JP2019036463A - 金属端子、及び、端子付き電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】相手部材との接触荷重を適正に確保することができる金属端子、及び、端子付き電線を提供することを目的とする。【解決手段】金属端子1は、導電性を有する相手部材T1と接触する接触部22、及び、接触部22の相手部材T1と接触する側とは反対側に当該接触部22と隣接して形成される設置空間部24を有する電気接続部2と、設置空間部24内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる導電性部材5とを備えること特徴とする。この結果、金属端子1は、相手部材との接触荷重を適正に確保することができる、という効果を奏する。【選択図】図2
Description
本発明は、金属端子、及び、端子付き電線に関する。
車両に適用されるワイヤハーネスが備える従来の金属端子、及び、端子付き電線に関する技術として、例えば、特許文献1には、電気接続部と、電線接続部とを備えた端子が開示されている。電気接続部は、筒状であり、相手部材の導電部と接触する弾性接触片を有する。電線接続部は、この筒状の電気接続部の後側に設けられて電線を接続する。弾性接触片は、弾性変位部と、弾性屈曲部とを備える。弾性変位部は、筒状の電気接続部の下部に間隔をあけて配置され、相手部材の押上部により上方へ弾性変形する。弾性屈曲部は、弾性変位部の一端側の折曲げ自由端部を介して該弾性変位部の他端側の上方まで延びて折り曲げ形成され、該弾性変位部の上方への変位時に相手部材の導電部と接触する接触部を中途に有し、弾性変形自在に構成される。そして、この端子は、 筒状の電気接続部と弾性接触片の弾性屈曲部の自由端部の少なくとも一方に、該弾性屈曲部の弾性変位を維持する過大変位防止部が設けられる。
ところで、上述の特許文献1に記載の端子は、例えば、適正な接触荷重確保の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、相手部材との接触荷重を適正に確保することができる金属端子、及び、端子付き電線を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る金属端子は、導電性を有する相手部材と接触する接触部、及び、前記接触部の前記相手部材と接触する側とは反対側に当該接触部と隣接して形成される設置空間部を有する電気接続部と、前記設置空間部内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる導電性部材とを備えること特徴とする。
また、上記金属端子では、前記導電性部材は、通電状態での非通電状態に対する伸長率が前記電気接続部の通電状態での非通電状態に対する伸長率より大きいものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、電線と、前記電線に設けられる金属端子とを備え、前記金属端子は、導電性を有する相手部材と接触する接触部、及び、前記接触部の前記相手部材と接触する側とは反対側に当該接触部と隣接して形成される設置空間部を有する電気接続部と、前記設置空間部内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる導電性部材とを備えること特徴とする。
本発明に係る金属端子、及び、端子付き電線は、電気接続部において接触部の相手部材と接触する側とは反対側に当該接触部と隣接して設置空間部が形成される。そして、金属端子は、この設置空間部内に設けられ導電性を有する導電性部材を介して相手部材との間で通電状態となると、当該導電性部材が非通電状態より伸びるように構成されている。この構成により、金属端子は、通電状態では導電性部材が非通電状態より伸び膨張することで当該導電性部材が電気接続部の接触部を設置空間部側から相手部材側に押圧し接触部と相手部材との接点に接触荷重を付加することができる。一方、金属端子は、非通電状態では導電性部材が通電状態より収縮することで当該導電性部材が接触部と相手部材との接点に付加する接触荷重を相対的に小さくすることができる。この結果、金属端子は、当該金属端子の電気接続部と相手部材との挿抜に要する力を相対的に小さくすることができる。この結果、金属端子、及び、端子付き電線は、相手部材との接触荷重を適正に確保することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1、図2、図3に示す本実施形態の金属端子1は、例えば、車両等に使用されるワイヤハーネスWH等に適用される端子金具である。ここで、ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを一度に各装置に接続するようにしたものである。ワイヤハーネスWHは、電線Wと、当該電線Wの端末に設けられた当該金属端子1とを備える。