JP2019031124A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】リクライナが取り付けられたバックフレームのねじり強度を高められる乗物用シートを提供する。
【解決手段】本開示の一態様は、シートクッションと、シートクッションに対して揺動可能なシートバックとを備える乗物用シートである。乗物用シートは、シートバックの骨格を構成すると共に、シート幅方向に離間して配置される第1サイドフレーム及び第2サイドフレームを有するバックフレームと、バックフレームのシート前後方向の揺動角度を調節するように構成されると共に、第1サイドフレーム及び第2サイドフレームのうち少なくとも第1サイドフレームに取り付けられた少なくとも1つのリクライナと、シート幅方向に延伸すると共に、第1サイドフレームと第2サイドフレームとを連結するパイプと、第1サイドフレーム及び第2サイドフレームのうち少なくとも第1サイドフレームにパイプを接合する少なくとも1つのブラケットと、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】本開示の一態様は、シートクッションと、シートクッションに対して揺動可能なシートバックとを備える乗物用シートである。乗物用シートは、シートバックの骨格を構成すると共に、シート幅方向に離間して配置される第1サイドフレーム及び第2サイドフレームを有するバックフレームと、バックフレームのシート前後方向の揺動角度を調節するように構成されると共に、第1サイドフレーム及び第2サイドフレームのうち少なくとも第1サイドフレームに取り付けられた少なくとも1つのリクライナと、シート幅方向に延伸すると共に、第1サイドフレームと第2サイドフレームとを連結するパイプと、第1サイドフレーム及び第2サイドフレームのうち少なくとも第1サイドフレームにパイプを接合する少なくとも1つのブラケットと、を備える。
【選択図】図3
Description
本開示は、乗物用シートに関する。
車両等に配置される乗物用シートには、シートクッションに対しシートバックをシート前後方向に揺動してリクライニングさせるリクライナが設けられる。リクライナは、シートバックの骨格を構成するバックフレームのサイドフレームに取り付けられる。
一方で、バックフレームのねじりに対する強度を高めるために、バックフレームの下方において、パネルの替わりにパイプを2つのサイドフレームの間に配する構成が知られている(特許文献1参照)。このパイプは溶接によってサイドフレームに接合される。
上述のリクライナは、サイドフレームに溶接によって取り付けられる。そのため、リクライナを備えるシートでは、サイドフレームのリクライナの取り付け部分に溶接痕が存在し、上述のパイプがサイドフレームに溶接できない場合がある。
本開示の一局面は、リクライナが取り付けられたバックフレームのねじり強度を高められる乗物用シートを提供することを目的としている。
本開示の一態様は、シートクッション(2)と、シートクッション(2)に対して揺動可能なシートバック(3)とを備える乗物用シート(1)である。乗物用シート(1)は、シートバック(3)の骨格を構成すると共に、シート幅方向に離間して配置される第1サイドフレーム(5A)及び第2サイドフレーム(5B)を有するバックフレーム(5)と、バックフレーム(5)のシート前後方向の揺動角度を調節するように構成されると共に、第1サイドフレーム(5A)及び第2サイドフレーム(5B)のうち少なくとも第1サイドフレーム(5A)に取り付けられた少なくとも1つのリクライナ(6,7)と、シート幅方向に延伸すると共に、第1サイドフレーム(5A)と第2サイドフレーム(5B)とを連結するパイプ(8)と、第1サイドフレーム(5A)及び第2サイドフレーム(5B)のうち少なくとも第1サイドフレーム(5A)にパイプ(8)を接合する少なくとも1つのブラケット(9,10)と、を備える。
このような構成によれば、パイプ(8)がブラケット(9,10)を介してリクライナ(6,7)が取り付けられたサイドフレーム(5A,5B)に接合されるので、リクライナ(6,7)の溶接痕を避けつつ、パイプ(8)を取り付けることができる。その結果、リクライナ(6,7)を設けつつ、バックフレーム(5)のねじれ強度を高めることができる。
