JP2019030850A - アルカリゲネス属菌を用いた廃水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、微生物を用いて好気的に廃水中の窒素およびリンを効率良く処理する技術を提供することである。【解決手段】本発明は、アルカリゲネス属菌を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって廃水の脱窒および脱リンを同時に行う。本発明においては、廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御する。【選択図】なし
Description
本発明は、微生物を用いた廃水処理方法および廃水処理装置に関する。特に本発明は、廃水に含まれる窒素やリンを効率的かつ制御よく除去できるような廃水処理方法および廃水処理装置に関する。
工場や各種処理場などから排出される廃水について、生物学的に処理する方法が知られている。例えば、高濃度のアンモニア態窒素を含む廃水を処理する方法として、廃水に含まれるアンモニア態窒素を硝化菌によって硝酸態窒素または亜硝酸態窒素に酸化してから、無酸素状態において脱窒菌の作用により脱窒する方法が知られている。
しかし、従来の生物学的な処理法は、好気条件下における硝化とその後の嫌気条件下における脱窒とを組み合わせたプロセスであるため、処理に時間がかかり、また、反応装置も大きくならざるを得ない。すなわち、好気条件下における硝化は、炭酸ガスを基質とする反応であるため硝化菌の比増殖速度が遅く(0.05/時間程度)、また、その後の嫌気条件下における反応も遅いため、最終的に脱窒するまでに相当な時間が必要になり、反応槽も大きくする必要がある。
また、高濃度のアンモニア態窒素を含む廃液は、同時にリンを含む場合が多いことが知られている。リンは、化学的な処理によって沈降させることが可能であるものの、生成する沈殿の分離や再利用、廃棄に大きな手間と費用が必要である。廃液に含まれるリンについては、生物学的な脱リン法も知られている。例えば、特許文献1には、嫌気的にポリリン酸を生成させてから好気的にポリリン酸を微生物内に取り込んで脱リンするとともに、窒素成分を硝酸イオンに変換することによる硝化・脱リン法が記載されている。
一般的な微生物は、菌体内に2〜3重量%のリンを含有しているが(菌体内のリン重量/乾燥菌体の重量比:2〜3%)、リンを高濃度で取り込む特殊な微生物が知られている。非特許文献1に記載された微生物は、RNAの構成要素としてリンを取り込むため、乾燥重量当たり17%以上という高濃度でリンを体内に取り込むことが知られているが、この微生物には脱窒機能はない。
また、特許文献1には、アルカリゲネス属菌は好気培養下で脱窒を行うので反応が速いことが知られている(特許文献1、非特許文献2〜4)。アルカリゲネス属菌の比増殖速度は0.3〜0.4/時間であり、一般的な硝化菌に比較して圧倒的な増殖速度を有しており、優れた脱窒機能を有することが知られている。
Agricultural and Biological Chemistry, 44(2), 319-324, 1980.
Journal of Bioscience and Bioengineering, 100, 184-191, 2005.
Biotechnology Letters, 27,773-778、2005.
Journal of Bioscience and Bioengineering, 103, 66-73, 2007.
