JP2019037202A - 飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘスぺリジン及びその糖付加物を強化しながらも、ぬめり感が抑制された飲料組成物を提供すること。【解決手段】以下の成分(A)〜(C):(A)ヘスペリジン及びヘスペリジン糖付加物から選択される少なくとも1種0.005〜0.8質量%(B)ナトリウム 0.02〜0.15質量%(C)ケルセチン及びケルセチン糖付加物から選択される少なくとも1種0.00005〜0.03質量%を含有する飲料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料組成物に関する。
消費者の嗜好の多様化により多種多様の飲料が上市されている。中でも、健康志向の高揚からポリフェノールによる生活習慣病予防に関連した様々な生理機能が注目されており、ポリフェノール含有飲料の需要が拡大している。例えば、ヘスペリジンは、柑橘類に多く含まれるフラボノイドの一種であり、毛細血管の強化、出血予防、血中中性脂肪の分解等の生理作用を有することが報告されている。近年、ヘスペリジンの生理活性機能に着目し、ヘスぺリジンを高含有した飲料が提案されている(特許文献1〜3)。
特開平11−318379号公報 特開2009−55905号公報 特開2011−126849号公報
しかしながら、ヘスぺリジン及びその糖付加物(以下、「ヘスぺリジン等」とも称する)を強化した飲料に、ミネラル分補給等の目的で無機塩類を含有させると、飲用後にぬめり感が強く感じられるという課題があることを本発明者らは見出した。
本発明の課題は、ヘスぺリジン等を強化しながらも、ぬめり感が抑制された飲料組成物を提供することにある。
本発明者らは、ヘスペリジン等とナトリウムを含有する飲料組成物に、ケルセチン及びその糖付加物を含有させると、驚くべきことに、ぬめり感が顕著に低減されるだけでなく、冷涼感も付与できることを見出した。ここで、本明細書において「ぬめり感」とは、飲料を含んだときに口腔内で感じられるぬるぬるとした感覚をいう。また、「冷涼感」とは、飲用後に口腔内に感じられるひんやりとした感覚をいい、例えばメントール等により発現する「スースーする感覚」とは異なる。
本発明は、以下の成分(A)〜(C):
(A)ヘスペリジン及びヘスペリジン糖付加物から選択される少なくとも1種
0.005〜0.8質量%
(B)ナトリウム 0.02〜0.15質量%
(C)ケルセチン及びケルセチン糖付加物から選択される少なくとも1種
0.00005〜0.03質量%
を含有する飲料組成物を提供するものである。
本発明によれば、ヘスぺリジン等を強化しながらも、ぬめり感が抑制されるだけでなく、冷涼感も付与できる飲料組成物を提供することができる。
本発明の飲料組成物は、成分(A)としてヘスペリジン及びヘスペリジン糖付加物から選択される少なくとも1種を含有する。
ここで、本明細書において「ヘスペリジン」とは、ヘスペレチンをアグリコンとし、これにルチノースが結合した化合物であり、「ヘスペリジン糖付加物」とは、このヘスペリジンのルチノース単位中のグルコース残基に、1個以上のグルコースがα−1,4結合した化合物である。ヘスペリジン糖付加物には、ヘスペリジンにグルコースが1個付加したモノグルコシドヘスペリジンと、該モノグルコシドヘスペリジンに更に1以上のグルコースが付加したものがあり、これらの混合物であってよい。ヘスペリジン1モルに対するグルコースの付加数(n)は、1〜20が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜5が更に好ましく、1〜3がより更に好ましく、1が殊更に好ましい。
ヘスペリジン糖付加物は、例えば、ヘスペリジンにグルコース源(糖供与体)の存在下、糖転移酵素を作用させる方法等の公知の方法により得ることができる。グルコース源としては、例えば、アミロース、デキストリン、シクロデキストリン、マルトオリゴ糖等の澱粉部分加水分解物、液化澱粉、糊化澱粉等を挙げることができる。糖転移酵素は、例えば、α−グリコシダーゼ(EC 3.2.1.20)、シクロマルトデキストリン グルカノトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.19)、α−アミラーゼ(EC 3.2.1.1)等を、グルコース源に応じて適宜選択して使用することができる。具体的な製造方法は、例えば、特許第3060227号明細書等の記載を参照することができる。成分(A)としては商業的に入手したものを使用してもよく、例えば、ヘスペリジンS(林原社製)、αGヘスペリジンH、αGヘスペリジンPA−T(以上、東洋精糖社製)等を挙げることができる。
