JP2019035339A - 内燃機関の排気浄化装置、及び車両 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置、及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】PMフィルタ中に堆積するPM量の推定精度をより向上させることを可能とする内燃機関の排気浄化装置を提供すること。【解決手段】内燃機関10の排気浄化装置40であって、前記内燃機関10の排気通路30に配設され、排気ガス中に含まれるPMを捕捉するPMフィルタ42と、前記PMフィルタ42を加熱するヒータ42aと、前記エンジン本体10がアイドル状態のときに、前記PMフィルタ42の昇温により前記PMフィルタ42中に堆積するアッシュが粒成長するように、前記ヒータ42aを制御する制御装置44と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、内燃機関の排気浄化装置、及び車両に関する。
一般に、内燃機関の排気通路には、排気ガスに含まれる微粒子状物質(Particulate Matter:PM)を捕集するPMフィルタ等の排気浄化装置が設けられている。
この種のPMフィルタは、捕集できるPM量に上限があるため、PMフィルタ中にPMが堆積した場合には、PMフィルタ中のPMを燃焼除去するフィルタ再生が行われている。
又、PMフィルタにおいては、通常、当該PMフィルタの前後差圧(圧力損失)を検出する差圧センサを用いて、当該PMフィルタ中に堆積したPM量の推定が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2015−172341号公報
ところで、この種のPMフィルタには、車両の走行距離や走行時間が長くなるにつれて、煤成分のPMの堆積だけでなく、排気ガスに含まれるエンジンオイルの成分(例えば、CaSO)に起因するアッシュ(灰状物質)が堆積することが知られている。
かかるアッシュは、燃焼除去するためには800℃以上の高熱が必要となるため、PMを強制再生する際にも除去されず、PMフィルタ中に堆積し続ける。そして、アッシュは、PMフィルタ中に堆積するPMと同様に、圧力損失に影響を与える。加えて、アッシュは、通常、PMフィルタ中において粒径や構造(粒径分布、空隙径分布及び空隙率分布等を表す。以下同じ)がばらついた状態で堆積されており、かかるアッシュのミクロ構造に起因して、圧力損失も変化する。
この点、PMフィルタ中に堆積するPM量を推定する手法として、PMフィルタの前後差圧の検出値を用いる場合、当該PMフィルタ中にPMと共に混在するアッシュに起因して、推定誤差が大きくなりやすいという問題を有する。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、PMフィルタ中に堆積するPM量の推定精度をより向上させることを可能とする内燃機関の排気浄化装置、及び車両を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本開示は、
内燃機関の排気浄化装置であって、
前記内燃機関の排気通路に配設され、排気ガス中に含まれるPMを捕捉するPMフィルタと、
前記PMフィルタを加熱するヒータと、
前記内燃機関がアイドル状態のときに、前記PMフィルタの昇温により前記PMフィルタ中に堆積するアッシュが粒成長するように、前記ヒータを制御する制御装置と、
を備える、内燃機関の排気浄化装置である。
又、他の局面では、
上記の内燃機関の排気浄化装置を備える車両である。
本開示に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、PMフィルタ中に堆積するPM量の推定精度をより向上させることが可能である。
実施形態に係る排気浄化装置を含む車両の構成の一例を示す図 実施形態に係る排気浄化装置のPMフィルタの構成の一例を示す図 実施形態に係る排気浄化装置のPMフィルタの構成の一例を示す図 実施形態に係るECUの動作の一例を示すフローチャート PMフィルタ中に堆積するアッシュの形態の変化を模式的に示す図 PMフィルタ中に堆積するアッシュの形態の変化を模式的に示す図 PMフィルタ中に堆積するアッシュの形態を模式的に示した図
