JP2019029936A - 無線通信装置、サーバ装置、端末装置及び通信方法 - Google Patents

無線通信装置、サーバ装置、端末装置及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信装置、サーバ装置、端末装置及び通信方法の提供。【解決手段】自装置の識別子を含む識別子通知信号を送信し、識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う無線通信部と、無線通信部への電力を供給する電池とを備える無線テレメータシステムにおける無線通信装置において、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、電池の残量が閾値以下となった場合、識別子通知信号の送信を停止させる制御部を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、無線通信装置、サーバ装置、端末装置及び通信方法に関する。
ガス、水道、電気等の検針用に開発された無線テレメータシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。無線テレメータシステムは、センタ側の構成として、ホストコンピュータ、網制御装置等を備え、端末側の構成として、無線親機、無線子機等を備える。センタ側の網制御装置、及び端末側の無線親機は、公衆電話網、PHS(Personal Handyphone System)網、FOMA(Freedom Of Mobile multimedia Access)網などの広域通信網を介して通信可能に接続される。また、端末側の無線親機と各無線子機との間は、特定周波数帯(例えば920MHz帯)による狭域無線網を介して通信可能に接続される。
特開2016−208123号公報
無線テレメータシステムにおいて、メッシュ型のネットワーク構造が採用されている場合、無線親機と無線子機との間、若しくは無線子機同士の間で通信不能となった場合であっても、無線親機及び無線子機は、自律的に迂回経路を構築することにより、迂回経路を利用して無線通信を継続することが可能である。
しかしながら、迂回経路が構築された場合、特定の無線子機に通信が集中し、想定以上に電池を消耗してしまう可能性があるという問題点を有している。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、想定以上に電池を消耗した場合であっても無線通信を継続させることができる無線通信装置、サーバ装置、端末装置及び通信方法を提供することを目的とする。
一態様に係る無線通信装置は、自装置の識別子を含む識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う無線通信部と、該無線通信部への電力を供給する電池とを備える無線テレメータシステムにおける無線通信装置において、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、前記電池の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる制御部を備える。
本願によれば、想定以上に電池を消耗した場合であっても無線通信を継続させることができる。
無線テレメータシステムの全体構成を示すブロック図である。 無線親機の内部構成を示すブロック図である。 無線子機の内部構成を示すブロック図である。 狭域無線網内における通信手順を説明するフローチャートである。 狭域無線網内における通信手順を説明するフローチャートである。 無線子機における電池電圧の時間変化を示すグラフである。 実施の形態1に係る無線子機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る無線子機が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 ホストコンピュータの内部構成を示すブロック図である。 ホストコンピュータが実行する処理の手順を示すフローチャートである。 端末装置の内部構成を示すブロック図である。 端末装置における表示例を説明する模式図である。 端末装置における表示例を説明する模式図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は無線テレメータシステムの全体構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る無線テレメータシステムは、センタ側の構成として、ホストコンピュータ11及びセンタ側網制御装置12を備え、端末側の構成として、無線親機21、複数の無線子機22A〜22G、及び各無線子機22A〜22Gにそれぞれ接続されるメータ23,23,…,23を備える。メータ23は、例えば個人宅、会社、各種施設等の需要家毎に設置され、ガス、水道、電気等の使用量を計測し、計測結果(検針値)を出力する計測器である。無線テレメータシステムでは、メータ23,23,…,23より得られる検針値、無線子機22A〜22Gの動作状態を示すデータ等を、無線通信を利用してセンタ側へ送信すると共に、無線子機22A〜22Gの動作を制御するための制御指令等をセンタ側から端末側へ送信する。
なお、以下の説明において、無線子機22A〜22Gのそれぞれを区別して説明する必要がない場合、無線子機22とも記載する(図3参照)。また、無線親機21と無線子機22A〜22Gとを区別して記載する必要がない場合には、単に無線機とも記載する。
センタ側網制御装置12は、例えばPHS網、FOMA網などの広域無線網N1に接続されており、広域無線網N1を介して端末側の無線親機21と無線通信を行う。なお、本実施の形態では、センタ側網制御装置12と無線親機21とが広域無線網N1に接続される構成としたが、有線の通信網により接続される構成であってもよい。
センタ側網制御装置12は、広域無線網N1を介した通信を制御する機能を有する。センタ側網制御装置12は、ホストコンピュータ11から端末側へ送信すべきデータが入力された場合、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信方式にて、端末側へデータを送信する。また、センタ側網制御装置12は、端末側から送信されたデータを広域無線網N1を介して受信した場合、受信したデータをホストコンピュータ11へ送信する。
端末側の無線親機21は、広域無線網N1への接続を可能とするためにNCU(Network Control Unit)の機能を有しており、広域無線網N1を介してセンタ側と無線通信を行う。なお、無線親機21とセンタ側との間の通信は無線通信に限らず、有線の通信であってもよい。この場合、無線親機21とセンタ側網制御装置12とは有線の通信網により接続される。
