JP2019031114A - 車両用推進軸 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造によりボルトの締め付け作業時に回転を規制できる車両用推進軸を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る車両用推進軸100は、車両の前後方向に延在し、等速ジョイント3と筒状部材1との間に介在する軸状部材10を備え、軸状部材10の一端部は、小径に形成され、等速ジョイント3と嵌合する小径部11であり、軸状部材10の他端部は、小径部11よりも大径に形成され、筒状部材1と接合する大径部12であり、大径部12の外周面には、外側に突出するフランジ14が形成され、フランジ14には、軸回りの回転を規制するための工具を係止させることが可能な係止部15が形成されていることを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、車両用推進軸に関する。
車体前部にエンジンを搭載する後輪駆動車又は四輪駆動車は、車体前部に搭載された変速装置から車体後部に搭載された終減速装置に動力を伝達するため、前後方向に延びる車両用推進軸(プロペラシャフト)を備える。
このような車両用推進軸は、変速装置と終減速装置との距離が一定でないこと、及び変速装置の出力軸と終減速装置の入力軸との回転中心が同軸上にないことから、両端に十字軸ジョイントや等速ジョイントなどの自在継手が設けられ、そして、その自在継手を介して変速装置及び終減速装置と連結している。
このような車両用推進軸は、変速装置と終減速装置との距離が一定でないこと、及び変速装置の出力軸と終減速装置の入力軸との回転中心が同軸上にないことから、両端に十字軸ジョイントや等速ジョイントなどの自在継手が設けられ、そして、その自在継手を介して変速装置及び終減速装置と連結している。
また、自在継手を変速装置の出力軸(又は終減速装置の入力軸)に連結させるため、自在継手のフランジと出力軸のフランジをボルトで締め付けている。このような構造で伝達される動力は、ボルトの軸力と、フランジにおける回転軸を中心とするピッチサークルダイアと、を乗じたもので決定される。よって、ボルトは、高強度材で形成され、トルクレンチ等によって高いトルクで締め付けられる。
ところで、ボルトの締め付け作業は、一般に、車両をリフトアップした状態、つまり、変速装置の出力軸及び終減速装置の入力軸が空転可能な状態で行われるため、ボルトを締め付けようとすると、車両用推進軸(自在継手)が回転してしまい、作業性が低下する。よって、下記特許文献では、十字軸ジョイントのフランジヨークに係止部を形成し、その係止部に工具を係止させて車両用推進軸の回転を規制する技術が提案されている。
しかしながら、近年、動力伝達系の騒音を低減させるため、十字軸ジョイントよりも等速ジョイントが利用されている。よって、等速ジョイントを備えた車両用推進軸においても、ボルトの締め付け作業時において、車両用推進軸の回転を規制できる構造が望まれている。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、等速ジョイントを備え、簡易な構造によりボルトの締め付け作業時の回転を規制できる車両用推進軸を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用推進軸は、車両の前後方向に延在し、等速ジョイントと筒状部材との間に介在する軸状部材を備え、前記軸状部材の一端部は、小径に形成され、前記等速ジョイントと嵌合する小径部であり、前記軸状部材の他端部は、前記小径部よりも大径に形成され、前記筒状部材と接合する大径部であり、前記大径部の外周面には、外側に突出するフランジが形成され、前記フランジには、軸回りの回転を規制するための工具を係止させることが可能な係止部が形成されていることを特徴とする。
前記発明によれば、係止部に係止させた工具を固定する(工具が回転しないように保持する)ことで車両用推進軸の回転が規制され、ボルトの締め付けの作業性が向上する。
また、係止部は、大径部から外側に突出するフランジに形成されており、比較的径方向外側に位置する。よって、工具により車両用推進軸に作用する固定トルクが比較的大きい。この結果、工具を固定するために必要な力が小さくて済み、作業性が向上する。
また、摩擦圧接により軸状部材の他端部と筒状部材を接合する場合、係止部により軸状部材の回転を規制することが容易となる。さらに、フランジの前面又は後面を押圧することで軸状部材を筒状部材に圧接させることが容易となる。以上から、摩擦圧接を行う場合の作業性が向上する。
