JP2019037206A - 樹木保護具 - Google Patents

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佐藤 清純
Kiyozumi Sato
清純 佐藤
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Abstract

【課題】樹木の周囲を覆う樹木保護具が野生動物に倒されにくいようになっている樹木保護具を提供する。
【解決手段】樹木保護具Pを、その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材21と、この保護部材21を保持する1個又は複数個の保持部材22が、前記保護部材21の側面の上部から下部に亘って取付けられていると共に、前記保持部材22を電気的に導通する材料で形成するようにする。こうすることにより、容積を小さくできるため運搬しやすく、樹木Kを保護する現地で樹木Kの周囲に樹木保護具Pを設置する際には、畳まれた運搬状態のネット状筒状体を苗木の根元周囲に配置し、螺旋状の前記保持部材22を持って上方向に引き伸ばし支柱1などに取付けさえすれば、縦長筒状又は円錐台状の形状を保持させた樹木保護具Pを効率よく設置することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、植樹された樹木が野生動物に食べられないように樹木を保護するための樹木保護具に関するものである。
公官庁や民間企業などにより行われている植樹において、樹木の樹木がシカやイノシシなどの野生動物に食べられないように保護する樹木保護具については、従来より種々の提案がなされており、例えば、幼齢木の周囲に所定間隔で立設される少なくとも2本の支柱と、上記支柱を介して幼齢木の周囲に筒状に起立保持される筒状ネットとを備え、上記支柱および筒状ネットが、ともに生分解性を有している幼齢木保護具である樹木保護具が開示されている。(特許文献1の請求項1参照)。
特開2000−279039号公報
しかしながら、上記従来の樹木保護具においては、筒状ネットがその周囲に配置された樹木は、その状態においては、野生動物に食べられない様になっているが、野生動物が前記樹木保護具の支柱を倒して、前記筒状ネットから幼齢木の一部が露出した状態になると、当然のことながら、その部分から野生動物に食べられてしまうものであった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、樹木の周囲を覆う樹木保護具が野生動物に倒されにくいようになっている樹木保護具を提供せんとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち本発明に係る樹木保護具は、その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材と、この保護部材を保持する1個又は複数個の保持部材が、前記保護部材の側面の上部から下部に亘って取付けられていると共に、前記保持部材が電気的に導通する材料で形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る樹木保護具によれば、その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材と、この保護部材を保持する1個又は複数個の保持部材が、前記保護部材の側面の上部から下部に亘って取付けられていると共に、前記保持部材が電気的に導通する材料で形成されているので、この保持部材電流を流すことにより、野生動物が前記樹木保護具を倒そうと前記保護部材に接触すると電気ショックを受けるため、前記樹木保護具を倒すことができない様になっている。
また本発明に係る樹木保護具は、前記保護部材は網目状に形成され、前記保持部材は保護部材の側面に螺旋状に取付けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る樹木保護具によれば、前記保護部材は網目状に形成され、前記保持部材は保護部材の側面に螺旋状に取付けられているので、樹木を保護する現地まで運搬する際には、網目状の保護部材と螺旋状の保持部材とを上下方向に畳んで運搬時の状態とすれば、容積を小さくできるため運搬しやすく、樹木を保護する現地で樹木の周囲に樹木保護具を設置する際には、畳まれた運搬状態のネット状筒状体を苗木の根元周囲に配置し、螺旋状の前記保持部材を持って上方向に引き伸ばし支柱などに取付けさえすれば、縦長筒状又は円錐台状の形状を保持させた樹木保護具を効率よく設置することができる。
また本発明に係る樹木保護具は、光を受けて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルにより発電された電力を蓄積し、前記保持部材に流す電流を得るための蓄電体を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る樹木保護具によれば、光を受けて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルにより発電された電力を蓄積し、前記保持部材に流す電流を得るための蓄電体を備えているので、山奥などの商用電源が敷設されていない場所においても、前記樹木保護具を設置して樹木を野生動物の食害から保護することができる。
