JP2019035385A - 圧縮機 - Google Patents

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孝浩 土井
Takahiro Doi
孝浩 土井
柴田 仁
Hitoshi Shibata
仁 柴田
安隆 上埜
Yasutaka Ueno
安隆 上埜
悠典 藤井
Yusuke Fujii
悠典 藤井
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Abstract

【課題】本発明に係る圧縮機は、端子カバーの内部空間の高圧ガスが四方に飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。【解決手段】ロータリ圧縮機10は、端子カバー110とリップシール120とを備える。端子カバー110は、ケーシング20の外表面の一部であるカバー表面26と、ケーシング20に固定される電源端子80とを覆う。端子カバー110は、リード線通過部113を有する。リップシール120は、端子カバー110とケーシング20とによって囲まれるカバー内部空間114に設置される。リップシール120は、カバー内部空間114の圧力の変化によって変形して、端子カバー110とケーシング20との間のシール部130をシールする。シール部130は、カバー表面26の外縁26aから、リード線通過部113とカバー表面の外縁26aとが互いに重なっている重なり部113aを除いた部分の70%以上と接する。【選択図】図6

Description

本発明は、冷媒ガス等の流体を圧縮するための圧縮機に関する。
従来、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機であって、ケーシング外部の電源端子を覆う端子カバーを備える圧縮機が知られている。例えば、特許文献1(特開2002−5019号公報)に開示される圧縮機では、端子カバーは、ガスケットを介してケーシングに取り付けられている。ガスケットは、端子カバーとケーシングとの間をシールして、端子カバーの内部空間に水等が浸入することを防ぐ。
しかし、特許文献1(特開2002−5019号公報)に開示される圧縮機では、端子カバーの内部空間に冷媒ガスが流入して内部空間が高圧になり、端子カバーがケーシングから外れると、内部空間の冷媒ガスが四方に飛散するおそれがある。このとき、スパーク等によって冷媒ガスが着火して延焼する可能性がある。
本発明の目的は、安全性が高い圧縮機を提供することである。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、流体を圧縮するための圧縮機構と、圧縮機構を駆動するためのモータと、ケーシングと、電源端子と、端子カバーと、リップシールとを備える。ケーシングは、圧縮機構およびモータを収容する。電源端子は、ケーシングに固定される。端子カバーは、ケーシングに取り付けられる。端子カバーは、ケーシングの外表面の一部であるカバー表面、および、電源端子を覆う。リップシールは、端子カバーとケーシングとによって囲まれるカバー内部空間に設置される。電源端子は、ケーシングの外部において、モータに電力を供給するための外部電源にリード線を介して接続される。端子カバーは、リード線が通過する開口部または切り欠き部であるリード線通過部を有する。リップシールは、カバー内部空間の圧力の変化によって変形して、端子カバーとケーシングとの間のシール部をシールする。シール部は、カバー表面の外縁から、リード線通過部とカバー表面の外縁とが互いに重なっている重なり部を除いた部分の70%以上と接する。
第1観点に係る圧縮機は、リップシールを有する。リップシールは、ケーシングに固定される電源端子を保護するための端子カバーの内部空間(カバー内部空間)に設置される。リップシールは、カバー内部空間の圧力の変化を受けて変形し、端子カバーとケーシングとの間のシール部をシールする。しかし、リップシールは、少なくとも、電源端子に接続されるリード線が通過する部分をシールしない。そのため、何らかの原因でカバー内部空間の圧力が急激に上昇してリップシールが変形してシール部がシールされても、カバー内部空間のガスは、シールされていない部分から外部に逃げることができる。そのため、カバー内部空間の圧力の上昇によって、端子カバーがケーシングから外れて、カバー内部空間のガスが飛散することが防止される。従って、第1観点に係る圧縮機は、端子カバーの内部空間のガスが飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、第1観点に係る圧縮機であって、リップシールは、カバー内部空間の圧力の変化によって端子カバーに押し当たることでシール部をシールする変形部を有する。
第2観点に係る圧縮機では、リップシールは、カバー内部空間の圧力が変化した場合に、シール部を迅速にシールするように変形しやすい構造を有する。従って、第2観点に係る圧縮機は、カバー内部空間の圧力が急激に上昇しても、端子カバーの内部空間のガスが飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、第2観点に係る圧縮機であって、リップシールは、カバー表面の外周部を少なくとも覆う底部をさらに有する。変形部は、底部の外周部から立ち上がっている。
第3観点に係る圧縮機では、リップシールは、L字形状の断面を有する環状の部材である。第3観点に係る圧縮機は、リップシールの形状が単純であるので、リップシールの製造コストを抑えることができる。