上述したように、廃水に含まれるアンモニア態窒素を硝化菌によって硝化処理しただけでは系内に硝酸態窒素または亜硝酸態窒素が残ってしまう。硝酸体窒素や亜硝酸体窒素を脱窒するには、一般には嫌気発酵により窒素化合物を窒素ガスに変換して排出することが必要であるが、嫌気発酵には時間がかかり、設備も大型にならざるを得なかった。
このような状況に鑑み、本発明は、全工程を好気性条件下で行うことができ、かつ脱窒と脱リンを効率的かつ同時に行うことのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題について本発明者が鋭意検討したところ、好気性条件下で脱窒する機能を有するアルカリゲネス菌を用いることによって、廃水に含まれる窒素とリンを同時に効率良く除去できることを見出し、特に廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
これに限定されるものではないが、本発明は下記の態様を包含する。
(1) アルカリゲネス属菌を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって廃水中の窒素およびリンを同時に除去する方法であって、廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御する、上記方法。
(2) 廃水中のリン濃度を低くすることによって炭素源の消費速度を小さくする、(1)に記載の方法。
(3) 廃水中のリン濃度を低くすることによって脱リン速度に対する脱窒速度を大きくする、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 脱窒速度/脱リン速度が1〜100である、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 廃水中のリン濃度を200mg/L以下にすることを含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比を5〜200にすることを含む、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比をアルカリゲネス属菌の菌体を構成する窒素濃度/リン濃度の重量比よりも高くすることを含む、(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8) アルカリゲネス属菌が、アルカリゲネス・フェカリスNo4(受託番号FERM P−18114)を含む、(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
(1) アルカリゲネス属菌を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって廃水中の窒素およびリンを同時に除去する方法であって、廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御する、上記方法。
(2) 廃水中のリン濃度を低くすることによって炭素源の消費速度を小さくする、(1)に記載の方法。
(3) 廃水中のリン濃度を低くすることによって脱リン速度に対する脱窒速度を大きくする、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 脱窒速度/脱リン速度が1〜100である、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 廃水中のリン濃度を200mg/L以下にすることを含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比を5〜200にすることを含む、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比をアルカリゲネス属菌の菌体を構成する窒素濃度/リン濃度の重量比よりも高くすることを含む、(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8) アルカリゲネス属菌が、アルカリゲネス・フェカリスNo4(受託番号FERM P−18114)を含む、(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、アルカリゲネス属菌を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって、脱窒と同時に脱リンを効率的に行うことができる。本発明は廃水の処理速度が速く、廃水処理設備をコンパクトにすることができる。