また、無線親機21は、無線子機22A〜22Gと共に狭域無線網N2を形成する。図1に示す狭域無線網N2の例では、縁組(ペアリング)された無線機間の接続関係を破線により示している。例えば、無線親機21は、無線子機22A,22D,22Fの3つの無線機と縁組されていることを示している。無線親機21は、無線子機22Aと無線通信を行う場合、無線子機22Aを宛先とする起動信号を送信する。起動信号に対する応答信号(Ack)が無線子機22Aから返信されてきた場合、無線親機21は、無線子機22Aとの間で通信接続を確立し、必要なデータの送受信を行う。無線親機21が無線子機22D,22Fと無線通信を行う場合、及び無線子機22同士で無線通信を行う場合についても同様である。
このように、狭域無線網N2内の無線通信では、縁組によって予め定められた通信経路が利用される。しかしながら、経由する各無線機の稼働状況、電波状況、通信状況等に応じて適宜通信経路を変更してもよい。例えば、無線子機22Bが通信不能である場合、無線親機21及び無線子機22C間でデータを送受信することができない。そのため、無線子機22Cは、縁組されていない無線子機22Eとの間で通信接続を確立させ、無線子機22Eを経由して無線親機21に至る通信経路を確保する構成としてもよい。以下の説明では、縁組によって予め定められた通信経路を通常経路とも記載し、縁組されていない無線機を経由する経路を迂回経路とも記載する。
このようにして決定される通信経路を通じて、各無線子機22は、センタ側から送信されるデータを無線親機21経由で受信することができる。また、各無線子機22は、夫々に接続されたメータ23から検針値を取得した場合やセンタ側へ通知すべきイベントが発生した場合等において、これらのデータを無線親機21経由でセンタ側へ送信することができる。
なお、図1に示す例では、1つの無線親機21と7つの無線子機22A〜22Gとを狭域無線網N2内に設置した構成としたが、狭域無線網N2内に設置される無線機の数及び各無線機の接続関係は、図1に示した例に限定されるものではない。狭域無線網N2の通信仕様等により規定される最大設置数、無線機1台当たりの最大接続数の範囲内で適宜変更され得る。
図2は無線親機21の内部構成を示すブロック図である。無線親機21は、制御部210、記憶部211、広域無線通信部212、狭域無線通信部213、表示部214、操作部215などを備える。無線親機21が備えるハードウェア各部は、電池219又は外部電源(不図示)から供給される電力により動作するように構成されている。
制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを備える。制御部210内のCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムを実行することにより、上述したハードウェア各部の動作を制御し、機器全体を本発明の無線通信装置の1つとして機能させる。また、制御部210は、日時情報を出力するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部211は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリにより構成されており、無線親機21の動作に関する設定情報、無線親機21の固有の識別子であるNCU−ID、狭域無線網N2内で各無線機に付与された無線機番号等を記憶すると共に、各無線子機22に至るまでのホップ数を記憶するホップ数テーブル等を備える。ここで、無線機番号とは、狭域無線網N2内で各無線機を識別するための識別子である。
ホップ数テーブルは、無線親機21の無線機番号を含む1又は複数の無線機番号と、当該無線機番号により識別される無線機に至るまでのホップ数とを関連付けて記憶する。無線親機21が備えるホップ数テーブルは、初期状態では、無線親機21の無線機番号と、自機のホップ数(=0)とを関連付けて記憶する。無線子機22の設置後、無線親機21は、隣接無線機(直接的に通信可能な無線子機22)とホップ数テーブルの交換を適宜行うことにより、ホップ数が1以上の無線子機22の無線機番号と各無線子機22に至るホップ数とを含む情報を取得し、取得した情報を基にホップ数テーブルを更新する。
広域無線通信部212は、アンテナ212aを通じて電波を発信または受信することにより、センタ側網制御装置12との通信を行う。例えば、無線子機22から送信される検針値のデータを受信した場合、広域無線通信部212は、アンテナ212aを駆動して電波を発信させることより、広域無線網N1の通信規格に準拠した方式にてデータをセンタ側へ送信する。
また、広域無線通信部212は、アンテナ212aにて電波を受信した場合、受信した電波をデコードすることにより所定形式のデータを取得する。広域無線通信部212は、受信電波をデコードして得られるデータを制御部210へ出力する。制御部210は、広域無線通信部212から出力されたデータを取得した場合、そのデータに基づいて各種の制御を行う。
狭域無線通信部213は、アンテナ213aを通じて電波を発信または受信することにより、無線子機22と所定の無線通信方式にて無線通信を行う。無線通信方式としては、例えば920MHz帯の無線通信や特定小電力無線などが採用される。無線親機21の狭域無線通信部213は、送信すべきデータを有する場合、宛先を指定した起動信号を連続的に送信する。宛先として指定した無線子機22から起動信号に対する応答信号(Ack)が返信されてきた場合、無線親機21は、宛先の無線子機22と通信接続を確立し、当該無線子機22との間でデータ通信を行う。また、狭域無線通信部213は、送信すべきデータを有していない場合、他の無線機から送信される起動信号を間欠的に受信する間欠受信動作等を行う。
表示部214は、LEDランプ(LED : Light Emitting Diode)、液晶表示パネル等により構成されており、制御部210から出力される制御信号に基づいて、無線親機21の設置作業及び保守作業を行う作業員等に通知すべき情報を表示する。
操作部215は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタンにより構成されており、作業員等による各種の設定操作を受付ける。制御部210は、操作部215から入力される設定内容を基に適宜の制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部211に記憶させる。
図3は無線子機22の内部構成を示すブロック図である。無線子機22は、制御部220、記憶部221、狭域無線通信部222、接続ポート223、表示部224、操作部225などを備える。無線子機22が備えるハードウェア各部は、電池229から供給される電力により動作するように構成されている。
