JP2019034350A - 板加工用キャリア及び研磨方法 - Google Patents

板加工用キャリア及び研磨方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019034350A
JP2019034350A JP2017155438A JP2017155438A JP2019034350A JP 2019034350 A JP2019034350 A JP 2019034350A JP 2017155438 A JP2017155438 A JP 2017155438A JP 2017155438 A JP2017155438 A JP 2017155438A JP 2019034350 A JP2019034350 A JP 2019034350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
plate processing
metal member
sample
polishing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017155438A
Other languages
English (en)
Inventor
基 永沢
Motoki Nagasawa
基 永沢
英章 粟田
Hideaki Awata
英章 粟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2017155438A priority Critical patent/JP2019034350A/ja
Publication of JP2019034350A publication Critical patent/JP2019034350A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

【課題】研磨時に発生した熱に起因する砥石と接触して熱応力による反り及びたわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる板加工用キャリアを提供する。【解決手段】一実施形態に係る板加工用キャリアは、樹脂製のキャリア本体と、キャリア本体の内部に配置される金属部材とを備える。金属部材には、規則的に配列された複数の貫通穴が設けられる。貫通穴は、金属部材を厚さ方向に貫通する。【選択図】図1

Description

本発明は、板加工用キャリア及び研磨方法に関する。
従来から、板加工用キャリアとして、特開2004−58257号公報(特許文献1)に記載の研磨キャリアが知られている。特許文献1の研磨キャリアは、カーボンナノチューブを含有する鋼製の基材により構成されている。
その他の板加工用キャリアとしては、例えば特開2000−127030号公報(特許文献2)に記載のキャリア材、特開平9−239658号公報(特許文献3)に記載のキャリア及び特開2008−44083号公報(特許文献4)が知られている。
特開2004−58257号公報 特開2000−127030号公報 特開平9−239658号公報 特開2008−44083号公報
上記のとおり、特許文献1に記載の研磨キャリアは、鋼製の基材により構成されている。そのため、特許文献1に記載の研磨キャリアにおいては、研磨時に砥石と接触して発生する熱に起因した熱応力により、反り、たわみが生じるおそれがある。一方、研磨キャリアの剛性が十分でない場合には、加工対象物の研磨後における厚さのばらつきを生じさせるおそれがある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる板加工用キャリア及び研磨方法を提供するものである。
本発明の一態様に係る板加工用キャリアは、樹脂製のキャリア本体と、キャリア本体の内部に配置される金属部材とを備える。金属部材には、規則的に配列された複数の貫通穴が設けられる。貫通穴は、金属部材を厚さ方向に貫通する。
本発明の一態様に係る研磨方法は、加工対象物を板加工用キャリアに保持させる工程と、板加工用キャリアをラップ盤に保持させる工程と、板加工用キャリアをラップ盤が自転及び公転させた状態で加工対象物を研磨する工程とを備える。
板加工用キャリアは、樹脂製のキャリア本体と、キャリア本体の内部にあり、かつ規則的に配列された複数の貫通穴が設けられた金属部材とを備える。キャリア本体には、キャリア本体を厚さ方向に貫通し、かつ加工対象物を保持するワークポケットが設けられる。貫通穴は、金属部材を厚さ方向に貫通する。ラップ盤は、板加工用キャリアが載置される定盤を備える。研磨する工程は、定盤と板加工用キャリアとの間に研削液を供給することによって行われる。
上記によれば、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
実施形態に係る板加工用キャリア1の上面図である。 実施形態に係る板加工用キャリア1の側面図である。 実施形態に係る研磨方法を示す工程図である。 実施形態に係る研磨方法に用いられるラップ盤30の構成を示す模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