本発明の第4観点に係る圧縮機は、第3観点に係る圧縮機であって、変形部の端部であってカバー表面から最も離れている端部と、カバー表面との間の距離は、3mm以上である。
第4観点に係る圧縮機では、リップシールの変形部は、変形してシール部をシールするために十分な寸法を有している。従って、第4観点に係る圧縮機は、カバー内部空間の圧力が変化してもシール部がシールされない不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第5観点に係る圧縮機は、第1乃至第4観点のいずれか1つに係る圧縮機であって、変形部は、弾性体で成形されている。
第5観点に係る圧縮機では、リップシールは、ゴム等の弾性体で成形されている。そのため、リップシールは、カバー内部空間の圧力が通常時の圧力(外気圧)と異なる間のみ変形して、シール部をシールする。その後、カバー内部空間の圧力が通常時の圧力になると、変形を止め、リップシールはシール部をシールしなくなる。すなわち、リップシールは、シール部を常にシールしているわけではないので、シール部を常にシールしている場合と比較して、時間の経過によるシール性能の低下が抑制される。従って、第5観点に係る圧縮機は、リップシールのシール性能の低下を抑制することができる。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、端子カバーの内部空間のガスが飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、カバー内部空間の圧力が急激に上昇しても、端子カバーの内部空間のガスが飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、リップシールの形状が単純であるので、リップシールの製造コストを抑えることができる。
本発明の第4観点に係る圧縮機は、カバー内部空間の圧力が変化してもシール部がシールされない不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
本発明の第5観点に係る圧縮機は、リップシールのシール性能の低下を抑制することができる。
実施形態に係るロータリ圧縮機10の縦断面図である。 ロータリ圧縮機10の上面図である。 端子カバー110の外観図である。 リップシール120の外観図である。 図2の線分V−Vにおける、端子カバー110およびリップシール120周辺の断面図である。 図5の線分VI−VIにおける、端子カバー110およびリップシール120周辺の断面図である。 図5と同様の断面図であって、カバー内部空間114の圧力が異常になって、リップシール120が変形している状態を表す。 変形例Aにおける端子カバー110の外観図である。 変形例Bにおけるリップシール120の上面図である。
本発明の一実施形態に係る圧縮機について、図面を参照しながら説明する。
(1)全体構成
本実施形態に係る圧縮機であるロータリ圧縮機10は、例えば、空気調和装置の室外機に使用され、空気調和装置の冷媒回路の一部を構成する。図1は、ロータリ圧縮機10の縦断面図である。図2は、ロータリ圧縮機10の上面図である。
ロータリ圧縮機10は、アキュムレータ500から送り込まれるガス状の冷媒を圧縮する。アキュムレータ500は、ロータリ圧縮機10に液状の冷媒が送り込まれないように、冷媒の気液分離を行う。
(2)詳細構成
ロータリ圧縮機10は、主として、ケーシング20と、圧縮機構30と、モータ40と、クランクシャフト50と、吸入管60と、吐出管70と、電源端子80と、端子カバー110と、リップシール120とを備える。ロータリ圧縮機10で圧縮される冷媒としては、R32、R22、R410Aおよび二酸化炭素等が用いられる。
(2−1)ケーシング
ケーシング20は、主として、圧縮機構30と、モータ40と、クランクシャフト50とを収容している。吸入管60、吐出管70および電源端子80は、ケーシング20を貫通し、ケーシング20の気密性が確保されるように、ケーシング20に固定されている。
ケーシング20は、円筒部21と、蓋部22と、底部23と、締結ロッド24とを有する。蓋部22は、円筒部21の上側に配置されている。底部23は、円筒部21の下側に配置されている。円筒部21、蓋部22および底部23は、SS400等の剛性が高い材質で成形されている。
円筒部21は、上端部211と、下端部212とを有する。上端部211は、円筒部21の軸方向の上端である。下端部212は、円筒部21の軸方向の下端である。円筒部21には、吸入管60が取り付けられている。円筒部21の軸方向は、鉛直方向と略一致している。
蓋部22は、主に、上面部220と、周縁部221とを有する。上面部220は、平面視において略円形状である。周縁部221は、上面部220の周縁から下方に向かって伸びており、円筒部21の上端211と接続されている。蓋部22の周縁部221と、円筒部21の上端211とは、全周溶接によって気密を保つように接続されている。蓋部22の周縁部221は、円筒部21の上端211の内側に入り込んでいる。蓋部22の上面部220には、吐出管70および電源端子80が取り付けられている。蓋部22の上面部220には、締結ロッド24が固定されている。
底部23は、主に、底面部230と、周縁部231とを有する。底面部230は、平面視において略円形状である。周縁部231は、底面部230の周縁から上方に向かって伸びており、円筒部21の下端212と接続されている。底部23の周縁部231と、円筒部21の下端212とは、全周溶接によって気密を保つように接続されている。底部23の周縁部231は、円筒部21の下端212の内側に入り込んでいる。
