JP2019035455A - 回り止め構造 - Google Patents

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【課題】作業性が低下するのを抑制しつつナットの回り止めを行う。【解決手段】回り止め構造は、軸周り方向Bに回転するスピンドル2と、スピンドル2に螺合されて、複数のボルト穴51が形成されたナット5と、スピンドル2に形成されたキー溝23に係止される係止爪62が形成されて、複数の貫通穴63が形成されたロックプレート6と、貫通穴63を通ってボルト穴51にねじ込まれるn本のボルト7と、を備え、n個のボルト穴51を1組のボルト穴組51Aとした場合に、ナット5には、複数のボルト穴組51Aが形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸に螺合されるナットの回り止めを行う回り止め構造に関する。
特許文献1には、軸部材(20)に螺合されたナット(21)の回り止めを行う機構が記載されている。この機構では、ナット(21)の回転を規制する2枚又は4枚のプレート(23)が設けられており、ナット(21)の外周面に、プレート(23)が係止される4つの係止部が形成されている。そして、プレート(23)のそれぞれは、軸部材(20)にボルト締めされているとともに、ナット(21)の外周面に形成された係止部(22)を係止している。
特開2017−026016号公報
特許文献1に記載された構造では、複数枚のプレート(23)が必要となるため、作業性が悪いという問題がある。
そこで、本発明は、作業性が低下するのを抑制しつつナットの回り止めを行うことができる回り止め構造を提供することを目的とする。
本発明に係る回り止め構造は、軸周り方向に回転する回転軸と、回転軸に螺合されて、複数のボルト穴が形成されたナットと、回転軸に形成されたキー溝に係止される係止爪が形成されて、複数の貫通穴が形成されたロックプレートと、貫通穴を通ってボルト穴にねじ込まれるn本のボルトと、を備え、n個のボルト穴を1組のボルト穴組とした場合に、ナットには、複数のボルト穴組が形成されている。
この回り止め構造では、ロックプレートの係止爪が回転軸のキー溝に係止されることで、回転軸に対するロックプレートの軸周り方向における回転が規制される。このため、貫通穴に通したボルトをボルト穴にねじ込むことで、ボルトの回り止めを行うことができる。ここで、ボルトの回り止めを行うためには、貫通穴の位置とボルト穴の位置とを合わせる必要がある。しかしながら、ナットに複数のボルト穴組が形成されているため、ボルト穴の位置と貫通穴の位置とを合わせるためにボルトの回転位置を微調整する作業を削減することができる。
ナットに形成されたボルト穴の数は、ロックプレートに形成された貫通穴の数より少なくてもよい。ボルト穴は内周面にネジを刻設する必要があるのに対し、貫通穴はボルト穴のように内周面にネジ穴を刻設する必要がない。このため、ボルト穴よりも貫通穴の方が、製造が容易で、コストも低い。この回り止め構造では、ボルト穴の数が貫通穴の数より少ないため、逆の場合に比べて、容易に製造することができるとともに、コストを低減することができる。
軸周り方向において、ロックプレートを裏返す前の貫通穴とロックプレートを裏返した後の貫通穴とのピッチを2θとした場合に、ボルト穴組間の位相は、2θの整数倍に対してずれていてもよい。この回り止め構造では、ボルト穴組間の位相が2θの整数倍に対してずれているため、ロックプレートを裏返す前の貫通穴の位置とロックプレートを裏返した際の貫通穴の位置との間において、各ボルト穴組を互いに異なる位置に配置することができる。これにより、ボルト穴の位置と貫通穴の位置とが更に合わせやすくなる。
軸周り方向において、ロックプレートを裏返す前の貫通穴とロックプレートを裏返した後の貫通穴とのピッチを2θとし、ボルト穴組の組数をaとした場合に、ボルト穴組間の位相は、2θの整数倍に対して2θ/aだけずれていてもよい。この回り止め構造では、ボルト穴組間の位相が2θの整数倍に対して2θ/aだけずれているため、ロックプレートを裏返す前の貫通穴の位置とロックプレートを裏返した際の貫通穴の位置との間において、θ/aの間隔で各ボルト穴組を互いに異なる位置に配置することができる。これにより、ボルト穴の位置と貫通穴の位置とが更に合わせやすくなる。
n個の貫通穴を1組の貫通穴組とした場合に、ロックプレートには、複数の貫通穴組が形成されていてもよい。この回り止め構造では、ロックプレートに複数の貫通穴組が形成されているため、ボルト穴の位置と貫通穴の位置とが更に合わせやすくなる。