まず、本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る板加工用キャリアは、樹脂製のキャリア本体と、キャリア本体の内部に配置される金属部材とを備える。金属部材には、規則的に配列された複数の貫通穴が設けられる。貫通穴は、金属部材を厚さ方向に貫通する。
上記(1)の板加工用キャリアによると、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
(2)上記(1)の板加工用キャリアにおいて、貫通穴の形状は、平面視において、円形、六角形及び三角形から選択される形状を有していてもよい。
上記(2)の板加工用キャリアによると、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
(3)上記(1)又は上記(2)の板加工用キャリアにおいて、隣り合って配列される貫通穴の間隔は、1mm以上3mm以下であってもよい。
上記(3)の板加工用キャリアによると、加工対象物の研磨後における厚みのばらつきをさらに抑制することができる。
(4)上記(1)〜上記(3)の板加工用キャリアにおいて、キャリア本体の厚さは0.1mm以上0.5mm以下であってもよい。
上記(4)の板加工用キャリアによると、加工対象物の研磨後における厚みのばらつきをさらに抑制することができる。
(5)上記(1)〜上記(4)の板加工用キャリアにおいて、貫通穴に外接する円の直径は、平面視において、2mm以上20mm以下であってもよい。
上記(5)の板加工用キャリアによると、加工対象物の研磨後における厚みのばらつきをさらに抑制することができる。
(6)上記(1)〜上記(5)の板加工用キャリアは、曲げ変形率が1パーセント以上5パーセント以下であってもよい。
上記(6)の板加工用キャリアによると、加工対象物の研磨後における厚みのばらつきをさらに抑制することができる。
(7)上記(1)〜上記(6)の板加工用キャリアにおいて、金属部材は、ステンレス鋼、炭素鋼及びチタン合金から選択される材料により構成されていてもよい。
上記(7)の板加工用キャリアによると、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
(8)本発明の一態様に係る研磨方法は、加工対象物を板加工用キャリアに保持させる工程と、板加工用キャリアをラップ盤に保持させる工程と、板加工用キャリアをラップ盤が自転及び公転させた状態で加工対象物を研磨する工程とを備える。板加工用キャリアは、樹脂製のキャリア本体と、キャリア本体の内部にあり、かつ規則的に配列された複数の貫通穴が設けられた金属部材とを備える。キャリア本体には、キャリア本体を厚さ方向に貫通し、かつ加工対象物を保持するワークポケットが設けられる。貫通穴は、金属部材を厚さ方向に貫通する。ラップ盤は、板加工用キャリアが載置される定盤を備える。研磨する工程は、定盤と板加工用キャリアとの間に研削液を供給することによって行われる。
上記(8)の研磨方法によると、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
次に、本発明の実施形態の詳細を、図面を参照して説明する。なお、各図中同一又は相当部分には同一符号を付している。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(実施形態に係る板加工用キャリアの構成)
以下に、実施形態に係る板加工用キャリア1の構成を説明する。図1は、実施形態に係る板加工用キャリア1の上面図である。図2は、実施形態に係る板加工用キャリア1の側面図である。図1及び図2に示すように、実施形態に係る板加工用キャリア1は、キャリア本体10と、金属部材20とを有している。
キャリア本体10は、上面10aと、底面10bと、外周面10cとを有している。底面10bは、上面10aの反対側の面である。外周面10cは、上面10a及び底面10bに連なっている。外周面10cには、歯車10dが設けられている。すなわち、外周面10cには、凹凸形状が形成されている。
キャリア本体10は、厚さT1を有している。厚さT1は、上面10aと底面10bとの間の距離である。厚さT1は、0.1mm以上0.5mm以下であることが好ましい。なお、厚さT1は、実施形態に係る板加工用キャリア1の厚さに相当する。
キャリア本体10は、樹脂製である。キャリア本体10を構成する樹脂は、例えば熱硬化性樹脂である。キャリア本体10を構成する熱硬化性樹脂は、例えばエポキシ樹脂である。キャリア本体10を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよい。キャリア本体10を構成する樹脂は、ガラス繊維、炭素繊維等の強化繊維を含有していてもよい。キャリア本体10を構成する樹脂に含有されている強化繊維は、織物(クロス)となっていてもよい。
キャリア本体10は、平面視において(上面10a及び底面10bに直交する方向からみて)円形形状を有していることが好ましい。キャリア本体10には、ワークポケット11が設けられている。ワークポケット11は、厚さ方向(上面10a及び底面10bに直交する方向)にキャリア本体10を貫通している。ワークポケット11は、平面視において、円形形状を有していることが好ましい。ワークポケット11は、平面視において、キャリア本体10の中心から偏心して設けられていることが好ましい。すなわち、ワークポケット11の平面視における中心とキャリア本体10の平面視における中心とは、互いに一致していないことが好ましい。