電線Wは、例えば、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性の絶縁被覆部W2とを含んで構成される。本実施形態の導体部W1は、導電性の金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の素線を複数束ねた芯線であるが、複数の素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。絶縁被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。絶縁被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。電線Wは、少なくとも導体部W1の一方の端末において、絶縁被覆部W2が剥ぎ取られており、当該導体部W1の一方の端末が絶縁被覆部W2から露出しており、当該露出している導体部W1の端末に金属端子1が圧着される。ここでは、電線Wは、線状に延びる延在方向に対してほぼ同じ径で延びるように形成され、導体部W1の断面形状(延在方向と交差する方向の断面形状)が略円形状、絶縁被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wと金属端子1とは、端子付き電線100を構成する。言い換えれば、端子付き電線100は、電線Wと、電線Wに設けられる金属端子1とを備える。ここでは、金属端子1は、電線Wに圧着される圧着端子を構成する。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、グロメット、プロテクタ、固定具等を含んで構成されてもよい。以下、各図を参照して金属端子1の構成について詳細に説明する。
図1、図2、図3に示す本実施形態の金属端子1は、例えば、車両等に使用されるワイヤハーネスWH等に適用される端子金具である。ここで、ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを一度に各装置に接続するようにしたものである。ワイヤハーネスWHは、電線Wと、当該電線Wの端末に設けられた当該金属端子1とを備える。電線Wは、例えば、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性の絶縁被覆部W2とを含んで構成される。本実施形態の導体部W1は、導電性の金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の素線を複数束ねた芯線であるが、複数の素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。絶縁被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。絶縁被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。電線Wは、少なくとも導体部W1の一方の端末において、絶縁被覆部W2が剥ぎ取られており、当該導体部W1の一方の端末が絶縁被覆部W2から露出しており、当該露出している導体部W1の端末に金属端子1が圧着される。ここでは、電線Wは、線状に延びる延在方向に対してほぼ同じ径で延びるように形成され、導体部W1の断面形状(延在方向と交差する方向の断面形状)が略円形状、絶縁被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wと金属端子1とは、端子付き電線100を構成する。言い換えれば、端子付き電線100は、電線Wと、電線Wに設けられる金属端子1とを備える。ここでは、金属端子1は、電線Wに圧着される圧着端子を構成する。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、グロメット、プロテクタ、固定具等を含んで構成されてもよい。以下、各図を参照して金属端子1の構成について詳細に説明する。
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に略直交する。軸方向Xは、典型的には、金属端子1が設けられる電線Wの延在方向に相当し、金属端子1の電気接続部2と電線接続部4とが並ぶ方向に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸方向Xと交差する交差方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
金属端子1は、電気接続部2と、連結部3と、電線接続部4と、導電性部材5とを備える。電気接続部2と連結部3と電線接続部4とは、全体が一体で導電性の金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって構成され、端子金具6を構成する。金属端子1は、例えば、電気接続部2、連結部3、電線接続部4等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金をプレス及び折り曲げ成形することにより各部が立体的に一体で形成される(図3等参照)。金属端子1は、軸方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、電気接続部2、連結部3、電線接続部4の順で並んで相互に連結される。
