JP2019027949A - 電界測定装置 - Google Patents

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【課題】 引火しやすい環境でも使用でき、帯電物体の極性の判定も可能な電界測定装置を提供すること。【解決手段】 防爆用の圧力気体が供給されるケーシング1内に設けられた検出電極13と、検出電極13と帯電物体3との間に設けられた接地電極14と、検出電極13と接地電極14とを相対移動させる相対移動手段7と、ケーシング1内の圧力Pを検出する圧力センサ17と、上記検出電極13及び圧力センサ17に接続された位相検波手段18とを備え、圧力信号Pと誘導電流Iとの位相検波によって帯電物体3の極性を判定するようにした。【選択図】 図1

Description

本発明は、帯電物体の表面電位に基づいて誘導される電界を測定する電界測定装置に関する。
従来から、帯電物体の表面電位に基づく誘導電界を測定する電界測定装置が知られている。その検出原理は、帯電物体に検出電極を対向させると、この検出電極に、帯電物体の表面電位と帯電物体との距離に応じた電荷が誘導されることを利用したものである。
例えば、図7に示す電界測定装置は、円筒状のケーシング1内に検出電極2を備えた装置で、ケーシング1の外部の帯電物体3の表面電位に基づく電界を測定するものである。
上記検出電極2は、図8に示すように複数の扇形板2aを備えた電極であって、絶縁性の支持板4の表面に設けられている。この支持板4は円盤状で、その外周が上記ケーシング1の内壁に固定されている。
また、上記扇形板2aを結合した中心には、後で説明する接地電極5に取り付けた回転軸6を貫通させる軸孔2bが形成されている。そして、支持板4において上記軸孔2bに対応する個所には軸孔4aが形成されるとともに、回転軸6を回転自在に支持する軸受部材4bが設けられている。
また、上記ケーシング1は、本体1aの帯電物体3側に開口1bを備え、この開口1b側で、上記検出電極2と帯電物体3との間に接地電極5が設けられている。
上記接地電極5は、図9に示すように、外形を上記検出電極2とほぼ等しくした金属製の板部材である。つまり、検出電極2と同様に、複数の扇形板5aを備えている。ただし、これら扇形板5aの中心O1には回転軸6を取り付け、この回転軸6をモーター7で回転させるようにしている。なお、図7中の符号8は、モーター7の出力軸と上記回転軸6とを連結するための連結部材である。
また、接地電極5は、上記回転軸6を介して接地されている。
上記のように構成された電界測定装置では、接地電極5が回転すると、各扇形板5aが検出電極2の各扇形板2aと重なったり、扇形板2aを露出させたりして、扇形板5aと2aとの重なり面積を周期的に増減させる。言い換えれば、検出電極2と帯電物体3との対向面積が周期的に変化することになる。したがって、この対向面積と、帯電物体3の表面電位に応じた電荷が検出電極2の表面に誘導される。
なお、接地電極5は、特定の回転位置において、各扇形板5aが対向する扇形板2aを完全に覆って、帯電物体3と検出電極2との対向面積をゼロにする大きさを備えている。
また、検出電極2には、表面に電荷が誘導されることによって発生した誘導電流Iを検出する検出回路9が接続されている。この検出回路9では、検出電極2とアースとの間に流れる誘導電流Iを検出するが、その検出値は例えば図10のように正負にピークを有する波形となる。この誘導電流Iのピーク値は帯電物体3の表面電位の大きさに依存する。
接地電極5が回転して、扇形板2aと扇形板5aとの相対位置が変化すれば、検出電極2と帯電物体3との対向面積が変わるので誘導電流Iも変化するが、接地電極5の扇形板5aと検出電極2の扇形板2aとの重なりがなくなったとき、検出電極2と帯電物体3との対向面積が最大になるので、誘導電流Iは正,負いずれかのピークとなる。
例えば、図11(a)に示すように、帯電物体3の表面電位の極性が正であって、扇形板2aが、隣り合う扇形板5a,5aの間から帯電物体3と対向したとき、扇形板2aの帯電物体3側である表面には、負の電荷が引き付けられ、裏面からアースへ誘導電流Iが流れる。このときの誘導電流Iは正の値として検出回路9で検出される。
そして、上記扇形板5aが図示の状態から移動して、検出電極2の扇形板2aと完全に重なれば、扇形板2aは帯電物体3の表面電位の影響を受けなくなり、表面側に引き付けられていた正の電荷が戻り、アースから検出電極2へ誘導電流Iが供給され、誘導電流Iは負の値として検出される。