[排気浄化装置の構成]
以下、図1〜図3を参照して、一実施形態に係る排気浄化装置の構成について説明する。
本実施形態では、内燃機関の排気浄化装置の一例として、自己着火式の内燃機関(以下、「ディーゼルエンジン」とも称する)に適用した態様ついて説明する。但し、本実施形態に係る排気浄化装置は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンンジンにも適用し得るのは勿論である。
図1は、本実施形態に係る排気浄化装置40を含む車両1の構成の一例を示す図である。図2、図3は、本実施形態に係る排気浄化装置40のPMフィルタ42の構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る車両1は、エンジン本体10、吸気通路20、排気通路30、エアクリーナ21、ターボチャージャ22、吸気スロットルバルブ23、EGR装置31、及び排気浄化装置40等を含んで構成される。
エンジン本体10は、燃焼室及びインジェクタ(図示せず)等を含んで構成される。エンジン本体10は、燃焼室内で、空気の吸気行程、空気の圧縮行程、燃焼ガスの膨張行程、及び燃焼ガスの排気行程が繰り返し行われることよって、車両1の動力を生成する。
エンジン本体10は、インジェクタやEGR装置31を制御するエンジンECU(図示せず)を有している。そして、エンジンECUは、排気浄化装置40のECU44(詳細は後述)からのフィルタ再生要求に応じて、インジェクタやEGR装置31の運転モードを、PMフィルタ42を強制再生する運転モード又はPMフィルタ42を連続再生する運転モードに切り替え可能に構成されている。
尚、本実施形態に係るエンジン本体10は、4気筒エンジンであり、吸気通路20から吸気マニホルドを介して四つの燃焼室に分岐し、当該四つの燃焼室から排気マニホルドを介して排気通路30に合流する構成となっている。
吸気通路20は、上流側の吸気口20aから新気(空気)を吸入し、エンジン本体10に当該新気を供給する流路である。吸気通路20には、上流側の吸気口20aから燃焼室にかけて、順に、エアクリ−ナ21、ターボチャージャ22のコンプレッサ、及び吸気スロットルバルブ23等が設けられている。
排気通路30は、エンジン本体10から排出される燃焼後の排気ガスを、車両1の外部に排出する流路である。排気通路30には、エンジン本体10から下流側に向かって、順に、EGR装置31、ターボチャージャ22のタービン、及び排気浄化装置40等が設けられている。
排気浄化装置40は、酸化触媒41、PMフィルタ42、差圧センサ43及びECU(Electronic Control Unit)44を含んで構成される。
酸化触媒41は、排気ガス中に含まれる未燃焼燃料の炭化水素や一酸化窒炭素を酸化して除去する。酸化触媒41は、白金や酸化セリウム等の公知の任意の酸化触媒であってよく、例えば、コージェライトや炭化ケイ素等の多孔質セラミックが用いられ、これらに触媒成分を担持して形成されている。
又、酸化触媒41は、排気通路30のPMフィルタ42の上流側に隣接して配設されている。そして、酸化触媒41は、PMフィルタ42を連続再生する際には、排気ガス中のNOxをNO等に変換すると共に、PMを酸化除去するために望ましいレベル(例えば、約300度)まで排気ガス温度を上昇させるようにも機能する。
PMフィルタ42は、排気ガス中に含まれるPMを捕捉する(図2、図3を参照)。PMフィルタ42としては、典型的には、コージェライトや炭化ケイ素の多孔質セラミックが素材として用いられ、PMフィルタ42は、当該多孔質セラミックで形成した捕集壁中を排気ガスが通過するように入口と出口を交互に目封じしたハニカム構造を呈している(ウォールフロータイプとも称される)。
尚、本実施形態に係るPMフィルタ42は、連続再生式のPMフィルタとして、自身の上流側に別体として酸化触媒41を有するものを用いているが、自身の担持体として酸化触媒を有するものを用いてもよい。
PMフィルタ42の多孔質の捕集壁42bには、上記したように、PMに加えて、エンジンオイルの成分(例えば、CaSO)に起因するアッシュが捕集されている。尚、アッシュは、PMフィルタ42の多孔質の捕集壁42bの表面に層状に堆積すると共に(ウォールアッシュとも称される。図3中ではA1で示す)、その一部は下流側の目封じ部分に押し流されて塊状に堆積している(プラグアッシュとも称される。図3中ではA2で示す)。