制御部220は、例えば、CPU、ROMなどを備える。制御部220内のCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムを実行することにより、上述したハードウェア各部の動作を制御し、機器全体を本発明に係る無線通信装置の1つとして機能させる。また、本発明は無線子機22により実現されるだけでなく、無線子機22及び無線親機21を含む無線テレメータシステム、無線子機22の特徴的な処理を実行するプログラム、当該プログラムを読み取り可能に記録した記録媒体(記憶部221)により実現され得る。なお、制御部220は、日時情報を出力するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部221は、例えば、EEPROMなどの不揮発性メモリにより構成されており、各種動作に関する設定情報、自機に付与された無線機番号、接続ポート223に接続されたメータ23のメータID等を記憶する。また、記憶部221は、自機に付与された無線機番号を含む1又は複数の無線機番号と、当該無線機番号により識別される無線機に至るまでのホップ数とを関連付けて記憶するホップ数テーブルを備える。
無線子機22が備えるホップ数テーブルは、初期状態では、無線子機22自身に付与された無線機番号と、無線子機22自身のホップ数(=0)とを関連付けて記憶している。狭域無線網N2内に他の無線子機22を設置した後、無線子機22は、隣接無線機(直接的に通信可能な無線親機21又は他の無線子機22)とホップ数テーブルの交換を適宜行うことにより、ホップ数が1以上の無線機の無線機番号と自機から各無線機に至るホップ数とを含む情報を取得し、取得した情報を基に自機のホップ数テーブルを更新する。
狭域無線通信部222は、アンテナ222aを通じて電波を発信または受信することにより、無線親機21及び他の無線子機22との間で所定の無線通信方式にて無線通信を行う。無線通信方式としては、例えば920MHz帯の無線通信や特定小電力無線などが採用される。無線子機22の狭域無線通信部222は、送信すべきデータを有する場合、宛先を指定した起動信号を連続的に送信する。宛先として指定した無線親機21又は他の無線子機22から起動信号に対する応答信号(Ack)が返信されてきた場合、無線子機22は、宛先である無線親機21又は他の無線子機22と通信接続を確立し、無線親機21又は他の無線子機22との間でデータ通信を行う。また、狭域無線通信部222は、送信すべきデータを有していない場合、他の無線機から送信される起動信号を間欠的に受信する間欠受信動作等を行う。
接続ポート223は、ガス、水道、電気等の使用量を計測するためのメータ23を接続する。無線子機22の制御部220は、メータ23からの検針値を接続ポート223を通じて取得する。
表示部224は、LEDランプ、液晶表示パネル等により構成されており、制御部220から出力される制御信号に基づいて、無線子機22の設置作業及び保守作業を行う作業員等に通知すべき情報を表示する。
操作部225は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタンにより構成されており、作業員等による各種の設定操作を受付ける。制御部220は、操作部225から入力される設定内容を基に適宜の制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部221に記憶させる。
以下、狭域無線網N2内における通信手順について説明する。
図4及び図5は狭域無線網N2内における通信手順を説明するフローチャートである。通信手順の一例として、無線子機22Cからセンタ側へデータを送信する通信手順について説明する。図4は、通常経路によりデータを送信する手順を示しており、図5は、迂回経路によりデータを送信する手順を示している。
図4に示すフローチャートにおいて、無線子機22Cは、センタ側へ送信すべきデータ(例えば検針値)を有する場合、自機と縁組されている無線子機22Bを宛先とした起動信号を狭域無線通信部213より連続的に送信することにより、無線子機22Bに対する起動要求を行う(ステップS11)。受信側の無線機は、間欠受信動作により起動信号を待ち受けるように構成されている。無線子機22Cから送信された起動信号は、無線子機22Cに縁組された無線子機22Bによって受信され得る。また、無線子機22Cから送信された起動信号は、無線子機22Cの周辺に設置された無線機(例えば無線子機22E)によって受信され得る。
無線子機22Bの制御部220は、狭域無線通信部222にて起動信号を受信した場合、その起動信号に含まれる宛先を参照して、自機(無線子機22B)宛の起動信号を受信したか否かを判断する。制御部220は、自機宛の起動信号を受信したと判断した場合、起動信号に対する応答としてAckを返信する(ステップS12)。
無線子機22Cは、宛先の無線子機22Bから返信されたAckを受信した場合、無線子機22Bとの間で通信接続を確立させ、データ通信を開始する。このデータ通信において、無線子機22Cは、送信すべきデータを無線子機22Bへ送信する。無線子機22Bから無線子機22Aへデータを送信する手順、及び無線子機22Aから無線親機21へデータを送信する手順についても同様である。無線親機21は、無線子機22B,22Aを介して受信した無線子機22Cからのデータを広域無線通信部212よりホストコンピュータ11へ送信する。
同様に、無線子機22Eの制御部220は、狭域無線通信部222にて起動信号を受信した場合、その起動信号に含まれる宛先を参照して、受信した起動信号が自機(無線子機22E)宛の起動信号であるか否かを判断する。制御部220は、受信した起動信号が自機宛の起動信号でないと判断した場合、自機の識別子を含むビーコン(識別子通知信号)を狭域無線通信部222より送信する(ステップS13)。
無線子機22Cの制御部220は、無線子機22Eから送信されたビーコンを狭域無線通信部222にて受信した場合、狭域無線網N2のネットワーク構造を把握するための情報収集処理を行う(ステップS14)。この情報収集処理において、無線子機22Cの制御部220は、自機の周辺に無線子機22Eが設置されていることを把握することができる。また、情報収集処理において、無線子機22Eからホップ数テーブルを取得することにより、無線子機22Eが通信可能な他の無線機の情報を把握する構成であってもよい。