金属部材20は、キャリア本体10の内部に配置されている。このことを別の観点からいえば、金属部材20は、キャリア本体10により覆われている。金属部材20は、厚さT2を有している。厚さT2は、上面20aと底面20bとの間の距離である。厚さT2は、厚さT1よりも小さい。厚さT2は、例えば0.05mm以上0.3mm以下である。
金属部材20は、上面20aと、底面20bとを有している。底面20bは、上面20aの反対面である。金属部材20は、上面20aが上面10aと対向するように、キャリア本体10の内部に配置される。
金属部材20には、複数の貫通穴21が設けられている。貫通穴21は、金属部材20を厚さ方向(上面20a及び底面20bに直交する方向)に貫通している。貫通穴21は、平面視において、規則的に配列されている。貫通穴21が平面視において規則的に配列されているとは、隣り合って配置されている貫通穴21同士の平面視における距離が一定となっていることをいう。
金属部材20は、平面視において、例えばハニカム構造を有している。すなわち、貫通穴21は、平面視において六角形形状又は円形形状を有しており、平面視において行列状に配置されており、かつ、ある貫通穴21の行(列)は、当該行(列)に隣接して配置されている貫通穴21の行(列)と貫通穴21の開口径ODの1/2だけ行(列)方向にずれている。なお、貫通穴21の平面視における形状は三角形形状であってもよく、金属部材20は、平面視において、アイソグリッド構造を有していてもよい。
貫通穴21は、平面視において、開口径ODを有している。開口径ODは、平面視において貫通穴21に外接する円の直径である。なお、貫通穴21の平面視における形状が円形である場合、開口径ODは、貫通穴21の直径に一致する。開口径ODは、1mm以上20mm以下であることが好ましい。
金属部材20は、幅W1を有している。幅W1は、隣り合って配置される貫通穴21の間隔である。別の観点からいえば、幅W1は、隣り合って配置される貫通穴21の間に位置する金属部材20の幅である。なお、隣り合って配置される貫通穴21の間に位置する金属部材20の幅が変化する場合には、幅W1は、その最小値によって規定される。幅W1は、1mm以上3mm以下であることが好ましい。
金属部材20は、金属材料により構成されている。金属部材20は、好ましくは、炭素鋼、ステンレス鋼及びチタン合金より選択される材料により構成されている。
実施形態に係る板加工用キャリア1の曲げ変形率は、1パーセント以上5パーセント以下であることが好ましい。板加工用キャリア1の曲げ変形率は、卓上型精密万能試験機AGS−X(島津製作所製)を用いた3点曲げ試験によって測定される曲げ変位量をV(単位:mm)、実施形態に係る板加工用キャリアの厚さをT1(単位:mm)とした場合、{V/(T1+V)}×100により算出される。なお、この3点曲げ試験において、荷重は5N、支点間距離は5mm、試験速度は1mm/minとする。また、この3点曲げ試験は、板加工用キャリア1から幅9mmの試験片を切り出して行う。
(実施形態に係る板加工用キャリアの製造方法)
以下に、実施形態に係る板加工用キャリア1の製造方法を説明する。実施形態に係る板加工用キャリア1の製造方法は、素板作製工程と、打ち抜き工程とを有している。素板作製工程においては、第1に、金属部材20を強化繊維に熱硬化性樹脂が含浸されたプリプレグで挟み込む。素板作製工程においては、第2に、プリプレグにより挟み込まれた金属部材20に対して加熱、加圧を行う。これによって、熱硬化性樹脂が硬化し、板加工用キャリア1の素板が作製される。
打ち抜き工程においては、素板作製工程において作成された板加工用キャリア1の素板に対して打ち抜き加工が行われる。これにより、上記の実施形態に係る板加工用キャリア1の形状が得られる。以上により、実施形態に係る板加工用キャリア1の製造が行われる。
(実施形態に係る研磨方法)
以下に、実施形態に係る研磨方法を説明する。図3は、実施形態に係る研磨方法を示す工程図である。図3に示すように、実施形態に係る研磨方法は、準備工程S1と、研磨工程S2とを有している。
準備工程S1においては、第1に、実施形態に係る板加工用キャリア1に加工対象物Wを保持させる工程が行われる。より具体的には、ワークポケット11に加工対象物Wが挿入されることにより、加工対象物Wが実施形態に係る板加工用キャリア1に保持される。
準備工程S1においては、第2に、加工対象物Wが保持された実施形態に係る板加工用キャリア1がラップ盤30に保持される。図4は、実施形態に係る研磨方法に用いられるラップ盤30の構成を示す模式図である。図4に示すように、ラップ盤30は、下定盤31と、上定盤32と、中心ギア33と、外周ギア34とを有している。中心ギア33は、下定盤31の中心に設けられている。外周ギア34は、下定盤31の外周に設けられている。外周ギア34は、下定盤31の中心側に向いている。加工対象物Wを保持している実施形態に係る板加工用キャリア1は、歯車10dが中心ギア33及び外周ギア34と噛み合い、かつ底面10bが下定盤31と対向するように下定盤31上に載置される。上定盤32は、下定盤31との間で、加工対象物Wを保持している実施形態に係る板加工用キャリア1を挟持している。以上により、加工対象物Wを保持している実施形態に係る板加工用キャリア1が、ラップ盤30に保持される。