PMフィルタ42の壁面には、ヒータ42aが配設されている。ヒータ42aは、PMフィルタ42の全体を一様に加熱して、PMフィルタ42中のアッシュの一様な粒成長を促進する(詳細は後述)。ヒータ42aは、例えば、PMフィルタ42の側面に配設された一対の電極部、及び当該一対の電極部と接続された電源部(図示せず)を含んで構成される。ヒータ42aは、電源部から供給する電流を一対の電極部間に通流させることで、PMフィルタ42を抵抗加熱する。
尚、ヒータ42aの加熱方式は、PMフィルタ42自身の電気抵抗を利用した抵抗加熱に代えて、電熱線や赤外線ヒータ等を用いた加熱方式でもよい。但し、ヒータ42aの加熱方式は、短時間でPMフィルタ42の全体を一様に600℃以上まで加熱することを可能とするため、抵抗加熱方式を用いるのが望ましい。
差圧センサ43は、PMフィルタ42の前後差圧を検出する。そして、差圧センサ43は、検出した情報をECU44に送信する。尚、かかる差圧センサ43は、公知のセンサで実現される。
ECU44(本発明の「制御装置」に相当する)は、PMフィルタ42の再生制御等を行う電子制御ユニットであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、及び出力ポート等を含んで構成されている。ECU44は、エンジンECU等の車両1の各部と通信することで、これらを制御したり、これらからデータを受信したりする。
ECU44は、PM量推定部44a、フィルタ再生制御部44b、及びヒータ制御部44cを備えている。
PM量推定部44aは、差圧センサ43の検出信号に基づいて、PMフィルタ42に堆積するPM量を推定する。
PM量推定部44aは、より具体的には、差圧センサ43が示すPMフィルタ42の前後差圧から、PMフィルタ42中に堆積するアッシュにより生ずる圧力損失の予測値を差し引くようにして、PMフィルタ42中に堆積するPMによる圧力損失を算出し、これによって、PMフィルタ42に堆積するPM量を推定する。
PM量推定部44aは、より好適には、後述するヒータ制御部44cで、PMフィルタ42を昇温した直後のタイミングに検出された差圧センサ43の検出信号を用いて、PMフィルタ42に堆積するPM量を推定する。これによって、PMフィルタ42中に堆積するアッシュによる圧力損失分の予測精度を向上させ、より高精度にPMフィルタ42に堆積するPM量を推定することが可能となる。
尚、PMフィルタ42の前後差圧とPMフィルタ42に堆積するPM量との対応関係、及びPMフィルタ42中に堆積するアッシュにより生ずる圧力損失の予測値等は、例えば、予め実験等によって求められ、ECU44等の記憶部(例えば、ROM)等に記憶されている。
フィルタ再生制御部44bは、PMフィルタ42に堆積するPM量の推定値に基づいて、PMフィルタ42の再生時期を判定する。
具体的には、フィルタ再生制御部44bは、PMフィルタ42に堆積するPM量の推定値から、PMフィルタ42の再生時期を判定する。フィルタ再生制御部44bは、PMフィルタ42を再生する際には、例えば、エンジン本体10のエンジンECUに対して制御信号を出力して、エンジン本体10等を連続再生モード又は強制再生モードで運転させることによって、PMフィルタ42の再生を行う。
尚、連続再生モードにおいては、例えば、EGR装置31におけるEGR率を低下させて、エンジン本体10が排出する排気ガスに含有するNOxの量を連続再生前よりも多くしたり、エンジン本体10が排出する排気ガスの温度が200℃以上(例えば、300℃程度)となるように、エンジン本体10のインジェクタを制御したりする。
又、強制再生モードにおいては、例えば、エンジン本体10に対してインジェクタから噴射する燃料噴射量を増加させたり、マルチ噴射を実行させたりして、500℃以上(例えば、600℃程度)まで高温化された排気ガスを排気させる。尚、強制再生モードは、例えば、連続再生モードが長期化している場合等において、実行される。
ヒータ制御部44cは、エンジン本体10がアイドル状態のときに、PMフィルタ42の昇温によりPMフィルタ42中に堆積するアッシュが粒成長するように、ヒータ42aを制御する。尚、この際、ヒータ制御部44cは、より好適には、アッシュを粒成長させる観点から、PMフィルタ42を600℃以上まで昇温する。