締結ロッド24は、蓋部22の上面部220に固定され、鉛直方向に沿って上方に伸びている金属製の棒状部材である。締結ロッド24は、鉛直方向上方の端部である螺合部24aを有する。螺合部24aには、ナット25が螺合するようにネジ山が形成されている。締結ロッド24は、ナット25と共に、端子カバー110をケーシング20に固定するための部材である。
(2−2)圧縮機構
圧縮機構30は、主として、ピストン31と、フロントヘッド32と、シリンダ33と、リアヘッド34と、マフラ35とを有する。フロントヘッド32、シリンダ33およびリアヘッド34は、溶接および締結等によって互いに連結されている。
圧縮機構30は、低圧の冷媒ガスを吸引して圧縮し、高圧の冷媒ガスを吐出する。ケーシング20の内部空間であって、圧縮機構30の上方の空間は、圧縮機構30によって圧縮された冷媒ガスが吐出される高圧空間である。この高圧空間のうち、モータ40の下方の空間を下部高圧空間90とよび、モータ40の上方の空間を上部高圧空間91と呼ぶ。
圧縮機構30は、ケーシング20の底部23によって形成される油貯留部92に貯留されている潤滑油に浸かっている。油貯留部92の潤滑油は、圧縮機構30の摺動部に供給される。
圧縮機構30は、フロントヘッド32、シリンダ33およびリアヘッド34によって囲まれて形成される圧縮室36を有する。ピストン31は圧縮室36に配置されている。圧縮室36は、ピストン31によって吸入室と吐出室とに区画されている。吸入室は、吸入管60と連通する。吐出室は、後述のマフラ空間93を介して下部高圧空間90と連通している。
ピストン31には、クランクシャフト50の偏心軸部51が嵌め込まれている。クランクシャフト50が回転すると、ピストン31は、偏心軸を中心に回転運動を行う。ピストン31の回転運動によって、吸入室および吐出室の容積が周期的に変化する。
フロントヘッド32は、クランクシャフト50を支持するための上部軸受32aを有する。上部軸受32aは、フロントヘッド32の上面の中央部から上方に向って延びて形成されている。フロントヘッド32は、マフラ空間93に圧縮室36内の冷媒を吐出するための吐出ポート(図示せず)を有する。
シリンダ33は、フロントヘッド32とリアヘッド34との間に挟まれている円筒形状の部材である。シリンダ33の上面は、フロントヘッド32によって覆われている。シリンダ33の下面は、リアヘッド34によって覆われている。
リアヘッド34は、クランクシャフト50を支持するための下部軸受34aを有している。下部軸受34aは、リアヘッド34の下面の中央部から下方に向って延びて形成されている。
マフラ35は、フロントヘッド32の上面に固定されている。マフラ35は、フロントヘッド32の吐出ポートから冷媒が吐出される際に発生する騒音を低減するためのマフラ空間93を形成する。マフラ空間93は、マフラ35とフロントヘッド32とによって囲まれた空間である。マフラ35は、マフラ空間93と下部高圧空間90とを連通する孔(図示せず)を有する。
(2−3)モータ
モータ40は、圧縮機構30の上方に配置される3相ブラシレスDCモータである。モータ40は、主として、ステータ41と、ロータ42とを有する。ステータ41は、ケーシング20の円筒部21の内周面21aに固定される略円筒形状の部材である。ロータ42は、ステータ41の内側に配置される円柱形状の部材である。
ステータ41とロータ42との間には、エアギャップ43と呼ばれる隙間が形成されている。ステータ41の外周面には、鉛直方向に沿ってコアカット(図示せず)と呼ばれる溝が形成されている。下部高圧空間90と上部高圧空間91とは、エアギャップ43およびコアカットを介して連通している。
ステータ41は、主として、ステータコア44と、インシュレータ45とを有する。インシュレータ45は、ステータコア44の鉛直方向の両端面に取り付けられている。ステータコア44は、電磁鋼から形成される略筒形状の部材である。ステータコア44の軸方向は、鉛直方向と略一致している。ステータコア44の外周面は、円筒部21の内周面21aに溶接等により固定されている。ステータコア44の内周面には、複数のティース(図示せず)が形成されている。ティースは、インシュレータ45と共に導線が巻き付けられ、これにより、コイル46が形成されている。
ロータ42は、ロータコア47と、上部板48と、下部板49とを有している。ロータコア47は、鉛直方法に積層された複数の金属板から構成される。ロータコア47には、磁石が埋め込まれている。上部板48は、ロータコア47の上端面を覆う金属板である。下部板49は、ロータコア47の下端面を覆う金属板である。
(2−4)クランクシャフト
クランクシャフト50は、その回転軸50aが鉛直方向と一致するように配置されている。クランクシャフト50は、回転軸50aを中心に回転する。クランクシャフト50は、偏心軸部51を有する。クランクシャフト50の偏心軸部51は、圧縮機構30のピストン31と連結されている。クランクシャフト50の上部は、ロータ42と連結されている。クランクシャフト50は、上部軸受32aと下部軸受34aとによって回転可能に支持されている。
(2−5)吸入管
吸入管60は、ケーシングの円筒部21を貫通している。ケーシング20の内部において、吸入管60の端部は圧縮機構30に嵌め込まれている。ケーシング20の外部において、吸入管60の端部は、アキュムレータ500に接続されている。アキュムレータ500において分離されたガス状の冷媒は、吸入管60を介して圧縮機構30へ送り込まれる。
(2−6)吐出管
吐出管70は、ケーシング20の蓋部22の上面部220の中央近傍を略鉛直方向に貫通している。ケーシング20の内部において、吐出管70の端部は、上部高圧空間91に配置されている。ケーシング20の外部において、吐出管70の端部は、冷媒回路に接続されている。圧縮機構30によって圧縮された冷媒は、吐出管70を通して冷媒回路へ供給される。
