JP2019028025A - 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム - Google Patents

放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2019028025A
JP2019028025A JP2017150825A JP2017150825A JP2019028025A JP 2019028025 A JP2019028025 A JP 2019028025A JP 2017150825 A JP2017150825 A JP 2017150825A JP 2017150825 A JP2017150825 A JP 2017150825A JP 2019028025 A JP2019028025 A JP 2019028025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
conversion panel
detection apparatus
adhesive layer
radiation detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017150825A
Other languages
English (en)
Inventor
知昭 市村
Tomoaki Ichimura
知昭 市村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017150825A priority Critical patent/JP2019028025A/ja
Publication of JP2019028025A publication Critical patent/JP2019028025A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】放射線検出装置の使用時には放射線変換パネルと支持部材との剥離を抑制しつつ、部品の修理・交換時には部品を破損させること無く放射線変換パネルと支持部材との剥離を行える仕組みを提供する。【解決手段】入射した放射線を検出する放射線検出装置100−1において、入射した放射線を画像信号に変換する放射線変換パネル110と、放射線変換パネル110を支持するための支持基台120と、支持基台120と放射線変換パネル110との間に配置され、且つ、支持基台120と放射線変換パネル110を固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる延伸剥離接着層130を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、入射した放射線を検出する放射線検出装置及びその製造方法、並びに、当該放射線検出装置を含む放射線検出システムに関するものである。例えば、放射線検出装置としては、医療画像診断装置、非破壊検査装置、分析装置等に用いて好適なものである。
近年、複数の光電変換素子を基板の表面に形成した検出素子と、入射した放射線を光電変換素子が検知可能な波長の光に変換するシンチレータを検出素子上に積層したデジタル放射線検出装置が商品化されている。これらの放射線検出装置は、医療用としては透視装置等の用途として、また、工業・産業用としては非破壊検査装置等の用途として使用されている。
一般に、検出素子は、衝撃により破損する可能性のあるガラスやシリコン等の材料からなる基板の表面に形成されているため、補強のために、ガラスやシリコン等よりも強度の高い支持基台や筐体等の支持部材と貼り合わされていることが多い。
ところで、放射線検出装置の製造時に不具合があった場合、或いは、放射線検出装置の使用時に、落下や、被写体から受ける荷重または外部からの衝撃に起因した筐体の破損、内部部品の破損等があった場合には、支持部材から検出素子を分離し、検出素子や電気回路の回路基板等を修理・交換する必要がある。この際、検出素子と支持部材とを強固に接着すると、支持部材から検出素子を剥離することが困難となる。一方で、検出素子と支持部材との接着強度が弱すぎると、放射線検出装置の落下や外部からの衝撃等によって検出素子が支持部材から剥がれて、放射線検出装置の破損や画像の位置ずれ等が生じうる。
これに関し、従来、特許文献1及び特許文献2には、支持部材に固定された検出素子を剥離させる技術が開示されている。具体的に、特許文献1では、検出素子及びシンチレータを含む放射線変換パネルと支持部材である筐体とをホットメルト接着剤を用いて固定し、加熱を行うことによって放射線変換パネルと筐体とを剥離する技術を開示している。また、特許文献2では、検出素子及びシンチレータを含む放射線変換パネルと支持部材である筐体とを光剥離型の接着剤を用いて固定し、導光板を介して光剥離型の接着剤に光を照射することによって放射線変換パネルと筐体とを剥離する技術を開示している。
特開2012−181101号公報 特開2015−144746号公報
しかしながら、本発明者が実際に特許文献1に記載されている構成の放射線検出装置を作製し、加熱によって放射線変換パネルと支持部材である筐体との剥離を行ったところ、放射線変換パネルの各層の熱膨張係数が異なるため、反りが発生してシンチレータや検出素子が破損する不具合が発生した。また、本発明者が実際に特許文献2に記載されている構成の放射線検出装置を作製し、光照射によって放射線変換パネルと支持部材である筐体との剥離を行ったところ、検出素子の中心付近では光が十分に届かず、剥離時に検出素子が破損する不具合が発生した。
また、特許文献1に記載の技術では、例えば放射線検出装置の使用時に発生する熱によって、放射線変換パネルと支持部材とを固定する接着層の接着力が低減し、上述した放射線検出装置の破損や画像の位置ずれ等の不具合も生じうる。同様に、特許文献2に記載の技術では、例えばシンチレータが発する光によって、放射線変換パネルと支持部材とを固定する接着層の接着力が低減し、上述した放射線検出装置の破損や画像の位置ずれ等の不具合も生じうる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、放射線検出装置の使用時には放射線変換パネルと支持部材との剥離を抑制しつつ、部品の修理・交換時には部品を破損させること無く放射線変換パネルと支持部材との剥離を行える仕組みを提供することを目的とする。
本発明の放射線検出装置は、入射した放射線を画像信号に変換する放射線変換パネルと、前記放射線変換パネルを支持するための支持部材と、前記支持部材と前記放射線変換パネルとの間に配置され、且つ、前記支持部材と前記放射線変換パネルを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層と、を有する。
また、本発明は、上述した放射線検出装置の製造方法、及び、上述した放射線検出装置を含む放射線検出システムを含む。