電気接続部2は、導電性を有する相手部材T1(図2中に二点鎖線で図示)と電気的に接続される部分である。本実施形態の相手部材T1は、例えば、端子である。すなわちここでは、本実施形態の電気接続部2は、端子としての相手部材T1に対して電気的に接続される端子接続部として構成される。電気接続部2は、雄型の端子形状であってもよいし、雌型の端子形状であってもよい。本実施形態の電気接続部2は、雌型の端子形状であり、例えば、後述する図4に示すような雄型の端子形状の相手部材T1と電気的に接続される。具体的には、電気接続部2は、箱部21、接触部としてのバネ部22、挿入空間部23、及び、設置空間部24を有する。電気接続部2は、上述したように、箱部21、バネ部22等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金をプレス及び折り曲げ成形することにより各部が立体的に一体で形成される(図3等参照)。箱部21は、内部が中空の略矩形筒状(箱状)に形成される。箱部21は、軸方向Xに沿って延在し、軸方向Xの一方側が開口し他方側に連結部3を介して電線接続部4が連結される。箱部21は、内部にバネ部22が設けられると共に挿入空間部23、及び、設置空間部24が形成される。バネ部22は、略矩形板状に形成され、箱部21の内部の空間部(以下、「内部空間部」という場合がある。)において軸方向Xに沿って延在する。バネ部22は、軸方向Xの一方の端部、ここでは、連結部3とは反対側の端部が箱部21の開口近傍に片持ち状に支持される。バネ部22は、箱部21の内部空間部において、当該箱部21に対して高さ方向Zに沿って弾性変形自在に支持される。バネ部22は、相手部材T1と接触する接触部を構成する。挿入空間部23、及び、設置空間部24は、箱部21の内部の空間部である。挿入空間部23は、軸方向Xに沿って相手部材T1が挿入される空間部である。挿入空間部23は、高さ方向Zに対してバネ部22の一方側に形成される。挿入空間部23は、箱部21を形成する壁面、及び、バネ部22によって区画され、軸方向Xに沿って延在する。相手部材T1は、箱部21の軸方向Xの一方側の開口から当該挿入空間部23に挿入される。バネ部22は、挿入空間部23に挿入された相手部材T1と当該挿入空間部23側で接触する。これにより、電気接続部2は、バネ部22を介して相手部材T1と導通接続される。設置空間部24は、導電性部材5が設置される空間部である。設置空間部24は、高さ方向Zに対してバネ部22の他方側に形成される。設置空間部24は、バネ部22の相手部材T1と接触する側とは反対側、すなわち、バネ部22の挿入空間部23側とは反対側に当該バネ部22と隣接して形成される。設置空間部24は、箱部21を形成する壁面、及び、バネ部22によって区画され、軸方向Xに沿って延在する。言い換えれば、電気接続部2は、箱部21の内部空間部が高さ方向Zに対してバネ部22によって挿入空間部23と設置空間部24とに区画されている。そして、箱部21の内部空間部は、バネ部22を境界として、高さ方向Zの一方側が挿入空間部23を構成し、高さ方向Zの他方側が設置空間部24を構成する。
連結部3は、電気接続部2と電線接続部4との間に介在し、当該電気接続部2と当該電線接続部4とを連結する部分である。金属端子1は、電気接続部2と電線接続部4とが連結部3を介して電気的に接続され、当該電線接続部4を介して電気接続部2と電線Wの導体部W1とが電気的に接続され導通される。
電線接続部4は、金属端子1と電線Wの端末とを電気的に接続する部分である。電線接続部4は、電線Wに圧着される電線圧着部を構成する。電線接続部4は、電線Wの端末に加締められ圧着される。電線接続部4は、導体圧着部41と中間部42と被覆圧着部43とを含んで構成される。電線接続部4は、軸方向Xに沿って電気接続部2側から反対側に向かって、導体圧着部41、中間部42、被覆圧着部43の順で並んで相互に連結される。導体圧着部41は、電線接続部4において軸方向Xの一端側、ここでは、電気接続部2側に設けられ電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される部分である。さらに言えば、導体圧着部41は、導体部W1に対して加締められ圧着されることで、当該導体部W1と電気的に接続される部分である。導体圧着部41は、基部44、及び、当該基部44から幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成された一対のバレル片部41aによって、電線Wの導体部W1の外側を包んで当該導体部W1に対して加締められ圧着される。