(2−7)電源端子
電源端子80は、モータ40に電力を供給するための端子である。電源端子80は、ケーシング20の外部においてリード線(図示せず)を介して外部電源に接続され、ケーシング20の内部においてリード線(図示せず)を介してモータ40のコイルに接続されている。外部電源から電源端子80を介してモータ40に電力が供給されることで、モータ40が駆動する。
図1および図2に示されるように、電源端子80は、ケーシング20の蓋部22の上面部220において、上面部220の中心部よりも周縁部221寄りに配置されている。
電源端子80は、主として、シェル81と、3本の電極82とを有する。シェル81は、電極82を支持するための部材である。シェル81は、蓋部22の上面部220に形成された貫通孔(図示せず)を塞ぐように配置され、溶接等によって上面部220に固定されている。
シェル81は、平面視において略円形状である上面支持部810を有する。上面支持部810には、3本の電極82が取り付けられている。電極82は、上面支持部810を貫通し、ガラスシールによって上面支持部810に固定されている。ガラスシールによって、シェル81と電極82との間が絶縁されている。ケーシング20の内部において、3本の電極は、それぞれ、モータ40の各相に接続されている。
(2−8)端子カバー
端子カバー110は、ケーシング20の外部において電源端子80を覆うことで、電源端子80を保護する椀状の部材である。端子カバー110は、金属製または樹脂製である。端子カバー110は、ケーシング20の蓋部22の上面部220に取り付けられている。端子カバー110は、電源端子80に異物が付着して接触不良等の不具合が発生することを抑制する。図2では、電源端子80は、実際には端子カバー110に覆われていて見えない。図3は、端子カバー110の外観図である。
端子カバー110は、主に、カバー上面部111と、カバー側面部112とを有する。カバー上面部111は、平面視において略方形である。端子カバー110がケーシング20に固定されている状態で、カバー上面部111は、電源端子80よりも鉛直方向上方に位置している。端子カバー110がケーシング20に固定されている状態で、カバー側面部112は、カバー上面部111の周縁から鉛直方向下方に向かって伸びている。
カバー上面部111は、ロッド貫通孔111aを有する。ロッド貫通孔111aは、ケーシング20の締結ロッド24が鉛直方向に貫通する孔である。ロッド貫通孔111aの径は、締結ロッド24の径よりも大きい。端子カバー110をケーシング20に取り付けるためには、最初に、締結ロッド24がロッド貫通孔111aを通るように、端子カバー110を、カバー上面部111がカバー側面部112よりも鉛直方向上方に位置している状態で、蓋部22の上面部220に載せる。このとき、締結ロッド24の螺合部24aの一部は、ロッド貫通孔111aよりも上方に位置している。次に、ナット25を、締結ロッド24の螺合部24aに螺合させて締結する。これにより、端子カバー110は、電源端子80を覆った状態でケーシング20に固定される。
カバー側面部112は、リード線通過部113を有する。リード線通過部113は、電源端子80と外部電源とを接続するリード線が通過する部分である。リード線通過部113は、カバー側面部112の下端に形成されている切り欠き部である。カバー側面部112の下端は、リード線通過部113が形成されている部分を除いて、蓋部22の上面部220の形状に沿った形状を有している。そのため、端子カバー110がケーシング20に固定されている状態では、カバー側面部112の下端は、リード線通過部113が形成されている部分を除いて、上面部220と接触しているか、僅かな隙間を空けて上面部220と対向している。リード線通過部113は、端子カバー110の内部に異物が侵入することを防ぎ、かつ、リード線を固定するために、コーキング材等によって一部が塞がれていてもよい。
以下において、ケーシング20の蓋部22の上面部220と、端子カバー110とによって囲まれている空間を、カバー内部空間114と呼ぶ。また、ロータリ圧縮機10を上面視した場合に、上面部220の表面の一部であって、端子カバー110によって覆われている表面を、カバー表面26と呼ぶ。カバー表面26は、カバー内部空間114の底面に相当する。また、ケーシング20の外部空間であって、かつ、カバー内部空間114を除く空間を、外気空間140と呼ぶ。
(2−9)リップシール
リップシール120は、カバー内部空間114に設置される。リップシール120は、ケーシング20の蓋部22の上面部220に載せられている。図4は、リップシール120の外観図である。図5は、図2の線分V−Vにおける、端子カバー110およびリップシール120周辺の断面図である。図6は、図5の線分VI−VIにおける、端子カバー110およびリップシール120周辺の断面図である。
リップシール120は、ゴムによって一体成形されている部材である。リップシール120は、主に、シール底部121と、シール側面部122とを有する。シール底部121およびシール側面部122は、それぞれ、膜状である。シール底部121およびシール側面部122の厚みは、約1mmである。
シール底部121は、カバー表面26の外周部を覆っている環状の部材である。電源端子80は、シール底部121によって囲まれているカバー表面26に位置している。シール底部121は、ロッド貫通孔121bを有している。ケーシング20の締結ロッド24がロッド貫通孔121bを通るように、リップシール120は、蓋部22の上面部220に載せられる。これにより、リップシール120の位置が固定される。