また、本発明の好ましい態様において、廃水から減少した窒素の約半分が窒素ガスになり、残りが菌体に取り込まれるため、処理廃水中の窒素/リン(N/P)の比が菌体内のN/P比の約2倍以上であっても、菌体中にリンを吸収することができる。
さらに、本発明によれば、菌体内に取り込まれたリンは嫌気性条件下でも菌体から放出されにくいため、リンを蓄積したアルカリゲネス・フェカリス菌をそのまま汚泥に存在させておいてもよく、このような汚泥は、例えば、肥料などに有効に活用できる。
本発明においては、アルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenes faecalis)を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって廃水の脱窒および脱リンを同時に行う。アルカリゲネス・フェカリスとしては、特にアルカリゲネス・フェカリスNo4(Alcaligenes faecalis No4:FERM BP-11247)が好ましい。
Alcaligenes faecalis
本発明においては微生物としてアルカリゲネス・フェカリスを使用する。アルカリゲネス・フェカリスとして特に好ましいものの1例は、アルカリゲネス・フェカリスNo4であり、これは、神奈川県の土壌から分離された、以下の菌学的性質を有する微生物である。アルカリゲネス・フェカリスNo4は、産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されており、その受託番号はFERM BP-11247である。
本発明においては微生物としてアルカリゲネス・フェカリスを使用する。アルカリゲネス・フェカリスとして特に好ましいものの1例は、アルカリゲネス・フェカリスNo4であり、これは、神奈川県の土壌から分離された、以下の菌学的性質を有する微生物である。アルカリゲネス・フェカリスNo4は、産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されており、その受託番号はFERM BP-11247である。
本発明で用いるアルカリゲネス・フェカリスとしては、上記のアルカリゲネス・フェカリスNo4が好ましいが、これに限定されず、好気性条件下で脱リンおよび脱窒を同時に行うことができるアルカリゲネス・フェカリスに属する微生物を全て使用することができる。なお、本発明に用いる上記微生物の選抜は、公知の方法などに従えばよい。また、上記アルカリゲネス・フェカリスNo4を元菌株として自然または誘発突然変異により、上記菌株の特性を向上させた遺伝子学的変異体を得て、本発明のアルカリゲネス・フェカリスとして用いることができる。これらの変異株を調製する方法として公知の方法を用いることができ、例えば、元菌株に紫外線照射あるいはN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)等の薬剤による人工突然変異処理を施して変異体を選抜することができる。
本発明で用いるアルカリゲネス・フェカリスの菌体を得るための培養(菌体増殖培養)については、通常の培養条件で培養することができる。培養の培地としては、本発明のアルカリゲネス・フェカリスが増殖し得るものであれば任意のものでよいが、窒素源としてアンモニウム塩を添加した培地で培養することが好ましい。また、ペプトン、酵母エキス等を主成分とする有機培地、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム等を主成分とする無機培地のいずれにおいても増殖することができ、有機培地の例としては、L培地(ペプトン10g/L、酵母エキス5g/L、塩化ナトリウム5g/Lを含有)、無機培地の例としては、MM培地(K2HPO414g/L、KH2PO46g/L、(NH4)2SO42g/L、クエン酸三ナトリウム・二水和物15g/L、MgSO4・7H2O0.2g/Lを含有)などを挙げることができる。嫌気的あるいは好気的な条件で培養することができるが、微生物を増殖させる際は好気性条件で行うことが好ましい。培養方法に制限はないが、例えば、通気撹拌培養法や振盪培養法あるいは固体培養法等によって培養することができ、通気撹拌した液体培養によれば短期間で多量の菌体を培養することができる。培養条件には特に限定はないが、温度は20〜40℃が好ましく、25〜30℃がより好ましい。pHは6.0〜8.0が好ましく、pH7付近がより適当である。培養時間は15〜72時間の範囲が適当である。また、培養はバッチ式および連続式のいずれでも行うことができる。