本開示の一態様は、少なくとも1つのリクライナ(6,7)としての第1リクライナ(6)及び第2リクライナ(7)と、少なくとも1つのブラケット(9,10)としての第1ブラケット(9)及び第2ブラケット(10)と、パイプ(8)の内側に配置されるロッド(11)と、をさらに備えてもよい。また、第1ブラケット(9)は、第1リクライナ(6)が取り付けられた第1サイドフレーム(5A)にパイプ(8)を接合してもよい。第2ブラケット(10)は、第2リクライナ(7)が取り付けられた第2サイドフレーム(5B)にパイプ(8)を接合してもよい。第1リクライナ(6)及び第2リクライナ(7)は、バックフレーム(5)の揺動がロックされたロック状態と、ロックが解除されたロック解除状態とを切り替えるように構成されたロック部材(6B)をそれぞれ有してもよい。ロッド(11)は、第1リクライナ(6)及び第2リクライナ(7)のロック部材(6B)同士を連結してもよい。このような構成によれば、ロッド(11)によって2つのリクライナ(6,7)の操作を同期することができる。また、パイプ(8)によって、寸法誤差等による左右のリクライナ(6,7)の同期ずれに起因するバックフレーム(5)のねじれを抑制できる。
本開示の一態様では、パイプ(8)の中心軸と、ロッド(11)の中心軸とは重なっていてもよい。このような構成によれば、左右のリクライナ(6,7)の同期ずれに起因するバックフレーム(5)のねじれをより確実に抑制できる。
本開示の一態様では、少なくとも1つのブラケット(9,10)は、1つの部材で構成されてもよい。このような構成によれば、部品点数を削減できる。また、ブラケット(9,10)の取り付け時の作業効率が向上する。
本開示の一態様では、少なくとも1つのブラケット(9,10)は、複数のブラケット片(91,92)を有してもよい。このような構成によれば、各部材の寸法誤差を吸収しながらパイプ(8)及びサイドフレーム(5A,5B)にブラケット(9,10)を取り付けられる。また、ブラケット(9,10)の取り付け位置の調整が容易となる。
本開示の一態様は、バックフレーム(5)を揺動させるための揺動力を発生させるスパイラルスプリング(6A)をさらに備えてもよい。スパイラルスプリング(6A)は、第1サイドフレーム(5A)と第2サイドフレーム(5B)との間に配置されると共に、少なくとも1つのブラケット(9,10)にその一端が固定されてもよい。このような構成によれば、スパイラルスプリング(6A)を固定するブラケットを別途設ける必要が無いので、リクライナ(6,7)の部品点数を低減することができる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す乗物用シート1は、シートクッション2と、シートクッション2に対してシート前後方向に揺動可能なシートバック3と、シートクッション2の骨格を構成するクッションフレーム4と、シートバック3の骨格を構成するバックフレーム5とを備える。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す乗物用シート1は、シートクッション2と、シートクッション2に対してシート前後方向に揺動可能なシートバック3と、シートクッション2の骨格を構成するクッションフレーム4と、シートバック3の骨格を構成するバックフレーム5とを備える。
シートクッション2は、着席者の臀部等を支持するための部位である。シートバック3は、着席者の背部を支持するための部位である。
また、乗物用シート1は、図2A,図2Bに示すように、第1リクライナ6と、第2リクライナ7と、2つのスパイラルスプリング6Aと、パイプ8と、第1ブラケット9と、第2ブラケット10と、ロッド11とを備える。
また、乗物用シート1は、図2A,図2Bに示すように、第1リクライナ6と、第2リクライナ7と、2つのスパイラルスプリング6Aと、パイプ8と、第1ブラケット9と、第2ブラケット10と、ロッド11とを備える。
本実施形態の乗物用シート1は、乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、乗物用シート1を乗物(つまり車両)に組み付けた状態における方向を意味する。また、本実施形態では、シート幅方向は、乗物の左右方向に一致し、シート前方は、乗物の前方に一致する。
<バックフレーム>
バックフレーム5は、図1に示すように、第1サイドフレーム5Aと、第2サイドフレーム5Bと、アッパフレーム5Cとを有する。
バックフレーム5は、図1に示すように、第1サイドフレーム5Aと、第2サイドフレーム5Bと、アッパフレーム5Cとを有する。
第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bは、それぞれ上下方向に延びると共に、シート幅方向に離間して配設されるパネル状の部材である。
アッパフレーム5Cは、シート幅方向に延伸し、第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bを連結するパネル状の部材である。
アッパフレーム5Cは、シート幅方向に延伸し、第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bを連結するパネル状の部材である。
<リクライナ>