導体圧着部41は、基部44、及び、一対のバレル片部41aにおいて導体部W1と接触する部分に、導体部W1との接触面積を増やし接触安定性を向上すると共に凝着強度を向上するためのセレーション等が設けられていてもよい。中間部42は、導体圧着部41と被覆圧着部43との間に介在し、当該導体圧着部41と当該被覆圧着部43とを連結する部分である。被覆圧着部43は、電線接続部4において軸方向Xの他端側、ここでは、電気接続部2側とは反対側に設けられ電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される部分である。被覆圧着部43は、上記基部44、及び、当該基部44から幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成された一対のバレル片部43aによって、電線Wの絶縁被覆部W2の外側を包んで当該絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される。ここでは、基部44は、軸方向Xに沿って延在し導体圧着部41、中間部42、被覆圧着部43のそれぞれの一部を構成する。そして、基部44は、軸方向Xの一方側に連結部3を介して電気接続部2が連結される。なお、基部44は、圧着加工前の状態において軸方向Xの他方側にキャリアCが連結されており、例えば、圧着加工時にキャリアCから切断される(図3参照)。
なお、本実施形態の電線接続部4は、導体圧着部41の各バレル片部41aと被覆圧着部43の各バレル片部43aとの間に中間部42が介在することで各バレル片部41aと各バレル片部43aとが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成する。また、電線接続部4は、導体圧着部41の一対のバレル片部41a同士が互いに重なり合わず(オーバーラップせず)、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされるものとして図示している。しかしながら、電線接続部4の形式は、これらに限らない。電線接続部4は、導体圧着部41、中間部42、被覆圧着部43において、一対のバレル片部が軸方向Xに沿って連続し一体化されたいわゆる一体バレル型の圧着部を構成してもよい。また、電線接続部4は、一対のバレル片部41a、41b同士が互いに重なり合って(オーバーラップして)加締め圧着がなされるものであってもよい。また、電線接続部4は、そもそも電線圧着部でなくてもよく、圧着以外の形式で電線Wに対して電気的に接続されるものであってもよい。
導電性部材5は、設置空間部24内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる部材である。導電性部材5は、設置空間部24内において、軸方向Xに沿って延在する。さらに言えば、導電性部材5は、設置空間部24内において、バネ部22に沿って延在し当該バネ部22と接触するようにして設けられる。ここでは、導電性部材5は、設置空間部24内に隙間なく密実に設けられる。本実施形態の導電性部材5は、通電状態での非通電状態に対する伸長率が電気接続部2の通電状態での非通電状態に対する伸長率より大きいことが好ましい。ここで、伸長率[%]は、典型的には、下記の数式(1)で表すことができる。導電性部材5の初期の全長は、典型的には、導電性部材5の非通電状態での所定方向に沿った全長である。導電性部材5の伸長時の全長は、典型的には、導電性部材5の通電状態での上記所定方向に沿った全長である。
伸長率[%]=((伸長時の全長−初期の全長)/初期の全長)×100 ・・・(1)
また、導電性部材5は、少なくとも−40℃以上120℃以下の温度域で適正に機能する程度の耐温度性能を有していることが好ましい。導電性部材5は、通電状態で非通電状態より伸びる部材として、例えば、樹脂、ゴム、エラストマ等の材料に、金、銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル等の導電性を有する金属や導電性を有する炭素繊維(カーボンナノチューブ等)を添加したものを用いることができる。導電性部材5は、一例として、例えば、『大阪有機化学工業株式会社製の機能性アクリル系エラストマ材料』等を用いることができる。また、導電性部材5は、他の一例として、例えば、『イーメックス株式会社製の導電性高分子アクチュエータ』等を用いることもできる。
伸長率[%]=((伸長時の全長−初期の全長)/初期の全長)×100 ・・・(1)
また、導電性部材5は、少なくとも−40℃以上120℃以下の温度域で適正に機能する程度の耐温度性能を有していることが好ましい。導電性部材5は、通電状態で非通電状態より伸びる部材として、例えば、樹脂、ゴム、エラストマ等の材料に、金、銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル等の導電性を有する金属や導電性を有する炭素繊維(カーボンナノチューブ等)を添加したものを用いることができる。導電性部材5は、一例として、例えば、『大阪有機化学工業株式会社製の機能性アクリル系エラストマ材料』等を用いることができる。また、導電性部材5は、他の一例として、例えば、『イーメックス株式会社製の導電性高分子アクチュエータ』等を用いることもできる。