本発明の飲料組成物中の成分(A)の含有量は0.005〜0.8質量%であるが、生理効果の増強の観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.015質量%以上がより好ましく、0.02質量%以上が更に好ましく、またぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.4質量%以下が好ましく、0.18質量%以下がより好ましく、0.14質量%以下が更に好ましく、0.12質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(A)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは0.01〜0.4質量%であり、より好ましくは0.015〜0.18質量%であり、更に好ましくは0.015〜0.14質量%であり、殊更に好ましくは0.02〜0.12質量%である。なお、本明細書における成分(A)の含有量は、モノグルコシドヘスペリジン換算値とする。ここで、「モノグルコシドヘスペリジン換算値」とは、飲料組成物中のヘスペリジン及びヘスペリジン糖付加物がすべてモノグルコシドヘスペリジンであったと仮定し、飲料組成物中に含まれるモノグルコシドヘスペリジン量を意味する。成分(A)の含有量は、通常知られている分析法のうち測定試料の状況に適した分析法、例えば、高速液体クロマトグラフ法により測定し換算することができる。例えば、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の飲料組成物は、成分(B)としてナトリウムを含有する。
成分(B)は、塩の形態で含有させることが可能であり、原料に由来するものでも、新たに加えられたものでもよい。例えば、有機酸又は無機酸の塩を挙げることができる。有機酸の塩としては、例えば、後述する酸味料のナトリウム塩が挙げられ、また無機酸の塩としては、例えば、塩化ナトリウム、リン酸塩を挙げることができる。
本発明の飲料組成物中の成分(B)の含有量は0.02〜0.15質量%であるが、ミネラル分補給の観点から、0.022質量%以上が好ましく、0.025質量%以上がより好ましく、0.028質量%以上が更に好ましく、0.03質量%以上が殊更に好ましく、またぬめり感の抑制の観点から、0.12質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.09質量%以下が更に好ましく、0.08質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(B)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは0.022〜0.12質量%であり、より好ましくは0.025〜0.1質量%であり、更に好ましくは0.028〜0.09質量%であり、殊更に好ましくは0.03〜0.08質量%である。なお、成分(B)の含有量は、例えば、通常知られている分析法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することができる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の飲料組成物は、成分(C)としてケルセチン及びケルセチン配糖体から選択される少なくとも1種を含有する。
本明細書において「ケルセチン配糖体」とは、ケルセチンに糖がグルコシド結合したものをいう。グルコシド結合は、O−グリコシドでも、C−グリコシドであってもよく、特に限定されない。グルコシド結合する糖は、アグリコンの種類により一様ではないが、例えば、グルコース、ガラクトース、ラムノース、キシロース、アラビノース、アピオース等の単糖、ルチノース、ネオヘスペリドース、ソフォロース、サンブビオース、ラミナリビオース等の二糖、ゲンチオトリオース、グルコシルルチノース、グルコシルネオヘスペリドース等の三糖、又はこれらの混合物が挙げられる。また、糖付加物には、アグリコンに糖が1個付加したものと、該糖付加物に更に糖が付加したものがあり、これらの混合物であってもよい。糖を付加する反応は公知の方法を採用することが可能であり、例えば、フラボノール糖付加物を糖化合物の存在下、糖転移酵素を作用させてグルコシル化する方法が挙げられる。具体的な操作方法として、例えば、国際公開第2006/070883号を参照することができる。
ケルセチン配糖体の具体例としては、例えば、イソクエルシトリン、ルチン、クエルシトリンの他、これらに更に糖が付加したもの、例えば、イソクエルシトリン糖付加物、ルチン糖付加物、クエルシトリン糖付加物等が挙げられ、1種又は2種以上含有することができる。イソクエルシトリン糖付加物は、例えば、イソクエルシトリンのグルコース残基に、1以上のグルコースがα−1,4結合した化合物であり、グルコースの結合数は、1〜15が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜7が更に好ましい。
中でも、成分(C)としては、本発明の効果を享受しやすい点から、ケルセチン配糖体が好ましく、(C1)イソクエルシトリン及びイソクエルシトリン糖付加物、並びに(C2)ルチン及びルチン糖付加物から選択される1種又は2種以上がより好ましく、(C1)イソクエルシトリン及びイソクエルシトリン糖付加物、並びに(C2)ルチン及びルチン糖付加物を含有することが更に好ましい。
本発明の飲料組成物中の成分(C)の含有量は0.00005〜0.03質量%であるが、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.0003質量%以上がより好ましく、0.0006質量%以上が更に好ましく、そして0.015質量%以下が好ましく、0.007質量%以下がより好ましく、0.004質量%以下が更に好ましく、0.0025質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(C)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは0.0001〜0.03質量%であり、より好ましくは0.0003〜0.015質量%であり、更に好ましくは0.0003〜0.007質量%であり、より更に好ましくは0.0006〜0.004質量%であり、殊更に好ましくは0.0006〜0.0025質量%である。成分(C)の含有量は、ケルセチン及びケルセチン配糖体の種類に適した方法にて測定することが可能であり、例えば、成分(C1)、成分(C2)については高速液体クロマトグラフ法により測定できる。具体的には、後掲の実施例に記載の方法により測定することができる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