軸周り方向において、貫通穴のピッチをψとした場合に、係止爪の中心を通る基準線に最も近い貫通穴は、基準線に対してψ/4ずれた位置に配置されていてもよい。この回り止め構造では、基準線に最も近い貫通穴が基準線に対してψ/4ずれた位置に配置されているため、複数の貫通穴は基準線に対して非対称に配置されるとともに、ロックプレートを裏返す前の貫通穴とロックプレートを裏返した後の貫通穴のピッチがψ/2となる。つまり、ロックプレートを表裏反転させることで、貫通穴の数を実質的に2倍に増やすことができるため、ボルト穴の位置と貫通穴の位置とが更に合わせやすくなる。
回転軸は、車両のアクスルの先端部に接続されるスピンドルであり、ナットは、ハブベアリングをスピンドルに固定するものであってもよい。この回り止め構造では、ハブベアリングを固定するためにナットをスピンドルに螺合する場合に、作業性が低下するのを抑制しつつナットの回り止めを行うことができる。
本発明によれば、作業性が低下するのを抑制しつつナットの回り止めを行うことができる。
実施形態の回り止め構造が適用される車輪用軸受構造の模式断面図である。 実施形態の回り止め構造の分解斜視図である。 ロックプレートの表面側からスピンドルをロックプレートに挿入した状態であって、ロックプレートを裏返す前の状態を示す断面図である。 ロックプレートの裏面側からスピンドルをロックプレートに挿入した状態であって、ロックプレートを裏返した後の状態を示す断面図である。 裏返す前のロックプレートと裏返した後のロックプレートとを重ね合せた図である。 ナットの正面図である。 ボルト穴と貫通穴との関係を説明するための図である。 比較例のナットの正面図である。 比較例のボルト穴と貫通穴との関係を説明するための図である。
以下、実施形態に係る回り止め構造について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る回り止め構造を、車輪用軸受構造に適用したものである。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、実施形態に係る回り止め構造が適用される車輪用軸受構造1は、スピンドル2と、ハブ3と、ハブベアリング4と、ナット5と、ロックプレート6と、n本のボルト7と、を備える。
スピンドル2は、軸周り方向Bに回転する回転軸である。スピンドル2は、車両(不図示)のアクスル(不図示)の先端部に接続される車軸である。スピンドル2は、車幅方向に延びる細長い円柱状に形成されている。スピンドル2の先端部には、肩部21を介して軸方向に延びる小径段部22が形成されている。肩部21は、スピンドル2を段状に小径化した部分である。小径段部22は、肩部21の底部から車幅方向外側に向けて延びる部分である。小径段部22の先端部には、スピンドル2の軸線方向Aに延びる1本のキー溝23が形成されている。キー溝23は、小径段部22の外周面に形成されており、小径段部22の先端まで延びている。
ハブ3は、車輪が装着されるリング状の部材であり、車輪と一体となって回転する。
ハブベアリング4は、スピンドル2に対してハブ3を回転自在に支承する軸受である。ハブベアリング4は、例えば、外輪が回転する第一世代のベアリングを用いることができる。このハブベアリング4は、例えば、小径段部22に外嵌されて肩部21に突き当てられる第一インナレース41と、小径段部22に外嵌されて第一インナレース41に突き当てられる第二インナレース42と、第一インナレース41及び第二インナレース42の外周側に配置されてハブに固定されるアウタレース43と、第一インナレース41とアウタレース43との間に回転自在に配置された複数の第一転動体44と、第二インナレース42とアウタレース43との間に回転自在に配置された複数の第二転動体45と、を備える。このハブベアリング4は、ユニットベアリングともいう。
図1及び図2に示すように、ナット5は、ハブベアリング4の車幅方向外側に配置されて、スピンドル2に螺合される部材である。ナット5は、ベアリングナットともいう。ナット5の内周面には、スピンドル2に螺合するためのネジ溝が刻設されている。ナット5の外周面には、六角レンチ等の工具によりナット5を回転させるために六角形状に形成されている。ナット5は、車幅方向内側に締め込むことにより、肩部21との間にハブベアリング4を固定するとともに、ハブベアリング4に軸受予圧を付与する。なお、ハブベアリング4とナット5との間には、ワッシャ8が介挿されている。そして、ナット5には、ボルト7がねじ込まれる複数のボルト穴51が形成されている。
ロックプレート6は、ナット5の車幅方向外側に配置されて、ナット5の回り止めを行うための部材である。ロックプレート6は、薄い板状に形成されている。また、ロックプレート6は、半径方向中心部にスピンドル2の小径段部22を挿入するための挿入穴61が形成された環状に形成されている。ロックプレート6には、スピンドル2に形成されたキー溝23に係止される係止爪62が形成されている。係止爪62は、ロックプレート6の内周面から挿入穴61に突出している。そして、ロックプレート6の挿入穴61に小径段部22を挿入し、係止爪62をキー溝23に挿入することで、係止爪62は、スピンドル2の軸周り方向Bにおいてキー溝23に係止される。これにより、スピンドル2に対するロックプレート6の回転(移動)が規制される。また、ロックプレート6には、ボルト7が挿入される複数の貫通穴63が形成されている。