また、軸状部材の一端部と等速ジョイントとを嵌合させる場合、フランジの前面又は後面を押圧することで、軸状部材を等速ジョイントに圧入することができ、組み付けの作業性が向上する。
また、係止部は、大径部から外側に突出するフランジに形成されており、比較的径方向外側に位置する。よって、工具により車両用推進軸に作用する固定トルクが比較的大きい。この結果、工具を固定するために必要な力が小さくて済み、作業性が向上する。
また、摩擦圧接により軸状部材の他端部と筒状部材を接合する場合、係止部により軸状部材の回転を規制することが容易となる。さらに、フランジの前面又は後面を押圧することで軸状部材を筒状部材に圧接させることが容易となる。以上から、摩擦圧接を行う場合の作業性が向上する。
また、軸状部材の一端部と等速ジョイントとを嵌合させる場合、フランジの前面又は後面を押圧することで、軸状部材を等速ジョイントに圧入することができ、組み付けの作業性が向上する。
また、前記発明において、前記係止部は、前記フランジの外周に形成され、互いに反対側を向く一対の平面であり、前記係止部は、前記一対の平面を少なくても1つ以上有していてもよい。
また、前記発明において、前記係止部は、前記フランジの外周から互いに径方向外側に突出する一対の突起、又は、前記フランジの外周から径方向内側に窪む一対の凹部
であってもよい。
であってもよい。
また、前記発明において、前から前記筒状部材、前記軸状部材、前記等速ジョイントの順に配置され、前記小径部は、前記大径部よりも後側に位置していることが好ましい。
前記構成によれば、等速ジョイントの前方から等速ジョイントに向って飛散する霧状の泥水やチッピング(小石)は、等速ジョイントの前方に位置するフランジに接触するため等速ジョイントに到達し難く、等速ジョイントが保護される。
本発明によれば、等速ジョイントを備え、簡易な構造によりボルトの締め付け作業時の回転を規制できる車両用推進軸を提供することができる。
次いで、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
また、実施形態では、FF(Front-engine Front-drive)ベースの四輪駆動車に搭載された車両用推進軸(以下「推進軸100」と称する)を例に挙げて説明する。
また、実施形態では、FF(Front-engine Front-drive)ベースの四輪駆動車に搭載された車両用推進軸(以下「推進軸100」と称する)を例に挙げて説明する。
図1に示すように、推進軸100は、フロアパネル(不図示)の下方で車体前部から車体後部に亘って延在し、車体前部の変速装置(不図示)からの動力を車体後部の終減速装置(不図示)に伝達するための軸部材である。
推進軸100は、金属製の円筒状部材である第1推進軸1及び第2推進軸2を備え、前後方向の中間部分で分割された2ピース構造となっている。
また、推進軸100は、第1推進軸1及び第2推進軸2以外に、複数の自在継手(バーフィールド型等速ジョイント3、トリポード型等速ジョイント4、十字軸ジョイント5)と、トリポード型等速ジョイント4の後述するスタブシャフト4aを回転自在に支持する軸受構造体6とを備えている。
推進軸100は、金属製の円筒状部材である第1推進軸1及び第2推進軸2を備え、前後方向の中間部分で分割された2ピース構造となっている。
また、推進軸100は、第1推進軸1及び第2推進軸2以外に、複数の自在継手(バーフィールド型等速ジョイント3、トリポード型等速ジョイント4、十字軸ジョイント5)と、トリポード型等速ジョイント4の後述するスタブシャフト4aを回転自在に支持する軸受構造体6とを備えている。
なお、図1において、軸受構造体6の構成のうちフロアパネルに固定されるブラケットについては図示していない。以下、トリポード型等速ジョイント4、十字軸ジョイント5、バーフィールド型等速ジョイント3の順で説明する。
トリポード型等速ジョイント4は、第1推進軸1と第2推進軸2との間に介在する摺動式の等速ジョイントである。
トリポード型等速ジョイント4は、第1推進軸1の後端に接合されたスタブシャフト4aと、スタブシャフト4aの後端部に設けられた動力伝達部材4bと、第2推進軸2の前端に接合された外輪部材4cと、を備えている。
トリポード型等速ジョイント4は、第1推進軸1の後端に接合されたスタブシャフト4aと、スタブシャフト4aの後端部に設けられた動力伝達部材4bと、第2推進軸2の前端に接合された外輪部材4cと、を備えている。