また、成分(C)として成分(C1)及び成分(C2)を含有する場合、成分(C1)と成分(C2)との質量比[(C2)/(C1)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.01以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.2以上が更に好ましく、0.5以上がより更に好ましく、0.9以上が殊更に好ましく、そして20以下が好ましく、15以下がより好ましく、8以下が更に好ましく、5以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(C2)/(C1)]の範囲としては、好ましくは0.01〜20、より好ましくは0.1〜15、更に好ましくは0.2〜8、より更に好ましくは0.5〜5、殊更に好ましくは0.9〜5である。
更に、成分(C)として成分(C1)及び成分(C2)を含有する場合、本発明の飲料組成物中の成分(C1)の含有量は、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.00001質量%以上が好ましく、0.00005質量%以上がより好ましく、0.0002質量%以上が更に好ましく、そして0.03質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましく、0.007質量%以下が更に好ましい。かかる成分(C1)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは0.00001〜0.03質量%であり、より好ましくは0.00005〜0.01質量%であり、更に好ましくは0.0002〜0.007質量%である。なお、成分(C1)の含有量は、イソクエルシトリン量に換算した値とする。
また、本発明の飲料組成物中の成分(C2)の含有量は、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.00001質量%以上が好ましく、0.00005質量%以上がより好ましく、0.00007質量%以上が更に好ましく、0.00009質量%以上が更に好ましく、0.0003質量%以上が更に好ましく、0.00045質量%以上がより更に好ましく、0.0006質量%以上が殊更に好ましく、そして0.03質量%以下が好ましく、0.015質量%以下がより好ましく、0.008質量%以下が更に好ましく、0.004質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(C2)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは0.00001〜0.03質量%であり、より好ましくは0.00005〜0.015質量%であり、更に好ましくは0.00007〜0.008質量%であり、更に好ましくは0.00009〜0.004質量%であり、更に好ましくは0.0003〜0.004質量%であり、より更に好ましくは0.00045〜0.004質量%であり、殊更に好ましくは0.0006〜0.004質量%である。なお、成分(C2)の含有量は、ルチン量に換算した値とする。
本発明の飲料組成物は、成分(A)と成分(C)との質量比[(C)/(A)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.001以上が好ましく、0.003以上がより好ましく、0.006以上が更に好ましく、0.007以上が更に好ましく、0.008以上がより更に好ましく、0.01以上が殊更に好ましく、そして0.5以下が好ましく、0.2以下がより好ましく、0.1以下が更に好ましく、0.07以下がより更に好ましく、0.05以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.001〜0.5であり、より好ましくは0.001〜0.2であり、更に好ましくは0.003〜0.1であり、更に好ましくは0.006〜0.07であり、更に好ましくは0.007〜0.05であり、より更に好ましくは0.008〜0.05であり、殊更に好ましくは0.01〜0.05である。
本発明の飲料組成物中の成分(B)と成分(C)との質量比[(B)/(C)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与の観点から、0.1以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、5以上がより更に好ましく、10以上が殊更に好ましく、そして400以下が好ましく、100以下がより好ましく、70以下が更に好ましく、60以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(B)/(C)]の範囲としては、好ましくは0.1〜400であり、より好ましくは1〜100であり、更に好ましくは2〜100であり、より更に好ましくは5〜70であり、殊更に好ましくは10〜60である。
