JP2019031027A - 成形同時加飾装置 - Google Patents

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橋本 光宏
Mitsuhiro Hashimoto
光宏 橋本
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Abstract

【課題】成形品に転写される図柄の位置ずれを抑制できる成形同時加飾装置を提供する。【解決手段】成形同時加飾装置10は、固定型22と、固定型22に対して接離可能に配置され、型締めされた状態で固定型22との間に溶融樹脂C1が射出されるキャビティ空間Vを形成する可動型32と、を有する金型20と、基体フィルム42上に保持された位置決めマーク46及び成形樹脂C2に転写される図柄44が、固定型22と可動型32との間に位置するように配置される加飾フィルム40と、固定型22又は可動型32に固定され、位置決めマーク46を撮影可能なカメラ70と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、成形同時加飾装置に関する。
射出成形と同時に成形品に図柄を転写する成形同時加飾装置においては、図柄を成形品の所定の位置に転写するために、図柄が印刷された加飾フィルムを適切な位置に位置合わせする必要がある。例えば下記特許文献1に記載された加飾品の成形方法では、金型と加飾フィルムの供給リールとの間に位置決めセンサーを設けて、加飾フィルムを位置合わせしている。
特開2005−53154号公報
上記特許文献1に記載された加飾品の成形方法では、位置決めセンサーが金型から離れた位置に配置されているため、位置決めセンサーがある位置において加飾フィルムが位置合わせされても、金型に対しては「ずれ」が生じる可能性がある。この場合、成形品に図柄がずれ転写される。
本発明は上記事実を考慮して、成形品に転写される図柄の位置ずれを抑制できる成形同時加飾装置を提供することを目的とする。
請求項1の成形同時加飾装置は、固定型と、前記固定型に対して接離可能に配置され、型締めされた状態で前記固定型との間に樹脂が射出されるキャビティ空間を形成する可動型と、を有する金型と、基体フィルム上に保持された位置決めマーク及び前記樹脂に転写される図柄が、前記固定型と前記可動型との間に位置するように配置される加飾フィルムと、前記固定型又は前記可動型に固定され、前記位置決めマークを撮影可能なカメラと、を備えている。
請求項1の成形同時加飾装置においては、加飾フィルムに位置決めマークが保持されている。そして加飾フィルムは、この位置決めマークが固定型と可動型の間に位置するように配置され、この位置決めマークは固定型又は可動型に固定されたカメラによって撮影される。このため、位置決めマークが金型の所定の位置に配置されているかどうかを、カメラが金型から離れた位置にある場合より近接した位置から確認することができる。
位置決めマークが金型の所定の位置に配置されている場合、加飾フィルムを挟み込んで型締めしキャビティ空間に樹脂を射出することで、図柄が樹脂の所望の位置に転写される。位置決めマークが金型の所定の位置に配置されていない場合、加飾フィルムの配置を調整してから型締めする。このとき、カメラが位置決めマークに近接した位置にあるため、調整精度を高くできる。これにより、成形品に転写される図柄の位置ずれを抑制できる。
請求項2の成形同時加飾装置は、請求項1の成形同時加飾装置において、長尺状に形成された前記加飾フィルムを前記固定型と前記可動型との間に送り出す送り装置と、前記加飾フィルムの送り方向下流側に設けられ、前記加飾フィルムを巻き取る巻取り装置と、を備え、前記位置決めマークは前記固定型と前記可動型との間において前記加飾フィルムの送り方向に沿って複数設けられ、前記カメラは前記位置決めマーク毎に設けられている。
請求項2の成形同時加飾装置においては、位置決めマークが複数設けられ、カメラは位置決めマーク毎に設けられている。このため、位置決めマークが1つの場合と比較して位置決め精度が高い。また複数の位置決めマークは、加飾フィルムの送り方向に沿って設けられている。このため、送り装置や巻取り装置の位置ずれや巻取り装置の巻きずれによる加飾フィルムの位置ずれを検出しやすい。