次に、迂回経路によりデータを送信する手順について説明する。図5に示すフローチャートにおいて、無線子機22Cは、センタ側へ送信すべきデータ(例えば検針値)を有する場合、自機と縁組されている無線子機22Bを宛先とした起動信号を狭域無線通信部213より連続的に送信することにより、無線子機22Bに対する起動要求を行う(ステップS21)。受信側の無線機は、間欠受信動作により起動信号を待ち受けるように構成されている。無線子機22Cから送信された起動信号は、無線子機22Cに縁組された無線子機22Bによって受信され得る。また、無線子機22Cから送信された起動信号は、無線子機22Cの周辺に設置された無線機(例えば無線子機22E)によって受信され得る。
無線子機22Eの制御部220は、狭域無線通信部222にて起動信号を受信した場合、その起動信号に含まれる宛先を参照して、受信した起動信号が自機(無線子機22E)宛の起動信号であるか否かを判断する。制御部220は、受信した起動信号が自機宛の起動信号でないと判断した場合、前述したように、自機の識別子を含むビーコン(識別子通知信号)を狭域無線通信部222より送信する(ステップS22)。
無線子機22Cは、無線子機22Bを宛先とする起動信号を送信した後、宛先の無線子機22Bから返信されるAckを待ち受けると共に、周辺に設置された無線機(例えば無線子機22E)から送信されるビーコンを待ち受ける。しかしながら、無線子機22Bと無線子機22Cとの間の電波環境、無線子機22Bの稼働状況等により、無線子機22Cは、無線子機22Bから返信されるAckを受信できない場合がある。無線子機22Cの制御部220は、無線子機22Bを宛先とする起動信号を送信した後、無線子機22Bからの応答(Ack)を受信することなく、無線子機22Eから送信されたビーコンを受信した場合、無線子機22Eを宛先とする起動信号を狭域無線通信部213より送信する(ステップS23)。
無線子機22Eの制御部220は、狭域無線通信部222にて起動信号を受信した場合、その起動信号に含まれる宛先を参照して、自機(無線子機22E)宛の起動信号を受信したか否かを判断する。制御部220は、自機宛の起動信号を受信したと判断した場合、起動信号に対する応答としてAckを返信する(ステップS24)。
無線子機22Cは、宛先の無線子機22Eから返信されるAckを受信した場合、無線子機22Eとの間で通信接続を確立させ、データ通信を開始する。このデータ通信において、無線子機22Cは、ホストコンピュータ11へ送信すべきデータを上流側の無線子機22Eへ送信することができる。
無線子機22Eは、無線子機22Cから送信されたデータを受信した場合、同様の手順にて、無線子機22Dとデータ通信を行い、無線子機22Eから受信したデータを無線子機22Dへ転送する。また、無線子機22Dは、無線子機22Eから送信されたデータを受信した場合、同様の手順にて、無線親機21とデータ通信を行い、無線子機22Dから受信したデータを無線親機21へ転送する。更に、無線親機21は、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信手順に従ってセンタ側と通信を行うことにより、無線子機22E,22Dを介して転送されてきた無線子機22Cからのデータをホストコンピュータ11へ送信する。
なお、無線子機22Eは、無線子機22Cからのデータを受信した際、縁組された無線子機22Dに通信接続し、無線子機22Dへデータを転送する構成としたが、本来の通信経路上の無線機である無線子機22Aと通信接続を行い、無線子機22Aへデータを転送する構成としてもよい。
以上のように、狭域無線網N2内の各無線機は、縁組によって定められた通信経路(通常経路)を利用してデータを送受信することができる。また、電波環境、無線機の稼働状況等により、縁組によって定められた通信経路が利用できない場合には、迂回経路を利用してデータを送受信することができる。
なお、図4及び図5の例では、無線子機22Cから上流側(センタ側)へデータを送信する手順について説明したが、他の無線子機22から上流側へデータを送信する手順についても同様である。また、無線親機21を通じて下流側(無線子機22側)へデータを送信する手順についても同様である。
また、図4の例では、無線子機22Eが無線子機22Cから送信された無線子機22B宛の起動信号を受信した場合、ビーコンを送信する構成としたが、そのタイミングで無線子機22Bと無線子機22Cとがデータ通信を行っている可能性があるため、起動信号を受信してから設定時間(例えば1分)の経過後に、ビーコンを送信する構成としてもよい。また、無線子機22Eは、無線子機22B宛の起動信号を受信してから設定時間(例えば2分)が経過するまでの間、連続的にビーコンを送信する構成としてもよい。
以下、無線子機22が実行する省電力制御について説明する。
図6は無線子機22における電池電圧の時間変化を示すグラフである。図6Aは、迂回経路を利用せずに通常経路のみを利用して通信を行った場合の電池電圧の時間変化を示している。図6Aに示すグラフの縦軸は電池電圧を示し、横軸は運用開始からの経過時間を示している。
無線子機22は、狭域無線網N2内に新たに設置された後、設置済みの他の無線機に縁組されることにより、他の無線機を介してホストコンピュータ11と通信可能となる。無線子機22は、ホストコンピュータ11と通信可能となることにより、その運用が開始される。運用開始後、無線子機22は、定期的なタイミング(例えば月1回のタイミング)でメータ23から検針値のデータを取得し、取得したデータを通常経路によりホストコンピュータ11へ送信する。
各無線子機22には動作保証期間T1が設定される。動作保証期間T1は例えば10年である。無線子機22は、動作保証期間T1を考慮して動作頻度や電池容量などが設計されており、通常経路のみを利用して無線通信を行う場合、動作保証期間T1内に電池交換を実施することなく無線通信が行えるように構成されている。
運用開始後、無線子機22の電池電圧は、初期電圧の値から時間の経過と共に徐々に低下し、動作停止電圧に至る。ここで、動作停止電圧は、無線子機22が動作し得る電池電圧の最小値である。また、本実施の形態では、動作停止電圧に至る前に電池交換時期を通知すべく、電池電圧に対して閾値(判定電圧)を設けている。図6Aのグラフは、経過時間T11で無線子機22の電池電圧が判定電圧に達したことを示している。無線子機22は、動作保証期間T1が経過する間に、電池電圧が判定電圧以下となった場合、警告を発することにより、電池229の交換時期であることを運用管理者等に知らせる。また、図6Aのグラフは、経過時間T12(>T1)で無線子機22の電池電圧が動作停止電圧に至ったことを示している。迂回経路を利用せずに通常経路のみを利用して通信を行った場合、無線子機22の電池電圧は、動作保証期間T1を経過してから動作停止電圧に至る。
図6Bは、運用開始後に迂回経路として設定された無線子機22の電池電圧の時間変化を示している。図6Bに示すグラフの横軸は電池電圧を示し、横軸は運用開始からの経過時間を示している。