本発明の飲料組成物は、成分(D)としてバニリンを含有することができる。これにより、本発明の飲料組成物が香料を含有する場合に、ぬめり感の抑制、冷涼感の付与だけでなく、香り立ちを高めることができる。成分(D)としては、原料に由来するものでも、新たに加えられたものでもよい。
成分(D)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、バニラ豆より抽出したものでも、化学合成品でも、市販品でも、原料由来のものでもよい。バニリンの市販品としては、例えば、バニリン(和光純薬工業社製、和光特級)等を挙げることができる。
本発明の飲料組成物中の成分(D)の含有量は、ぬめり感の抑制、冷涼感及び香り立ちの付与の観点から、5質量ppb以上が好ましく、7質量ppb以上がより好ましく、9質量ppb以上が更に好ましく、そして200質量ppb以下が好ましく、100質量ppb以下がより好ましく、80質量ppb以下が更に好ましく、30質量ppb以下が殊更に好ましい。かかる成分(D)の含有量の範囲としては、本発明の飲料組成物中に、好ましくは5〜200質量ppbであり、より好ましくは7〜100質量ppbであり、更に好ましくは7〜80質量ppbであり、殊更に好ましくは9〜30質量ppbである。なお、成分(D)の含有量は、通常知られている分析法のうち測定試料の状況に適した分析法、例えば、GC/MS法により測定することができる。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の飲料組成物は、成分(A)と成分(D)との質量比[(D)/(A)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感及び香り立ちの付与の観点から、0.3×10-5以上が好ましく、0.6×10-5以上がより好ましく、0.8×10-5以上が更に好ましく、そして50×10-5以下が好ましく、30×10-5以下がより好ましく、15×10-5以下が更に好ましく、6×10-5以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(D)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.3×10-5〜50×10-5であり、より好ましくは0.6×10-5〜30×10-5であり、更に好ましくは0.8×10-5〜15×10-5であり、殊更に好ましくは0.8×10-5〜6×10-5である。
本発明の飲料組成物は、成分(B)と成分(D)との質量比[(D)/(B)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感及び香り立ちの付与の観点から、0.5×10-5以上が好ましく、1×10-5以上がより好ましく、1.5×10-5以上が更に好ましく、2×10-5以上が殊更に好ましく、そして100×10-5以下が好ましく、50×10-5以下がより好ましく、20×10-5以下が更に好ましく、10×10-5以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(D)/(B)]の範囲としては、好ましくは0.5×10-5〜100×10-5であり、より好ましくは1×10-5〜50×10-5であり、更に好ましくは1.5×10-5〜20×10-5であり、殊更に好ましくは2×10-5〜10×10-5である。
本発明の飲料組成物は、成分(C)と成分(D)との質量比[(D)/(C)]は、ぬめり感の抑制、冷涼感及び香り立ちの付与の観点から、0.00001以上が好ましく、0.00006以上がより好ましく、0.0001以上が更に好ましく、0.0002以上がより更に好ましく、0.0015以上が殊更に好ましく、そして0.1以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.03以下が更に好ましく、0.01以下がより更に好ましく、0.008以下が殊更に好ましい。かかる質量比[(D)/(C)]の範囲としては、好ましくは0.00001〜0.1であり、より好ましくは0.00006〜0.05であり、更に好ましくは0.0001〜0.03であり、殊更に好ましくは0.0002〜0.01であり、殊更に好ましくは0.0015〜0.008である。
本発明の飲料組成物は、成分(E)として香料を含有することができる。
成分(E)は、天然香料、合成香料及びこれらの混合物のいずれでもよい。例えば、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー、グレープフルーツフレーバー、パッションフルーツフレーバー、ピーチフレーバー、グレープフレーバー、リンゴフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、チェリーフレーバー、パイナップルフレーバー等の果実フレーバー、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ジャスミン茶等の茶フレーバー、ミルク、ヨーグルト等の乳フレーバー等を挙げることができる。中でも、果実フレーバーが好ましく、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー、グレープフルーツフレーバー、パッションフルーツフレーバー、ピーチフレーバー及びグレープフレーバーから選択される1種又は2種以上の果実フレーバーが更に好ましい。なお、成分(E)は、1種又は2種以上含有することができる。