第1リクライナ6及び第2リクライナ7は、バックフレーム5にクッションフレーム4に対するシート前後方向の揺動角度を調節するための公知の部材(例えばラウンドリクライナ)である。
第1リクライナ6及び第2リクライナ7は、バックフレーム5にクッションフレーム4に対するシート前後方向の揺動角度を調節するための公知の部材(例えばラウンドリクライナ)である。
第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bは、図2A,2Bに示すように、第1リクライナ6及び第2リクライナ7によって、クッションフレーム4(図2A,2B中ではロアプレート4A)に対し揺動可能に連結されている。
第1リクライナ6及び第2リクライナ7は、ロック機構等を有する。
ロック機構は、バックフレーム5の揺動を規制するロック状態と、このロック状態が解除された解除状態とを切り替えるための機構である。第1リクライナ6及び第2リクライナ7は、ロック機構としてロック部材6Bをそれぞれ有する。
ロック機構は、バックフレーム5の揺動を規制するロック状態と、このロック状態が解除された解除状態とを切り替えるための機構である。第1リクライナ6及び第2リクライナ7は、ロック機構としてロック部材6Bをそれぞれ有する。
ロック部材6Bは、後述するロッド11の長手方向(つまりシート幅方向)に平行な軸を中心に回転可能に構成されている。ロック部材6Bは、バックフレーム5の揺動がロックされたロック状態と、ロックが解除されたロック解除状態とを回転により切り替える。ロック部材6Bは、例えば回転カムプレートにより構成される。ロック部材6Bには、後述するロッド11又はヒンジピン12の端部が挿入可能な貫通孔が設けられている。
第1リクライナ6は、図3に示すように、左側の第1サイドフレーム5Aに取り付けられている。具体的には、第1リクライナ6は、バックフレーム固定部6C及びクッションフレーム固定部6Dを有し、バックフレーム固定部6Cが第1サイドフレーム5Aの外側の面に溶接されている。
第1リクライナ6のクッションフレーム固定部6Dは、バックフレーム固定部6Cに対し可動に構成されており、クッションフレーム4の一部であるロアプレート4Aに固定されている。
第2リクライナ7は、図2B及び図3に示すように、バックフレーム5における第1リクライナ6と反対側、つまり右側の第2サイドフレーム5Bに取り付けられている。第2リクライナ7と第2サイドフレーム5Bとの位置関係は、第1リクライナ6と第1サイドフレーム5Aとの位置関係を左右対称にしたものである。
<スパイラルスプリング>
乗物用シート1は、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の回転軸上に揺動力発生機構を有している。搖動力発生機構は、バックフレーム5を揺動させるための力を発生させる機構である。乗物用シート1は、揺動力発生機構として、図3に示すように、2つのスパイラルスプリング6Aを備えている。
乗物用シート1は、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の回転軸上に揺動力発生機構を有している。搖動力発生機構は、バックフレーム5を揺動させるための力を発生させる機構である。乗物用シート1は、揺動力発生機構として、図3に示すように、2つのスパイラルスプリング6Aを備えている。
2つのスパイラルスプリング6Aは、第1サイドフレーム5Aのシート幅方向外側と、第2サイドフレーム5Bのシート幅方向外側とに、それぞれ配置されている。各スパイラルスプリング6Aは、第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bの外側に配置された支持ブラケット6Eに第1端が固定されている。各スパイラルスプリング6Aの第2端は、ロアプレート4Aに固定されている。
<パイプ>
パイプ8は、シート幅方向に延伸する円筒状の部材である。また、パイプ8は、第1サイドフレーム5Aと第2サイドフレーム5Bとを連結する補強材である。
パイプ8は、シート幅方向に延伸する円筒状の部材である。また、パイプ8は、第1サイドフレーム5Aと第2サイドフレーム5Bとを連結する補強材である。
パイプ8は、図3に示すように、その内側に後述するロッド11を収納している。また、パイプ8は、その中心軸がロッド11の中心軸と重なるように(つまり、シート幅方向から視て中心軸が一致するように)配置されている。
パイプ8の内径は、ロッド11の外径よりも大きい。また、パイプ8のシート幅方向の長さは、第1サイドフレーム5Aと第2サイドフレーム5Bとの距離以下である。なお、パイプ8の取り付け作業性を向上する観点及びパイプ8の寸法誤差を吸収する観点から、パイプ8の長さは、第1サイドフレーム5Aと第2サイドフレーム5Bとの距離よりも小さいことが好ましい。
<ブラケット>