研磨工程S2においては、加工対象物Wの研磨が行われる。具体的には、研磨工程S2においては、中心ギア33を回転させることにより、加工対象物Wを保持している実施形態に係る板加工用キャリア1を下定盤31及び上定盤32の間で自転及び公転させる。また、研磨工程S2においては、研削液が下定盤31及び上定盤32の間に供給される。以上により、研磨工程S2において、加工対象物Wの研磨が行われる。
(実施形態に係る板加工用キャリア及び研磨方法の効果)
以下に、実施形態に係る板加工用キャリア1及び実施形態に係る研磨方法の効果について説明する。
上記のとおり、実施形態に係る板加工用キャリア1においては、キャリア本体10が樹脂により構成されている。そのため、キャリア本体10が鋼等の金属材料で構成されている場合と異なり、研磨加工時に砥石と接触して発生する熱に伴う熱応力に起因した反り、たわみ等が生じにくい。
また、実施形態に係る板加工用キャリア1は、金属部材20を有している。そのため、実施形態に係る板加工用キャリア1においては、剛性の向上により、加工対象物Wの研磨後における厚さのばらつきが抑制される。一方で、金属部材20により研磨加工時に発生した熱による金属部材20の膨張は、規則的に配列された複数の貫通穴21によって緩和されるため、実施形態に係る板加工用キャリア1が金属部材20を有することにより、研磨加工時に砥石と接触して発生した熱に起因した熱応力による板加工用キャリア1の反り、たわみが生じにくい。以上により、実施形態に係る板加工用キャリア1及び実施形態に係る研磨方法によると、研磨時に砥石と接触して発生した熱に起因する熱応力による板加工用キャリアの反り、たわみを抑制しつつ、加工対象物の研磨加工後における厚さのばらつきを抑制することができる。
(曲げ試験及び研磨試験)
以下に、実施形態に係る板加工用キャリア1に対する曲げ試験及び実施形態に係る板加工用キャリア1を用いた研磨試験の結果を説明する。
<サンプル>
上記の曲げ試験及び研磨試験に供したサンプルを表1に示す。サンプル1〜サンプル7及びサンプル10は、正六角形形状の貫通穴21が平面視において規則的に設けられた金属部材20を有している。なお、サンプル8は、貫通穴21が設けられていない金属部材20を有している。また、サンプル9は、金属部材20を有していない(サンプル9は、キャリア本体10のみで構成されている)。
表1に示すように、サンプル1が有する金属部材20に設けられた貫通穴21の開口径ODは、2mmである。サンプル2〜サンプル5及びサンプル7が有する金属部材20に設けられた貫通穴21の開口径ODは、20mmである。サンプル6が有する金属部材20に設けられた貫通穴21の開口径ODは、30mmである。サンプル10が有する金属部材20に設けられた貫通穴21の開口径ODは、1.5mmである。サンプル1及びサンプル2が有する金属部材20の幅W1は、1.5mmである。サンプル3が有する金属部材20の幅W1は、3mmである。サンプル4及びサンプル5が有する金属部材20の幅W1は、1mmである。サンプル6が有する金属部材20の幅W1は、0.5mmである。サンプル7が有する金属部材20の幅W1は、5mmである。サンプル10が有する金属部材20の幅W1は、0.8mmである。
サンプル1、サンプル2及びサンプル6の厚さT1は、0.5mmである。サンプル3、サンプル4及びサンプル5の厚さT1は、0.1mmである。サンプル7の厚さT1は、0.08mmである。サンプル8及びサンプル9の厚さT1は、0.1mmである。サンプル10の厚さT1は、0.6mmである。
サンプル1〜サンプル3、サンプル6〜サンプル8及びサンプル10の金属部材20を構成する材料は、ステンレス鋼である。サンプル4の金属部材20を構成する材料は、炭素鋼である。サンプル5の金属部材20を構成する材料は、チタン合金である。
Figure 2019034350
<研磨試験方法>
研磨試験における加工対象物Wとして、厚さが1mm、直径8インチ(約200mm)の窒化アルミニウム(AlN)板が用いられた。研磨は、浜井産業製ラップ盤16BF及びナノテム製砥石(#600のダイヤモンド、多孔質砥石を含む)を用いて、面圧200g/cm、水圧10kPaの条件で、30分間行った。
研磨後における加工対象物Wの厚さのばらつきは、マイクロメータにより、加工対象物Wの厚さを中央及び端部4点(合計5点)において測定し、その最小値と最大値の差から算出した。加工対象物Wの表面粗さは、光学干渉計(キヤノン製Zygo New View 7100)を用いて算術平均粗さ(Ra)、断面曲線の最大谷深さ(Pv)として測定した。
<曲げ試験結果及び研磨試験結果>
表2に、曲げ試験結果及び研磨試験結果を示す。
Figure 2019034350