外輪部材4cは、前方に向かって開口する有底円筒状の金属製の部品である。外輪部材4c内には、スタブシャフト4aの後端部及び動力伝達部材4bが収容されている。外輪部材4cの開口部とスタブシャフト4aとの隙間は、ゴム製のブーツ4dによって封止されている。
外輪部材4cの内周面には、回転軸O方向に延びる3つの摺動溝4eが周方向に等間隔で形成されている。動力伝達部材4bは、周方向に等間隔で配置された3つのローラ4fを有している。この3つのローラ4fのそれぞれは、外輪部材4cの摺動溝4e内で周方向に係合するとともに、軸方向に摺動自在に組み付けられている。
そして、推進軸100に対して回転軸O方向に伸縮するような荷重が作用した場合、ローラ4fが摺動溝4e内を軸方向に摺動又は転動し、第1推進軸1と第2推進軸2とが相対移動するように構成されている。
そして、推進軸100に対して回転軸O方向に伸縮するような荷重が作用した場合、ローラ4fが摺動溝4e内を軸方向に摺動又は転動し、第1推進軸1と第2推進軸2とが相対移動するように構成されている。
十字軸ジョイント5は、第2推進軸と終減速装置の入力軸との間に介在する自在継手である。
十字軸ジョイント5は、終減速装置の入力軸(不図示)と連結するフランジヨーク5aと、第2推進軸2の後端に接合されたスタブヨーク5bと、フランジヨーク5aとスタブヨーク5bを連結する十字軸5cと、を備えている。
フランジヨーク5aのフランジ5dには、前後方向に貫通する貫通孔(不図示)が形成され、この貫通孔内に挿入されたボルトの軸部は、終減速装置の入力軸に形成されたフランジの雌ねじ穴に螺合している。
そして、フランジヨーク5aのフランジ5dは、雌ねじ穴に螺合するボルトに締め付けられ、フランジヨーク5aと終減速装置の入力軸とが連結している。
十字軸ジョイント5は、終減速装置の入力軸(不図示)と連結するフランジヨーク5aと、第2推進軸2の後端に接合されたスタブヨーク5bと、フランジヨーク5aとスタブヨーク5bを連結する十字軸5cと、を備えている。
フランジヨーク5aのフランジ5dには、前後方向に貫通する貫通孔(不図示)が形成され、この貫通孔内に挿入されたボルトの軸部は、終減速装置の入力軸に形成されたフランジの雌ねじ穴に螺合している。
そして、フランジヨーク5aのフランジ5dは、雌ねじ穴に螺合するボルトに締め付けられ、フランジヨーク5aと終減速装置の入力軸とが連結している。
図2に示すように、バーフィールド型等速ジョイント3は、変速装置の出力軸110と第1推進軸1との間に介在する固定式の等速ジョイントである。
バーフィールド型等速ジョイント3は、後方に向って開口する有底筒状の外輪部材3aと、外輪部材3a内に収容された内輪部材3bと、外輪部材3aと内輪部材3bとの間に介在する複数のボール3cと、ボール3cを保持するためのケージ3dと、前端が内輪部材3bに内嵌されたスタブシャフト10と、を備えている。
バーフィールド型等速ジョイント3は、後方に向って開口する有底筒状の外輪部材3aと、外輪部材3a内に収容された内輪部材3bと、外輪部材3aと内輪部材3bとの間に介在する複数のボール3cと、ボール3cを保持するためのケージ3dと、前端が内輪部材3bに内嵌されたスタブシャフト10と、を備えている。
外輪部材3aの外周部には、径方向外側に張り出したフランジ3eが形成されている。
フランジ3eには、前後方向に貫通する貫通孔3fが形成され、この貫通孔3f内に挿入されたボルト120の軸部は、変速装置の出力軸110に形成されたフランジ111の雌ねじ穴112に螺合している。よって、外輪部材3aのフランジ3eはボルト120に締め付けられ、外輪部材3aと変速装置の出力軸110とが連結している。
フランジ3eには、前後方向に貫通する貫通孔3fが形成され、この貫通孔3f内に挿入されたボルト120の軸部は、変速装置の出力軸110に形成されたフランジ111の雌ねじ穴112に螺合している。よって、外輪部材3aのフランジ3eはボルト120に締め付けられ、外輪部材3aと変速装置の出力軸110とが連結している。
外輪部材3aの内周面及び内輪部材3bの外周面には、径方向に湾曲し軸方向に延在する複数の係合溝3g,3hが形成されている。よって、外輪部材3aの回転に伴い各ボール3cが周方向に移動する。そして、ボール3cの一部が係合溝3g,3hに係合することで動力が伝達される。
ケージ3dは、各ボール3cが同一面上に位置するように調整する略円筒状の部材である。ケージ3dは、内輪部材3bの外周面に相対的に揺動自在に配置されている。これにより、外輪部材3aの回転軸と内輪部材3bの回転軸とが屈曲した場合、各ボール3cが外輪部材3aの回転軸と内輪部材3bの回転軸とがなす二等分面上に位置するようになり、等速性を維持しながら動力が伝達される。