本発明においてアルカリゲネス・フェカリスは、培養物から分離することなくそのまま利用することができる。また、培養物を乾燥して利用することもでき、各種の添加物と共に水和剤などに製剤化したものを用いることもできる。さらに、本発明のアルカリゲネス・フェカリスは、それを担体に固定化して用いることもできる。例えば、この菌体を担体に固定化し、その表面に処理対象物を好気性条件で流過させることにより本発明を実施することもできる。
好気性条件下における廃水処理
本発明においてアルカリゲネス・フェカリスは、廃水中のリン濃度が低くなると廃水の脱窒と脱リンを効率的に行うことが見出された。本発明において、好気性条件下での廃水処理の条件は、温度が20〜50℃、pHが6.0〜9.0が好ましい。廃水処理を反応槽で行う場合、バッチ式および連続式のいずれで行ってもよい。
本発明においてアルカリゲネス・フェカリスは、廃水中のリン濃度が低くなると廃水の脱窒と脱リンを効率的に行うことが見出された。本発明において、好気性条件下での廃水処理の条件は、温度が20〜50℃、pHが6.0〜9.0が好ましい。廃水処理を反応槽で行う場合、バッチ式および連続式のいずれで行ってもよい。
本発明に用いるアルカリゲネス・フェカリスによって廃水処理を行う場合、この菌体を好気性反応槽に投入すればよく、多孔質担体などに担持させた状態で反応槽に投入してもよい。
本発明においては、アルカリゲネス菌が資化する炭素源およびアンモニアなどを処理槽内に供給することによって、脱窒や脱リンなどの速度を制御することができる。例えば、微生物処理した廃液の一部を、アルカリゲネス・フェカリスが通過しないフィルターを通して系から抜き取ることによって、菌体を廃水処理層に残しながら連続的に廃水を処理することが可能である。
系内のリンの量を調整する手段としては、例えば、凝集沈殿によりリンを沈殿させてもよいし、微生物に資化させてもよい。アルカリゲネス属菌は糖を資化しないため、例えば、アルカリゲネス属菌が資化する有機酸やフェノールなどを炭素源として含む培養液を用いて培養することによってリンの量を減少させることができる。ここで、培養液としては、これらの成分を含むメタン発酵の消化液を利用することも可能である。
特に本発明に係るアルカリゲネス属菌を用いる廃水処理では、廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御することができる。具体的には、廃水中のリン酸態リンの濃度を200mg/L以下に制御することによって特に好適に廃水中の窒素とリンを除去することができる。一つの態様において、廃水中のリン酸態リンの濃度を5〜200mg/Lや10〜150mg/Lに制御したり、15〜100mg/Lに制御したりしてもよい。このように廃水中のリン濃度を比較的低く制御することによって、炭素源の消費速度を小さくしつつ効率的に脱窒および脱リンを行うことができる。
また好ましい態様において、廃液中の窒素濃度/リン濃度の比は200以下である。廃液中の窒素濃度/リン濃度の比は、より好ましくは2〜120、さらに好ましくは3〜80、よりさらに好ましくは4〜50であり、5〜40、6〜35、7〜30としてもよい。また、廃液中の窒素濃度/リン濃度の比をアルカリゲネス属菌の菌体を構成する窒素濃度/リン濃度の比よりも高くすることが好ましい。
本発明は、廃水中のリン濃度を比較的低く制御することによって脱リン速度に対する脱窒速度を大きくすることができる。ただし、廃水中のリン酸態リンの濃度が5mg/L未満まで少なくなるとリンが実質的に欠乏することになるので、脱リンが行われなくなる。
本発明において、脱窒速度/脱リン速度の比は好ましくは1〜100であり、より好ましくは2〜80、さらに好ましくは3〜60である。
以下、具体的な実験例を示しつつ、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の具体的な実験例に限定されるものではない。また、本明細書において特に記載しない限り、濃度などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験1(廃液のリン濃度:100mg/L未満)