シール底部121の外縁121aは、カバー表面26の外縁26aよりも僅かに小さい。すなわち、シール底部121の外縁121aは、カバー側面部112の内周面112aと接触していない。
シール側面部122は、シール底部121の外周部から鉛直方向上方に向かって立ち上がっている部分である。そのため、図5に示されるように、シール底部121およびシール側面部122の断面は、全体でL字形状を有している。シール側面部122は、外気空間140から、カバー側面部112と上面部220との間の隙間を通ってカバー内部空間114に侵入した異物が、電源端子80まで到達することを抑制する。図6に示されるように、シール側面部122は、カバー表面26の外縁26aに沿う方向においてリード線通過部113が形成されている範囲には存在しない。
シール側面部122の高さは、3mm以上である。シール側面部122の高さとは、シール側面部122の端部122bと、カバー表面26との間の距離である。シール側面部122の端部122bは、カバー表面26から最も離れている端部である。図5には、シール側面部122の高さHが示されている。なお、シール側面部122の高さは、より好ましくは、5mm以上である。
シール側面部122は、シール底部121の外縁121aに沿って形成されている。以下、シール底部121の外縁121aにおいて、シール側面部122が形成されていない部分を、シール非形成部123と呼ぶ。図6において、シール非形成部123は、シール側面部122が形成されていない範囲として示されている。図6に示されるように、リード線通過部113は、シール非形成部123と対向している。
次に、リップシール120によるシール動作について説明する。以下において、カバー内部空間114の圧力が正常であるとは、カバー内部空間114の圧力が、外気空間140の圧力と同じか、ほぼ同じになっている状態を意味する。カバー内部空間114と外気空間140との間は、気密が確保されていないので、通常、カバー内部空間114の圧力は正常である。一方、カバー内部空間114の圧力が異常であるとは、何らかの原因によって、カバー内部空間114の圧力が、外気空間140の圧力と比べて高くなっている状態を意味する。カバー内部空間114の圧力が異常になる原因は、例えば、ケーシング20内部の上部高圧空間91の圧力が異常に上昇して、その圧力によって電源端子80の電極82がシェル81から外れ、その結果、上部高圧空間91からカバー内部空間114に高圧の冷媒が流入することである。電極82がシェル81から外れると、シェル81の貫通孔(電極82が貫通して固定されていた孔)は、上部高圧空間91とカバー内部空間114とを連通する。これにより、上部高圧空間91の高圧の冷媒は、シェル81の貫通孔を通過して、カバー内部空間114に流入する。
カバー内部空間114の圧力が正常である間、図5に示されるように、リップシール120のシール側面部122の外周面122aは、端子カバー110のカバー側面部112の内周面112aと接触していない。このとき、シール側面部122の外周面122aと、カバー側面部112の内周面112aとの間の間隔は、約1mmである。
しかし、上部高圧空間91からカバー内部空間114に高圧の冷媒が流入し、カバー内部空間114の圧力が異常になると、カバー内部空間114の圧力によって、リップシール120が変形する。図7は、図5と同様の断面図であって、カバー内部空間114の圧力が異常になって、リップシール120が変形している状態を表す。
電極82が外れたシェル81の貫通孔からカバー内部空間114に流入した冷媒の圧力によって、リップシール120のシール側面部122は、端子カバー110のカバー側面部112に向かって押し付けられる。その結果、シール側面部122の外周面122aの一部は、カバー側面部112の内周面112aと接触する。これにより、端子カバー110とケーシング20との間がシールされる。すなわち、シール側面部122の外周面122aと、カバー側面部112の内周面112aとが接触している箇所では、外気空間140とカバー内部空間114との間に気密性が確保されている。なお、カバー内部空間114の圧力が正常に戻ると、シール側面部122はカバー側面部112に向かって押し付けられないので、シール側面部122の外周面122aが、カバー側面部112の内周面112aと接触していない状態(図5に示される状態)に戻る。
以下、カバー内部空間114の圧力が異常である間にリップシール120によってシールされる部分をシール部130と呼ぶ。図5および図7では、シール部130は、カバー内部空間114において、端子カバー110のカバー側面部112と、ケーシング20の蓋部22の上面部220との間の部分に相当する。そのため、シール部130は、カバー表面26の外縁26aと接している。
シール部130は、カバー表面26の外縁26a全体の一部を占めている。次に、図6を参照しながら、カバー表面26の外縁26a全体に対してシール部130が占めている範囲について説明する。そのために、この説明に用いられるパラメータL1〜L4について説明する。
外縁全周長さL1は、カバー表面26の外縁26aに沿った、外縁26a全体の長さである。すなわち、外縁全周長さL1は、カバー表面26の外周の長さである。
通過部長さL2は、カバー表面26の外縁26aに沿った、リード線通過部113の長さである。すなわち、通過部長さL2は、カバー表面26の外縁26aとリード線通過部113とが互いに重なっている重なり部113aの長さである。図6において、重なり部113aは、点線で示されている。