スタブシャフト10は、前後方向に延在する軸状部材である。
スタブシャフト10は、前寄りの部位であり内輪部材3b内に挿入可能な径に形成されて比較的小径な小径部11と、後寄りの部位であり第1推進軸1の径と同じ径に形成されて小径部11よりも大径な大径部12と、小径部11と大径部12との間で延在する中間部13と、を備えている。なお、中間部13の径は、小径部11と略同じ径である。
スタブシャフト10は、前寄りの部位であり内輪部材3b内に挿入可能な径に形成されて比較的小径な小径部11と、後寄りの部位であり第1推進軸1の径と同じ径に形成されて小径部11よりも大径な大径部12と、小径部11と大径部12との間で延在する中間部13と、を備えている。なお、中間部13の径は、小径部11と略同じ径である。
小径部11の外周面には、軸スプライン11aが形成され、この軸スプライン11aは、内輪部材3bの内周面に形成された孔スプライン3iに対しスプライン嵌合している。
スタブシャフト10の中間部13及び外輪部材3aには、外輪部材3aの開口部を封止するゴム製のブーツ3jの端部が固定されている。
スタブシャフト10の中間部13及び外輪部材3aには、外輪部材3aの開口部を封止するゴム製のブーツ3jの端部が固定されている。
大径部12は、内部が肉抜きされ、円筒状を呈している。
大径部12の後端は、第1推進軸1の前端と摩擦圧接により接合している。
なお、摩擦圧接は、最初に、摩擦圧接機にスタブシャフト10とスタブシャフト4aと第1推進軸1とを取り付け、スタブシャフト(10,4a)の大径部の端面と第1推進軸1の両端面とを互いに対向させる。そして、スタブシャフト10とスタブシャフト4aを高速で回転させながらスライド移動させ、大径部の端面と第1推進軸1の両端面とを突き合わせる。スタブシャフトを高速回転させて摩擦熱を生成することで大径部の端面と第1推進軸1の両端面とが軟化し、大径部の端面と第1推進軸1の両端面とが接合する。次いで、スタブシャフトの回転を急停止し、摩擦熱が残っている間に、スタブシャフトを第1推進軸1に高い圧力で押し付ける。これにより軟化している不純物を含む部分は径方向に押し出され、スタブシャフト10と第1推進軸1とが強固に接合する。
大径部12の後端は、第1推進軸1の前端と摩擦圧接により接合している。
なお、摩擦圧接は、最初に、摩擦圧接機にスタブシャフト10とスタブシャフト4aと第1推進軸1とを取り付け、スタブシャフト(10,4a)の大径部の端面と第1推進軸1の両端面とを互いに対向させる。そして、スタブシャフト10とスタブシャフト4aを高速で回転させながらスライド移動させ、大径部の端面と第1推進軸1の両端面とを突き合わせる。スタブシャフトを高速回転させて摩擦熱を生成することで大径部の端面と第1推進軸1の両端面とが軟化し、大径部の端面と第1推進軸1の両端面とが接合する。次いで、スタブシャフトの回転を急停止し、摩擦熱が残っている間に、スタブシャフトを第1推進軸1に高い圧力で押し付ける。これにより軟化している不純物を含む部分は径方向に押し出され、スタブシャフト10と第1推進軸1とが強固に接合する。
大径部12の外周面には、外側に突出するフランジ14が形成されている。このフランジ14は、大径部12の前後方向中間部に形成されている。フランジ14の前面14a及び後面14bは、平坦に形成されている。
図3に示すように、フランジ14の外形は、前後方向から視て正六角形状を呈している。つまり、フランジ14の外周面14cは、60度間隔で周方向にずれて配置された6つの平面(第1平面15a−第6平面15f)を備えている。
よって、第1平面15a−第6平面15fのうち互いに反対側を向く面同士は、スパナ50を係止させるための係止部16を構成している。つまり、第1平面15aと第4平面15dは第1係止部16Aを構成し、第2平面15bと第5平面15eは第2係止部16Bを構成し、第3平面15cと第6平面15fは第3係止部16Cを構成している。
よって、第1平面15a−第6平面15fのうち互いに反対側を向く面同士は、スパナ50を係止させるための係止部16を構成している。つまり、第1平面15aと第4平面15dは第1係止部16Aを構成し、第2平面15bと第5平面15eは第2係止部16Bを構成し、第3平面15cと第6平面15fは第3係止部16Cを構成している。
「作用」
以上の構成からなる推進軸100の組み付け工程の一例を説明する。