表2に示すように、サンプル1〜サンプル5、サンプル6、サンプル7及びサンプル10の曲げ変形率は、0.5パーセント以上8.2パーセント以下の範囲内にあった。サンプル1〜サンプル5の曲げ変形率は、1.5パーセント以上3.6パーセント以下の範囲内にあった。また、サンプル8及びサンプル9の曲げ変形率は、10.4パーセント以上の範囲内にあった。
表2に示すように、サンプル1〜サンプル5、サンプル6、サンプル7及びサンプル10を用いて研磨した加工対象物Wの厚さのばらつきは、54μm以下の範囲内にあった。サンプル1〜サンプル5を用いて研磨した加工対象物Wの厚さのばらつきは、10μm以下の範囲内にあった。サンプル1〜サンプル5、サンプル6、サンプル7及びサンプル10を用いて研磨した加工対象物Wの表面における算術平均粗さは、572nm以下の範囲内にあった。サンプル1〜サンプル5を用いて研磨した加工対象物Wの表面における算術平均粗さは、411nm以下の範囲内にあった。
表2に示すように、サンプル1〜サンプル5、サンプル6、サンプル7及びサンプル10を用いて研磨した加工対象物Wの表面における断面曲線の最大谷深さは、5.9μm以下の範囲内にあった。サンプル1〜サンプル5を用いて研磨した加工対象物Wの表面における断面曲線の最大谷深さは、3.4μm以下の範囲内にあった。
表2に示すように、サンプル8及びサンプル9を用いて研磨を行った加工対象物Wの厚さのばらつきは、84μm以上の範囲内にあった。サンプル8及びサンプル9を用いて研磨を行った加工対象物Wの表面における算術平均粗さは、752nm以上の範囲内にあった。サンプル8及びサンプル9を用いて研磨を行った加工対象物Wの表面における断面曲線の最大谷深さは、7.9μm以上の範囲内にあった。
サンプル1〜サンプル5、サンプル6、サンプル7及びサンプル10における試験結果と、サンプル8及びサンプル9における試験結果との対比から、実施形態に係る板加工用キャリア1が規則的に配列された貫通穴21が設けられた金属部材20を有することにより、加工対象物Wの研磨後における厚さのばらつき及び表面粗さが改善されることが実験的に示された。
また、サンプル1〜サンプル5における試験結果と、サンプル6、サンプル7及びサンプル10における試験結果との対比から、幅W1が1mm以上3mm以下である場合、厚さT1が0.1mm以上0.5mm以下の場合、開口径ODが2mm以上20mm以下である場合、及び曲げ変形率が1パーセント以上5パーセント以下の場合には、加工対象物Wの研磨後における厚さのばらつき及び表面粗さがさらに改善されることが実験的に示された。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 板加工用キャリア
10 キャリア本体
10a 上面
10b 底面
10c 外周面
10d 歯車
11 ワークポケット
20 金属部材
20a 上面
20b 底面
21 貫通穴
30 ラップ盤
31 定盤
32 上定盤
33 中心ギア
34 外周ギア
OD 開口径
S1 準備工程
S2 研磨工程
T1,T2 厚さ
W 加工対象物
W1 幅

Claims (8)

  1. 樹脂製のキャリア本体と、
    前記キャリア本体の内部に配置される金属部材とを備え、
    前記金属部材には、規則的に配列された複数の貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記金属部材を厚さ方向に貫通する、板加工用キャリア。
  2. 前記貫通穴は、平面視において、円形、六角形及び三角形から選択される形状である、請求項1に記載の板加工用キャリア。
  3. 隣り合って配列される前記貫通穴の間隔は、1mm以上3mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の板加工用キャリア。
  4. 前記キャリア本体の厚さが0.1mm以上0.5mm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の板加工用キャリア。
  5. 平面視において前記貫通穴に外接する円の直径は、2mm以上20mm以下である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の板加工用キャリア。
  6. 曲げ変形率が1パーセント以上5パーセント以下である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の板加工用キャリア。
  7. 前記金属部材は、ステンレス鋼、炭素鋼及びチタン合金から選択される材料により構成される、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の板加工用キャリア。
  8. 加工対象物を板加工用キャリアに保持させる工程と、
    前記板加工用キャリアをラップ盤に保持させる工程と、
    前記板加工用キャリアを前記ラップ盤が自転及び公転させた状態で前記加工対象物を研磨する工程とを備え、
    前記板加工用キャリアは、
    樹脂製のキャリア本体と、
    前記キャリア本体の内部にあり、かつ規則的に配列された複数の貫通穴が設けられた金属部材とを備え、
    前記キャリア本体には、前記キャリア本体を厚さ方向に貫通し、かつ前記加工対象物を保持するワークポケットが設けられ、