本発明によれば、放射線検出装置の使用時には放射線変換パネルと支持部材との剥離を抑制しつつ、部品の修理・交換時には部品を破損させること無く放射線変換パネルと支持部材との剥離を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置の製造方法における処理手順の一例を示す図である。 図2に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置の製造方法における処理手順の一例を示す図である。 図3に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置の製造方法における処理手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置において、図1(a)に示すA−A'断面の内部構成の他の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置の分解方法における処理手順の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置の製造方法における処理手順の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置の分解方法における処理手順の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る放射線検出装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る放射線検出装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る放射線検出装置の分解方法における処理手順の一例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る放射線検出システムの概略構成の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図1(a)は、第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の外観図である。この図1(a)は、例えば放射線検出装置100−1を上面から見た図である。また、図1(b)は、第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1において、図1(a)に示すA−A'断面の内部構成の一例を示す図である。
放射線検出装置100−1は、図1(b)に示すように、放射線変換パネル110、支持基台120、延伸剥離接着層130、配線層141、回路基板142、支持基台足部143、及び、筐体150を有して構成されている。
<放射線変換パネル110>
放射線変換パネル110は、入射した放射線を、放射線画像に係る画像信号に変換する放射線変換部である。この放射線変換パネル110は、図1(b)に示すように、検出素子114、及び、シンチレータ115を含み構成されている。
シンチレータ115は、入射した放射線を光電変換素子112が検知可能な波長の光に変換する変換部材である。ここで、シンチレータ115としては、例えば、ハロゲン化アルカリ系の材料からなるものや、金属酸硫化物の母体に、発光中心としてテルビウムやユーロピウムといった3価の希土類を微量ドープした粉末蛍光体の堆積層を用いることが可能である。この際、上述したハロゲン化アルカリを主成分とする材料としては、例えば、CsI:Tl、CsI:Na、CsBr:Tl、NaI:Tl、LiI:Eu、KI:Tl等を用いることができる。また、シンチレータ115として上述した金属酸硫化物粉末蛍光体を用いる場合には、例えば、Gd2O2SにTbをドープした粉末蛍光体(GOS)等を塗布・乾燥、または貼り合わせることにより、シンチレータ層を形成することが可能である。また、蛍光体上面に金属や樹脂からなる蛍光体保護層を形成することにより、シンチレータ115の耐久性や防湿性を向上させることが可能である。
検出素子114は、基板111と、当該基板上に二次元状に形成され、シンチレータ115によって得られた光を画像信号に変換する光電変換素子112とを有して構成されている。ここで、検出素子114としては、例えば、ガラス基板や樹脂フィルム基板等の基板111上に、光電変換素子112やTFT等のスイッチ素子(不図示)を含む画素を二次元状(例えば2次元アレイ状)に複数配置したセンサーアレイを用いることが可能である。また、検出素子114としては、例えば、シリコン基板等の基板111上に、上述した光電変換素子112を含む画素を二次元状(例えば2次元アレイ状)に複数配置したCMOSセンサーやCCDセンサーを用いることも可能である。ここで、基板111としてガラス基板を適用し、ガラス基板上に光電変換素子112を形成する場合、素子の構成は特に限定されず、MIS型センサー、PIN型センサー、TFT型センサー等を適宜用いることが可能である。また、検出素子114は、センサーチップが1枚または複数枚で構成されたものを用いることが可能である。
<支持基台120>
支持基台120は、支持基台足部143とともに放射線変換パネル110を支持するための支持部材として機能し、放射線変換パネル110を衝撃から保護する等ために設けられている。支持基台120は、例えば、アルミニウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、タングステン、鉛等の金属や、それらを含む合金、或いは、アモルファスカーボン、CFRP、GFRP等の複合材料、ガラス、シリコン等の材料を用いることが可能である。また、支持基台120として、例えば、結晶カーボン等のカーボン板や、ナイロン、アラミド、ポリイミド、PET等の樹脂基板を用いることも可能である。なお、支持基台120として、ガラス基板やシリコン基板を使用する場合には、その支持基台120の厚みは、検出素子114における基板111の厚みよりも厚いことが好ましい。
<延伸剥離接着層130>
延伸剥離接着層130は、放射線変換パネル110と支持基台120とを固定することにより放射線変換パネル110の強度を増し、放射線変換パネル110の破損を防止する目的で設けられている。具体的に、本実施形態における延伸剥離接着層130は、支持部材である支持基台120と放射線変換パネル110との間に配置され、且つ、支持基台120と放射線変換パネル110を固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層である。
図1(c)は、図1(b)に示す延伸剥離接着層130の概略構成の一例を示す図である。延伸剥離接着層130は、図1(c)に示すように、延伸(伸長)させることが可能に構成された基層131と、常温で短時間圧力を加えるだけで接着する感圧接着剤層132及び133を含み形成されている。感圧接着剤層132は、基層131における放射線変換パネル110の側の面(第1の面)1311に形成された感圧接着剤の層である。また、感圧接着剤層133は、基層131における支持基台120の側の面(第2の面)1312に形成された感圧接着剤の層である。延伸剥離接着層130は、例えば、基層131の第1の面1311及び第2の面1312の両面に感圧接着剤(粘着剤)の層である感圧接着剤層132及び133を有する粘着テープである。この延伸剥離接着層130は、基層131を延伸させることにより、一度の引張り操作で、被接着体(放射線変換パネル110及び支持基台120)を容易に剥離することができ、また、被接着体への接着剤残りが生じにくいものである。