アルカリゲネス・フェカリスNo4株を用いて、リン濃度が100mg/L未満である廃液を好気性条件下で処理して、脱窒および脱リンの状況を追跡した。
アルカリゲネス・フェカリスNo4株を用いて、リン濃度が100mg/L未満である廃液を好気性条件下で処理して、脱窒および脱リンの状況を追跡した。
具体的には、廃液230ml、アルカリゲネス属菌液20ml(アルカリゲネス・フェカリスNo4)、乳酸ナトリウム液50mlを培養槽(エイブル社製、BMJ−01P1)に入れ、撹拌および通気しながら30℃で運転した(回転速度:650rpm、通気速度:30ml/min)。廃液としては、横浜市の廃水処理場から採取したメタン発酵廃液(pH:7.8、有機酸:24mg/L、アンモニア態窒素:約1000mg/L、リン酸態リン:120mg/L)を使用した。
廃液処理における各パラメータの変動は、下記のようにして測定した。下表および図1に、実験開始から22時間後までの経時的な各パラメータの変動を示す(●:アンモニア態窒素、▲:乳酸、□:リン、○:溶存酸素、△:pH)。
(測定方法)
・アンモニア態窒素、リン酸態リン(Phosphate-P)、乳酸:処理液を採取して化学的に定量した。
・溶存酸素(DO):溶存酸素計を用いて測定した。
・水素イオン指数(pH):pHメーターを用いて測定した。
・揮散したNH3:系から排出されたガスをH2SO4液(0.1N)に通してアンモニアを捕集し、定量した。
・NO2 −、NO3 −:HACH社のキットを用いて処理液を分析した。
・菌体の分析:処理液を遠心分離して採取した菌体を水で洗浄し、乾燥させてから、菌体重量を測定するとともに元素分析を行った。
(測定方法)
・アンモニア態窒素、リン酸態リン(Phosphate-P)、乳酸:処理液を採取して化学的に定量した。
・溶存酸素(DO):溶存酸素計を用いて測定した。
・水素イオン指数(pH):pHメーターを用いて測定した。
・揮散したNH3:系から排出されたガスをH2SO4液(0.1N)に通してアンモニアを捕集し、定量した。
・NO2 −、NO3 −:HACH社のキットを用いて処理液を分析した。
・菌体の分析:処理液を遠心分離して採取した菌体を水で洗浄し、乾燥させてから、菌体重量を測定するとともに元素分析を行った。
実験から22時間後には、アンモニア態窒素、リンのいずれもほぼ0となった。本実験で用いたアルカリゲネス属菌については、アンモニアの60〜50%が菌体内に取り込まれ、40〜50%が窒素ガスになることが知られていることから(非特許文献2:Journal of Bioscience and Bioengineering, 100, 184-191, 2005)、窒素とリンの菌体内への取り込み比率(N/P)は下記の計算から4.35〜5.26と計算された。
・(797×0.5)/(94−3) 〜(797×0.6)/(94−3) = 4.35〜5.26
一方、菌体を元素分析した結果、菌体に含まれる窒素とリンの比率(N/P)は約4.94であり、上記の計算結果とほぼ一致していた。これは、通常の微生物、特に枯草菌における比率とほぼ同じである。
・(797×0.5)/(94−3) 〜(797×0.6)/(94−3) = 4.35〜5.26
一方、菌体を元素分析した結果、菌体に含まれる窒素とリンの比率(N/P)は約4.94であり、上記の計算結果とほぼ一致していた。これは、通常の微生物、特に枯草菌における比率とほぼ同じである。
また、この実験におけるNの消費量/Pの消費量(ΔN/ΔP)およびCの消費量/Nの消費量(ΔC/ΔN)を計算したところ、下記のとおりであった。
・ΔN/ΔP=8.8
・ΔC/ΔN=3.1
実験2(廃液のリン濃度:50mg/L未満)
人工廃液を用いて、アルカリゲネス属菌の挙動を確認した。具体的には、下記の組成を有する人工廃液にアルカリゲネス・フェカリスNo4を植菌して好気性条件下で処理し、各パラメータの変動を実験1と同様にして追跡した。
・ΔN/ΔP=8.8
・ΔC/ΔN=3.1
実験2(廃液のリン濃度:50mg/L未満)
人工廃液を用いて、アルカリゲネス属菌の挙動を確認した。具体的には、下記の組成を有する人工廃液にアルカリゲネス・フェカリスNo4を植菌して好気性条件下で処理し、各パラメータの変動を実験1と同様にして追跡した。
生菌数については、1.5%の寒天を加えて下表の人工廃液から作製したプレートに、希釈したサンプルを塗布し、30℃で2日間培養した後に出現したコロニーから計測した。
(1)リン濃度が50mg/L未満における挙動(t=0〜8h)