先ず変速装置および終減速装置が組み付けられた車両をハンガー等によりリフトアップさせる。この状態では、変速装置の出力軸110や終減速装置の入力軸は空転状態にある。リフトアップ状態の車両の下方において、推進軸100は例えばリフタに載置され、該リフタを上昇させることで推進軸100を車両のフロアパネルの下部に位置させる。
以上の構成からなる推進軸100の組み付け工程の一例を説明する。
先ず変速装置および終減速装置が組み付けられた車両をハンガー等によりリフトアップさせる。この状態では、変速装置の出力軸110や終減速装置の入力軸は空転状態にある。リフトアップ状態の車両の下方において、推進軸100は例えばリフタに載置され、該リフタを上昇させることで推進軸100を車両のフロアパネルの下部に位置させる。
次いで、軸受構造体6を介して推進軸100を車体のフロアパネルに取り付ける。次いで、フランジ111のねじ穴112と、フランジ3eの貫通孔3fとを周方向に位相合わせした後、ボルト120により締結する。このときに、スパナ50を係止部16(図3においては第2係止部16B)に係止させてスパナ50を保持する。
これにより、ボルト120をトルクレンチで締め付けた際に推進軸100が回転軸O回りに回転しようとしても、スパナ50によって推進軸100の回転が規制されるため、トルクレンチによるボルト120の締付け作業を迅速に効率良く行うことができる。
これにより、ボルト120をトルクレンチで締め付けた際に推進軸100が回転軸O回りに回転しようとしても、スパナ50によって推進軸100の回転が規制されるため、トルクレンチによるボルト120の締付け作業を迅速に効率良く行うことができる。
次いで、スパナ50が係止部16に係止している状態を保持し、終減速装置の出力軸に対して十字軸ジョイント5のフランジ5dをボルトで締め付ける。この時においても、スパナ50によって推進軸100の回転が規制されるため、ボルトの締め付け作業を迅速に効率良く行うことができる。
ここで、スパナ50が係止する係止部16は、大径部12から径方向外側に突出するフランジ14の外周面14cに形成されている。このため、係止部16をスタブシャフト10の小径部11、大径部12及び中間部13に形成した場合よりも、推進軸100に作用する固定トルクが大きい。よって、スパナ50を保持するための力が小さくて済み、作業性が向上する。
そのほかに、摩擦圧接を行う場合において、スタブシャフト10に係止部16が形成されているため、スタブシャフト10の回り止めが容易となる。また、フランジ14の前面14aを押圧することで、スタブシャフト10を第1推進軸1に高い圧力で押し付けることがで、迅速に効率良く行うことができる。
また、スタブシャフト10の小径部11を内輪部材3bにスプライン嵌合させる場合、フランジ14の後面14bを押圧することで小径部11を内輪部材3bに圧入することができ、迅速に効率良く行うことができる。
また、スタブシャフト10の小径部11を内輪部材3bにスプライン嵌合させる場合、フランジ14の後面14bを押圧することで小径部11を内輪部材3bに圧入することができ、迅速に効率良く行うことができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、実施形態では、一対の平面から構成される係止部16が3つ形成されているが、図4に示すように、本発明は、少なくても係止部17(一対の平面17a,17b)が1つ形成されていればよい。
たとえば、実施形態では、一対の平面から構成される係止部16が3つ形成されているが、図4に示すように、本発明は、少なくても係止部17(一対の平面17a,17b)が1つ形成されていればよい。
また、実施形態の係止部16は、一対の平面から構成されているが、図5に示すように、フランジ14の外周から径方向内側に窪む一対の凹部18a,18bにより係止部18が構成されてもよい。若しくは、特に図示しないが、フランジの外周から径方向外側に突出する一対の突起により構成されてもよい。
また、実施形態では、推進軸100の前部に設けられた等速ジョイント(バーフィールド型等速ジョイント3)のスタブシャフト(軸状部材)10に適用した例を挙げたが、本発明は、第1推進軸1と第2推進軸2との間に介在する等速ジョイント(本実施形態におけるトリポード型等速ジョイント4)のスタブシャフト4aに適用してもよい。このような例によっても車両用推進軸100の回転を規制することができるからである。
