、フィルタ本体610を、上方から挿入して、下方から取り出すというようなことが可能となっている。なお、二つの第一レール620の下端は、例えば、フィルタ本体610を弾性的に挟み込むように形成され、これによりフィルタ本体610の脱落が防止されるようにしてもよい。また、第一レール620がフィルタ本体610を同時に支持できる個数は、複数であればよく、4つに限られない。例えば、第一レール620の下端とフロアfとの間の高さに応じて設定するようにしてもよい。
第二レール621は、吸気が通過不能な閉止板640を上下方向にスライド可能に支持する。第二レール621は、吸気の流れる方向で、第一レール620の上流側又は下流側に配置されている。第二レール621は、二つの第一レール620に沿うように二つ配置され、互いに対向配置されている。この第六実施形態における第二レール621は、第一レール620の下流側にそれぞれ配置されている。さらに、この第六実施形態における閉止板640は、正面視で、フィルタ本体610と同等の大きさの矩形板状に形成されている。この第六実施形態における第二レール621は、正面から見て閉止板640の矩形状の二つの短辺をそれぞれスライド可能に支持している。なお、閉止板640の大きさは、上記の大きさに限られず、フィルタ本体610の二つ分以上の大きさであってもよい。
この第六実施形態で例示する第二レール621は、閉止板640を弾性的に挟み込んで、上下の任意の位置で閉止板640を保持可能となっている。また、第二レール621は、例えば、閉止板640を、上方及び下方から挿抜可能となっている。
フレーム630は、作業者によって持ち運び可能とされている。このフレーム630は、上下に延びる一対のレール支持部630aと、これらレール支持部630aに渡るように形成された背面板部630bと、を備えている。レール支持部630aは、それぞれフロアf上に自立可能とされている。また、背面板部630bは、吸気消音器2の吸気口2a周りの外径よりも僅かに大径で、吸気が流れる方向に貫通する貫通孔630cを備えた板状に形成されている。この貫通孔630cは、レール支持部630aが自立した状態で、吸気消音器2の吸気口2aと同じ高さに配置され、この吸気消音器2の吸気口2aが挿入可能となっている。
フレーム630は、更に、背面板部630bとフィルタ本体610との間から空気が侵入しないように、背面板部630bの上縁とフィルタ本体610と一対のレール支持部630aとの間に渡るように形成される上側横梁部(図示せず)と、背面板部630bの下縁とフィルタ本体610と一対のレール支持部630aとの間に渡るように形成される下側横梁部630dと、を備える。これら上側横梁部と、下側横梁部630dとは、レール支持部630a及び背面板部630bに対して着脱可能とされている。
この第六実施形態におけるフィルタ装置600は、上述した構成を備えている。次に、このフィルタ装置600の第一の運用方法について説明する。
この第六実施形態におけるフィルタ装置600は、降灰がない通常時には撤去されており、常設されていない。より具体的には、通常時は、吸気消音器2に設けられた吸気フィルタFによってろ過された吸気がディーゼル機関に供給される。
一方で、高濃度の火山灰の降下が予想された場合、目詰まり防止のために吸気消音器2に既設の吸気フィルタFを取り外して、図17に示すように、貫通孔630cに吸気消音器2の吸気口2aが僅かに挿入されるようにフレーム630を自立させる。
その後、上側横梁部(図示せず)を取り外して、例えば、第一レール620に対して上方からフィルタ本体610を四つ挿入する。その後、上側横梁部(図示せず)を装着する。
次に、フィルタ本体610の性能低下等により、フィルタ本体610の交換が必要となった場合は、図18に示すように、上側横梁部(図示せず)と、下側横梁部630dとを取り外して、第一レール620に対して上方から新しいフィルタ本体610をスライド挿入する。すると、このフィルタ本体610が押し込まれることにより、最も下方に配置されたフィルタ本体610が押されて第一レール620から下方に離脱する。これを、四回繰り返し、全てのフィルタ本体610を入れ替える。なお、この第一の運用方法では、フィルタ本体610を交換する際、第二レール621の上部と下部とに生じる隙間は、蓋部材(図示せず)によって閉塞するようにしても良い。