表および図2に、実験開始から16時間後までの経時的な各パラメータの変動を示す。実験結果に示したように、0〜8時間における窒素およびリンの消費量と菌体の増加量は下記のとおりであった。
・Nの消費量(ΔN):496mg/L(=936−440mg/L)
・Pの消費量(ΔP): 32mg/L(=36−4mg/L)
・Cの消費量(ΔC):1200mg/L
(10.9-7.9)×12(Cの分子量)×3(乳酸内の炭素数)/90(乳酸の分子量)=1200mg/L
・ΔN/ΔP=15.5(=496/32)
・ΔC/ΔN=2.4(=1200/496)
・菌体量の増加:2660mg/L(=3190−527mg/L)
また、元素分析の結果、8時間後の菌体には窒素が約9%含まれているので、菌体内に取り込まれた窒素は下記のように算出された。
・菌体内の窒素=2660mg/L×0.09=239mg/L
ここで、揮散したアンモニア(NH3)、処理液中のNO2 −およびNO3 −の定量結果は下記のとおりであった。
・揮散したアンモニア: 0.4mg/L
・NO2 −: 6mg/L
・NO3 −: 7mg/L
反応容器中の窒素(N)の物質収支は下式のようになるため、廃液中の窒素(アンモニア態窒素)の窒素ガスへの変換率は下記のように49%と算出された。
・窒素の物質収支
(投入した窒素)=(残存している窒素)+(菌体合成に利用された窒素)
+(揮散したアンモニア)+(処理液中のNO2 −およびNO3 −)+(窒素ガス)
・窒素ガスへの変換率=(496−239−0.4−6−7)/496=0.49
上述したように、窒素ガスへの変換率は約49%であるので、菌体内に取り込まれた窒素は、496×0.51=253mg/Lである。一方、廃液から減少したリンが全て菌体内に蓄積したと考えると、菌体内に取り込まれた窒素とリンの重量比(N/P)は、253/31.8=8.0と推算された。一方、菌体を元素分析した結果、菌体に含まれるリンと窒素の比率(N/P)は約9であり、上記の計算による推算と大きな違いは無いと考えられる。
表および図2に、実験開始から16時間後までの経時的な各パラメータの変動を示す。実験結果に示したように、0〜8時間における窒素およびリンの消費量と菌体の増加量は下記のとおりであった。
・Nの消費量(ΔN):496mg/L(=936−440mg/L)
・Pの消費量(ΔP): 32mg/L(=36−4mg/L)
・Cの消費量(ΔC):1200mg/L
(10.9-7.9)×12(Cの分子量)×3(乳酸内の炭素数)/90(乳酸の分子量)=1200mg/L
・ΔN/ΔP=15.5(=496/32)
・ΔC/ΔN=2.4(=1200/496)
・菌体量の増加:2660mg/L(=3190−527mg/L)
また、元素分析の結果、8時間後の菌体には窒素が約9%含まれているので、菌体内に取り込まれた窒素は下記のように算出された。
・菌体内の窒素=2660mg/L×0.09=239mg/L
ここで、揮散したアンモニア(NH3)、処理液中のNO2 −およびNO3 −の定量結果は下記のとおりであった。
・揮散したアンモニア: 0.4mg/L
・NO2 −: 6mg/L
・NO3 −: 7mg/L
反応容器中の窒素(N)の物質収支は下式のようになるため、廃液中の窒素(アンモニア態窒素)の窒素ガスへの変換率は下記のように49%と算出された。
・窒素の物質収支
(投入した窒素)=(残存している窒素)+(菌体合成に利用された窒素)
+(揮散したアンモニア)+(処理液中のNO2 −およびNO3 −)+(窒素ガス)
・窒素ガスへの変換率=(496−239−0.4−6−7)/496=0.49
上述したように、窒素ガスへの変換率は約49%であるので、菌体内に取り込まれた窒素は、496×0.51=253mg/Lである。一方、廃液から減少したリンが全て菌体内に蓄積したと考えると、菌体内に取り込まれた窒素とリンの重量比(N/P)は、253/31.8=8.0と推算された。一方、菌体を元素分析した結果、菌体に含まれるリンと窒素の比率(N/P)は約9であり、上記の計算による推算と大きな違いは無いと考えられる。
また、廃液中の炭素量について分析したところ、ΔC/ΔN=2.4だった。リンおよび窒素が十分に存在する条件におけるΔC/ΔNは約10であるので(非特許文献2、リン濃度:約3730mg/L)、本実験のようにリンが少ない条件においては、炭素源の量は、通常の約1/4でよいことが分かった。