若しくは、図6に示すように、推進軸100の後部に等速ジョイント30を設け、この等速ジョイント30のスタブシャフト31の大径部32に本発明を適用してもよい。この例によれば、外輪部材33の開口を塞ぐブーツ34の前方に、スタブシャフト31のフランジ35が位置する。よって、図6の矢印Aで示すように、ブーツ34に向って飛散する霧状の泥水やチッピング(小石)は、フランジ35に接触して向きを変える(矢印B参照)。よって、小石等の接触からブーツ34が保護され、ブーツ34及び等速ジョイント30の耐久性が向上する。
若しくは、図6に示すように、推進軸100の後部に等速ジョイント30を設け、この等速ジョイント30のスタブシャフト31の大径部32に本発明を適用してもよい。この例によれば、外輪部材33の開口を塞ぐブーツ34の前方に、スタブシャフト31のフランジ35が位置する。よって、図6の矢印Aで示すように、ブーツ34に向って飛散する霧状の泥水やチッピング(小石)は、フランジ35に接触して向きを変える(矢印B参照)。よって、小石等の接触からブーツ34が保護され、ブーツ34及び等速ジョイント30の耐久性が向上する。
1 第1推進軸
2 第2推進軸
3 バーフィールド型等速ジョイント
3a 外輪部材
3b 内輪部材
3c ボール
3d ケージ
3e フランジ
3f 貫通孔
3g 係合溝
3i 孔スプライン
3j ブーツ
4 トリポード型等速ジョイント
5 十字軸ジョイント
6 軸受構造体
10 スタブシャフト(軸状部材)
11 小径部
12 大径部
13 中間部
14 フランジ
15(15A,15B,15C) 係止部(第1係止部,第2係止部,第3係止部)
15a−15f 第1平面−第6平面
16,17,18 係止部
17a 平面
18a 凹部
30 等速ジョイント
31 スタブシャフト
32 大径部
33 外輪部材
34 ブーツ
35 フランジ
100 推進軸(車両用推進軸)
O 回転軸
2 第2推進軸
3 バーフィールド型等速ジョイント
3a 外輪部材
3b 内輪部材
3c ボール
3d ケージ
3e フランジ
3f 貫通孔
3g 係合溝
3i 孔スプライン
3j ブーツ
4 トリポード型等速ジョイント
5 十字軸ジョイント
6 軸受構造体
10 スタブシャフト(軸状部材)
11 小径部
12 大径部
13 中間部
14 フランジ
15(15A,15B,15C) 係止部(第1係止部,第2係止部,第3係止部)
15a−15f 第1平面−第6平面
16,17,18 係止部
17a 平面
18a 凹部
30 等速ジョイント
31 スタブシャフト
32 大径部
33 外輪部材
34 ブーツ
35 フランジ
100 推進軸(車両用推進軸)
O 回転軸
Claims (4)
- 車両の前後方向に延在し、等速ジョイントと筒状部材との間に介在する軸状部材を備え、
前記軸状部材の一端部は、小径に形成され、前記等速ジョイントと嵌合する小径部であり、
前記軸状部材の他端部は、前記小径部よりも大径に形成され、前記筒状部材と接合する大径部であり、
前記大径部の外周面には、外側に突出するフランジが形成され、
前記フランジには、軸回りの回転を規制するための工具を係止させることが可能な係止部が形成されていることを特徴とする車両用推進軸。 - 前記係止部は、前記フランジの外周に形成され、互いに反対側を向く一対の平面であり、
前記係止部は、前記一対の平面を少なくても1つ以上有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用推進軸。 - 前記係止部は、前記フランジの外周から径方向外側に突出する一対の突起、又は、前記フランジの外周から径方向内側に窪む一対の凹部であることを特徴とする請求項1に記載の車両用推進軸。
- 前から前記筒状部材、前記軸状部材、前記等速ジョイントの順に配置され、
前記小径部は、前記大径部よりも後側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用推進軸。
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JP2009227028A (ja) * | 2008-03-21 | 2009-10-08 | Hitachi Ltd | プロペラシャフト |
JP2016078721A (ja) * | 2014-10-20 | 2016-05-16 | 株式会社ショーワ | ストッパピース及び軸受装置 |
-
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- 2017-08-04 JP JP2017151467A patent/JP2019031114A/ja active Pending
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