    前記貫通穴は、前記金属部材を厚さ方向に貫通し、
    前記ラップ盤は、
    前記板加工用キャリアが載置される定盤を備え、
    前記研磨する工程は、前記定盤と前記板加工用キャリアとの間に研削液を供給することによって行われる、研磨方法。
JP2017155438A 2017-08-10 2017-08-10 板加工用キャリア及び研磨方法 Pending JP2019034350A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017155438A JP2019034350A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 板加工用キャリア及び研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017155438A JP2019034350A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 板加工用キャリア及び研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019034350A true JP2019034350A (ja) 2019-03-07

Family

ID=65636312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017155438A Pending JP2019034350A (ja) 2017-08-10 2017-08-10 板加工用キャリア及び研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019034350A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5910041A (en) Lapping apparatus and process with raised edge on platen
US6120352A (en) Lapping apparatus and lapping method using abrasive sheets
US5967882A (en) Lapping apparatus and process with two opposed lapping platens
US6048254A (en) Lapping apparatus and process with annular abrasive area
RU2368486C2 (ru) Автоматический способ полировки для механических деталей из титана или титанового сплава
KR102413618B1 (ko) 워크피스를 성형 및 마무리하는 방법
WO2006115039A1 (ja) 両面研磨装置用キャリア及びこれを用いた両面研磨装置並びに両面研磨方法
KR102389491B1 (ko) 양면연마장치용 캐리어 및 양면연마장치 그리고 양면연마방법
JP6371310B2 (ja) 研削又は研磨処理用キャリア、研削又は研磨処理用キャリアの製造方法、及び磁気ディスク用基板の製造方法
CN105189045B (zh) 工件的研磨装置
JP5780719B2 (ja) 研磨工具、光学素子の製造方法及び光学素子成形用金型の製造方法
JP2015035245A (ja) ガラス基板用キャリア、磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、及び、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
CN110052955A (zh) 载体的制造方法及晶圆的双面研磨方法
JP2019034350A (ja) 板加工用キャリア及び研磨方法
WO2018043054A1 (ja) ドレッサー
JP5861451B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、および、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP6177603B2 (ja) 研削/研磨用キャリア及び基板の製造方法
JP2019034349A (ja) 板加工用キャリア及び研磨方法
JP5353410B2 (ja) 被研磨物キャリア及び研磨製品の製造方法
JP7018292B2 (ja) キャリアおよび当該キャリアを用いた基板の製造方法
JP7046495B2 (ja) 保持具及び保持具の製造方法
CN109454548B (zh) 两面研磨装置用的被研磨物保持用游星轮
JP6695318B2 (ja) 円盤状ガラス基板の製造方法、薄板ガラス基板の製造方法、導光板の製造方法及び円盤状ガラス基板
WO2018193758A1 (ja) ウェーハの両面研磨方法および両面研磨装置
JP2015123553A (ja) キャリア、キャリアの製造方法、および磁気ディスク用ガラス基板の製造方法