請求項3の成形同時加飾装置は、請求項1又は請求項2の成形同時加飾装置において、前記固定型のパーティング面には取付け穴が形成され、前記カメラは前記パーティング面から突出しないように前記取付け穴に設置され、前記位置決めマークを正面から撮影する。
請求項3の成形同時加飾装置においては、カメラが位置決めマークを正面から撮影する。このため、カメラが位置決めマークを斜めから撮影する場合と比較して、位置決めマークの撮像の画素数が大きい。これにより、カメラは位置決めマークの正確な位置を捉えることができる。
請求項1に係る成形同時加飾装置によると、成形品に転写される図柄の位置ずれを抑制できる。
請求項2に係る成形同時加飾装置によると、送り装置や巻取り装置を備えた成形同時加飾装置において、成形品に転写される図柄の位置ずれを抑制する効果を高めることができる。
請求項3に係る成形同時加飾装置によると、成形品に転写される図柄の位置決め精度を向上できる。
(A)は本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置を示す立断面図であり、(B)は(A)におけるB−B線矢視図である。 (A)は本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置における加飾フィルムの図柄部分の構成を示す部分拡大断面図であり、(B)は位置決めマーク部分の構成を示す部分拡大断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置において位置決めマークの許容ずれ量をカメラの撮像範囲と共に示した部分拡大平面図であり、(B)は加飾フィルムの送り方向に対して上流側と下流側に設けられた2つの位置決めマークが、何れも送り方向と交わる方向へ許容ずれ量より大きくずれた状態を示す部分拡大平面図であり、(C)は上流側に設けられた位置決めマークが、送り方向と交わる方向へ許容ずれ量より大きくずれた状態を示す部分拡大平面図であり、(D)は下流側に設けられた位置決めマークが、送り方向と交わる方向へ許容ずれ量より大きくずれた状態を示す部分拡大平面図であり、(E)は上流側と下流側に設けられた2つの位置決めマークが、送り方向に沿って許容ずれ量より大きくずれた状態を示す部分拡大平面図であり、(F)は上流側と下流側に設けられた2つの位置決めマークが、送り方向に沿って許容ずれ量より大きくずれ、さらに上流側に設けられた位置決めマークが、送り方向と交わる方向へ許容ずれ量より大きくずれた状態を示す部分拡大平面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置において加飾フィルムが可動型に吸着された状態を示す立断面図であり、(B)は可動型と固定型とを型締めした状態を示す立断面図であり、(C)はキャビティ空間に溶融樹脂を注入した状態を示す立断面図であり、(D)は可動型と固定型とを型開きして図柄が転写された成形樹脂を脱型した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置においてカメラを固定型の側面側に取り付けた変形例を示す立断面図であり、(B)は可動型に加え固定型にも加飾フィルムを設置した変形例を示す立断面図であり、(C)は固定型に加え可動型にもカメラを設置した変形例を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置において可動型に加え固定型にも加飾フィルムを設置し、さらに2つの加飾フィルムを直交させて配置した変形例を示す立断面図である。
(成形同時加飾装置)
本発明の実施形態に係る成形同時加飾装置10は、射出成形と同時に成形品に図柄を転写するためのインモールド成形システムであり、図1(A)、(B)に示すように、固定型22及び可動型32を備えた射出成形用の金型20と、固定型22と可動型32の間に配置された加飾フィルム40と、加飾フィルム40を固定型22と可動型32の間へ送り出す送り装置50と、加飾フィルム40を固定型22と可動型32の間から巻き取る巻取り装置60と、固定型22に固定されたカメラ70と、を備えている。
(金型、カメラ)