第1ブラケット9は、パイプ8の第1端部を第1サイドフレーム5Aの内側の面に接合する板状の部材である。第1ブラケット9は、図2Aに示すように、本体部9Aと、2つの脚部9Bとを有する。本実施形態では、第1ブラケット9は、分離不可能な1つの部材で構成されている。
第1ブラケット9は、パイプ8の第1端部を第1サイドフレーム5Aの内側の面に接合する板状の部材である。第1ブラケット9は、図2Aに示すように、本体部9Aと、2つの脚部9Bとを有する。本実施形態では、第1ブラケット9は、分離不可能な1つの部材で構成されている。
本体部9Aは、板面がシート幅方向と垂直となるように配置される板状の部位である。本体部9Aには、貫通孔が設けられている。貫通孔には、図3に示すように、パイプ8及びロッド11が挿通されている。貫通孔の内径は、パイプ8の外径と一致する。貫通孔の周縁において、パイプ8は第1ブラケット9に溶接されている。このように貫通孔にパイプ8が挿入可能に構成されることで、第1ブラケット9によって、パイプ8の長さの誤差を吸収することができる。
2つの脚部9Bは、本体部9Aの側縁から連続して設けられている。本実施形態では、2つの脚部9Bは、本体部9Aの上側の側縁と下側の側縁とに接続されている。2つの脚部9Bは、それぞれ、本体部9Aから第1サイドフレーム5Aに向かって延伸している。
2つの脚部9Bの先端部は、ロッド11(つまりバックフレーム5の揺動中心軸)から離間する向きに湾曲している。これらの先端部は、それぞれ、溶接によって第1サイドフレーム5Aのシート幅方向における内側の面に固定されている。
第2ブラケット10は、図2Bに示すように、パイプ8の第2端部を第2サイドフレーム5Bの内側の面に接合する板状の部材である。第2ブラケット10の形状は、第1ブラケット9と同じであり、第1ブラケット9と左右対称に配置される。
<ロッド>
ロッド11は、図3に示すように、第1リクライナ6と第2リクライナ7とをバックフレーム5の揺動中心軸方向(つまり、シート幅方向)に連結する管状の剛性部材である。
ロッド11は、図3に示すように、第1リクライナ6と第2リクライナ7とをバックフレーム5の揺動中心軸方向(つまり、シート幅方向)に連結する管状の剛性部材である。
ロッド11は、第1リクライナ6と第2リクライナ7とのロック部材6B同士を連結している。また、ロッド11は、パイプ8の内側に配置されている。ロッド11の中心軸は、パイプ8の中心軸及びバックフレーム5の揺動中心軸と重なっている。なお、ロッド11は、第1ブラケット9及び第2ブラケット10を貫通している。
ロッド11の第1リクライナ6と連結される第1端部11Aは、ロック部材6Bの貫通孔に挿入可能な形状に加工されている。具体的には、第1端部11Aは、プレス等により径方向内側に向かって絞るように変形されている。第1端部11Aは、ロック部材6Bを回転可能なようにロック部材6Bに挿入されている。
一方、ロッド11の第1端部11Aと反対側の第2端部11Bには、ヒンジピン12が連結されている。ヒンジピン12は、第2リクライナ7のロック部材6Bを回転可能なようにロック部材6Bの貫通孔に挿入されている。ヒンジピン12の端部は、ロッド11の第2端部11B内部に挿入され、径方向のかしめによってロッド11と固定されている。
ロッド11の第1端部11A及びヒンジピン12のうちの一方には、リクライナ用の操作レバーが取り付けられている。この操作レバーは、ロッド11を介して、第1リクライナ6及び第2リクライナ7のロック部材6Bを同時に回転させ、ロック状態を切り替えるように構成されている。
ロッド11は、例えば以下の手順で取り付けられる。まず、バックフレーム5に固定する前のパイプ8にロッド11を挿通する。次に、パイプ8に挿通された状態で、ロッド11の第1端部11Aを第1リクライナ6のロック部材6Bに挿入する。その後、パイプ8を第1端部11A側に移動させることでロッド11の第2端部11Bを露出する。この状態で、第2端部11Bとヒンジピン12とをかしめる。かしめ後、ヒンジピン12を第2リクライナ7のロック部材6Bに固定する。その後、パイプ8を第1ブラケット9及び第2ブラケット10を介してバックフレーム5に固定する。
なお、先に第1ブラケット9及び第2ブラケット10を、第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bにそれぞれ溶接しておいてから、パイプ8に溶接してもよい。