導電性部材5は、例えば、図3に示すように、電気接続部2、連結部3、電線接続部4等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金に対して電気接続部2が折り曲げ成形される前に当該電気接続部2に相当する部分に設置される。すなわち、導電性部材5は、電気接続部2が折り曲げ成形される前に、箱部21を形成する壁面、及び、バネ部22によって区画され折り曲げ成形後に設置空間部24となる部分に設けられる。導電性部材5は、導電性を有する接着剤によって設置空間部24となる部分に予め接着されていてもよい。導電性を有する接着剤は、種々の公知のものを用いることができ、一例として、例えば、『藤倉化成株式会社製のドータイト、接着剤タイプ』等を用いることができる。ここでは、導電性部材5は、略矩形板状に形成され、設置空間部24となる部分において軸方向Xに沿って延在する。そして、導電性部材5は、電気接続部2、連結部3、電線接続部4等の各部と共に折り曲げ成形され、金属端子1の各部が立体的に一体で形成された状態で設置空間部24内に設けられた状態となる。また、導電性部材5は、電気接続部2が折り曲げ成形された後に、設置空間部24に事後的に挿入されることで、設置空間部24内に設けられてもよい。
以上で説明した金属端子1、端子付き電線100は、電気接続部2においてバネ部22の相手部材T1と接触する側とは反対側に当該バネ部22と隣接して設置空間部24が形成される。そして、金属端子1は、この設置空間部24内に設けられ導電性を有する導電性部材5を介して相手部材T1との間で通電状態となると、当該導電性部材5が非通電状態より伸びるように構成されている。この構成により、金属端子1は、通電状態では導電性部材5が非通電状態より伸び膨張することで当該導電性部材5が電気接続部2のバネ部22を設置空間部24側から相手部材T1側に押圧しバネ部22と相手部材T1との接点に接触荷重を付加することができる。当該接触荷重は、言い換えれば、金属端子1に対する相手部材T1の端子保持力にも寄与する。一方、金属端子1は、非通電状態では導電性部材5が通電状態より収縮することで当該導電性部材5がバネ部22と相手部材T1との接点に付加する接触荷重を相対的に小さくすることができる。この結果、金属端子1は、当該金属端子1の電気接続部2と相手部材T1との挿抜に要する力を相対的に小さくすることができる。ここで、一般的な金属端子は、相手部材T1との接触荷重を相対的に大きくすると、その分、相手部材T1の挿抜に要する力が相対的に大きくなる傾向にあり、当該相手部材T1の挿抜がし難くなるという背反関係がある。これに対して、金属端子1は、非通電時に相手部材T1の挿抜に要する力を相対的に小さくし当該挿抜をし易くし挿抜作業性を向上することができ、その上で、通電時には相手部材T1との接触荷重を十分に確保することができ、上記背反関係を解消することができる。また、金属端子1は、例えば、経年変化によってバネ部22のバネ性が弱くなった場合でも通電状態では導電性部材5が伸びて膨張することでバネ部22と相手部材T1との接点に十分な接触荷重を付加することができる。この結果、金属端子1、及び、端子付き電線100は、相手部材T1との接触荷重を適正に確保することができる。
さらに、以上で説明した金属端子1、端子付き電線100は、導電性部材5の通電状態での非通電状態に対する伸長率が電気接続部2の通電状態での非通電状態に対する伸長率より大きい。この構成により、金属端子1は、通電状態において、電気接続部2の伸長より導電性部材5の伸長を相対的に大きくすることができるので、通電状態と非通電状態とで相手部材T1との接触荷重の差をより確実に確保することができる。この結果、金属端子1、端子付き電線100は、非通電状態での挿抜作業性の向上と通電状態での適正な接触荷重の確保とをより確実に両立することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る金属端子、端子付き電線は、電気接続部の形状が実施形態1とは異なる。以下では、上述した実施形態と同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
実施形態2に係る金属端子、端子付き電線は、電気接続部の形状が実施形態1とは異なる。以下では、上述した実施形態と同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。