金型20は、可動型32を固定型22のパーティング面22Aに対して接離する方向(パーティング面22Aの法線方向)へ移動させることより、型締め状態又は型開き状態にすることができる金型である。なお、図1(A)には型開き状態の金型20が示されている。
固定型22は、パーティング面22Aに凹部24を備えており、図4(C)に示すように、型締め時にはこの凹部24へ射出孔26を通して溶融樹脂C1が射出される。また、図1(A)に示すように、パーティング面22Aには、加飾フィルム40の送り方向Lに沿って2つの取付け穴28が形成されており、この取付け穴28の内部に、カメラ70が取り付けられている。
カメラ70は、固定型22における取付け穴28の内部において、可動型32のパーティング面32A上の定点Pと対向する位置に設けられており、図1(B)及び図3(A)に示すように、カメラ70の撮像範囲70Aの中心と定点Pとが一致するように位置が調整されている。
可動型32は固定型22のパーティング面22Aの法線方向に沿って移動するため、カメラ70の撮像範囲70Aの中心と定点Pとは常に一致する。
カメラ70は射出成形時の熱に耐えられる程度の耐熱性を備えたCCDカメラであり、固定型22のパーティング面22Aから突出しないようにして取付け穴28に固定されている。
図1(A)に示すように、可動型32はパーティング面32Aに凸部34を備えており、型締め時には凸部34と固定型22の凹部24とで囲まれる部分に、図4(B)に示すキャビティ空間Vが形成される。
また、可動型32の凸部34の表面(キャビティ面34A)及びパーティング面32Aには、吸引孔36が開口しており、この吸引孔36から空気を吸引することにより、図4(A)に示すように、加飾フィルム40が、キャビティ面34A及びパーティング面32Aに沿う形状に引き伸ばされて吸着される。
(加飾フィルム)
加飾フィルム40は、透明な基体フィルム42の表面に、成形品(成形樹脂C2、図4(D)参照)に転写される図柄44と、成形品に転写されない位置決めマーク46とが印刷された長尺状の樹脂フィルムであり、送り装置50にセットされた供給ロール40Aから巻き解かれて固定型22と可動型32の間へ供給される。また、固定型22と可動型32の間から、巻取り装置60によって回収ロール40Bへ巻き取られる。
加飾フィルム40は、図柄44及び位置決めマーク46が印刷された面が固定型22のキャビティ面24A及びパーティング面22Aと対向するように設置される。図柄44が固定型22の凹部24におけるキャビティ面24Aと対向する位置に配置された状態で、位置決めマーク46は、固定型22と可動型32との間(図1(A)、(B)に幅Wで示した範囲内)に配置される。
(位置決めマーク、図柄)
図1(B)には、加飾フィルム40が可動型32に対して所定の位置にセットされた状態、すなわち、成形樹脂C2に転写される図柄44が位置ずれしていない状態が示されている。ここに示すように、位置決めマーク46は加飾フィルム40の送り方向Lに沿って複数設けられており、1つの成形樹脂C2に転写される1単位の図柄44に対して、送り方向Lの上流側と下流側の2箇所に設けられている。なお、以下の説明において、送り方向Lの上流側、下流側の位置決めマーク46をそれぞれ位置決めマーク46U、46Dと称す場合がある。
「1単位の図柄44」とは、1つの成形樹脂C2に転写される画像、文字、模様、色彩等及びこれらの組み合わせのことであり、平面的に連続した1つの図柄及び平面的に分断された複数の図柄を含む。また、図1(B)において図柄44は矩形状で示されているが、これは図柄44が設けられる概略の範囲を示すものであり、図柄44の形状及び大きさは、成形樹脂C2に転写されるものであれば特に限定されない。
位置決めマーク46は、加飾フィルム40を可動型32に対して所定の位置に位置決めするためのガイドであり、加飾フィルム40が可動型32に対して所定の位置にセットされた状態では、可動型32のパーティング面32A上の定点Pと重なる位置に配置される。定点Pは、パーティング面32Aから突出する凸部34に対して、加飾フィルム40の送り方向Lの上流側及び下流側に定められた点である。
位置決めマーク46の外形及び柄は、図1(B)及び図3(A)〜(F)に示す矩形状に限らず、十字形、円形、格子状、市松模様など様々なものを適用できる。