一方、図11(b)のように、帯電物体3の表面電位が負であって、扇形板2aが帯電物体3と対向しているときには、負の誘導電流Iが検出され、扇形板2aと扇形板5aとが重なれば、正の誘導電流Iが検出される。
このように、誘導電流Iは、帯電物体3の帯電極性によってその極性が異なるが、帯電物体3の電位が正,負どちらであっても、検出回路9で検出される誘導電流Iは正負の両方にピークを持つ波形となるため、誘導電流Iの検出信号だけでは帯電物体3の極性を特定することはできない。帯電物体3の極性を判定するためには、上記検出回路9によって検出された誘導電流Iだけでなく、誘導電流Iが検出されたときの、扇形板5aと扇形板2aとの位置関係のデータが必要になる。
そこで、図7に示す従来の装置では、接地電極5の回転軸6の回転角度を検出する回転位置センサ10を備えている。この回転位置センサ10は、例えば回転軸6に取り付けたマーカー10aと、回転するこのマーカー10aの回転位置を検出する検知部10bとを備えたものなどである。
この回転位置センサ10の位置検出信号から、扇形板5aの回転位置がわかれば、接地電極5の扇形板5aと検出電極2との相対位置関係、すなわち重なり状態が分かる。
また、この従来の装置では、上記回転位置センサ10の位置検出信号と上記検出回路9からの誘導電流Iとが入力される極性判定回路11を備えている。そして、この極性判定回路11が上記回転位置センサ10の検出信号と誘導電流Iの波形とに基づいて帯電物体3の極性を判定し、その結果を出力部12に出力するようにしている。
米国特許第8536879号公報 特開2003−021656号公報
上記した従来の電界測定装置では、ケーシング1の開口1b側で検出電極2などが外気に曝されている。
そのため、このような電界測定装置を、揮発性の高いガスが存在する雰囲気や、粉塵が舞う空間などでは使用することができなかった。
検出電極2に誘導された電荷や、モーター7の回転によって火花が発生するようなことがあれば、それがガスや粉塵に引火して爆発が起こってしまうからである。
この発明の目的は、帯電物体の極性判定ができるとともに、引火しやすい環境でも使用できる電界測定装置を提供することである。
第1の発明は、ケーシングと、このケーシング内に設けられ、対向する帯電物体の表面電位に応じて誘導される誘導電流を出力する検出電極と、このケーシングにおいて上記検出電極と上記帯電物体との間に設けられた接地電極と、上記検出電極と接地電極とを相対移動させる相対移動手段と、上記ケーシング内に圧力気体を供給する防爆用気体供給源と、上記ケーシング内の圧力を検出する圧力センサと、上記検出電極及び圧力センサに接続された位相検波手段とが設けられている。
そして、上記相対移動手段を駆動して上記検出電極と接地電極とを相対移動させ、その相対移動の過程で、上記検出電極と帯電物体との対向面積を一定の周期で変化させるとともに、上記周期に合わせて上記ケーシングの内外を連通する連通路の開口面積を変化させ、上記位相検波手段は、上記検出電極から出力される誘導電流と上記圧力センサの圧力信号との位相検波によって、上記誘導電流の極性を判定することを特徴とする。
第2の発明は、上記検出電極は、一または複数の扇形板からなり、上記相対移動手段は上記検出電極を回転させる回転駆動機構からなる一方、上記接地電極には上記連通路を構成する連通孔が形成され、上記扇形板が、その回転過程で上記接地電極と重なり合うエリアにおいて、上記連通孔の開口面積を周期的に変化させることを特徴とする。
第1の発明によれば、可燃物質があるような環境でも、帯電物体により電界を測定することができ、帯電物体の極性も判定することができる。
また、防爆仕様として必要な、ケーシング内に圧力気体を供給する構成で、もともと必要な圧力センサの検出信号を利用して、帯電物体の極性が判定できるようになった。そのため、従来のように、帯電物体の極性判定のために、検出電極と接地電極との相対位置を特定するための移動位置センサを設けなくてもよくなる。移動位置センサを設ける必要がないので、極性判定をするために、特別な部品点数が増えることがない。
また、アース電極あるいは検出電極に移動位置センサを設けた場合、この移動位置センサの電気信号が、誘導電圧や誘導電流の検出信号に影響してしまう可能性もあるが、この発明によればそのような問題は発生しない。
そして、帯電物体の帯電極性が正確に判定できれば、その帯電物体がどちらの極性に帯電しやすいものなのかというような、帯電物体の特性を把握したり、帯電の原因を推測したりできるようになる。
例えば、帯電物体が、移動中に摩擦帯電するような場合、帯電極性から摩擦相手を推測し、帯電物体の移動経路のなかで、摩擦しやすい個所の形状や材質を変更するなどして、摩擦帯電させ難くすることもできる。