ボルト7は、ロックプレート6の貫通穴63を通ってナット5のボルト穴51にねじ込まれる部材である。上述したように、係止爪62がキー溝23に係止されることで、スピンドル2に対するロックプレート6の回転が規制されるため、ボルト7を貫通穴63からボルト穴51にねじ込むことで、スピンドル2に対するナット5の回り止めを行うことができる。なお、ボルト7の本数であるnは、任意の正の整数であり、例えば、2又は3とすることができる。
ここで、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが合わないと、ボルト7を貫通穴63からボルト穴51にねじ込むことができない。このため、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが合っていない場合は、ボルト7の回転位置を微調整してボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とを合わせる必要がある。そこで、係止爪62の幅をキー溝23の幅よりも狭くして、係止爪62とキー溝23との間に遊びを持たせることで、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とを合わせやすくしている。また、貫通穴63をボルト7の外径よりも大きくして、貫通穴63とボルト7との間に遊びを持たせることで、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とを合わせやすくしている。
次に、貫通穴63及びボルト穴51について更に詳しく説明する。
図2〜図5に示すように、ロックプレート6に形成される貫通穴63の数をNとした場合に、N個の貫通穴63は、スピンドル2の軸周り方向Bにおいて等ピッチ(360°/Nのピッチ)で配置されている。なお、貫通穴63の個数であるNは、任意の正の整数であり、ロックプレート6に形成できる範囲で、適宜設定することができる。なお、ピッチは、スピンドル2の軸周り方向Bにおける角度[°]で表わされる。図2〜図5では、ロックプレート6に20個の貫通穴63が形成されているとともに、20個の貫通穴63が等ピッチ(18°のピッチ)で配置されている例を示している。
ボルト7の本数と同じn個の貫通穴63を1組の貫通穴組63Aとした場合に、ロックプレート6には、複数の貫通穴組63Aが形成されている。一組の貫通穴組63Aを構成するn個の貫通穴63は、スピンドル2の軸周り方向Bにおいて等ピッチ(360°/nのピッチ)で配置されている。このため、貫通穴組63A間の位相は、貫通穴63のピッチ(360°/nのピッチ)分だけずれている。図2〜図5では、1組の貫通穴組63Aは2個の貫通穴63で構成されており、ロックプレート6に10組の貫通穴組63Aが形成されている例を示している。なお、図3及び図4では、それぞれの貫通穴組63Aを識別するために、貫通穴組63Aの符号を、組ごとに63A,63A,63A・・・と分けて示している。
軸周り方向Bにおいて、貫通穴63のピッチをψとした場合に、係止爪62の中心を通る基準線Cに最も近い貫通穴63は、基準線Cに対してψ/4ずれた位置に配置されている。基準線Cは、軸周り方向Bにおける係止爪62の中心と、ロックプレート6の半径方向における中心(挿入穴61の中心)とを通る線である。このため、複数の貫通穴63は、基準線Cに対して非対称に配置されている。また、ロックプレート6を裏返す前(図3参照)の貫通穴63とロックプレート6を裏返した後(図4参照)の貫通穴63のピッチがψ/2となる。
ここで、基準線Cに対する、基準線Cに最も近い貫通穴63のズレ角度をθとする。この場合、ズレ角度θはψ/2となる。また、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63とロックプレート6を裏返した後の貫通穴63とのピッチは2θとなる(図5参照)。なお、図5では、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63を実線で示し、ロックプレート6を裏返した後の貫通穴63を破線で示している。
図2に示すように、ナット5に形成されたボルト穴51の数は、ロックプレート6に形成された貫通穴63の数より少ない。