図4、図5、図6に示す本実施形態に係る端子付き電線200は、金属端子1にかえて金属端子201を備える点で上述の端子付き電線100と異なり、その他の構成は、当該端子付き電線100と略同様の構成である。金属端子201は、電気接続部2、導電性部材5にかえて電気接続部202、導電性部材205を備える点で上述の金属端子1と異なり、その他の構成は、当該金属端子1と略同様の構成である。電気接続部202と連結部3と電線接続部4とは、全体が一体で導電性の金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって構成され、端子金具206を構成する。
電気接続部202は、導電性を有する相手部材T2(図5中に二点鎖線で図示)と電気的に接続される部分である。本実施形態の相手部材T2は、例えば、端子である。すなわちここでは、本実施形態の電気接続部202は、端子としての相手部材T2に対して電気的に接続される端子接続部として構成される。そして、本実施形態の電気接続部202は、雄型の端子形状であり、例えば、上述した図1に示すような雌型の端子形状の相手部材T2と電気的に接続される。具体的には、電気接続部202は、箱部221、接触部としてのタブ部222、及び、設置空間部223を有する。電気接続部202は、上述したように、箱部221、タブ部222等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金をプレス及び折り曲げ成形することにより各部が立体的に一体で形成される(図6等参照)。箱部221は、内部が中空の略矩形筒状(箱状)に形成される。箱部221は、軸方向Xに沿って延在し、軸方向Xの一方側にタブ部222が連結され、他方側に連結部3を介して電線接続部4が連結される。タブ部222は、箱部221の軸方向Xの一方の端部から当該軸方向Xの一方側に突出し軸方向Xに沿って延在する。タブ部222は、内部が中空の略直線針状に形成される。タブ部222は、相手部材T2と接触する接触部を構成する。タブ部222は、相手部材T2の内部空間部である挿入空間部T2a(金属端子1の挿入空間部23に相当)に挿入され、当該挿入空間部T2a内に設けられたバネ部T2b(金属端子1のバネ部22に相当)と接触する。タブ部222は、挿入空間部T2aに挿入された状態で、相手部材T2のバネ部T2bと外面側で接触する。これにより、電気接続部202は、タブ部222を介して相手部材T2と導通接続される。設置空間部223は、導電性部材205が設置される空間部である。設置空間部223は、タブ部222の内部空間部として形成される。設置空間部223は、タブ部222の相手部材T2と接触する側、すなわち、外面側とは反対側の内面側に当該タブ部222を形成する壁面と隣接して形成される。設置空間部223は、タブ部222を形成する壁面によって区画され、軸方向Xに沿って延在し、箱部221の内部空間部と連通する。言い換えれば、電気接続部202は、内部が中空のタブ部222の外側の空間部に相手部材T2が位置し、内側の空間部が設置空間部223を構成する。
導電性部材205は、設置空間部223内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる部材である。導電性部材205は、設置空間部223内において、軸方向Xに沿って延在する。さらに言えば、導電性部材205は、設置空間部223内において、タブ部222の壁面に沿って延在し当該タブ部222の壁面と接触するようにして設けられる。ここでは、導電性部材205は、設置空間部223内に隙間なく密実に設けられる。導電性部材205は、上述した導電性部材5と同様に、通電状態での非通電状態に対する伸長率が電気接続部202の通電状態での非通電状態に対する伸長率より大きいことが好ましい。また、導電性部材205は、少なくとも−40℃以上120℃以下の温度域で適正に機能する程度の耐温度性能を有していることが好ましい。導電性部材205は、上述した導電性部材5と同様のものを用いることができる。
導電性部材205は、例えば、図6に示すように、電気接続部202、連結部3、電線接続部4等の各部に対応した形状に打ち抜かれた一枚の板金に対して電気接続部202が折り曲げ成形される前に電気接続部202に相当する部分に設置される。すなわち、導電性部材205は、電気接続部202が折り曲げ成形される前に、タブ部222を形成する壁面によって区画され折り曲げ成形後に設置空間部223となる部分に設けられる。導電性部材205は、導電性部材5と同様に、導電性を有する接着剤によって設置空間部223となる部分に予め接着されていてもよい。ここでは、導電性部材205は、略矩形板状に形成され、設置空間部223となる部分において軸方向Xに沿って延在する。そして、導電性部材205は、電気接続部202、連結部3、電線接続部4等の各部と共に折り曲げ成形され、金属端子201の各部が立体的に一体で形成された状態で設置空間部223内に設けられた状態となる。また、導電性部材205は、電気接続部202が折り曲げ成形された後に、設置空間部223に事後的に挿入されることで、設置空間部223内に設けられてもよい。