要するに、帯電物体の帯電極性が明らかになれば、帯電の原因を推測することができ、帯電防止策をとることもできる。
第2の発明では、検出電極を回転させることによって、扇形板がケーシング内外の連通孔の開口を変化させ、ケーシング内の圧力を保ちながら、検出電極と帯電物体との対向面積を変化させることができる。また、この発明のように、検出電極を回転させる方が、検出電極よりも外側に位置する接地電極を移動させるよりも、構造を単純化できる。
この発明の実施形態の電界測定装置のブロック図である。 実施形態の検出電極の平面図である。 実施形態の設置電極の平面図である。 実施形態のケーシング内の圧力変化を模式的に示したグラフである。 帯電物体の極性が正の場合に、位相検波回路に入力される信号例を示したグラフである。 帯電物体の極性が負の場合に、位相検波回路に入力される信号例を示したグラフである。 従来の電界測定装置のブロック図である。 従来の検出電極の平面図である。 従来の接地電極の平面図である。 誘導電流の測定信号の一例である。 帯電物体による誘導電流の測定原理の説明で、(a)は帯電物体の表面電位が正のとき、(b)は帯電物体の表面電位が負のときを示している。
図1〜6を用いてこの発明の一実施形態を説明する。
図1は、この実施形態の電界測定装置のブロック図で、上記した従来の測定装置と同様の構成要素には、図7と同じ符号を用い、各要素の詳細な説明は省略する。
この実施形態の電界測定装置も、ケーシング1内に検出電極13を備えた装置で、ケーシング1の外部の帯電物体3の表面電位に基づく電界を測定するものである。
ただし、この実施形態では、検出電極13が回転するとともに、ケーシング1の開口1bが接地電極14で塞がれている。
図2に示す検出電極13は、従来の検出電極2と同様に、複数の扇形板13aを備えた電極で、それらを結合した中心O2に回転軸6を取り付け、この回転軸6を連結部材8によってモーター7に連結し、回転させるようにしている。上記連結部材8は、絶縁性材料で形成され、検出電極13とモーター7とは電気的に絶縁されている。
そして、検出電極13の誘導電流は、回転軸6を介して検出回路9で検出されるようにしている。
また、この実施形態では、上記ケーシング1が、本体1aの開口1bを、上記接地電極14で覆って構成され、ケーシング1内には、防爆用気体供給源である圧力気体源16から圧力気体を供給し、内圧を一定値以上に保ち、例えばケーシング1の周囲に存在する可燃性物質などが上記スリット15からケーシング1内に侵入することがないようにしている。
上記圧力気体としては、爆発しにくく、毒性が無ければどんな気体でもよく、例えば圧縮エアが用いられる。そして、ケーシング1内の圧力を測定する圧力センサ17を設け、内圧が外部の圧力より高い一定値以上を保つように出力部12で監視している。
また、上記接地電極14は、ケーシング1の開口1bを塞ぐ金属製の板部材で、図3に示すように複数のスリット15が形成されている。このスリット15は、ケーシング1内に設けられた上記検出電極13の回転中心O2を中心とする同一円に沿った円弧状のもので、各扇形板13aの間隔とほぼ一致する間隔で配置されている。この実施形態では、4つのスリット15が、90°回転するごとに重なる位置関係になっている。
そして、上記スリット15の開口は、外部から火花発生の原因となるような異物が入りにくく、しかも、ケーシング1内で発生した火花などがケーシング1の外に出にくい大きさにしている。
ケーシング1内に金属片などが入れば、電気回路がショートして火花発生の原因になるし、ケーシング1内から火花などが外部に放出されると、ケーシング1の周囲に存在する可燃性物質に着火する可能性があるからである。
このように、接地電極14にスリット15を形成したこの実施形態の測定装置では、検出電極13が回転すると、各扇形板13aが各スリット15の開口を周期的に増減させる。言い換えれば、検出電極13と帯電物体3との対向面積が周期的に変化することになる。
したがって、この対向面積と、帯電物体3の表面電位に応じた電荷が検出電極13の表面に誘導される。
すなわち、図2に示す検出電極13が回転駆動機構であるモーター7で回転させられる過程で、図3に示す接地電極14のスリット15を介して検出電極13が帯電物体3と対向したとき、帯電物体3の表面電位によって電荷が誘導され、上記検出回路9で誘導電流Iを検出するものである。そして、その検出原理は従来装置と同じである。
ただし、この実施形態では、検出電極の回転位置を検出するための、図7に示す回転位置センサ10を設けていない。