迂回経路を設定し得る本実施の形態では、無線子機22は、縁組された本来の通信相手(無線親機21又は無線子機22)からのデータだけでなく、周辺に設置された他の無線子機22,22,…,22からのデータを中継する可能性がある。この場合、無線子機22における消費電力は増大し、動作保証期間T1が経過する前に動作停止電圧に至る可能性がある。
図6Bのグラフは、経過時間T21が経過するまでは通常経路のみを利用して無線通信を行い、経過時間T21で迂回経路として設定されることにより、消費電力が増大したことを示している。この場合、経過時間T22で判定電圧に達しているので、無線子機22は、警告を発することにより、電池229の交換時期であることを運用管理者等に知らせることが可能である。しかしながら、電池交換が実施されずに運用が継続された場合、動作保証期間T1が経過する前に動作停止電圧に至る可能性がある。図6Bのグラフでは、経過時間T23(<T1)で無線子機22の電池電圧が動作停止電圧に至ったことを示している。
本実施の形態に係る無線子機22は、動作保証期間T1が経過する前に電池電圧が動作停止電圧以下となることを回避するために、省電力制御を実行する。具体的には、無線子機22は、設定期間T2が経過する前に、電池電圧が閾値(判定電圧)以下となった場合、ビーコンの送信を停止することにより、省電力制御を実行する。ここで、設定期間T2は、運用開始からの経過時間として設定される期間であり、動作保証期間T1よりも短い期間として運用管理者等により任意に設定される。動作保証期間T1を10年としたとき、設定期間T2は、例えば8年に設定される。無線子機22は、ビーコンの送信を停止し、自機が迂回経路を構成する無線機の1つとなることを回避することにより、省電力化を図ることができる。また、無線子機22は、ビーコンの送信を停止すると共に、ビーコンの送信を停止した旨を示す通知信号をホストコンピュータ11へ送信してもよい。
図6Cは、省電力制御を実行した場合の電池電圧の時間変化を示している。図6Cに示すグラフの横軸は電池電圧を示し、縦軸は運用開始からの経過時間を示している。
図6Cのグラフは、経過時間T31までは通常経路のみを利用して無線通信を行い、経過時間T31で迂回経路として設定されることにより、消費電力が増大したことを示している。経過時間T32で判定電圧に達しているので、無線子機22は警告を発し、電池229の交換時期であることを運用管理者等に知らせることができる。このまま電池交換されず、省電力制御も実行されなかった場合、動作保証期間T1が経過する前の経過時間T33で動作停止電圧に至る可能性がある。しかしながら、本実施の形態に係る無線子機22は、設定期間T2が経過する前に電池電圧が判定電圧以下となった場合、ビーコンの送信を停止することにより省電力制御を行うので、消費電力を抑えることができ、動作保証期間T1が経過する前に電池電圧が動作停止電圧に至ることを回避することができる。
以下、無線子機22の動作について説明する。
図7は実施の形態1に係る無線子機22が実行する処理の手順を示すフローチャートである。無線子機22は、運用中の適宜のタイミング(例えば定期的なタイミング)で以下の処理を実行する。無線子機22の制御部220は、電池229の電池電圧が判定電圧以下であるか否かを判断する(ステップS101)。判定電圧以下でないと判断した場合(S101:NO)、制御部220は、本フローチャートによる処理を終了する。
電池電圧が判定電圧以下であると判断した場合(S101:YES)、制御部220は、電池229の電池電圧が動作停止電圧以下であるか否かを判断する(ステップS102)。動作停止電圧以下であると判断した場合(S102:YES)、制御部220は、警告を出力し(ステップS103)、ハードウェア各部の全動作を停止させる(ステップS104)。制御部220は、電池電圧が動作停止電圧以下となった旨のホストコンピュータ11宛の電文を狭域無線通信部222から送信することにより、警告の出力を行う。
ステップS102で動作停止電圧以下でないと判断した場合(S102:NO)、すなわち電池229の電池電圧が動作停止電圧より大きく、かつ判定電圧以下と判断した場合、制御部220は、内蔵のクロックを参照し、運用が開始されてから設定期間T2が経過しているか否かを判断する(ステップS105)。
設定期間T2が経過していないと判断した場合(S105:NO)、制御部220は、警告を出力し(ステップS106)、省電力制御を実行する(ステップS107)。制御部220は、電池電圧が判定電圧以下となった旨、若しくはビーコンを停止する旨の電文を狭域無線通信部222からホストコンピュータ11へ送信することにより、警告の出力を行う。また、制御部220は、ビーコンの送信を停止する制御を行い、自機が迂回経路を構成する無線機の1つとなることを回避することにより、省電力化を図る。
一方、ステップS105で設定期間T2が経過していると判断した場合(S105:YES)、制御部220は、警告を出力し(ステップS108)、本フローチャートによる終了する。制御部220は、電池電圧が判定電圧以下となった旨の電文を狭域無線通信部222からホストコンピュータ11へ送信することにより、警告の出力を行う。設定期間T2が経過した後に電池電圧が判定電圧以下となった場合、動作保証期間T1内に動作停止電圧以下まで低下する可能性は低くなるため、制御部220は、省電力制御を行わずに、通常の運用を継続する。
以上のように、本実施の形態に係る無線子機22は、設定期間T2が経過する前に電池電圧が判定電圧以下となった場合、ビーコンの送信を停止する制御を行い、自機が迂回経路を構成する無線機の1つとなることを回避することにより、省電力化を図ることができる。なお、無線子機22は、ビーコンの送信を停止させたとしても、起動信号の送受信を契機とした通常経路の無線通信が行えるため、自機が取得した検針値等のデータをホストコンピュータ11へ送信することが可能であり、ホストコンピュータ11から自機宛に送信される各種データを受信することが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、設定期間T2が経過する前に無線子機22の電池電圧が判定電圧以下となった場合にのみ、省電力制御を実行する構成としたが、設定期間T2が経過した後においても省電力制御を実行する構成としてもよい。
実施の形態2では、動作保証期間T1の終期に達するまでの残り時間に応じて省電力制御を実行する制御を行う構成について説明する。なお、無線テレメータシステムの全体構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成については実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図8は実施の形態2に係る無線子機22が実行する処理の手順を示すフローチャートである。無線子機22の制御部220は、設定期間T2の経過後に電池電圧が判定電圧以下(ただし動作停止電圧より大)となった場合、以下の処理を実行する。