図2(A)に示すように、図柄44は基体フィルム42上に剥離層44A、図柄層44B、接着層44Cが重ねられた複数層の構成とされており、接着層44Cが成形樹脂C2に接着することで図柄44が成形樹脂C2に転写される(図4(D)参照)。また、剥離層44Aが基体フィルム42から剥離すると共に、図柄層44Bの保護層となる。
なお、図柄層44Bが基体フィルム42から容易に剥離できるものであれば、剥離層44Aは必ずしも必要ではない。又は、図柄層44Bが成形樹脂C2に容易に接着するものであれば、接着層44Cは必ずしも必要ではない。
一方で位置決めマーク46は、図2(B)に示すように、インクが直接基体フィルム42上に印刷されている。
1単位の図柄44及び2箇所の位置決めマーク46は、図1(B)に示す加飾フィルム40の送り方向Lに沿って繰り返し印刷され、1つの成形樹脂C2を射出成形する度に1単位の図柄44が成形樹脂C2へ転写される。図柄44の転写後、加飾フィルム40は、送り装置50側(送り方向Lの上流側)に印刷された未転写の図柄44が固定型22と可動型32との間に配置されるように、巻取り装置60によって巻き取られる。
(送り装置、巻取り装置)
送り装置50は、可動型32に固定された一対の支持脚52と、支持脚52に固定され、供給ロール40Aが着脱可能とされた軸体54と、を備えている。供給ロール40Aは軸体54を中心に軸回転可能とされており、図示しないモーターによって、加飾フィルム40を図1(A)に矢印M1で示す方向(加飾フィルム40を送り出す方向及び巻き戻す方向)へ、任意の長さだけ移動させることができる。
また供給ロール40Aは、図示しない調整手段により、図1(B)に矢印M2で示す方向(送り方向Lに対して直交する方向)へ移動可能とされており、可動型32に対する加飾フィルム40の位置を調整可能とされている。
巻取り装置60は、可動型32に固定された一対の支持脚62と、支持脚62に固定され、回収ロール40Bが着脱可能とされた軸体64と、を備えている。回収ロール40Bは軸体64を中心に軸回転可能とされており、図示しないモーターによって、加飾フィルム40を図1(A)に矢印N1で示す方向(加飾フィルム40を巻き取る方向及び巻き戻す方向)へ、任意の長さだけ移動させることができる。
また回収ロール40Bは、図示しない調整手段により、図1(B)に矢印N2で示す方向(送り方向Lに対して直交する方向)へ移動可能とされており、可動型32に対する加飾フィルム40の位置を調整可能とされている。
(位置合わせ方法)
図1(B)には、加飾フィルム40が可動型32に対して所定の位置にセットされた状態が示されているが、金型20による成形樹脂C2の成形と、巻取り装置60による加飾フィルム40の巻取りを繰り返すうちに、加飾フィルム40が所定の位置からずれる場合がある。
加飾フィルム40が「所定の位置」にあるとき、2つの位置決めマーク46の中心がそれぞれ、図3Aに示すように、カメラ70の撮像範囲70Aの中心点かつ可動型32の定点Pと一致する状態(二点鎖線で示す位置決めマーク46)又は許容の範囲内でずれた状態(実線で示す位置決めマーク46)とされている。
このずれ量の許容範囲を、x方向(加飾フィルムの送り方向Lと直交する方向)及びy方向(加飾フィルムの送り方向Lに沿った方向)でそれぞれδx、δyとすると、加飾フィルム40が「所定の位置」からずれているとき、図1(B)に示す2つの位置決めマーク46U、46Dの少なくとも一方において、x方向のずれ量がδxより大きいか、y方向のずれ量がδyより大きいか、x方向のずれ量及びy方向のずれ量が共にδx、δyより大きい。
図3(B)〜(F)には、加飾フィルム40が所定の位置からずれているときの、位置決めマーク46U、46Dの状態の例が示されている。例えば図3(B)のように、加飾フィルム40の送り方向Lの上流側にある位置決めマーク46Uと、下流側にある位置決めマーク46Dが共にx方向にずれているとき(ずれ量Δx1>δx、Δx2>δx)、図1(B)に示す供給ロール40Aを矢印M2で示す方向(ずれている方向と反対側、図3(B)では紙面左側。以下同様。)へ移動させ、回収ロール40Bを矢印N2で示す方向に移動させることで、加飾フィルム40が所定の位置に位置合わせされる。
また、図3(C)のように、位置決めマーク46Uのみがx方向にずれているとき(ずれ量Δx>δx)、図1(B)に示す供給ロール40Aを矢印M2で示す方向に移動させることで、加飾フィルム40が所定の位置に位置合わせされる。