そして、従来の極性判定回路11に替えて、位相検波手段である位相検波回路18を備え、この位相検波回路18には検出回路9の出力信号と、上記圧力センサ17の圧力検出信号とを導いている。
この位相検波回路18は、上記検出回路9から入力された誘導電流Iの検出信号と、圧力センサ17の圧力検出信号との位相検波を行なう。後で詳しく説明するが、この実施形態では、上記信号の位相検波によって、上記帯電物体3の極性を判定することができる。
次に、上記位相検波回路18に入力される圧力検出信号について説明する。
この実施形態のケーシング1には圧力気体を供給しているが、上記したように、誘導電流Iを測定するために、検出電極13を回転させている。このとき、検出電極13の扇形板13aが、接地電極14に形成されたスリット15と重なったり、離れたりすることでスリット15の開口面積が変化する。このようにスリット15の開口面積が変化すれば、ケーシング1から外部へ流出する圧力気体の量が変化し、ケーシング1の内圧が変化する。
上記ケーシング1内の圧力変化は、圧力センサ17によって検出されるが、その検出信号は図4に示すようになる。図4に示すグラフの縦軸はケーシング1の内圧P、横軸は時間である。この実施形態の検出電極13は、図3に示すように、中心角が45°の4枚の扇形板13aを回転方向に等間隔に配置して構成されるとともに、接地電極14には円周に沿って等間隔にスリット15が形成されている。
そのため、検出電極13は、回転角45°回転するごとに、各扇形板13aが対応する全スリット15を、同時に開口したり閉鎖したりする。
そして、上記スリット15の開閉にしたがって、ケーシング1内の内圧Pは、図4に示すように、最低圧力p1と最高圧力p2との間で、検出電極13の回転角度90°を1周期として変化する。上記最低圧力p1は、上記スリット15と扇形板2aとの重なりが無く、スリット15が全開状態で、圧力気体の流出量が大きいときの圧力である。
そして、防爆仕様のこの測定装置では、上記最低圧力p1が、ケーシング1の外の圧力よりも高くなるように制御している。
一方、扇形板13aが、移動過程でスリット15の開口を塞ぎ始めると、圧力気体の流出量が減少するため、内部の圧力は高くなる。そして、スリット15の開口が扇形板13aで全閉状態となると、内圧Pは最高圧力p2となる。
なお、このスリット15が、ケーシング1の内外を連通するこの発明の連通路であり、それを構成する連通孔である。
そして、内圧Pが最高圧力p2のときには、スリット15を介して帯電物体3と対向する検出電極13の対向面積が最大となる。
つまり、圧力センサ17で検出された内圧Pが最大圧力p2のときが、検出電極13と帯電物体3との対向面積が最大のときである。
したがって、内圧Pが最大圧力p2のとき測定された誘導電流Iの極性が、帯電物体3による誘導電流Iの極性であり、帯電物体の帯電極性を示していることになる。
そこで、上記位相検波回路18では、圧力検出信号の位相と誘導電流Iの位相が一致しているか否かを判定して、その結果を出力している。
例えば、図5には、破線で内圧Pの検出信号を示し、実線で誘導電流Iの測定信号を示しているが、このように両信号の位相が一致する場合は、上記最大圧力p2のときの誘導電流Iの極性が正であり、図11(a)に示したように、帯電物体3の帯電極性も正である。
一方、図6に示すように、圧力検出信号の位相と誘導電流Iの測定信号の位相が一致しない場合は、上記最大圧力p2のときの誘導電流Iの極性は負であり、図11(b)に示したように帯電物体3の帯電極性も負である。
このように、位相検波回路18は、両信号の位相差を判定したら、その結果を、例えば正又は負の信号として出力部12へ出力する。この出力部12へ出力された結果から、誘導電流I及び帯電物体3の極性が正負どちらなのかを知ることができる。
上記のように、この実施形態では、ケーシング1の内圧Pの変化から、検出電極13と上記スリット15、すなわち接地電極14との相対位置関係が分かることを利用している。したがって、従来の回転位置センサ10のような、検出電極13あるいは接地電極14の移動位置を検出するセンサを用いなくても、帯電物体3の極性を判定できる。
そして、上記圧力センサ17は、圧力気体を供給して内圧を保つ必要がある防爆仕様の装置ではもともと必要なものである。したがって、防爆仕様の電界検出装置にとっては、誘導電流Iや帯電物体3の極性を判定するために、特別な部品が増えることがない。
また、この実施形態では、検出電極13が4枚の扇形板13aで構成されているが、検出電極13の回転によって、帯電物体3との対向面積及びケーシング1の内圧が周期的に変化すれば、検出電極13の形状や、連通路として機能するスリット15の形状、配置や大きさは限定されない。