本発明の飲料組成物中の成分(E)の含有量は、香り立ちの向上の観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が更に好ましく、そして0.5質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下が更に好ましい。かかる成分(E)の配合量の範囲としては、飲料組成物中に、好ましくは0.01〜0.5質量%であり、より好ましくは0.03〜0.4質量%であり、更に好ましくは0.05〜0.3質量%である。
本発明の飲料組成物は、成分(F)として酸味料を含有することができる。
成分(F)は、有機酸でも、無機酸でも、それらの塩であってもよく、飲食品に使用されるものであれば特に限定されない。成分(F)は、1種又は2種以上配合することができる。
有機酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、乳酸、フマル酸、アジピン酸、フィチン酸、フマル酸等が挙げられる。また、無機酸としては、例えば、リン酸等が挙げられる。塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。中でも、酸味付与、酸味のキレ向上の観点から、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、リン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、クエン酸が更に好ましい。塩としては、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。
本発明の飲料組成物中の成分(F)の含有量は、酸味料の種類に応じて適宜決定することができるが、適度な酸味付与の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下が更に好ましく、0.5質量%以下がより更に好ましく、0.3質量%以下が殊更に好ましい。かかる成分(F)の含有量の範囲としては、飲料組成物中に、好ましくは0.001〜2質量%、より好ましくは0.005〜1質量%、更に好ましくは0.01〜0.8質量%、より更に好ましくは0.01〜0.5質量%、殊更に好ましくは0.01〜0.3質量%である。なお、成分(F)が塩の形態である場合、成分(F)の含有量はその遊離酸量に換算した値とする。また、成分(F)の含有量は、酸味料の種類に適した方法にて測定することが可能であり、例えば、イオンクロマトグラフィー法により測定することができる。
また、本発明の飲料組成物は、所望により、甘味料、ビタミン、炭酸ガス、ミネラル(ナトリウムを除く)、酸化防止剤、泡安定剤、エステル、色素、乳化剤、保存料、調味料、果汁、野菜汁、花蜜エキス、植物油脂、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を含有することができるが、本発明の効果を享受しやすい点から、非炭酸飲料組成物、無果汁飲料組成物であることが好ましい。なお、添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜選択することができる。
また、本発明の飲料組成物は、本発明の効果を享受しやすい点から、酸性飲料組成物であることが好ましい。より具体的には、本発明の飲料組成物のpH(20℃)は、適度な酸味及び冷涼感の付与、ぬめり感の抑制の観点から、2以上が好ましく、2.3以上がより好ましく、2.5以上が更に好ましく、そして5以下が好ましく、4.5以下がより好ましく、4以下が更に好ましい。かかるpHの範囲としては、好ましくは2〜5、より好ましくは2.3〜4.5、更に好ましくは2.5〜4である。なお、pHは、飲料100mLを300mLのビーカーに量り取り、20℃に温度調整をしてpHメータにより測定するものとする。
本発明の飲料組成物は、例えば、液状でも、固形状でもよく、適宜の形態を採り得る。
例えば、本発明の飲料組成物が液状である場合、その形態は、ストレート飲料組成物でも、濃縮飲料組成物でもよい。中でも、利便性の観点から、ストレート飲料が好ましい。ここで、本明細書において「ストレート飲料」とは、希釈せずにそのまま飲用できる飲料をいう。濃縮飲料組成物の場合、その濃縮倍率は適宜選択可能であるが、通常2〜50倍である。
また、本発明の飲料組成物が固形状である場合、その形態は、常温(20℃±15℃)において固体であれば特に限定されず、粉末状、顆粒状、錠状、棒状、板状、ブロック状等の種々の形状とすることができる。本発明の固形飲料組成物中の固形分量は通常95質量%以上、好ましくは97質量%以上である。なお、かかる固形分量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。ここで、本明細書において「固形分量」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発物質を除いた残分の質量をいう。
なお、本発明の飲料組成物が濃縮飲料組成物、又は固形飲料組成物である場合、成分(D)、(E)及び(F)の各含有量及びpHは、成分(A)、(B)及び(C)の含有量が上記範囲内となるように水で希釈してストレート飲料としたときに、上記要件を満たせばよい。