通過部除外長さL3は、外縁全周長さL1から通過部長さL2を引いた長さである。すなわち、通過部除外長さL3は、カバー表面26の外縁26aから重なり部113aを除外した部分の長さである。図6において、通過部除外長さL3は、二点鎖線で示されている。
シール部長さL4は、カバー表面26の外縁26aに沿った、シール部130の長さである。すなわち、シール部長さL4は、カバー内部空間114の圧力が異常である間に、シール側面部122の外周面122aがカバー側面部112の内周面112aと接触する部分の、カバー表面26の外縁26aに沿った長さである。シール部長さL4は、カバー表面26の外縁26aに沿った、シール側面部122の長さにほぼ等しい。図6において、シール部長さL4は、一点鎖線で示されている。
シール部長さL4は、通過部除外長さL3の70%以上である。すなわち、リード線通過部113の部分を除いて、リップシール120は、端子カバー110とケーシング20との間の大部分をシールする。
(3)圧縮機の動作
外部電源から電源端子80を介して供給される電力によってモータ40が駆動すると、ロータ42に連結されているクランクシャフト50の偏心軸部51は、回転軸50aを中心に偏心回転する。クランクシャフト50の回転により、偏心軸部51に連結されているピストン31は、圧縮室36において回転軸50aを中心に回転する。ピストン31の回転により、圧縮室36の吸入室および吐出室の容積は、周期的に変化する。
ロータリ圧縮機10において、低圧の冷媒ガスは、アキュムレータ500から吸入管60を通って圧縮室36の吸入室に吸入される。吸入室の容積は、ピストン31の回転運動によって減少する。これにより、吸入室の冷媒ガスが圧縮され、吸入室は、高圧の冷媒ガスが満たされた吐出室となる。高圧の冷媒ガスは、吐出室から吐出ポートを介してマフラ空間93に吐出され、マフラ空間93から下部高圧空間90に吐出される。
下部高圧空間90に吐出された冷媒ガスは、ステータ41とロータ42との間のエアギャップ43およびコアカットを通過して上部高圧空間91に流入する。上部高圧空間91の冷媒ガスは、吐出管70を通ってケーシング20外部の冷媒回路に供給される。
(4)特徴
(4−1)
ロータリ圧縮機10は、モータ40に電力を供給するための電源端子80を保護するための端子カバー110を備える。端子カバー110内部のカバー内部空間114には、リップシール120が設置されている。リップシール120は、カバー内部空間114の圧力の変化を受けて変形する。具体的には、カバー内部空間114の圧力が外気空間140よりも高くなると、図7に示されるように、カバー内部空間114の圧力によって、リップシール120のシール側面部122が、端子カバー110のカバー側面部112に押し当てられる。これにより、リップシール120によって、端子カバー110とケーシング20との間のシール部130がシールされる。
しかし、図6に示されるように、リップシール120は、シール非形成部123においては、端子カバー110とケーシング20との間をシールしない。そのため、万が一、上部高圧空間91からカバー内部空間114に高圧の冷媒が流入し、カバー内部空間114の圧力が上昇してリップシール120がシール部130をシールしても、カバー内部空間114の冷媒は、シール非形成部123において外気空間140に逃げることができる。シール非形成部123は、リップシール120においてシール側面部122が形成されていない部分である。そのため、カバー内部空間114の高圧の冷媒は、シール非形成部123の位置において、カバー側面部112と上面部220との間の隙間を通って、外気空間140に逃げ出す。例えば、カバー内部空間114の高圧の冷媒は、シール非形成部123の位置にあるリード線通過部113を通って、外気空間140に逃げ出す。
以上より、ロータリ圧縮機10では、カバー内部空間114の圧力が異常になってカバー内部空間114の圧力が上昇しても、カバー内部空間114の気体は、シール非形成部123において外気空間140に逃げることができるので、カバー内部空間114の圧力は短時間で低下する。このように、カバー内部空間114が高圧の冷媒で満たされても、カバー内部空間114の冷媒が逃げるための通路が確保されているので、そのような通路が確保されていないために端子カバー110がケーシング20から外れてカバー内部空間114の冷媒が四方に飛散することが防止される。カバー内部空間114の冷媒が四方に飛散すると、スパーク等によって冷媒が着火して延焼する可能性がある。そのため、安全性の観点から、カバー内部空間114の高圧の冷媒を特定の方向に逃がすための通路が確保されることが好ましい。ロータリ圧縮機10は、端子カバー110とケーシング20との間を完全にシールしないリップシール120を用いることによって、そのような通路を確保することができる。従って、ロータリ圧縮機10は、カバー内部空間114が高圧の冷媒で満たされても、カバー内部空間114の冷媒の飛散を防止できるので、安全性が高い。
(4−2)
ロータリ圧縮機10では、カバー内部空間114の圧力が異常になってカバー内部空間114の圧力が上昇すると、その圧力を受けて、リップシール120のシール側面部122が、端子カバー110のカバー側面部112に向かって押し当てられる。これにより、シール側面部122の外周面122aは、カバー側面部112の内周面112aと接触するので、シール部130がシールされる。
このように、リップシール122は、カバー内部空間114の圧力が変化した場合に、シール部130を迅速にシールするように変形しやすい構造を有している。そのため、カバー内部空間114の圧力が急激に上昇しても、リップシール122はシール部130を短時間でシールできるので、ロータリ圧縮機10は、カバー内部空間114の冷媒の飛散を効果的に防止できる。