[1−2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)パイプ8が、第1ブラケット9及び第2ブラケット10を介して、第1リクライナ6及び第2リクライナ7が取り付けられた第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bに接合されるので、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の溶接痕を避けつつ、パイプ8を取り付けることができる。その結果、第1リクライナ6及び第2リクライナ7を設けつつ、バックフレーム5のねじれ強度を高めることができる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)パイプ8が、第1ブラケット9及び第2ブラケット10を介して、第1リクライナ6及び第2リクライナ7が取り付けられた第1サイドフレーム5A及び第2サイドフレーム5Bに接合されるので、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の溶接痕を避けつつ、パイプ8を取り付けることができる。その結果、第1リクライナ6及び第2リクライナ7を設けつつ、バックフレーム5のねじれ強度を高めることができる。
(1b)ロッド11によって第1リクライナ6及び第2リクライナ7の操作を同期することができる。また、パイプ8によって、寸法誤差等による第1リクライナ6及び第2リクライナ7の同期ずれに起因するバックフレーム5のねじれを抑制できる。
例えば、2つのリクライナの同期ずれによって、片側のリクライナのみがロック解除状態となってバックフレーム5に大きなねじりモーメントが加わっても、サイドフレーム間に連結されたパイプ8によってねじれが抑制される。
(1c)パイプ8の中心軸と、ロッド11の中心軸とが重なっているので、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の同期ずれに起因するバックフレーム5のねじれをより確実に抑制できる。
(1d)第1ブラケット9及び第2ブラケット10がそれぞれ1つの部材で構成されるので、部品点数を削減できる。また、第1ブラケット9及び第2ブラケット10の取り付け時の作業効率が向上する。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態の乗物用シート1において、図4に示すように、スパイラルスプリング6Aが、第1サイドフレーム5Aと第2サイドフレーム5Bとの間に配置されてもよい。具体的には、スパイラルスプリング6Aは、第1サイドフレーム5Aの内側に配置された第1ブラケット9に第1端が固定されてもよい。
このようにスパイラルスプリング6Aを配置することで、スパイラルスプリング6Aを固定する支持ブラケットを別途設ける必要が無いので、第1リクライナ6及び第2リクライナ7の部品点数を低減することができる。
(2b)上記実施形態の乗物用シート1において、パイプ8の中心軸と、ロッド11の中心軸とは、必ずしも重なる必要はない。ロッド11がパイプ8の内部に収納されていれば、両者の中心軸がずれているものも本開示の一形態に含まれる。
(2c)上記実施形態の乗物用シート1において、第1ブラケット9及び第2ブラケット10は、それぞれ、複数のブラケット片を有してもよい。例えば、図5に示すように、第1ブラケット9をパイプ8に上方から溶接される第1ブラケット片91と、パイプ8に下方から溶接される第2ブラケット片92との組み合わせで構成してもよい。
このように各ブラケットを複数のブラケット片に分割することで、各部材の寸法誤差を吸収しながらパイプ8及び各サイドフレームに第1ブラケット9及び第2ブラケット10を取り付けられる。また、第1ブラケット9及び第2ブラケット10の取り付け位置の調整が容易となる。
(2d)上記実施形態の乗物用シート1において、第1ブラケット9及び第2ブラケット10と各サイドフレームとの溶接個所及び溶接方向は、上述のものに限定されず、任意に設定可能である。
また、パイプ8は、必ずしも第1ブラケット9及び第2ブラケット10を貫通する必要はない。つまり、パイプ8は、第1ブラケット9及び第2ブラケット10の板面に端部が突きあわされた状態で溶接されてもよい。この場合、各ブラケットの貫通孔の径は、パイプ8の外径よりも小さく、かつロッド11の外径よりも大きくされる。
なお、第1ブラケット9及び第2ブラケット10は同一形状でなくてもよい。また、パイプ8及び各サイドフレームへの第1ブラケット9及び第2ブラケット10の取り付け姿勢も左右対称でなくてもよい。
(2e)上記実施形態の乗物用シート1は、サイドフレームの一方のみに取り付けられた1つのリクライナを備えてもよい。この場合では、乗物用シート1は、ロッド11を備える必要はない。また、この場合では、リクライナが取り付けられないサイドフレームにはリクライナの溶接痕が存在しないため、パイプ8を直接サイドフレームに溶接できる。そのため、この場合の乗物用シート1は、リクライナが取り付けられたサイドフレームとパイプとを接合するブラケットのみを備えればよい。