延伸剥離接着層130の基層131の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、ポリスチレン、シリコーン、エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレン、エチレン、ブチレン等の樹脂やゴムを用いることが可能である。また、基層131の材料としては、例えば、これらの樹脂やゴムを含んだ混合物を用いることも可能である。また、基層131の内部にフィラーを入れることにより、基層131の引っ張り強度を増すことが可能である。この際、フィラーとしては、例えば、繊維状・粉末状のポリプロピレン、ポリエチレン、PET、ポリスチレン、シリコーン、エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレン、エチレン、ブチレン等の樹脂やゴムを含んだ混合物を用いることが可能である。また、フィラーとしては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、タングステン、鉛等の金属や合金、メッシュ状に編み込んだポリプロピレン、ポリエチレン、PET、ポリスチレン等の樹脂やゴム、或いは、アルミニウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、タングステン、鉛等の金属や合金を用いることも可能である。
延伸剥離接着層130の感圧接着剤層132及び133としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、エポキシ系、ポリオレフィン系、ウレタン系、フッ素系等の一般的な有機物やゴムを含んだ接着剤(粘着剤)を使用することが可能である。この際、感圧接着剤層132及び133は、必ずしも同一の材料である必要はなく、被接着体の材質や表面状態に合わせて最適な接着剤(粘着剤)で形成してもよい。また、感圧接着剤層132及び133は、色も用途に合わせて任意に選択可能である。
本実施形態においては、延伸剥離接着層130は、例えば、延伸させる方向において、300%〜1500%の破断時伸び特性、及び、2kgf/12mm以上の破断強度特性を有していることが好適である。
また、検出素子114の全面を被覆する1枚の延伸剥離接着層130を形成しても、或いは、剥離性を向上させるために短冊状に加工した複数の延伸剥離接着層130を形成してもよい。この延伸剥離接着層130の機能を有する一般的な製品としては、例えば、スリーエム社製の商品名:コマンドタブが挙げられる。
また、図1(b)に示す例では、延伸剥離接着層130を放射線変換パネル110と接着する際に検出素子114を接着する例を示したが、本実施形態においてはこれに限定されるものではなく、例えば、シンチレータ115を接着させるようにしてもよい。
<配線層141,回路基板142,支持基台足部143>
配線層141は、放射線変換パネル110(具体的には、基板111)と回路基板142とを接続する配線層である。回路基板142は、例えば、放射線変換パネル110から画像信号を取得する処理(必要に応じて取得した画像信号の信号処理も含む)や、放射線変換パネル110の制御を行う。支持基台足部143は、支持基台120とともに放射線変換パネル110を支持するための支持部材として機能し、図1(b)に示す例では支持基台120を筐体150に固定する役割を担っている。
<筐体150>
筐体150は、検出素子114及びシンチレータ115を含み構成される放射線変換パネル110を外部のノイズや衝撃等から保護する役割を担っている。筐体150は、図1(b)に示すように、放射線が入射する側に設けられ、放射線を透過させる窓部151と、窓部151を透過した放射線が入射する位置に放射線変換パネル110を収容する枠体部152とを含み形成されている。窓部151は、放射線を透過させることが求められるため、例えば、CFRF等の複合材料や、アルミニウム、マグネシウム等の金属を用いることが可能である。枠体部152は、例えば、アルミニウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、タングステン、鉛等の金属やそれらを含む合金、アモルファスカーボン、結晶カーボン等のカーボン板、ナイロン、アラミド、ポリイミド、PET等のCFRP、GFRP等の複合材料を用いることができる。
次に、図1に示す放射線検出装置100−1の製造方法について、図2〜図4を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の製造方法における処理手順の一例を示す図である。また、図3は、図2に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の製造方法における処理手順の一例を示す図である。また、図4は、図3に引き続き、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の製造方法における処理手順の一例を示す図である。この図2〜図4は、例えば、図1(a)と同様に上面から見た図である。
まず、図2(a)において、検出素子114を準備する。例えば、検出素子114としては、基板111として厚みが0.7mmのガラス基板を用いて、当該基板上に光電変換素子112やTFT等のスイッチ素子(不図示)を含む画素を二次元状(例えば2次元アレイ状)に複数配置したセンサーアレイを形成する。この際、検出素子114として、配線層141と接続を行うための接続部113を基板111に形成する。
続いて、図2(b)において、図2(a)に示す検出素子114上にシンチレータ115を形成して、放射線変換パネル110を形成する。例えば、シンチレータ115としては、検出素子114上に、TlをドープしたCsIを蒸着して形成した後、Alシートを貼り合わせることにより、耐久性を向上させたものを形成する。
続いて、図3(a)において、まず、図2(b)に示す放射線変換パネル110を準備する。次いで、配線層141を用いて、放射線変換パネル110と回路基板142とを接続する。例えば、放射線変換パネル110の接続部113と配線層141とを異方導電フィルム(ACF)を介し接続し、また、配線層141と回路基板142とを異方導電フィルム(ACF)を介して接続する。
続いて、図3(b)において、まず、支持基台120を準備する。例えば、支持基台120としては、CFRP製の板を用いる。次いで、支持基台120上に、延伸させることで接着力を減ずる延伸剥離接着層130を形成する。図3(b)には、幅15mmの短冊状に加工した複数の延伸剥離接着層130を、延伸させる方向と直交する方向に並べて、支持基台120上に配置した例を示している。この際、それぞれの延伸剥離接着層130は、例えば、ポリエチレンを用いて基層131を形成し、アクリル樹脂を含む樹脂を用いて感圧接着剤層132及び133を形成する。
また、延伸剥離接着層130は、引っ張って延伸させることにより接着力(粘着力)が低減する特徴があるため、図3(b)に示すように、引っ張る際につまむためのつまみ部134が設けられている。図3(b)に示す例では、つまみ部134は、支持基台120と接していない部分となっている。また、延伸剥離接着層130のつまみ部134は、例えばつまむことを考慮して、図1(c)に示す感圧接着剤層132及び133を形成しない基層131のみの部分とすることができる。