また、図3(D)のように、位置決めマーク46Dのみがx方向にずれているとき(ずれ量Δx>δx)、図1(B)に示す回収ロール40Bを矢印N2で示す方向に移動させることで、加飾フィルム40が所定の位置に位置合わせされる。
また、図3(E)のように、位置決めマーク46U、46Dが共にy方向にずれているとき(ずれ量Δy>δy)、例えば図1(B)に示す供給ロール40Aを巻き戻すことで、加飾フィルム40が所定の位置に位置合わせされる。
また、図3(F)のように、位置決めマーク46U、46Dが共にy方向にずれ(ずれ量Δy>δy)、位置決めマーク46Uのみがx方向にずれているとき(ずれ量Δx>δx)例えば図1(B)に示す供給ロール40Aを巻き戻し、さらに供給ロール40Aを矢印M2で示す方向に移動させることで、加飾フィルム40が所定の位置に位置合わせされる。
(成形方法)
成形樹脂C2を成形し同時に図柄44を転写するためには、図4(A)に示すように、まず、可動型32の吸引孔36から空気を吸引し、加飾フィルム40をキャビティ面34A及びパーティング面32Aに密着させる。
次に図4(B)に示すように可動型32を固定型22のパーティング面22Aへ向かって移動させて型締めし、可動型32の凸部34に密着した加飾フィルム40と、固定型22の凹部24とで囲まれるキャビティ空間Vを形成する。
次に図4(C)に示すように、射出孔26からキャビティ空間Vへ溶融樹脂C1を射出し、溶融樹脂C1の硬化後、図4(D)に示すように型開きして成形樹脂C2を脱型する。このとき成形樹脂C2には、加飾フィルム40における基体フィルム42に保持されていた図柄44が転写される。これにより、成形樹脂C2の成形と加飾が同時に行われる。なお、以下の説明においては、図柄44によって加飾された成形樹脂C2を、成形同時加飾樹脂Cと称することがある。
(作用・効果)
本実施形態に係る成形同時加飾装置10においては、図1(A)、(B)に示すように加飾フィルム40に位置決めマーク46が保持(印刷)されている。そして加飾フィルム40は、この位置決めマーク46が固定型22と可動型32の間(図1(A)、(B)に幅Wで示した範囲内)に位置するように配置される。位置決めマーク46は固定型22の取付け穴28に固定されたカメラ70によって撮影されるため、撮影者は、位置決めマーク46が金型20の所定の位置に配置されているかどうかを、確認することができる。
図3(A)に示すように位置決めマーク46が所定の位置に配置されている場合、図4(A)〜(C)に示すように加飾フィルム40を挟み込んで金型20を型締めし、キャビティ空間Vに溶融樹脂C1を射出することで、図4(D)に示すように、脱型後の成形樹脂C2に図柄44が、所望の位置に転写される。
また、図3(B)〜(F)に示すように、位置決めマーク46(位置決めマーク46U、46Dの少なくとも一方)が所定の位置に配置されていない場合、加飾フィルム40の配置を調整してから型締めする。これにより、成形樹脂C2に転写される図柄44の位置ずれを抑制できる。
また、本実施形態に係る成形同時加飾装置10の加飾フィルム40には、固定型22と可動型32の間に配置される範囲ごとに位置決めマーク46が複数設けられ(位置決めマーク46U、46D)、カメラ70は位置決めマーク46U、46Dをそれぞれ撮影できるように設けられている。このため、位置決めマーク46が1つの場合と比較して位置決め精度が高い。
例えば図3(D)に示すように、加飾フィルム40が位置決めマーク46Uを中心として回転するように位置ずれしている場合、位置決めマーク46Dがあることにより、この位置ずれを検出できる。
また、図1(B)に示すように、位置決めマーク46U、46Dは、加飾フィルム40の送り方向Lに沿って設けられている。このため、送り装置50の矢印M2に沿った位置ずれや巻取り装置60の矢印N2に沿った位置ずれ、巻取り装置60の巻きずれによる加飾フィルム40の矢印N2に沿った位置ずれを検出しやすい。
但し、本発明の実施形態はこれに限らず、加飾フィルム40の固定型22と可動型32の間に配置される範囲において、位置決めマーク46は必ずしも複数設ける必要はない。求められる位置決め精度が比較的低い場合や、目視などにより位置決め精度を補完できる場合等は、位置決めマーク46は1つでもよい。