(4−3)
ロータリ圧縮機10では、リップシール120は、カバー表面26の外周部を覆うシール底部121と、シール底部121の外周部から立ち上がっているシール側面部122とを有する。そのため、図5に示されるように、リップシール120の断面は、全体としてL字形状を有している。このように、リップシール120は、ゴムによって一体成形するために適している比較的単純な形状を有している。従って、リップシール120の製造コストを抑えることができる。
(4−4)
ロータリ圧縮機10では、図5に示されるリップシール120のシール側面部122の高さHは、3mm以上である。シール側面部122の高さが短すぎる場合、カバー内部空間114の圧力が異常になってもシール側面部122が変形しにくいので、リップシール120は、シール部130を迅速にシールできないおそれがある。そのため、リップシール120のシール側面部122は、圧力を受けて変形してシール部130を短時間でシールするために十分な寸法を有している必要がある。リップシール120のシール底部121およびシール側面部122の厚みが約1mmである場合、シール側面部122の高さHが3mm以上あると、リップシール120は、シール部130を迅速にシールすることができる。従って、ロータリ圧縮機10は、このようなリップシール120を備えることで、カバー内部空間114の圧力が変化してもシール部130がシールされない不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。
(4−5)
ロータリ圧縮機10では、リップシール120は、ゴムによって成形されている。そのため、リップシール120は、カバー内部空間114の圧力が異常となっている間のみ、シール部130をシールする。カバー内部空間114の圧力が異常な状態から正常な状態に戻ると、リップシール120は、元の形に戻り、シール部130をシールしなくなる。すなわち、リップシール120は、シール部130を常にシールしているわけではない。このように、リップシール120は、カバー内部空間114の状態に応じてシール部130をシールするので、シール部130を常にシールしている場合と比較して、時間の経過によるシール性能の低下が抑制される。従って、ロータリ圧縮機10では、リップシール120のシール性能の低下が抑制される。
(5)変形例
本発明の実施形態に対する適用可能な変形例について説明する。
(5−1)変形例A
実施形態では、端子カバー110は、リード線通過部113を有するカバー側面部112を有する。リード線通過部113は、カバー側面部112の下端に形成されている切り欠き部である。
しかし、リード線通過部113は、電源端子80と外部電源とを接続するリード線が通過できるのであれば、カバー側面部112の下端に形成されている切り欠き部でなくてもよい。具体的には、リード線通過部113は、端子カバー110に形成される孔である開口部であってもよい。例えば、カバー側面部112に、リード線通過部113としての開口部が形成されてもよい。
図8は、本変形例における端子カバー110の外観図である。この端子カバー110では、カバー側面部112に、開口部であるリード線通過部113が形成されている。この場合、カバー内部空間114の圧力が異常になると、カバー内部空間114の高圧の冷媒は、シール非形成部123の位置において、カバー側面部112と上面部220との間の隙間を通って、外気空間140に逃げるか、開口部であるリード線通過部113を通って、外気空間140に逃げる。
なお、開口部であるリード線通過部113は、カバー上面部111に形成されてもよく、また、カバー上面部111およびカバー側面部112の両方にまたがるように形成されてもよい。
(5−2)変形例B
実施形態では、図6に示されるように、リップシール120は、1つのシール非形成部123を有している。すなわち、リップシール120のシール側面部122は、シール底部121の外縁121aに沿って連続している。しかし、リップシール120は、複数のシール非形成部123を有してもよい。すなわち、リップシール120のシール側面部122は、シール底部121の外縁121aに沿って連続していなくてもよい。
図9は、図6と同様の、本変形例におけるリップシール120の上面図である。このリップシール120は、複数のシール非形成部123を有している。シール側面部122は、シール底部121の外縁121aに沿ってシール非形成部123によって分割されている。このリップシール120を用いる場合、カバー内部空間114の圧力が異常になると、カバー内部空間114の高圧の冷媒は、複数のシール非形成部123において外気空間140に逃げることができる。従って、このリップシール120を用いることで、カバー内部空間114の高圧の冷媒を複数の特定の方向に逃がすための通路を確保することができる。
(5−3)変形例C
実施形態では、リップシール120は、シール底部121およびシール側面部122から構成され、ゴムによって一体成形されている部材である。しかし、カバー内部空間114の圧力が異常になった場合に、シール側面部122が変形してシール部130がシールされれば、リップシール120の構成は、実施形態のものに限られない。
例えば、シール底部121およびシール側面部122は、それぞれ別の部材であってもよい。例えば、シール底部121が、プラスチック等の非弾性部材で成形され、シール側面部122が、ゴム等の弾性部材で成形されてもよい。この場合、シール底部121とシール側面部122とを互いに接着することで、リップシール120が組み立てられてもよい。