なお、つまみ部134は、図3(b)に示す例では、支持基台120と接していない部分となっているが、本発明においてはこの形態に限定されるものではない。例えば、支持基台120と接している部分をつまみ部134とする形態も、本発明に適用可能である。また、例えば、つまみ部134は、図3(b)に示すように支持基台120の一辺のみから出ている部分である必要はなく、支持基台120の複数辺(例えば左右の辺など)から出ている部分としてもよい。また、上述した例では、つまみ部134は、感圧接着剤層132及び133を形成しない基層131のみの部分とする例を示したが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではない。例えば、つまみ部134は、基層131の両面に感圧接着剤層132及び133が形成された部分とする態様も、本実施形態に適用可能である。
続いて、図4において、図3(b)に示す延伸剥離接着層130上に、図3(a)に示す放射線変換パネル110を貼り合せて接着する。その後、回路基板142を支持基台120の裏面にネジ止めして固定し、これらを筐体150の内部に格納することにより、図1(b)に示す放射線検出装置100−1を作製する。この際、筐体150は、例えば、CFRPを用いて窓部151を形成し、マグネシウム合金を用いて枠体部152を形成する。
図1(b)に示す放射線検出装置100−1は、放射線の入射方向から、窓部151、シンチレータ115、検出素子114、延伸剥離接着層130、支持基台120の順に形成されている例を示している。これにより、放射線変換パネル110と支持基台120とを延伸剥離接着層130で貼り合わせる構成としている。しかしながら、本実施形態においては、図1(b)に示す形態に限らず、例えば、図5に示す形態も適用可能である。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1において、図1(a)に示すA−A'断面の内部構成の他の一例を示す図である。この図5において、図1(b)に示す構成と同様の構成については、同じ符号を付している。
この図5に示すように、使用環境に応じて、放射線変換パネル110の特性を最大限にするために、例えば、放射線の入射方向から、窓部151、検出素子114、シンチレータ115、延伸剥離接着層130、支持基台120の順に形成してもよい。
次に、図1(b)に示す放射線検出装置100−1において、部品の修理・交換時に行う分解方法について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1の分解方法における処理手順の一例を示す図である。
まず、図6(a)では、図1(b)に示す放射線検出装置100−1において、筐体150の内部に格納されている部品群を取り出す。この図6(a)に示す部品群は、支持基台120と放射線変換パネル110とが延伸剥離接着層130を介して貼り合わされており、また、延伸剥離接着層130には、つまみ部134が設けられている。
続いて、図6(b)において、まず、回路基板142等が支持基台120とネジ止め等によって固定されている場合には、剥離作業を実施する前に、支持基台120から回路基板142等を外しておき、安全に剥離作業が行えるようにしておく。次いで、つまみ部134を矢印の方向(図6(b)では右の水平方向(延伸方向))に引っ張って延伸剥離接着層130を延伸させる。この際、図3(b)に示すように、複数の延伸剥離接着層130を形成した場合には、それぞれの延伸剥離接着層130を順次延伸させる。
延伸剥離接着層130は、延伸させることで接着力が低減する特徴があるため、図6(b)で説明した延伸を継続して行うと、図6(c)に示すように、延伸剥離接着層130から支持基台120及び放射線変換パネル110を剥離することができる。その後、放射線検出装置100−1において、部品(例えば、配線層141や検出素子114など)の修理・交換作業を行うことが可能になる。
そして、修理・交換作業を行った後は、上述した図2〜図4の各工程を行うことによって、放射線検出装置100−1を作製することが可能である。
第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1では、支持部材である支持基台120と放射線変換パネル110との間に、これらを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる延伸剥離接着層130を形成するようにしている。
かかる構成によれば、支持部材と放射線変換パネルを剥離する際に、特許文献1に記載の加熱処理や特許文献2に記載の光照射処理を行うこと無く当該剥離を行えるため、部品を破損や劣化させること無く当該剥離を行うことができる。また、特許文献1に記載の加熱処理や特許文献2に記載の光照射処理を行わないため、放射線検出装置の使用時に、当該加熱処理や当該光照射処理により放射線変換パネルや支持部材が剥離してしまう不具合を抑制することもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図7(a)は、第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の外観図である。この図7(a)は、例えば放射線検出装置100−2を上面から見た図である。また、図7(b)は、第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2において、図7(a)に示すB−B'断面の内部構成の一例を示す図である。この図7(b)において、図1(b)と同様の構成については、同じ符号を付している。
第2の実施形態では、第1の実施形態における支持基台120(支持基台足部143も含む)に加えて、筐体150の窓部151も、放射線変換パネル110を支持するための支持部材として機能させる形態である。
具体的に、放射線検出装置100−2は、図7(b)に示すように、延伸剥離接着層130−1及び130−2が設けられている。延伸剥離接着層130−1は、支持部材である筐体150の窓部151と放射線変換パネル110(より詳細には、検出素子114)との間に配置され、且つ、これらを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層である。また、延伸剥離接着層130−2は、支持部材である支持基台120と放射線変換パネル110(より詳細には、シンチレータ115)との間に配置され、且つ、これらを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層である。
次に、図7に示す放射線検出装置100−2の製造方法について、図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の製造方法における処理手順の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の製造方法では、まず、図2に示す工程を行う。即ち、図2(a)において、検出素子114を準備する。例えば、検出素子114としては、基板111として厚みが0.5mmのガラス基板を用いて、当該基板上に光電変換素子112やTFT等のスイッチ素子(不図示)を含む画素を二次元状(例えば2次元アレイ状)に複数配置したセンサーアレイを形成する。この際、検出素子114として、配線層141と接続を行うための接続部113を基板111に形成する。次いで、図2(b)において、図2(a)に示す検出素子114上にシンチレータ115を形成して、放射線変換パネル110を形成する。例えば、シンチレータ115としては、検出素子114上に、TlをドープしたCsIを蒸着して形成した後、Alシートを貼り合わせることにより、耐久性を向上させたものを形成する。