制御部220は、設定期間T2の経過後に電池電圧が判定電圧以下となった場合、内蔵のクロック等を参照して、動作保証期間T1の終期に達するまでの残り時間を算出する(ステップS201)。
次いで、制御部220は、算出した残り時間と、予め設定した閾値時間とを比較し、残り時間は閾値時間以上であるか否かを判断する(ステップS202)。閾値時間は、例えば(T1−T2)/2であるが、これに限定されるものではない。
残り時間が閾値時間以上であると判断した場合(S202:YES)、電池電圧を確保すべき残り時間が比較的長いため、制御部220は、省電力制御として、例えば表示部224の動作停止と、新規縁組動作の停止とを実行する(ステップS203)。ここで、表示部224の動作停止とは、表示部224がLEDランプを備える場合、そのLEDランプを消灯制御することを含む。また、新規縁組動作の停止とは、狭域無線網N2内に新たに設置された無線機を縁組するための通信動作を停止することを含む。
残り時間が閾値時間以下であると判断した場合(S202:NO)、制御部220は、電池電圧を確保すべき残り時間が比較的短いため、制御部220は、省電力制御として、例えば表示部224の動作停止のみを実行する(ステップS204)。
以上のように、実施の形態2では、動作保証期間T1の終期に達するまでの残り時間に応じて省電力制御を実行することができる。
なお、制御部220が実行する省電力制御は、表示部224の動作停止制御、及び新規縁組動作の停止制御に限定されるものではなく、表示部224における表示時間の制御、起動信号やビーコンの送信回数の制御等を含むものであってもよい。また、本実施の形態では、1つの閾値時間を用いて残り時間を2つに分割し、それぞれにおいて省電力制御を実行する構成としたが、複数の閾値時間を設定して残り時間を3つ以上に分割し、それぞれにおいて省電力制御を実行する構成としてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、ホストコンピュータ11から通信経路を制御する構成について説明する。なお、無線テレメータシステムの全体構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成については実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図9はホストコンピュータ11の内部構成を示すブロック図である。ホストコンピュータ11は、例えばサーバ装置であり、制御部110、記憶部111、通信部112、表示部113、操作部114などを備える。
制御部110は、CPU、ROM、RAM(Random Access Memory)などを備える。制御部110が備えるCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムをRAM上に展開して実行することにより、上述したハードウェア各部の動作を制御し、装置全体を本発明のサーバ装置として機能させる。また、制御部110は、日時情報を出力するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部111は、EEPROMやHDDなどの記憶装置を備える。記憶部111は、自装置の動作に関する設定情報、狭域無線網N2に設置されている無線親機21及び無線子機22,22,…,22に関する情報等を記憶する。
通信部112は、センタ側網制御装置12を介して、狭域無線網N2内の無線親機21及び無線子機22,22,…,22と通信を行うための通信インタフェースを備える。
表示部113は、液晶ディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置などの表示装置であり、運用管理者等に通知すべき情報を表示する。操作部114は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力インタフェースであり、必要な情報の入力を受付ける。なお、表示部113及び操作部114は、ホストコンピュータ11が備えるものである必要はなく、ホストコンピュータ11に接続される外部装置であってもよい。
図10はホストコンピュータ11が実行する処理の手順を示すフローチャートである。ホストコンピュータ11の制御部110は、例えば定期的なタイミングで以下の処理を実行する。
ホストコンピュータ11の制御部110は、狭域無線網N2内に接続された無線子機22へデータを送信する必要があるか否かを判断する(ステップS301)。例えば、ホストコンピュータ11から無線子機22に検針値などのデータを要求する場合、無線子機22から送信された要求に対して返信を行う場合等において、無線子機22へデータを送信する必要があると判断する。
無線子機22へデータを送信する必要がないと判断した場合(S301:NO)、制御部110は、本フローチャートによる処理を終了する。
無線子機22へデータを送信する必要があると判断する場合(S301:YES)、制御部110は、データの送信先とホストコンピュータ11との間に迂回経路が使用されているか否かを判断する(ステップS302)。制御部110は、過去に受信した送信先からのデータに基づき、迂回経路が使用されているか否かを判断することができる。
迂回経路が使用されていると判断した場合(S302:YES)、制御部110は、迂回経路を指定してデータを送信する(ステップS303)。迂回経路上の無線親機21及び無線子機22,22,…,22は、起動信号の送受信を契機として無線通信を開始させることができ、起動信号に加えてビーコンを送信する必要がなくなるため、省電力化を図ることができる。また、迂回経路が使用されていないと判断した場合(S302:NO)、制御部110は、通常経路を指定してデータを送信する(ステップS304)。
以上のように、実施の形態3では、ホストコンピュータ11から通信経路を制御することにより、ビーコンの送受信の機会を低減することができ、それに伴い省電力化を図ることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、通信経路の状況を端末装置により視覚化する構成について説明する。なお、無線テレメータシステムの全体構成、無線親機21及び無線子機22の内部構成については実施の形態1と同様であるため、その説明を省略することとする。
図11は端末装置30の内部構成を示すブロック図である。端末装置30は、無線親機21及び無線子機22,22,…,22の設置作業や保守作業を行う作業員によって所持される携帯電話機であり、制御部300、記憶部301、通信部302、表示部303、操作部304などを備える。