また、本発明の飲料組成物がストレート飲料である場合、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して容器詰飲料として提供することができる。
更に、本発明の飲料組成物がストレート飲料組成物、又は濃縮飲料組成物である場合、加熱殺菌済でもよい。加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されるものではない。例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。また、飲料組成物の容器の種類に応じて加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌できる場合にあってはレトルト殺菌を採用することができる。また、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらかじめ上記と同等の殺菌条件で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。
本発明の飲料組成物は適宜の方法により製造することが可能であるが、例えば、成分(A)、(B)及び(C)、必要により他の成分を配合して製造するができる。
1.ヘスペリジン及びその糖付加物の分析
ヘスペリジン及びその糖付加物の分析は、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定した。移動相C液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、D液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラジエント条件は以下の通りである。
濃度勾配条件(体積%)
時間 移動相C 移動相D
0.0分 97% 3%
5.0分 97% 3%
37.0分 80% 20%
43.0分 80% 20%
48.0分 0% 100%
53.0分 0% 100%
53.1分 97% 3%
63.0分 97% 3%
試料注入量は10μL、検出は波長283nmの吸光度により定量する。
2.ナトリウムの分析
試料2gに10%塩酸5mLを加え、水浴上で蒸発乾固する。さらに10%塩酸5mLを加え、加温した後、全量をメスフラスコに濾過し、水で定容する。1%塩酸を用いて、検量線の範囲内に入るように、適当な濃度に希釈し、20000ppmのストロンチウム液2.5mLを加え、定容したものを試験溶液とする。原子吸光光度計を用いて、試験溶液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線からナトリウムの定量を行う。
・原子吸光光度計:AA−7000(島津製作所製)
・フレーム:空気−アセチレン
・測定波長:589.0nm
3.ケルセチン及びその配糖体の分析
(1)イソクエルシトリン及びその糖付加物
イソクエルシトリン及びその糖付加物の分析は、HPLC(高速液体クロマトグラフ)法により、次に示す方法にしたがって行う。
分析機器は、LC-10AD(島津製作所社製)を使用する。
分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :紫外可視吸光光度計 SPD-10AV(島津製作所社製)
・カラム :YMC-Pack ODS-A AA12S05-1506WT、φ6mm×150mm(ワイエムシィ社製)
分析条件は次のとおりである。
・カラム温度:40℃
・移動相 :水、アセトニトリル、2−プロパノール及び酢酸の混液(200:38:2:1)
・流量 :1.0mL/min
・試料注入量:10μL
・測定波長 :360nm
以下の手順にて分析用試料を調製する。
検体1gを量りとり、メタノール1mLを加え、更にメタノール及び水の混液(1:1、体積比)を加えて10mLに定容し、試料溶液とした。調製した試料溶液を高速液体クロマトグラフ分析に供する。
また、イソクエルシトリンの標準品を用いて濃度既知の溶液を調製し、高速液体クロマトグラフ分析に供することにより検量線を作成し、イソクエルシトリンを指標として、前記試料溶液中のイソクエルシトリン及びその糖付加物の定量を行う。そして、前記検量線から、イソクエルシトリン及びその糖付加物について、それぞれモル濃度を求め、そのモル濃度にイソクエルシトリンの質量を乗ずることにより、イソクエルシトリン及びその糖付加物のイソクエルシトリン換算量を算出する。
(2)ルチン及びその糖付加物の分析
試料0.5gを採取し、メタノール及び2.5%酢酸の混液(8:2)20mLを加えて5分間超音波抽出した後、25mLに定容した。次いで、1mLを分取し、25mLに定容した後、高速液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計を用いて分析した。
分析条件は次のとおりである。
・カラム :Unison UK-C18、φ4.6mm×250mm(インテクト社製)
・移動相 :水、アセトニトリル及び酢酸の混液
・流量 :1.0mL/min
・カラム温度 :40℃
・イオン化法 :エレクトロスプレー(正イオン検出モード)
・コーン電圧 :20V
・コリジョンエネルギー:25eV
・設定イオン数:m/z 611.2→303.2
また、ルチンの標準品を用いて濃度既知の溶液を調製し、高速液体クロマトグラフ分析に供することにより検量線を作成し、ルチンを指標として、前記試料溶液中のルチン及びその糖付加物の定量を行う。そして、前記検量線から、ルチン及びその糖付加物について、それぞれモル濃度を求め、そのモル濃度にルチンの質量を乗ずることにより、ルチン及びその糖付加物のルチン換算量を算出する。