(2)リン濃度が10mg/L未満における挙動(t=8〜16h)
実験開始後8時間〜16時間における窒素およびリンの消費量と菌体の増加量は下記のとおりであった。
・Nの消費量(ΔN):440mg/L
・Pの消費量(ΔP):0.6mg/L
・Cの消費量(ΔC):1000mg/L
・ΔN/ΔP=733
・ΔC/ΔN=2.27
すなわち、系に存在するリンが10mg/L未満の条件においては、ΔN/ΔPの数値が特に大きくなり、単位量のリンの消費あたりの窒素の処理効率が高いことが確認された(ΔN/ΔP=733)。すなわち、リンがほとんど存在しない条件においては、脱窒が効率的に進行することが分かった。
実験開始後8時間〜16時間における窒素およびリンの消費量と菌体の増加量は下記のとおりであった。
・Nの消費量(ΔN):440mg/L
・Pの消費量(ΔP):0.6mg/L
・Cの消費量(ΔC):1000mg/L
・ΔN/ΔP=733
・ΔC/ΔN=2.27
すなわち、系に存在するリンが10mg/L未満の条件においては、ΔN/ΔPの数値が特に大きくなり、単位量のリンの消費あたりの窒素の処理効率が高いことが確認された(ΔN/ΔP=733)。すなわち、リンがほとんど存在しない条件においては、脱窒が効率的に進行することが分かった。
また、ΔC/ΔNの数値は2.27であった。リンおよび窒素が十分に存在する条件におけるΔC/ΔNは約10であるので(非特許文献2、リン濃度:約3730mg/L)、リンが欠乏している状態においては、炭素源の量は約1/5でよいことが分かった。
さらに、菌数について確認したところ、8時間目までに菌数が約8倍に増えたが、その後16時間までは、実質的に菌数の増加はほとんどなく、廃液中の窒素は菌体へ取り込まれなかった。したがって、8〜16時間の間において、廃液中の窒素(アンモニア態窒素)の窒素ガスへの変換率は97%であると算出された。
・揮散したアンモニア: 0.4mg/L
・NO2 −: 4mg/L
・NO3 −: 7mg/L
・窒素ガスへの変換率=(440−0.4−4−7)/440=0.97
なお、8〜16時間において菌体重量が増加していたが、これは、菌体内において余剰の炭素が有機物質に変換されたためと考えられる。この菌は、環境が変わると副産物をつくることがわかっているが、培養液が赤くなったことから色素を含む物質を副成していたものと推測される。すなわち、リン欠乏、炭素過剰の条件においては、副産物の生産により菌体重量が増加したものと考えられる。
・揮散したアンモニア: 0.4mg/L
・NO2 −: 4mg/L
・NO3 −: 7mg/L
・窒素ガスへの変換率=(440−0.4−4−7)/440=0.97
なお、8〜16時間において菌体重量が増加していたが、これは、菌体内において余剰の炭素が有機物質に変換されたためと考えられる。この菌は、環境が変わると副産物をつくることがわかっているが、培養液が赤くなったことから色素を含む物質を副成していたものと推測される。すなわち、リン欠乏、炭素過剰の条件においては、副産物の生産により菌体重量が増加したものと考えられる。
このように、菌体重量が増加し、乳酸が減少したことから、アルカリゲネス属菌は、炭素を含む物質を菌体内に蓄積していると推察される。また、アンモニア態窒素が減少していることから窒素ガスへの変換は進行していると考えられる。さらに、化学分析の結果、減少したリンと菌体内で合成されたリンの量がほぼ一致することも確認できた。
実験1および実験2の結果から、系内のリンの量を調整することによって窒素や炭素の消費速度を制御できることがわかった。具体的には、リンの量を少なくすることによって、脱リン速度に対する脱窒速度を大きくすることができ、また、炭素源の消費速度を小さくできることがわかった。
実験3
リン濃度を38mg/Lとした以外は実験2と同様の人工廃液を用いて、アルカリゲネス属菌の菌体内のリン濃度の変動を追跡した。
リン濃度を38mg/Lとした以外は実験2と同様の人工廃液を用いて、アルカリゲネス属菌の菌体内のリン濃度の変動を追跡した。
まず、培養槽(エイブル社製、BMJ−01P1)に人工廃液とアルカリゲネス・フェカリスNo4株を投入し、好気性条件下で撹拌しながら14時間処理した(回転速度:650rpm、通気速度:30ml/min、30℃)。好気性条件での処理を開始してから14時間後における廃液のリン濃度は3mg/Lであったため、好気性条件下で菌体に取り込まれたリンは35mg/Lとなる。