図2及び図6に示すように、ボルト7の本数と同じn個のボルト穴51を1組のボルト穴組51Aとした場合に、ナット5には、複数のボルト穴組51Aが形成されている。一組のボルト穴組51Aを構成するn個のボルト穴51は、スピンドル2の軸周り方向Bにおいて等ピッチ(360°/nのピッチ)で配置されている。つまり、一組のボルト穴組51Aを構成するn個のボルト穴51は、一組の貫通穴組63Aを構成するn個の貫通穴63と同じピッチで配置されている。図2及び図6では、1組のボルト穴組51Aは2個のボルト穴51で構成されており、ナット5に3組のボルト穴組51Aが形成されている例を示している。なお、図6では、それぞれのボルト穴組51Aを識別するために、ボルト穴組51Aの符号を、組ごとに51A,51A,51A・・・と分けて示している。
図2及び図6に示すように、軸周り方向Bにおいて、ボルト穴組51A間の位相は、2θ(図5参照)の整数倍に対してずれている、より具体的には、ボルト穴組51Aの組数をaとした場合に、ボルト穴組51A間の位相は、2θの整数倍に対して2θ/aだけずれている。図6では、2θが9°であり、aが3であり、ボルト穴組51A間の位相が、2θの整数倍である45°(9°×5)に対して2θ/aである3°(9°/3)を加えた角度だけずれている例を示している。そして、1番目のボルト穴組51A及び2番目のボルト穴組51Aのピッチθ1と、2番目のボルト穴組51A及び3番目のボルト穴組51Aのピッチθ2とは、何れも48°となっている。
ここで、比較例との比較により、本実施形態の効果について説明する。
図8に示すように、比較例の回り止め構造では、ナット105に2個のボルト穴151のみが形成されており、この2個のボルト穴151により1組のボルト穴組151Aのみが形成されている。その他は、実施形態の回り止め構造と同様である。
このため、図9に示すように、比較例の回り止め構造では、貫通穴63の位置に対するボルト穴151の位置の最大ズレ量(角度)はθとなる。つまり、ロックプレート6の、基準線Cに対する、基準線Cに最も近い貫通穴63のズレ角度が、そのまま貫通穴63の位置に対するボルト穴151の位置の最大ズレ量となる。なお、図9では、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63を実線で示し、ロックプレート6を裏返した後の貫通穴63を破線で示している。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、ナット5に複数のボルト穴組51Aが形成されているとともに、ボルト穴組51A間の位相が2θの整数倍に対して2θ/aだけずれているため、貫通穴63の位置に対するボルト穴51の位置の最大ズレ量(角度)はθ/αとなる。このため、本実施形態では、貫通穴63の位置に対するボルト穴51の位置の最大ズレ量が比較例よりも小さくなるため、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とを合わせるためにボルト7の回転位置を微調整する量を比較例よりも小さくすることができる。
このように、本実施形態に係る回り止め構造では、ロックプレート6の係止爪62がスピンドル2のキー溝23に係止されることで、スピンドル2に対するロックプレート6の軸周り方向Bにおける回転が規制される。このため、貫通穴63に通したボルト7をボルト穴51にねじ込むことで、ボルト7の回り止めを行うことができる。ここで、ボルト7の回り止めを行うためには、貫通穴63の位置とボルト穴51の位置とを合わせる必要がある。しかしながら、ナット5に複数のボルト穴組51Aが形成されているため、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とを合わせるためにボルト7の回転位置を微調整する作業を削減することができる。
ところで、ボルト穴51は内周面にネジを刻設する必要があるのに対し、貫通穴63はボルト穴51のように内周面にネジ穴を刻設する必要がない。このため、ボルト穴51よりも貫通穴63の方が、製造が容易で、コストも低い。本実施形態に係る回り止め構造では、ボルト穴51の数が貫通穴63の数より少ないため、逆の場合に比べて、容易に製造することができるとともに、コストを低減することができる。
また、ボルト穴組51A間の位相が2θの整数倍に対して2θ/aだけずれているため、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63の位置とロックプレート6を裏返した際の貫通穴63の位置との間において、θ/aの間隔で各ボルト穴組51Aを互いに異なる位置に配置することができる。これにより、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが更に合わせやすくなる。