また、本実施形態に係る成形同時加飾装置10においては、図1(A)に示すように、カメラ70が位置決めマーク46を正面から撮影する。このため、カメラ70が位置決めマーク46を斜めから撮影する場合と比較して、位置決めマーク46の撮像の画素数が大きい。これにより、カメラ70は位置決めマーク46の正確な位置を捉えることができる。
なお、本実施形態において、カメラ70は固定型22のパーティング面22Aに形成された取付け穴28に固定されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば図5(A)に示すように、カメラ70は固定型22の側面22Bに設けた保持部材22Dに固定してもよい。このとき、固定型22のパーティング面22A及び側面22Bからそれぞれ法線方向に沿う穴を掘り下げて、それぞれの穴が合致する場所に、反射鏡22Cを設置する。カメラ70は、固定型22の側面22Bから反射鏡22Cを介して、位置決めマーク46を撮影する。
この場合においても、位置決めマーク46を可動型32に対して位置決めできる効果を得られるので、成形樹脂C2に転写される図柄44の位置ずれを抑制できる。なお、図5(A)には後述するガイドローラ56、66が設けられているが、このガイドローラ56、66は必ずしも設ける必要はない。
また、本実施形態においては、図4(A)に示すように加飾フィルム40が可動型32に吸着するように設置され、図4(D)に示すように図柄44が成形樹脂C2の可動型32側の面のみに転写されるものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば図5(B)に示すように、加飾フィルム40は固定型22にも設置できる。この場合、固定型22に設置される加飾フィルム40の図柄44は、可動型32側を向くように配置される。また、固定型22には、加飾フィルム40をパーティング面22A及びキャビティ面24Aへ吸着する吸引孔26Aが設けられる。さらに、溶融樹脂の射出孔26Bは、型締め時に加飾フィルム40が吸着されるキャビティ面24A以外の場所に開口させる。
加飾フィルム40を固定型22側にも設置することで、成形樹脂C2(図4(D)参照)の両側に、図柄44を転写することができる。
基体フィルム42は透明であるため、カメラ70は、固定型22及び可動型32に設置された2つの加飾フィルム40におけるそれぞれの位置決めマーク46を撮影することができる。このため、これらの位置決めマーク46それぞれを、図3(A)に示すカメラ70の撮像範囲70Aに対して適宜位置決めすることで、2つの加飾フィルム40を位置合わせできる。
また、例えば加飾フィルム40の一方が、位置合わせする必要がない図柄44を備えたものや、透明な保護膜等である場合、当該加飾フィルム40については位置決めマーク46を備えないものとすることができる。
なお、加飾フィルム40を固定型22側及び可動型32側に設置する場合、カメラ70は、図5(C)に示すように固定型22及び可動型32の双方に設けてもよい。このようにすることで、2枚の加飾フィルム40それぞれに設けた位置決めマーク46の検出精度を高めることができる。
またさらに、加飾フィルム40を固定型22及び可動型32に設置する実施形態は、2枚の加飾フィルム40を、送り方向が平行になるように設置する実施形態に限らず、図6に示すように、2枚の加飾フィルム40(加飾フィルム40X、40Y)を送り方向が直交するように設置してもよい。
この場合、加飾フィルム40X、40Yの送り方向をそれぞれX方向、Y方向とすると、加飾フィルム40Xにおける位置決めマーク46XはX方向に沿って2箇所設け、加飾フィルム40Yにおける位置決めマーク46YはY方向に沿って2箇所設ける。そして図示しない固定型22には3つのカメラ70を設置する。
これらのカメラ70のうち、2つのカメラ70の撮像範囲70Aには、位置決めマーク46X、46Yの何れかを位置決めし、残りのカメラ70の撮像範囲70Aには、位置決めマーク46X、46Yの双方を位置決めする。これにより、4つの位置決めマーク46を、3つのカメラ70で位置決めできる。