4.バニリンの分析
試料10mLをGC用ヘッドスペースバイアル(20mL)に採取し、塩化ナトリウム4gを添加した。バイアルに攪拌子を入れて密栓し、スターラーで30分間撹拌しながら、SPMEファイバー(シグマアルドリッチ社製,50/30μm、DVB/CAR/PDMS)に含有成分を吸着させた。吸着後、SPMEファイバーを注入口で加熱脱着し、GC/MS測定を行った。分析機器は、Agilent 7890A/5975Cinert(アジレント・テクノロジー社製)を使用した。
分析条件は次のとおりである。
・カラム :TC―WAX(30m(長さ)、0.25mm(内径)、0.25μm(膜厚))
・カラム温度 :40℃ (3min)→ 20℃ /min→ 250℃
・カラム圧力 :定流量モード(31kPa)
・カラム流量 :lmL/min(He)
・注入口温度 :260℃
・注入方式 :スプリットレス
・検出器 :MS
・イオン源温度:230℃
・イオン化方法:EI(70eV)
・スキャン範囲:SCAN
・ゲイン :1729V
購入試薬をエタノールで溶解し、段階希釈して標品を調製した。所定濃度の標品を試料に添加し、試料単体と同様にSPMEファイバーに吸着させ、GC/MS測定を行った。なお、定量にはm/z151のイオンのピーク面積を用いた。
5.pHの測定
飲料100mLを300mLのビーカーに量り取り、pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。
6.官能評価
各飲料組成物の「ぬめり感」、「香りの強さ」及び「冷涼感」について、専門パネル3名が下記の基準にしたがって飲用試験した。その後、専門パネル3名が協議して「0.5」刻みで決定した点数を最終評点とした。
ぬめり感の評価基準
ぬめり感の評価は、飲料を口に含んだときに口腔内でぬるぬるした感覚があるか否かを観点に、下記の5段階により評価した。なお、ぬめり感の評価は、実施例12の飲料のぬめり感を評点「5.0」とし、比較例1の飲料のぬめり感を評点「1.0」として、上記の5段階により評価した。
5:ぬめりを感じない
4:ぬめりをあまり感じない
3:ぬめりを少し感じる
2:ぬめりを感じる
1:ぬめりを非常に強く感じる
香りの強さの評価基準
香りの強さの評価は、香料を含有する飲料について、香りが十分に感じられるか否かを観点に、下記の5段階により評価した。なお、香りの強さの評価は、実施例12の飲料の香りの強さを評点「5.0」とし、比較例1の飲料の香りの強さを評点「1.0」として、上記の5段階により評価した。なお、実施例24、25,26については、それぞれ対応する比較例、すなわち比較例6,7,8の飲料の香りの強さを評点「1.0」として、上記の5段階により評価した。
5:香りを非常によく感じる
4:香りを感じる
3:香りを少し感じる
2:香りをあまり感じない
1:香りを感じない
冷涼感の評価基準
冷涼感の評価は、飲用後に口腔内にひんやりとした感覚があるか否かを観点に、下記の5段階により評価した。なお、冷涼感の評価は、実施例12の飲料の冷涼感を評点「5.0」とし、比較例1の飲料の冷涼感を評点「1.0」として、上記の5段階により評価した。
5:冷涼感を強く感じる
4:冷涼感を感じる
3:冷涼感を少し感じる
2:冷涼感をあまり感じない
1:冷涼感を感じない
実施例1
ヘスペリジン製剤A(東洋精糖社製、モノヘスペリジン換算値21質量%)と、塩化ナトリウムと、イソクエルシトリン製剤(三栄源エフ・エフ・アイ社製、イソクエルシトリン換算値5.5質量%)と、香料(グレープフレーバー、長谷川香料社製)と、バニリンと、イオン交換水とを配合し、次いでクエン酸及びそのナトリウム塩でpHが3.4となるように調整し、次いでイオン交換水にて全量を100質量%に調整して飲料を調製した。次いで、得られた飲料を容量200mLのPETボトルに充填し加熱殺菌した(ポストミックス方式)。殺菌条件は、65℃、20分で行った。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例2、3
イソクエルシトリン製剤の配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例4〜9
イソクエルシトリン製剤の代わりに、ルチン製剤(東洋精糖社製、ルチン換算値80質量%)を用い、その配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例10〜13、15
ルチン製剤を併用し、イソクエルシトリン製剤及びルチン製剤の配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例14
ヘスペリジン製剤Aの代わりに、ヘスペリジン製剤B(林原社製、モノヘスペリジン換算値75質量%)と、ルチン製剤とを併用し、イソクエルシトリン製剤及びルチン製剤の配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
イソクエルシトリン製剤と、バニリンを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
参考例
ヘスペリジン製剤Aと、イソクエルシトリン製剤と、バニリンを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2019037202
実施例16〜18