また本発明に係る樹木保護具は、その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材が縦長棒状の支柱に取付けられている樹木保護具であって、前記支柱の表面には突部が前記支柱の長手方向に間隔をあけて複数形成され、前記保護部材を支柱に固定する固定部材により、前記保護部材が支柱表面と固定部材とにより挟まれて固定されていることを特徴とするものである。
本発明に係る樹木保護具によれば前記支柱の表面には突部が前記支柱の長手方向に間隔をあけて複数形成され、前記保護部材を支柱に固定する固定部材により、前記保護部材が支柱表面と固定部材とにより挟まれて固定されているので、前記保護部材が野生動物に引っ張られても、前記固定部材が支柱表面の突部に引っ掛かって、それ以上前記保護部材がずれることがないようになっており、したがって樹木を外方に露出させることなく、野生動物の食害から樹木を保護することができる。
本発明に係る樹木保護具によれば、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材と、この保護部材を保持する1個又は複数個の保持部材が、前記保護部材の側面の上部から下部に亘って、1個又は複数個の前記保持部材の各部位が相互に当接しない様に前記保護部材に取付けられていると共に、前記保持部材が電気的に導通する材料で形成されているので、この保持部材電流を流すことにより、野生動物が前記樹木保護具を倒そうと前記保護部材に接触すると電気ショックを受けるため、前記樹木保護具を倒すことができない様になっている。
本発明に係る樹木保護具の1つの実施形態を示す斜視図である。 図1に示す樹木保護具の使用状態を示す斜視図である。 本発明に係る樹木保護具の別の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す樹木保護具を支持する支柱を示す斜視図である。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照し、具体的に説明する。
Pは本発明に係る樹木保護具であって、樹木が生育している地面Gに立設された棒状の支柱1と、その使用状態において縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた網目状の保護部材21と、前記保護部材21に取付けられ前記保護部材21をその使用状態において縦長筒状の形状に保持する保持部材22とを備え、前記支柱1に取付けられ支持されて前記樹木Kの周囲を覆い、野生動物などの食害から樹木Kを保護する保護具本体2と、を備えている。なお、本明細書に示す実施形態においては、前記保護部材21はその使用状態において縦長筒状に形成されているもののみを示すが、この実施形態のみに限定されるものではない。
前記保護部材21はその使用状態において縦長筒状の形状に上下方向に伸ばされ、前記支柱1の側面に当接され、この支柱1の外形とほぼ同じ内形を備えたクリップ状の固定部材により、上下方向に複数個所において前記支柱1の側面とこの固定部材の内側面に挟まれて固定されている。そして、前記支柱1の表面には節状の突部11が前記支柱1の長手方向に間隔をあけて複数形成されているので、前記保護部材21が野生動物に引っ張られても、前記固定部材が支柱1表面の突部11に引っ掛かって、それ以上前記保護部材21がずれることがないようになっている。
なお、本実施形態において、前記突部11は支柱1表面の周方向に帯状に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば前記支柱1表面の周方向に点鎖状に形成されていてもよい。さらには、上下に縦長棒状の突部を前記支柱11表面に間隔をあけて周方向に設ける様にしてもよい。
図1,2に示す実施形態においては、前記保持部材22は1本が前記保護部材21の外側面の上部から下部に亘って螺旋状に取付けられている。また図3に示す実施形態においては、前記保持部材22は2本が平行になされて前記保護部材21の外側面の上部から下部に亘って螺旋状に取付けられている。
前記保護部材21と保持部材22との取付は、前記保護部材21の外周面に幅の狭い帯状の板状材からなる前記保持部材22を螺旋状に当接し、前記保持部材22を長手方向に中央で折り畳み、その折り畳んだ内側に前記保護部材21を挟み込んで、前記保護部材21に保持部材22を取付ける。
また本発明に係る樹木保護具Pには、光を受けて発電するソーラーパネル3と、このソーラーパネル3により発電された電力を蓄積し、前記保持部材22に流す電流を得るための各種バッテリーなどの蓄電体4と、が備えられている。そして、前記保持部材22は電気的に導通する材料である銅線などの金属製線材で形成されており、前記ソーラーパネル3により発電され蓄電体4に蓄積された電流が前記保持部材22に流されるようになっている。この構成となっていることで、野生動物が前記樹木保護具Pを倒そうと前記保護部材22に接触すると電気ショックを受けるため、前記樹木保護具Pを倒すことができない様になっている。