また、ロックプレート6に複数の貫通穴63組が形成されているため、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが更に合わせやすくなる。
また、基準線Cに最も近い貫通穴63が基準線Cに対してψ/4ずれた位置に配置されているため、複数の貫通穴63は基準線Cに対して非対称に配置されるとともに、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63とロックプレート6を裏返した後の貫通穴63のピッチがψ/2となる。つまり、ロックプレート6を表裏反転させることで、貫通穴63の数を実質的に2倍に増やすことができるため、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが更に合わせやすくなる。
また、ハブベアリング4を固定するためにナット5をスピンドル2に螺合する場合に、作業性が低下するのを抑制しつつナット5の回り止めを行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
例えば、上記実施形態は、本発明に係る回り止め構造を車輪用軸受構造に適用するものとして説明したが、車輪用軸受構造以外の構造に適用してもよい。
また、上記実施形態では、ボルト穴組51A間の位相は、2θの整数倍に対して2θ/aだけずれているものとして説明したが、ボルト穴組51A間の位相は、必ずしも2θの整数倍に対して2θ/aだけずれている必要は無く、2θの整数倍に対してずれているだけでもよい。このような場合であっても、ボルト穴組51A間の位相が2θの整数倍に対してずれているため、ロックプレート6を裏返す前の貫通穴63の位置とロックプレート6を裏返した際の貫通穴63の位置との間において、各ボルト穴組51Aを互いに異なる位置に配置することができる。これにより、ボルト穴51の位置と貫通穴63の位置とが更に合わせやすくなる。
1…車輪用軸受構造、2…スピンドル(回転軸)、21…肩部、22…小径段部、23…キー溝、3…ハブ、4…ハブベアリング、41…第一インナレース、42…第二インナレース、43…アウタレース、44…第一転動体、45…第二転動体、5…ナット、6…ロックプレート、7…ボルト、8…ワッシャ、51…ボルト穴、51A,51A,51A,51A…ボルト穴組、61…挿入穴、62…係止爪、63…貫通穴、63A,63A,63A,63A…貫通穴組、105…ナット、151…ボルト穴、151A…ボルト穴組。

Claims (7)

  1. 軸周り方向に回転する回転軸と、
    前記回転軸に螺合されて、複数のボルト穴が形成されたナットと、
    前記回転軸に形成されたキー溝に係止される係止爪が形成されて、複数の貫通穴が形成されたロックプレートと、
    前記貫通穴を通って前記ボルト穴にねじ込まれるn本のボルトと、を備え、
    n個の前記ボルト穴を1組のボルト穴組とした場合に、前記ナットには、複数の前記ボルト穴組が形成されている、
    回り止め構造。
  2. 前記ナットに形成された前記ボルト穴の数は、前記ロックプレートに形成された前記貫通穴の数より少ない、
    請求項1に記載の回り止め構造。
  3. 前記軸周り方向において、前記ロックプレートを裏返す前の前記貫通穴と前記ロックプレートを裏返した後の前記貫通穴とのピッチを2θとした場合に、前記ボルト穴組間の位相は、2θの整数倍に対してずれている、
    請求項1又は2に記載の回り止め構造。
  4. 前記軸周り方向において、前記ロックプレートを裏返す前の前記貫通穴と前記ロックプレートを裏返した後の前記貫通穴とのピッチを2θとし、前記ボルト穴組の組数をaとした場合に、前記ボルト穴組間の位相は、2θの整数倍に対して2θ/aだけずれている、
    請求項1又は2に記載の回り止め構造。
  5. n個の前記貫通穴を1組の貫通穴組とした場合に、前記ロックプレートには、複数の前記貫通穴組が形成されている、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の回り止め構造。
  6. 前記軸周り方向において、前記貫通穴のピッチをψとした場合に、前記係止爪の中心を通る基準線に最も近い前記貫通穴は、前記基準線に対してψ/4ずれた位置に配置されている、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の回り止め構造。
  7. 前記回転軸は、車両のアクスルの先端部に接続されるスピンドルであり、
    前記ナットは、ハブベアリングを前記スピンドルに固定するものである、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の回り止め構造。
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