なお、加飾フィルム40を固定型22に設置する場合、可動型32には設置しないこともできる。この場合は、図柄44が成形樹脂C2の固定型22側の面のみに転写される。
また、本実施形態においては図1(A)に示すように、送り装置50の支持脚52及び巻取り装置60の支持脚62はそれぞれ可動型32に固定されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えばこれらの支持脚52、62は、金型20が設置された架台(不図示)などに設置してもよい。このようにしても加飾フィルム40を可動型32に位置決めできる効果を得られる。加飾フィルム40を固定型22に設置する場合についても同様である。
また、本実施形態においては加飾フィルム40を位置決めした後、図4(A)に示すように可動型32の吸引孔36から空気を吸引して加飾フィルム40を可動型32へ吸着固定しているが、本発明の実施形態はこれに限らず、可動型32のパーティング面32Aに対して接離可能に移動する抑えロッドを用いて、加飾フィルム40を可動型32へ固定してもよい。また、この抑えロッドと吸引孔36とを兼用してもよい。加飾フィルム40を固定型22に設置する場合についても同様である。
また、本実施形態における送り装置50及び巻取り装置60においては、図1(A)に示すように供給ロール40Aから、直接、金型20(固定型22と可動型32の間)へ加飾フィルム40が送り出され、金型20から、直接、回収ロール40Bへ加飾フィルム40が巻き取られているが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば図5(A)に示すように、供給ロール40Aと金型20との間にガイドローラ56を介在させ、金型20と回収ロール40Bとの間にガイドローラ66を介在させてもよい。このガイドローラ56、66用いることで、加飾フィルム40を、可動型32のパーティング面32A及びキャビティ面34Aに対して常に平行になるように設置できる。このため位置決め精度が向上する。
さらに、以上説明した実施形態において、カメラ70は可動型32のみに設けてもよいし、図柄44や位置決めマーク46は、基体フィルム42上に印刷する以外の方法、例えば描画やシール貼付などの方法で保持させてもよい。また、可動型32には凸部34が形成されているがこれを凹部としてもよいし、同様に、固定型22の凹部24を凸部としてもよい。可動型32と固定型22の双方に凸部が形成されていなければ、キャビティ空間Vを形成できる。このように、本発明の実施形態は様々な態様で実施することができる。
10 成形同時加飾装置
20 金型
22 固定型
22A パーティング面
26 取付け穴
32 可動型
40 加飾フィルム
42 基体フィルム
44 図柄
46 位置決めマーク
46U 位置決めマーク
46D 位置決めマーク
70 カメラ
50 送り装置
60 巻取り装置
C1 溶融樹脂(樹脂)
C2 成形樹脂(樹脂)
V キャビティ空間

Claims (3)

  1. 固定型と、前記固定型に対して接離可能に配置され、型締めされた状態で前記固定型との間に樹脂が射出されるキャビティ空間を形成する可動型と、を有する金型と、
    基体フィルム上に保持された位置決めマーク及び前記樹脂に転写される図柄が、前記固定型と前記可動型との間に位置するように配置される加飾フィルムと、
    前記固定型又は前記可動型に固定され、前記位置決めマークを撮影可能なカメラと、
    を備えた成形同時加飾装置。
  2. 長尺状に形成された前記加飾フィルムを前記固定型と前記可動型との間に送り出す送り装置と、
    前記加飾フィルムの送り方向下流側に設けられ、前記加飾フィルムを巻き取る巻取り装置と、を備え、
    前記位置決めマークは前記固定型と前記可動型との間において前記加飾フィルムの送り方向に沿って複数設けられ、前記カメラは前記位置決めマーク毎に設けられている、
    請求項1に記載の成形同時加飾装置。
  3. 前記固定型のパーティング面には取付け穴が形成され、
    前記カメラは前記パーティング面から突出しないように前記取付け穴に設置され、前記位置決めマークを正面から撮影する、
    請求項1又は請求項2に記載の成形同時加飾装置。
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