より好適には、ヒータ制御部44cは、エンジン本体10がアイドル状態のときであって、且つ、PMフィルタ42に対して連続再生を行っているタイミングである場合に、上記のようにPMフィルタ42を昇温する。
尚、ヒータ制御部44cが基準タイミングとする「アイドル状態のとき」とは、車両1を停止させている状態(無負荷状態)でエンジン本体10を動作させているときを意味する。但し、ヒータ制御部44cは、車両1が完全に停止している状態に限らず、停車直前の減速状態のタイミングや、車両1が停止している状態から発進した直後のタイミングにおいても、PMフィルタ42を昇温してもよい。
尚、PM量推定部44a、フィルタ再生制御部44b及びヒータ制御部44cは、例えば、CPUがROM、RAM等に記憶された制御プログラムや各種データを参照することによって実現される。但し、当該機能は、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア回路によっても実現できることは勿論である。
[排気浄化装置の動作]
次に、図4〜図7を参照して、本実施形態に係る排気浄化装置40の動作について説明する。尚、ここでは、アッシュの形態を制御するための排気浄化装置40の動作についてのみ説明する。
図4は、ECU44の動作の一例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、例えば、PMフィルタ42の連続再生を実行している際に、ECU44のヒータ制御部44cがコンピュータプログラムに従って、所定間隔(例えば、1秒毎)で実行するものである。
ステップS1において、ECU44(ヒータ制御部44c)は、車両1の運転状態を読み出す。
ステップS2において、ECU44(ヒータ制御部44c)は、エンジン本体10(車両1の運転状態)がアイドル状態か否かを判定する。そして、ECU44は、エンジン本体10(車両1の運転状態)がアイドル状態である場合(ステップS2:YES)、続くステップS3の処理を実行する。一方、アイドル状態でない場合(ステップS2:NO)、ECU44は、特に処理を実行することなく、一連の処理を終了する。
ステップS3において、ECU44(ヒータ制御部44c)は、ヒータ42aを制御して、PMフィルタ42を600℃以上まで昇温する。尚、ECU44は、この際、温度センサ(図示せず)を用いてPMフィルタ42の温度を直接測定してもよいし、予め定めた条件(例えば、電極部からPMフィルタ42に出力する電力及び出力時間等)でヒータ42aを制御することで、PMフィルタ42を600℃以上まで昇温してもよい。
ステップS4において、ECU44(ヒータ制御部44c)は、PMフィルタ42を600℃以上まで昇温した状態で、所定時間経過するまで待機する。尚、この際、ECU44は、例えば、10秒間以上、より好適には1分間以上、昇温した状態で待機する。ECU44は、所定時間経過することを待ち受け(ステップS4:NO)、所定時間経過するに応じて(ステップS4:YES)、ステップS5の処理を実行する。
ステップS5において、ECU44(ヒータ制御部44c)は、ヒータ42aによるPMフィルタ42の昇温を終了する。以上のような工程を行って、PMフィルタ42中に堆積するアッシュを略均一なサイズに粒成長させるための一連の工程を終了する。
尚、ECU44(PM量推定部44a)は、例えば、一連の工程の後に取得する差圧センサ43の検出値から、PM量を推定する。
図5、図6は、PMフィルタ42中に堆積するアッシュの形態の変化を模式的に示す図である。
図5A〜図5Cは、本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行うことによる、アッシュの形態変化を時系列に示している。
PMフィルタ42には、まず、PMと共にアッシュが捕集壁42bにウォールアッシュの状態で堆積する。この際、PMとアッシュは、粒子状に捕集壁42bに一体的に付着する(図5A)。
PMフィルタ42を連続再生している際には、捕集壁42b上に堆積するPMは、酸化除去又は燃焼除去され、捕集壁42b上にはアッシュのみが粒子状に堆積した状態となる(図5B)。