バニリンの配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例2及び比較例1の結果とともに表2に示す。
Figure 2019037202
実施例19〜22
ヘスぺリジン製剤Aの配合量を変化させたこと以外は、実施例12と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例12の結果とともに表3に示す。
比較例2
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例19と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。
比較例3
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例20と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。
比較例4
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例21と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。
比較例5
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例22と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2019037202
実施例23
グレープフレーバーを配合しなかったこと以外は、実施例12と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例12の結果とともに表4に示す。
実施例24
グレープフレーバーの代わりに、パッションフルーツフレーバー(長谷川香料社製)を用いたこと以外は、実施例12と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例12の結果とともに表4に示す。
実施例25
グレープフレーバーの代わりに、ピーチフレーバー(高砂香料社製)を用いたこと以外は、実施例12と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例12の結果とともに表4に示す。
実施例26
グレープフレーバーの代わりに、レモンフレーバー(長谷川香料社製)を用いたこと以外は、実施例12と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を、実施例12の結果とともに表4に示す。
比較例6
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例24と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表4に示す。
比較例7
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例25と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表4に示す。
比較例8
イソクエルシトリン製剤、ルチン製剤及びバニリンを配合しなかったこと以外は、実施例26と同様の操作により飲料を調製し、加熱殺菌を行って容器詰飲料を得た。得られた各容器詰飲料について分析及び官能評価を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2019037202
表1〜4から、特定量のヘスペリジン及びその糖付加物から選択される少なくとも1種と、ナトリウムを含有する飲料組成物に、特定量のケルセチン及びその糖付加物を含有させることで、ぬめり感が抑制されるだけでなく、冷涼感も付与でき、また香料を含有した場合には香り立ちの良好な飲料組成物が得られることが分かる。

Claims (7)

  1. 以下の成分(A)〜(C):
    (A)ヘスペリジン及びヘスペリジン糖付加物から選択される少なくとも1種
    0.005〜0.8質量%
    (B)ナトリウム 0.02〜0.15質量%
    (C)ケルセチン及びケルセチン糖付加物から選択される少なくとも1種
    0.00005〜0.03質量%
    を含有する飲料組成物。
  2. 成分(C)が(C1)イソクエルシトリン及びイソクエルシトリン糖付加物、並びに(C2)ルチン及びルチン糖付加物を含有する、請求項1記載の飲料組成物。
  3. 成分(C1)と成分(C2)との質量比[(C2)/(C1)]が0.01〜20である、請求項2記載の飲料組成物。
  4. 成分(C1)の含有量が0.00001〜0.03質量%である、請求項2又は3記載の飲料組成物。
  5. 成分(C2)の含有量が0.00001〜0.03質量%である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  6. 成分(A)と成分(C)との質量比[(C)/(A)]が0.001〜0.5である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  7. 成分(B)と成分(C)との質量比[(B)/(C)]が0.1〜400である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲料組成物。
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