続いて、第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の製造方法では、図3に示す工程を行う。即ち、図3(a)において、まず、図2(b)に示す放射線変換パネル110を準備する。次いで、配線層141を用いて、放射線変換パネル110と回路基板142とを接続する。例えば、放射線変換パネル110の接続部113と配線層141とを異方導電フィルム(ACF)を介し接続し、また、配線層141と回路基板142とを異方導電フィルム(ACF)を介して接続する。次いで、図3(b)において、まず、支持基台120を準備する。例えば、支持基台120としては、CFRP製の板を用いる。次いで、支持基台120上に、延伸させることで接着力を減ずる図7(b)に示す延伸剥離接着層130−2を形成する。ここでは、例えば図3(b)に示すように、短冊状に加工した複数の延伸剥離接着層130−2を支持基台120上に形成する。この際、それぞれの延伸剥離接着層130−2は、例えば、ポリプロピレンを用いて基層131を形成し、ブチレンを含むゴムを用いて感圧接着剤層132及び133を形成する。また、延伸剥離接着層130−2は、引っ張って延伸させることにより接着力(粘着力)が低減する特徴があるため、例えば図3(b)に示すように、引っ張る際につまむためのつまみ部134−2が設けられている。このつまみ部134−2については、第1の実施形態で上述したつまみ部134の各態様を適用可能である。次いで、延伸剥離接着層130−2上に、図3(a)に示す放射線変換パネル110を貼り合せて接着した後、回路基板142を支持基台120の裏面にネジ止めして固定する。
続いて、図8(a)において、窓部151の放射線入射側と反対側の面上に、延伸させることで接着力を減ずる延伸剥離接着層130−1を形成する。ここでは、例えば図8(a)に示すように、短冊状に加工した複数の延伸剥離接着層130−1を窓部151の所定の面上に形成する。この際、延伸剥離接着層130−1は、上述した延伸剥離接着層130−2と同様の材料で形成しても、或いは、第1の実施形態における延伸剥離接着層130と同様の材料で形成してもよい。
続いて、図8(b)において、上述した図3(b)の工程を経ることにより形成した部品群上に、図8(a)に示す延伸剥離接着層130−1を貼り合せて接着する。その後、これらを枠体部152内に格納することにより、図7(b)に示す放射線検出装置100−2を作製する。この際、筐体150は、例えば、CFRPを用いて窓部151を形成し、マグネシウム合金を用いて枠体部152を形成する。この際、延伸剥離接着層130−1には、図8(b)に示すように、引っ張る際につまむためのつまみ部134−1が設けられている。このつまみ部134−1については、第1の実施形態で上述したつまみ部134の各態様を適用可能である。
図7(b)に示す放射線検出装置100−2は、放射線の入射方向から、窓部151、延伸剥離接着層130−1、検出素子114、シンチレータ115、延伸剥離接着層130−2、支持基台120の順に形成されている例を示している。これにより、窓部151と放射線変換パネル110とを延伸剥離接着層130−1で貼り合わせ、放射線変換パネル110と支持基台120とを延伸剥離接着層130−2で貼り合わせる構成としている。しかしながら、本実施形態においては、図7(b)に示す形態に限定されるものではない。例えば、使用環境に応じて、放射線変換パネル110の特性を最大限にするために、例えば、放射線の入射方向から、窓部151、延伸剥離接着層130−1、シンチレータ115、検出素子114、延伸剥離接着層130−2、支持基台120の順に形成してもよい。
次に、図7(b)に示す放射線検出装置100−2において、部品の修理・交換時に行う分解方法について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2の分解方法における処理手順の一例を示す図である。
まず、図9(a)では、図7(b)に示す放射線検出装置100−2において、筐体150の枠体部152に格納されている部品群(窓部151を含む)を取り出す。この図9(a)に示す部品群は、窓部151と放射線変換パネル110とが延伸剥離接着層130−1を介して貼り合わされており、また、支持基台120と放射線変換パネル110とが延伸剥離接着層130−2を介して貼り合わされている。また、延伸剥離接着層130−1には、つまみ部134−1が設けられており、延伸剥離接着層130−2には、つまみ部134−2が設けられている。
まず、窓部151の分離を行うため、図9(b)において、窓部151と放射線変換パネル110とを固定している延伸剥離接着層130−1のつまみ部134−1を矢印の方向(図9(b)では左の水平方向(延伸方向))に引っ張って延伸剥離接着層130−1を延伸させる。この際、図8(a)に示すように、複数の延伸剥離接着層130−1を形成した場合には、それぞれの延伸剥離接着層130−1を順次延伸させる。
延伸剥離接着層130−1は、延伸させることで接着力が低減する特徴があるため、図9(b)で説明した延伸を継続して行うと、図9(c)に示すように、延伸剥離接着層130−1から窓部151及び放射線変換パネル110を剥離することができる。
続いて、図9(d)において、まず、回路基板142等が支持基台120とネジ止め等によって固定されている場合には、剥離作業を実施する前に、支持基台120から回路基板142等を外しておき、安全に剥離作業が行えるようにしておく。次いで、支持基台120の分離を行うため、図9(d)において、支持基台120と放射線変換パネル110とを固定している延伸剥離接着層130−2のつまみ部134−2を矢印の方向(図9(d)では右の水平方向(延伸方向))に引っ張って延伸剥離接着層130−2を延伸させる。この際、例えば図3(b)に示すように、複数の延伸剥離接着層130−2を形成した場合には、それぞれの延伸剥離接着層130−2を順次延伸させる。
延伸剥離接着層130−2は、延伸させることで接着力が低減する特徴があるため、図9(d)で説明した延伸を継続して行うと、図9(e)に示すように、延伸剥離接着層130−2から支持基台120及び放射線変換パネル110を剥離することができる。その後、放射線検出装置100−2において、部品(例えば、配線層141や検出素子114、窓部151など)の修理・交換作業を行うことが可能になる。
第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2では、支持部材である窓部151及び支持基台120と放射線変換パネル110との間に、それぞれ、延伸させることで接着力を減ずる延伸剥離接着層130−1及び130−2を形成するようにしている。