本実施形態に係るECU44は、エンジン本体10がアイドル状態となるタイミングで、ヒータ42aを用いて、PMフィルタ42中に堆積するアッシュを加熱する。エンジン本体10がアイドル状態の時には、排気ガスの流量が少なく、加えて、排気ガスの温度が低いことから排気ガスの粘性も小さい。従って、アッシュは、塊状に変形することなく、捕集壁42b上にて一様な粒径及び一様な構造に粒成長することになる(図5C)。尚、図5Cは、かかるアッシュの粒成長が所定時間継続して実行された状態を示す。
一方、図6A〜図6Bは、本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行わない場合における、PMフィルタ42に堆積するアッシュの様子を時系列に示している。
PMフィルタ42には、まず、PMと共にアッシュが捕集壁42bに堆積する(図6A)。
PMフィルタ42は、強制再生や高負荷状態の際に、高温(例えば、500℃程度)の排気ガスに曝される。高温化した排気ガスは、当該排気ガスの粘性や体積流量が大きくなるため、アッシュ同士が塊状に凝集しやすくなる(図6B)。又、この際には、アッシュは、不均一な温度の排気ガスに曝された状態で順次堆積していくため、PMフィルタ42の捕集壁42b上に粒径や構造が不均一な形態で堆積することになる。
図7は、PMフィルタ42中に堆積するアッシュの形態を模式的に示した図である。図7Aは、本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行って形成されるアッシュの形態を表し、図7Bは、本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行っていないときに形成される状態のアッシュの形態を表す。
本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行うことによって、アッシュは、図7Aに示すように、PMフィルタ42の捕集壁42b上に粒径や構造が一様な形態で粒成長する。
尚、本実施形態に係るECU44(ヒータ制御部44c)の制御を行っていない場合には、アッシュは、不均一な温度の排気ガスに曝されるため、図7Bに示すように、PMフィルタ42の捕集壁42b上に粒径や構造が不均一な形態で堆積することになる。
本実施形態に係るECU44(PM量推定部44a)は、アッシュの粒径や構造が一様な形態(図7A)のときに、差圧センサ43にてPMフィルタ42の前後差圧を検出し、PMフィルタ42中に堆積するPM量を推定する。この際には、アッシュに起因する圧力損失を比較的高精度に予測することが可能であり、これによって、本実施形態に係るECU44(PM量推定部44a)は、PMフィルタ42中に堆積するPM量の高精度な推定を実現することができる。
以上のように、本実施形態に係る排気浄化装置40は、アイドル時に(排気ガスの流量が少なく、且つ、排気ガスの粘性が小さい)、ヒータ42aを用いてPMフィルタ42を一様に閾値温度(例えば、600℃)以上まで加熱する構成を有する。
従って、本実施形態に係る排気浄化装置40によれば、PMフィルタ42中に堆積するアッシュを一様な粒径及び一様な構造に粒成長させることが可能である。これによって、PMフィルタ42中のアッシュに起因する圧力損失を高精度に予測することが可能になる。換言すると、これによって、PMフィルタ42の前後差圧の検出値から、PMフィルタ42中に堆積するPM量の推定精度を向上させることができる。
特に、本実施形態に係る排気浄化装置40は、エンジン本体10がアイドル状態のときであって、且つ、PMフィルタ42を連続再生しているタイミングにおいて、ヒータ42aを用いてPMフィルタ42を一様に加熱する構成を有する。これによって、アッシュの周囲に付着していたPMが除去された状態で、アッシュを粒成長させることができるため、PMフィルタ42中に堆積するアッシュをより一様な粒径及び構造に形成することができる。
又、特に、本実施形態に係る排気浄化装置40は、PMフィルタ42の壁部に配設した電極部をヒータ42aとして用いて、抵抗発熱を利用してPMフィルタ42を加熱する。これによって、PMフィルタ42の各部をより一様に加熱することが可能であり、PMフィルタ42中に堆積するアッシュをより一様な粒径及び構造に形成することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