(2f)上記実施形態の乗物用シート1は、乗用車以外の自動車に用いられるシートや、自動車以外の例えば鉄道車両、船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。
(2g)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…乗物用シート、2…シートクッション、3…シートバック、
4…クッションフレーム、4A…ロアプレート、5…バックフレーム、
5A…第1サイドフレーム、5B…第2サイドフレーム、5C…アッパフレーム、
6…第1リクライナ、6A…スパイラルスプリング、6B…ロック部材、
6C…バックフレーム固定部、6D…クッションフレーム固定部、
6E…支持ブラケット、7…第2リクライナ、8…パイプ、9…第1ブラケット、
9A…本体部、9B…脚部、10…第2ブラケット、11…ロッド、
11A…第1端部、11B…第2端部、12…ヒンジピン。
4…クッションフレーム、4A…ロアプレート、5…バックフレーム、
5A…第1サイドフレーム、5B…第2サイドフレーム、5C…アッパフレーム、
6…第1リクライナ、6A…スパイラルスプリング、6B…ロック部材、
6C…バックフレーム固定部、6D…クッションフレーム固定部、
6E…支持ブラケット、7…第2リクライナ、8…パイプ、9…第1ブラケット、
9A…本体部、9B…脚部、10…第2ブラケット、11…ロッド、
11A…第1端部、11B…第2端部、12…ヒンジピン。
Claims (6)
- シートクッションと、前記シートクッションに対して揺動可能なシートバックとを備える乗物用シートであって、
前記シートバックの骨格を構成すると共に、シート幅方向に離間して配置される第1サイドフレーム及び第2サイドフレームを有するバックフレームと、
前記バックフレームのシート前後方向の揺動角度を調節するように構成されると共に、前記第1サイドフレーム及び前記第2サイドフレームのうち少なくとも前記第1サイドフレームに取り付けられた少なくとも1つのリクライナと、
シート幅方向に延伸すると共に、前記第1サイドフレームと前記第2サイドフレームとを連結するパイプと、
前記第1サイドフレーム及び前記第2サイドフレームのうち少なくとも前記第1サイドフレームに前記パイプを接合する少なくとも1つのブラケットと、
を備える、乗物用シート。 - 請求項1に記載の乗物用シートであって、
前記少なくとも1つのリクライナとしての第1リクライナ及び第2リクライナと、
前記少なくとも1つのブラケットとしての第1ブラケット及び第2ブラケットと、
前記パイプの内側に配置されるロッドと、
をさらに備え、
前記第1ブラケットは、前記第1リクライナが取り付けられた前記第1サイドフレームに前記パイプを接合し、
前記第2ブラケットは、前記第2リクライナが取り付けられた前記第2サイドフレームに前記パイプを接合し、
前記第1リクライナ及び前記第2リクライナは、前記バックフレームの揺動がロックされたロック状態と、ロックが解除されたロック解除状態とを切り替えるように構成されたロック部材をそれぞれ有し、
前記ロッドは、前記第1リクライナ及び前記第2リクライナのロック部材同士を連結する、乗物用シート。 - 請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記パイプの中心軸と、前記ロッドの中心軸とは重なっている、乗物用シート。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用シートであって、
前記少なくとも1つのブラケットは、1つの部材で構成される、乗物用シート。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用シートであって、
前記少なくとも1つのブラケットは、複数のブラケット片を有する、乗物用シート。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の乗物用シートであって、
前記バックフレームを揺動させるための揺動力を発生させるスパイラルスプリングをさらに備え、
前記スパイラルスプリングは、前記第1サイドフレームと前記第2サイドフレームとの間に配置されると共に、前記少なくとも1つのブラケットにその一端が固定される、乗物用シート。
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JP (1) | JP2019031124A (ja) |
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2017
- 2017-08-04 JP JP2017151710A patent/JP2019031124A/ja active Pending
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