次いで、実験開始から14時間後に通気を止めて嫌気性条件とし、嫌気性条件下で廃液を処理した。嫌気性条件とした時点から72時間後および144時間後に処理液を採取し、処理液中のリン濃度を化学的に定量したところ、嫌気性条件にして6日間で菌体から排出された総リン排出量は1.7mg/Lだった。
・嫌気性条件にした際のリン濃度:3.0mg/L
・嫌気性条件にしてから72時間後のリン濃度:4.0mg/L
・嫌気性条件にしてから144時間後のリン濃度:4.7mg/L
すなわち、好気性条件下で廃液から菌体に取り込まれたリンのうち、約5%(1.7/35=0.049)のみが嫌気性条件下において6日間かけて廃液中へ排出されていた。非特許文献1(Agric. Biol. Chem., 44(2), 319-324, 1980)に記載された菌では、嫌気性条件下において、菌体内のリン濃度の30〜50%が1日で液中に排出されたとされており、本実験で用いたアルカリゲネス・フェカリス菌は、嫌気性条件下において菌体内のリンを廃液中にほとんど放出しないことが分かる。
・嫌気性条件にした際のリン濃度:3.0mg/L
・嫌気性条件にしてから72時間後のリン濃度:4.0mg/L
・嫌気性条件にしてから144時間後のリン濃度:4.7mg/L
すなわち、好気性条件下で廃液から菌体に取り込まれたリンのうち、約5%(1.7/35=0.049)のみが嫌気性条件下において6日間かけて廃液中へ排出されていた。非特許文献1(Agric. Biol. Chem., 44(2), 319-324, 1980)に記載された菌では、嫌気性条件下において、菌体内のリン濃度の30〜50%が1日で液中に排出されたとされており、本実験で用いたアルカリゲネス・フェカリス菌は、嫌気性条件下において菌体内のリンを廃液中にほとんど放出しないことが分かる。
水処理後の汚泥が嫌気条件下に保持されると、一般的な菌では、菌体内からリンが再排出されてしまうため、廃液からのリンの除去効率は低下してしまう。一方、本実験で用いたアルカリゲネス・フェカリス菌は、嫌気条件下であっても菌体内からリンが再排出されにくい。すなわち、本発明に係るアルカリゲネス属菌は、菌体内にリンを溜めた状態を嫌気性条件下において保持するため、廃液中のリンを脱リンするために使用するのに最適であることが判明した。
Claims (8)
- アルカリゲネス属菌を用いて好気性条件下で廃水を処理することによって廃水中の窒素およびリンを同時に除去する方法であって、
廃水中のリン濃度を制御することにより脱窒速度を制御する、上記方法。 - 廃水中のリン濃度を低くすることによって炭素源の消費速度を小さくする、請求項1に記載の方法。
- 廃水中のリン濃度を低くすることによって脱リン速度に対する脱窒速度を大きくする、請求項1または2に記載の方法。
- 脱窒速度/脱リン速度が1〜100である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 廃水中のリン濃度を200mg/L以下にすることを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比を5〜200にすることを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 廃液中の窒素濃度/リン濃度の重量比をアルカリゲネス属菌の菌体を構成する窒素濃度/リン濃度の重量比よりも高くすることを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- アルカリゲネス属菌が、アルカリゲネス・フェカリスNo4(受託番号FERM P−18114)を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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JP2023166323A (ja) * | 2022-05-09 | 2023-11-21 | 広東省科学院微生物研究所(広東省微生物分析検測中心) | 広域溶存酸素および有機炭素耐性を有する脱窒菌剤とその用途 |
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2017
- 2017-08-09 JP JP2017153934A patent/JP2019030850A/ja active Pending
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