そして、この実施形態のように、誘導電流Iの極性が判定できれば、帯電物体3の帯電極性も判定できることになるが、帯電物体3の帯電極性が判定できれば、次のようなメリットがある。
帯電物体3の帯電極性が分かれば、帯電物体3が、どちらの極性に帯電しやすいのかというような、その材質の帯電特性を把握できる。その結果、その材質の帯電特性を利用することもできる。
また、帯電の原因を推測して、帯電しにくくするための対策を講じることもできる。
例えば、帯電物体が、輸送粉体のように移動中に摩擦帯電しているような場合、判定された帯電極性から、粉体を摩擦帯電させている摩擦相手を推測することができる。粉体の移動経路のなかで、摩擦しやすい個所が特定できれば、その部分の形状や材質を変更することによって、摩擦帯電をさせ難くすることもできる。
要するに、帯電物体の帯電極性が明らかになれば、帯電の原因を推測することができ、帯電防止策をとることができる。
さらに、絶縁物は、負に帯電している方が正に帯電している場合よりも着火性の放電が起こりやすいということがあり、帯電物体の極性を確認できることは、安全面で特に有用である。
また、上記実施形態では、検出電極13と接地電極14とを相対移動させるために、検出電極13を回転させているが、連通路を構成するスリット15の開口面積が変化すればよいので、検出電極13を固定して接地電極14を回転させるようにしてもよい。ただし、ケーシング1において、接地電極14の方が外側になって、開口1bを塞ぐ構成になるので、ケーシング1の内圧を一定値以上に保持しながら、接地電極14を回転させるためには、構成が複雑になる可能性がある。
また、検出電極と接地電極との相対移動手段も上記モーター7など回転駆動機構に限らない。
例えば、接地電極をシャッターのように開閉させて、検出電極と帯電物体との対向面積を変化させながら、接地電極の開度に応じて変化するケーシング1の内圧と、誘導電流との位相検波に応じて帯電物体の極性を判定するようにしてもよい。
ただし、ケーシング1の内圧が作用した状態で、接地電極をスムーズに往復移動させ、所定値以上の内圧を維持するためには、駆動機構やシール部の構造が複雑になる可能性がある。
したがって、上記実施形態のように、固定された接地電極14に対して検出電極13を回転駆動させる方が、よりシンプルな構成を実現できる点で有利である。
防爆仕様を必要とする環境で用いる電界測定装置として最適である。
1 ケーシング
3 帯電物体
7 (回転駆動機構)モーター
9 検出回路
13 検出電極
14 接地電極
15 スリット
16 (防爆用気体供給源)圧力気体源
17 圧力センサ
18 (位相検波手段)位相検波回路
I 誘導電流
P 内圧

Claims (2)

  1. ケーシングと、
    このケーシング内に設けられ、対向する帯電物体の表面電位に応じて誘導される誘導電流を出力する検出電極と、
    このケーシングにおいて上記検出電極と上記帯電物体との間に設けられた接地電極と、
    上記検出電極と接地電極とを相対移動させる相対移動手段と、
    上記ケーシング内に圧力気体を供給する防爆用気体供給源と、
    上記ケーシング内の圧力を検出する圧力センサと、
    上記検出電極及び圧力センサに接続された位相検波手段と
    が設けられ、
    上記相対移動手段を駆動して上記検出電極と接地電極とを相対移動させ、その相対移動の過程で、上記検出電極と帯電物体との対向面積を一定の周期で変化させるとともに、上記周期に合わせて上記ケーシングの内外を連通する連通路の開口面積を変化させ、
    上記位相検波手段は、上記検出電極から出力される誘導電流と上記圧力センサの圧力信号との位相検波によって、上記誘導電流の極性を判定することを特徴とする電界測定装置。
  2. 上記検出電極は、一または複数の扇形板からなり、
    上記相対移動手段は上記検出電極を回転させる回転駆動機構からなる一方、
    上記接地電極には上記連通路を構成する連通孔が形成され、
    上記扇形板が、その回転過程で上記接地電極と重なり合うエリアにおいて、上記連通孔の開口面積を周期的に変化させる請求項1に記載の電界測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022211132A1 (ja) * 2021-04-02 2022-10-06 マイクロ波化学株式会社 マイクロ波の漏洩検出方法、及びマイクロ波の漏洩検出装置

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