つまり、鹿や猪などの野生動物が、前記樹木Kを食べようとして、前記樹木保護具Pの保護部材21の外側面に配置されている前記保持部材22に接触すると、前記蓄電体4を内蔵した電源装置Dの出力線D1、保持部材22、鹿や猪などの野生動物、地面G、アース棒E、アース線E1の順路で、野生動物に衝撃を与えることができるほど高い電流(衝撃電流)が流れる。
前記樹木保護具Pの設置方法については、保護する樹木Kの周囲に前記支柱1を立設し、上下方向に畳まれた運搬時の状態の前記保護部材21を前記樹木Kの根元の周囲に配置し、前記保護部材21を所望の高さになるよう上下方向に引き伸ばして、固定部材を介して前記支柱1に前記保護部材21を係止する。
そして、前記保護部材21はその使用時の状態(設置された状態)においては、網目を備えた縦長の円筒状の形状となされている。そして、その使用時の状態において、前記保護部材21の外側面に沿って立設された前記支柱1に、前記保護部材21の上下方向に複数個所において前記支柱1の側面と前記固定部材の内側面に前記保護部材21が挟まれて固定されている。
そしてこの明細書の記載において、前記保護部材21の運搬時の状態とは、前記保護部材21が上下方向に畳まれその高さ方向に最も縮められている状態を表すものである。また、前記保護部材21の使用時の状態とは、前記保護部材21がその高さ方向に最も縮められている状態である運搬時の状態から、保護する樹木Kの高さに合わせるなどして、所望の高さに前記保護部材21を上下方向に引き伸ばした状態を表すものである。
前記保護部材21は、ポリプロピレンやポリエチレンやポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性合成樹脂で形成され柔軟性を持たせて形成しているので、上述のように、前記保護部材21が運搬時の状態である蛇腹状に畳まれた状態と、使用時の状態である上下方向に引き伸ばされた状態とを可変とすることができる。
前記樹木保護具Pの使用時の状態において、前記保護部材21の保護部材21の網目の大きさは、目合いが0.2〜3mmであることが好ましが、日光を遮り過ぎない程度に大きく、野生動物の口が入りにくい程度に小さければ、特に本実施形態の数値範囲に限定されるものではない。
また、前記保護部材21の大きさは、上下方向の高さが1300〜2000mmであり、上部及び下部の開口部の径が75〜200mmであることが好ましい。そして、前記支柱1は縦長の棒状体からなり、錆びることなく耐久性の高い繊維強化プラスチック(FRP)で形成されており、径は8.5mm、高さは1600〜2300mmとなされている。また言うまでもなく、ステンレスなどの金属パイプや金属パイプの外周に合成樹脂を被覆させたもので、前記支柱1を形成してもよい。
本実施形態に示す前記固定部材は上述の形態に限定されるものではなく、例えば合成樹脂製の帯状の結束バンドで構成されていてもよい。
1 支柱
11 突部
2 保護具本体
21 保護部材
22 保持部材
3 ソーラーパネル
4 蓄電体
P 樹木保護具
K 樹木
G 地面
D 電源装置
D1 出力線
E アース棒
E1 アース線

Claims (4)

  1. その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材と、この保護部材を保持する1個又は複数個の保持部材が、前記保護部材の側面の上部から下部に亘って取付けられていると共に、前記保持部材が電気的に導通する材料で形成されていることを特徴とする樹木保護具。
  2. 前記保護部材は網目状に形成され、前記保持部材は保護部材の側面に螺旋状に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹木保護具。
  3. 光を受けて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルにより発電された電力を蓄積し、前記保持部材に流す電流を得るための蓄電体と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹木保護具。
  4. その使用状態において、縦長筒状又は円錐台状である形状を備えた保護部材が縦長棒状の支柱に取付けられている樹木保護具であって、前記支柱の表面には突部が前記支柱の長手方向に間隔をあけて複数形成され、前記保護部材を支柱に固定する固定部材により、前記保護部材が支柱表面と固定部材とにより挟まれて固定されていることを特徴とする樹木保護具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021087413A (ja) * 2019-12-03 2021-06-10 一 小野瀬 果実防保護器
WO2022255887A1 (en) * 2021-06-04 2022-12-08 Karamac Limited Plant protector and the manufacture and use thereof

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