かかる構成によれば、第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1と比較して、窓部151と放射線変換パネル110との間にも更に延伸剥離接着層130を形成しているため、第1の実施形態で説明した効果に加えて、より剛性の高い装置を作製できる。具体的に、第2の実施形態に係る放射線検出装置100−2では、放射線変換パネル110が剛性の高い支持部材である支持基台120と窓部151との間に挟まれて固定されているため、例えばガラス基板の研磨等により0.2mmの厚みの検出素子114を用いた場合でも、高い剛性を有する放射線検出装置100を形成することが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図10(a)は、第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3の外観図である。この図10(a)は、例えば放射線検出装置100−3を上面から見た図である。また、図10(b)は、第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3において、図10(a)に示すC−C'断面の内部構成の一例を示す図である。この図10(b)において、図1(b)と同様の構成については、同じ符号を付している。
図10(b)に示す第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3は、図1(b)に示す第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1に対して、放射線変換パネル110と延伸剥離接着層130との間に、補強層160を更に形成したものである。この補強層160は、例えば、軽量化等のために検出素子114が薄くなった場合に、その破損を防止する等の補強のために設けたものである。補強層160としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET等の一般的な樹脂や、アルミニウム、マグネシウム、鉄等の一般的な金属を用いることが可能である。例えば、本実施形態においては、補強層160としては、黒色に着色したPETフィルムをアクリル系の粘着剤を用いて検出素子114の光電変換素子112と対向する面に貼り合わせるものとする。なお、補強層160における粘着剤は、延伸剥離接着層130としては機能しない。また、補強層160を着色することにより、検出素子114を透過した光が、再度、検出素子114に戻ることによる先鋭度の低下を防止することができる。また、この補強層160を用いる場合、例えば、当該補強層160を検出素子114の一構成として含めて取り扱うことも可能である。
第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3では、検出素子114と延伸剥離接着層130とは補強層160を介して貼り合わされて固定されている。また、放射線変換パネル110と支持基台120とは、補強層160及び延伸剥離接着層130を介して貼り合わされて固定されている。
図10(b)に示す放射線検出装置100−3は、放射線の入射方向から、窓部151、シンチレータ115、検出素子114、補強層160、延伸剥離接着層130、支持基台120の順に形成されている例を示している。これにより、放射線変換パネル110と支持基台120とを延伸剥離接着層130で貼り合わせる構成としている。しかしながら、本実施形態においては、図10(b)に示す形態に限定されるものではない。例えば、使用環境に応じて、放射線変換パネル110の特性を最大限にするために、例えば、図5に示す順に形成してもよい。
第3の実施形態に係る放射線検出装置100−3では、放射線変換パネル110と延伸剥離接着層130との間に、補強層160を更に形成するようにしている。
かかる構成によれば、第1の実施形態で説明した効果に加えて、例えば検出素子114を薄く形成することで強度が低下した場合でも、その補強を行うことができ、その結果、高い耐久性と修復性を有する放射線検出装置100を形成することが可能である。
なお、上述した第3の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態に対して、第3の実施形態に特有の要素を追加・修正する例を説明したが、本発明においては、この形態に限定されるものではない。例えば、上述した第2の実施形態に対して、第3の実施形態に特有の要素を追加・修正する形態も、本発明に適用可能である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図11(a)は、第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4の外観図である。この図11(a)は、例えば放射線検出装置100−4を上面から見た図である。また、図11(b)は、第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4において、図11(a)に示すD−D'断面の内部構成の一例を示す図である。この図11(b)において、図1(b)と同様の構成については、同じ符号を付している。
図11(b)に示す第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4は、図1(b)に示す第1の実施形態に係る放射線検出装置100−1に対して、延伸剥離接着層130を延伸させる方向に、複数の検出素子114を形成したものである。図11(b)に示す例では、具体的に、延伸剥離接着層130を延伸させる方向(図11(b)では、左右の水平方向)に、複数の検出素子114−1及び114−2を形成した例を示している。そして、第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4では、複数の検出素子114−1及び114−2におけるそれぞれの検出素子114の修理・交換作業を可能とすべく、検出素子114−1及び114−2のそれぞれに対応して、延伸剥離接着層130−3及び130−4を形成している。即ち、延伸剥離接着層130−3及び130−4は、当該延伸剥離接着層130を延伸させる方向に複数設けられている。
具体的に、延伸剥離接着層130−4は、支持部材である支持基台120と放射線変換パネル110の検出素子114−1との間に配置され、且つ、これらを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層である。また、延伸剥離接着層130−4は、支持部材である支持基台120と放射線変換パネル110の検出素子114−2との間に配置され、且つ、これらを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層である。図11(b)に示す放射線検出装置100−4を作製することにより、複数の検出素子114−1及び114−2のうち、いずれか1つの検出素子114が異常をきたした場合にも、当該1つの検出素子114のみを剥離して修理・交換を行うことができる。
第4の実施形態では、シンチレータ115としては、アモルファスカーボン上に、TlをドープしたCsIを蒸着して形成した後、ポリパラキシリレンを防湿保護層として使用することにより、耐久性を向上させたものを形成する。また、第4の実施形態では、図11(b)に示すように、シンチレータ115を窓部151で押し付けることにより固定しているが、必要に応じて、シンチレータ115と窓部151とを延伸剥離接着層130で固定することも可能である。なお、図11(b)では、説明を簡単にするために、延伸剥離接着層130を延伸させる方向に、2つの検出素子114及び延伸剥離接着層130を設ける例を示しているが、3つ以上の検出素子114及び延伸剥離接着層130を設ける形態も、本発明に含まれる。