上述した第六実施形態によれば、新しいフィルタ本体610を第一レール620にスライド挿入することで使用済みのフィルタ本体610を順に下方に押し出して取外すことができるので、第一レール620には、貫通孔630cを塞ぐように、常に複数のフィルタ本体610が隙間なく配置された状態となる。そのため、フィルタ本体610の交換作業中もディーゼル機関を停止する必要が無い。さらに、構造が複雑化しないため、重量を抑えて持ち運び易さを向上できる。また、フィルタ本体610を複数並べて配置するため、フィルタ本体610の一つ当たりの重量を低減できる。その結果、作業者の負担を軽減できる。また、吸気の流れる方向の寸法を極めて小さくできるため、配置自由度の点でも有利となる。
次に、フィルタ装置600の第二の運用方法を説明する。図19は、この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法で閉止板を挿入する手順を示す斜視図である。図20は、この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法でフィルタ本体を交換する手順を示す斜視図である。図21は、この発明の第六実施形態におけるフィルタ装置の第二の運用方法で閉止板を取り外す手順を示す斜視図である。
図19に示すように、この第二の運用方法では、まず、上側横梁部(図示せず)と、下側横梁部630dとを取り外して、第二レール621に対して、例えば、上方から閉止板640をスライド挿入する。この際、閉止板640を、上部に配置された複数(一から三つ)のフィルタ本体610の吸気流路を塞ぐように配置する。この説明においては、上半部の二つのフィルタ本体610の吸気流路を塞ぐ場合を一例にして説明する。
次いで、図20に示すように、最も下方に配置されたフィルタ本体610を、第一レール620の下端から下方に抜き取る。すると、抜き取られたフィルタ本体610の上に配置されていた三つのフィルタ本体610が、それぞれの自重によって下方にスライドする。そして、このフィルタ本体610を下方に抜き取る作業を閉止板640によって吸気流路が塞がれたフィルタ本体610の個数分だけ繰り返す。すなわち、この第二の運用方法の一例では二回繰り返す。
その後、第一レール620に対して上方から新しいフィルタ本体610を順次挿入する。この第二の運用方法の一例では二つのフィルタ本体610を順次挿入する。
そして、上述したフィルタ本体610を下方から抜き取る作業と、フィルタ本体610を挿入する作業とをもう一度行う。
最後に、図21に示すように、閉止板640を上方にスライドさせて第二レール621から上方に抜き取り、上側横梁部(図示せず)と、下側横梁部630dとを装着して作業を終了する。なお、閉止板640を上方に抜き取る際は、例えば、針金状の治具(図示せず)等を閉止板640に係止させて吊り上げるようにすれば良い。
この第二の運用方法によれば、第一の運用方法と比較して、フィルタ本体610を上方から押し込む必要が無いため、より少ない力でフィルタ本体610の交換作業を行うことができるため、より一層、作業者の負担を軽減することができる。
なお、上述した第六実施形態においては、第二レール621に対して閉止板640を挿入する場合について説明したが、閉止板640に代えてフィルタ本体610を挿入可能なようにしても良い。また、閉止板640を第二レール621に対して上方から挿抜する場合について説明したが、第二レール621に対して下方から挿抜するようにしても良い。
この発明は上述した各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した各実施形態では、吸気消音器2,202の吸気フィルタF,9を取り外した状態でフィルタ装置100,200,300,400,500,600を設置する場合について説明したが、吸気フィルタF,9を装着した状態でフィルタ装置100,200,300,400,500,600を設置するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、第一レール121,221,321,421,521と第二レール122,222,322,422,522との、スライド面が、フレームよりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている場合について説明したが、この構成に限られない。例えば、第一レール121,221,321,421,521と第二レール122,222,322,422,522とのスライド面に潤滑剤を塗布してスライドし易くするようにしても良い。