以上で説明した金属端子201、端子付き電線200は、電気接続部202においてタブ部222の相手部材T2と接触する側とは反対側に当該タブ部222と隣接して設置空間部223が形成される。そして、金属端子201は、この設置空間部223内に設けられ導電性を有する導電性部材205を介して相手部材T2との間で通電状態となると、当該導電性部材205が非通電状態より伸びるように構成されている。この構成により、金属端子201は、通電状態では導電性部材205が非通電状態より伸び膨張することで当該導電性部材205が電気接続部202のタブ部222の壁面を設置空間部223側から相手部材T2側に押圧しタブ部222と相手部材T2との接点に接触荷重を付加することができる。一方、金属端子201は、非通電状態では導電性部材205が通電状態より収縮することで当該導電性部材205がタブ部222と相手部材T2との接点に付加する接触荷重を相対的に小さくすることができる。この結果、金属端子201は、当該金属端子201の電気接続部202と相手部材T2との挿抜に要する力を相対的に小さくすることができる。この結果、金属端子201、及び、端子付き電線200は、相手部材T2との接触荷重を適正に確保することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る金属端子、及び、端子付き電線は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る金属端子、及び、端子付き電線は、以上で説明した各実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
以上の説明では、金属端子1、201は、電線Wに接続されるものとして説明したがこれに限らず、電線以外のバスバ等の配索材に接続されるものであってもよい。さらには、金属端子1、201は、配索材に接続されるものに限らず、例えば、PCB(Printed Circuit Board)コネクタに使用される端子、いわゆるメスメス端子のような中継端子、装置対装置接続用の端子等に適用されてもよい。
以上で説明した導電性部材5、205は、設置空間部24、223に注入、充填された後、硬化されることで設置空間部24、223内に設けられるものであってもよい。
1、201 金属端子
2、202 電気接続部
5、205 導電性部材
6、206 端子金具
22 バネ部(接触部)
24、223 設置空間部
100、200 端子付き電線
222 タブ部(接触部)
T1、T2 相手部材
W 電線
2、202 電気接続部
5、205 導電性部材
6、206 端子金具
22 バネ部(接触部)
24、223 設置空間部
100、200 端子付き電線
222 タブ部(接触部)
T1、T2 相手部材
W 電線
Claims (3)
- 導電性を有する相手部材と接触する接触部、及び、前記接触部の前記相手部材と接触する側とは反対側に当該接触部と隣接して形成される設置空間部を有する電気接続部と、
前記設置空間部内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる導電性部材とを備えること特徴とする、
金属端子。 - 前記導電性部材は、通電状態での非通電状態に対する伸長率が前記電気接続部の通電状態での非通電状態に対する伸長率より大きい、
請求項1に記載の金属端子。 - 電線と、
前記電線に設けられる金属端子とを備え、
前記金属端子は、
導電性を有する相手部材と接触する接触部、及び、前記接触部の前記相手部材と接触する側とは反対側に当該接触部と隣接して形成される設置空間部を有する電気接続部と、
前記設置空間部内に設けられ、導電性を有し通電状態で非通電状態より伸びる導電性部材とを備えること特徴とする、
端子付き電線。
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JP2014089810A (ja) * | 2012-10-29 | 2014-05-15 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 端子金具 |
JP2014193037A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Univ Of Fukui | アクチュエーターにおける発生駆動力の評価方法 |
JP2014220118A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | 三菱電機株式会社 | 電源コンセント |
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2017
- 2017-08-14 JP JP2017156638A patent/JP2019036463A/ja not_active Abandoned
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