次に、図11(b)に示す放射線検出装置100−4において、部品の修理・交換時に行う分解方法について、図12を用いて説明する。
図12は、本発明の第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4の分解方法における処理手順の一例を示す図である。具体的に、図12では、図11(b)に示す検出素子114−1を修理・交換するために行う分解方法の例を示している。
図12(a)では、まず、図11(b)に示す放射線検出装置100−4において、筐体150に格納されている部品群を取り出す。次いで、取り出した部品群からシンチレータ115を取り外す。その後、回路基板142等が支持基台120とネジ止め等によって固定されている場合には、剥離作業を実施する前に、支持基台120から回路基板142等を外しておき、安全に剥離作業が行えるようにしておく。この図12(a)に示す部品群は、支持基台120と検出素子114−1とが延伸剥離接着層130−3を介して貼り合わされており、また、支持基台120と検出素子114−2とが延伸剥離接着層130−4を介して貼り合わされている。
続いて、図12(b)において、支持基台120と検出素子114−1とを固定している延伸剥離接着層130−3のつまみ部134−3を矢印の方向(図12(b)では右の水平方向(延伸方向))に引っ張って延伸剥離接着層130−3を延伸させる。この際、図3(b)に示すように、複数の延伸剥離接着層130−3を形成した場合には、それぞれの延伸剥離接着層130−3を順次延伸させる。
延伸剥離接着層130−3は、延伸させることで接着力が低減する特徴があるため、図12(b)で説明した延伸を継続して行うと、図12(c)に示すように、支持基台120から、不具合の発生した検出素子114−1を剥離することができる。ここで、図12(c)には、延伸剥離接着層130−4のつまみ部134−4も示している。
続いて、図12(d)において、延伸剥離接着層130−3が接着されていた支持基台120の位置に、新たな延伸剥離接着層130−5を接着する。
続いて、図12(e)において、延伸剥離接着層130−5上に、新たな検出素子114−3を接着する。
これにより、図12(f)に示すように、不具合の発生した検出素子114−1に替えて新たな検出素子114−3を支持基台120上に形成することができる。その後、回路基板142を支持基台120の裏面にネジ止めして固定し、これらを筐体150の内部に格納することにより、図11(b)に示す放射線検出装置100−4と同様の放射線検出装置を作製する。
第4の実施形態に係る放射線検出装置100−4では、延伸剥離接着層130を延伸させる方向に複数の延伸剥離接着層130−3及び130−4を形成するようにしている。
かかる構成によれば、第1の実施形態で説明した効果に加えて、複数の検出素子114のうち、不具合の発生した検出素子114のみを剥離して修理・交換をすることが可能になる。
なお、上述した第4の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態に対して、第4の実施形態に特有の要素を追加・修正する例を説明したが、本発明においては、この形態に限定されるものではない。例えば、上述した第2の実施形態または第3の実施形態に対して、第4の実施形態に特有の要素を追加・修正する形態も、本発明に適用可能である。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態は、第1〜第4の実施形態に係る放射線検出装置100−1〜100−4のうちのいずれか1つの放射線検出装置100を、X線診断に係る放射線検出システムに適用した形態である。
図13は、本発明の第5の実施形態に係る放射線検出システムの概略構成の一例を示す図である。この図13に示す放射線検出装置100は、上述した第1〜第4の実施形態に係る放射線検出装置100−1〜100−4のいずれの放射線検出装置であってもよい。
図13において、X線チューブ6050で発生したX線6060は、被験者である患者6061の胸部6062を透過し、放射線検出装置100に入射する。この放射線検出装置100に入射したX線6060には、患者6061の体内部の情報が含まれている。放射線検出装置100では、入射したX線6060に対応してシンチレータ115が発光し、この光を放射線変換パネル110の光電変換素子112が光電変換して、画像信号を得る。この画像信号は、デジタルに変換されて信号処理装置であるイメージプロセッサ6070によって画像信号処理が行われ、その後、コントロールルームの表示手段であるディスプレイ6080に表示されて観察できるようになっている。
また、イメージプロセッサ6070によって処理された画像信号は、例えば、電話、LAN、インターネット等のネットワーク6090等の伝送処理手段によって、遠隔地へ転送できるようになっている。例えば、イメージプロセッサ6070によって処理された画像信号は、ネットワーク6090等の伝送処理手段を介して、別の場所のドクタールーム等の表示手段であるディスプレイ6081に表示されたり、光ディスク等の記録手段に保存したりすることができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また、例えば、イメージプロセッサ6070によって処理された画像信号は、ネットワーク6090等の伝送処理手段を介して、記録手段であるフィルムプロセッサ6100によってフィルム6110に記録することもできる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:放射線検出装置、110:放射線変換パネル、111:基板、112:光電変換素子、114:検出素子、115:シンチレータ、120:支持基台、130:延伸剥離接着層、131:基層、132,133:感圧接着剤層、141:配線層、142:回路基板、143:支持基台足部、150:筐体、151:窓部、152:枠体部

Claims (17)

  1. 入射した放射線を画像信号に変換する放射線変換パネルと、
    前記放射線変換パネルを支持するための支持部材と、
    前記支持部材と前記放射線変換パネルとの間に配置され、且つ、前記支持部材と前記放射線変換パネルを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層と、
    を有することを特徴とする放射線検出装置。
  2. 前記接着層は、
    延伸させることが可能な基層と、
    前記基層における前記放射線変換パネルの側の面および前記支持部材の側の面に設けられた感圧接着剤層と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 前記接着層には、前記延伸させる際につまむためのつまみ部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出装置。
  4. 前記つまみ部には、前記接着層に含まれている感圧接着剤層が設けられていないことを特徴とする請求項3に記載の放射線検出装置。
  5. 前記つまみ部は、前記支持部材と接していない部分であることを特徴とする請求項3または4に記載の放射線検出装置。
  6. 前記つまみ部は、前記支持部材と接している部分であることを特徴とする請求項3または4に記載の放射線検出装置。