制御部300は、CPU、ROM、RAMなどを備える。制御部300が備えるCPUは、ROMに予め格納された制御プログラムをRAM上に展開して実行することにより、上述したハードウェア各部の動作を制御し、装置全体を本発明の端末装置として機能させる。また、制御部300は、日時情報を出力するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部301は、EEPROMなどのメモリを備える。記憶部301は、自装置の動作に関する設定情報、狭域無線網N2に設置されている無線親機21及び無線子機22,22,…,22に関する情報等を記憶する。
通信部302は、狭域無線網N2内の無線親機21及び無線子機22,22,…,22と通信を行うための通信インタフェースを備える。
表示部303は、液晶ディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置などの表示装置であり、作業員等に通知すべき情報を表示する。操作部304は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力インタフェースであり、必要な情報の入力を受付ける。
図12及び図13は端末装置30における表示例を説明する模式図である。図12及び図13は、1つの無線親機21と、7つの無線子機22A〜22Gとを含む狭域無線網N2内の通信経路状況を簡略化して示している。なお、図12及び図13の例では、無線親機21を「Z」、無線子機22A〜22Gをそれぞれ「A」〜「G」の符号により示している。
端末装置30の制御部300は、通信部302を通じて、無線親機21及び無線子機22A〜22Gと通信を行うことにより、通信経路に係る情報を取得することができる。制御部300は、取得した通信経路に係る情報に基づき、通信経路状況を示す画像を生成し、生成した画像を表示部303に表示させる。
図12は通常経路のみが使用されている通信経路状況を示している。図12では縁組された無線機間の接続関係を実線の矢符により示している。例えば、符号「C」で示される無線子機22Cは、符号「B」で示される無線子機22Bに縁組されており、無線子機22B、無線子機22A、無線親機21を経由する通常経路により無線通信を行うことを示している。他の無線子機22及び無線親機21についても同様である。
図13は迂回経路が設定された通信経路状況を示している。図13では、何らかの理由により通信障害が発生した無線機間を「×」印により示し、迂回経路が設定された無線機間を破線の矢符により示している。例えば、縁組された無線子機22B,22C間で通信障害が発生し、無線子機22C,22E間に迂回経路が設定された場合、無線子機22B,22C間には「×」印が表示され、新たに設定された無線子機22C,22E間の迂回経路には破線の矢符が表示される。
以上のように、実施の形態4では、通信経路の状況を視覚化することができるので、作業員は、無線機間の接続状況(縁組状況)や通信障害の発生状況をリアルタイムに把握することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
一態様に係る無線通信装置は、自装置の識別子を含む識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う無線通信部(222)と、該無線通信部(222)への電力を供給する電池(229)とを備える無線テレメータシステムにおける無線通信装置(22)において、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、前記電池の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる制御部(220)を備える。
上記一態様にあっては、設定期間が経過するまでの間に電池残量が閾値以下となった場合、識別子通知信号の送信を停止させるので、動作停止電圧以下となる前に省電力化を図ることができる。
一態様に係る無線通信装置は、前記制御部(220)は、前記電池(229)の残量が前記閾値以下となった場合、閾値以下となった旨を通知する通知信号を前記無線通信部(222)から所定の宛先装置へ送信させる。
上記一態様にあっては、電池の残量が閾値以下となった場合、その旨を所定の宛先装置へ通知するため、電池交換の準備等を実施することができる。
一態様に係る無線通信装置は、前記設定期間が経過した後に前記電池(229)の残量が閾値以下となった場合、前記制御部(220)は、前記識別子通知信号の送信を停止させることなく、閾値以下となった旨を通知する通知信号を前記無線通信部(222)から所定の宛先装置(11)へ送信させる。
上記一態様にあっては、設定期間の経過後に電池の残量が閾値以下となった場合、自装置の使用期限に達するまでの間に電池残量がなくなる可能性が低いため、識別子通信信号の送信を停止させることなく、無線通信を継続する。
一態様に係る無線通信装置は、前記制御部(220)は、前記電池(229)の残量が前記閾値以下となってから自装置の使用期限に達するまでの期間に応じた省電力制御を実行する。
上記一態様にあっては、自装置の使用期限に達するまでの期間に応じた省電力制御を実行するので、使用期限に達するまでの間に電池残量がなくなる可能性を低減できる。
一態様に係る無線通信装置は、前記制御部(220)は、前記電池(229)の残量が動作停止電圧以下となった場合、動作停止電圧以下となった旨を通知する通知信号を所定の宛先装置(11)へ送信させると共に、自装置の動作を停止させる。
上記一態様にあっては、電池残量が動作停止電圧以下となった場合、その旨を通知した上で動作を停止させるので、通知を受けた作業員等が電池交換を実施することができる。
一態様に係る無線通信装置は、前記無線通信部(222)は、自装置宛の起動信号を受信した場合、該起動信号に対する応答信号を返信し、該応答信号を受信した前記起動信号の送信元との間で無線通信を行う第1通信手順、又は自装置宛でない起動信号を受信した場合、前記識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う第2通信手順の何れか一方の手順にて無線通信を行う。
上記一態様にあっては、起動信号の送受信を契機とした通信手順、又は識別子通知信号の送受信を契機とした通信手順の何れか一方にて無線通信を行うので、設定期間が経過する前に電池電圧が閾値以下となり、識別子通知信号の送信を停止させたとしても、起動信号の送受信を契機とした通信手順にて無線通信を継続することができる。
一態様に係るサーバ装置は、前述の無線通信装置(22)と通信を行う通信部(112)と、該通信部(112)を通じて前記無線通信装置(22)から取得した情報に基づき、前記無線通信装置(22)の通信経路を制御する制御部(110)とを備える。