さらに、非常用発電設備が原子力発電所に設けられた場合を一例に説明したが、非常用発電設備の設置場所は、原子力発電所に限られない。また、内燃機関はディーゼル機関に限られない。
1 建屋
2,202 吸気消音器
3 吸気消音器室
4 外気取込口
5 第一空間
6 第二空間
7 円筒部
7a 外周面
8 大径部
100,200,300,400,500,600 フィルタ装置
110,210,310,410,510 フィルタ本体
111,211,311 ろ材
112,212,312 枠体
120,220,320,420,520 レール
121,221,321,421,521,620 第一レール
122,222,322,422,522,621 第二レール
130,230,330,430,530,630 フレーム
140,640 閉止板
150,350,450 扉部
231 分割フレーム
232 収容部
232a,332a 吸気入口
232b,332b 吸気出口
232c 開口部
234 第一扉部
235 第二扉部
236 脚部
237 スカート部
238 結合部材
340,440 車輪
430A 第一箱部
430B 第二箱部
531 配管
532 分岐管
630a レール支持部
630b 背面板部
630c 貫通孔
H フード
F 吸気フィルタ
f フロア

Claims (12)

  1. 内燃機関の吸気に含まれる火山灰を捕捉するフィルタ本体と、
    前記フィルタ本体を前記吸気の流れる方向と交差する交差方向にスライド可能に支持する第一レールと、
    前記吸気の流れる方向で前記第一レールの上流側又は下流側に配置され、前記吸気が通過不能な閉止板と前記フィルタ本体との何れか一方を前記交差方向にスライド可能に支持する第二レールと、
    複数の前記フィルタ本体が前記交差方向に並んで配置されるように前記第一レールを支持するとともに、複数の前記フィルタ本体又は複数の前記閉止板が前記交差方向に並んで配置されるように前記第二レールを支持するフレームと、
    を備えるフィルタ装置。
  2. 前記第一レールは、前記フィルタ本体を水平方向にスライド可能に支持し、
    前記第二レールは、前記閉止板又は前記フィルタ本体を水平方向にスライド可能に支持する請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 前記第一レール及び前記第二レールは、
    少なくとも前記フィルタ本体又は前記閉止板と接触する接触面が、前記フレームよりも動摩擦係数の小さい材料で形成されている請求項1又は2に記載のフィルタ装置。
  4. 前記フレームは、
    前記第一レール及び前記第二レールの延長線上に、開閉可能な扉部を備える請求項1から3の何れか一項に記載のフィルタ装置。
  5. 前記フレームは、
    前記内燃機関の消音器の軸線が延びる軸方向のうち、一方に吸気入口を備えるとともに、他方に吸気出口を備え、前記軸線を中心とした周方向に連結可能な複数の分割フレームからなる請求項1から4の何れか一項に記載のフィルタ装置。
  6. 前記分割フレームは、前記軸線に近い側の内側面に、前記内側面を前記消音器の外側面に結合可能な結合部材を備える請求項5に記載のフィルタ装置。
  7. 前記分割フレームは、
    前記フィルタ本体を収容する収容部と、
    前記収容部を下方から支持する脚部と、を備える請求項5又は6に記載のフィルタ装置。
  8. 前記分割フレームは、
    前記軸線を中心とした径方向における前記吸気入口の外側部から延びて、前記軸線の延びる方向で前記吸気入口から離れるほど前記軸線から離れるように傾斜するスカート部を備える請求項5から7の何れか一項に記載のフィルタ装置。
  9. 前記フレームは、前記フィルタ本体が設けられた複数の面を有する箱状を成す請求項1から3の何れか一項に記載のフィルタ装置。
  10. 前記フレームは、前記内燃機関の消音器が設置されたフロア上を走行可能な車輪を備える請求項9に記載のフィルタ装置。
  11. 前記フレームは、前記内燃機関の消音器を外側から覆うように配置されている請求項9又は10に記載のフィルタ装置。
  12. 前記フレームの内部空間と前記内燃機関の消音器の下流側の吸気流路とを合流接続させる合流配管を備える請求項9又は10に記載のフィルタ装置。
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