  7. 前記接着層は、前記延伸させる方向と直交する方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  8. 前記接着層は、前記延伸させる方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  9. 前記放射線変換パネルは、
    前記放射線を光に変換するシンチレータと、
    基板上に二次元状に設けられ、前記シンチレータによって得られた前記光を前記画像信号に変換する光電変換素子と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  10. 前記基板は、ガラス基板またはシリコン基板であることを特徴とする請求項9に記載の放射線検出装置。
  11. 前記支持部材には、前記放射線変換パネルを支持するための支持基台が含まれ、
    前記支持基台の厚みは、前記基板の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項9または10に記載の放射線検出装置。
  12. 前記放射線変換パネルを保護するための筐体を備えており、
    前記筐体は、
    前記放射線が入射する側に設けられ、前記放射線を透過させる窓部と、
    前記窓部を透過した前記放射線が入射する位置に前記放射線変換パネルを収容する枠体部と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  13. 前記支持部材には、前記窓部が含まれることを特徴とする請求項12に記載の放射線検出装置。
  14. 前記放射線変換パネルと接着層との間に配置された補強層を更に有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  15. 前記接着層は、前記延伸させる方向において、300%〜1500%の破断時伸び特性、及び、2kgf/12mm以上の破断強度特性を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の放射線検出装置と、
    前記放射線検出装置で得られた前記画像信号を処理する信号処理装置と、
    を有することを特徴とする放射線検出システム。
  17. 入射した放射線を画像信号に変換する放射線変換パネルを準備する工程と、
    前記放射線変換パネルを支持するための支持部材を準備する工程と、
    前記支持部材と前記放射線変換パネルとの間に、前記支持部材と前記放射線変換パネルを固定するものであって、延伸させることで接着力を減ずる接着層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする放射線検出装置の製造方法。
JP2017150825A 2017-08-03 2017-08-03 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム Pending JP2019028025A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017150825A JP2019028025A (ja) 2017-08-03 2017-08-03 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017150825A JP2019028025A (ja) 2017-08-03 2017-08-03 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019028025A true JP2019028025A (ja) 2019-02-21

Family

ID=65476237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017150825A Pending JP2019028025A (ja) 2017-08-03 2017-08-03 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019028025A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4819163B2 (ja) フラットパネルディテクタ
JP6310216B2 (ja) 放射線検出装置及びその製造方法並びに放射線検出システム
JP5693173B2 (ja) 放射線検出装置及び放射線検出システム
JP5702220B2 (ja) 放射線撮影装置
US7564112B2 (en) Semiconductor device, radiographic imaging apparatus, and method for manufacturing the same
US9059343B2 (en) Radiation image pickup apparatus, radiation image pickup system, and method for manufacturing radiation image pickup apparatus
WO2011136195A1 (ja) 放射線画像撮影装置、放射線画像撮影システム、及び、放射線画像撮影装置における放射線変換パネルの固定方法
US9316750B2 (en) Radiation image detecting device and radiation image capturing system
US20140284486A1 (en) Radiation detecting apparatus and radiation detecting system
JP5507415B2 (ja) 放射線撮像装置
US8779372B2 (en) Radiation image pickup apparatus, radiation image pickup system, and method for manufacturing radiation image pickup apparatus
WO2012147813A1 (ja) 放射線画像検出装置及び放射線撮影装置
WO2011152323A1 (ja) 放射線画像撮影装置
JP2015114268A (ja) 放射線検出装置、放射線検出システム、及び、放射線検出装置の製造方法
JP2019028025A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法、並びに、放射線検出システム
JP2004061116A (ja) 放射線検出装置及びシステム
JP2016070890A (ja) 放射線撮影装置および放射線撮影システム
JP4819344B2 (ja) 半導体装置、放射線撮像装置、及びその製造方法
JP7314019B2 (ja) 放射線検出装置の製造方法
WO2012165156A1 (ja) 放射線画像撮影装置
JP7337663B2 (ja) 放射線検出装置の製造方法
WO2012029403A1 (ja) 放射線画像撮影システム、放射線画像撮影装置、およびコンピュータ可読記録媒体
JP2022092707A (ja) 放射線検出装置の製造方法
JP2021015058A (ja) 放射線撮像装置および放射線撮像システム
JP2017223632A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法