上記一態様にあっては、無線通信装置から収集した情報に基づき、通信経路を制御することにより、省電力化を図ることができる。
一態様に係る端末装置は、前述の無線通信装置(22)と通信を行う通信部(302)と、該通信部(302)を通じて前記無線通信装置(22)から取得した情報に基づき、前記無線通信装置(22)を含む通信経路の情報を表示する表示部(303)とを備える。
上記一態様にあっては、無線通信装置から収集した情報に基づき、通信経路の情報を表示することにより、通信障害が発生している箇所を特定することができる。また、該当する無線通信装置の電池交換等を実施することにより、通信障害に伴って発生する不必要な通信を抑えることができるので、余計な電力消費を抑えることができる。
一態様に係る無線通信装置の通信方法は、自装置の識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行い、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、電池(229)の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる。
上記一態様にあっては、設定期間が経過するまでの間に電池残量が閾値以下となった場合、識別子通知信号の送信を停止させるので、動作停止電圧以下となる前に省電力化を図ることができる。
一態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、自装置の識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行い、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、電池(229)の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
上記制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。
一態様に係る記録媒体は、コンピュータに、自装置の識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行い、自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、電池(229)の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる処理を実行させるためのコンピュータプログラムを記録してある。
上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供することができる。
11 ホストコンピュータ
12 センタ側網制御装置
21 無線親機
22A〜22G 無線子機
23 メータ
30 端末装置
110,210,220,300 制御部
111,211,221,301 記憶部
212 広域無線通信部
213,222 狭域無線通信部
113,214,224,303 表示部
114,215,225,304 操作部
219,229 電池
223 接続ポート
112,302 通信部
N1 広域無線網
N2 狭域無線網

Claims (9)

  1. 自装置の識別子を含む識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う無線通信部と、該無線通信部への電力を供給する電池とを備える無線テレメータシステムにおける無線通信装置において、
    自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、前記電池の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる制御部
    を備える無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記電池の残量が前記閾値以下となった場合、閾値以下となった旨を通知する通知信号を前記無線通信部から所定の宛先装置へ送信させる
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記設定期間が経過した後に前記電池の残量が閾値以下となった場合、前記制御部は、前記識別子通知信号の送信を停止させることなく、閾値以下となった旨を通知する通知信号を前記無線通信部から所定の宛先装置へ送信させる
    請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、前記電池の残量が前記閾値以下となってから自装置の使用期限に達するまでの期間に応じた省電力制御を実行する
    請求項1から請求項3の何れか1つに記載の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、前記電池の残量が動作停止電圧以下となった場合、動作停止電圧以下となった旨を通知する通知信号を所定の宛先装置へ送信させると共に、自装置の動作を停止させる
    請求項1から請求項4の何れか1つに記載の無線通信装置。
  6. 前記無線通信部は、
    自装置宛の起動信号を受信した場合、該起動信号に対する応答信号を返信し、該応答信号を受信した前記起動信号の送信元との間で無線通信を行う第1通信手順、又は
    自装置宛でない起動信号を受信した場合、前記識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行う第2通信手順
    の何れか一方の手順にて無線通信を行う
    請求項1から請求項5の何れか1つに記載の無線通信装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1つに記載の無線通信装置と通信を行う通信部と、
    該通信部を通じて前記無線通信装置から取得した情報に基づき、前記無線通信装置の通信経路を制御する制御部と
    を備えるサーバ装置。
  8. 請求項1から請求項6の何れか1つに記載の無線通信装置と通信を行う通信部と、
    該通信部を通じて前記無線通信装置から取得した情報に基づき、前記無線通信装置を含む通信経路の情報を表示する表示部と
    を備える端末装置。
  9. 自装置の識別子通知信号を送信し、該識別子通知信号を受信した他の無線通信装置との間で無線通信を行い、
    自装置の使用開始から設定期間が経過するまでの間に、電池の残量が閾値以下となった場合、前記識別子通知信号の送信を停止させる
    無線通信装置の通信方法。
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