また、実施形態において、リップシール120は、ゴムで成形されているが、他の弾性部材によって成形されてもよい。例えば、リップシール120は、樹脂で成形されてもよい。同様に、シール底部121およびシール側面部122が、それぞれ別の部材である場合でも、シール側面部122は、ゴム以外の弾性部材で成形されてもよい。例えば、シール底部121が、プラスチック等の非弾性部材で成形され、シール側面部122が、樹脂で成形されてもよい。
(5−4)変形例D
実施形態では、図6に示されるように、シール部長さL4は、通過部除外長さL3の70%以上である。しかし、シール部長さL4は、さらに、通過部除外長さL3の90%以下であることが好ましい。すなわち、リード線通過部113の部分を除いて、リップシール120は、端子カバー110とケーシング20との間の大部分をシールするが、端子カバー110とケーシング20との間を完全にシールしないことが好ましい。これにより、リード線通過部113の他にも、カバー内部空間114の高圧の冷媒を逃がすための通路(シール非形成部123)が確保される。そのため、本変形例の構成は、安全性の観点から好ましい。
(5−5)変形例E
実施形態では、図5に示されるように、端子カバー110は、カバー上面部111と、カバー側面部112とを有する。カバー上面部111は、平面視において略方形であるので、端子カバー110は、全体として、略直方体形状を有している。
しかし、端子カバー110の形状は、実施形態のものに限られない。例えば、端子カバー110は、略円柱形状を有してもよい。なお、リップシール120のシール底部121の形状は、端子カバー110によって覆われるカバー表面26の形状に合わせられる。例えば、端子カバー110が略円柱形状である場合、リップシール120のシール底部121の形状は、略円形である。
(5−6)変形例F
実施形態では、図1に示されるように、端子カバー110は、ケーシング20の蓋部22の上面部220に取り付けられている。しかし、圧縮機の構造によっては、モータ40に接続される電源端子80は、ケーシング20の円筒部21に固定されている場合もある。このような場合でも、円筒部21に固定される電源端子80を保護するために、実施形態の端子カバー110が用いられてもよい。この場合、端子カバー110の内部空間に、実施形態のリップシール120を設置することで、実施形態と同様に、端子カバー110の内部空間の冷媒ガスの飛散を防止する効果を実現することができる。
本発明に係る圧縮機は、端子カバーの内部空間の高圧ガスが四方に飛散することによる不具合の発生を抑制できるので、安全性が高い。そのため、この圧縮機は、冷凍装置等に利用することができる。
10 圧縮機(ロータリ圧縮機)
20 ケーシング
26 カバー表面
26a カバー表面の外縁
30 圧縮機構
40 モータ
80 電源端子
110 端子カバー
113 リード線通過部
113a 重なり部
114 カバー内部空間
120 リップシール
121 シール底部(底部)
122 シール側面部(変形部)
122b シール側面部の端部(変形部の端部)
130 シール部
特開2002−5019号公報

Claims (5)

  1. 流体を圧縮するための圧縮機構(30)と、
    前記圧縮機構を駆動するためのモータ(40)と、
    前記圧縮機構および前記モータを収容するケーシング(20)と、
    前記ケーシングに固定される電源端子(80)と、
    前記ケーシングに取り付けられ、かつ、前記ケーシングの外表面の一部であるカバー表面(26)、および、前記電源端子を覆う端子カバー(110)と、
    前記端子カバーと前記ケーシングとによって囲まれるカバー内部空間(114)に設置されるリップシール(120)と、
    を備え、
    前記電源端子は、前記ケーシングの外部において、前記モータに電力を供給するための外部電源にリード線を介して接続され、
    前記端子カバーは、前記リード線が通過する開口部または切り欠き部であるリード線通過部(113)を有し、
    前記リップシールは、前記カバー内部空間の圧力の変化によって変形して、前記端子カバーと前記ケーシングとの間のシール部(130)をシールし、
    前記シール部は、前記カバー表面の外縁(26a)から、前記リード線通過部と前記外縁とが互いに重なっている重なり部(113a)を除いた部分の70%以上と接する、
    圧縮機(10)。
  2. 前記リップシールは、前記カバー内部空間の圧力の変化によって前記端子カバーに押し当たることで前記シール部をシールする変形部(122)を有する、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記リップシールは、前記カバー表面の外周部を少なくとも覆う底部(121)をさらに有し、
    前記変形部は、前記底部の外周部から立ち上がっている、
    請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記変形部の端部(122b)であって前記カバー表面から最も離れている前記端部と、前記カバー表面との間の距離は、3mm以上である、
    請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記変形部は、弾性体で成形されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の圧縮機。
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