上記実施形態では、ECU44のヒータ制御部44cの一例として、エンジン本体10がアイドル状態のときであって、且つ、PMフィルタ42を連続再生しているタイミングにおいて、PMフィルタ42を昇温する態様を示した。但し、ヒータ制御部44cは、PMフィルタ42を連続再生していないタイミングにおいて、PMフィルタ42を昇温してもよい。この場合であっても、上記実施形態と同様に、アッシュをある程度一様に粒成長させることができる。
又、上記実施形態では、ECU44の構成の一例として、PM量推定部44a、フィルタ再生制御部44b及びヒータ制御部44cの機能が一のコンピュータによって実現されるものとして記載したが、複数のコンピュータによって実現されてもよいのは勿論である。他方、ECU44とエンジンECUの機能を一のECUによって実現してもよいのは勿論である。
又、上記実施形態では、排気浄化装置40の一例として、上流側から酸化触媒41とPMフィルタ42とが順に配設された構成を示したが、当該構成は種々に変形可能である。例えば、連続再生方式を用いない場合には、酸化触媒41等を有しない構成としてもよい。
又、上記実施形態では、内燃機関の排気浄化装置40の一例として、車両に適用する態様を示した。しかしながら、本発明に係る排気浄化装置40は、車両に限らず、船舶や航空機等、その他の内燃機関を備える装置にも適用し得るのは勿論である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本開示に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、PMフィルタ中に堆積するPM量の推定精度をより向上させることが可能である。
1 車両
10 エンジン本体
20 吸気通路
21 エアクリーナ
22 ターボチャージャ
23 吸気スロットルバルブ
30 排気通路
31 EGR装置
40 排気浄化装置
41 酸化触媒
42 PMフィルタ
42a ヒータ
42b 捕集壁
43 差圧センサ
44 ECU

Claims (6)

  1. 車両内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気通路に配設され、排気ガス中に含まれるPMを捕捉するPMフィルタと、
    前記PMフィルタを加熱するヒータと、
    前記内燃機関がアイドル状態のときに、前記PMフィルタの昇温により前記PMフィルタ中に堆積するアッシュが粒成長するように、前記ヒータを制御する制御装置と、
    を備える、内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記制御装置は、前記内燃機関がアイドル状態のときに、前記PMフィルタの温度が600℃以上まで昇温するように、前記ヒータを制御する
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記制御装置は、前記内燃機関がアイドル状態のときであって、且つ、前記PMフィルタに対して連続再生を行っているタイミングである場合、前記PMフィルタの昇温により前記PMフィルタ中に堆積するアッシュが粒成長するように、前記ヒータを制御する
    請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記ヒータは、前記PMフィルタの壁部に配設された少なくとも一対の電極部を有し、当該一対の電極部を介して前記PMフィルタに電流を通流させることにより、前記PMフィルタを加熱する
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記制御装置は、前記PMフィルタの前後差圧と前記PMフィルタ中に堆積するアッシュにより生ずる圧力損失の予測値とに基づいて、前記PMフィルタ中に堆積するPM量を推定する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置を備える車両。


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